JPH0694096A - Uクランク機構の発生出力還元装置。 - Google Patents

Uクランク機構の発生出力還元装置。

Info

Publication number
JPH0694096A
JPH0694096A JP25711292A JP25711292A JPH0694096A JP H0694096 A JPH0694096 A JP H0694096A JP 25711292 A JP25711292 A JP 25711292A JP 25711292 A JP25711292 A JP 25711292A JP H0694096 A JPH0694096 A JP H0694096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crank mechanism
input
shaft
force
crank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25711292A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Kamimura
實 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP25711292A priority Critical patent/JPH0694096A/ja
Publication of JPH0694096A publication Critical patent/JPH0694096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目 的】 物理仕事量の増幅をもたらすUクランク機
構を用いて、その増幅した出力の一部を入力に還元する
装置方式の考案であり、その事により第一種永久機関を
形成する。 【構 成】 複合Uクランク機構の出力軸(A)及び入
力主軸(BX)の間に、歯車又は、チェン、ベルト等に
よる力の伝達装置を装設する。還元従節側の入力主軸
(BX)への還元力の伝達は、還元力が外部からの入力
を超えた場合のみ伝達可能な、還元力伝達ツメ(46−
1)を介して為される。以上の様に構成して成る、Uク
ランク機構の発生出力還元循環装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明及び一連のUクランク機構
は、軸採用のあらゆる駆動機関に適応して、その仕事量
の増幅をもたらす物である。更に、増幅した仕事量の一
部を該Uクランク機構の入力軸に還元する事に拠って第
一種永久機関を形成する物である。従って、あらゆる運
輸機関やエネルギー機関に関連し、その利用分野は産業
上広範囲に及ぶ物である。尚、本発明は、当該出願人と
同一人によって既に特許出願されている一連のクランク
機構及び其の外延機構と、趣旨の深く関連する物であ
る。そこで此れ等先行出願されているクランク機構と其
の外延を、「先行技術」として総称し、個別には下記の
様に名指しするものとする。又、現在巷間に普及してい
る従来からのクランクを、「従来技術」と呼ぶ事にす
る。 「先行技術1」・・・整理番号003・出願日 平成3
年8月26日(出願番号;特願平3−296741) 「先行技術2」・・・整理番号004・出願日 平成3
年9月5日(出願番号;特願平3−303738) 「先行技術3」・・・整理番号005・出願日 平成3
年9月30日(出願番号;特願平3−320871) 「先行技術4」・・・整理番号006・出願日 平成3
年11月22日(出願番号;特願平3−355359) 「先行技術5」・・・整理番号007・出願日 平成4
年3月6日(出願番号;特願平4−98990) 「先行技術6」・・・整理番号008・出願日 平成4
年4月24日(出願番号;特願平4−151093) 「先行技術7」・・・整理番号009・提出日 平成4
年7月2日 特許願(受付番号:2921350117
3) 尚、「先行技術」及び本案のクランク機構を一般にUク
ランク機構と呼ぶ事にする。その理由は「先行技術5」
に述ベた通りである。又、単体のUクランク機構を単体
Uクランク機構と呼ぶ事にする。単体の該機構を複数個
連結して用い、相乗積の仕事量増幅をもたらすUクラン
ク機構を複合Uクランク機構と呼ぶ事にする。
【0002】
【従来の技術】「従来技術」のクランクは、運動形態の
変換が主機能であった。即ち、直線運動を円運動に、又
は円運動を直線運動に、或は円運動をストロークの異な
る円運動に変換する事が目的であった。また、仕事量を
変える事は出来ないが、ストロークと反比例して相互作
用する入力と出力の量を操作することは、上記と併せて
為す事は自由に出来た。然し、仕事量の増幅、即ちスト
ロークを変えること無く、1の入力に対して1を超える
出力を得るという事は不可能であった。従って本発明の
趣旨である、仕事量の増幅した出力の一部を入力に還元
するという概念は不必要であった。「先行技術5」によ
って、Uクランク機構の入力軸(B)に出力を還元する
装置を提示しているが、未だ、より一般的な入力主軸
(BX)に出力を還元する方法は、具体的に提示されて
いなかった。尚、上記に於いて仕事量とは物理学用語と
しての概念内容を持つものであり、以下に於いても同様
である。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明の主たる趣旨
は、Uクランク機構に拠って増幅した仕事量の一部を出
力軸(A)から入力主軸(BX)に還元する方式を提示
する事である。該方式は機械的装置によるものと、電気
エネルギーに変換して為される物の二方式を提示する。
その他、Uクランク機構と外延機関との繋がりを提示す
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】
<1> まず初めに機械的方式による還元装置の構成
を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」参照。 ・ 複合Uクランク機構の出力軸(A)に還元原節歯車
(43)を固着する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)の所要の一
部分に、回転方向にのみツメの掛る切れ込みを設け、還
元力伝達ツメ(46−1)とツメ押し圧縮バネ(46−
2)を介在装備して還元従節歯車(46)を装着する。 ・ 還元シャフト(47)の両端に還元シャフト端歯車
(45)を固着する。 ・ 還元原節歯車(43)及び還元従節歯車(46)と
還元シャフト端歯車(45)は、それぞれ還元媒介節歯
車(44)を介して噛合係合さす。 ・ 還元媒介節歯車(44)は、媒介節歯車転がり軸受
(44−2)を介して媒介節歯車軸(44−1)に軸着
する。 ・ 媒介節歯車軸(44−1)はハウジングに螺着固定
し、還元シャフト(47)は転がり軸受を介してハウジ
ングに固定する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)、連結主軸
(ABX)、出力軸(A)は然るべき個所で、それぞれ
転がり軸受を介してハウジングに固定するのが一般的で
あろう。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の出力還元装
置である。 〔ロ〕 尚、上記に於いて歯車の代わりにチェンやベル
ト等に拠る力の伝達方式を採用しても趣旨は同定であ
る。又、単体のUクランク機構の出力軸(A)と入力主
軸(BX)に還元シャフト(47)を係合せしめても、
その趣旨は同定である。 <2> 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関に
就いて説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に、外部からの動力源(52)の出力軸を、回転運動が
伝達される様にして係合さす。 ・ 外部からの動力源(52)とは、「従来技術」のク
ランク、風車、水車、内燃機関、タービン、モータ等の
出力軸である。 〔ロ〕 「図3」「図5」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に、発
電機(53)の入力軸を、回転運動が伝達される様にし
て係合さす。 〔ハ〕 「図6」参照。 ・ 前項(イ、ロ)を組合せて構成する。 <3> 次に、入力と出力を電気エネルギーとして、還
元循環させる装置の構成を説明する。「図7」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の、入力主軸(BX)
にモータ(50)の出力軸回転子を係合させ、出力軸
(A)に発電機(53)の入力軸電機子を係合させる。 ・ 発電機(53)からの発生電気回路(55)を配電
制御機(54)に拠って、出力電気回路(56)と還元
電気回路(57)に分ける。 ・ 還元電気回路(57)をモータ(50)の入力回路
に係合させる。又、モータ(50)には、主として初動
駆動の為の外部電源回路(58)の電気入力回路を設け
る。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の電気的出力
還元装置である。尚、上記に於いて配電制御機(54)
とは、入力した発生電気エネルギーを還元回路と外部出
力回路に配分制御して出力する物である。
【0005】
【作用】
<1> まず初めに機械的方式に拠るUクランク機構の
還元装置の作用を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」「図3」参照。 図示の複合Uクランク機構は、入力1に対し出力約1.
9×1.9=3.61の仕事量増幅機構である。つまり
「図1」は仕事量の増幅が約3.61倍に成る複合Uク
ランク機構を装備した出力還元循環装置と言う事が出来
る。今、「図1」の装置に於いて、外部動力源から1の
力が入力主軸(BX)から入力されれば、複合Uクラン
ク機構に拠って約3.61倍の力に増幅される。此の内
の2.61の力を出力軸(A)から、外部機関への駆動
力として外部へ出力すれば、残り1の力は還元原節歯車
(43)から還元シャフト(47)を通り還元従節歯車
(46)に伝わる。この時、外部動力源から入力主軸
(BX)への入力が1未満にシフトしていたら、還元し
て来た方の1の力は、還元力伝達ツメ(46−1)を介
して、入力主軸(BX)に回転力を加える事になる。つ
まり、外部動力源からの入力が0に成っても、還元した
1の力が入力主軸(BX)に働く事になる。従って以後
は、還元する力1が循環して作用し、出力軸(A)から
は外部機関への駆動力として、出力約2.61の力が創
出され続ける。即ち、第一種永久機関を形成する事にな
る。次に例えば、2の力を還元すれば、外部への出力と
して5.22の力が創出され続ける。又、還元する力を
加速しつつ循環させれば、ごく短時間の内に幾何級数的
な出力を得る事が出来る。 <2> 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関の
作用を説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 如何なる種類の動力源であろうと、その出力を回転力に
転換出来るものであれば、動力源(52)として該出力
軸を、単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に係合すれば、該Uクランク機構の仕事量増幅性能に応
じて出力軸(A)からは、入力と同じ回転数で且つ何倍
かに増幅された出力を得る事が出来る。 〔ロ〕 前項に於いて、最も効率的且つ一般的な方式
は、電気エネルギーとしての外部動力源をモータ(5
0)で回転力に転換して、該Uクランク機構の入力主軸
(BX)に回転力を入力する方式であろう。即ち、モー
タ(50)に拠って機械的エネルギーに変換した入力
は、該Uクランク機構の出力軸(A)から、数倍に増幅
して出力される事になる。 〔ハ〕 「図5」参照。 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に発電機
(53)の入力回転軸を係合すれば、増幅した該Uクラ
ンク機構の機械的出力は、電気エネルギーに変換されて
外部に送出される事になる。 〔ニ〕 「図6」参照。 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)にモー
タ(50)を係合させ、出力軸(A)に発電機(53)
を係合させると、出力の電気量は増幅創出される事にな
る。或は一般的に、機械的回転に転換出来る動力源(5
2)の回転力を、該入力主軸(BX)から入力すれば該
出力軸(A)から仕事量の増幅した回転力が得られるの
で、それを発電機(53)で電気エネルギーに変換すれ
ば、増幅出力を電気エネルギーとして取り出せる。 <3> 次に、電気エネルギーに拠るUクランク機構
の、出力から入力への還元循環装置の作用に就いて説明
する。 「図7」参照。 外部からの電気エネルギーの入力は、モータ(50)に
拠って機械的エネルギーに変換されてUクランク機構の
入力主軸(BX)に入力され、該機構内で機械的エネル
ギー量は数倍に増幅されて、出力軸(A)から発電機
(53)に送出される。該発電機(53)に拠り機械的
エネルギーは再び同値の電気エネルギーに変換されて、
発生電気回路(55)に送出される。つまり、入力され
た電気エネルギーは、数倍に増幅して出力される事にな
る。例えば、該電気エネルギー量が4倍に増幅されたと
する場合に於いて、その内の3の電気エネルギーを、創
出エネルギーとして出力電気回路(56)から外部に送
出し、残り1の電気エネルギーを還元電気回路(57)
を通してモータ(50)に還元して入力すれば、最早、
外部電源回路(58)からの入力無くしても、還元力が
循環して3の電気エネルギーを創出し続ける事が出来
る。即ち、第一種永久機関を形成する事になる。尚、還
元電気エネルギーを1を超える量にし、循環の1周期毎
に還元値が増分する様に、配電制御機(54)で制御す
れば、エネルギー創出量は加速して増幅する事になる。 <4> 「図4」「図5」「図6」「図7」に於いて、
図面の符号〜(49)の内容を「図1」で提示した様
な、機械的方式に拠る第一種永久機関のUクランク機構
装置に置換すれば、「図4」「図5」「図6」は何れも
第一種永久機関を形成する。又、「図7」は重層的な第
一種永久機関を形成し、出力の増幅と加速は相乗的に増
分する。 <5> 一般に単体のUクランク機構は、原理的に最大
2倍の仕事量増幅をもたらす物である。これを複数個連
結して用いるか、或は出力の一部を入力に還元循環して
用いれば、相乗積の仕事量増幅機関に成る。即ち、Uク
ランク機構とその外延装置は、1のエネルギーの入力に
対して2のn乗(nは任意の自然数)のエネルギーを創
出し、入力も初動の後は自らの創出エネルギーに拠って
賄う事が出来る。この様な、無限循環してエネルギーを
創出する第一種永久機関の{Uクランク2のn乗}機構
をm個用いれば、その創出エネルギーの総和は、m×2
のn乗(m,nは自然数)と成る。此れは原理的には無
限のエネルギー創出の可能性を意味する。即ち、Uクラ
ンク機構とその外延装置は、現在及び将来の人類に必要
な全てのエネルギーを賄う事が可能であり、然も無から
有を生む事が出来るので、全くクリーンなエネルギー創
出機関と言うことが出来る。
【0006】
【実施例】今迄、図面に基づいて実施例も兼ね説明して
来たので、ここでは補足事項を拾いながら簡単に記述す
る事にする。 <1> 「図1」参照。 図示の装置に於いて用いられるUクランク機構は、単体
のUクランク機構及び、複合Uクランク機構の如何を問
わず、「先行技術4」「先行技術5」「先行技術6」に
提示の各種Uクランク機構を採用する事が出来る。その
基本概念は、外部からの機械的回転入力を初動駆動力と
してのみ用いるか、又は外部からの連続的基調入力とし
て用い、機械的出力として仕事量増幅の一定持続又は加
速的持続をもたらす第一種永久機関を形成する装置であ
る。 <2> 「図4」参照。 Uクランク機構の入力主軸(BX)への外部からの入力
は、大別して二種類に分けられる。何れも機械的回転力
として入力する訳だが、その一つは、電気エネルギーを
モータ(50)で機械的回転力に変換して入力するもの
であり、送電線からの直接的な電力や、ソーラー電池や
各種蓄電池、乾電池が動力源になる。今一つは電気以外
で、機械的回転力に置換し得るあらゆる動力源(52)
を指す。「従来技術」のクランク、水車、風車、各種タ
ービン、各種内燃機関等を機械的回転力への変換装置と
するもので、人力、水力、風力、火力、地熱、海洋の波
動等を動力源とする。 <3> 「図5」参照。 Uクランク機構の出力軸(A)を発電機(53)の入力
軸電機子に係合し、Uクランク機構の機械的回転力の出
力を、発電機(53)を経由して電気エネルギーに変換
して取り出す。 <4> 「図6」参照。 「図4」と「図5」の方式を併用したもの。 <5> 「図7」参照。 「図6」の方式に拠って創出した電気エネルギーの一部
を、Uクランク機構装置の入力電源として還元する方式
であり、第一種永久機関を電気エネルギーのサイクルと
して形成するものである。
【0007】
【発明の効果】当該発明は主として、機械的及び電気的
の二方式による第一種永久機関の形成である。第一種永
久機関は今迄不可能事とされて来たが、Uクランク機構
の揺動しながら回転する機構の機械力学に拠って、仕事
量の増幅が可能になり現実のものと成った。当該発明の
第一種永久機関は、無から有を生むエネルギー創出機関
であり、その機構装置は簡便で、原理はシンプルである
為、廉価に且つ速やかに実用化できる。無資源、無公害
の全くクリーンなエネルギーを、人類は何時でも、何処
でも、欲するだけ得られると言う事になる。無資源発電
機や電気自動車等、利用分野はエネルギー関連の万般に
及び、その発明の効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の斜視図
【図2】 (I)の個所の断面図
【図3】 単体のUクランク機構を2体連結し
た複合Uクランク機構
【図4】 本発明の概念図
【図5】 本発明の概念図
【図6】 本発明の概念図
【図7】 本発明の概念図
【符号の説明】
A ・ 出力軸 B ・ 入力軸 BX ・ 入力主軸 ABX ・ 連結主軸 2 ・ 従節 4 ・ クランクレバー 4a ・ クランクレバー先端媒介節 4b ・ テコ支点軸保持腕 4c ・ テコ支点軸 4d ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸 4e ・ クランクレバーテコ作用点部 4f ・ テコ作用点軸 4g ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸保持
