JPH0693990B2 - 気体分離用複合膜 - Google Patents

気体分離用複合膜

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JPH0693990B2
JPH0693990B2 JP5926986A JP5926986A JPH0693990B2 JP H0693990 B2 JPH0693990 B2 JP H0693990B2 JP 5926986 A JP5926986 A JP 5926986A JP 5926986 A JP5926986 A JP 5926986A JP H0693990 B2 JPH0693990 B2 JP H0693990B2
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gas separation
composite membrane
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gas
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邦恭 城
徳雄 田崎
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、良好な気体透過性をもつ気体分離用複合膜に
関するものであり、更に詳しくは空気より酸素富化空気
を得るために有効な分離膜に関するものである。
[従来の技術] 現在、燃焼エネルギーを利用する装置、例えば家庭用暖
房器具、自動車のエンジン、ボイラー等においては、酸
素濃度が約20%の空気によって運転されている。今、こ
れらの装置に、酸素濃度を高めた酸素富化空気を使用し
た場合には、燃焼効率を高められるだけでなく燃焼温度
も大幅に上げることが可能となる。
さて、このような酸素富化空気を得る方法として、気体
分離膜の前後に圧力差を設けその駆動力を利用して大気
中の酸素を濃縮する膜分離法が知られている。この膜分
離法では、得られる酸素富化空気のコストは、気体分離
膜の選択性および透過性によって決まり、従って高い選
択性と高い透過性を備えた気体分離膜の開発が要求され
ている。
かかる気体分離膜として、多孔質支持体上に四官能以上
のシラン架橋剤または四官能以上のシロキサン架橋剤で
架橋したポリオルガノシロキサンが極薄膜を形成してな
る選択透過性複合膜(特開昭60−257803)が知られてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上記特開昭60−257803は、薄膜層の主成分であ
るシリコーン層の膜厚を薄くしていき、気体透過性を高
めていくと薄膜層にピンホールが生じ選択性が低くな
り、十分に高い気体透過性と選択性を兼ね備えた気体分
離用複合膜を得ることができなかった。
本発明は、かかる問題点を解決し、十分に高い気体透過
性と選択性を兼ね備えた気体分離用複合膜を提供するこ
とを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、シラノール基を側鎖に有する櫛型オルガノポ
リシロキサンとシラン架橋剤またはシロキサン架橋剤を
微多孔性支持体膜上で反応させ薄膜を形成せしめて得ら
れた気体分離用複合膜を特徴とするものである。
本発明におけるシラノール基を側鎖の末端に有するオル
ガノポリシロキサンとは、シロキサン結合の繰り返し単
位を主鎖に有するポリオルガノシロキサンの側鎖の一部
の末端にシラノール基を有する重合体であり、例えば構
造式が下記式で表わされる重合体である。但し、下記構
造式の重合体に限定されるものではない。
(但し、式中R1,R2はメチル基、エチル基、プロピル基
又はフェニル基、R3はメチル基、エチル基、プロピル
基、R4は炭素数2〜15までのアルキル基又は (q1,q2,q3は2〜10の整数)、 P+P′=3でPは1〜3の整数、 n+mは50〜3000の整数を表わす。) 式中のR1,R2はメチル基、エチル基、プロピル基、又は
フェニル基であるが、その中でも薄膜形成性が最も優れ
ているメチル基が好ましい。
式中のn,mは整数でn+mが50〜3000である。n+mが5
0に満たない場合は、微多孔性支持体膜上の反応によっ
て形成される薄膜がピンホールが多くなるので好ましく
ない。n+mが3000を越える場合には、該重合体の溶媒
への溶解性が悪くなり、微多孔性支持体膜上で薄膜とす
ることが難しいので好ましくない。
は0.001以上0.20以下である。0.001に満たない場合は、
シラン架橋剤またはシロキサン架橋剤との反応性が低い
ため、微多孔性支持体膜上でピンホールフリーの薄膜を
