JPH0694466B2 - 抗寄生虫剤 - Google Patents

抗寄生虫剤

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JPH0694466B2
JPH0694466B2 JP1173860A JP17386089A JPH0694466B2 JP H0694466 B2 JPH0694466 B2 JP H0694466B2 JP 1173860 A JP1173860 A JP 1173860A JP 17386089 A JP17386089 A JP 17386089A JP H0694466 B2 JPH0694466 B2 JP H0694466B2
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    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/90Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having two or more relevant hetero rings, condensed among themselves or with a common carbocyclic ring system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
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    • A23K20/00Accessory food factors for animal feeding-stuffs
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抗寄生虫剤に関し、特にアベルメクチンおよび
ミルベマイシンに関連するがしかし25位に新規置換基を
有する化合物およびこれらの調製方法に関する。
(従来の技術) アベルメクチンは、従来C−076化合物と呼ばれている
広いスペクトルの抗寄生虫剤の一群である。これらは、
微生物ストレプトマイセス・アベルミティリス(Strept
omyces avermitilis)ATCC31267,31271または31272の菌
株を、好気性条件下で無機塩および炭素と窒素の同化源
を含む水性栄養培地にて発酵させることにより作られ
る。菌株ATCC31267、31271および31272の形態学的およ
び培養上の特性は、英国特許第1573955号明細書に詳し
く記載されており、ここではまたC−076複合体を作り
上げる個々の8つの成分の単離および化学構造について
も記載されている。
ミルベマイシンは構造的に関連したマクロライド抗生物
質であって13位に糖残基が欠けているものである。これ
らは、たとえば英国特許第1390336号明細書およびヨー
ロッパ特許出願第170006号に記載されているように発酵
により作られうる。
それらのアグリコンは、アベルメクチンから加水分解に
より糖残基を除き、13位にヒドロキシル基を有する同様
な化合物を作ることにより誘導されうる。
我々のヨーロッパ特許出願公開第0214731号では、ある
種の特定なカルボン酸またはその誘導体をアベルメクチ
ン産生微生物の発酵物へ加えることにより、通常は存在
するイソプロピルまたはsec−ブチル基の代わりに25位
に非天然置換基を有するアベルメクチン類似の新規化合
物を得ることができることが記載されている。
作られる新規化合物は、25位の置換が、α−枝分れであ
ること、すなわち環のC−25位に接続する炭素原子がさ
らに2つの炭素原子と連結する第二炭素原子である点が
特徴的である。
本出願人の係属中のヨーロッパ特許出願第88,300354.3
号および同第88.30046.9号には、枝分れ鎖2−オキソ酸
デヒドロゲナーゼ活性の欠乏した微生物ストレプトマイ
セス・アベルミティリスの新規変異菌株について記載さ
れ特許請求されている。前記菌株はアメリカン・タイプ
・カルチュア・コレクション(American Type Culture
Collection)(メリーランド州、ロックヴィル)にスト
レプトマイセス・アベルミティリスATCC53567、ATCC535
68およびATCC53692の記号で寄託されている。我々の英
国特許出願第87.26730号には、これらのストレプトマイ
セス・アベルミティリスの新規変異株を用いることによ
り、C−25置換基が枝分れしていない(第一)炭素原子
により連結されている、これまで得られなかった新規ア
ベルメクチン誘導体の別の範囲のものを得ることができ
ることが記録されている。これらのアベルメクチンは、
前述の微生物を適当なカルボン酸またはこれらの塩、エ
ステルもしくはアミドまたはこれらの酸化前駆体の存在
下に発酵させることにより作られる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明によれば、遊離カルボン酸または簡単なエステル
もしくはチオエステルとして発酵物へ加えても利用され
ない特定のカルボン酸を、N−アルカノイル・システア
