JPH0694942B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH0694942B2
JPH0694942B2 JP60148542A JP14854285A JPH0694942B2 JP H0694942 B2 JPH0694942 B2 JP H0694942B2 JP 60148542 A JP60148542 A JP 60148542A JP 14854285 A JP14854285 A JP 14854285A JP H0694942 B2 JPH0694942 B2 JP H0694942B2
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conditioning target
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龍三郎 矢嶋
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、圧縮機の容量制御が可能な起動時刻設定機能
を備えた空気調和機に関するものである。
(従来の技術) 従来からタイマーによって空気調和機(以下、単に空調
機という)の起動時刻を設定し、当該設定時刻に空調機
が起動されるようにしたものは一般に知られている。そ
して、このような起動時刻制御の本来の意図は、当該設
定時刻に単に空調機が起動されればよいと言うものでは
なく、当該設定時刻(空調目標時刻)に室内が快適な空
調状態(設定温度)となっていることにある。従って、
空調機のユーザは、通常、当該空調機の冷暖房能力並び
に外気温を経験的に判断して予冷、予熱時間を考慮し、
空調目標時刻よりも所定時間だけ早目に起動時刻を設定
するようにしている。
ところが、空調対象となる部屋の温度や湿度は外気温等
外部条件によって大きく左右され、日によって、また時
間帯によって変化が激しい。そして、空調機起動後、ど
の位の時間で設定温度に達するかは、当該外気温と設定
温度との差、また空調すべき部屋の熱容量や断熱性等の
熱負荷条件などによって変わる。従って、ユーザが上記
のように予冷、予熱時間を経験のみによって正確に逆算
判断することは相当に難しい。
そのため、上記従来の起動時刻制御手段では、先ず起動
時刻が早すぎることによる不必要な空運転に起因する消
費電力の損失(第8図a参照)、又起動時刻が遅すぎる
ことによる快適性の欠如(第8図b参照)などの事態を
生じる。このような事態になることを防止し、例えば第
8図cに示すように理想的な起動制御を行うためには、
先ず空調対象である部屋の熱容量c、単位温度差当たり
の熱負荷KA(K=平均熱貫流率、A=面積)、室内温度
Tiおよび室外温度To、空調機能力Q等から起動時刻より
空調目標温度Ttになるまでの起ち上りに必要な所要運転
時間(予熱、予冷時間)Δtsを正確に演算する必要があ
る。
このような空調目標温度Ttになるまでの所要運転時間Δ
tsを自動的に演算するように構成した起動制御手段とし
て、従来例えば実開昭57−3954号公報に示されるヒート
ポンプ給湯装置がある。この従来技術は、冷凍装置の凝
縮器によって貯湯槽内の水を設定温度まで加熱するに際
し、現在の槽内平均水温と給水温度又は外気温度などの
外部条件とを演算要素として、先ず上記槽内水を上記設
定温度まで加熱するのに要する所要運転時間を算定し、
次に当該温水の主たる使用時間から上記所要運転時間を
逆算してその時間だけ早期に冷凍装置を起動するように
したもので、温水の実際の使用時間に対応した最適な冷
凍装置の起動を行うことができるようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上記従来技術の給湯装置は、単に冷凍装置を外
部条件等に対応した最適起動時間でON,OFF駆動するのみ
であり、圧縮機の容量自体を能力コントロールするよう
にはなっていない。従って、外部条件によっては極めて
小容量で足りる場合にも、圧縮機の容量自体は常に定格
能力(最大能力)で稼動されることになり、不必要に消
費電力が大きくなる問題がある。
また、一方上記のような給湯装置の場合には、負荷量の
中心となる貯水槽の水量自体は略一定しており、温度変
化も比較的少ないから、上記所要運転時間Δtsを算出す
