JPH0693454A - グロー放電方法及びグロー放電装置 - Google Patents
グロー放電方法及びグロー放電装置Info
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- JPH0693454A JPH0693454A JP5112815A JP11281593A JPH0693454A JP H0693454 A JPH0693454 A JP H0693454A JP 5112815 A JP5112815 A JP 5112815A JP 11281593 A JP11281593 A JP 11281593A JP H0693454 A JPH0693454 A JP H0693454A
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- glow discharge
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高品質で広い面積にわたって、均一に、かつ
高速にプラズマ処理を行うことができるグロー放電方法
および装置を提供すること。 【構成】 二つの電極1、2間に形成されるグロー放電
電界中にガス状物質をシャワー窓12から導入して電極
1上の基板3上に薄膜を堆積あるいは食刻させる。この
とき、基板3の上方に電極が存在しない状態でグロー放
電を確立し、基板3の上方から基板に向けて電磁波エネ
ルギー(赤外線、可視光、紫外線、マイクロ波、高周波
など)を付加すると低プラズマ損傷で、かつ高速なプラ
ズマ処理が可能となる。
高速にプラズマ処理を行うことができるグロー放電方法
および装置を提供すること。 【構成】 二つの電極1、2間に形成されるグロー放電
電界中にガス状物質をシャワー窓12から導入して電極
1上の基板3上に薄膜を堆積あるいは食刻させる。この
とき、基板3の上方に電極が存在しない状態でグロー放
電を確立し、基板3の上方から基板に向けて電磁波エネ
ルギー(赤外線、可視光、紫外線、マイクロ波、高周波
など)を付加すると低プラズマ損傷で、かつ高速なプラ
ズマ処理が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグロー放電方法及び装置
に関し、特に基体の表面上への薄膜の堆積または基体表
面の食刻を行うことのできるグロー放電方法及び装置に
関するものである。
に関し、特に基体の表面上への薄膜の堆積または基体表
面の食刻を行うことのできるグロー放電方法及び装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】グロー放電により薄膜形成を行う方法で
あるプラズマCVD法は他の常圧CVD法、減圧CVD
法等に比べ、低温処理、量産性に優れ、良好な膜質を有
するので、例えば半導体装置の保護膜、層間絶縁膜、太
陽電池の感光層、TFT液晶ディスプレイのゲート絶縁
膜、保護膜もしくはアクティブ層、画像形成装置の感光
層、食品包装フィルムのガスバリヤー、自動車材料の軽
量化材料等の広範囲の技術分野で薄膜形成方法として良
く用いられている。
あるプラズマCVD法は他の常圧CVD法、減圧CVD
法等に比べ、低温処理、量産性に優れ、良好な膜質を有
するので、例えば半導体装置の保護膜、層間絶縁膜、太
陽電池の感光層、TFT液晶ディスプレイのゲート絶縁
膜、保護膜もしくはアクティブ層、画像形成装置の感光
層、食品包装フィルムのガスバリヤー、自動車材料の軽
量化材料等の広範囲の技術分野で薄膜形成方法として良
く用いられている。
【0003】従来知られているのプラズマ処理(薄膜形
成または食刻)装置は誘導コイル型とコンデンサ結合型
があったが、プラズマ処理の均一性等の性能等が向上す
ることから、主にコンデンサ結合型が利用されてきた。
このコンデンサ結合型プラズマ処理装置は、具体的には
シリコン化合物等の反応ガスを真空容器内に入れ、平行
平板型の電極間に高周波電界をかけて、反応ガスにプラ
ズマ放電を生じさせながら、陰極板上の基体に薄膜を堆
積させるものである。