腕 5 ・ 原節 5b ・ 原節端補足歯車 6 ・ 媒介節 28 ・ 入力ロッド 43 ・ 還元原節歯車 44 ・ 還元媒介節歯車 44−1 ・ 媒介節歯車軸 44−2 ・ 媒介節歯車転がり軸受 45 ・ 還元シャフト端歯車 46 ・ 還元従節歯車 46−1 ・ 還元力伝達ツメ 46−2 ・ ツメ押圧縮バネ 47 ・ 還元シャフト 48 ・ 単体Uクランク機構 49 ・ 複合Uクランク機構 50 ・ モータ 51 ・ 電源 52 ・ 動力源 53 ・ 発電機 54 ・ 配電制御機 55 ・ 発生電気回路 56 ・ 出力電気回路 57 ・ 還元電気回路 58 ・ 外部電源回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】追加
【補正内容】
【0007】
【発明の効果】当該発明は主として、機械的及び電気的
の二方式による第一種永久機関の形成である。第一種永
久機関は今迄不可能半とされて来たが、Uクランク機構
の揺動しながら回転する機構の機械力学に拠って、エネ
ルギー保存則を破ること無く、仕事量の増幅が可能にな
り現実のものと成った。当該発明の第一種永久機関は、
無から有を生むエネルギー創出機関であり、その機構装
置は簡便で、原理はシンプルである為、廉価に且つ速や
かに実用化できる。無資源、無公害の全くクリーンなエ
ネルギーを、人類は何時でも、何処でも、欲するだけ得
られると言う事になる。無資源発電機や電気自動車等、
利用分野はエネルギー関連の万般に及び、その発明の効
果は甚大である。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 Uクランク機構の発生出力
還元装置。
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明及び一連のUクランク機構
は、軸採用のあらゆる駆動機関に適応して、その仕事量
の増幅をもたらす物である。更に、増幅した仕事量の一
部を該Uクランク機構の入力軸に還元する事に拠って第
一種永久機関を形成する物である。従って、あらゆる運
輸機関やエネルギー機関に関連し、その利用分野は産業
上広範囲に及ぶ物である。尚、本発明は、当該出願人と
同一人によって既に特許出願されている一連のクランク
機構及び其の外延機構と、趣旨の深く関連する物であ
る。そこで此れ等先行出願されているクランク機構と其
の外延を、「先行技術」として総称し、個別には下記の
様に名指しするものとする。又、現在巷間に普及してい
る従来からのクランクを、「従来技術」と呼ぶ事にす
る。 「先行技術1」・・・整理番号003・出願日 平成3
年8月26日(出願番号;特願平3−296741) 「先行技術2」・・・整理番号004・出願日 平成3
年9月5日(出願番号;特願平3−303738) 「先行技術3」・・・整理番号005・出願日 平成3
年9月30日(出願番号;特願平3−320871) 「先行技術4」・・・整理番号006・出願日 平成3
年11月22日(出願番号;特願平3−355359) 「先行技術5」・・・整理番号007・出願日 平成4
年3月6日(出願番号;特願平4−98990) 「先行技術6」・・・整理番号008・出願日 平成4
年4月24日(出願番号;特願平4−151093) 「先行技術7」・・・整理番号009・提出日 平成4
年7月2日 特許願(受付番号:2921350117
3) 尚、「先行技術」及び本案のクランク機構を一般にUク
ランク機構と呼ぶ事にする。その理由は「先行技術5」
に述べた通りである。又、単体のUクランク機構を単体
Uクランク機構と呼ぶ事にする。単体の該機構を複数個
連結して用い、相乗積の仕事量増幅をもたらすUクラン
ク機構を複合Uクランク機構と呼ぶ事にする。
【0002】
【従来の技術】「従来技術」のクランクは、運動形態の
変換が主機能であった。即ち、直線運動を円運動に、又
は円運動を直線運動に、或は円運動をストロークの異な
る円運動に変換する事が目的であった。また、仕事量を
変える事は出来ないが、ストロークと反比例して相互作
用する入力と出力の量を操作することは、上記と併せて
為す事は自由に出来た。然し、仕事量の増幅、即ちスト
ロークを変えること無く、1の入力に対して1を超える
出力を得るという事は不可能であった。従って本発明の
趣旨である、仕事量の増幅した出力の一部を入力に還元
するという概念は不必要であった。「先行技術5」によ
って、Uクランク機構の入力軸(B)に出力を還元する
装置を提示しているが、未だ、より一般的な入力主軸
(BX)に出力を還元する方法は、具体的に提示されて
いなかった。尚、上記に於いて仕事量とは物理学用語と
しての概念内容を持つものであり、以下に於いても同様
である。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明の主たる趣旨
は、Uクランク機構に拠って増幅した仕事量の一部を出
力軸(A)から入力主軸(BX)に還元する方式を提示
する事である。該方式は機械的装置によるものと、電気
エネルギーに変換して為される物の二方式を提示する。
その他、Uクランク機構と外延機関との繋がりを提示す
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】 <1> まず初めに機械的方式による還元装置の構成
を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」参照。 ・ 複合Uクランク機構の出力軸(A)に還元原節歯車
(43)を固着する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)の所要の一
部分に、回転方向にのみツメの掛る切れ込みを設け、還
元力伝達ツメ(46−1)とツメ押し圧縮バネ(46−
2)を介在装備して還元従節歯車(46)を装着する。 ・ 還元シャフト(47)の両端に還元シャフト端歯車
(45)を固着する。 ・ 還元原節歯車(43)及び還元従節歯車(46)と
還元シャフト端歯車(45)は、それぞれ還元媒介節歯
車(44)を介して噛合係合さす。 ・ 還元媒介節歯車(44)は、媒介節歯車転がり軸受
(44−2)を介して媒介節歯車軸(44−1)に軸着
する。 ・ 媒介節歯車軸(44−1)はハウジングに螺着固定
し、還元シャフト(47)は転がり軸受を介してハウジ
ングに固定する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)、連結主軸
(ABX)、出力軸(A)は然るべき個所で、それぞれ
転がり軸受を介してハウジングに固定するのが一般的で
あろう。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の出力還元装
置である。 〔ロ〕 尚、上記に於いて歯車の代わりにチェンやベル
ト等に拠る力の伝達方式を採用しても趣旨は同定であ
る。又、単体のUクランク機構の出力軸(A)と入力主
軸(BX)に還元シャフト(47)を係合せしめても、
その趣旨は同定である。 <2> 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関に
就いて説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に、外部からの動力源(52)の出力軸を、回転運動が
伝達される様にして係合さす。 ・ 外部からの動力源(52)とは、「従来技術」のク
ランク、風車、水車、内燃機関、タービン、モータ等の
出力軸である。 〔ロ〕 「図3」「図5」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に、発
電機(53)の入力軸を、回転運動が伝達される様にし
て係合さす。 〔ハ〕 「図6」参照。 ・ 前項(イ、ロ)を組合せて構成する。〔ニ〕 「図8」「図9」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)と発電
機(53)の間に、変速機(59)を介在係合させる。 <3> 次に、入力と出力を電気エネルギーとして、還
元循環させる装置の構成を説明する。「図7」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の、入力主軸(BX)
にモータ(50)の出力軸回転子を係合させ、出力軸
(A)に発電機(53)の入力軸電機子を係合させる。 ・ 発電機(53)からの発生電気回路(55)を配電
制御機(54)に拠って、出力電気回路(56)と還元
電気回路(57)に分ける。 ・ 還元電気回路(57)をモータ(50)の入力回路
に係合させる。又、モータ(50)には、主として初動
駆動の為の外部電源回路(58)の電気入力回路を設け
る。・ 「図10」参照。上記に於いて、出力軸(A)と発
電機(53)の間に、変速機(59)を介在係合させ
る。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の電気的出力
還元装置である。尚、上記に於いて配電制御機(54)
とは、入力した発生電気エネルギーを還元回路と外部出
力回路に配分制御して出力する物である。
【0005】
【作用】 <1> まず初めに機械的方式に拠るUクランク機構の
還元装置の作用を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」「図3」参照。 図示の複合Uクランク機構は、入力1に対し出力約1.
9×1.9=3.61の仕事量増幅機構である。つまり
「図1」は仕事量の増幅が約3.61倍に成る複合Uク
ランク機構を装備した出力還元循環装置と言う事が出来
る。今、「図1」の装置に於いて、外部動力源から1の
力が入力主軸(BX)から入力されれば、複合Uクラン
ク機構に拠って約3.61倍の力に増幅される。此の内
の2.61の力を出力軸(A)から、外部機関への駆動
力として外部へ出力すれば、残り1の力は還元原節歯車
(43)から還元シャフト(47)を通り還元従節歯車
(46)に伝わる。この時、外部動力源から入力主軸
(BX)への入力が1未満にシフトしていたら、還元し
て来た方の1の力は、還元力伝達ツメ(46−1)を介
して、入力主軸(BX)に回転力を加える事になる。つ
まり、外部動力源からの入力が0に成っても、還元した
1の力が入力主軸(BX)に働く事になる。従って以後
は、還元する力1が循環して作用し、出力軸(A)から
は外部機関への駆動力として、出力約2.61の力が創
出され続ける。即ち、第一種永久機関を形成する事にな
る。次に例えば、2の力を還元すれば、外部への出力と
して5.22の力が創出され続ける。又、還元する力を
加速しつつ循環させれば、ごく短時間の内に幾何級数的
な出力を得る事が出来る。 <2> 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関の
作用を説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 如何なる種類の動力源であろうと、その出力を回転力に
転換出来るものであれば、動力源(52)として該出力
軸を、単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に係合すれば、該Uクランク機構の仕事量増幅性能に応
じて出力軸(A)からは、入力と同じ回転数で且つ何倍
かに増幅された出力を得る事が出来る。尚、出力軸
(A)に変速機(59)を係合させれば、出力の増幅を
回転数の増幅として取り出す事が出来る。 〔ロ〕 前項に於いて、最も効率的且つ一般的な方式
は、電気エネルギーとしての外部動力源をモータ(5
0)で回転力に転換して、該Uクランク機構の入力主軸
(BX)に回転力を入力する方式であろう。即ち、モー
タ(50)に拠って機械的エネルギーに変換した入力
は、該Uクランク機構の出力軸(A)から、数倍に増幅
して出力される事になる。 〔ハ〕 「図5」「図8」参照。 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に発電機
(53)の入力回転軸を係合すれば、増幅した該Uクラ
ンク機構の機械的出力は、電気エネルギーに変換されて
外部に送出される事になる。又、「図8」の様に変速機
(59)を介在させれば、増幅した出力軸(A)の出力
は回転数の増幅として、発電機(53)に入力される事
になる。 〔ニ〕 「図6」「図9」参照。 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)にモー
タ(50)を係合させ、出力軸(A)に発電機(53)
を係合させると、出力の電気量は増幅創出される事にな
る。或は一般的に、機械的回転に転換出来る動力源(5
2)の回転力を、該入力主軸(BX)から入力すれば該
出力軸(A)から仕事量の増幅した回転力が得られるの
で、それを発電機(53)で電気エネルギーに変換すれ
ば、増幅出力を電気エネルギーとして取り出せる。又、
「図9」の様に変速機(59)を介在させれば、増幅し
た出力軸(A)の出力は回転数の増幅として、発電機
(53)に入力する事が出来る。 <3> 次に、電気エネルギーに拠るUクランク機構
の、出力から入力への還元循環装置の作用に就いて説明
する。 「図7」「図10」参照。 外部からの電気エネルギーの入力は、モータ(50)に
拠って機械的エネルギーに変換されてUクランク機構の
入力主軸(BX)に入力され、該機構内で機械的エネル
ギー量は数倍に増幅されて、出力軸(A)から発電機
(53)に送出される。該発電機(53)に拠り機械的
エネルギーは再び同値の電気エネルギーに変換されて、
発生電気回路(55)に送出される。つまり、入力され
た電気エネルギーは、数倍に増幅して出力される事にな
る。例えば、該電気エネルギー量が4倍に増幅されたと
する場合に於いて、その内の3の電気エネルギーを、創
出エネルギーとして出力電気回路(56)から外部に送
出し、残り1の電気エネルギーを還元電気回路(57)
を通してモータ(50)に還元して入力すれば、最早、
外部電源回路(58)からの入力無くしても、還元力が
循環して3の電気エネルギーを創出し続ける事が出来
る。即ち、第一種永久機関を形成する事になる。尚、還
元電気エネルギーを1を超える量にし、循環の1周期毎
に還元値が増分する様に、配電制御機(54)で制御す
れば、エネルギー創出量は加速して増幅する事になる。
尚、「図10」の様に出力軸(A)と発電機(53)の
間に変速機(59)を介在させて係合させれば、Uクラ
ンク機構に拠って増幅した出力は、機械的回転数の増幅
として発電機(53)に入力されるので、より明確な装
置に成る。 <4> 「図4」「図5」「図6」「図7」「図8」
「図9」「図10」に於いて、図面の符号〜(49)の
内容を「図1」で提示した様な、機械的方式に拠る第一
種永久機関のUクランク機構装置に置換すれば、「図
4」「図5」「図6」「図8」「図9」は何れも第一種
永久機関を形成する。又、「図7」「図10」は重層的
な第一種永久機関を形成し、出力の増幅と加速は相乗的
に増分する。 <5> 一般に単体のUクランク機構は、原理的に最大
2倍の仕事量増幅をもたらす物である。これを複数個連
結して用いるか、或は出力の一部を入力に還元循環して
用いれば、相乗積の仕事量増幅機関に成る。即ち、Uク
ランク機構とその外延装置は、1のエネルギーの入力に
対して2のn乗(nは任意の自然数)のエネルギーを創
出し、入力も初動の後は自らの創出エネルギーに拠って
賄う事が出来る。この様な、無限循環してエネルギーを
創出する第一種永久機関の{Uクランク2のn乗}機構
をm個用いれば、その創出エネルギーの総和は、m×2
のn乗(m,nは自然数)と成る。此れは原理的には無
限のエネルギー創出の可能性を意味する。即ち、Uクラ
ンク機構とその外延装置は、現在及び将来の人類に必要
な全てのエネルギーを賄う事が可能であり、然も無から
有を生む事が出来るので、全くクリーンなエネルギー創
出機関と言うことが出来る。
【0006】
【実施例】今迄、図面に基づいて実施例も兼ね説明して
来たので、ここでは補足事項を拾いながら簡単に記述す
る事にする。 <1> 「図1」参照。 図示の装置に於いて用いられるUクランク機構は、単体
のUクランク機構及び、複合Uクランク機構の如何を問
わず、「先行技術4」「先行技術5」「先行技術6」に
提示の各種Uクランク機構を採用する事が出来る。その
基本概念は、外部からの機械的回転入力を初動駆動力と
してのみ用いるか、又は外部からの連続的基調入力とし
て用い、機械的出力として仕事量増幅の一定持続又は加
速的持続をもたらす第一種永久機関を形成する装置であ
る。 <2> 「図4」参照。 Uクランク機構の入力主軸(BX)への外部からの入力
は、大別して二種類に分けられる。何れも機械的回転力
として入力する訳だが、その一つは、電気エネルギーを
モータ(50)で機械的回転力に変換して入力するもの
であり、送電線からの直接的な電力や、ソーラー電池や
各種蓄電池、乾電池が動力源になる。今一つは電気以外
で、機械的回転力に置換し得るあらゆる動力源(52)
を指す。「従来技術」のクランク、水車、風車、各種タ
ービン、各種内燃機関等を機械的回転力への変換装置と
するもので、入力、水力、風力、火力、地熱、海洋の波
動等を動力源とする。 <3> 「図5」「図8」参照。 Uクランク機構の出力軸(A)を直接又は変速機(5
9)を介して発電機(53)の入力軸電機子に係合し、
Uクランク機構の機械的回転力の出力を、発電機(5
3)を経由して電気エネルギーに変換して取り出す。 <4> 「図6」「図9」参照。 「図4」と「図5」の方式を併用したもの。 <5> 「図7」「図10」参照。 「図6」「図9」の方式に拠って創出した電気エネルギ
ーの一部を、Uクランク機構装置の入力電源として還元
する方式であり、第一種永久機関を電気エネルギーのサ
イクルとして形成するものである。
【0007】
【発明の効果】当該発明は主として、機械的及び電気的
の二方式による第一種永久機関の形成である。第一種永
久機関は今迄不可能事とされて来たが、Uクランク機構
の揺動しながら回転する機構の機械力学に拠って、エネ
ルギー保存則を破ること無く、仕事量の増幅が可能にな
り現実のものと成った。当該発明の第一種永久機関は、
無から有を生むエネルギー創出機関であり、その機構装
置は簡便で、原理はシンプルである為、廉価に且つ速や
かに実用化できる。無資源、無公害の全くクリーンなエ
ネルギーを、人類は何時でも、何処でも、欲するだけ得
られると言う事になる。無資源発電機や電気自動車等、