ることは比較的容易である。しかし、一般の室内空調の
場合には、室内、室外間の温度差による熱損失量(KAΔ
t)や部屋自体の熱容量cが空調機の設置される当該部
屋の構造、施工方法等によって種々に相違し、空調機の
設計時点からそれらの要素を定数的に設定しておくこと
は不可能である。従って、一般の空調機の場合には上記
所要運転時間Δtsの算出は、上記給湯装置のようには容
易ではなく、上記従来の給湯装置における起動制御手段
をそのまま適用することはできない問題がある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の問題を解決することを目的としてなさ
れたもので、第1図〜第3図に示すように、空調対象で
ある部屋3の室内温度Tiを検出する温度センサ18と、同
部屋3の室外温度Toを検出する温度センサ19と、上記部
屋3の空調目標温度Ttを設定する空調目標温度設定手段
17と、上記部屋3の室内温度Tiが上記空調目標温度設定
手段17により設定された空調目標温度Ttに達する空調目
標時刻tsを設定する空調目標時刻設定手段16と、圧縮機
30を備えた空気調和機2の空調能力に対応した現在まで
の運転データに基く上記室内温度Tiの変化から当該空気
調和機2の圧縮機30起動時点における上記部屋3の熱容
量cおよび熱負荷KAを演算同定するとともに該熱容量c
および熱負荷KAと上記室内温度センサ18の検出値Ti、室
外温度センサ19の検出値To、空調目標温度設定手段17の
設定値Ttとから、上記空調目標時刻設定手段16により設
定された空調目標時刻tsに対応する空気調和機2の圧縮
機30の最適起動時刻並びに当該最適起動時刻から上記空
調目標時刻tsまでの予熱又は予冷運転中における圧縮機
30の最適な容量値をそれぞれ算出する起動データ演算手
段4と、該起動データ演算手段4によって演算された上
記最適起動時刻に上記空気調和機2の圧縮機30を起動制
御する起動制御手段5と、該起動制御手段5による起動
後の上記予熱または予冷運転期間中の圧縮機駆動回転数
を上記起動データ演算手段4により演算された最適容量
値に対応して制御する回転数制御手段6とを備えてなる
ものである。
(作 用) 上記の手段によると、空調対象である部屋3の熱容量
c、熱負荷KA等が、当該空調機2のそれまでの運転デー
タに基く空調能力に対する室内温度Tiの変化から学習制
御的に算定されるとともに、該算定値c,KAと部屋3内外
の温度Ti,To、空調目標温度Tt、空調目標時刻tsなどに
基づいて設定空調目標時刻ts時において設定空調温度Ts
になるように圧縮機30の最適な起動時刻toが演算され
る。従って、当該部屋3の室内、室外の温度差による熱
損失や部屋の熱容量c、熱負荷KAに種々の相違があって
も、それらの相違を定数的に学習同定した上で各部屋に
最適な起動制御を行うことができるようになる。
しかも、当該起動制御期間内、すなわち、予熱又は予冷
運転中における圧縮機容量(回転数)は、当該空気調和
機の空調能力に応じて当該起動中における上記内外気温
差、熱容量、熱負荷、目標温度をパラメータとして決定
される,その時の空調負荷に対応した最適値にコントロ
ールされるようになっているので、上記圧縮機30の起動
時刻が最適になることにより空運転がなくなることと併
せて最もエネルギー効率の高い省電力運転を行うことが
でき、消費電力の節減に大きく寄与することができるよ
うになる。
(実施例) 第1図〜第7図は、本発明に係る空気調和機の実施例を
示すものである。
先ず第1図は、上記本発明実施例の制御システムの概略
を、また第2図は当該制御シスムのCPUを中心とするハ
ードウエア部分の具体的な構成を、さらに第3図は上記
第2図のCPU部分で実行される制御プログラムのフロー
チャートをそれぞれ示している。
第1図において符号1は後述のマイクロコンピュータに
よって構成される室温偏差修正用の第1のフィードバッ
クループFL1を備えた空調機制御手段であり、空気調和
機2(以下、空調機という)は、この空調機制御手段1
によってその運転時の空調能力Qが部屋3の室温Tiをパ
ラメータとしてフィードバック制御され、空調対象であ
る当該部屋3の室温を目標とする空調温度Ttに維持する
ように作動する。一方、符号4は、上記部屋3の室温Ti
がフィードバックされる第2のフィードバックループFL