成または食刻)装置は誘導コイル型とコンデンサ結合型
があったが、プラズマ処理の均一性等の性能等が向上す
ることから、主にコンデンサ結合型が利用されてきた。
このコンデンサ結合型プラズマ処理装置は、具体的には
シリコン化合物等の反応ガスを真空容器内に入れ、平行
平板型の電極間に高周波電界をかけて、反応ガスにプラ
ズマ放電を生じさせながら、陰極板上の基体に薄膜を堆
積させるものである。
【0004】ところが、この装置はプラズマの生成と処
理が分離されていないので、プラズマにより基体が損傷
を起こし、この損傷が最近の高性能化した半導体デバイ
ス、液晶ディスプレイ等の信頼性を低下させるという問
題がある。
理が分離されていないので、プラズマにより基体が損傷
を起こし、この損傷が最近の高性能化した半導体デバイ
ス、液晶ディスプレイ等の信頼性を低下させるという問
題がある。
【0005】そこで、前記方法の改良方法として、プラ
ズマ化されるガスを事前に励起する技術として特開昭5
4−162966号公報に開示されている技術がある。
しかし、この方法も励起手段から反応室に至る配管中で
プラズマが減衰して処理能力が低下してしまうという問
題があった。このため特開昭63−186876号公報
に開示されているように、平行平板形プラズマCVD装
置にマイクロ波によりガスを事前に励起する工夫がなさ
れている。この方法によるとプラズマ処理能力は向上す
るが、従来の平行平板形の電極であり、プラズマによる
損傷が依然問題となっていた。
ズマ化されるガスを事前に励起する技術として特開昭5
4−162966号公報に開示されている技術がある。
しかし、この方法も励起手段から反応室に至る配管中で
プラズマが減衰して処理能力が低下してしまうという問
題があった。このため特開昭63−186876号公報
に開示されているように、平行平板形プラズマCVD装
置にマイクロ波によりガスを事前に励起する工夫がなさ
れている。この方法によるとプラズマ処理能力は向上す
るが、従来の平行平板形の電極であり、プラズマによる
損傷が依然問題となっていた。
【0006】従来の平行平板形の電極の欠点を克服する
新しいプラズマ処理装置として弱電場プラズマを利用す
る方法が開発されている。この方法は特開昭54−91
048号公報に開示されている。しかしながら、この方
法においては処理速度が遅く(例えば、堆積速度が数十
Å/分)、今後の処理基体の大型化に対応可能な均一な
処理にも問題があった。処理速度を向上させる方法とし
て、基体に平行に磁界をかける方法が特開昭61−95
77号公報に開示されている。しかしながら、この方法
においては大きな均一磁場を得ることが困難であり、処
理基体の大型化に対応できないという問題があった。
新しいプラズマ処理装置として弱電場プラズマを利用す
る方法が開発されている。この方法は特開昭54−91
048号公報に開示されている。しかしながら、この方
法においては処理速度が遅く(例えば、堆積速度が数十
Å/分)、今後の処理基体の大型化に対応可能な均一な
処理にも問題があった。処理速度を向上させる方法とし
て、基体に平行に磁界をかける方法が特開昭61−95
77号公報に開示されている。しかしながら、この方法
においては大きな均一磁場を得ることが困難であり、処
理基体の大型化に対応できないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的は
プラズマ損傷を少なくし、高品質で、広い面積にわたっ
て、均一に、かつ高速にプラズマ処理を行うことができ
るグロー放電方法および装置を提供することである。
プラズマ損傷を少なくし、高品質で、広い面積にわたっ
て、均一に、かつ高速にプラズマ処理を行うことができ
るグロー放電方法および装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、ガス状物質のグロ
ー放電により基体状に薄膜を堆積あるいは食刻させるグ
ロー放電方法において、前記基体表面上に非一様に延在
する弱電界領域および前記基体から離れた強電界領域を
与えるグロー放電電界を、前記基体の上方に電極が存在
