JPH0695214B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
- Publication number
- JPH0695214B2 JPH0695214B2 JP60118234A JP11823485A JPH0695214B2 JP H0695214 B2 JPH0695214 B2 JP H0695214B2 JP 60118234 A JP60118234 A JP 60118234A JP 11823485 A JP11823485 A JP 11823485A JP H0695214 B2 JPH0695214 B2 JP H0695214B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- gas
- germanium
- surface layer
- amorphous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/08—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
- G03G5/082—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
- G03G5/08214—Silicon-based
- G03G5/08221—Silicon-based comprising one or two silicon based layers
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/08—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic
- G03G5/082—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
- G03G5/08285—Carbon-based
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真用感光体、特にケイ素及びゲルマニ
ウムを主体とし、これにフッ素を含有する非晶質材料を
感光層に用いた電子写真用感光体に関する。
ウムを主体とし、これにフッ素を含有する非晶質材料を
感光層に用いた電子写真用感光体に関する。
従来の技術 電子写真法は、感光体を帯電し、像露光により感光体面
に静電潜像を形成し、現像剤で現像した後、転写紙にト
ナー像を転写し、定着して複写物を得る方法として知ら
れている。この電子写真法に用いられる感光体は、基本
構成として導電性基層上に感光層を積層してなるもので
あり、感光層を構成する材料としてはセレンあるいはセ
レン合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機感光材料
あるいはポリビニルカルバゾール、トリニトロフルオレ
ノン、ビスアゾ顔料、フタロシアニン、ピラゾリン、ヒ
ドラゾンなどの有機感光材料が知られ、感光層を単層あ
るいは積層にして用いられている。
に静電潜像を形成し、現像剤で現像した後、転写紙にト
ナー像を転写し、定着して複写物を得る方法として知ら
れている。この電子写真法に用いられる感光体は、基本
構成として導電性基層上に感光層を積層してなるもので
あり、感光層を構成する材料としてはセレンあるいはセ
レン合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機感光材料
あるいはポリビニルカルバゾール、トリニトロフルオレ
ノン、ビスアゾ顔料、フタロシアニン、ピラゾリン、ヒ
ドラゾンなどの有機感光材料が知られ、感光層を単層あ
るいは積層にして用いられている。
近年、この感光層として非晶質ケイ素(アモルファスシ
リコン)を用いた感光体が知られ、種々その改善が試み
られている。この非晶質ケイ素を用いた感光体は導電性
基板上にシラン(SiH4)ガスをグロー放電分解法等によ
りケイ素の非晶質膜を形成したものであって、非晶質ケ
イ素膜中に水素原子が取り込まれ光導電性を呈するもの
である。非晶質ケイ素感光体は、感光層の表面硬度が高
く傷つきにくく摩耗にも強く、耐熱性も高く、機械的強
度にすぐれ又高い光感度を有する如く感光特性もすぐれ
たものである。
リコン)を用いた感光体が知られ、種々その改善が試み
られている。この非晶質ケイ素を用いた感光体は導電性
基板上にシラン(SiH4)ガスをグロー放電分解法等によ
りケイ素の非晶質膜を形成したものであって、非晶質ケ
イ素膜中に水素原子が取り込まれ光導電性を呈するもの
である。非晶質ケイ素感光体は、感光層の表面硬度が高
く傷つきにくく摩耗にも強く、耐熱性も高く、機械的強
度にすぐれ又高い光感度を有する如く感光特性もすぐれ
たものである。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら非晶質ケイ素感光体は、波長約400nm〜700
nmの光に対して高い光感度を有しているものの、波長70
0nm以上のより長波長光に対して、その光感度が急激に
低下する。
nmの光に対して高い光感度を有しているものの、波長70
0nm以上のより長波長光に対して、その光感度が急激に
低下する。
最近、半導体レーザを光源としたレーザビームプリンタ
用の感光体として800nm付近までの長波長に良好な光感
度を有する電子写真感光体が要求されているが上記の欠
陥を有したままでは非晶質ケイ素感光体は半導体レーザ
プリンタ用としては実用に供することができない。非晶
質ケイ素中にゲルマニウムを適量加えて非晶質ケイ素−
ゲルマニウムとすることにより、光学的バンドギャップ
の減少化を図ることができることが知られている。ゲル
マニウム量の増加と共に光学的バンドギャップは、非晶
質ケイ素の1.7eVからゲルマニウムの1.1eV程度まで連続
的に減少させることができる。
用の感光体として800nm付近までの長波長に良好な光感
度を有する電子写真感光体が要求されているが上記の欠