2を有するとともに、設定空調目標温度Tt、室外温度T
o、室内温度Ti、空調機2の空調能力Q等の各種のデー
タが入力される起動データ演算手段であり、この起動デ
ータ演算手段4は上記第2のフィードバックループFL2
を利用した上記各種の外部入力の内の空調能力Qおよび
該空調能力Qに対応した現在までの運転データに基く室
内温度Tiの変化から圧縮機の起動時点における部屋3の
熱容量cおよび熱負荷KAを学習制御的に演算モデル化す
るとともに、さらに上記各入力Tt,To,Ti,ts,Qから、上
記室内温度Tiが空調目標温度Ttまで達するのに必要な空
調機起ち上げのための最適な所要運転時間(起ち上げ準
備時間)Δtsおよび最適起動時刻(ts−Δts)と圧縮機
の最適回転数(特許請求の範囲中の圧縮機容量値に対応
した回転数に該当する)Zoとを演算し、当該各演算値に
基づいて対応する空調機2の起動状態を制御する起動制
御手段5およびその圧縮機の容量を制御する回転数制御
手段6を各々作動させて空調機2を制御するようになっ
ている。そして、定常運転時とともに、この起動状態の
制御時においても、上記部屋3の室内温度Tiの変化は上
記起動データ演算手段4に第2のフィードバックループ
FL2を介してフィードバックされるようになっており、
普段の空調機運転状態における空調能力Qおよび室内温
度Tiの変化の記憶データから当該部屋の上記熱容量c、
室内外の単位温度差当たりの上記熱負荷KAを学習制御的
に同定し演算(算定)する。つまり、上記第2のフィー
ドバックFL2は、制御対象モデル化機能を有する。
次に、第2図において、符号10は、上記第1図の空調制
御手段1と起動データ演算手段4の両機能を備えたマイ
クロコンピュータであり、CPU11を中心としてRAM12,ROM
13などのデータ記憶手段並びに外部機器入出力信号との
接続のためのI/Oインターフェース回路14、さらに時間
設定のためのタイマー15とを備えている。このマイクロ
コンピュータ10は、先ず第1のデータバスB1を介して空
調目標時刻設定手段16と、また第2のデータバスB2を介
して空調目標温度設定手段17にそれぞれ接続されてい
る。
また、一方、符号18および19は、それぞれ部屋3の室内
温度Tiおよび室外温度Toを検出する各温度センサであ
り、これら各温度センサ18および19の検出信号は増幅器
20,21を介して入力マルチプレクサ22、アナログフイル
タ23を介してA/D変換器24に供給され、A/D変換されてデ
ジタル信号の形で第3のデータバスB3を通じて上記I/O
インターフェース回路14よりCPU11に入力される。
さらに、符号2は、圧縮機30、四路切換弁31、凝縮器3
2、膨張弁33、蒸発器34を順次可逆的に接続するととも
にインバータ制御による回転数可変制御型の圧縮機30の
回転数制御手段6と冷却ファン36、並びに、圧縮機30内
の潤滑油への冷媒の溶け込みを防止するクランクケース
ヒータ37およびその制御手段38とを備えて構成された上
述の空調機であり、上記圧縮機30の回転数制御手段6、
冷却ファン36、膨張弁33、四路切換弁31、クランクケー
スヒータ制御手段38等は、それぞれ対応するアクチュエ
ータ6a,36a,33a,31a,38aを備え、上記マイクロコンピュ
ータ10より第4のデータバスB4からD/A変換器42、出力
マルチプレクサ43を介して供給される各種制御信号によ
ってその運転状態が制御されるようになっている。
次に、第3図のフローチャートを参照して上記第2図の
制御シスムの動作と作用並びに効果を説明する。
先ず、ユーザーのタイマー操作をトリガーとして制御動
作をスタートし、最初にステップS1で上述の空調目標時
刻tsと空調目標温度Ttが設定され該設値が入力記憶され
る。次に、ステップS2で温度センサ19により室外温度To
を測定し入力するとともに、さらにステップS3で部屋3
の室内外温度の変化に対応するために上記空調目標温度
Ttと室外温度Toの差の絶対値|Tt−To|の大きさに応じた
監視開始時刻を演算する。この時刻は、上記室内・外の
温度差に対応して上記空調機の空調能力Qをも考慮して
決定される。そして、ステップS4で上記監視開始時刻の
経過を確認し、続いてステップS5でその時の室内温度Ti
と室外温度Toとを各々入力するとともに最適な起動時刻
toを演算する。この最適な起動時刻toの演算は、次のよ