ミン・チオエステルの形で加えると新規アベルメクチン
が作られることが見出された。
N−アルカノイル・システアミン・チオエステルは別の
目的で生合成研究に使用されてきている。たとえば、ア
ール.シイ.ハッチンソンら(R.C.Hutchinson et a
l.),J.Amer.Chem.Soc.,1987,109,1253−1255またはデ
ィー・イー・ケインら(D.E.Cane et.al.),J.Amer.Che
m.Soc.,1987,109,1255−1257またはジェイ・エー・ロビ
ンソンら(J.A.Robinson et.al.),J.Chem.Soc.,Chem.C
omm 1988,4を参照。
このようにして作られた新規化合物は、駆虫剤、殺外部
寄生虫剤、殺虫剤、殺ダニ剤および動物成長促進剤とし
て特に有用な有効抗寄生虫剤である。化合物に通常の化
学的転化反応を行ない、更に別の新規半合成誘導体を得
ることもできる。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は一面において、次式(I): 〔式中、 22〜23位における破線は二重結合が存在し得ることを表
わし、そしてR1がHまたはOHであり二重結合が不存在で
あるか、または二重結合が存在しR1が不存在であるかの
いずれかであり;R2はフェニル基またはC1〜C4のアルキ
ル、C1〜C4のアルコキシおよびC1〜C4のアルキルチオ
基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基およびシアノ
基から選択される少なくとも1つの置換基で置換された
フェニル基であり;または R2は次式(II): (式中、Xは/0、Sまたは−CH2−であり、a、b、c
およびdは各々独立して0、1または2であり;a、b、
cおよびdの合計は5を越えない)で表わされる基であ
り; R3はHまたはメチル基であり;そして R4はH、OHまたは次式: で表わされる4′−(α−L−オレアンドロシル)−α
−L−オレアンドロシルオキシ基である。〕 で表わされる化合物を提供するものである。
上記定義において、3個以上の炭素原子を含むアルキル
基は直鎖または枝分れ鎖でよい。ハロゲン原子はフルオ
ロ、クロロ、ブロモまたはヨード原子である。
C−076複合体は、C−076A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B
1b、B2aおよびB2bとして記載される8個の全く違うがし
かし非常に関連した化合物からなる。化合物の“a"系列
は、25−置換基が(S)−sec−ブチル基である天然ア
ベルメクチンに関し、“b"系列は25−置換基がイソプロ
ピル基であるものに関する。文字“A"および“B"はそれ
ぞれ5−置換基がメトキシ基またはヒドロキシ基である
アベルメクチンに関し、そして数字“1"は二重結合が22
−23位に存在するアベルメクチンに関し、数字“2"は22
−位に水素原子を、そして23−位にヒドロキシ基を有す
るアベルメクチンに関する。
この明細書において、“a"および“b"同定記号は省略し
た。同定記号A1、A2、B1、およびB2は、上述のC−076
アベルメクチンのものに相当する構造的特徴を有する非
−天然アベルメクチンを示すために残されている。
本発明は式中R2がフェニル基である式(I)で表わされ
る化合物を含む。
化合物の別の群において、R2は式(II)中 aおよびbが0であり; cおよびdが1であり;そして XがCH2である 基である。
化合物の別の群において、R2は式(II)中 aおよびbが0であり; cが1であり; dが2であり;そして XがCH2である 基である。
さらに別の化合物群において、R2は式(II)中 aおよびbが0であり; cおよびdが1であり;そして XがOである 基である。
本発明の別の観点によれば、式(I)中R1がOHであり二
重結合が存在しないか、または二重結合が存在してR1
不存在であり、そしてR4が4′−(α−L−オレアンド
ロシル)−α−L−オレアンドロシルオキシ基である化
合物は、下記式(III)で表わされる適当なN−アルカ
ノイル・システアミン・チオエステルの存在下に、ヨー
ロッパ特許出願第88300354.3号および88300426.9号に記
載されているように、ストレプトマイセス・アベルミテ
ィリス(Streptomyces avermitilis)変異微生物ATCC53
567、53568または53692を発酵させることにより作られ
る: R2COS(CH22NHCOR6 ……(III) (式中、R2は上記定義のものであり、R6はC1〜C10のア
ルキル基を表わす。) 上記チオエステルは接種時または発酵の間、定期的に発
酵物へ加える。式(I)で表わされる化合物の製造は、
発酵物からサンプルを取出し、有機溶媒で抽出し、そし
てクロマトグラフィたとえば高圧液体クロマトグラフィ
を用いて式(I)で表わされる化合物の出現を追跡する
ことによりモニターされる。インキュベーションは式
(I)で表わされる化合物の収率が最大になるまで、一
般には12〜16日の期間続けられる。
チオエステルの各回の添加の好ましいレベルは0.05〜4.
