JPH0694072A - U字型制振タンク - Google Patents
U字型制振タンクInfo
- Publication number
- JPH0694072A JPH0694072A JP27115792A JP27115792A JPH0694072A JP H0694072 A JPH0694072 A JP H0694072A JP 27115792 A JP27115792 A JP 27115792A JP 27115792 A JP27115792 A JP 27115792A JP H0694072 A JPH0694072 A JP H0694072A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tank
- air
- fluid
- vertical
- liquid
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- Granted
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Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高層建造物等に使用されている張水U字状タ
ンクよりなる制振タンクにおいては、水平連通管の左右
の竪型タンクの外端寄り隅角部の水は、振動時に壁面の
幾何学的関係による形状抵抗のためにスムースに動き難
い。その関係でこの種の制振タンクでは内部貯溜水が全
体的に十分に振動的質量として役立ってはいない。そこ
でこの点を改善して、比較的軽量で十分な制振効果を奏
する経済的なU字型制振タンクを提供する。 【構成】 下部に液体が張られたU字型タンク1の左右
の上部空気室3a,3bに圧縮空気を封入してなる液体
式U字型制振タンクにおいて、左右の竪型タンク3a,
3bのそれぞれ外端内部の隅角部にそれぞれ外向き上り
勾配で傾斜仕切板4a,4bを付設したこと。
ンクよりなる制振タンクにおいては、水平連通管の左右
の竪型タンクの外端寄り隅角部の水は、振動時に壁面の
幾何学的関係による形状抵抗のためにスムースに動き難
い。その関係でこの種の制振タンクでは内部貯溜水が全
体的に十分に振動的質量として役立ってはいない。そこ
でこの点を改善して、比較的軽量で十分な制振効果を奏
する経済的なU字型制振タンクを提供する。 【構成】 下部に液体が張られたU字型タンク1の左右
の上部空気室3a,3bに圧縮空気を封入してなる液体
式U字型制振タンクにおいて、左右の竪型タンク3a,
3bのそれぞれ外端内部の隅角部にそれぞれ外向き上り
勾配で傾斜仕切板4a,4bを付設したこと。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高層建築構造物等の振
動防止に好適なU字型制振タンクに関する。
動防止に好適なU字型制振タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】高層建築構造物,橋梁,船舶上部構造等
の高層建築物の防振手段には、従来、動吸振器が知られ
ており、この種の動吸振器の基本的な構成は、図2に示
すように、振動子010がばね011と支持台012で
支持され、その固有振動数は振動子の質量とばね剛性で
決まる。これを例えば、船舶に使用される減揺タンクに
応用したのが図3に示すもので、左右の竪型タンク01
a,01bの下部が連通管06で連結されている。各竪
型タンク01a,01bの上部から出ている通気管03
a,03bはそれぞれバルブ04a,04b及び空気供
給管07a,07bに経て圧力空気源08に連通してい
る。圧力空気源09から左右の竪型タンク01a,01
bの水面上方の空気室05a,05bに圧力空気を送り
込んだ後、バルブ04a,04bを完全に閉じると、空
気室05a,05bは互いに独立の気密室となり、水面
の上下動に伴って封入された空気の圧力変動が流体表面
に上下方向に作用し、弾性ばねの力として作用し、図2
と等価的な作用を行う。その際の空気室05a,05b
の静圧力と固有振動数との関係は図4に示すようにな
る。
の高層建築物の防振手段には、従来、動吸振器が知られ
ており、この種の動吸振器の基本的な構成は、図2に示
すように、振動子010がばね011と支持台012で
支持され、その固有振動数は振動子の質量とばね剛性で
決まる。これを例えば、船舶に使用される減揺タンクに
応用したのが図3に示すもので、左右の竪型タンク01
a,01bの下部が連通管06で連結されている。各竪
型タンク01a,01bの上部から出ている通気管03
a,03bはそれぞれバルブ04a,04b及び空気供
給管07a,07bに経て圧力空気源08に連通してい
る。圧力空気源09から左右の竪型タンク01a,01
bの水面上方の空気室05a,05bに圧力空気を送り
込んだ後、バルブ04a,04bを完全に閉じると、空
気室05a,05bは互いに独立の気密室となり、水面
の上下動に伴って封入された空気の圧力変動が流体表面
に上下方向に作用し、弾性ばねの力として作用し、図2
と等価的な作用を行う。その際の空気室05a,05b
の静圧力と固有振動数との関係は図4に示すようにな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、振動子の質量
(=水量)とばね剛性(空気室の容積,空気室の静圧
力)を適当に選んで動吸振器の固有振動数を起振々動数
NR に一致させると、図5に示すように、動吸振作用に
よって構造物の振動は実線から破線のようになり、振動
低減効果が得られる。しかしながら、その際、左右タン
クの隅にある液体部はその形状の関係で動きにくく、液
体部の全量が振動子の質量として十分な効果を奏するこ
とができず、その一部は動吸振作用に役立っていない。
(=水量)とばね剛性(空気室の容積,空気室の静圧