しない状態で確立する工程と、前記基体表面の上方から
基体に向けて電磁波エネルギーを付加する工程とを有す
るグロー放電方法、または、基体が二つの電極のうち第
一電極の上に配置され、グロー放電を確立するために前
記二つの電極間に電界が設けられ、ガス状物質のグロー
放電により第一電極上に配置される基体上に薄膜を堆積
あるいは食刻させるグロー放電装置において、前記電界
が第一電極上の前記表面上に非一様に延在する弱電界領
域および前記基体から離れた強電界領域を与えるグロー
放電電界を有するように、互いに関連して配置され、か
つ形成される前記二つの電極と、前記基体表面の上方か
ら電磁波エネルギーを付加する手段とを備えたグロー放
電装置である。
構成によって達成される。すなわち、ガス状物質のグロ
ー放電により基体状に薄膜を堆積あるいは食刻させるグ
ロー放電方法において、前記基体表面上に非一様に延在
する弱電界領域および前記基体から離れた強電界領域を
与えるグロー放電電界を、前記基体の上方に電極が存在
しない状態で確立する工程と、前記基体表面の上方から
基体に向けて電磁波エネルギーを付加する工程とを有す
るグロー放電方法、または、基体が二つの電極のうち第
一電極の上に配置され、グロー放電を確立するために前
記二つの電極間に電界が設けられ、ガス状物質のグロー
放電により第一電極上に配置される基体上に薄膜を堆積
あるいは食刻させるグロー放電装置において、前記電界
が第一電極上の前記表面上に非一様に延在する弱電界領
域および前記基体から離れた強電界領域を与えるグロー
放電電界を有するように、互いに関連して配置され、か
つ形成される前記二つの電極と、前記基体表面の上方か
ら電磁波エネルギーを付加する手段とを備えたグロー放
電装置である。
【0009】ここで、電磁波エネルギーを付加するため
には赤外線以下の波長の電磁波(赤外線、可視光、紫外
線など)を照射すること、および/または赤外線より長
い波長の電磁波(マイクロ波、高周波など)励起により
補助放電をで行うことができる。一般に、電磁波照射を
行ってもガス状物質はプラズマ放電を起こさないが、補
助放電を行うとガス状物質はプラズマ放電を起こす。電
磁波エネルギーの付加は、ガス状物質のうち、活性化エ
ネルギーの高いガス状物質のみに付加し、活性化エネル
ギーの低いガス状物質には付加しないと効率的なエネル
ギー付加とすることができる。
には赤外線以下の波長の電磁波(赤外線、可視光、紫外
線など)を照射すること、および/または赤外線より長
い波長の電磁波(マイクロ波、高周波など)励起により
補助放電をで行うことができる。一般に、電磁波照射を
行ってもガス状物質はプラズマ放電を起こさないが、補
助放電を行うとガス状物質はプラズマ放電を起こす。電
磁波エネルギーの付加は、ガス状物質のうち、活性化エ
ネルギーの高いガス状物質のみに付加し、活性化エネル
ギーの低いガス状物質には付加しないと効率的なエネル
ギー付加とすることができる。
【0010】また、グロー放電用の二つの電極は電気的
にフローティングな状態で配置されるとグロー放電反応
容器内壁との間に放電が起こりにくくなりプラズマが拡
散されにくくなる。即ち、本発明のグロー放電装置の構
成は、真空容器内に設けられている絶縁性支持台;絶縁
性支持台に支持されて、基体を支持する第1の電極;絶
縁性支持台上にあって、かつ、第1の電極を取り囲むよ
うに形成された第2の電極;基体と対向摩るように、真
空容器の上部に取り付けられたガス導入口;ガス導入口
とガス導入管を介して連結されているマスフローコント
ローラー;真空容器の外部に設けられている真空ポン
プ;および、基体表面の上方から基体に向けて電磁波エ
ネルギーを付加する手段とから成り、電磁波エネルギー
を付加する手段は、基体上に弱電界領域からの一様な堆
積あるいは食刻を生じるように形成され、かつ、配置さ
れている。本発明のグロー放電装置において、絶縁性支
持台の形状は、特に限定はされないが、例えば円柱状、
多角柱状であることが一般的である。また、絶縁性支持
台は内部に間隙を有する筒状であってもよく、筒状の場