利用分野はエネルギー関連の万般に及び、その発明の効
果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の斜視図
【図2】 (I)の個所の断面図
【図3】 単体のUクランク機構を2体連結し
た複合Uクランク機構
【図4】 本発明の概念図
【図5】 本発明の概念図
【図6】 本発明の概念図
【図7】 本発明の概念図
【図8】 発明の概念図
【図9】 発明の概念図
【図10】 発明の概念図
【符号の説明】 A ・ 出力軸 B ・ 入力軸 BX ・ 入力主軸 ABX ・ 連結主軸 2 ・ 従節 4 ・ クランクレバー 4a ・ クランクレバー先端媒介節 4b ・ テコ支点軸保持腕 4c ・ テコ支点軸 4d ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸 4e ・ クランクレバーテコ作用点部 4f ・ テコ作用点軸 4g ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸保持
腕 5 ・ 原節 5b ・ 原節端補足歯車 6 ・ 媒介節 28 ・ 入力ロッド 43 ・ 還元原節歯車 44 ・ 還元媒介節歯車 44−1 ・ 媒介節歯車軸 44−2 ・ 媒介節歯車転がり軸受 45 ・ 還元シャフト端歯車 46 ・ 還元従節歯車 46−1 ・ 還元力伝達ツメ 46−2 ・ ツメ押圧縮バネ 47 ・ 還元シャフト 48 ・ 単体Uクランク機構 49 ・ 複合Uクランク機構 50 ・ モータ 51 ・ 電源 52 ・ 動力源 53 ・ 発電機 54 ・ 配電制御機 55 ・ 発生電気回路 56 ・ 出力電気回路 57 ・ 還元電気回路 58 ・ 外部電源回路59 ・ 変速機
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】追加
【補正内容】
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月3日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 Uクランク機構の発生出力
還元装置。
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明及び一連のUクランク機構
は、軸採用のあらゆる駆動機関に適応して、その仕事量
の増幅をもたらす物である。更に、増幅した仕事量の一
部を該Uクランク機構の入力軸に還元する事に拠って第
一種永久機関を形成する物である。従って、あらゆる運
輸機関やエネルギー機関に関連し、その利用分野は産業
上広範囲に及ぶ物である。尚、本発明は、当該出願人と
同一人によって既に特許出願されている一連のクランク
機構及び其の外延機構と、趣旨の深く関連する物であ
る。そこで此れ等先行出願されているクランク機構と其
の外延を、「先行技術」として総称し、個別には下記の
様に名指しするものとする。又、現在巷間に普及してい
る従来からのクランクを、「従来技術のクランク」と呼
ぶ事にする。 「先行技術1」・・・整理番号003・出願日 平成3
年8月26日(出願番号;特願平3−296741) 「先行技術2」・・・整理番号004・出願日 平成3
年9月5日(出願番号;特願平3−303738) 「先行技術3」・・・整理番号005・出願日 平成3
年9月30日(出願番号;特願平3−320871) 「先行技術4」・・・整理番号006・出願日 平成3
年11月22日(出願番号;特願平3−355359) 「先行技術5」・・・整理番号007・出願日 平成4
年3月6日(出願番号;特願平4−98990) 「先行技術6」・・・整理番号008・出願日 平成4
年4月24日(出願番号;特願平4−151093) 「先行技術7」・・・整理番号009・出願日 平成4
年7月2日(出願番号;特願平4−214466) 尚、(「先行技術」のUクランク機構)及び本案で言う
(単体Uクランク機構)(複合Uクランク機構)を一般
にUクランク機構と呼ぶ事にする。その理由は、該Uク
ランク機構を「従来技術のクランク」と明確に区別する
為であるが、分節化したクランク腕が媒介節を介して、
ユーターンして出力軸につながっているが故に、名称に
Uを採用している。又、単体のUクランク機構を単体U
クランク機構と呼ぶ事にする。単体の該機構を複数個連
結して用い、相乗積の仕事量増幅をもたらすUクランク
機構を複合Uクランク機構と呼ぶ事にする。
【0002】
【従来の技術】「従来技術のクランク」は、運動形態の
変換が主機能であった。即ち、直線運動を円運動に、又
は円運動を直線運動に、或は円運動をストロークの異な
る円運動に変換する事が目的であった。また、仕事量を
変える事は出来ないが、ストロークと反比例して相互作
用する入力と出力の量を操作することは、上記と併せて
為す事は自由に出来た。然し、仕事量の増幅、即ちスト
ロークを変えること無く、1の入力に対して1を超える
出力を得るという事は不可能であった。従って本発明の
趣旨である、仕事量の増幅した出力の一部を入力に還元
するという概念は不必要であった。それ故、該当する
「従来の技術」は存在しない。但し、Uクランク機構に
対して、現在巷間に普及しているクランク一般(つま
り、クランク腕が直接、クランク軸や出力軸に固着して
いるクランク機構)を「従来技術のクランク」と呼ぶも
のとする。尚、上記に於いて仕事量とは物理学用語とし
ての概念内容を持つものであり、以下に於いても同様で
ある。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明の主たる趣旨
は、Uクランク機構に拠って増幅した仕事量の一部を出
力軸(A)から入力主軸(BX)に還元する方式を提示
する事である。その事により、初動の後は外部からの入
力に頼ること無く、自らの創出したエネルギーを出力軸
から入力主軸に還元循環させて増幅させ、欲するだけの
エネルギーを得ることを目的とするものである。該方式
は機械的装置によるものと、電気エネルギーに変換して
為される物の二方式を提示する。又、Uクランク機構と
外延機関との繋がりを提示する。その他、Uクランク機
構本体の構造と作用を併記する事にする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 〈1〉 まず初めに機械的方式によるUクランク機構の
発生出力還元装置の構成を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」参照。 ・ 複合Uクランク機構の出力軸(A)に還元原節歯車
(43)を固着する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)の所要の一
部分に、回転方向にのみツメの掛る切れ込みを設け、還
元力伝達ツメ(46−1)とツメ押し圧縮バネ(46−
2)を介在装備して還元従節歯車(46)を装着する。 ・ 還元シャフト(47)の両端に還元シャフト端歯車
(45)を固着する。 ・ 還元原節歯車(43)及び還元従節歯車(46)と
還元シャフト端歯車(45)は、それぞれ還元媒介節歯
車(44)を介して噛合係合さす。 ・ 還元媒介節歯車(44)は、媒介節歯車転がり軸受
(44−2)を介して媒介節歯車軸(44−1)に軸着
する。 ・ 媒介節歯車軸(44−1)はハウジングに螺着固定
し、還元シャフト(47)は転がり軸受を介してハウジ
ングに固定する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)、連結主軸
(ABX)、出力軸(A)は然るべき個所で、それぞれ
転がり軸受を介してハウジングに固定するのが一般的で
あろう。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の出力還元装
置である。 〔ロ〕 尚、上記に於いて歯車の代わりにチェンやベル
ト等に拠る力の伝達方式を採用しても趣旨は同定であ
る。又、単体のUクランク機構の出力軸(A)と入力主
軸(BX)に還元シャフト(47)を係合せしめても、
その趣旨は同定である。 〈2〉 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関に
就いて説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に、外部からの動力源(52)の出力軸を、回転運動が
伝達される様にして係合さす。 ・ 外部からの動力源(52)とは、「従来技術のクラ
ンク」、風車、水車、内燃機関、タービン、モータ等の
出力軸である。 〔ロ〕 「図3」「図5」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に、発
電機(53)の入力軸を、回転運動が伝達される様にし
て係合さす。 〔ハ〕 「図6」参照。 ・ 前項(イ、ロ)を組合せて構成する。 〔ニ〕 「図8」「図9」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)と発電
機(53)の間に、変速機(59)を介在係合させる。 〈3〉 次に、入力と出力を電気エネルギーとして、還
元循環させる装置の構成を説明する。「図7」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の、入力主軸(BX)
にモータ(50)の出力軸回転子を係合させ、出力軸
(A)に発電機(53)の入力軸電機子を係合させる。 ・ 発電機(53)からの発生電気回路(55)を配電
制御機(54)に拠って、出力電気回路(56)と還元
電気回路(57)に分ける。 ・ 還元電気回路(57)をモータ(50)の入力回路
に係合させる。又、モータ(50)には、主として初動
駆動の為の外部電源回路(58)の電気入力回路を設け
る。 ・ 「図10」参照。上記に於いて、出力軸(A)と発
電機(53)の間に、変速機(59)を介在係合させ
る。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の電気的出力
還元装置である。尚、上記に於いて配電制御機(54)
とは、入力した発生電気エネルギーを還元電気回路(5
7)と出力電気回路(56)に配分制御して出力する物
である。以上によって本案の趣旨である「請求項1〜
7」に関する機構・装置等の構成に就いての説明を終
る。 〈4〉 次に、Uクランク機構本体に就いての構成を説
明する。一般にUクランク機構とは、入力軸(B)、ク
ランクレバー(4)、原節(5)、媒介節(6)、従節
(2)、出力軸(A)の各機素を必要最小限の構成要素
として具備したクランク機構の事である。尚、本案の装
置を機能させる為には更に、入力主軸(BX)と入力ロ
ッド(28)を具備したUクランク機構を必要条件とす
る。以下図面に基づいて具体例の構造を述べる。 〔イ〕 「図11」参照。 ・ 一端を入力主軸(BX)に固着した入力ロッド(2
8)の他端は、入力軸(B)に摺動可能な状態で遊着す
る。 ・ クランクレバー(4)の一端に入力軸(B)を固着
し、他端は原節(5)に固着する。 ・ 媒介節(6)の一端を原節(5)に軸着し、他端は
従節(2)に軸着する。従節(2)に出力軸(A)を固
着する。 以上の様に構成したUクランク機構である。 〔ロ〕 「図12」参照。 ・ 前記「イ」の構成に、支点軸保持アーム(1)を加
えて構成する。即ち、所要の発条力を有する弾性体を内
包した支点軸保持アーム(1)の一端を原節(5)に軸
着し、他端は従節(2)に固着したUクランク機構であ
る。 〔ハ〕 「図13」参照。 クランクレバー(4)にテコの原理を採用して構成した
ものである。即ち、 ・ クランクレバー(4)にクランクレバーテコ作用点
部(4e)を設け、クランクレバー先端媒介節(4a)
の一端に固着したテコ作用点軸(4f)に軸着する。ク
ランクレバー先端媒介節(4a)の他端は原節(5)に
軸着する。一端を原節(5)に固設したテコ支点軸保持
腕(4b)の他端にテコ支点軸(4c)を固設し、クラ
ンクレバー(4)に軸着する。 ・ 所要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持
アーム(1)の一端を入力軸(B)に遊着して他端を原
節(5)に軸着し、中央部を出力軸(A)に軸着する。 ・ 一端を入力主軸(BX)に固着した入力ロッド(2
8)の他端は入力軸(B)に遊着する。 ・ 原節(5)と従節(2)に媒介節(6)を共に軸着
にて介する。従節(2)に出力軸(A)を固着する。 以上の様に構成したUクランク機構である。 〔ニ〕 「図14」「図15」参照。 テコの原理を二つ組合せて構成したUクランク機構であ
る。即ち、 ・ 一端を入力主軸(BX)に固着した入力ロッド(2
8)の他端を入力軸(B)に摺動可能な状態で遊着す
る。クランクレバー(4)の一端に入力軸(B)を固設
し、他端は歯を設けたクランクレバーテコ作用点部(4
e)としてクランクレバー先端媒介節(4a)に噛合さ
せ、テコ支点軸(4c)との軸着を介して、原節(5)
に固設したテコ支点軸保持腕(4b)に係合さす。両端
に歯を設けたクランクレバー先端媒介節(4a)は、ク
ランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)と軸着し、原
節(5)に固着した原節端補足歯車(5b)に噛合さ
す。 ・ 一端を従節(2)に固着したクランクレバー先端媒
介節用支点軸保持腕(4g)の他端にクランクレバー先
端媒介節用支点軸(4d)を固設する。原節(5)に媒
介節(6)の一端を軸着し、他端は従節(2)に軸着す
る。従節(2)に出力軸(A)を固着する。以上の様に
構成する。 〔ホ〕 「図16」参照。 ・入力主軸(BX)に間欠太陽歯車(31)を二つ固着
し、かつ間欠遊星歯車(32)を固着した入力ロッド
(28)の一端と、同じく間欠遊星歯車(32)を固着
した支点軸保持アーム(1b)の一端をそれぞれ軸着す
る。 ・ 入力ロッド(28)の他端は長穴を設け、クランク
レバー(4)の一端に固設した入力軸(B)に摺動可能
な状態にして遊着する。 ・ クランクレバー(4)の他端は原節(5)に固着
し、支点軸保持アーム(1b)の他端は支点軸(3)を
介して原節(5)とクランクレバー(4)の接合部に軸
着する。 ・ 媒介節(6)の両端は、それぞれ原節(5)と従節
(2)に軸着し、従節(2)に出力軸(A)を固着す
る。以上の様に構成したUクランク機構。 〔ヘ〕 「図17」参照。 ・ 間欠太陽歯車(31)と間欠遊星歯車(32)を装
設した前記「ホ」と同趣旨のUクランク機構であるが、
支点軸保持アーム(1)と他の機素との係合が少々異な
る。即ち、支点軸保持アーム(1)は図示の如く入力主
軸(BX)、出力軸(A)、原節(5)にそれぞれ軸着
関係にて係合している。 〔ト〕 「図18」参照。 ・ 原節(5)とクランクレバー(4)の接合部に固設
した支点軸(3)と、出力軸(A)と、入力主軸(B
X)の各軸に、支点軸保持アーム(1)をそれぞれ軸着
する。その他の構成各機素の係合関係は「図11」と同
定のUクランク機構である。 〔チ〕 以下の三例は、主として自転車用のクランクの
為の、Uクランク機構である。 「図19」参照。 ・ クランクレバー(4)の一端に入力軸(B)を固着
し、他端は原節(5)に固着する。媒介節(6)の両端
を原節(5)と従節(2)にそれぞれ軸着する。所要の
発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)の一端を従節(2)に固着し、他端は支点軸
(3)を介して原節(5)とクランクレバー(4)の接
合部に軸着する。従節(2)に出力軸(A)を固着す
る。以上の様に構成したUクランク機構である。 「図20」参照。 ・ 一端に入力軸(B)を固着したクランクレバー
(4)の他端にクランクレバーテコ作用点部(4e)を
設け、テコ作用点軸(4f)を介してクランクレバー先
端媒介節(4a)の一端に軸着する。該先端媒介節(4
a)の他端は原節(5)及び媒介節(6)と軸着関係に
係合する。 ・ 原節(5)に一端を固設したテコ支点軸保持腕(4
b)の他端はテコ支点軸(4c)を介してクランクレバ
ー(4)に軸着する。一端を原節(5)と軸着関係に係
合した媒介節(6)の他端は従節(2)に軸着する。 ・ 所要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持
アーム(1)の一端を従節(2)に固着し、他端は原節
(5)とテコ支点軸保持腕(4b)の接合部に軸着関係
に係合する。従節(2)に出力軸(A)を固着する。 以上の様に構成したUクランク機構である。 「図21」参照。 ・ 「図14」のUクランク機構から入力主軸(BX)
と入力ロッド(28)を取り除き、且つ支点軸保持アー
ム(1)を付加したUクランク機構である。即ち、所要
の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)の一端を原節(5)に軸着し、他端は従節(2)
に軸着する。 〔リ〕 次に複合Uクランク機構に就いて説明する。 「図3」「図22」参照。 ・ Uクランク機構における機素の出力軸(A)と入力
主軸(BX)を連結し、一体とした機素を連結主軸(A
BX)と呼ぶ事にする。 ・ 複数個の単体Uクランク機構の従節(2)と入力ロ
ッド(28)に連結主軸(ABX)の両端をそれぞれ固
着し、複数個の単体Uクランク機構を一体化したものを
複合Uクランク機構と呼ぶ事にする。 ・ 単体Uクランク機構を「図3」は二つ、「図22」
は三つ連結した複合Uクランク機構である。 〔ヌ〕 Uクランク機構の入力主軸(BX)、出力軸
(A)、連結主軸(ABX)は軸受で支持するものとす
る。
【0005】
【作用】〈1〉 まず初めにUクランク機構本体の作用を図面に
基づいて説明する。 〔イ〕 「図11」参照。 該Uクランク機構は遠心力・慣性力の効果を有効に利用
したものである。従って、入力のトルクは所要の遠心力
・慣性力の効果発生の出自以上でなければならない。
今、該入力を1とすると、入力ロッド(28)の2倍の
長さを持つクランクレバー(4)に拠り、原節(5)に
2の力と1/2の回転角運動量を伝える。つまり、2×
1/2=1の仕事量を原節(5)に発生させる。該力の
モーメントは媒介節(6)で一旦、直線力に変り、従節
(2)で再び力のモーメントに成って出力軸(A)に仕
事量1のトルクを伝える。上記の作用が生じた時、入力
軸(B)は入力ロッド(28)の長穴を摺動してクラン
クレバー(4)は入力ロッド(28)と揃わなくなり、
且つ原節(5)、媒介節(6)、従節(2)の作る長方
形は少し歪な平行四辺形になる。遠心力・慣性力は該変
形を元の長方形に戻すべく作用する。つまり遠心力・慣