0g/である。式(I)で表わされる化合物の最も良い
収率は、酸を発酵物へ漸次添加することにより、たとえ
ば数日間にわたってチオエステルを毎日添加することに
より得られる。発酵に使用される培地は、炭素、窒素お
よび他の微量元素の同化源を含む通常の複合培地でよ
い。
ある温度好ましく24〜33℃にて数日間発酵後、発酵液を
遠心分離または濾過し、菌糸体ケーキをアンセトまたは
メタノールで抽出する。溶媒抽出液を濃縮し、所望の生
成物を次いで水不混和有機溶媒たとえば塩化メチレン、
酢酸エチル、クロロホルム、ブタノールまたはメチルイ
ソブチルケトンへ抽出する。溶媒抽出物を濃縮し、式
(I)で表わされる化合物を含む粗生成物をさらに必要
によりクロマトグラフィたとえば調製用逆相高圧液体ク
ロマトグラフィを用いて精製する。
生成物は一般に式(I)中R4が4′−(α−L−オレア
ンドロシル)−α−L−オレアンドロシルオキシ基であ
り、R1がOHであり二重結合が不存在であるか、またはR1
が不存在で二重結合が存在しそしてR3がHまたはCH3
ある化合物の混合物として得られる;しかしながら混合
物の割合は発酵に使用される特定のチオエステルおよび
条件に応じて変化しうる。
使用される微生物がATCC57692である場合,式中R3がH
であるB型アベルメクチンのみが得られる。
式(III)で記載されたある範囲のチオエステルを発酵
物へ添加すると、ある範囲の置換基をC−25位に有する
アベルメクチンが得られることが見出された。使用され
うる特定のチオエステルの例は次のもとを含む: 式(III)中R2がフェニル基でありR6がメチル基である
オチエステル; 式(III)中R2が式(II)で定義された基であってその
際aとbは0であり、cとdが1であり、そしてXがCH
2である基であり、R6がメチル基であるチオエステル; 式(III)中R2が式(II)で定義された基であってその
際aとbは0であり、cが1であり、dが2でありそし
てXがCH2である基であり、R6がメチル基であるチオエ
ステル; 式(III)中R2が式(II)で定義された基であってその
際aとbは0であり、cとdが1でありXがOである基
であり、R6がメチル基であるチオエステル。
本発明のある特定の好ましい観点において、式(III)
中R2がフェニル基でR6がメチル基であるチオエステルの
存在下に発酵を行なうと、式(I)中R1がOHであり二重
結合が不存在であり、R2がフェニル基であり、R3がHで
ありR4が4′−(α−L−オレアンドロシル)−α−L
−オレアンドロシルオキシ基である化合物(25−フェニ
ルアベルメクチンB2と称する)が主に得られる。
本発明の別の好ましい態様において、発酵を式(III)
中R2が2−ビシクロ[3.1.0]ヘキシル基でありR6がメ
チル基であるチオエステルの存在下に行なうと、式
(I)中R1がOHであり二重結合が不存在でありR2が2−
ビシクロ[3.1.0]ヘキシル基であり、R3がHでありそ
してR4が4′−(α−L−オレアンドロシル)−α−L
−オレアンドロシルオキシ基である化合物(ここで25−
(2−ビシクロ[3.1.0]ヘキシル)アベルメクチンB2
と称する)が主に得られる。
式(III)で表わされるチオエステルは、式:R2−CO2Hで
表わされる相当するカルボン酸を、脱水素化剤たとえば
ジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下に、不活性溶
媒中またはジフェニルホスホリルアジドおよび塩基たと
えばトリエチルアミンのジメチルホルムアミド溶液中
で、R6CONHCH2CH2SHで表わされるチオールとカップリン
グさせることにより調製される。式:R6CONHCH2CH2SHで
表わされるチオールは、システアミン塩酸塩から、塩基
たとえばトリエチルアミン続いて塩化トリメチルシリル
で処理し、次いで式:R6COC1で表わされる酸塩化物とさ
らに少量の塩基たとえばトリエチルアミンで処理するこ
とにより調製されうる。得られた粗チオエステルを次い
でたとえばシリカゲルカラムクラマトグラフィにより精
製する。
R2が式(II)で表わされる基であり、その際aとbは0
であり、c、dおよびXは前記定義のものである式:R2C
O2Hで表わされるカルボン酸は、次式: で表わされるシクロアルケンへ、酢酸ロジウム(II)の
存在下にジアゾ酢酸アルキルエステルを添加し、続いて
得られたアルキルエステルを開裂することにより調製さ
れうる。
得られたカルボン酸は、次いで常法によりたとえば蒸留
または結晶化により精製される。
ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−2−カルボン酸の調製
は、J.Amer.Chem.Soc.,85,582−585,1963(メインワル
ド ジェイ.(Meinwald J.),ラバナエス.エス.(L
abana S.S.),シャーダ エム.エス.(Chadha M.