合には、支持台頂部が内側に向かったフランジ状形状で
あると第1の電極を好適に支持することが可能となる。
また本発明のグロー放電装置において、少なくとも基体
外端と強電界領域間、好ましくは基体外端と強電界領域
間であって電極3上に絶縁体を配置すると、さらに弱電
界領域を一様にすることができるので好適である。本発
明のグロー放電装置において、絶縁体は、図6に示すよ
うに基体が電極上に複数個配置される場合には基体間に
配置するケース(図6の(ロ)領域)、基体外端と強電
界領域の間に配置するケース(図6の(イ)領域)また
は絶縁体は基体表面を除く全領域に配置するケース(図
6の基体部分のみを除き、(イ)、(ロ)を含む領域)
があるが、基体外端と強電界領域間の絶縁性支持台上に
配置されるよう、ドーナツ型もしくは中空の多角形(例
えば、多角形リング状)型の形状であることが好まし
い。本発明のグロー放電装置に用いる絶縁体の材質は、
例えば石英、ホウ酸ガラス(パイレックス、コーニング
社商標)、アルミナまたは炭化ケイ素等から選択され
る。
にフローティングな状態で配置されるとグロー放電反応
容器内壁との間に放電が起こりにくくなりプラズマが拡
散されにくくなる。即ち、本発明のグロー放電装置の構
成は、真空容器内に設けられている絶縁性支持台;絶縁
性支持台に支持されて、基体を支持する第1の電極;絶
縁性支持台上にあって、かつ、第1の電極を取り囲むよ
うに形成された第2の電極;基体と対向摩るように、真
空容器の上部に取り付けられたガス導入口;ガス導入口
とガス導入管を介して連結されているマスフローコント
ローラー;真空容器の外部に設けられている真空ポン
プ;および、基体表面の上方から基体に向けて電磁波エ
ネルギーを付加する手段とから成り、電磁波エネルギー
を付加する手段は、基体上に弱電界領域からの一様な堆
積あるいは食刻を生じるように形成され、かつ、配置さ
れている。本発明のグロー放電装置において、絶縁性支
持台の形状は、特に限定はされないが、例えば円柱状、
多角柱状であることが一般的である。また、絶縁性支持
台は内部に間隙を有する筒状であってもよく、筒状の場
合には、支持台頂部が内側に向かったフランジ状形状で
あると第1の電極を好適に支持することが可能となる。
また本発明のグロー放電装置において、少なくとも基体
外端と強電界領域間、好ましくは基体外端と強電界領域
間であって電極3上に絶縁体を配置すると、さらに弱電
界領域を一様にすることができるので好適である。本発
明のグロー放電装置において、絶縁体は、図6に示すよ
うに基体が電極上に複数個配置される場合には基体間に
配置するケース(図6の(ロ)領域)、基体外端と強電
界領域の間に配置するケース(図6の(イ)領域)また
は絶縁体は基体表面を除く全領域に配置するケース(図
6の基体部分のみを除き、(イ)、(ロ)を含む領域)
があるが、基体外端と強電界領域間の絶縁性支持台上に
配置されるよう、ドーナツ型もしくは中空の多角形(例
えば、多角形リング状)型の形状であることが好まし
い。本発明のグロー放電装置に用いる絶縁体の材質は、
例えば石英、ホウ酸ガラス(パイレックス、コーニング
社商標)、アルミナまたは炭化ケイ素等から選択され
る。
【0011】なお、本発明においては、グロー放電によ
るプラズマ反応の反応生成物が揮発性の場合には食刻と
なり、不揮発性の場合には薄膜堆積となる。なお、有機
化合物の表面改良やプラズマ酸化等の表面処理も本発明
で言う堆積に含まれる。シリコン窒化膜(ガスとしては
SiH4、NH3とHe)、シリコン酸化膜(ガスとして
は例えば、SiH4とN2Oまたはテトラエトキシシラン
(TEOS)と02など)、シリコン酸化窒化膜(ガス
としては例えば、SiH4、N2OとNH3)、a−Si
(ガスとしては例えばSiH4)などがその例である。
また、本発明の食刻には、例えばフォトレジストの除去
には酸素ガスを用い、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜
のエッチングには四フッ化炭素(CF4)ガスと酸素ガ