性力の作用により、回転角運動量1−1/2=1/2の
仕事量が得られる事になる。従って、該Uクランク機構
はクランクレバー(4)からの仕事量1と遠心力・慣性
力の効果による仕事量0.5とを加算したものが出力軸
(A)に生じる事になる。即ち、仕事量が1.5倍に増
幅する事になる。尚、上記に於いてクランクレバー
(4)の力学作用を第一系統の作用と呼び、遠心力・慣
性力の効果に拠る力学作用を第二系統の作用と呼ぶ事に
する。 該Uクランク機構は、第一系統の作用と第二系統
の作用が一組の不即不離の力学作用単位となって繰り返
され、揺動しながら回転する事になる。その揺動の軌跡
の長さは、実際の見え掛りの回転ストロークの1.5倍
に成っている。このことに拠りエネルギー保存の法則は
満たしている事になる。つまり、Uクランク機構によっ
てエネルギー保存則を破ること無く、仕事量は増幅する
事になる。 〔ロ〕 「図12」参照。 該Uクランク機構は「図11」のUクランク機構に所要
の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)を装設した物である。その事に拠り、遠心力・慣
性力の効果が生じない緩慢な回転に於いても揺動しなが
ら回転し、仕事量増幅の機能を成すものである。即ち、
入力主軸(BX)からの1の力の入力は、クランクレバ
ー(4)に拠って2の力{但し、その内の一部の力は弾
性体に蓄積されるが、それは該弾性体の発条反発力とな
って追動的に回復されるので、その意味で平均値として
の数値である。}と1/2の回転角運動量を原節(5)
にもたらす。つまり、仕事量1の力のモーメントが媒介
節(6)で一旦直線力に変り、従節(2)で再び力のモ
ーメントに成って出力軸(A)に伝わる。同時に従節
(2)の回転角運動量は支点軸保持アーム(1)の弾性
体の発条力と成って原節(5)に作用し、仕事量1/2
の力のモーメントと成って従節(2)に伝わる。この二
系統の力学作用に拠り出力軸(A)には仕事量1.5の
力のモーメントが生じる。この不即不離の一組の作用の
繰返しに拠り、該Uクランク機構は揺動しながら回転す
る。その揺動の軌跡の長さは、見掛けの実際の回転スト
ロークの円周の1.5倍の長さに成っている。この事に
因りエネルギー保存則を破ること無く、1の入力に対し
て1.5倍に増幅した仕事量を得る事が出来る事にな
る。 〔ハ〕 「図13」参照。 クランクレバー(4)と原節(5)の間にテコの原理を
一つ介在させたUクランク機構である。入力主軸(B
X)からの入力は入力ロッド(28)の端部で遊着して
いる入力軸(B)を介してクランクレバー(4)に伝わ
り、テコの原理に拠りテコ支点軸(4c)の周りに力の
モーメントを発生せしめる。該モーメントはテコ作用点
軸(4f)の周りに同値で伝わり、該軸(4f)のピン
接合を介して一旦、直線力に変化してクランクレバー先
端媒介節(4a)に伝わり、原節(5)の軸のピン接合
を介して再び力のモーメントに変化して原節(5)に伝
わる。一方クランクレバー(4)とピン接合しているテ
コ支点軸(4c)に発生した反力は、一端が該軸(4
c)と剛接合しているテコ支点軸保持腕(4b)に伝わ
り、該保持腕(4b)の他端で剛接合に固着している原
節(5)に力のモーメントを発生せしめる。従って、原
節(5)には同じ方向に作用する上記二つの力のモーメ
ントが同時発生的に伝わり、その合力が原節(5)に発
生する事になる。原節(5)に伝わった力のモーメント
は、ピン接合を介して媒介節(6)に直線力として伝わ
り、従節(2)で再び力のモーメントと成って出力軸
(A)に回転力として伝わる。上記の力学作用を第一系
統の作用と呼ぶ事にする。一方、第二系統の作用とし
て、所要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持
アーム(1)を経由する力の力学作用がある。入力軸
(B)の摺動可能な遊着を介して支点軸保持アーム
(1)に伝わった力は、該アーム(1)の弾性体に蓄積
されるが、追動的に時を経ず発条反発力と成って放出さ
れ原節(5)を介して従節(2)に回転力を与え、且つ
該Uクランク機構を、回転時の揺動の平均状態である図
示の状態に保持する。上記二系統の力学作用は不即不離
の一組と成って繰り返され、該Uクランク機構は揺動し
ながら回転する事になる。次に該Uクランク機構の作用
を数値を用いて説明する。今仮に、入力主軸(BX)と
入力軸(B)の各軸心間の距離をLとし、支点軸(3)
{つまり、原節(5)と支点軸保持アーム(1)のピン
接合軸}と入力軸(B)の各軸心間の距離を2Lとす
る。テコ支点軸(4c)の軸心の位置を入力軸(B)の
軸心から(5/8)×2L=(5/4)Lの距離に取
り、テコ作用点の位置をテコ支点軸(4c)の軸心から
(1/8)×2L=(4/4)Lの距離に取るものとす
る。{但し、テコ作用点とはテコ作用点軸(4f)の軸
心からクランクレバー(4)の中心線におろした垂線の
交点である。}この時、入力主軸(BX)からRの力を
入力したとすると、その入力は入力ロッド(28)を伝
わり、入力軸(B)からクランクレバー(4)にRの力
が入力されるので、テコ作用点に生じる力は5Rであ
り、これがテコ支点軸(4c)の周りに及ぼす力のモー
メントは5R×(1/4)L=1.25Rである。この
力のモーメントはテコ作用点軸(4f)の周りに伝わ
り、そこからクランクレバー先端媒介節(4a)で一
旦、直線力に変化して原節(5)に伝わる。一方、テコ
支点軸(4c)には(R+5R)=6Rの反力が生じ
る。 この反力はテコ支点軸保持腕(4b)に伝わり、
(2L−5L/4)×6R=4.5LRモーメントの力
を原節(5)に生じさせる。よって、原節(5)では
1.25LR+4.5LR=5.75LRの力のモーメ
ントが合力として生じる。この力が媒介節(6)で一旦
直線力に変化し、従節(2)で再び回転力と成って出力
軸(A)に伝えられる。但し、この作用に因る回転角運
動量は1/5.75である。従ってこの第一系統の作用
に因って仕事量5.75LR×1/5.75=LRの効
果を得る事になる。次に追動運動として第二系統の作用
が生じ、支点軸保持アーム(1)の弾性体の発条反発力
に因ってLRの回転力と4.75/5.75の回転角運
動量を得て、仕事量LR×(4.75/5.75)≒
0.826LRの効果を得る事になる。第一系統の作用
と第二系統の作用の合成に因り、その仕事量は1.82
6LRと成る。つまり、該Uクランク機構は約1.82
倍の仕事量増幅の効能を持つ機構となる。尚、該Uクラ
ンク機構から支点軸保持アーム(1)を省略すれば、第
二系統の作用は遠心力・慣性力が受け持つUクランク機
構に成る。上記、力の関係式を一般的に記述すれば、 L;入力軸(B)と出力軸(A)の軸心間の距離 2L;入力軸(B)と支点軸(3)の軸心間の距離 R;入力主軸(BX)からの入力、従って入力軸(B)
における入力 K;テコ作用点に於いて発生する力 入力軸(B)とテコ支点軸(4c)の軸心間の距離; 2L×(x/m)=2Lx/m 但し、m,xはm
>xの整数 テコ作用点からテコ支点軸(4c)の軸心迄の距離; 2L×(1/n)=2L/n 但し、nは整数 とすると K×2L/n=R×2Lx/m ∴K
=Rnx/m Kがテコ支点軸(4c)の周りにおよぼす力のモーメン
トは; Rnx/m×(2L/n=2LRx/m テコ支点軸(4c)に生じる反力; K+R=R(nx+m)/m テコ支点軸保持腕(4b)の力学的有効長さ; 2L−2Lx/m=2L(m−x)/m テコ支点軸(4c)に生じる反力が原節(5)にモーメ
ントとして働く力; {R(nx+m)/m×{2L(m−x)/m}=2L
R(nx+m)(m−x)/m 原節(5)におけるモーメントの合力は; M=2LRx/m+2LR(nx+m)(m−x)/m
該Uクランク機構の仕事量の増幅値は; 1+(M−1)/M=2−1/M 従ってMが十分大きい時、該増幅値は約2倍増と成る。 〔ニ〕 「図14」参照。 第一系統の作用の機構として、クランクレバー(4)と
原節(5)の間にテコの原理を二つ介在させ、第二系統
の作用は遠心力・慣性力の効果により成るUクランク機
構である。 以下、数値を用いて説明する。 ・ R;入力主軸(BX)からの入力、従って入力軸
(B)における入力 ・ L;入力軸(B)と出力軸(A)の軸心間の距離 ・2L;入力軸(B)と原節端補足歯車(5b)の軸心
間の距離 ・(5/4)L;入力軸(B)とテコ支点軸(4c)の
軸心間の距離 ・テコ支点軸(4c)の軸心とクランクレバーテコ作用
点部(4e)の歯のピッチ線との距離;(1/4)L ・クランクレバーテコ作用点部(4e)の歯のピッチ線
とクランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)の軸心と
の距離;(1/4)L ・クランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)と原節端
補足歯車(5b)の軸心間の距離;(1/4)L とすると、 ・テコ支点軸(4c)の周りに生じる力のモーメント;
(5/4)LR・・・i ・テコ支点軸(4c)に発生する反力;6R これがテコ支点軸保持腕(4b)を介して原節(5)に
発生せしめる力のモーメント;6R×(3/4)L=
(18/4)LR・・・ii ・クランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)に発生す
る反力;10R これがクランクレバー先端媒介節用支点軸保持腕(4
g)を介して従節(2)に発生せしめる力のモーメント
は; (3/4)L×10R=(30/4)LR・・・iii ・故に従節(2)、従って出力軸(A)に作用する 力のモーメントの合力は;i+ii+iii、即ち M=(5/4)LR+(18/4)LR+(30/4)
LR=13.25LR ・上記第一系統の作用による回転角運動量は;(1/1
3.25) 従って、その仕事量は;13.25LR×(1/13.
25)=LR・・・iv ・次に追動運動としての第二系統の作用として遠心力・
慣性力が働き 出力軸(A)にLRのモーメントと(13.25−1)
/13.25=12.25/13.25の回転角運動量
を与える。その仕事量は; (12.25/13.25)×LR≒0.92LR・・
・v ・第一系統と第二系統の一組の力学作用に因る仕事量の
合計は;iv+v 即ち、1.92LRである。つま
り、1の入力に対して1.92倍に仕事量が増幅する事
になる。 ・該Uクランク機構は、上記の微分的な一組の力学作用
を繰り返しながら、入力主軸(BX)−出力軸(A)を
中心にストロークは揺動しながら回転する。その揺動の
軌跡の総和は、見掛けの実際的な回転ストロークの1.
92倍に成っている事になる。この事に因りエネルギー
保存の法則は満たしている事になる。 〔ホ〕 「図15」参照。 前記「ニ」と同構造のUクランク機構であるが、入力ロ
ッド(28)の長さを1/2に短縮し、それに合わせて
クランクレバー(4)の長さも短縮した物である。その
事に因り遠心力・慣性力の効果をより的確にし、又仕事
量の増幅値も多少アップし、1.95倍位に成る。 〔ヘ〕 「図16」「図17」[図17−1」「図17
−2」参照。 ゼネバ歯車方式の間欠歯車を用いて構成した遊星歯車装
置を装備したUクランク機構である。即ち、駆動側の間
欠太陽歯車(31)は、90度対称なピン4本を歯と
し、被動側の間欠遊星歯車(32)は、22.5度対称
な溝16個所の刻みによって形成されている。また、二
つの間欠太陽歯車(31)の互の歯は各45度ずれて装
着されている。従って、該Uクランク機構に装備されて
いる二つの間欠遊星歯車装置の間欠回転は、回転と休止
を互い違い交互に繰り返す事になる。また、該四つの歯
車はピッチ円の大きさが同一に設定してある為に、太陽
歯車2回転に対して、該装置の腕が1回転する関係にあ
る。この様な構成から該Uクランク機構は、入力主軸
(BX)からの連続的な回転トルクは、22.5度の角
運動毎に入力ロッド(28)と支点軸保持アーム(1又
は1b)に交瓦に振り分けて伝わる事になる。即ち、入
力主軸(BX)の2回転の回転運動に対して、支点軸保
持アーム(1又は1b)と入力ロッド(28)は、2
2.5度毎の間欠角運動を交互に繰り返しながら各々1
回転の回転運動をする事になる。この事に因り入力主軸
(BX)からの入力は、クランクレバー(4)を通って
原節(5)に力のモーメントを伝える時と、支点軸保持
アーム(1又は1b)を通って力を伝える時とが交互に
繰り返される。今仮に、「図16」「図17」のUクラ
ンク機構に於いて、入力主軸(BX)から原節(5)迄
の距離をL、クランクレバー(4)の長さを2Lとし、
入力主軸(BX)からRの力が入力されたとする。その
時、クランクレバー(4)を通る力の出力は、0.5R
×2R=RLモーメントであり、支点軸保持アーム(1
又は1b)を通る力の出力は、0.5R×L=0.5L
Rモーメントである。従って、出力軸(A)での仕事量
の合力は1.5RLモーメントとなる。即ち、入力1の
仕事量に対して出力1.5倍の仕事量を得た事になる。 〔ト〕 「図18」参照。 第二系統の作用として遠心力・慣性力を用いるUクラン
ク機構であるが、支点軸(3)と出力軸(A)に軸着
し、且つ入力主軸(BX)に軸着して成る支点軸保持ア
ーム(1)に因って、遠心力・慣性力の効果をより的確
に得る様に配慮したものである。第一系統の作用とし
て、入力主軸(BX)からの入力RLはクランクレバー
(4)に因って(1/2)×2RL=RLの仕事量を生
む。次に、追動運動としての第二系統の作用として遠心
力・慣性力の効果が発生し(1/2)×RL=0.5R
Lの仕事量を生む。両作用の合成として、出力軸(A)
に1.5RLの仕事量を発生させる事になる。つまり、
該Uクランク機構は仕事量が1.5倍に増幅する機構で
ある。 〔チ〕 「図19」「図20」「図21」参照。 外部からの入力を入力軸(B)から取り入れ始めるもの
であり、主として自転車用のUクランク機構である。一
般に自転車のクランクは回転速度が遅い為、第二系統の
作用を遠心力・慣性力に期待する事が出来ないので、所
要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)を装設し、その発条反発力に因って第二系統の作
用を成すものである。力学作用の説明は、既に述べたも
のと同定であるので省略する。 〔リ〕 「図3」「図22」参照。 複合Uクランク機構について、二例をあげて説明する。 ・「図3」は連結主軸(ABX)を用いて、仕事量増幅
値1.92倍の単体のUクランク機構を二つ連結して機
能させた複合Uクランク機構である。その仕事量増幅
は、1.92×1.92≒3.68倍に成るものであ
る。 ・「図22」は連結主軸(ABX)を用いて、仕事量増
幅値がそれぞれ1.5倍、1.82倍、1.92倍の単
体のUクランク機構を三つ連結して機能させた複合Uク
ランク機構である。その仕事量増幅は1.5×1.82
×1.92≒5.24倍に成るものである。即ち、複合
Uクランク機構の仕事量増幅値は、該機構を構成する単
体のUクランク機構のそれぞれの仕事量増幅値の相乗積
に成るものである。 〔ヌ〕 次にUクランク機構の一般的な力学作用に就い
て説明する。 ・ 「図23−1」「図23−2」参照。 一般に単体のUクランク機構は、その回転運動において
力学的効果を持つ二系統の力学作用の合成に因って、そ
の仕事量を約1.5倍から2倍位まで増幅せしめること
を特徴とするものである。該二系統の力学作用の一つは
主としてクランクレバー(4)によって為される先導作
用であり、今一つは支点軸保持アーム(1)の弾性体の
発条力や遠心力・慣性力等による追動作用である。前者
を第一系統の作用と呼び、後者を第二系統の作用と呼
ぶ。該二系統の作用を、クランクレバー(4)が直接原
節(5)に固着している基本的なUクランク機構で説明
する。「図23−1」はクランクレバー(4)による第
一系統の作用を示す、概念的な回転セクション作用図で
ある。今、入力主軸(BX)従って入力軸(B)からR
の力を入力すると、原節(5)にR×2L×(1/2)
=RLの仕事量を生み、媒介節(6)を伝わって従節
(2)、出力軸(A)に同値の仕事量RLを伝える。該
先導運動の影響により次に追動運動として第二系統の作
用が生じる。 「図23−2」は追動運動による第二系統
の作用を示す、概念的な回転セクション作用図である。
この作用は、前図で平行四辺形状に歪んだ原節(5)、
媒介節(6)、従節(2)の成す形状を元の直角四辺形
に復元する機構に因って為される。 この第二系統の作用
によってR×L×(1/2)=0.5RLの仕事量を出
力軸(A)に生む。第一系統及び第二系統の作用の合成
に因ってRL+0.5RL=1.5RLの仕事量が出力
軸(A)に生じる事に成る。上記二つの力学作用が、不
即不離の一組の運動となつて繰り返される。又、第一系
統の作用はクランクレバー(4)を半径とした回転スト
ロークを取り、第二系統の作用は媒介節(6)の長さを
半径とした回転ストロークを取る。従って結果的に入力
ロッド(28)の為す回転ストローク円の半径は摺動し
て変化し、回転ストロークは揺動する事になる。その揺
動の軌跡は、固定した半径の為す円周の場合の1.5倍
に成っている。この事に因りエネルギー保存の法則は満
たす事になる。 ・ 「図23−3」「図23−4」「24」「図15」
参照。 「図24」は媒介節(6)と入力ロッド(28)の長さ
の比が2:1のUクランク機構である。この様な場合の
第一系統の作用は「図23−3」に示す概念的な回転セ
クション作用図であり、出力軸(A)に及ぼす仕事量は
3RL×(1/3)=RLである。 第二系統の作用は
「図23−4」に示す概念的な回転セクション作用図で
あり、出力軸(A)に及ぼす仕事量はRL×(2/3)
=0.66RLである。両者の合成に因り約1.66倍
の仕事量増幅機構となる。上記は原理的にRL+{(n
−1)/n}RL={2−(1/n)}RLで表され
る。 従ってnが十分に大きい時2RLに収斂する。つま
り、単体Uクランク機構は2倍迄の仕事量増幅機構たり
得る事を示す。「図15」はテコの原理を二つ組み込む
事に因って仕事量増幅の機能を約1.95倍にする単体
Uクランク機構である。以上によってUクランク機構本
体の作用の説明を終り、次から本案の趣旨である「請求
項1〜7」に関するUクランク機構の出力還元装置等の
機構や、Uクランク機構と外延機関との係合による作用
に就いて説明する。〉 まず初めに機械的方式に拠るUクランク機構の
発生出力還元装置の作用を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」「図3」参照。 図示の複合Uクランク機構は、入力1に対し出力約1.