陥を有したままでは非晶質ケイ素感光体は半導体レーザ
プリンタ用としては実用に供することができない。非晶
質ケイ素中にゲルマニウムを適量加えて非晶質ケイ素−
ゲルマニウムとすることにより、光学的バンドギャップ
の減少化を図ることができることが知られている。ゲル
マニウム量の増加と共に光学的バンドギャップは、非晶
質ケイ素の1.7eVからゲルマニウムの1.1eV程度まで連続
的に減少させることができる。
従ってa(アモルファス)−Si1-xGexを光導電層とする
ことにより光感度特性を長波側に延ばすことが可能とな
り、800nm付近までの長波長光にまで良好な光感度を有
する電子写真用感光体を得ることができる。
ことにより光感度特性を長波側に延ばすことが可能とな
り、800nm付近までの長波長光にまで良好な光感度を有
する電子写真用感光体を得ることができる。
しかし反面、この感光層は暗減衰が大きく、感光体を帯
電しても充分な帯電電位が得られないという欠点を有す
る。即ちケイ素、ゲルマニウムを主体とする非晶質材料
からなる感光体を帯電し、像露光して静電潜像を形成
し、次いで現像する際、感光体上の表面電荷が像露光ま
であるいは現像工程までの間に光照射を受けなかった部
分の電荷までも減衰してしまい、現像に必要な帯電電位
が得られにくいものである。
電しても充分な帯電電位が得られないという欠点を有す
る。即ちケイ素、ゲルマニウムを主体とする非晶質材料
からなる感光体を帯電し、像露光して静電潜像を形成
し、次いで現像する際、感光体上の表面電荷が像露光ま
であるいは現像工程までの間に光照射を受けなかった部
分の電荷までも減衰してしまい、現像に必要な帯電電位
が得られにくいものである。
この帯電電位の減衰は、環境条件の影響によっても変化
しやすく、特に高温高湿の環境では帯電電位が大幅に低
下してしまい、更に感光体を繰返し使用すると徐々に帯
電電位が低下してしまう。この様な帯電電位の暗減衰の
大きな感光体を用いて複写物を作製すると画像濃度が低
く又中間調の再現性に乏しい複写物となってしまう。
しやすく、特に高温高湿の環境では帯電電位が大幅に低
下してしまい、更に感光体を繰返し使用すると徐々に帯
電電位が低下してしまう。この様な帯電電位の暗減衰の
大きな感光体を用いて複写物を作製すると画像濃度が低
く又中間調の再現性に乏しい複写物となってしまう。
本発明はこの様なケイ素、ゲルマニウムを主体とする非
晶質材料からなる感光体における欠点を解消することを
目的としてなされたものであり、帯電電位の暗減衰の少
ない非晶質ケイ素感光体を提供するものである。
晶質材料からなる感光体における欠点を解消することを
目的としてなされたものであり、帯電電位の暗減衰の少
ない非晶質ケイ素感光体を提供するものである。
問題点を解決するための手段 上記目的を達成するため、ケイ素及びゲルマニウムを主
体とする非晶質材料から成る感光体の特性について研究
を行った。その結果、光導電層を、シランまたはシラン
誘導体と四フッ化ゲルマニウム(GeF4)ガスの放電分解
生成物から構成した。そして、表面層を50原子%以下の
水素を含む非晶質炭素で形成し、また該表面層を、ホウ
素(B)を含有する二層構造にし、且つ上層におけるホ
ウ素濃度を10-4ないし0.1原子%にし、下層におけるホ
ウ素濃度を0.1ないし1.0原子%にし、更に、該上下二層
のホウ素濃度を異ならせた。
体とする非晶質材料から成る感光体の特性について研究
を行った。その結果、光導電層を、シランまたはシラン
誘導体と四フッ化ゲルマニウム(GeF4)ガスの放電分解
生成物から構成した。そして、表面層を50原子%以下の
水素を含む非晶質炭素で形成し、また該表面層を、ホウ
素(B)を含有する二層構造にし、且つ上層におけるホ
ウ素濃度を10-4ないし0.1原子%にし、下層におけるホ
ウ素濃度を0.1ないし1.0原子%にし、更に、該上下二層
のホウ素濃度を異ならせた。
更に、本発明による感光体の具体的構成について説明す
る。
る。
本発明の電子写真用感光体の構造は第1図に示す通りで
あり、図中、1は50原子%以下の水素を含む非晶質炭素
から成る表面層、2は非晶質ケイ素とゲルマニウムを主
体としフッ素を含有する光導電層、3は導電性基層また
は基板である。また、4及び5はそれぞれ表面層1を構
成する上層表面層及び下層表面層である。
あり、図中、1は50原子%以下の水素を含む非晶質炭素
から成る表面層、2は非晶質ケイ素とゲルマニウムを主
体としフッ素を含有する光導電層、3は導電性基層また
は基板である。また、4及び5はそれぞれ表面層1を構
成する上層表面層及び下層表面層である。
表面層1は帯電処理の際、光導電層2の表面部から内部
への電荷の注入を阻止する電荷ブロッキング層としての
役割の他に、酸素、水蒸気、空気中の水分、オゾン
(O3)といった環境雰囲気中に一般的に存在する分子種
が光導電層表面に直接接触あるいは吸着するのを防止す
る表面保護層としての役割を持たせることができる。同
時に、上記の表面層は、応力の付加、あるいは反応性化
学物質の付着などの外部要因の作用によって、光導電層
自体の特性が破壊されるのを防止する表面保護層として
の役割をも持たせることができる。
への電荷の注入を阻止する電荷ブロッキング層としての
役割の他に、酸素、水蒸気、空気中の水分、オゾン
(O3)といった環境雰囲気中に一般的に存在する分子種
が光導電層表面に直接接触あるいは吸着するのを防止す
る表面保護層としての役割を持たせることができる。同
時に、上記の表面層は、応力の付加、あるいは反応性化
学物質の付着などの外部要因の作用によって、光導電層
自体の特性が破壊されるのを防止する表面保護層として
の役割をも持たせることができる。
さらには、上記の表面層は、ケイ素、ゲルマニウムを主
体とし、これにフッ素を含有する非晶質材料を主体とす
る光導電層中に一般的に含まれている水素などの膜構成
原子が光導電層中から離脱していくのを防止する膜構成
原子の離脱防止層としての役割も持たせることができ
る。
体とし、これにフッ素を含有する非晶質材料を主体とす
る光導電層中に一般的に含まれている水素などの膜構成