S.)に記載されている。
式(I)中二重結合が存在しR1が不存在である化合物
は、これに代わって、式(I)中R1がOHであり二重結合
が不存在である相当する化合物から、脱水反応により調
製されうる。反応は、最初にたとえばt−ブチルジメチ
ルシリルオキシアセチル誘導体として5位および4″位
のヒドロキシル基を選択的に保護し、次いで置換された
チオカルボニルハライドたとえば(4−メチルフェノキ
シ)チオカルボニルクロライドと反応させ、続いて高沸
点溶媒たとえばトリクロロベンゼン中で加熱することに
より脱水することにより行なわれる。最後に生成物を脱
保護化すると不飽和化合物が得られる。これらの工程は
適当な試薬および反応条件とともに米国特許第4328335
号に記載されている。
式(I)中R3がHである化合物もまた式中R3がCH3であ
る相当する化合物から脱メチル化することにより調製さ
れうる。この反応は、5−メトキシ化合物またはその適
当に保護された誘導体を酢酸水銀で処理し、得られた3
−アセトキシエノールエーテルを希酸で加水分解し、5
−ケト化合物とすることにより達成される。次いで、た
とえばナトリウムボロハイドライドを用いて還元し5−
ヒドロキシ誘導体を得る。これらの工程に対する適当な
試薬および反応条件は米国特許第4423209号明細書に記
載されている。
式(I)中R1がHであり二重結合が不存在である化合物
は、二重結合が存在しR1が不存在である相当する化合物
から適当な触媒を用いて選択的接触水素添加により調製
される。この還元は、たとえば、ヨーロッパ特許出願公
開第0001689号に記載されているように、トリス(トリ
フェニルホスフィン)ロジウム(I)を用いて達成され
うる。
式(I)中R4がHである化合物は、式中R4が4′−(α
−L−オレアンドロシル)−α−L−オレアンドロシル
オキシ基である相当する化合物から、水性有機溶媒中酸
で緩やかに加水分解することにより式中R4がOHであるア
グリコンを得;次いでこれをたとえばベンゼンスルホニ
ルハライドと反応させて13−デオキシ−13ハロ誘導体を
得、これを最終的にたとえば水素化トリブチルスズを用
いて選択的に還元することにより得られる。不所望の副
反応を避けるために、たとえば第三−ブチルジメチルシ
リル基を用いて存在するであろう他のいかなる水酸基も
保護することが望ましい。次いでこん跡量の酸を含むメ
タノールを用いて処理することによりハロゲン化または
還元工程の後で直ちにこれを除去する。
これらすべての工程はこれらの実施のために適当な試薬
および反応条件とともにヨーロッパ特許出願公開第0002
615号に記載されている。
本発明化合物は駆虫剤、殺外部寄生虫剤、殺虫剤、殺ダ
ニ剤および動物成長促進剤として特に有用である非常に
活性な抗寄生虫剤である。
すなわち、化合物は、線虫として記載される一群の寄生
性蠕虫により非常にしばしば起こされそしてブタ、ヒツ
ジ、ウマおよびウシに重大な経済的損失を起こしならび
に家畜および家禽に影響を与える、蠕虫病を特に含む、
内部寄生虫により起こされる様々な症状を治療するのに
有利である。化合物はまた様々な種類の動物に影響を与
える他の線虫、たとえばイヌにおけるジロフィラリア
(Dirofilaria)および胃腸性寄生虫を含むヒトに感染
する様々な寄生虫、たとえばアンシロストーマ(Ancylo
stoma)、ネカトール(Necator)、アスカリス(Ascari
s)、ストロンギロイデス(Strong−yloides)、トリキ
ネーラ(Trichinella)、キャピラリア(Capillari
a)、トリチュリス(Trichuris)、エンテロビウス(En
terobius)および血液または他の組織および器官に見出
される寄生虫たとえばフィラリア蠕虫およびストロンギ
ロイデスならびにトリクネーラの胃腸外段階に対しても
有効である。
化合物はまた特に動物および鳥の節足性外部寄生虫たと
えばチック、マイト、シラミ、ハエ、ブロウフライ、穿
刺性昆虫およびウシやウマに影響を与える移動性双翅目
幼虫を含む外部寄生虫の治療に価値がある。
化合物はまた屋内害虫たとえばカ、イガ、ヒメマルカツ
オブシムシおよびイエバエに対し殺虫活性があり、なら
びに貯蔵殻粒および農業作物の有害昆虫たとえばハダ
ニ、アブラムシ、チョウやガの幼虫、ハリアリ、シロア
リに対しおよび移動性直翅目たとえばイナゴに対し有効
である。
式(I)で表わされる化合物は、意図される特定用途お
よび処理される宿主動物の特定種類ならびに関与する寄
生虫または昆虫に適する配合物として投与される。駆虫
剤としての使用に対し、化合物はカプセル剤、丸剤、錠
剤または好ましくは液状のドレンチ剤の形で経口投与さ
れてもよく、これに代わって注射により投与されたりま
たは埋込剤もしくは浴びせ剤として投与されてもよい。
このような配合物は標準的獣医学上のプラクティスを用
いて常法により作られる。すなわちカプセル剤、丸剤ま
たは錠剤は、有効成分を適当な微粉砕希釈剤またはキャ
リヤーとともに混合しさらに破壊剤および/または結合
剤たとえばデンプン、ラクトース、タルク、ステアリン