うにして行なわれる。
すなわち、今例えば当該空調機設置室を等価的にモデル
化して考え、上述の熱的な定数値KA(熱負荷)、c(熱
容量)で特性付けして見ると、第4図に示すように上述
の空調機の能力Qが入力として作用するとともにその時
の室内温度Tiの変化が出力として求められる。この入力
としての第4図に示す空調機能力Qの時間的な変化を、
一次遅れ関数等の簡単な系に近似させて置けば周知の手
段であるラプラス変換、逆ラプラス変換等によって上記
室内温度Tiの変化は簡単に求めることができる。この結
果、上記熱負荷KA、熱容量cは、当該空調機の当該運転
時の或る空調能力Qに対する上記室内温度Tiの変化から
逆に演算することができる。従って、さらに前述の空調
機起ち上げ準備時間としての所要運転時間Δtsも、Ti=
To+ΔT、ΔT=ΔT(Q,KA,c,t)でTt=Tiとなるとき
のtをΔtsとすればよいことから簡単に求められる。な
お、上記熱負荷定数KAの、Kは当該部屋の平均熱貫流率
(壁、床、天井の平均値)、Aはそれらの合計面積を示
している。
次に、ステップS6では、下記の方法によって圧縮機の最
適回転数Zoを演算する。
今、例えば、 (1)空調機について、1馬力相当の周波数可変方式の
インバータ型ヒートポンプを使用し、 (2)空調される部屋として、熱負荷KA、熱容量cが、 平均熱貫流率 K=3 〔Kcal/m2h℃〕 面積 A=49 〔m2〕 熱容量 C=41 〔Kcal/h〕 のものを対象とし、 (3)空気条件については、 部屋の空調目標温度Tt=21〔℃〕、部屋の初期温度は室
外温度と同じと仮定する。そして、室外温度Toをパラメ
ータとして例えば予熱運転中の圧縮機運転周波数Zを横
軸にとり、当該予熱期間中の積算入力W/Wopt(第5図
イ)、運転時間(第5図ロ)、室外への損失熱量比(第
5図ハ)、積算EER比(第5図ニ)を計測すると各々図
示のようになる。
そして、上記各図から明らかなように、各々の外気温度
0℃、4℃、7℃において、積算入力を最小にする下記
最適運転周波数Zoが存在することが分かる。
なお、上記第5図における積算入力、損失熱量、積算EE
Rは、各々のZoに対応する各値に対する比で示してあ
る。
こうした最適値が存在する理由は、圧縮機運転周波数Z
が小さくて予熱時間が長くなれば室外への損失熱量は増
え、又他方EERはよくしられているように圧縮機運転周
波数Zが小さい程高い。よって、この2つの傾向のトレ
ードオフ関係により、積算入力を最小にする最適運転周
波数Zoが存在することになり、外気温が低い程、高い方
へシフトする。
次に、外気温度Toと上記最適運転周波数Zoとの関係を第
6図に示した。丸印で示したポイントが上記各外気温度
での最適運転周波数Zoである。外気温度0℃及び7℃
で、最適運転周波数Zoに幅があるのは、当該部屋の熱容
量cを±50%程変化させた場合の最適運転周波数Zoの変
化であるがその幅は10Hz程度と小さい。
そして、図中に実線で暖房負荷とマッチングするマッチ
ング周波数Zmを示した。このマッチング周波数Zmの求め
方は、第7図に示している。Zo<Zmとの関係をみると、
外気温度Toにかかわらず、 1.30×Zm≦Zo≦1.70×Zm 〔Hz〕 の範囲にあることが分かる。そして、このZoがどのよう
に決まっているかを知るために、暖房負荷KA,熱容量c,
空調目標温度Ttを変えて検討した結果、やはりZoは上記
の範囲にあることが分かった。
さらに詳細に言えば、空調器定格能力が、空調負荷KAに
比較して比較的小さな場合は予熱運転中の室外の熱損失
が大きくなるために、最適運転周波数Zoは上記範囲の高
い側になり、起動時刻は空調目標時刻に近い側に設定し
た方がより有利となる。逆に、空調器定格能力が空調負
荷に比較して比較的大きな場合には、予熱運転中の室外
への熱損失が小さくなるために予熱運転中のEERを高く
するために運転周波数を比較的小さくして起動時刻を空
調目標時刻より遠い側に設定した方がより有利となる。
実際には、空調器定格能力は空調負荷に合わせて選定さ
れており、その選定の幅を考慮すると、Zoは上記の範囲
とほぼ考えても良い。
従って、暖房負荷KA(Tt−To) 〔Kcal/m2h℃〕と釣り
合うような暖房能力とのマッチング周波数Zmを求め30〜
70%だけそれよりも高い周波数で予熱を行えば積算入力