原子が光導電層中から離脱していくのを防止する膜構成
原子の離脱防止層としての役割も持たせることができ
る。
表面層1は、グロー放電法、スパッタリング法、イオン
プレーティング法、真空蒸着法、CVD(Chemical Vapor
Deposition:化学蒸着)などの方法によって形成するこ
とが出来る。中でも、グロー放電法により、炭化水素化
合物を分解して形成した50原子%以下の水素を含む非晶
質炭素膜は、電子写真感光体として要求される高暗抵抗
を得ることができ、また、ケイ素、ゲルマニウムを主体
とし、これにフッ素を含有する非晶質材料からなる感光
体の特徴を損なうことがなく、透明でかつ高硬度等の優
れた特性を有する。
プレーティング法、真空蒸着法、CVD(Chemical Vapor
Deposition:化学蒸着)などの方法によって形成するこ
とが出来る。中でも、グロー放電法により、炭化水素化
合物を分解して形成した50原子%以下の水素を含む非晶
質炭素膜は、電子写真感光体として要求される高暗抵抗
を得ることができ、また、ケイ素、ゲルマニウムを主体
とし、これにフッ素を含有する非晶質材料からなる感光
体の特徴を損なうことがなく、透明でかつ高硬度等の優
れた特性を有する。
本発明の表面層を形成するのに使用される原料は次のも
のが使用される。主体となる炭素の原料としては、メタ
ン、エタン、プロパン、ペンタン等のCnH2n+2の一般式
で示されるパラフィン系炭化水素;エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ペンテン等のCnH2nの一般式で示される
オレフィン系炭化水素;アセチレン、アリレン、ブチン
等のCnH2n-2の一般式で示されるアセチレン系炭化水素
等の脂肪族炭化水素;シクロプロパン、シクロブタン、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の脂環
式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタリ
ン、アントラセン等の芳香族化合物が挙げられる。
のが使用される。主体となる炭素の原料としては、メタ
ン、エタン、プロパン、ペンタン等のCnH2n+2の一般式
で示されるパラフィン系炭化水素;エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ペンテン等のCnH2nの一般式で示される
オレフィン系炭化水素;アセチレン、アリレン、ブチン
等のCnH2n-2の一般式で示されるアセチレン系炭化水素
等の脂肪族炭化水素;シクロプロパン、シクロブタン、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン等の脂環
式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタリ
ン、アントラセン等の芳香族化合物が挙げられる。
非晶質炭素膜中の水素の含有は、通常、原料炭化水素に
含まれる水素によってなされるが、必要に応じて、原料
炭化水素と同時に水素ガスを装置に導入しても良い。
含まれる水素によってなされるが、必要に応じて、原料
炭化水素と同時に水素ガスを装置に導入しても良い。
また、非晶質炭素表面層の暗抵抗の制御あるいはケイ
素、ゲルマニウムを主体とし、これにフッ素を含有する
非晶質材料からなる光導電層との接合特性の制御を目的
として上記のガス中にジボラン(B2H6)ガスを上記炭化
水素化合物に対し0.1乃至1.0原子%混入させてホウ素
(B)を含む第一の非晶質炭素膜(表面層5)を形成
し、その後ジボラン(B2H6)ガスを上記炭化水素化合物
に対し10-4乃至1.0原子%混入させてホウ素(B)を含
む第二の非晶質炭素膜(表面層4)を形成する。
素、ゲルマニウムを主体とし、これにフッ素を含有する
非晶質材料からなる光導電層との接合特性の制御を目的
として上記のガス中にジボラン(B2H6)ガスを上記炭化
水素化合物に対し0.1乃至1.0原子%混入させてホウ素
(B)を含む第一の非晶質炭素膜(表面層5)を形成
し、その後ジボラン(B2H6)ガスを上記炭化水素化合物
に対し10-4乃至1.0原子%混入させてホウ素(B)を含
む第二の非晶質炭素膜(表面層4)を形成する。
原料気体のグロー放電分解は、直流あるいは交流放電の
いずれの場合でも可能であり、周波数は0〜30MHz、好
適には5〜20MHzである。放電時の真空度は0.1〜5Tor
r、基板加熱温度は100〜400℃で行なわれる。
いずれの場合でも可能であり、周波数は0〜30MHz、好
適には5〜20MHzである。放電時の真空度は0.1〜5Tor
r、基板加熱温度は100〜400℃で行なわれる。
表面層の膜厚は任意に設定されるが、10μm以下特に1
μm以下が好適である。
μm以下が好適である。
非晶質ケイ素−ゲルマニウム光導電層2の中に含まれる
フッ素は光導電層の熱的安定性、酸素、水蒸気、オゾン
に対する化学的安定性を増し、同時に電子写真感光体と
しての使用に適する高い暗抵抗と光感度を実現する。
フッ素は光導電層の熱的安定性、酸素、水蒸気、オゾン
に対する化学的安定性を増し、同時に電子写真感光体と
しての使用に適する高い暗抵抗と光感度を実現する。
本発明においてケイ素、ゲルマニウムを主体としてこれ
にフッ素を含有する非晶質材料から成る光導電層はプラ
ズマCVD装置の反応室内にシラン(SiH4)またはシラン
誘導体と四フッ化ゲルマニウムガス(GeF4)を導入し、
これらの混合ガスをグロー放電分解することによって反
応室内所定の位置に設定された導電性基板上に形成され
る。
にフッ素を含有する非晶質材料から成る光導電層はプラ
ズマCVD装置の反応室内にシラン(SiH4)またはシラン
誘導体と四フッ化ゲルマニウムガス(GeF4)を導入し、
これらの混合ガスをグロー放電分解することによって反
応室内所定の位置に設定された導電性基板上に形成され
る。
本発明の特徴の1つはゲルマニウム及びフッ素の原料ガ
スとして四フッ化ゲルマニウム(GeF4)を使用すること