スとの混合ガスなどを使用することが含まれる。
るプラズマ反応の反応生成物が揮発性の場合には食刻と
なり、不揮発性の場合には薄膜堆積となる。なお、有機
化合物の表面改良やプラズマ酸化等の表面処理も本発明
で言う堆積に含まれる。シリコン窒化膜(ガスとしては
SiH4、NH3とHe)、シリコン酸化膜(ガスとして
は例えば、SiH4とN2Oまたはテトラエトキシシラン
(TEOS)と02など)、シリコン酸化窒化膜(ガス
としては例えば、SiH4、N2OとNH3)、a−Si
(ガスとしては例えばSiH4)などがその例である。
また、本発明の食刻には、例えばフォトレジストの除去
には酸素ガスを用い、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜
のエッチングには四フッ化炭素(CF4)ガスと酸素ガ
スとの混合ガスなどを使用することが含まれる。
【0012】また、グロー放電を発生する高周波電源と
してさらに高い周波数(例えば13.56MHz)を採
用すれば、堆積した膜のストレスを小さくできるので用
途に応じて、高周波電源の周波数を高くしたり、通常の
周波数(例えば、数KHzから1MHz望ましくは数十
KHzから数百KHz)と高い周波数(例えば1MHz
以上)の2系統以上にしたりして膜質の改善を行うこと
も本発明に含まれるものである。
してさらに高い周波数(例えば13.56MHz)を採
用すれば、堆積した膜のストレスを小さくできるので用
途に応じて、高周波電源の周波数を高くしたり、通常の
周波数(例えば、数KHzから1MHz望ましくは数十
KHzから数百KHz)と高い周波数(例えば1MHz
以上)の2系統以上にしたりして膜質の改善を行うこと
も本発明に含まれるものである。
【0013】また、本発明において、通常のプラズマC
VD処理後に電磁波照射により処理を行うことも、基体
を搬送せずに異なるプロセスを真空中で連続して行うこ
とができるため工業的には好ましいものである。
VD処理後に電磁波照射により処理を行うことも、基体
を搬送せずに異なるプロセスを真空中で連続して行うこ
とができるため工業的には好ましいものである。
【0014】
【作用】本発明のグロー放電方法、装置においては、基
体表面の上方に電極を配置しなくて済むため、低プラズ
マ損傷でかつ基体に対し効率よく電磁波エネルギーが付
加されるプラズマ処理が可能となった。従って、赤外
線、可視光、紫外線などの電磁波エネルギーを直接基体
表面に照射できるため、基体表面を効率よく加熱でき、
また、基体表面での化学反応も効率よく促進できる。こ
のため、プラズマ反応のみによる処理と異なり、得られ
る膜質についても改善が可能となる。
体表面の上方に電極を配置しなくて済むため、低プラズ
マ損傷でかつ基体に対し効率よく電磁波エネルギーが付
加されるプラズマ処理が可能となった。従って、赤外
線、可視光、紫外線などの電磁波エネルギーを直接基体
表面に照射できるため、基体表面を効率よく加熱でき、
また、基体表面での化学反応も効率よく促進できる。こ
のため、プラズマ反応のみによる処理と異なり、得られ
る膜質についても改善が可能となる。
【0015】また、本発明のグロー放電方法、装置にお
いては基体表面の上方に電極を配置しなくてすむため、
マイクロ波、高周波などの電磁波エネルギーによる補助
放電をより効率よく利用できるので、低プラズマ損傷
で、かつ高速に処理が可能となる。
いては基体表面の上方に電極を配置しなくてすむため、
マイクロ波、高周波などの電磁波エネルギーによる補助
放電をより効率よく利用できるので、低プラズマ損傷
で、かつ高速に処理が可能となる。
【0016】また、フローティング状態でグロー放電す
ることにより、グロー放電が反応容器内の内壁等に広が
らないため反応容器内壁のスパッタリングが抑えられ、
またパーティクルの発生が抑えられ、クリーニングも容
易となり、電磁波(マイクロ波、高周波など)エネルギ
ーとの干渉も押えられ安定な処理が可能となる。
ることにより、グロー放電が反応容器内の内壁等に広が
らないため反応容器内壁のスパッタリングが抑えられ、