を最小にすることができることが分かる。この30〜70%
の周波数増加は、空調機の能力に換算すると25〜55%程
度の能力増加に相当する。従って、周波数以外による圧
縮機容量制御方式(例えばアンロード方式)の場合は、
空調負荷と釣り合う容量に対して25〜55%程度能力が増
加する容量値において運転すれば良い。
現在、一般的な容量制御方法としては、設定温度とサー
モ等で測定された室内温度との差によるものが多いが、
これを本発明の起動制御機構にそのまま適用すると、設
定温度と室内温度との差が2〜3℃位になるまでは最高
周波数で予熱運転されることになるので、エネルギー効
率が低下することになり、又、ヒートポンプ運転では、
最高周波数で運転すると室外機への着霜の速度も早まり
性能上の低下をきたすことになる。
従って、予熱・予冷運転中の圧縮機回転数は、上記本発
明の如くに最適に制御することが不可欠である。
なお、上述した圧縮機容量の範囲は予熱・予冷期間中の
代表的な容量の値であり、起動時における電流の一時的
増加を防ぐための段階的な回転数増加など従来から行な
われている方式と相反するものではない。
そして、次にステップS7に移り上記の起動時刻toの経過
が判断され、YESの場合にはさらにステップS8で実際に
空調機2が上記最適回転数Zoをもって効率的に起動され
る。一方、上記ステップS7の判断の結果、NOの場合、す
なわち起動時刻toが未経過の場合には、上記とは別ルー
チンのステップS9に移行し、上記監視を開始してから所
定時間tw(例えば10分)が経過しているかどうかを判断
し、YESの場合には再度ステップS5に戻って最適起動時
刻の演算を行う一方、NOの場合にはさらにステップS7
戻って最適起動時刻の経過を確認する動作を継続する。
これによって、上記時間twごとの外部条件の変化に対応
した適切な最適起動時刻が算出されるようになる。
なお、上記の説明では、温度のみをパラメータとして室
内外の空気条件を検出しているが、厳密に言うと蒸発器
側の性能は湿度によっても大きく影響されるので、温度
並びに湿度の両方を検出して行うのが好ましい。また、
本発明は、さらに他の実施例として上記空調機に潤滑油
中への冷媒の溶け込み防止用のクランクケースヒータを
備えたものが使用され、当該クランクケースヒータを本
発明の起動制御手段により圧縮機の起動時刻よりも早く
作動させることによって、起動時の潤滑油のフォーミン
グ防止を行わしめることも行なわれる。このようにする
と、圧縮機起動時の負荷量をより軽減でき、さらに消費
電力を節減できる。
(発明の効果) 本発明の空気調和機は、以上に説明したように、空調対
象である部屋3の室内温度Tiを検出する温度センサ18
と、同部屋3の室外温度Toを検出する温度センサ19と、
上記部屋3の空調目標温度Ttを設定する空調目標温度設
定手段17と、上記部屋3の室内温度Tiが上記空調目標温
度設定手段17により設定された空調目標温度Ttに達する
空調目標時刻tsを設定する空調目標時刻設定手段16と、
圧縮機30を備えた空気調和機2の空調能力に対応した現
在までの運転データに基く上記室内温度Tiの変化から当
該空気調和機2の圧縮機30起動時点における上記部屋3
の熱容量cおよび熱負荷KAを演算同定するとともに該熱
容量cおよび熱負荷KAと上記室内温度センサ18の検出値
Ti、室外温度センサ19の検出値To、空調目標温度設定手
段17の設定値Ttとから、上記空調目標時刻設定手段16に
より設定された空調目標時刻tsに対応する空気調和機2
の圧縮機30の最適起動時刻並びに当該最適起動時刻から
上記空調目標時刻tsまでの予熱又は予冷運転中における
圧縮機30の最適な容量値をそれぞれ算出する起動データ
演算手段4と、該起動データ演算手段4によって演算さ
れた上記最適起動時刻に上記空気調和機2の圧縮機30を
起動制御する起動制御手段5と、該起動制御手段5によ
る起動後の上記予熱または予冷運期間中の圧縮機駆動回
転数を上記起動データ演算手段4により演算された最適
容量値に対応して制御する回転数制御手段6とを備えて
なるものである。
従って、本発明によると、空調対象である部屋3の熱容
量c、熱負荷KA等が、当該空調機2のそれまでの運転デ
ータに基く空調能力に対する室内温度Tiの変化から学習
制御的に算定されるとともに、該算定値c,KAと部屋3内