であり、非晶質ケイ素中にゲルマニウム及びフッ素を同
時にかつ効果的に含有させることができる。本発明の光
導電層形成に用いるシランまたはシラン誘導体として
は、SiH4、Si2H6、Si3H8、Si4H10、SiCl4、SiHCl3、SiH
2Cl2、Si(CH3)4等のガスを用いることができる。
スとして四フッ化ゲルマニウム(GeF4)を使用すること
であり、非晶質ケイ素中にゲルマニウム及びフッ素を同
時にかつ効果的に含有させることができる。本発明の光
導電層形成に用いるシランまたはシラン誘導体として
は、SiH4、Si2H6、Si3H8、Si4H10、SiCl4、SiHCl3、SiH
2Cl2、Si(CH3)4等のガスを用いることができる。
また非晶質ケイ素−ゲルマニウム光導電層膜の暗抵抗の
制御あるいは帯電極性の制御を目的として、さらに上記
のガス中にジボラン(B2H6)ガス、ホスフィン(PH3)
ガスなどのドーパント・ガスを混入させ、光導電層膜中
へのホウ素(B)あるいはリン(P)などの不純物元素
の添加(ドーピング)を行なうこともできる。またさら
には、膜の暗抵抗の増加、光感度の増加あるいは帯電能
(単位膜厚あたりの帯電能力あるいは帯電電位)の増加
を目的として、非晶質ケイ素−ゲルマニウム膜中に炭素
原子、酸素原子、窒素原子などを含有させてもよい。
制御あるいは帯電極性の制御を目的として、さらに上記
のガス中にジボラン(B2H6)ガス、ホスフィン(PH3)
ガスなどのドーパント・ガスを混入させ、光導電層膜中
へのホウ素(B)あるいはリン(P)などの不純物元素
の添加(ドーピング)を行なうこともできる。またさら
には、膜の暗抵抗の増加、光感度の増加あるいは帯電能
(単位膜厚あたりの帯電能力あるいは帯電電位)の増加
を目的として、非晶質ケイ素−ゲルマニウム膜中に炭素
原子、酸素原子、窒素原子などを含有させてもよい。
以上のプラズマCVD法によりシランまたはシラン誘導体
と四フッ化ゲルマニウム(GeF4)ガスをグロー放電分解
する非晶質ケイ素光導電層膜形成法において有効な放電
条件すなわち、ケイ素、ゲルマニウムを主体としこれに
フッ素を含有する非晶質膜の生成条件は、例えば交流放
電の場合を例とすると、次の通りである。周波数は通常
0.1〜30MHz、好適には5〜20MHz、放電時の真空度は0.1
〜5Torr、基板加熱温度は100〜400℃である。非晶質ケ
イ素とゲルマニウムを主体とする光導電層の膜厚は任意
に設定されるが、1μm〜200μm、特に10μm〜100μ
mが好適である。
と四フッ化ゲルマニウム(GeF4)ガスをグロー放電分解
する非晶質ケイ素光導電層膜形成法において有効な放電
条件すなわち、ケイ素、ゲルマニウムを主体としこれに
フッ素を含有する非晶質膜の生成条件は、例えば交流放
電の場合を例とすると、次の通りである。周波数は通常
0.1〜30MHz、好適には5〜20MHz、放電時の真空度は0.1
〜5Torr、基板加熱温度は100〜400℃である。非晶質ケ
イ素とゲルマニウムを主体とする光導電層の膜厚は任意
に設定されるが、1μm〜200μm、特に10μm〜100μ
mが好適である。
添付図面中3の導電性基板としてはAl、Ni、Cr、Fe、ス
テンレス鋼、黄銅などの金属からなる基板、あるいはIn
2O3、SnO2、CuI、CrO2などの金属間化合物からなる基板
などを用いることができる。また基板の形状は円筒状、
平板状、エンドレスベルト状等任意の形状として得るこ
とが可能である。
テンレス鋼、黄銅などの金属からなる基板、あるいはIn
2O3、SnO2、CuI、CrO2などの金属間化合物からなる基板
などを用いることができる。また基板の形状は円筒状、
平板状、エンドレスベルト状等任意の形状として得るこ
とが可能である。
また、第2図に示すように、必要により、光導電層2と
導電性基板3との間に電荷注入阻止層6を設けることが
できる。この層を構成する材料としては、感光体の使用
される帯電符号に応じ、例えば微量のホウ素を添加した
水素化非晶質ケイ素あるいは微量のリンを添加した水素
化非晶質ケイ素等が用いられる。
導電性基板3との間に電荷注入阻止層6を設けることが
できる。この層を構成する材料としては、感光体の使用
される帯電符号に応じ、例えば微量のホウ素を添加した
水素化非晶質ケイ素あるいは微量のリンを添加した水素
化非晶質ケイ素等が用いられる。
以下、具体的な実施例により本発明を具体的に説明す
る。
る。
比較例1 円筒状基板上への非晶質ケイ素膜の生成が可能な容量結
合型プラズマCVD装置を用いて、シラン(SiH4)ガスと1
0%の四フッ化ゲルマニウム(GeF4)ガスの混合ガスを
グロー放電分解することにより、円筒型Al基層上に水素
と微量のホウ素を含む高暗抵抗でいわゆるi型(真性)
のケイ素とゲルマニウムを主体とし、フッ素を含有する
非晶質光導電膜を生成した。この時の非晶質光導電膜の
生成条件は次のようであった。
合型プラズマCVD装置を用いて、シラン(SiH4)ガスと1
0%の四フッ化ゲルマニウム(GeF4)ガスの混合ガスを
グロー放電分解することにより、円筒型Al基層上に水素
と微量のホウ素を含む高暗抵抗でいわゆるi型(真性)
のケイ素とゲルマニウムを主体とし、フッ素を含有する
非晶質光導電膜を生成した。この時の非晶質光導電膜の
生成条件は次のようであった。
プラズマCVD装置の反応室内の所定の位置に円筒状Al基
板を設置し、基板温度を所定の温度である250℃に維持
し、反応室内にシラン(SiH4)ガスと10%の四フッ化ゲ
ルマニウム(GeF4)ガスの混合ガスを毎分120cc、水素
希釈の100ppmジボラン(B2H6)ガスを毎分20cc、さらに
100%水素(H2)ガスを毎分90ccで流入させ、反応槽内
を0.5Torrの内圧に維持した後、13.56MHzの高周波電力
を供給して、グロー放電を生じせしめ、高周波電源の出
力を85Wに維持した。このようにして円筒状のAl基板上
に厚さ25μmの水素と極微量のホウ素を含む高暗抵抗で
いわゆるi型(真性)のケイ素とゲルマニウムを主体と
し、フッ素を含有する非晶質光導電体からなる感光体を