9×1.9=3.61の仕事量増幅機構である。つまり
「図1」は仕事量の増幅が約3.61倍に成る複合Uク
ランク機構を装備した出力還元循環装置と言う事が出来
る。今、「図1」の装置に於いて、外部動力源から1の
力が入力主軸(BX)から入力されれば、複合Uクラン
ク機構に拠って約3.61倍の力に増幅される。此の内
の2.61の力を出力軸(A)から、外部機関への駆動
力として外部へ出力すれば、残り1の力は還元原節歯車
(43)から還元シャフト(47)を通り還元従節歯車
(46)に伝わる。この時、外部動力源から入力主軸
(BX)への入力が1未満にシフトしていたら、還元し
て来た方の1の力は、還元力伝達ツメ(46−1)を介
して、入力主軸(BX)に回転力を加える事になる。つ
まり、外部動力源からの入力が0に成っても、還元した
1の力が入力主軸(BX)に働く事になる。従って以後
は、還元する力1が循環して作用し、出力軸(A)から
は外部機関への駆動力として、出力約2.61の力が創
出され続ける。即ち、第一種永久機関を形成する事にな
る。次に例えば、2の力を還元すれば、外部への出力と
して5.22の力が創出され続ける。又、還元する力を
加速しつつ循環させれば、ごく短時間の内に幾何級数的
な出力を得る事が出来る。 〈〉 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関の
作用を説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 如何なる種類の動力源であろうと、その出力を回転力に
転換出来るものであれば、動力源(52)として該出力
軸を、単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に係合すれば、該Uクランク機構の仕事量増幅性能に応
じて出力軸(A)からは、入力と同じ回転数で且つ何倍
かに増幅された出力を得る事が出来る。尚、出力軸
(A)に変速機(59)を係合させれば、出力の増幅を
回転数の増幅として取り出す事が出来る。 〔ロ〕 前項に於いて、最も効率的且つ一般的な方式
は、電気エネルギーとしての外部動力源をモータ(5
0)で回転力に転換して、該Uクランク機構の入力主軸
(BX)に回転力を入力する方式であろう。即ち、モー
タ(50)に拠って機械的エネルギーに変換した入力
は、該Uクランク機構の出力軸(A)から、数倍に増幅
して出力される事になる。 〔ハ〕 「図5」「図8」参照。 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に発電機
(53)の入力回転軸を係合すれば、増幅した該Uクラ
ンク機構の機械的出力は、電気エネルギーに変換されて
外部に送出される事になる。又、「図8」の様に変速機
(59)を介在させれば、増幅した出力軸(A)の出力
は回転数の増幅として、発電機(53)に入力される事
になる。 〔ニ〕 「図6」「図9」参照。 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)にモー
タ(50)を係合させ、出力軸(A)に発電機(53)
を係合させると、出力の電気量は増幅創出される事にな
る。或は一般的に、機械的回転に転換出来る動力源(5
2)の回転力を、該入力主軸(BX)から入力すれば該
出力軸(A)から仕事量の増幅した回転力が得られるの
で、それを発電機(53)で電気エネルギーに変換すれ
ば、増幅出力を電気エネルギーとして取り出せる。又、
「図9」の様に変速機(59)を介在させれば、増幅し
た出力軸(A)の出力は回転数の増幅として、発電機
(53)に入力する事が出来る。 〈〉 次に、電気エネルギーに拠るUクランク機構
の、出力から入力への還元循環装置の作用に就いて説明
する。 「図7」「図10」参照。 外部からの電気エネルギーの入力は、モータ(50)に
拠って機械的エネルギーに変換されてUクランク機構の
入力主軸(BX)に入力され、該機構内で機械的エネル
ギー量は数倍に増幅されて、出力軸(A)から発電機
(53)に送出される。該発電機(53)に拠り機械的
エネルギーは再び同値の電気エネルギーに変換されて、
発生電気回路(55)に送出される。つまり、入力され
た電気エネルギーは、数倍に増幅して出力される事にな
る。例えば、該電気エネルギー量が4倍に増幅されたと
する場合に於いて、その内の3の電気エネルギーを、創
出エネルギーとして出力電気回路(56)から外部に送
出し、残り1の電気エネルギーを還元電気回路(57)
を通してモータ(50)に還元して入力すれば、最早、
外部電源回路(58)からの入力無くしても、還元力が
循環して3の電気エネルギーを創出し続ける事が出来
る。即ち、第一種永久機関を形成する事になる。尚、還
元電気エネルギーを1を超える量にし、循環の1周期毎
に還元値が増分する様に、配電制御機(54)で制御す
れば、エネルギー創出量は加速して増幅する事になる。
尚、「図10」の様に出力軸(A)と発電機(53)の
間に変速機(59)を介在させて係合させれば、Uクラ
ンク機構に拠って増幅した出力は、機械的回転数の増幅
として発電機(53)に入力されるので、より明確な装
置に成る。 〈〉 「図4」「図5」「図6」「図7」「図8」
「図9」「図10」に於いて、図面の符号〜(49)の
内容を「図1」で提示した様な、機械的方式に拠る第一
種永久機関のUクランク機構装置に置換すれば、「図
4」「図5」「図6」「図8」「図9」は何れも第一種
永久機関を形成する。又、「図7」「図10」は重層的
な第一種永久機関を形成し、出力の増幅と加速は相乗的
に増分する。 〈〉 一般に単体Uクランク機構は、原理的に最大2
倍の仕事量増幅をもたらす物である。これを複数個連結
して用いるか、或は出力の一部を入力に還元循環して用
いれば、相乗積の仕事量増幅機関に成る。即ち、Uクラ
ンク機構とその外延装置は、1のエネルギーの入力に対
して2のn乗(nは任意の自然数)のエネルギーを創出
し、入力も初動の後は自らの創出エネルギーに拠って賄
う事が出来る。この様な、無限循環してエネルギーを創
出する第一種永久機関の{Uクランク2のn乗}機構を
m個用いれば、その創出エネルギーの総和は、m×2の
n乗(m,nは自然数)と成る。此れは原理的には無限
のエネルギー創出の可能性を意味する。即ち、Uクラン
ク機構とその外延装置は、現在及び将来の人類に必要な
全てのエネルギーを賄う事が可能であり、然も無から有
を生む事が出来るので、全くクリーンなエネルギー創出
機関と言うことが出来る。
【0006】
【実施例】今迄、図面に基づいて実施例も兼ね説明して
来たので、ここでは補足事項を拾いながら、主として本
案の「請求項1〜7」に関するUクランク機構の外延機
関や機構装置との係合及び、発生出力還元装置の実施例
に就いて簡単に記述する事にする。 〈1〉 「図1」参照。 図示の装置に於いて用いられるUクランク機構は、単体
のUクランク機構及び、複合Uクランク機構の如何を問
わず、各種Uクランク機構を採用する事が出来る。その
基本概念は、外部からの機械的回転入力を初動駆動力と
してのみ用いるか、又は外部からの連続的基調入力とし
て用い、機械的出力として仕事量増幅の一定持続又は加
速的持続をもたらす第一種永久機関を形成する装置であ
る。 〈2〉 「図4」参照。 Uクランク機構の入力主軸(BX)への外部からの入力
は、大別して二種類に分けられる。何れも機械的回転力
として入力する訳だが、その一つは、電気エネルギーを
モータ(50)で機械的回転力に変換して入力するもの
であり、送電線からの直接的な電力や、ソーラー電池や
各種蓄電池、乾電池が動力源になる。今一つは電気以外
で、機械的回転力に置換し得るあらゆる動力源(52)
を指す。水車、風車、各種タービン、各種内燃機関等を
機械的回転力への変換装置とするもので、人力、水力、
風力、火力、地熱、海洋の波動等を動力源とする。 〈3〉 「図5」「図8」参照。 Uクランク機構の出力軸(A)を直接又は変速機(5
9)を介して発電機(53)の入力軸に係合し、Uクラ
ンク機構の機械的回転力の出力を、発電機(53)を経
由して電気エネルギーに変換して取り出す。 〈4〉 「図6」「図9」参照。 「図4」と「図5」の方式を併用したもの。 〈5〉 「図7」「図10」参照。 「図6」「図9」の方式に拠って創出した電気エネルギ
ーの一部を、Uクランク機構装置の入力電源として還元
する方式であり、第一種永久機関を電気エネルギーのサ
イクルとして形成するものである。 〈6〉 尚、「図4」、「図6」、「図7」、「図
9」、「図10」の概念図に於いて明示とモータ(5
0)は、場合によってはモータの回転速度の可変調整制
御機能を該概念の内に含むものとする。又、「図4〜1
0」の概念図に於いて、Uクランク機構本体の入力主軸
(BX)や出力軸(A)と外延機関装置との係合は、回
転作用が伝達される事を必要条件とするが、軸と軸との
直接的係合を始めとし、歯車、チェーン、ベルト等に拠
るものがあり、その係合方式は問わないものとする。
【0007】
【発明の効果】当該発明は省エネルギー効果をもたらす
機構装置に留まらず、主として機械的及び電気的の二方
式による第一種永久機関の形成をものする物である。第
一種永久機関は今迄不可能事とされて来たが、Uクラン
ク機構の揺動しながら回転する機構の機械力学に拠っ
て、エネルギー保存則を破ること無く、仕事量の増幅が
可能になり現実のものと成った。当該発明の第一種永久
機関は、初動の後は自らの創出したエネルギーの一部を
起動力として循環させ、無から有を生むエネルギー創出
機関である。その機構装置は簡便で、原理はシンプルで
ある為、廉価に且つ速やかに実用化できる。無資源、無
公害の全くクリーンなエネルギーを、人類は何時でも、
何処でも、欲するだけ得られると言う事になる。無資源
発電機や電気自動車等、利用分野はエネルギー関連の万
般に及び、その発明の効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の斜視図
【図2】 (I)の個所の断面図
【図3】 複合Uクランク機構の斜視図
【図4】 本発明の概念図
【図5】 本発明の概念図
【図6】 本発明の概念図
【図7】 本発明の概念図
【図8】 本発明の概念図
【図9】 本発明の概念図
【図10】 本発明の概念図
【図11】 単体Uクランク機構の斜視図
【図12】 単体Uクランク機構の斜視図
【図13】 単体Uクランク機構の斜視図
【図14】 単体Uクランク機構の斜視図
【図15】 単体Uクランク機構の斜視図
【図16】 単体Uクランク機構の斜視図
【図17】 単体Uクランク機構の斜視図
【図17−1】 IIの個所の断面図
【図17−2】 IIIの個所の断面図
【図18】 単体Uクランク機構の斜視図
【図19】 単体Uクランク機構の斜視図
【図20】 単体Uクランク機構の斜視図
【図21】 単体Uクランク機構の斜視図
【図22】 複合Uクランク機構の斜視図
【図23−1】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図23−2】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図23−3】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図23−4】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図24】 単体Uクランク機構の斜視図
【符号の説明】 A ・ 出力軸 B ・ 入力軸 BX ・ 入力主軸 ABX ・ 連結主軸1 ・ 支点軸保持アーム 1b ・ 支点軸保持アーム 2 ・ 従節3 ・ 支点軸 4 ・ クランクレバー 4a ・ クランクレバー先端媒介節 4b ・ テコ支点軸保持腕 4c ・ テコ支点軸 4d ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸 4e ・ クランクレバーテコ作用点部 4f ・ テコ作用点軸 4g ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸保持
腕 5 ・ 原節 5b ・ 原節端補足歯車 6 ・ 媒介節11 ・ フィキシングボルト 28 ・ 入力ロッド31 ・ 間欠太陽歯車 32 ・ 間欠遊星歯車 33 ・ 転がり軸受 34 ・ キー 43 ・ 還元原節歯車 44 ・ 還元媒介節歯車 44−1・ 媒介節歯車軸 44−2・ 媒介節歯車転がり軸受 45 ・ 還元シャフト端歯車 46 ・ 還元従節歯車 46−1・ 還元力伝達ツメ 46−2・ ツメ押圧縮バネ 47 ・ 還元シャフト 48 ・ 単体Uクランク機構 49 ・ 複合Uクランク機構 50 ・ モータ 51 ・ 電源 52 ・ 動力源 53 ・ 発電機 54 ・ 配電制御機 55 ・ 発生電気回路 56 ・ 出力電気回路 57 ・ 還元電気回路 58 ・ 外部電源回路 59 ・ 変速機
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【図5】
【図6】
【図8】
【図1】
【図2】
【図7】
【図9】
【図23−1】
【図23−3】
【図23−4】
【図3】
【図10】
【図11】
【図23−2】
【図12】
【図13】
【図14】
【図17−2】
【図15】
【図16】
【図17】
【図17−1】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図24】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 Uクランク機構の発生出力
還元装置。
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明及び一連のUクランク機構
は、軸採用のあらゆる駆動機関に適応して、その仕事量
の増幅をもたらす物である。更に、増幅した仕事量の一
部を該Uクランク機構の入力軸に還元する事に拠って第
一種永久機関を形成する物である。従って、あらゆる運
輸機関やエネルギー機関に関連し、その利用分野は産業
上広範囲に及ぶ物である。尚、本発明は、当該出願人と
同一人によって既に特許出願されている一連のクランク
機構及び其の外延機構と、趣旨の深く関連する物であ
る。そこで此れ等先行出願されているクランク機構と其
の外延を、「先行技術」として総称し、個別には下記の
様に名指しするものとする。又、現在巷間に普及してい
る従来からのクランクを、「従来技術のクランク」と呼
ぶ事にする。 「先行技術1」・・・整理番号003・出願日 平成3
年8月26日(出願番号;特願平3−296741) 「先行技術2」・・・整理番号004・出願日 平成3
年9月5日(出願番号;特願平3−303738) 「先行技術3」・・・整理番号005・出願日 平成3
年9月30日(出願番号;特願平3−320871) 「先行技術4」・・・整理番号006・出願日 平成3
年11月22日(出願番号;特願平3−355359) 「先行技術5」・・・整理番号007・出願日 平成4
年3月6日(出願番号;特願平4−98990) 「先行技術6」・・・整理番号008・出願日 平成4
年4月24日(出願番号;特願平4−151093) 「先行技術7」・・・整理番号009・出願日 平成4
年7月2日(出願番号;特願平4−214466) 尚、(「先行技術」のUクランク機構)及び本案で言う
(単体Uクランク機構)(複合Uクランク機構)を一般
にUクランク機構と呼ぶ事にする。その理由は、該Uク
ランク機構を「従来技術のクランク」と明確に区別する
為であるが、分節化したクランク腕が媒介節を介して、
ユーターンして出力軸につながっているが故に、名称に
Uを採用している。又、単体のUクランク機構を単体U
クランク機構と呼ぶ事にする。単体の該機構を複数個連
結して用い、相乗積の仕事量増幅をもたらすUクランク
機構を複合Uクランク機構と呼ぶ事にする。
【0002】
【従来の技術】「従来技術のクランク」は、運動形態の
変換が主機能であった。即ち、直線運動を円運動に、又
は円運動を直線運動に、或は円運動をストロークの異な
る円運動に変換する事が目的であった。また、仕事量を
変える事は出来ないが、ストロークと反比例して相互作
用する入力と出力の量を操作することは、上記と併せて
為す事は自由に出来た。然し、仕事量の増幅、即ちスト
ロークを変えること無く、1の入力に対して1を超える
出力を得るという事は不可能であった。従って本発明の
趣旨である、仕事量の増幅した出力の一部を入力に還元
するという概念は不必要であった。それ故、該当する
「従来の技術」は存在しない。但し、Uクランク機構に
対して、現在巷間に普及しているクランク一般(つま
り、クランク腕が直接、クランク軸や出力軸に固着して
いるクランク機構)を「従来技術のクランク」と呼ぶも
のとする。尚、上記に於いて仕事量とは物理学用語とし
ての概念内容を持つものであり、以下に於いても同様で
ある。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】本発明の主たる趣旨
は、Uクランク機構に拠って増幅した仕事量の一部を出
力軸(A)から入力主軸(BX)に還元する方式を提示
する事である。その事により、初動の後は外部からの入
力に頼ること無く、自らの創出したエネルギーを出力軸
から入力主軸に還元循環させて増幅させ、欲するだけの
エネルギーを得ることを目的とするものである。該方式
は機械的装置によるものと、電気エネルギーに変換して
為される物の二方式を提示する。又、Uクランク機構と
外延機関との繋がりを提示する。その他、Uクランク機
構本体の構造と作用を併記する事にする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 <1> まず初めに機械的方式によるUクランク機構の
発生出力還元装置の構成を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」参照。 ・ 複合Uクランク機構の出力軸(A)に還元原節歯車
(43)を固着する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)の所要の一
部分に、回転方向にのみツメの掛る切れ込みを設け、還
元力伝達ツメ(46−1)とツメ押し圧縮バネ(46−
2)を介在装備して還元従節歯車(46)を装着する。 ・ 還元シャフト(47)の両端に還元シャフト端歯車
(45)を固着する。 ・ 還元原節歯車(43)及び還元従節歯車(46)と
還元シャフト端歯車(45)は、それぞれ還元媒介節歯
車(44)を介して噛合係合さす。 ・ 還元媒介節歯車(44)は、媒介節歯車転がり軸受
(44−2)を介して媒介節歯車軸(44−1)に軸着
する。 ・ 媒介節歯車軸(44−1)はハウジングに螺着固定
し、還元シャフト(47)は転がり軸受を介してハウジ
ングに固定する。 ・ 複合Uクランク機構の入力主軸(BX)、連結主軸
(ABX)、出力軸(A)は然るべき個所で、それぞれ
転がり軸受を介してハウジングに固定するのが一般的で
あろう。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の出力還元装
置である。 〔ロ〕 尚、上記に於いて歯車の代わりにチェンやベル
ト等に拠る力の伝達方式を採用しても趣旨は同定であ
る。又、単体のUクランク機構の出力軸(A)と入力主
軸(BX)に還元シャフト(47)を係合せしめても、
その趣旨は同定である。 <2> 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関に
就いて説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に、外部からの動力源(52)の出力軸を、回転運動が
伝達される様にして係合さす。 ・ 外部からの動力源(52)とは、「従来技術のクラ