外の温度Ti,To、空調目標温度Tt、空調目標時刻tsなど
に基づいて設定空調目標時刻ts時において設定空調温度
Tsになるように圧縮機30の最適な起動時刻toが演算され
る。従って、当該部屋3の室内、室外の温度差による熱
損失や部屋の熱容量c、熱負荷KAに種々の相違があって
も、それらの相違を定数的に学習同定した上で各部屋に
最適な起動制御を行うことができるようになる。
しかも、当該起動制御期間内、すなわち、予熱又は予冷
運転中における圧縮機容量(回転数)は、当該空気調和
機の空調能力に応じて当該起動中における上記内外気温
差、熱容量、熱負荷、目標温度をパラメータとして決定
される,その時の空調負荷に対応した最適値にコントロ
ールされるようになっているので、上記圧縮機30の起動
時刻が最適になることにより空運転がなくなることと併
せて最もエネルギー効率の高い省電力運転を行うことが
でき、消費電力の節減に大きく寄与することができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例の空気調和機の制御システム
の概略的な構成を示すブロック図、第2図は、同空気調
和機のハードウエア構成を示すブロック図、第3図は、
同空気調和機の制御動作を示すフローチャート、第4図
は、該第3図における制御動作の起動時刻算定方法を説
明するモデル図、第5図(イ)〜第5図(ニ)および第
6図は、外気温度と圧縮機の最適運転周波数との関係を
最適容量値決定の観点から各種評価要素をもって示すグ
ラフ、第7図は、ヒートポンプの暖房能力と暖房負荷線
を示すグラフ、第8図(a)〜(c)は、従来の起動時
刻制御における設定時間と室温変化の関係を示す説明図
である。 1……空調機制御手段 2……空気調和機(空調機) 3……部屋 4……起動データ演算手段 5……起動制御手段 6……回転数制御手段 16……空調目標時刻設定手段 17……空調目標温度設定手段 18……(室内)温度センサ 19……(室外)温度センサ 30……圧縮機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空調対象である部屋(3)の室内温度(T
    i)を検出する温度センサ(18)と、同部屋(3)の室
    外温度Toを検出する温度センサ(19)と、上記部屋
    (3)の空調目標温度(Tt)を設定する空調目標温度設
    定手段(17)と、上記部屋(3)の室内温度(Ti)が上
    記空調目標温度設定手段(17)により設定された空調目
    標温度(Tt)に達する空調目標時刻tsを設定する空調目
    標時刻設定手段(16)と、圧縮機(30)を備えた空気調
    和機(2)の空調能力に対応した現在までの運転データ
    に基く上記室内温度(Ti)の変化から当該空気調和機
    (2)の圧縮機(30)起動時点における上記部屋(3)
    の熱容量(c)および熱負荷(KA)を演算同定するとと
    もに該熱容量(c)および熱負荷(KA)と上記室内温度
    センサ(18)の検出値(Ti)、室外温度センサ(19)の
    検出値(To)、空調目標温度設定手段(17)の設定値
    (Tt)とから、上記空調目標時刻設定手段(16)により
    設定された空調目標時刻(ts)に対応する空気調和機
    (2)の圧縮機(30)の最適起動時刻並びに当該最適起
    動時刻から上記空調目標時刻(ts)までの予熱又は予冷
    運転中における圧縮機(30)の最適な容量値をそれぞれ
    算出する起動データ演算手段(4)と、該起動データ演
    算手段(4)によって演算された上記最適起動時刻に上
    記空気調和機(2)の圧縮機(30)を起動制御する起動
    制御手段(5)と、該起動制御手段(5)による起動後
    の上記予熱又は予冷運転期間中の圧縮機駆動回転数を上
    記起動データ演算手段(4)により演算された最適容量
    値に対応して制御する回転数制御手段(6)とを備えて
    なる空気調和機。
JP60148542A 1985-07-06 1985-07-06 空気調和機 Expired - Lifetime JPH0694942B2 (ja)

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