酸マグネシウム等を含有して調製されうる。水薬(ドレ
ンチ)配合物は水溶液中に有効成分を分散剤または湿潤
剤等とともに分散させ、そして注射用製剤は他の物質た
とえば溶液を血液と等張にするのに十分な塩またはグル
コースを含んでもよい滅菌溶液の形で調製されうる。こ
れら配合物は処理されるべき宿主動物の種類、感染の程
度および型ならびに宿主の体重に応じて活性化合物の重
量に関して変化する。一般に経口投与については1〜5
日の期間に一回投与または分割投与として与えられる動
物の体重1kgにつき約0.001〜10mgの投与量が満足できる
がしかし勿論これより高いかまたは低い投与量範囲が示
される場合もあり、このようなものも本発明の範囲内で
ある。
これに代わって化合物を動物飼料とともに投与してもよ
く、この目的のために濃厚飼料添加物またはプレミック
スを通常の動物飼料と混合するために調製する。
殺虫剤としての使用のためおよび農業害虫を処置するた
め、標準的農業プラクティスにしたがって化合物をスプ
レー、ダスト、エマルジョン等として施用する。
牧畜または家畜において成長促進剤として使用するた
め、または脂肪の少ない肉の脂肪比率を高くするため
に、化合物を動物飼料または飲水とともに投与してもよ
い。これに代わり、カプセル剤、丸剤、錠剤または液状
ドレンチ剤の形で経口投与したり、または注射によりも
しくは埋込剤として腸管外投与してもよい。
ヒトに使用する場合、化合物を通常の医療品プラクティ
スにしたがって薬剤学上許容されうる製剤として投与さ
れる。
本発明は次の実施例により説明される。実施例中、例1
は式(I)で表わされる化合物の調製例、例2は式
(I)で表わされる別の化合物の調製例である。例3は
水剤の例であり、例4および5は例1と2の化合物の抗
寄生虫活性および殺虫活性を説明する。
(実施例) 例1 25−フェニルアベルメクチンB2 ストレプトマイセス・アベルミティリス変異微生物ATCC
53568の培養物の凍結接種材料(2ml)を300mlフラスコ
中にて、デンプン(1g)、ファルマメディア(Pharmane
dia)(商標名)(0.75g)、アルダミンpH(0.25g)お
よび炭酸カルシウム(0.1g)を含む培地50mlに接種し、
28℃で2日間インキュベートする。この接種材料(50m
l)を、デンプン(20g)、ファルマメディア(15g)、
アルダミンpH(5g)および炭酸カルシウム(2g)を含む
第二の接種フラスコ(1)へ移し、さらに2日間28℃
にてインキュベートする。この接種材料を用いて70発
酵器中にてデンプン(7kg)硫酸マグネシウム(70g)、
ファルマメディア(350g)、リン酸水素二カルウム(70
g)、硫酸第一酸(0.7g)、炭酸カルシウム(490g)、
グルタミン酸(42g)、硫酸亜鉛(0.07g)および硫酸マ
ンガン(0.07g)を含む培地70に接種する。発酵物を3
50r.p.m.で撹拌しそして70/分で通気しながら28℃に
てインキュベーションする。S−ベンゾイル・N−アセ
チル・システアミン(24g)を24時間後に加える。288時
間後濾過により菌糸を除き、そしてアセトン(2×50
)で抽出する。アセトン抽出物をほぼ10まで濃縮
し、3回ずつ酢酸エチル(30)で抽出する。得られた
酢酸エチル層を集め蒸発すると褐色油状物(97.5g)が
得られる。
後者を塩化メチレン(1200ml)中に溶かし、そしてシリ
カゲル(100g)と活性炭(100g)とともに1時間撹拌す
る。シリカゲルと活性炭をアルバセルを通して濾去し、
濾液を蒸発すると黄色油状物(74.5g)が得られる。後
者を100ml石油(b.p.40〜60℃)に溶かし、そして濾過
する。濾液を500gアルミナ(Woelm.Akt.B)カラムへ加
え、石油(b.p.60−80℃)(1.5)、酢酸エチル(2
)および最後にメタノール(1)で溶出する。関連
するフラクションを集めると淡褐色油状物4.12gが得ら
れる。これをメタノール(200ml)に溶かし、−75℃ま
で冷却する。ワックス状沈でん物が現われそして濾去す
る。濾液を蒸発すると流動性の油2.98gが得られ、これ
をジエチルエーテルに溶かしシリカゲル(35g)のカラ
ムへ加え、そしてジエチルエーテルで溶出する。フラク
ション(100ml)を集め、フラクションNo.13〜20を合わ
せ蒸発すると部分的に精製された物質が得られる。生成
物をメタノール(0.7ml)に溶かしそしてC18ゾルバック
ス(Zorbax)0DS(商標名、デュポン)カラム(21mm×2
5cm)中でクロマトグラフィにかけ、メタノールと水(7
5:25)の混液を用いて流速9ml/分で溶出する。4.5mlフ
ラクションを集め、フラクション86〜96を合わせ、そし
て蒸発すると、式(I)中R1がOHであり、二重結合が不
存在であり、R2がフェニル基であり、R3がHであり、R4
が4′−(α−L−オレアンドロシル)−L−オレアン
ドロシルオキシ基である化合物が、白色粉末、m.p.150
−155℃として得られる。生成物の構造は、迅速原子衝
撃質量分析により、VGモデル7070E質量分析器において