形成することが難しいので好ましくない。0.20を越える
場合は、シラン架橋剤またはシロキサン架橋剤との反応
性が高く容易にゲル化を引き起し、微多孔性支持体膜上
で薄膜を形成することができないので好ましくない。
上記式で示されるシラノール基を有するオルガノポリシ
ロキサンは、側鎖の末端がメトキシ基である前駆体を水
と混和性のない有機溶媒に溶解し、その溶液を酸または
塩基を含有する水溶液と強く撹拌することによって引き
起される加水分解反応を用いて、メトキシ基をシラノー
ル基にすることによって得られる。この際、有機溶媒中
に溶解した前駆体の濃度が20wt%を越えると、加水分解
反応でシラノール基にかわった時に櫛型シラノール基ポ
リオルガノシロキサンが分子内縮合または分子間縮合に
より、ゲル化を引き起すので好ましくない。
シラン架橋剤は、シラノール基と反応性の高いアセトキ
シ系シラン、オキシム系シラン、アルコキシ系シラン、
アルケニルオキシ系シラン、アミド系シラン、アミノ系
シランなどがある。
シロキサン架橋剤は、上記シラン架橋剤の加水分解縮合
物である。
シラン架橋剤とシロキサン架橋剤の官能基の数は、四官
能以上の方が反応性が高く微多孔性支持体膜上の薄膜形
成性が良くなるので好ましい。そのような四官能以上の
シラン架橋剤またはシロキサン架橋剤の具体例として、
テトラアセトキシシラン、テトラジメチルオキシムシラ
ン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリケー
ト、テトラキスイソプロペニキシシラン、エチルポリシ
リケート、ペンタジメチルオキシムシロキサン、ヘキサ
ジメチルオキシムシロキサン、ヘキサアセトキシシロキ
サンなどがある。
本発明における微多孔性支持体膜とは、それ自身では気
体の透過抵抗にはならず、反応によって得られた薄膜を
支持する機能をはたすもので、表面の孔の大きさが約10
Å〜5000Å、好ましくは約10Å〜1000Åである。また、
気体の透過抵抗にはなりにくいように非対称構造をもつ
ことが好ましい。気体透過性としては、窒素透過速度で
10(m3/m2・hr・atm)以上のものが好ましい。かかる微
多孔性支持体膜としては、ガラス質多孔材、焼結金属、
セラミックス、セルロースエステル非対称膜、ポリエー
テルスルホン非対称膜、ポリスルホン非対称膜、ポリイ
ミド非対称膜などが挙げられる。この中でも、気体透過
性が十分であることと、孔径が適当である点でポリスル
ホン非対称膜が好ましい。
シラノール基を側鎖の末端に有するオルガノポリシロキ
サンとシラン架橋剤またはシロキサン架橋剤を微多孔性
支持体膜上で反応させて得られる薄膜の膜厚は、より薄
い方が気体透過性を高くすることができるため好ましい
が、あまり薄くするとピンホールを生じることになり複
合膜の選択性を下げる結果になる。本発明においては、
ピンホールフリーの薄膜の膜厚を0.1μ程度まで薄くす
ることが可能となった。それ以上薄くするとピンホール
が発生し、複合膜の選択性を低下させることになるので
好ましくない。
次に、本発明の気体分離用複合膜の製造方法について説
明する。
シラノール基を側鎖の末端に有するオルガノポリシロキ
サンとシラン架橋剤またはシロキサン架橋剤を溶媒に溶
解し溶液を調製する。該オルガノポリシロキサンの濃度
は、0.01wt%以上5.0wt%以下が好ましい。濃度が0.01w
t%に満たない場合、ピンホールレスの薄膜を形成する
事が困難になり、5.0wt%を越える場合は、1.0μ未満の
薄膜を得ることが難しく好ましくない。シランおよびシ
ロキサン架橋剤の添加量は、ポリオルガノシロキサンの
末端シラノール基数の2倍当量以上100倍当量以下が好
ましく、それ以外の添加量では、ゲル化が進んだり、架
橋速度が遅くなるため好ましくない。触媒は、架橋速度
を速くするため添加するが、ジブチル錫ジアセテート、
ジブチル錫ジオクトエート、スタナスオクトエートなど
がある。溶媒は、微多孔性支持体膜を侵さない非溶媒で
ある必要があり、微多孔性支持体膜の素材によって選定
する必要がある。例えば、微多孔性支持体膜としてポリ
エーテルスルホン非対称膜やポリスルホン非対称膜を使
用する場合は、溶媒としてシクロヘキサン、イソペンタ
ン、エチルエーテル、トリクロロトリフルオロエタン、
シクロヘキセン、n-ヘキセンなどが好ましい。
このようにして調製した溶媒は、次に、微多孔性支持体
膜上に塗布されるが、この塗布方法は、通常のスリット
ダイ、リバース、グラビヤなどのロールコーターによる
塗布や、浸漬法、ウィックコーティング法、スプレーコ
ーティング法などによる塗布が挙げられる。この際、微
多孔性支持体膜の孔内にあらかじめ該溶液の非溶媒、た