得た。
板を設置し、基板温度を所定の温度である250℃に維持
し、反応室内にシラン(SiH4)ガスと10%の四フッ化ゲ
ルマニウム(GeF4)ガスの混合ガスを毎分120cc、水素
希釈の100ppmジボラン(B2H6)ガスを毎分20cc、さらに
100%水素(H2)ガスを毎分90ccで流入させ、反応槽内
を0.5Torrの内圧に維持した後、13.56MHzの高周波電力
を供給して、グロー放電を生じせしめ、高周波電源の出
力を85Wに維持した。このようにして円筒状のAl基板上
に厚さ25μmの水素と極微量のホウ素を含む高暗抵抗で
いわゆるi型(真性)のケイ素とゲルマニウムを主体と
し、フッ素を含有する非晶質光導電体からなる感光体を
得た。
このようにして得られた感光体は、表面硬度が高く、耐
摩耗性、耐熱性に優れ、高暗抵抗かつ高感光度を有し、
電子写真用感光体特性の優れたものであった。また正帯
電、負帯電いずれの帯電も可能であり両極性帯電性を有
していた。
摩耗性、耐熱性に優れ、高暗抵抗かつ高感光度を有し、
電子写真用感光体特性の優れたものであった。また正帯
電、負帯電いずれの帯電も可能であり両極性帯電性を有
していた。
この感光体を正帯電させ初期電位を550Vにした。これを
780nmの波長の光で露光する操作を毎分40回の速度で繰
返した。この時の残留電位は0Vで安定していたが、帯電
電位は繰返し数の増加とともに減少する傾向が見られ、
1000回の繰返し操作の後においてその帯電電位は初期帯
電電位の75%の値まで減少していた。
780nmの波長の光で露光する操作を毎分40回の速度で繰
返した。この時の残留電位は0Vで安定していたが、帯電
電位は繰返し数の増加とともに減少する傾向が見られ、
1000回の繰返し操作の後においてその帯電電位は初期帯
電電位の75%の値まで減少していた。
またこの感光体を負帯電させ、同様の操作を行なったと
ころ、正帯電の場合と同様の現象が見られた。更に、複
写操作を繰り返すうちに徐々に画像の解像度が低下し
た。
ころ、正帯電の場合と同様の現象が見られた。更に、複
写操作を繰り返すうちに徐々に画像の解像度が低下し
た。
実施例1 比較例1と同一方法、同一条件にてケイ素とゲルマニウ
ムを主体とし、フッ素を含有する非晶質光導電層を形成
した後、反応槽を真空にした。次に、メタン(CH4)ガ
スと0.2%のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを
毎分50cc流入し、反応槽内を0.2Torrにした後、グロー
放電分解することにより40%の水素を含む非晶質炭素か
らなる表面層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度
は0.2原子%であった。次に、メタン(CH4)ガスと20pp
mのジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分50cc
流入して反応槽内を0.2Torrにした後、グロー放電分解
することにより40%の水素を含む非晶質炭素からなる表
面層を0.3μm設けた。該表面層のホウ素濃度は、2.4×
10-3原子%であった。
ムを主体とし、フッ素を含有する非晶質光導電層を形成
した後、反応槽を真空にした。次に、メタン(CH4)ガ
スと0.2%のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを
毎分50cc流入し、反応槽内を0.2Torrにした後、グロー
放電分解することにより40%の水素を含む非晶質炭素か
らなる表面層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度
は0.2原子%であった。次に、メタン(CH4)ガスと20pp
mのジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分50cc
流入して反応槽内を0.2Torrにした後、グロー放電分解
することにより40%の水素を含む非晶質炭素からなる表
面層を0.3μm設けた。該表面層のホウ素濃度は、2.4×
10-3原子%であった。
この表面層は表面硬度が高く耐摩耗性に優れ、透明性に
優れまた耐熱性に優れた膜であった。
優れまた耐熱性に優れた膜であった。
この感光体を正帯電させ初期電位を550Vにした。これを
780nmの波長の光で露光する操作を毎分40回の速度で繰
り返した。この時の残留電位は10Vで安定しており、帯
電電位も1000回の繰り返し操作の後でも初期帯電電位の
98%を保持していた。
780nmの波長の光で露光する操作を毎分40回の速度で繰
り返した。この時の残留電位は10Vで安定しており、帯
電電位も1000回の繰り返し操作の後でも初期帯電電位の
98%を保持していた。
また、1000回の複写操作後も画像の濃度、解像度に優れ
たコピーが得られた。
たコピーが得られた。
比較例2 比較例1と同様な装置を用いて、シラン(SiH4)ガスと
ジボラン(B2H6)ガスの混合ガスをグロー放電分解する
ことにより、円筒型Al基板上に水素と微量のホウ素を含
む、いわゆるP型の非晶質ケイ素膜と、ケイ素とゲルマ
ニウムを主体とし、水素、フッ素及び極微量のホウ素を
含むいわゆるi型(真性)の非晶質光導電膜を順次形成
した。この時の生成条件は次のようであった。
ジボラン(B2H6)ガスの混合ガスをグロー放電分解する
ことにより、円筒型Al基板上に水素と微量のホウ素を含
む、いわゆるP型の非晶質ケイ素膜と、ケイ素とゲルマ
ニウムを主体とし、水素、フッ素及び極微量のホウ素を
含むいわゆるi型(真性)の非晶質光導電膜を順次形成
した。この時の生成条件は次のようであった。
プラズマCVD装置の反応室内の所定の位置に円筒状Al基
板を設置し、基板温度を所定の温度である250℃に維持
し、反応室内に100%シラン(SiH4)ガスを毎分120cc、
水素希釈の100ppmジボラン(B2H6)ガスを毎分100cc、
さらに100%水素(H2)ガスを毎分90ccで流入させ、反
応槽内を0.5Torrの内圧に維持した後、13.56MHzの高周