ンク」、風車、水車、内燃機関、タービン、モータ等の
出力軸である。 〔ロ〕 「図3」「図5」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に、発
電機(53)の入力軸を、回転運動が伝達される様にし
て係合さす。 〔ハ〕 「図6」参照。 ・ 前項(イ、ロ)を組合せて構成する。 〔ニ〕 「図8」「図9」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)と発電
機(53)の間に、変速機(59)を介在係合させる。 <3> 次に、入力と出力を電気エネルギーとして、還
元循環させる装置の構成を説明する。「図7」参照。 ・ 単体又は複合Uクランク機構の、入力主軸(BX)
にモータ(50)の出力軸回転子を係合させ、出力軸
(A)に発電機(53)の入力軸電機子を係合させる。 ・ 発電機(53)からの発生電気回路(55)を配電
制御機(54)に拠って、出力電気回路(56)と還元
電気回路(57)に分ける。 ・ 還元電気回路(57)をモータ(50)の入力回路
に係合させる。又、モータ(50)には、主として初動
駆動の為の外部電源回路(58)の電気入力回路を設け
る。 ・ 「図10」参照。上記に於いて、出力軸(A)と発
電機(53)の間に、変速機(59)を介在係合させ
る。 以上の様に構成して成る、Uクランク機構の電気的出力
還元装置である。尚、上記に於いて配電制御機(54)
とは、入力した発生電気エネルギーを還元電気回路(5
7)と出力電気回路(56)に配分制御して出力する物
である。以上によって本案の趣旨である「請求項1〜
7」に関する機構・装置等の構成に就いての説明を終
る。 <4> 次に、Uクランク機構本体に就いての構成を説
明する。一般にUクランク機構とは、入力軸(B)、ク
ランクレバー(4)、原節(5)、媒介節(6)、従節
(2)、出力軸(A)の各機素を必要最小限の構成要素
として具備したクランク機構の事である。尚、本案の装
置を機能させる為には更に、入力主軸(BX)と入力ロ
ッド(28)を具備したUクランク機構を必要条件とす
る。以下図面に基づいて具体例の構造を述べる。 〔イ〕 「図11」参照。 ・ 一端を入力主軸(BX)に固着した入力ロッド(2
8)の他端は、入力軸(B)に摺動可能な状態で遊着す
る。 ・ クランクレバー(4)の一端に入力軸(B)を固着
し、他端は原節(5)に固着する。 ・ 媒介節(6)の一端を原節(5)に軸着し、他端は
従節(2)に軸着する。従節(2)に出力軸(A)を固
着する。 以上の様に構成したUクランク機構である。 〔ロ〕 「図12」参照。 ・ 前記「イ」の構成に、支点軸保持アーム(1)を加
えて構成する。即ち、所要の発条力を有する弾性体を内
包した支点軸保持アーム(1)の一端を原節(5)に軸
着し、他端は従節(2)に固着したUクランク機構であ
る。 〔ハ〕 「図13」参照。 クランクレバー(4)にテコの原理を採用して構成した
ものである。即ち、 ・ クランクレバー(4)にクランクレバーテコ作用点
部(4e)を設け、クランクレバー先端媒介節(4a)
の一端に固着したテコ作用点軸(4f)に軸着する。ク
ランクレバー先端媒介節(4a)の他端は原節(5)に
軸着する。一端を原節(5)に固設したテコ支点軸保持
腕(4b)の他端にテコ支点軸(4c)を固設し、クラ
ンクレバー(4)に軸着する。 ・ 所要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持
アーム(1)の一端を入力軸(B)に遊着して他端を原
節(5)に軸着し、中央部を出力軸(A)に軸着する。 ・ 一端を入力主軸(BX)に固着した入力ロッド(2
8)の他端は入力軸(B)に遊着する。 ・ 原節(5)と従節(2)に媒介節(6)を共に軸着
にて介する。従節(2)に出力軸(A)を固着する。 以上の様に構成したUクランク機構である。 〔ニ〕 「図14」「図15」参照。 テコの原理を二つ組合せて構成したUクランク機構であ
る。即ち、 ・ 一端を入力主軸(BX)に固着した入力ロッド(2
8)の他端を入力軸(B)に摺動可能な状態で遊着す
る。クランクレバー(4)の一端に入力軸(B)を固設
し、他端は歯を設けたクランクレバーテコ作用点部(4
e)としてクランクレバー先端媒介節(4a)に噛合さ
せ、テコ支点軸(4c)との軸着を介して、原節(5)
に固設したテコ支点軸保持腕(4b)に係合さす。両端
に歯を設けたクランクレバー先端媒介節(4a)は、ク
ランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)と軸着し、原
節(5)に固着した原節端補足歯車(5b)に噛合さ
す。 ・ 一端を従節(2)に固着したクランクレバー先端媒
介節用支点軸保持腕(4g)の他端にクランクレバー先
端媒介節用支点軸(4d)を固設する。原節(5)に媒
介節(6)の一端を軸着し、他端は従節(2)に軸着す
る。従節(2)に出力軸(A)を固着する。以上の様に
構成する。 〔ホ〕 「図16」参照。 ・ 入力主軸(BX)に間欠太陽歯車(31)を二つ固
着し、かつ間欠遊星歯車(32)を固着した入力ロッド
(28)の一端と、同じく間欠遊星歯車(32)を固着
した支点軸保持アーム(1b)の一端をそれぞれ軸着す
る。 ・ 入力ロッド(28)の他端は長穴を設け、クランク
レバー(4)の一端に固設した入力軸(B)に摺動可能
な状態にして遊着する。 ・ クランクレバー(4)の他端は原節(5)に固着
し、支点軸保持アーム(1b)の他端は支点軸(3)を
介して原節(5)とクランクレバー(4)の接合部に軸
着する。 ・ 媒介節(6)の両端は、それぞれ原節(5)と従節
(2)に軸着し、従節(2)に出力軸(A)を固着す
る。以上の様に構成したUクランク機構。 〔ヘ〕 「図17」参照。 ・ 間欠太陽歯車(31)と間欠遊星歯車(32)を装
設した前記「ホ」と同趣旨のUクランク機構であるが、
支点軸保持アーム(1)と他の機素との係合が少々異な
る。即ち、支点軸保持アーム(1)は図示の如く入力主
軸(BX)、出力軸(A)、原節(5)にそれぞれ軸着
関係にて係合している。 〔ト〕 「図18」参照。 ・ 原節(5)とクランクレバー(4)の接合部に固設
した支点軸(3)と、出力軸(A)と、入力主軸(B
X)の各軸に、支点軸保持アーム(1)をそれぞれ軸着
する。その他の構成各機素の係合関係は「図11」と同
定のUクランク機構である。 〔チ〕 以下の三例は、主として自転車用のクランクの
為の、Uクランク機構である。 「図19」参照。 ・ クランクレバー(4)の一端に入力軸(B)を固着
し、他端は原節(5)に固着する。媒介節(6)の両端
を原節(5)と従節(2)にそれぞれ軸着する。所要の
発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)の一端を従節(2)に固着し、他端は支点軸
(3)を介して原節(5)とクランクレバー(4)の接
合部に軸着する。従節(2)に出力軸(A)を固着す
る。以上の様に構成したUクランク機構である。 「図20」参照。 ・ 一端に入力軸(B)を固着したクランクレバー
(4)の他端にクランクレバーテコ作用点部(4e)を
設け、テコ作用点軸(4f)を介してクランクレバー先
端媒介節(4a)の一端に軸着する。該先端媒介節(4
a)の他端は原節(5)及び媒介節(6)と軸着関係に
係合する。 ・ 原節(5)に一端を固設したテコ支点軸保持腕(4
b)の他端はテコ支点軸(4c)を介してクランクレバ
ー(4)に軸着する。一端を原節(5)と軸着関係に係
合した媒介節(6)の他端は従節(2)に軸着する。 ・ 所要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持
アーム(1)の一端を従節(2)に固着し、他端は原節
(5)とテコ支点軸保持腕(4b)の接合部に軸着関係
に係合する。従節(2)に出力軸(A)を固着する。 以上の様に構成したUクランク機構である。 「図21」参照。 ・ 「図14」のUクランク機構から入力主軸(BX)
と入力ロッド(28)を取り除き、且つ支点軸保持アー
ム(1)を付加したUクランク機構である。即ち、所要
の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)の一端を原節(5)に軸着し、他端は従節(2)
に軸着する。 〔リ〕 次に複合Uクランク機構に就いて説明する。 「図3」「図22」参照。 ・ Uクランク機構における機素の出力軸(A)と入力
主軸(BX)を連結し、一体とした機素を連結主軸(A
BX)と呼ぶ事にする。 ・ 複数個の単体Uクランク機構の従節(2)と入力ロ
ッド(28)に連結主軸(ABX)の両端をそれぞれ固
着し、複数個の単体Uクランク機構を一体化したものを
複合Uクランク機構と呼ぶ事にする。 ・ 単体Uクランク機構を「図3」は二つ、「図22」
は三つ連結した複合Uクランク機構である。 〔ヌ〕 Uクランク機構の入力主軸(BX)、出力軸
(A)、連結主軸(ABX)は軸受で支持するものとす
る。
【0005】
【作用】 <1> まず初めにUクランク機構本体の作用を図面に
基づいて説明する。 〔イ〕 「図11」参照。 該Uクランク機構は遠心力・慣性力の効果を有効に利用
したものである。従って、入力のトルクは所要の遠心力
・慣性力の効果発生の出自以上でなければならない。
今、該入力を1とすると、入力ロッド(28)の2倍の
長さを持つクランクレバー(4)に拠り、原節(5)に
2の力と1/2の回転角運動量を伝える。つまり、2×
1/2=1の仕事量を原節(5)に発生させる。該力の
モーメントは媒介節(6)で一旦、直線力に変り、従節
(2)で再び力のモーメントに成って出力軸(A)に仕
事量1のトルクを伝える。上記の作用が生じた時、入力
軸(B)は入力ロッド(28)の長穴を摺動してクラン
クレバー(4)は入力ロッド(28)と揃わなくなり、
且つ原節(5)、媒介節(6)、従節(2)の作る長方
形は少し歪な平行四辺形になる。遠心力・慣性力は該変
形を元の長方形に戻すべく作用する。つまり遠心力・慣
性力の作用により、回転角運動量1−1/2=1/2の
仕事量が得られる事になる。従って、該Uクランク機構
はクランクレバー(4)からの仕事量1と遠心力・慣性
力の効果による仕事量0.5とを加算したものが出力軸
(A)に生じる事になる。即ち、仕事量が1.5倍に増
幅する事になる。尚、上記に於いてクランクレバー
(4)の力学作用を第一系統の作用と呼び、遠心力・慣
性力の効果に拠る力学作用を第二系統の作用と呼ぶ事に
する。該Uクランク機構は、第一系統の作用と第二系統
の作用が一組の不即不離の力学作用単位となって繰り返
され、動しながら回転する事になる。その動の軌跡
の長さは、実際の見え掛りの回転ストロークの1.5倍
に成っている。このことに拠りエネルギー保存の法則は
満たしている事になる。つまり、Uクランク機構によっ
てエネルギー保存則を破ること無く、仕事量は増幅する
事になる。 〔ロ〕 「図12」参照。 該Uクランク機構は「図11」のUクランク機構に所要
の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)を装設した物である。その事に拠り、遠心力・慣
性力の効果が生じない緩慢な回転に於いても動しなが
ら回転し、仕事量増幅の機能を成すものである。即ち、
入力主軸(BX)からの1の力の入力は、クランクレバ
ー(4)に拠って2の力{但し、その内の一部の力は弾
性体に蓄積されるが、それは該弾性体の発条反発力とな
って追動的に回復されるので、その意味で平均値として
の数値である。}と1/2の回転角運動量を原節(5)
にもたらす。つまり、仕事量1の力のモーメントが媒介
節(6)で一旦直線力に変り、従節(2)で再び力のモ
ーメントに成って出力軸(A)に伝わる。同時に従節
(2)の回転角運動量は支点軸保持アーム(1)の弾性
体の発条力と成って原節(5)に作用し、仕事量1/2
の力のモーメントと成って従節(2)に伝わる。この二
系統の力学作用に拠り出力軸(A)には仕事量1.5の
力のモーメントが生じる。この不即不離の一組の作用の
繰返しに拠り、該Uクランク機構は動しながら回転す
る。その動の軌跡の長さは、見掛けの実際の回転スト
ロークの円周の1.5倍の長さに成っている。この事に
因りエネルギー保存則を破ること無く、1の入力に対し
て1.5倍に増幅した仕事量を得る事が出来る事にな
る。 〔ハ〕 「図13」参照。 クランクレバー(4)と原節(5)の間にテコの原理を
一つ介在させたUクランク機構である。入力主軸(B
X)からの入力は入力ロッド(28)の端部で遊着して
いる入力軸(B)を介してクランクレバー(4)に伝わ
り、テコの原理に拠りテコ支点軸(4c)の周りに力の
モーメントを発生せしめる。該モーメントはテコ作用点
軸(4f)の周りに同値で伝わり、該軸(4f)のピン
接合を介して一旦、直線力に変化してクランクレバー先
端媒介節(4a)に伝わり、原節(5)の軸のピン接合
を介して再び力のモーメントに変化して原節(5)に伝
わる。一方クランクレバー(4)とピン接合しているテ
コ支点軸(4c)に発生した反力は、一端が該軸(4
c)と剛接合しているテコ支点軸保持腕(4b)に伝わ
り、該保持腕(4b)の他端で剛接合に固着している原
節(5)に力のモーメントを発生せしめる。従って、原
節(5)には同じ方向に作用する上記二つの力のモーメ
ントが同時発生的に伝わり、その合力が原節(5)に発
生する事になる。原節(5)に伝わった力のモーメント
は、ピン接合を介して媒介節(6)に直線力として伝わ
り、従節(2)で再び力のモーメントと成って出力軸
(A)に回転力として伝わる。上記の力学作用を第一系
統の作用と呼ぶ事にする。一方、第二系統の作用とし
て、所要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持
アーム(1)を経由する力の力学作用がある。入力軸
(B)の摺動可能な遊着を介して支点軸保持アーム
(1)に伝わった力は、該アーム(1)の弾性体に蓄積
されるが、追動的に時を経ず発条反発力と成って放出さ
れ原節(5)を介して従節(2)に回転力を与え、且つ
該Uクランク機構を、回転時の動の平均状態である図
示の状態に保持する。上記二系統の力学作用は不即不離
の一組と成って繰り返され、該Uクランク機構は動し
ながら回転する事になる。次に該Uクランク機構の作用
を数値を用いて説明する。今仮に、入力主軸(BX)と
入力軸(B)の各軸心間の距離をLとし、支点軸(3)
{つまり、原節(5)と支点軸保持アーム(1)のピン
接合軸}と入力軸(B)の各軸心間の距離を2Lとす
る。テコ支点軸(4c)の軸心の位置を入力軸(B)の
軸心から(5/8)×2L=(5/4)Lの距離に取
り、テコ作用点の位置をテコ支点軸(4c)の軸心から
(1/8)×2L=(1/4)Lの距離に取るものとす
る。{但し、テコ作用点とはテコ作用点軸(4f)の軸
心からクランクレバー(4)の中心線におろした垂線の
交点である。}この時、入力主軸(BX)からRの力を
入力したとすると、その入力は入力ロッド(28)を伝
わり、入力軸(B)からクランクレバー(4)にRの力
が入力されるので、テコ作用点に生じる力は5Rであ
り、これがテコ支点軸(4c)の周りに及ぼす力のモー
メントは5R×(1/4)L=1.25Rである。この
力のモーメントはテコ作用点軸(4f)の周りに伝わ
り、そこからクランクレバー先端媒介節(4a)で一
旦、直線力に変化して原節(5)に伝わる。一方、テコ
支点軸(4c)には(R+5R)=6Rの反力が生じ
る。 この反力はテコ支点軸保持腕(4b)に伝わり、
(2L−5L/4)×6R=4.5LRモーメントの力
を原節(5)に生じさせる。よって、原節(5)では
1.25LR+4.5LR=5.75LRの力のモーメ
ントが合力として生じる。この力が媒介節(6)で一旦
直線力に変化し、従節(2)で再び回転力と成って出力
軸(A)に伝えられる。但し、この作用に因る回転角運
動量は1/5.75である。従ってこの第一系統の作用
に因って仕事量5.75LR×1/5.75=LRの効
果を得る事になる。次に追動運動として第二系統の作用
が生じ、支点軸保持アーム(1)の弾性体の発条反発力
に因ってLRの回転力と4.75/5.75の回転角運
動量を得て、仕事量LR×(4.75/5.75)≒
0.826LRの効果を得る事になる。第一系統の作用
と第二系統の作用の合成に因り、その仕事量は1.82
6LRと成る。つまり、該Uクランク機構は約1.82
倍の仕事量増幅の効能を持つ機構となる。尚、該Uクラ
ンク機構から支点軸保持アーム(1)を省略すれば、第
二系統の作用は遠心力・慣性力が受け持つUクランク機
構に成る。上記、力の関係式を一般的に記述すれば、 L;入力軸(B)と出力軸(A)の軸心間の距離 2L;入力軸(B)と支点軸(3)の軸心間の距離 R;入力主軸(BX)からの入力、従って入力軸(B)
における入力 K;テコ作用点に於いて発生する力 入力軸(B)とテコ支点軸(4c)の軸心間の距離; 2L×(x/m) =2Lx/m 但し、m,xはm
>xの整数 テコ作用点からテコ支点軸(4c)の軸心迄の距離; 2L×(1/n) =2L/n 但し、nは整数 とすると K×2L/n=R×2Lx/m ∴K
=Rnx/m Kがテコ支点軸(4c)の周りにおよぼす力のモーメン
トは; Rnx/m×(2L/n)=2LRx/m テコ支点軸(4c)に生じる反力; K+R=R(nx+m)/m テコ支点軸保持腕(4b)の力学的有効長さ; 2L−2Lx/m=2L(m−x)/m テコ支点軸(4c)に生じる反力が原節(5)にモーメ
ントとして働く力; (R(nx+m)/m)×{2L(m−x)/m}=2
LR(nx+m)(m−x)/m 原節(5)におけるモーメントの合力は; M=2LRx/m+2LR(nx+m)(m−x)/m
該Uクランク機構の仕事量の増幅値は; 1+(M−1)/M=2−1/M 従ってMが十分大きい時、該増幅値は約2倍増と成る。 〔ニ〕 「図14」参照。 第一系統の作用の機構として、クランクレバー(4)と
原節(5)の間にテコの原理を二つ介在させ、第二系統
の作用は遠心力・慣性力の効果により成るUクランク機
構である。 以下、数値を用いて説明する。 ・ R;入力主軸(BX)からの入力、従って入力軸
(B)における入力 ・ L;入力軸(B)と出力軸(A)の軸心間の距離 ・2L;入力軸(B)と原節端補足歯車(5b)の軸心
間の距離 ・(5/4)L;入力軸(B)とテコ支点軸(4c)の
軸心間の距離 ・テコ支点軸(4c)の軸心とクランクレバーテコ作用
点部(4e)の歯のピッチ線との距離;(1/4)L .クランクレバーテコ作用点部(4e)の歯のピッチ線
とクランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)の軸心と
の距離;(1/4)L .クランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)と原節端
補足歯車(5b)の軸心間の距離;(1/4)L とすると、 ・テコ支点軸(4c)の周りに生じる力のモーメント;
(5/4)LR・・・i ・テコ支点軸(4c)に発生する反力;6R これがテコ支点軸保持腕(4b)を介して原節(5)に
発生せしめる力のモーメント;6R×(3/4)L=
(18/4)LR・・・ii ・クランクレバー先端媒介節用支点軸(4d)に発生す
る反力;10R これがクランクレバー先端媒介節用支点軸保持腕(4
g)を介して従節(2)に発生せしめる力のモーメント
は; (3/4)L×10R=(30/4)LR・・・iii ・故に従節(2)、従って出力軸(A)に作用する力の
モーメントの合力は;i+ii+iii、即ち M=(5/4)LR+(18/4)LR+(30/4)
LR=13.25LR ・上記第一系統の作用による回転角運動量は;(1/1
3.25) 従って、その仕事量は;13.25LR×(1/13.