トリエチレングリコールと固体塩化ナトリウムとのサン
プルマトリックスを用いて確認される。(M+Na)
m/e933(理論値933)で観察された。
電子衝突質量分析は、VGモデル7070F質量分析器を用い
て行なわれる。主要フラグメントに対するm/e値は次の
とおりである: 343、325、259、241、231、145、127、113、111、95お
よび87。
例2 25−(2−ビシクロ[3.1.0]ヘキシル)アベルメクチ
ンB2 ストレプトマイセス・アベルミティリス変異微生物ATCC
53568の培養物の凍結接種材料(2ml)を、300mlフラス
コ中にてデンプン(1g)、ファルマメディア(商標名)
(0.75g)、アルダミンpH(0.25g)および炭酸カルシウ
ム(0.1g)を含む培地50mlへ接種し、28℃で2日間イン
キュベートする。この接種材料(50ml)を、デンプン
(20g)、ファルマメディア(15g)、アルダミンpH(5
g)および炭酸カルシウム(2g)を含有する第二の接種
フラスコ(1)へ移し、28℃にてさらに2日間インキ
ュベートする。この接種材料を用いて、100発酵器に
添加されたデンプン(10kg)、硫酸マグネシウム(100
g)、ファルマメディア(500g)、リン酸水素二カリウ
ム(100g)、硫酸第一鉄(1.0g)、炭酸カルシウム(70
0g)、グルタミン酸(60g)、硫酸亜鉛(0.1g)および
硫酸マグネシウム(0.1g)からなる培地100へ接種す
る。発酵物を200r.p.m.で撹拌し、80/分で通気しな
がら28℃でインキュベートする。ビシクロ[3.1.0]ヘ
キサンカルボン酸のN−アセチル・システアミン・チオ
エステル(16g)を43時間後加え、そして115時間目に16
gを再び加える。234時間後菌糸体を濾去し、アセトン
(2×50)で抽出する。アセトン抽出物をほぼ10ま
で農縮し、酢酸エチル(3×15)で抽出する。得られ
た酢酸エチル層を集め蒸発すると褐色油状物(67.8g)
が得られる。油状物を石油エーテル(b.p.40−60℃)
(250ml)に溶かし、アルミナ(340g)中でクロマトグ
ラフィにかける。不所望物質を酢酸エチルとジクロロタ
ン混液(1:1)で溶出し生成物を酢酸エチルとメタノー
ル混液(1:1)で溶出する。蒸発すると淡褐色油状物(1
7.8g)が得られ、これを石油エーテル(b.p.40−60℃)
に再溶解し、シリカゲル(460g)中でクロマトグラフィ
にかける。不所望の物質を石油エーテル(b.p.40−60
℃)で溶出し、続いてジエチルエーテルで溶出する。生
成物を酢酸エチルとジエチルエーテルの混液(1:9)で
溶出す。蒸発すると淡白色発泡体が得られる(1.3g);
これをメタノール(4ml)に溶かし、C−18Dynamax(商
標名Rainin)カラム(41.4mm×25cm)を用いたクロマト
グラフィにかけ、流速60ml/分にてメタノールと水の混
液(80:20)で溶出することにより精製する。関連フラ
クションを集めると式(I)中R1がOHで二重結合が不存
在であり、R2が2−ビシクロ[3.1.0]ヘキシル基であ
り、R3がHでありそしてR4が4′−(α−L−オレアン
ドロシル)−α−L−オレアンドロシルオキシ基である
化合物が白色粉末として得られる;m.p.173−176℃(分
解)。生成物の構造は、迅速原子衝撃質量分析により、
VGモデル7070E質量分析器中トリエチレングリコールと
固体塩化ナトリウムのサンプルマトリックスを用いて行
なう。(M+Na)はm/e937で見られた(理論値93
7)。
電子衝突質量分析はVGモデル7070F質量分析器を用いて
行なわれる。主要フラグメントのm/eの値は次のとおり
である:608、480、347、329、263、257、179、145、12
7、113、95および87。
例3 水剤 前記例1および2の生成物をポリエチレングリコール
(平均分子量300)に溶かすと、水(ドレンチ)剤とし
て使用されるために400μg/mlを含む溶液が得られた。
例4 駆虫活性 駆虫活性は、ケイ・ジイ・シンプキン(K.G.Si−mpki
n)とジィ・エル・コールズ(G.L.Coles)によりParasi
tology、1979,79,19に記載されたインビトロスクリーニ
ング試験を用いて、カエノルハブディティス・エレガン
ス(Caenorhabditis ele−gans)に対して評価する。例
1および2の生成物は0.1μg/mlの凹所濃度で蠕虫100%
を殺滅する。
例5 殺虫活性 ハエの一種ルシリア・クプリナ(Lucilia cupr−ina)
(Q種)の幼虫段階に対する活性は、試験化合物で処理
した濾紙に初齢幼虫を接触させる標準手法を用いて示さ
れる。最初に試験化合物をアセトン溶液として紙へ施こ
す。次いで処理した濾紙を新生仔牛血清1mlを含む試験
官へ入れ、そして初齢幼虫を加える。例1および2の生
成物は、1mg/m2のレベルで濾紙へ施こしたとき幼虫を10
0%殺滅した。
調製例 S.ベンゾイル・N−アセチル・システアミンの調製 乾燥塩化メチレン(800ml)中のシステアミン塩酸塩(5