とえば水やエチレングリコールなどを含浸させておく
と、溶液が孔内に含浸することを防止でき、ピンホール
フリーの薄膜を形成させれるので好ましい。
この溶媒の塗布後の乾燥は、微多孔性支持体膜の熱変形
を起さない温度でするのが好ましい。通常は50℃〜200
℃である。また、塗布後0.5秒〜10秒、好ましくは0.5秒
〜5秒の間に乾燥させると得られた薄膜のピンホールが
少なくなる。
以上のようにして本発明の気体分離用複合膜を得ること
が出来る。
かくして得られた本発明の気体分離用複合膜は、空気か
ら酸素富化空気を得る気体分離用や、その他二酸化炭
素、水素、一酸化炭素、ヘリウムなどの特定気体を分離
する気体分離膜一般に用いることが可能であるが、特に
酸素富化気体分離用に用いるのが好ましい。
[実施例] 本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の
通りである。
(1) 気体透過性 本発明の気体分離用選択透過性複合膜を隔てて、一次側
の圧力を2atm、二次側の圧力を1atmにし、複合膜を透過
してきた気体(酸素または窒素)透過速度を精密膜流量
計SF−101(スタンダード・テクノロジー社製)で測定
し、この酸素透過速度を気体透過性の評価する尺度とし
た。
(2) 気体分離性 上記で求めた酸素透過速度と窒素透過速度の比である分
離係数を気体分離性の評価する尺度とした。
本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 で表わされるメトキシ変性シロキサンをトリクロロフル
オロエタンに溶解し、1wt%に調製する。これを10wt%
塩酸水溶液で加水分解し、メトキシをシラノールに変え
たシラノール変性シロキサン溶液を得る。この溶液をト
リクロロトリフルオロエタンでさらに希釈し0.1wt%溶
液とする。この溶液にテトラオキシムシランを0.1wt
%、スタナス2−エチルヘキソエートを0.01wt%を加え
てよく撹拌する。あらかじめ水を孔内に含浸させておい
たポリスルホン微多孔性支持体膜の表面にこの溶液をwe
t厚25μで塗布し、塗布後2秒後に100℃の熱風で乾燥す
る。さらにもう一度、wet厚20μで溶液を塗布し、同条
件で乾燥する。このようにして得られた気体分離用複合
膜の酸素透過速度は9(m3/m2・hr.atm)で酸素/窒素
分離性は2.1であった。
実施例2〜4 表1に示した前駆体であるメトキシ変性シロキサンを実
施例1と同様の操作をして加水分解し、その前駆体に相
当するシラノール変性シロキサンを得た。この溶液に表
1に示したシラン架橋剤またはシロキサン架橋剤を用い
て、実施例1と同様の操作をして気体分離用複合膜を作
った。
その結果を表1に示す。
上記から明らかなように、本発明の気体分離用複合膜
は、高い気体透過性と選択性をともに兼ね備えているこ
とがわかる。
[発明の効果] 本発明は、シラノール基を側鎖の末端に有するオルガノ
ポリシロキサンとシラン架橋剤またはシロキサン架橋剤
を微多孔性支持体膜上で反応させ薄膜を形成せしめて得
られた気体分離用複合膜としたので、気体透過性と選択
性がともに優れているという効果を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−73005(JP,A) 特開 昭59−73006(JP,A) 特開 昭61−4507(JP,A) 特開 昭61−101226(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シラノール基を側鎖の末端に有するオルガ
    ノポリシロキサンとシラン架橋剤またはシロキサン架橋
    剤を微多孔性支持体膜上で反応させ薄膜を形成せしめて
    得られた気体分離用複合膜。
JP5926986A 1986-03-19 1986-03-19 気体分離用複合膜 Expired - Lifetime JPH0693990B2 (ja)

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JPS62216623A JPS62216623A (ja) 1987-09-24
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JPH04305232A (ja) * 1991-04-01 1992-10-28 Kubota Corp 濾過膜
JP7063733B2 (ja) * 2018-06-06 2022-05-09 東芝ライフスタイル株式会社 酸素富化膜の製造方法

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