力)を適当に選んで動吸振器の固有振動数を起振々動数
NR に一致させると、図5に示すように、動吸振作用に
よって構造物の振動は実線から破線のようになり、振動
低減効果が得られる。しかしながら、その際、左右タン
クの隅にある液体部はその形状の関係で動きにくく、液
体部の全量が振動子の質量として十分な効果を奏するこ
とができず、その一部は動吸振作用に役立っていない。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、比較的軽量で十分な制振効果を奏する経済的
なU字型制振タンクを提供することを目的とする。
たもので、比較的軽量で十分な制振効果を奏する経済的
なU字型制振タンクを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、下
部に液体が張られたU字状タンクの左右の竪型タンクの
上部空気室に圧縮空気を封入してなる液体式U字型制振
タンクにおいて、左右の竪型タンク下端のそれぞれ外端
内部の隅角部にそれぞれ外向き上り勾配で傾斜仕切板を
付設したことを特徴とする。
部に液体が張られたU字状タンクの左右の竪型タンクの
上部空気室に圧縮空気を封入してなる液体式U字型制振
タンクにおいて、左右の竪型タンク下端のそれぞれ外端
内部の隅角部にそれぞれ外向き上り勾配で傾斜仕切板を
付設したことを特徴とする。
【0006】
【作用】このような構成によれば、タンク内の流体の左
右振動に対して、左右の空気室の空気は弾性ばねとして
作用し、振動系が構成される。空気室の圧力を選定して
タンク内の流体の振動数を起振々動数に合わせると、動
吸振器の作用が得られる。左右の竪型タンクの外端内部
に傾斜誘導仕切板を設けたので、流体は方円の器に従う
の理によって、抵抗少なくスムースに動き得る。また、
誘導仕切板には小さな開孔を設けておくならば、消火
水,雑用水としてタンク内の流体をすべて有効に利用す
ることができる。
右振動に対して、左右の空気室の空気は弾性ばねとして
作用し、振動系が構成される。空気室の圧力を選定して
タンク内の流体の振動数を起振々動数に合わせると、動
吸振器の作用が得られる。左右の竪型タンクの外端内部
に傾斜誘導仕切板を設けたので、流体は方円の器に従う
の理によって、抵抗少なくスムースに動き得る。また、
誘導仕切板には小さな開孔を設けておくならば、消火
水,雑用水としてタンク内の流体をすべて有効に利用す
ることができる。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図面について説明する
と、図1はその縦断面図である。本発明が図3の構造と
大きく相異するところは両竪型タンクの外端内面角部に
ほぼ45°の傾斜角の仕切板を設けたことにある。
と、図1はその縦断面図である。本発明が図3の構造と
大きく相異するところは両竪型タンクの外端内面角部に
ほぼ45°の傾斜角の仕切板を設けたことにある。
【0008】上図において、両竪型タンク1a,1bの
外端内部の隅角部に約45°の傾斜角でそれぞれ仕切板
4a,4bが配設されている。ここでU字型タンク1の
内部には液体2を満たし、左右の竪型タンク1a,1b
の上部には空気室3a,3bを形成する。空気室3a,
3bの内部の静圧力は給排気管5a,5bを介して図示
していない圧力源にて調整するようになっている。
外端内部の隅角部に約45°の傾斜角でそれぞれ仕切板
4a,4bが配設されている。ここでU字型タンク1の
内部には液体2を満たし、左右の竪型タンク1a,1b
の上部には空気室3a,3bを形成する。空気室3a,
3bの内部の静圧力は給排気管5a,5bを介して図示
していない圧力源にて調整するようになっている。
【0009】
【発明の効果】このようなU字型制振タンクによれば、
タンクの左右の隅角部すなわち竪型タンクの下部外端内
面に流体の動きをスムースにするために傾斜仕切板を設
けてあるので流体はより効果的に規則的に動くことがで
きる。したがって貯溜された全部の水が有効に可動質量
として制振作用に役立つ。また、仕切板に適宜透孔を配
設するならば、消火水又は雑用水に利用する際、大容量
の水を確保することができる。
タンクの左右の隅角部すなわち竪型タンクの下部外端内
面に流体の動きをスムースにするために傾斜仕切板を設
けてあるので流体はより効果的に規則的に動くことがで
きる。したがって貯溜された全部の水が有効に可動質量
として制振作用に役立つ。また、仕切板に適宜透孔を配
設するならば、消火水又は雑用水に利用する際、大容量
の水を確保することができる。
【0010】要するに本発明によれば、下部に液体が張
られたU字状タンクの左右の竪型タンクの上部空気室に
圧縮空気を封入してなる液体式U字型制振タンクにおい
て、左右の竪型タンク下端のそれぞれ外端内部の隅角部
にそれぞれ外向き上り勾配で傾斜仕切板を付設したこと
により、比較的軽量で十分な制振効果を奏する経済的な
U字型制振タンクを得るから、本発明は産業上極めて有
益なものである。
られたU字状タンクの左右の竪型タンクの上部空気室に
圧縮空気を封入してなる液体式U字型制振タンクにおい
て、左右の竪型タンク下端のそれぞれ外端内部の隅角部
にそれぞれ外向き上り勾配で傾斜仕切板を付設したこと
により、比較的軽量で十分な制振効果を奏する経済的な
U字型制振タンクを得るから、本発明は産業上極めて有
益なものである。
【図1】本発明の一実施例を示す全体縦断面図である。
【図2】従来の制振タンクの力学的モデル図である。
【図3】従来の船舶上部構造物の減揺タンクを示す縦断
面図である。
面図である。
【図4】図3の減揺タンクにおける空気室静圧力と固有
振動数との関係を示す図である。
振動数との関係を示す図である。
【図5】図3の減揺タンクの振動数と振巾との関係を示
す特性図である。
す特性図である。