波電力を供給して、グロー放電を生じせしめ高周波電源
の出力を85Wに維持した。このようにして円筒状のAl基
板上に厚さ0.2μmの、水素と微量のホウ素を含む、い
わゆるP型の非晶質ケイ素膜を形成した。
板を設置し、基板温度を所定の温度である250℃に維持
し、反応室内に100%シラン(SiH4)ガスを毎分120cc、
水素希釈の100ppmジボラン(B2H6)ガスを毎分100cc、
さらに100%水素(H2)ガスを毎分90ccで流入させ、反
応槽内を0.5Torrの内圧に維持した後、13.56MHzの高周
波電力を供給して、グロー放電を生じせしめ高周波電源
の出力を85Wに維持した。このようにして円筒状のAl基
板上に厚さ0.2μmの、水素と微量のホウ素を含む、い
わゆるP型の非晶質ケイ素膜を形成した。
次に、反応室内にシラン(SiH4)ガスと10%四フッ化ゲ
ルマニウム(GeF4)ガスの混合ガスを毎分120cc、水素
希釈の100ppmジボラン(B2H6)ガスを毎分20cc、さらに
100%水素(H2)ガスを毎分90ccで流入させ、反応槽内
を0.5Torrの内圧に維持した後、P層と同様に放電を行
ない厚さ25μmのケイ素とゲルマニウムを主体としフッ
素と極微量のホウ素を含有するいわゆるi型層が積層さ
れた感光体を得た。
ルマニウム(GeF4)ガスの混合ガスを毎分120cc、水素
希釈の100ppmジボラン(B2H6)ガスを毎分20cc、さらに
100%水素(H2)ガスを毎分90ccで流入させ、反応槽内
を0.5Torrの内圧に維持した後、P層と同様に放電を行
ない厚さ25μmのケイ素とゲルマニウムを主体としフッ
素と極微量のホウ素を含有するいわゆるi型層が積層さ
れた感光体を得た。
このようにして得られた感光体は表面硬度が高く、耐摩
耗性、耐熱性に優れ高暗抵抗かつ高光感度を有し、電子
写真用感光体特性の優れたものであった。
耗性、耐熱性に優れ高暗抵抗かつ高光感度を有し、電子
写真用感光体特性の優れたものであった。
この感光体を複写機に入れ、正のコロナ帯電方式で画質
を評価したところ、初期時では実用上問題のない画像濃
度が得られたが、複写操作を繰り返すうちに徐々に画像
濃度は低下した。
を評価したところ、初期時では実用上問題のない画像濃
度が得られたが、複写操作を繰り返すうちに徐々に画像
濃度は低下した。
実施例2 比較例2と同一方法、同一条件、同一手続きに従ってケ
イ素とゲルマニウムを主体とする光導電層を形成した
後、反応槽を真空にした。次に、エタン(C2H6)ガスと
0.3%のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分2
0cc流入して反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放電分
解することにより30%の水素を含む非晶質炭素からなる
表面層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度は0.2原
子%であった。次にエタン(C2H6)ガスと40ppmのジボ
ラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分20cc流入して
反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放電分解すること
により30%の水素を含む非晶質炭素からなる表面層を0.
2μm設けた。該表面層のホウ素濃度は3.0×10-3原子%
であった。
イ素とゲルマニウムを主体とする光導電層を形成した
後、反応槽を真空にした。次に、エタン(C2H6)ガスと
0.3%のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分2
0cc流入して反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放電分
解することにより30%の水素を含む非晶質炭素からなる
表面層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度は0.2原
子%であった。次にエタン(C2H6)ガスと40ppmのジボ
ラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分20cc流入して
反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放電分解すること
により30%の水素を含む非晶質炭素からなる表面層を0.
2μm設けた。該表面層のホウ素濃度は3.0×10-3原子%
であった。
この表面層は表面硬度が高く耐摩耗性に優れ、透明性に
優れまた耐熱性に優れた膜であった。
優れまた耐熱性に優れた膜であった。
このようにして得られた感光体を複写機に入れ、正のコ
ロナ帯電方式で画質評価したところ、初期時では実用上
問題のない画像濃度が得られた。また、複写操作を5万
回繰り返したが画像濃度の低下はみられなかった。
ロナ帯電方式で画質評価したところ、初期時では実用上
問題のない画像濃度が得られた。また、複写操作を5万
回繰り返したが画像濃度の低下はみられなかった。
実施例3 比較例2と同一方法、同一条件、同一手続きに従ってケ
イ素とゲルマニウムを主体とする光導電層を形成した
後、反応槽を真空にした。次に、エチレン(C2H4)ガス
と0.3%のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎
分30cc流入して反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放
電分解することにより30%の水素を含む非晶質炭素から
なる表面層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度は
0.2原子%であった。次にエチレン(C2H4)ガスと30ppm
のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分30cc流
