JP2508543Y2 - U字型防振タンク - Google Patents
U字型防振タンクInfo
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- JP2508543Y2 JP2508543Y2 JP853891U JP853891U JP2508543Y2 JP 2508543 Y2 JP2508543 Y2 JP 2508543Y2 JP 853891 U JP853891 U JP 853891U JP 853891 U JP853891 U JP 853891U JP 2508543 Y2 JP2508543 Y2 JP 2508543Y2
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- tank
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- low
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はU字型防振タンクに関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来から構造物の防振手段の一つとして
動吸振器が知られている。動吸振器の基本的な構成は図
4に示すように振動子010がばね011と支持台01
2で支持され、その固有振動数は振動子の質量とばね0
11の弾性で決まる。これを主として船舶に用いられる
減揺タンクに応用したのが図5に示すものである。すな
わち、同図は縦断面図であって、左右の竪型タンク01
a,01bの下部が連通管06で連結されている。各竪
型タンク01a,01bの上部から出ている通気管03
a,03bが、それぞれバルブ04a,04b及び空気
供給管07a,07bを経て圧力空気源08に連通して
いる。圧力空気源08から左右の竪型タンク01a,0
1bの液面上の空気室05a,05bに圧力空気を送り
込んだ後、バルブ04a,04bを完全に閉じると、空
気室05a,05bは互いに独立な気密室となり、水面
の上下動に伴って中の空気の圧力変動が流体表面に上下
方向に作用し、弾性ばねの力として作用し、図4に示し
たものと等価の制振作用をする。空気室05a,05b
の静圧力と固有振動数との関係を示したものが図6であ
る。
動吸振器が知られている。動吸振器の基本的な構成は図
4に示すように振動子010がばね011と支持台01
2で支持され、その固有振動数は振動子の質量とばね0
11の弾性で決まる。これを主として船舶に用いられる
減揺タンクに応用したのが図5に示すものである。すな
わち、同図は縦断面図であって、左右の竪型タンク01
a,01bの下部が連通管06で連結されている。各竪
型タンク01a,01bの上部から出ている通気管03
a,03bが、それぞれバルブ04a,04b及び空気
供給管07a,07bを経て圧力空気源08に連通して
いる。圧力空気源08から左右の竪型タンク01a,0
1bの液面上の空気室05a,05bに圧力空気を送り
込んだ後、バルブ04a,04bを完全に閉じると、空
気室05a,05bは互いに独立な気密室となり、水面
の上下動に伴って中の空気の圧力変動が流体表面に上下
方向に作用し、弾性ばねの力として作用し、図4に示し
たものと等価の制振作用をする。空気室05a,05b
の静圧力と固有振動数との関係を示したものが図6であ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】振動子の質量つまり液
量とばねの弾性つまり空気室の容積,空気室の静圧力を
適当に選んで動吸振器として固有振動数を制振対象構造
の振動数f0 に一致させると、図7に示すように、動吸
振器の作用によって構造物の振動は破線から一点鎖線の
ようになり、振動低減効果が得られるが、以下の問題が
残されている。防振タンクの減衰が小さい場合には、同
図に示すように、共振峰が2つになり、十分な制振効果
を得ることができない。何らかの方法で減衰力を付加
し、図7の実線に示すように最適な減衰を実現し最適な
制振効果を得ることが必要であるが、従来タイプではそ
の実現が困難である。本考案はこのような事情に鑑みて
提案されたものであり、最適な減衰を実現し、最適な制
振効果が得られるようなU字型防振タンクを提供するこ
とを目的とする。
量とばねの弾性つまり空気室の容積,空気室の静圧力を
適当に選んで動吸振器として固有振動数を制振対象構造
の振動数f0 に一致させると、図7に示すように、動吸
振器の作用によって構造物の振動は破線から一点鎖線の
ようになり、振動低減効果が得られるが、以下の問題が
残されている。防振タンクの減衰が小さい場合には、同
図に示すように、共振峰が2つになり、十分な制振効果
を得ることができない。何らかの方法で減衰力を付加
し、図7の実線に示すように最適な減衰を実現し最適な
制振効果を得ることが必要であるが、従来タイプではそ
の実現が困難である。本考案はこのような事情に鑑みて
提案されたものであり、最適な減衰を実現し、最適な制
振効果が得られるようなU字型防振タンクを提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そのため本考案は、U字
型連通タンクにおいて、左右の竪型タンクの上部部分に
空気層を残し、低粘性の液体を満たすとともに、前記低
粘性液体の上に低粘性液体のそれよりも比重が小さく、
かつ粘性の大きい液体を浮かべ、該液体中に金網又は多
孔板からなる抵抗板を設置したことを特徴とする。
型連通タンクにおいて、左右の竪型タンクの上部部分に
空気層を残し、低粘性の液体を満たすとともに、前記低
粘性液体の上に低粘性液体のそれよりも比重が小さく、
かつ粘性の大きい液体を浮かべ、該液体中に金網又は多
孔板からなる抵抗板を設置したことを特徴とする。
【0005】
【作用】このような構成によれば、防振タンク内の高粘
性液体の動きは、金網あるいは多孔板により抵抗を受け
て、減衰効果が生み出す。竪型タンクにこのような手段
を設置すれば、金網あるいは多孔板などの増設が比較的
容易であり、しかも取扱いが簡便である。
性液体の動きは、金網あるいは多孔板により抵抗を受け
て、減衰効果が生み出す。竪型タンクにこのような手段
を設置すれば、金網あるいは多孔板などの増設が比較的
容易であり、しかも取扱いが簡便である。
【0006】
【実施例】本考案の一実施例を図面について説明する
と、図1はその縦断面図である。同図においてタンク1
の左右にはそれぞれ竪型タンク1a,1bがあり、両者
は、連通管4a,4bで接続されている。タンク1の内
部には水などの低粘性の液体2が満たされており、竪型
タンク1a,1bの上部には空気室3a,3bが形成さ
れている。空気室3a,3bの内部の静圧力は連通管4
a,4bを経て図示省略の圧力源で調整される。竪型タ
ンクの液体2の上部には油,グリセリン水等比重が小さ
い高粘性の液体5が浮いており、この中には図2断面図
に示すように金網6,あるいは図3断面図に示すよう