1 U字型連通タンク 1a,1b 竪型タンク 2 流体 3a,3b 空気室 4a,4b 仕切板 5a,5b 給排気管 6 連通管
Claims (1)
- 【請求項1】 下部に液体が張られたU字状タンクの左
右の竪型タンクの上部空気室に圧縮空気を封入してなる
液体式U字型制振タンクにおいて、左右の竪型タンク下
端のそれぞれ外端内部の隅角部にそれぞれ外向き上り勾
配で傾斜仕切板を付設したことを特徴とするU字型制振
タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27115792A JP3207555B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | U字型制振タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27115792A JP3207555B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | U字型制振タンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0694072A true JPH0694072A (ja) | 1994-04-05 |
JP3207555B2 JP3207555B2 (ja) | 2001-09-10 |
Family
ID=17496135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27115792A Expired - Fee Related JP3207555B2 (ja) | 1992-09-14 | 1992-09-14 | U字型制振タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3207555B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011065644A1 (ko) * | 2009-11-24 | 2011-06-03 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감형 선박 |
KR101148067B1 (ko) * | 2009-04-14 | 2012-05-24 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감형 선박 |
US20160130804A1 (en) * | 2013-06-26 | 2016-05-12 | Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule Aachen | Liquid column damping system |
CN107640299A (zh) * | 2017-09-06 | 2018-01-30 | 中远海运重工有限公司 | 带有导流鳍的回形减摇水舱 |
CN108468742A (zh) * | 2018-06-26 | 2018-08-31 | 中国船舶科学研究中心(中国船舶重工集团公司第七0二研究所) | 具有可调谐质量的阻尼型减摇水箱 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101780834B (zh) * | 2009-12-23 | 2012-07-25 | 中国船舶重工集团公司第七0四研究所 | 减摇水舱气动控制装置 |
-
1992
- 1992-09-14 JP JP27115792A patent/JP3207555B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101148067B1 (ko) * | 2009-04-14 | 2012-05-24 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감형 선박 |
WO2011065644A1 (ko) * | 2009-11-24 | 2011-06-03 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감형 선박 |
CN102574567A (zh) * | 2009-11-24 | 2012-07-11 | 三星重工业株式会社 | 减横摇型船舶 |
US20160130804A1 (en) * | 2013-06-26 | 2016-05-12 | Rheinisch-Westfälische Technische Hochschule Aachen | Liquid column damping system |
US9580903B2 (en) * | 2013-06-26 | 2017-02-28 | Rheinisch-Westfaelische-Technische Hochschule Aachen | Liquid column damping system |
CN107640299A (zh) * | 2017-09-06 | 2018-01-30 | 中远海运重工有限公司 | 带有导流鳍的回形减摇水舱 |
CN108468742A (zh) * | 2018-06-26 | 2018-08-31 | 中国船舶科学研究中心(中国船舶重工集团公司第七0二研究所) | 具有可调谐质量的阻尼型减摇水箱 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3207555B2 (ja) | 2001-09-10 |
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Legal Events
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