入して反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放電分解す
ることにより30%の水素を含む非晶質炭素からなる表面
層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度は2.0×10-3
原子%であった。
イ素とゲルマニウムを主体とする光導電層を形成した
後、反応槽を真空にした。次に、エチレン(C2H4)ガス
と0.3%のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎
分30cc流入して反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放
電分解することにより30%の水素を含む非晶質炭素から
なる表面層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度は
0.2原子%であった。次にエチレン(C2H4)ガスと30ppm
のジボラン(B2H6)ガスを含んだ混合ガスを毎分30cc流
入して反応槽内を0.1Torrにした後、グロー放電分解す
ることにより30%の水素を含む非晶質炭素からなる表面
層を0.1μm設けた。該表面層のホウ素濃度は2.0×10-3
原子%であった。
この表面層は表面硬度が高く耐摩耗性に優れ、透明性に
優れまた耐熱性に優れた膜であった。
優れまた耐熱性に優れた膜であった。
このようにして得られた感光体を複写機に入れ、正のコ
ロナ帯電方式で画質評価したところ、初期時では事実上
問題のない画像濃度が得られた。また、複写操作を5万
回繰り返したが画像濃度の低下はみられなかった。
ロナ帯電方式で画質評価したところ、初期時では事実上
問題のない画像濃度が得られた。また、複写操作を5万
回繰り返したが画像濃度の低下はみられなかった。
発明の効果 以上の通り、本発明によれば、非晶質ケイ素感光体の特
性をそのまま維持しながら、帯電電荷の暗減衰の少ない
感光体が提供され、また四フッ化ゲルマニウムガスを用
いて非晶質ケイ素中にゲルマニウム及びフッ素を効果的
に含有させることができ、これにより、感光体の受光波
長領域を拡げることができる。
性をそのまま維持しながら、帯電電荷の暗減衰の少ない
感光体が提供され、また四フッ化ゲルマニウムガスを用
いて非晶質ケイ素中にゲルマニウム及びフッ素を効果的
に含有させることができ、これにより、感光体の受光波
長領域を拡げることができる。
第1図は本発明による感光体の1つの構成例を示す図、
第2図は他の構成例を示す図である。 1……表面層、2……光導電層、3……導電性基層
(板)、4……上部表面層、5……下部表面層、6……
電荷注入阻止層。
第2図は他の構成例を示す図である。 1……表面層、2……光導電層、3……導電性基層
(板)、4……上部表面層、5……下部表面層、6……
電荷注入阻止層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 茂 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ツクス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 昭61−219961(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】導電性基層上に光導電層及び表面層を順次
積層して成る電子写真用感光体において、前記光導電層
がシランまたはシラン誘導体と四フッ化ゲルマニウム
(GeF4)ガスの放電分解生成物から成り、前記表面層は
50原子%以下の水素を含む非晶質炭素から成り、更に、
該表面層が、ホウ素(B)を含有する二層構造にされ、
且つ上層におけるホウ素濃度は10-4ないし0.1原子%で
あり、下層におけるホウ素濃度は0.1ないし1.0原子%で
あり、かつ該上下二層のホウ素濃度が異なることを特徴
とする電子写真用感光体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60118234A JPH0695214B2 (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 電子写真用感光体 |
US07/215,151 US4932859A (en) | 1985-05-31 | 1988-07-05 | Electrophotographic photoreceptor having doped and/or bilayer amorphous silicon photosensitive layer |
US07/767,751 US5262262A (en) | 1985-05-31 | 1991-09-30 | Electrophotographic photoreceptor having conductive layer and amorphous carbon overlayer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60118234A JPH0695214B2 (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 電子写真用感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61275852A JPS61275852A (ja) | 1986-12-05 |
JPH0695214B2 true JPH0695214B2 (ja) | 1994-11-24 |
Family