0g)をトリエチルアミン(140ml)で0〜5℃にて処理
し、そしてスラリーを1/2時間撹拌する。次いで塩化ト
リメチルシリル(72ml)に0℃にて20分間かけ塩化メチ
レン100mlをさらに加える。撹拌を11/2時間0℃で続け
る。塩化メチレン100ml中の塩化アセチル(31ml)を20
分間かけて0〜5℃にて加え、次いでトリエチルアミン
(61ml)を同温にて加える。得られた白色スラリーを室
温にて2時間激しく撹拌する。次いで水(50ml)を加
え、混合物を減圧下に蒸発乾個する。得られた白色固体
を飽和ブライン(200ml)で処理し酢酸エチル(400ml)
で抽出する。次いで水層を再び酢酸エチル(3×400m
l)で抽出し、集めた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、濾過し、そして蒸発するとN−アセチル・システ
アミンが淡黄色油状物として得られ、これを蒸留すると
澄明油状物27gが得られる:b.p.103−108℃/0.8mmHg。
安息香酸(51.6g)とN−アセチル・システアミン100g
をジメチルホルムアミド(100ml)と塩化メチレン(300
ml)に溶かす。得られた混合物を窒素下に0℃にて撹拌
し、ジフェニルホスホリルアジド184mlをゆっくり加
え、続いて5分後にトリエチルアミン238mlを加える。
温度を10℃以下に保つ。次いで混合物を窒素下に室温に
て一晩撹拌する。混合物を塩化メチレン100mlで希釈
し、5%クエン酸水溶液400ml、飽和重炭酸ナトリウム
溶液(400lm)および飽和塩化ナトリウム溶液(400ml)
で洗い、次いで無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮すると
黄色油状物が得られる。油状物をシリカゲルカラム1kg
へ施こし、2%酢酸エチル一塩化メチレン溶液から100
%酢酸エチルまでの液で溶出する。フラクション6〜19
を集めるとワックス状の固体128gが得られる。これをア
ルバセル40gと混合し、ソックスレー抽出器を用いてヘ
キサンで抽出する。
抽出物を蒸発すると表記化合物101.7gが白色固体として
得られる:m.p.54−57℃。生成物の構造はVGモデル7070E
質量分析器でトリエチレングリコールのサンプルマトリ
ックスを用いて迅速原子衝撃質量分析法により確認され
た。
強いMH+シグナルはm/e224で見られた(理論値224)。
ビシクロ[3.1.0]ヘキサンカルボン酸、N−アセチル
システアミンチオエステルの調製 ビシクロ[3.1.0]はヘキサンカルボン酸(1.1g)、ジ
フェニルホスホリルアジド(4.9g)およびN−アセチル
・システアミン(2g)を0℃にてジメチルホルムアミド
(5ml)中で撹拌する。トリエチルアミン(5ml)を滴加
し、雰囲気温度で24時間撹拌を続ける。反応混合物をト
ルエン(100ml)で希釈し、溶液を5%クエン酸水溶液
(100ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(100ml)および
最後に飽和ブライン(100ml)で洗う。次いで有機層を
分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発する。
残渣(2.2g)をシリカ(50g)クロマトグラフィにか
け、塩化メチレンと酢酸エチル(酢酸エチル2〜40%の
匂配液)で溶出することにより精製する。フラクション
を薄層クロマトグラフィにより分析し、そしてフラクシ
ョン13〜20を集めると生成物が油状物として得られる
(1.2g)。
生成物の構造をVGモデル7070F質量分析量器を用いた電
子衝突質量分析法により確認する。分子イオンに対する
m/e値は227であり(理論値227)、そして主要フラグメ
ントは次のとおりであった:184、168、119、109および8
1。
以上のことから本発明は次のものを含むことが明らかで
あろう: (1) 前記で定義した式(I)で表わされる新規化合
物。
(2) 前記で定義した式(I)で表わされる新規化合
物の調製方法。
(3) 前記で定義した経口、注射および注入用製剤、
濃厚物ならびに動物飼料を含む新規な殺外部寄生虫剤、
殺虫剤、殺ダニ剤もしくは駆虫剤または成長促進剤。
(4) 外部寄生虫または腸内寄生虫の侵入を抑えるた
めに動物の治療に使用する式(I)で表わされる化合
物。
(5) 式(I)で表わされる化合物の有効量で動物を
治療することからなる動物の外部寄生虫および腸内寄生
虫侵入を抑える方法または成長促進方法。
(6) 式(I)で表わされる化合物の有効量を施用す
ることからなる作物の有害生物防除方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 17/18 D 7432−4B 19/62 7432−4B //(C12P 17/18 C12R 1:465) (C12P 19/62 C12R 1:465)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(I) 〔式中、 22〜23位の破線は二重結合が存在してもよいことを表わ