に、多孔板7など流体の上下運動に対して抵抗となるよ
うな部材が配置されている。なお以上の実施例では、液
体の上部に密閉された空気室を形成した例を示したが、
液体上部の空気層は必ずしも空気室を形成したものに限
定する必要はなく、開放U字管型の防振タンクにおいて
も本考案は有効に適用され、最適な減衰に調整される。
と、図1はその縦断面図である。同図においてタンク1
の左右にはそれぞれ竪型タンク1a,1bがあり、両者
は、連通管4a,4bで接続されている。タンク1の内
部には水などの低粘性の液体2が満たされており、竪型
タンク1a,1bの上部には空気室3a,3bが形成さ
れている。空気室3a,3bの内部の静圧力は連通管4
a,4bを経て図示省略の圧力源で調整される。竪型タ
ンクの液体2の上部には油,グリセリン水等比重が小さ
い高粘性の液体5が浮いており、この中には図2断面図
に示すように金網6,あるいは図3断面図に示すよう
に、多孔板7など流体の上下運動に対して抵抗となるよ
うな部材が配置されている。なお以上の実施例では、液
体の上部に密閉された空気室を形成した例を示したが、
液体上部の空気層は必ずしも空気室を形成したものに限
定する必要はなく、開放U字管型の防振タンクにおいて
も本考案は有効に適用され、最適な減衰に調整される。
【0008】
【考案の効果】本考案によれば、高粘性流体の中に金網
あるいは、多孔板などを入れることにより、水などの低
粘性液中に金網あるいは多孔板などを設置した場合より
大きな減衰を得ることができる。したがって金網あるい
は多孔板の枚数を少くしても適切な減衰を確保すること
が可能となる。要するに本考案は、U字形連通タンクに
おいて、左右の竪型タンクの上部部分に空気層を残し、
低粘性の液体を満たすとともに、前記低粘性液体の上に
低粘性液体のそれよりも比重が小さく、かつ粘性の大き
い液体を浮かべ、該液体中に金網又は多孔板からなる抵
抗板を設置したことにより、最適な減衰を実現し、最適
な制振効果が得られるようなU字型防振タンクを得るか
ら、本考案は産業上極めて有益なものである。
あるいは、多孔板などを入れることにより、水などの低
粘性液中に金網あるいは多孔板などを設置した場合より
大きな減衰を得ることができる。したがって金網あるい
は多孔板の枚数を少くしても適切な減衰を確保すること
が可能となる。要するに本考案は、U字形連通タンクに
おいて、左右の竪型タンクの上部部分に空気層を残し、
低粘性の液体を満たすとともに、前記低粘性液体の上に
低粘性液体のそれよりも比重が小さく、かつ粘性の大き
い液体を浮かべ、該液体中に金網又は多孔板からなる抵
抗板を設置したことにより、最適な減衰を実現し、最適
な制振効果が得られるようなU字型防振タンクを得るか
ら、本考案は産業上極めて有益なものである。
【図1】本考案の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図2の変形例を示す同じくII−II断面図であ
る。
る。
【図4】公知の動吸振器の基本的な構成を示す原理図で
ある。
ある。
【図5】船舶に用いられる公知の減揺タンクを示す縦断
面図である。
面図である。
【図6】図5における空気室の静圧力と固有振動数との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図7】図4における動吸振器の振動低減効果を示すグ
ラフである。
ラフである。
1 U字型連通管 1a,1b 竪型タンク 2 低粘性液体 3a,3b 空気室 4a,4b 給排気管 5 高粘性液体 6 金網 7 多孔板 01a,01b 竪型タンク 03a,03b 通気管 04a,04b バルブ 05a,05b 空気室 06 連通管 07a,07b 供給管 08 圧力空気源
Claims (1)
- 【請求項1】 U字型連通タンクにおいて、左右の竪型
タンクの上部部分に空気層を残し、低粘性の液体を満た
すとともに、前記低粘性液体の上に低粘性液体のそれよ
りも比重が小さく、かつ粘性の大きい液体を浮かべ、該
液体中に金網又は多孔板からなる抵抗板を設置したこと
を特徴とするU字型防振タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP853891U JP2508543Y2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | U字型防振タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP853891U JP2508543Y2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | U字型防振タンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616744U JPH0616744U (ja) | 1994-03-04 |
JP2508543Y2 true JP2508543Y2 (ja) | 1996-08-28 |
Family
ID=11695932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP853891U Expired - Fee Related JP2508543Y2 (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | U字型防振タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2508543Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101148067B1 (ko) * | 2009-04-14 | 2012-05-24 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감형 선박 |
WO2011065644A1 (ko) * | 2009-11-24 | 2011-06-03 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감형 선박 |
KR101271684B1 (ko) * | 2011-03-10 | 2013-06-04 | 삼성중공업 주식회사 | 횡동요 저감 장치 |
JP6398421B2 (ja) * | 2014-07-23 | 2018-10-03 | 株式会社大林組 | 制振構造 |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP853891U patent/JP2508543Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0616744U (ja) | 1994-03-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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