ID=14731545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60118234A Expired - Lifetime JPH0695214B2 (ja) | 1985-05-31 | 1985-05-31 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0695214B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0695215B2 (ja) * | 1985-05-31 | 1994-11-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用感光体 |
JPH0695216B2 (ja) * | 1985-05-31 | 1994-11-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用感光体 |
JP2615751B2 (ja) * | 1988-02-04 | 1997-06-04 | ミノルタ株式会社 | 電子写真用感光体 |
US5139906A (en) * | 1989-11-30 | 1992-08-18 | Minolta Camera Kabushiki Kaisha | Photosensitive medium with a protective layer of amorphous hydrocarbon having an absorption coefficient greater than 10,000 cm-1 |
JP2599642B2 (ja) * | 1990-09-25 | 1997-04-09 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 複写装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6194056A (ja) * | 1984-10-16 | 1986-05-12 | Oki Electric Ind Co Ltd | アモルフアス・シリコン感光体 |
JPH0695215B2 (ja) * | 1985-05-31 | 1994-11-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用感光体 |
JPH0695216B2 (ja) * | 1985-05-31 | 1994-11-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 電子写真用感光体 |
-
1985
- 1985-05-31 JP JP60118234A patent/JPH0695214B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61275852A (ja) | 1986-12-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2558286B2 (ja) | p,n多接合を有する多層型無定形ケイ素像形成部材 | |
US5262262A (en) | Electrophotographic photoreceptor having conductive layer and amorphous carbon overlayer | |
JPH02181160A (ja) | 電子写真感光体 | |
US4932859A (en) | Electrophotographic photoreceptor having doped and/or bilayer amorphous silicon photosensitive layer | |
JPH0572783A (ja) | 電子写真感光体 | |
JPH0695214B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
US5514507A (en) | Electrophotographic photoreceptor with amorphous Si-Ge layer | |
JPH0695218B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0695215B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0695216B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0695219B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0695220B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0695217B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH06242623A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2887830B2 (ja) | 電子写真感光体および電子写真方法 | |
JPS61275859A (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0683090A (ja) | 電子写真感光体および電子写真方法 | |
US5462827A (en) | Electrophotographic photoreceptor and electrophotographic process | |
JPS62182746A (ja) | 電子写真用感光体及びその製造方法 | |
JPH0727255B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPH0711712B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPS62182747A (ja) | 電子写真用感光体及びその製造方法 | |
JPH0711707B2 (ja) | 電子写真用感光体 | |
JPS62195668A (ja) | 電子写真用感光体及びその製造方法 | |
JPH0727254B2 (ja) | 電子写真用感光体 |