25)=LR・・・iv ・次に追動運動としての第二系統の作用として遠心力・
慣性力が働き出力軸(A)にLRのモーメントと(1
3.25−1)/13.25=12.25/13.25
の回転角運動量を与える。その仕事量は; (12.25/13.25)×LR≒0.92LR・・
・v ・第一系統と第二系統の一組の力学作用に因る仕事量の
合計は;iv+v 即ち、1.92LRである。つま
り、1の入力に対して1.92倍に仕事量が増幅する事
になる。 ・該Uクランク機構は、上記の微分的な一組の力学作用
を繰り返しながら、入力主軸(BX)−出力軸(A)を
中心にストロークは動しながら回転する。その揺動の
軌跡の総和は、見掛けの実際的な回転ストロークの1.
92倍に成っている事になる。この事に因りエネルギー
保存の法則は満たしている事になる。 〔ホ〕 「図15」参照。 前記「ニ」と同構造のUクランク機構であるが、入力ロ
ッド(28)の長さを1/2に短縮し、それに合わせて
クランクレバー(4)の長さも短縮した物である。その
事に因り遠心力・慣性力の効果をより的確にし、又仕事
量の増幅値も多少アップし、1.95倍位に成る。 〔ヘ〕 「図16」「図17」「図17−1」「図17
−2」参照。 ゼネバ歯車方式の間欠歯車を用いて構成した遊星歯車装
置を装備したUクランク機構である。即ち、駆動側の間
欠太陽歯車(31)は、90度対称なピン4本を歯と
し、被動側の間欠遊星歯車(32)は、22.5度対称
な溝16個所の刻みによって形成されている。また、二
つの間欠太陽歯車(31)の互の歯は各45度ずれて装
着されている。従って、該Uクランク機構に装備されて
いる二つの間欠遊星歯車装置の間欠回転は、回転と休止
を互い違い交互に繰り返す事になる。また、該四つの歯
車はピッチ円の大きさが同一に設定してある為に、太陽
歯車2回転に対して、該装置の腕が1回転する関係にあ
る。この様な構成から該Uクランク機構は、入力主軸
(BX)からの連続的な回転トルクは、22.5度の角
運動毎に入力ロッド(28)と支点軸保持アーム(1又
は1b)に交互に振り分けて伝わる事になる。即ち、入
力主軸(BX)の2回転の回転運動に対して、支点軸保
持アーム(1又は1b)と入力ロッド(28)は、2
2.5度毎の間欠角運動を交互に繰り返しながら各々1
回転の回転運動をする事になる。この事に因り入力主軸
(BX)からの入力は、クランクレバー(4)を通って
原節(5)に力のモーメントを伝える時と、支点軸保持
アーム(1又は1b)を通って力を伝える時とが交互に
繰り返される。今仮に、「図16」「図17」のUクラ
ンク機構に於いて、入力主軸(BX)から原節(5)迄
の距離をL、クランクレバー(4)の長さを2Lとし、
入力主軸(BX)からRの力が入力されたとする。その
時、クランクレバー(4)を通る力の出力は、0.5R
×2=RLモーメントであり、支点軸保持アーム(1
又は1b)を通る力の出力は、0.5R×L=0.5L
Rモーメントである。従って、出力軸(A)での仕事量
の合力は1.5RLモーメントとなる。即ち、入力1の
仕事量に対して出力1.5倍の仕事量を得た事になる。 〔ト〕 「図18」参照。 第二系統の作用として遠心力・慣性力を用いるUクラン
ク機構であるが、支点軸(3)と出力軸(A)に軸着
し、且つ入力主軸(BX)に軸着して成る支点軸保持ア
ーム(1)に因って、遠心力・慣性力の効果をより的確
に得る様に配慮したものである。第一系統の作用とし
て、入力主軸(BX)からの入力RLはクランクレバー
(4)に因って(1/2)×2RL=RLの仕事量を生
む。次に、追動運動としての第二系統の作用として遠心
力・慣性力の効果が発生し(1/2)×RL=0.5R
Lの仕事量を生む。両作用の合成として、出力軸(A)
に1.5RLの仕事量を発生させる事になる。つまり、
該Uクランク機構は仕事量が1.5倍に増幅する機構で
ある。 〔チ〕 「図19」「図20」「図21」参照。 外部からの入力を入力軸(B)から取り入れ始めるもの
であり、主として自転車用のUクランク機構である。一
般に自転車のクランクは回転速度が遅い為、第二系統の
作用を遠心力・慣性力に期待する事が出来ないので、所
要の発条力を有する弾性体を内包した支点軸保持アーム
(1)を装設し、その発条反発力に因って第二系統の作
用を成すものである。力学作用の説明は、既に述べたも
のと同定であるので省略する。 〔リ〕 「図3」「図22」参照。 複合Uクランク機構について、二例をあげて説明する。 ・「図3」は連結主軸(ABX)を用いて、仕事量増幅
値1.92倍の単体のUクランク機構を二つ連結して機
能させた複合Uクランク機構である。その仕事量増幅
は、1.92×1.92≒3.68倍に成るものであ
る。 ・「図22」は連結主軸(ABX)を用いて、仕事量増
幅値がそれぞれ1.5倍、1.82倍、1.92倍の単
体のUクランク機構を三つ連結して機能させた複合Uク
ランク機構である。その仕事量増幅は1.5×1.82
×1.92≒5.24倍に成るものである。即ち、複合
Uクランク機構の仕事量増幅値は、該機構を構成する単
体のUクランク機構のそれぞれの仕事量増幅値の相乗積
に成るものである。 〔ヌ〕 次にUクランク機構の一般的な力学作用に就い
て説明する。 ・ 「図23−1」「図23−2」参照。 一般に単体のUクランク機構は、その回転運動において
力学的効果を持つ二系統の力学作用の合成に因って、そ
の仕事量を約1.5倍から2倍位まで増幅せしめること
を特徴とするものである。該二系統の力学作用の一つは
主としてクランクレバー(4)によって為される先導作
用であり、今一つは支点軸保持アーム(1)の弾性体の
発条力や遠心力・慣性力等による追動作用である。前者
を第一系統の作用と呼び、後者を第二系統の作用と呼
ぶ。該二系統の作用を、クランクレバー(4)が直接原
節(5)に固着している基本的なUクランク機構で説明
する。「図23−1」はクランクレバー(4)による第
一系統の作用を示す概念的な回転セクション作用図であ
る。今、入力主軸(BX)従って入力軸(B)からRの
力を入力すると、原節(5)にR×2L×(1/2)=
RLの仕事量を生み、媒介節(6)を伝わって従節
(2)、出力軸(A)に同値の仕事量RLを伝える。該
先導運動の影響により次に追動運動として第二系統の作
用が生じる。「図23−2」は追動運動による第二系統
の作用を示す概念的な回転セクション作用図である。こ
の作用は、前図で平行四辺形状に歪んだ原節(5)、媒
介節(6)、従節(2)の成す形状を元の直角四辺形に
復元する機構に因って為される。この第二系統の作用に
よってR×L×(1/2)=0.5RLの仕事量を出力
軸(A)に生む。第一系統及び第二系統の作用の合成に
因ってRL+0.5RL=1.5RLの仕事量が出力軸
(A)に生じる事に成る。上記二つの力学作用が、不即
不離の一組の運動となつて繰り返される。又、第一系統
の作用はクランクレバー(4)を半径とした回転ストロ
ークを取り、第二系統の作用は媒介節(6)の長さを半
径とした回転ストロークを取る。従って結果的に入力ロ
ッド(28)の為す回転ストローク円の半径は摺動して
変化し、回転ストロークは動する事になる。その揺動
の軌跡は、固定した半径の為す円周の場合の1.5倍に
成っている。この事に因りエネルギー保存の法則は満た
す事になる。 ・ 「図23−3」「図23−4」「図24」「図1
5」参照。 「図24」は媒介節(6)と入力ロッド(28)の長さ
の比が2:1のUクランク機構である。この様な場合の
第一系統の作用は「図23−3」に示す概念的な回転セ
クション作用図であり、出力軸(A)に及ぼす仕事量は
3RL×(1/3)=RLである。 第二系統の作用は
「図23−4」に示す概念的な回転セクション作用図で
あり、出力軸(A)に及ぼす仕事量はRL×(2/3)
=0.66RLである。両者の合成に因り約1.66倍
の仕事量増幅機構となる。上記は原理的にRL+{(n
−1)/n}RL={2−(1/n)}RLで表され
る。従ってnが十分に大きい時2RLに収斂する。つま
り、単体Uクランク機構は2倍迄の仕事量増幅機構たり
得る事を示す。「図15」はテコの原理を二つ組み込む
事に因って仕事量増幅の機能を約1.95倍にする単体
Uクランク機構である。以上によってUクランク機構本
体の作用の説明を終り、次から本案の趣旨である「請求
項1〜7」に関するUクランク機構の出力還元装置等の
機構や、Uクランク機構と外延機関との係合による作用
に就いて説明する。 <2> まず初めに機械的方式に拠るUクランク機構の
発生出力還元装置の作用を、図面に基づいて説明する。 〔イ〕 「図1」「図2」「図3」参照。 図示の複合Uクランク機構は、入力1に対し出力約1.
9×1.9=3.61の仕事量増幅機構である。つまり
「図1」は仕事量の増幅が約3.61倍に成る複合Uク
ランク機構を装備した出力還元循環装置と言う事が出来
る。今、「図1」の装置に於いて、外部動力源から1の
力が入力主軸(BX)から入力されれば、複合Uクラン
ク機構に拠って約3.61倍の力に増幅される。此の内
の2.61の力を出力軸(A)から、外部機関への駆動
力として外部へ出力すれば、残り1の力は還元原節歯車
(43)から還元シャフト(47)を通り還元従節歯車
(46)に伝わる。この時、外部動力源から入力主軸
(BX)への入力が1未満にシフトしていたら、還元し
て来た方の1の力は、還元力伝達ツメ(46−1)を介
して、入力主軸(BX)に回転力を加える事になる。つ
まり、外部動力源からの入力が0に成っても、還元した
1の力が入力主軸(BX)に働く事になる。従って以後
は、還元する力1が循環して作用し、出力軸(A)から
は外部機関への駆動力として、出力約2.61の力が創
出され続ける。即ち、第一種永久機関を形成する事にな
る。次に例えば、2の力を還元すれば、外部への出力と
して5.22の力が創出され続ける。又、還元する力を
加速しつつ循環させれば、ごく短時間の内に幾何級数的
な出力を得る事が出来る。 <3> 次に、Uクランク機構の外延を構成する機関の
作用を説明する。 〔イ〕 「図3」「図4」参照。 如何なる種類の動力源であろうと、その出力を回転力に
転換出来るものであれば、動力源(52)として該出力
軸を、単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)
に係合すれば、該Uクランク機構の仕事量増幅性能に応
じて出力軸(A)からは、入力と同じ回転数で且つ何倍
かに増幅された出力を得る事が出来る。尚、出力軸
(A)に変速機(59)を係合させれば、出力の増幅を
回転数の増幅として取り出す事が出来る。 〔ロ〕 前項に於いて、最も効率的且つ一般的な方式
は、電気エネルギーとしての外部動力源をモータ(5
0)で回転力に転換して、該Uクランク機構の入力主軸
(BX)に回転力を入力する方式であろう。即ち、モー
タ(50)に拠って機械的エネルギーに変換した入力
は、該Uクランク機構の出力軸(A)から、数倍に増幅
して出力される事になる。 〔ハ〕 「図5」「図8」参照。 単体又は複合Uクランク機構の出力軸(A)に発電機
(53)の入力回転軸を係合すれば、増幅した該Uクラ
ンク機構の機械的出力は、電気エネルギーに変換されて
外部に送出される事になる。又、「図8」の様に変速機
(59)を介在させれば、増幅した出力軸(A)の出力
は回転数の増幅として、発電機(53)に入力される事
になる。 〔ニ〕 「図6」「図9」参照。 単体又は複合Uクランク機構の入力主軸(BX)にモー
タ(50)を係合させ、出力軸(A)に発電機(53)
を係合させると、出力の電気量は増幅創出される事にな
る。或は一般的に、機械的回転に転換出来る動力源(5
2)の回転力を、該入力主軸(BX)から入力すれば該
出力軸(A)から仕事量の増幅した回転力が得られるの
で、それを発電機(53)で電気エネルギーに変換すれ
ば、増幅出力を電気エネルギーとして取り出せる。又、
「図9」の様に変速機(59)を介在させれば、増幅し
た出力軸(A)の出力は回転数の増幅として、発電機
(53)に入力する事が出来る。 <4> 次に、電気エネルギーに拠るUクランク機構
の、出力から入力への還元循環装置の作用に就いて説明
する。 「図7」「図10」参照。 外部からの電気エネルギーの入力は、モータ(50)に
拠って機械的エネルギーに変換されてUクランク機構の
入力主軸(BX)に入力され、該機構内で機械的エネル
ギー量は数倍に増幅されて、出力軸(A)から発電機
(53)に送出される。該発電機(53)に拠り機械的
エネルギーは再び同値の電気エネルギーに変換されて、
発生電気回路(55)に送出される。つまり、入力され
た電気エネルギーは、数倍に増幅して出力される事にな
る。例えば、該電気エネルギー量が4倍に増幅されたと
する場合に於いて、その内の3の電気エネルギーを、創
出エネルギーとして出力電気回路(56)から外部に送
出し、残り1の電気エネルギーを還元電気回路(57)
を通してモータ(50)に還元して入力すれば、最早、
外部電源回路(58)からの入力無くしても、還元力が
循環して3の電気エネルギーを創出し続ける事が出来
る。即ち、第一種永久機関を形成する事になる。尚、還
元電気エネルギーを1を超える量にし、循環の1周期毎
に還元値が増分する様に、配電制御機(54)で制御す
れば、エネルギー創出量は加速して増幅する事になる。
尚、「図10」の様に出力軸(A)と発電機(53)の
間に変速機(59)を介在させて係合させれば、Uクラ
ンク機構に拠って増幅した出力は、機械的回転数の増幅
として発電機(53)に入力されるので、より明確な装
置に成る。 <5> 「図4」「図5」「図6」「図7」「図8」
「図9」「図10」に於いて、図面の符号〜(49)の
内容を「図1」で提示した様な、機械的方式に拠る第一
種永久機関のUクランク機構装置に置換すれば、「図
4」「図5」「図6」「図8」「図9」は何れも第一種
永久機関を形成する。又、「図7」「図10」は重層的
な第一種永久機関を形成し、出力の増幅と加速は相乗的
に増分する。 <6> 一般に単体Uクランク機構は、原理的に最大2
倍の仕事量増幅をもたらす物である。これを複数個連結
して用いるか、或は出力の一部を入力に還元循環して用
いれば、相乗積の仕事量増幅機関に成る。即ち、Uクラ
ンク機構とその外延装置は、1のエネルギーの入力に対
して2のn乗(nは任意の自然数)のエネルギーを創出
し、入力も初動の後は自らの創出エネルギーに拠って賄
う事が出来る。この様な、無限循環してエネルギーを創
出する第一種永久機関の{Uクランク2のn乗}機構を
m個用いれば、その創出エネルギーの総和は、m×2の
n乗(m,nは自然数)と成る。此れは原理的には無限
のエネルギー創出の可能性を意味する。即ち、Uクラン
ク機構とその外延装置は、現在及び将来の人類に必要な
全てのエネルギーを賄う事が可能であり、然も無から有
を生む事が出来るので、全くクリーンなエネルギー創出
機関と言うことが出来る。
【0006】
【実施例】今迄、図面に基づいて実施例も兼ね説明して
来たので、ここでは補足事項を拾いながら、主として本
案の「請求項1〜7」に関するUクランク機構の外延機
関や機構装置との係合及び、発生出力還元装置の実施例
に就いて簡単に記述する事にする。尚、実用化に際して
は、今迄記述した機素に依って構成されるUクランク機
構の本体に、更に必要最小限としてバランスウエイト
(W)を装設し、該機構の回転運動を円滑にしなければ
ならないので、その点に関して少し詳細に説明を加え
事にする。 <1> 「図1」参照。 図示の装置に於いて用いられるUクランク機構は、単体
のUクランク機構及び、複合Uクランク機構の如何を問
わず、各種Uクランク機構を採用する事が出来る。その
基本概念は、外部からの機械的回転入力を初動駆動力と
してのみ用いるか、又は外部からの連続的基調入力とし
て用い、機械的出力として仕事量増幅の一定持続又は加
速的持続をもたらす第一種永久機関を形成する装置であ
る。 <2> 「図4」参照。 Uクランク機構の入力主軸(BX)への外部からの入力
は、大別して二種類に分けられる。何れも機械的回転力
として入力する訳だが、その一つは、電気エネルギーを
モータ(50)で機械的回転力に変換して入力するもの
であり、送電線からの直接的な電力や、ソーラー電池や
各種蓄電池、乾電池が動力源になる。今一つは電気以外
で、機械的回転力に置換し得るあらゆる動力源(52)
を指す。水車、風車、各種タービン、各種内燃機関等を
機械的回転力への変換装置とするもので、人力、水力、
風力、火力、地熱、海洋の波動等を動力源とする。 <3> 「図5」「図8」参照。 Uクランク機構の出力軸(A)を直接又は変速機(5
9)を介して発電機(53)の入力軸に係合し、Uクラ
ンク機構の機械的回転力の出力を、発電機(53)を経
由して電気エネルギーに変換して取り出す。 <4> 「図6」「図9」参照。 「図4」と「図5」の方式を併用したもの。 <5> 「図7」「図10」参照。 「図6」「図9」の方式に拠って創出した電気エネルギ