    し、そしてR1がHまたはOHであり二重結合が不存在であ
    るか、または二重結合が存在しR1がHであるかのいずれ
    かであり; R2は場合によりC1〜C4のアルキル、C1〜C4のアルコキシ
    およびC1〜C4のアルキルチオ基、フルオロ、クロロ、ブ
    ロモ、ヨード、トリフルオロメチルおよびシアノ基から
    選択される少なくとも1つの置換基で置換されたフェニ
    ル基を表わし;または R2は次式(II): (式中、XはO、Sまたは−CH2−であり、a,b,cおよび
    dは各々独立して0、1または2であり;a,b,cおよびd
    の合計は5を越えない) で表わされる基であり; R3は水素原子またはメチル基であり;そして R4はH、OHまたは次式: で表わされる4′−(α−L−オレアンドロシル)−α
    −L−オレアンドロシルオキシ基を表わす。〕 で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】R2がフェニル基である請求項1に記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】R2が、式II中におけるaとbが0であり、
    cとdが1であり、Xが−CH2−である基を表わす請求
    項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】R2が、式II中におけるaとbが0であり、
    cが1であり、dが2でありXが−CH2−である基を表
    わす請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R2が、式II中におけるaとbが0であり、
    cとdが1であり、XがOである基を表わす請求項1に
    記載の化合物。
  6. 【請求項6】25−フェニルアベルメクチンB2。
  7. 【請求項7】25−(2−ビシクロ〔3.1.0〕ヘキシル)
    アベルメクチンB2。
  8. 【請求項8】次式(III): R2COS(CH22NHCOR6 (III) (式中、R2は請求項1において定義したものであり、R6
    はC1〜C10のアルキル基である。)で表わされるN−ア
    ルカノイルシステアミンチオエステルの存在下に、スト
    レプトマイセス・アベルミティリス(Streptomyces ave
    rmit−ilis)変異微生物ATCC53567、53568または53692
    を培養し、そして式(I)中のR1がOHであり二重結合が
    不存在であるかまたは二重結合が存在しR1がHであり、
    そしてR4が4′−(α−L−オレアンドロシル)−α−
    L−オレアンドロシルオキシ基である化合物を単離し、
    必要な場合には更に次の工程の1つ以上; (i)二重結合が不存在でありR1がOHである前記化合物
    に脱水素化を行ない、該脱水素化は5および4″位のヒ
    ドロキシ基を選択的に保護して行なって、二重結合が存
    在しR1が不存在である式(I)で表わされる化合物を
    得、 (ii)R3がメチル基である前記化合物を脱メチル化し
    て、式(I)中のR3がHである化合物を製造し、 (iii)二重結合が存在する前記化合物に選択的に接触
    水素添加して、式(I)中の二重結合が不存在でR1がH
    である化合物を得、 (iv)式中のR4が4′−(α−L−オレアンドロシル)
    −α−L−オレアンドロシルオキシ基である前記化合物
    を加水分解して、式(I)中のR4がOHである化合物を
    得、 (v)(iv)から得られた化合物をハロゲン化して、13
    −デオキシ−13−ハロ誘導体を得、前記誘導体を選択的
    に還元して式(I)中のR4がHである化合物を得る、 を行なうことから請求項1に記載の式(I)で表わされ
    る化合物の製造方法。
  9. 【請求項9】不活性希釈剤または担体と請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の化合物とからなる、殺−外部寄生
    虫剤、殺虫剤、殺ダニ剤および駆虫剤を含むヒトおよび
    動物における寄生虫感染の治療および予防用組成物。
  10. 【請求項10】液状のドレンチ剤または経口もしくは注
    射用配合物の形態、または動物飼料または動物飼料添加
    用の予備混合物もしくは助剤の形態である請求項9に記
    載の組成物。
  11. 【請求項11】請求項1〜7のいずれか1項に記載の式
    (I)で表わされる化合物の有効量を感染もしくは寄生
    の原因生物に対してまたは該生物の存在する部位に対し
    て施こすことからなる、ヒト以外の動物における寄生虫
    感染および農園芸用有害生物における昆虫または寄生虫
    の感染または寄生を防ぐ方法。
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