ーの一部を、Uクランク機構装置の入力電源として還元
する方式であり、第一種永久機関を電気エネルギーのサ
イクルとして形成するものである。 <6> 尚、「図4」、「図6」、「図7」、「図
9」、「図10」の概念図に於いて明示のモータ(5
0)は、場合によってはモータの回転速度の可変調整制
御機能を該概念の内に含むものとする。又、「図4〜1
0」の概念図に於いて、Uクランク機構本体の入力主軸
(BX)や出力軸(A)と外延機関装置との係合は、回
転作用が伝達される事を必要条件とするが、軸と軸の直
接的係合を始めとして、歯車、チェーン、ベルト等に拠
るものが有り、その係合方式は問わないものとする。 <7> 次に、バランスウエイト(W)を装設したUク
ランク機構の本体に就いて説明する。一般に中心軸を持
つ回転運動体が、バランス良く円滑に回転運動する為に
は、中心軸心に対して点対称な二つの重心が該軸心にお
よぼす力のモーメントは等しくなければならない。然
し、「先行技術1〜7」を含めて今迄述べてきたUクラ
ンク機構本体の各機素は、機能上の特性に因りその質量
は、出力軸(A)又は連結主軸(ABX)の軸心に対し
て偏在せざるを得ず、該軸心に対する力のモーメントも
偏向する事に成る。従って、該モーメントの偏向を是正
する為に、実用化に際してはUクランク機構の本体はバ
ランスウエイト(W)を装備しなければならない。 ・ 「図25」は出力軸(A)又は従節(2)にバラン
スウエイト(W)を固着した、主として自転車用のUク
ランク機構である。 原節(5)、媒介節(6)、支点
軸保持アーム(1)の質量の為す重心が出力軸(A)の
軸心におよぼす力のモーメントと、バランスウエイト
(W)の質量の重心が該軸心におよぼす力のモーメント
が相等しく成り、且つ該二つの重心は該軸心に対して点
対称に成る様に考慮して、バランスウエイト(W)は装
設されなければならない。 ・ 「図26」は入力軸(BX)、入力ロッド(28)
を持ったUクランク機構の出力軸(A)又は従節(2)
にバランスウエイト(W)を固設したUクランク機構で
ある。 原節(5)、媒介節(6)の質量の為す重心が
出力軸(A)の軸心におよぼす力のモーメントと、バラ
ンスウエイト(W)の質量の重心が該軸心におよぼす力
のモーメントが相等しく成り、且つ該二つの重心は該軸
心に対して点対称に成る様に配慮してバランスウエイト
(W)を装設する。 尚、図示してはいないが、入力
軸(BX)における入力ロッド(28)の相対するバラ
ンスウエイトも、実用化に際しては、該ロッド(28)
の質量や回転速度の如何に依り必要になるであろうから
考慮しなければならない。一般に入力軸(BX)と入力
ロッド(28)を持ったUクランク機構は全て同様の考
慮を払わなければならないが、以下の説明に於いて記述
は省略する。 ・ 「図27」は二つの媒介節(6)の反対方向にそれ
ぞれバランスウエイト(W)を装設したUクランク機構
である。 ・ 「図28」は二つの媒介節(6)の反対方向にそれ
ぞれバランスウエイト(W)を設け、それ等を別のバラ
ンスウエイト(W)で軸着係合したUクランク機構であ
る。 ・ 「図29」は支点軸保持アーム(1)と入力軸(B
X)を併設したUクランク機構に、バランスウエイト
(W)を装設したUクランク機構である。 ・ 「図30」はテコの原理を一つ組み込んで、仕事量
増幅値を増したUクランク機構の出力軸(A)又は従節
(2)にバランスウエイト(W)を固設したUクランク
機構である。機素が増えるので相対的にバランスウエイ
ト(W)の質量も大きくなる。 ・ 「図31」はテコの原理を二つ組み込んで、仕事量
増幅値を更に増したUクランク機構の出力軸(A)又は
従節(2)に、バランスウエイト(W)を固設したUク
ランク機構である。 ・ 「図32」はテコの原理を二つ組み込んだUクラン
ク機構を二つ連結した複合Uクランク機構の従節(2)
に、バランスウエイト(W)を固設した複合Uクランク
機構である。 <8> 次に、遠心力・慣性力が出力軸(A)の軸心に
生ぜしめる力のモーメントが、クランクレバー(4)に
対しては偏向する様に遠心力負荷用錘を按排して設け、
従節(2)に固設したストッパー(2S−1、又は2S
−2)を介して遠心力・慣性力の負荷の一部が、自動的
にクランクレバー(4)に入力として還元される様に装
備したUクランク機構を提示する。 . 「図33」は、回転方向が鎖線明示の右回りのUク
ランク機構の場合を示す。媒介節(6)に遠心力負荷用
錘(6−1)を設け、従節(2)にストッパー(2S−
1、及び2S−2)を固設したUクランク機構である。
遠心力負荷用錘(6−1)が出力軸(A)の軸心におよ
ぼす力のモーメントの偏向は、バランスウエイト(W)
の質量と重心の位置に依って調整吸収する事にする。但
し、該力のモーメントの偏向はクランクレバー(4)に
対しては残る事に成る。従って、該Uクランク機構の回
転運動時、クランクレバー(4)はストッパー(2S−
1)に押し付けられて回転する事になる。つまり、遠心
力・慣性力の一部はストッパー(2S−1)を介してク
ランクレバー(4)に還元して入力される事に成る。こ
の作用に依る該還元入力は、該Uクランク機構の回転速
度に比例して増大する事に成る。この事に依り該Uクラ
ンク機構の仕事量増幅値は1.5倍を超えて増幅して行
く事と成る。 ・ 「図34」は、従節(2)の両端に、従節(2)迄
の垂直距離等しく、方向反対の同じ質量の二つのバラン
スウエイト(2W−1)と(2W−2)を固設したUク
ランク機構である。回転方向は鎖線明示の右回りであ
る。バランスウエイト(2W−1)と(2W−2)は、
出力軸(A)の軸心に対し、その重心は点対称に成って
いるので、該軸心に対して力のモーメントの偏向は生じ
ないが、クランクレバー(4)に対しては偏向を生じる
事に成る。従って、該Uクランク機構の回転運動時、ク
ランクレバー(4)はストッパー(2S−1)に押し付
けられて回転する事に成る。つまり、遠心力・慣性力の
一部は、ストッパー(2S−1)を介してクランクレバ
ー(4)に還元入力される事に成る。 ・ 「図35」は、上記「図33」と「図34」のUク
ランク機構の偏向遠心力効果の機能を混成して成るUク
ランク機構である。従って、遠心力・慣性力の還元入力
はより顕著になる。 ・ 「図36」は、テコの原理を二つ組み込んだUクラ
ンク機構に遠心力・慣性力の還元入力の機能を付加した
Uクランク機構である。該機構の仕事量増幅値は回転速
度に相関して増し、2倍を超えて増幅して行く事に成
る。 <9> 全てのUクランク機構の入力軸(BX)、出力
軸(A)及び連結主軸(ABX)は軸受で支持されなけ
ればならない。
【0007】
【発明の効果】当該発明は省エネルギー効果をもたらす
機構装置に留まらず、主として機械的及び電気的の二方
式による第一種永久機関の形成をものする物である。第
一種永久機関は今迄不可能事とされて来たが、Uクラン
ク機構の動しながら回転する機構の機械力学に拠っ
て、エネルギー保存則を破ること無く、仕事量の増幅が
可能になり現実のものと成った。当該発明の第一種永久
機関は、初動の後は自らの創出したエネルギーの一部を
起動力として還元循環させ、無から有を生むエネルギー
創出機関であり、全く新しい型のエンジンである。その
機構装置は簡便で、原理はシンプルである為、廉価に且
つ速やかに実用化できる。無資源、無公害の全くクリー
ンなエネルギーを、人類は何時でも、何処でも、欲する
だけ得られると言う事になる。無資源で駆動する発電機
や電気自動車等、利用分野はエネルギー関連の万般に及
び、その発明の効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の斜視図
【図2】 (I)の個所の断面図
【図3】 複合Uクランク機構の斜視図
【図4】 本発明の概念図
【図5】 本発明の概念図
【図6】 本発明の概念図
【図7】 本発明の概念図
【図8】 本発明の概念図
【図9】 本発明の概念図
【図10】 本発明の概念図
【図11】 単体Uクランク機構の斜視図
【図12】 単体Uクランク機構の斜視図
【図13】 単体Uクランク機構の斜視図
【図14】 単体Uクランク機構の斜視図
【図15】 単体Uクランク機構の斜視図
【図16】 単体Uクランク機構の斜視図
【図17】 単体Uクランク機構の斜視図
【図17−1】 IIの個所の断面図
【図17−2】 IIIの個所の断面図
【図18】 単体Uクランク機構の斜視図
【図19】 単体Uクランク機構の斜視図
【図20】 単体Uクランク機構の斜視図
【図21】 単体Uクランク機構の斜視図
【図22】 複合Uクランク機構の斜視図
【図23−1】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図23−2】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図23−3】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図23−4】 Uクランク機構の回転セクション作
用図
【図24】 単体Uクランク機構の斜視図
【図25】 単体Uクランク機構の斜視図
【図26】 単体Uクランク機構の斜視図
【図27】 単体Uクランク機構の斜視図
【図28】 単体Uクランク機構の斜視図
【図29】 単体Uクランク機構の斜視図
【図30】 単体Uクランク機構の斜視図
【図31】 単体Uクランク機構の斜視図
【図32】 複合Uクランク機構の斜視図
【図33】 単体Uクランク機構の斜視図
【図34】 単体Uクランク機構の斜視図
【図35】 単体Uクランク機構の斜視図
【図36】 単体Uクランク機構の斜視図
【符号の説明】 A ・ 出力軸 B ・ 入力軸 BX ・ 入力主軸 ABX ・ 連結主軸W ・ バランスウエイト 1 ・ 支点軸保持アーム 1b ・ 支点軸保持アーム 2 ・ 従節2S−1・ ストッパー 2S−2・ ストッパー 2W−1・ バランスウエイト 2W−2・ バランスウエイト 3 ・ 支点軸 4 ・ クランクレバー 4a ・ クランクレバー先端媒介節 4b ・ テコ支点軸保持腕 4c ・ テコ支点軸 4d ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸 4e ・ クランクレバーテコ作用点部 4f ・ テコ作用点軸 4g ・ クランクレバー先端媒介節用支点軸保持
腕 5 ・ 原節5−1 ・ 遠心力負荷用錘 5b ・ 原節端補足歯車 6 ・ 媒介節6−1 ・ 遠心力負荷用錘 11 ・ フィキシングボルト 28 ・ 入力ロッド 31 ・ 間欠太陽歯車 32 ・ 間欠遊星歯車 33 ・ 転がり軸受 34 ・ キー 43 ・ 還元原節歯車 44 ・ 還元媒介節歯車 44−1・ 媒介節歯車軸 44−2・ 媒介節歯車転がり軸受 45 ・ 還元シャフト端歯車 46 ・ 還元従節歯車 46−1・ 還元力伝達ツメ 46−2・ ツメ押圧縮バネ 47 ・ 還元シャフト 48 ・ 単体Uクランク機構 49 ・ 複合Uクランク機構 50 ・ モータ 51 ・ 電源 52 ・ 動力源 53 ・ 発電機 54 ・ 配電制御機 55 ・ 発生電気回路 56 ・ 出力電気回路 57 ・ 還元電気回路 58 ・ 外部電源回路 59 ・ 変速機
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図4】
【図5】
【図1】
【図3】
【図6】
【図7】
【図8】
【図23−2】
【図23−3】
【図23−4】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図17−2】
【図13】
【図14】
【図23−1】
【図15】
【図16】
【図17】
【図17−1】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図24】
【図25】
【図26】
【図29】
【図27】
【図28】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Uクランク機構の出力軸(A)に発生した
    出力を、Uクランク機構の入力主軸(BX)に還元する
    装置。
  2. 【請求項2】Uクランク機構の出力軸(A)の発生出力
    を、還元シャフト(47)等を用いて機械的にUクラン
    ク機構の入力主軸(BX)に還元する装置。
  3. 【請求項3】Uクランク機構の入力主軸(BX)にモー
    タ(50)を接続し、電気エネルギーを機械的に増幅し
    て出力する装置。
  4. 【請求項4】Uクランク機構の出力軸(A)に発電機
    (53)を接続し、機械的出力を電気エネルギーに変換
    する装置。
  5. 【請求項5】Uクランク機構の入力主軸(BX)にモー
    タ(50)を接続し、出力軸(A)に発電機(53)を
    接続して、入力の電気エネルギーを増幅して出力する装
    置。
  6. 【請求項6】発電機(53)に配電制御機(54)を接
    続し、単体又は複合Uクランク機構に拠って増幅したエ
    ネルギーの一部を、還元電気回路(57)に拠ってモー
    タ(50)の入力電気エネルギーとして還元する装置を
    付加した「請求項5」の装置。
JP25711292A 1992-08-12 1992-08-12 Uクランク機構の発生出力還元装置。 Pending JPH0694096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25711292A JPH0694096A (ja) 1992-08-12 1992-08-12 Uクランク機構の発生出力還元装置。

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25711292A JPH0694096A (ja) 1992-08-12 1992-08-12 Uクランク機構の発生出力還元装置。

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0694096A true JPH0694096A (ja) 1994-04-05

Family

ID=17301904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25711292A Pending JPH0694096A (ja) 1992-08-12 1992-08-12 Uクランク機構の発生出力還元装置。

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0694096A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4561318A (en) Lever power system
US4983151A (en) Transmission ratio changing apparatus and method
JP2944495B2 (ja) 方向変動エネルギー取出し装置
CN101672348A (zh) 一种将往复、摆动转换为单向旋转的传动装置
US6640659B1 (en) Continuously variable transmission
JP2631233B2 (ja) 往復回転運動を1方向回転運動に変換して取り出す装置
JPH0694096A (ja) Uクランク機構の発生出力還元装置。
US7735386B2 (en) Power generation device
JP2002286112A (ja) 往復運動の定方向回転運動への変換装置
JP2009505019A (ja) 動力伝達装置
JP4658204B2 (ja) 動力伝動装置
JPS5861353A (ja) 動力伝達装置
JP2624662B2 (ja) エンジン出力取出し装置
TWM580127U (zh) 具備搖擺旋轉殼體的單向動力轉換裝置
US6223612B1 (en) Flywheel motor transmission
JP2002005003A (ja) エネルギ変換装置
CN2175848Y (zh) 四环减速器
JPS6140946Y2 (ja)
CN204376624U (zh) 一种机械发电系统
CN110905988A (zh) 一种动力机的动力增强装置
CN114844291A (zh) 一种增能发电方法
JPH05139363A (ja) 原節・媒介節・従節を装設したクランク機構 並びに、テコ支点を設けたクランク機構。
CN113153677A (zh) 一种动力机
JPH04164162A (ja) ギヤ原動機
TWM565749U (zh) Full-time drive energy device that can be used in parallel