またパーティクルの発生が抑えられ、クリーニングも容
易となり、電磁波(マイクロ波、高周波など)エネルギ
ーとの干渉も押えられ安定な処理が可能となる。
【0017】
【実施例】本発明を実施例を用いてさらに詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の一実施例を示す模式断面図である。図1
に示すオープン形のプラズマ処理装置は排気孔8を有す
る真空容器7を持ち、該真空容器7内の中央部に絶縁性
支持台5により支持される絶縁体6が配置された基体台
座(電極)1と台座(電極)1と対をなす第2の電極2
が配置されている。電極1、2間に高周波電力を供給す
る電源4が真空容器7の外部に配置されている。また、
基体台座(電極)1上には基体3が配置される。その基
体3の上方位置の真空容器7の開口部には電磁波エネル
ギーの付加手段がある。本実施例の場合はこの電磁波エ
ネルギー付加手段として紫外線ランプ10を用いてい
る。真空容器7の開口部には紫外線を透過し、真空と大
気とを遮蔽する絶縁板11と絶縁板11の下方に設けた
シャワー窓12で囲まれた空間13を持つガス導入室1
4が取り付けられている。このガス導入室14の側壁に
外部のマスフローコントローラ(図示せず。)から一定
量の反応ガスが導入されるガス導入口9が設けられてい
る。また、真空容器7内のガスは真空容器7下部に設け
られた排気孔8から真空ポンプ(図示せず。)により排
気され、自動圧力コントローラ(図示せず。)により所
定の真空度に維持される。
るが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の一実施例を示す模式断面図である。図1
に示すオープン形のプラズマ処理装置は排気孔8を有す
る真空容器7を持ち、該真空容器7内の中央部に絶縁性
支持台5により支持される絶縁体6が配置された基体台
座(電極)1と台座(電極)1と対をなす第2の電極2
が配置されている。電極1、2間に高周波電力を供給す
る電源4が真空容器7の外部に配置されている。また、
基体台座(電極)1上には基体3が配置される。その基
体3の上方位置の真空容器7の開口部には電磁波エネル
ギーの付加手段がある。本実施例の場合はこの電磁波エ
ネルギー付加手段として紫外線ランプ10を用いてい
る。真空容器7の開口部には紫外線を透過し、真空と大
気とを遮蔽する絶縁板11と絶縁板11の下方に設けた
シャワー窓12で囲まれた空間13を持つガス導入室1
4が取り付けられている。このガス導入室14の側壁に
外部のマスフローコントローラ(図示せず。)から一定
量の反応ガスが導入されるガス導入口9が設けられてい
る。また、真空容器7内のガスは真空容器7下部に設け
られた排気孔8から真空ポンプ(図示せず。)により排
気され、自動圧力コントローラ(図示せず。)により所
定の真空度に維持される。
【0018】なお、基体3としては本実施例では8イン
チ・シリコンウェハーを用いている。絶縁体6には石
英、ホウ酸ガラス(“パイレックス”:コーニング社商
標名)、アルミナ、炭化ケイ素等の素材が用いられるが
本実施例では前記ホウ酸ガラスを用いている。また絶縁
板11としては本実施例では石英を用いている。
チ・シリコンウェハーを用いている。絶縁体6には石
英、ホウ酸ガラス(“パイレックス”:コーニング社商
標名)、アルミナ、炭化ケイ素等の素材が用いられるが
本実施例では前記ホウ酸ガラスを用いている。また絶縁
板11としては本実施例では石英を用いている。
【0019】本実施例のプラズマ処理装置は、堆積また
は食刻装置としては次のように運転され、作用する。ま
ず、真空容器7は、排気孔8から真空ポンプ(図示せ
ず)により排気され、真空度を高める。そして、シリコ
ン酸化膜を堆積させるために、反応ガスとしてTEOS
(テトラエトキシシラン)と酸素ガスをガス導入口9よ
り空間13にそれぞれ導入する。なお、TEOSは常温
では液体であるので気化器(図示せず)で気化した後
に、マスフローコントローラ(図示せず)を経て空間1
3に導入される。
は食刻装置としては次のように運転され、作用する。ま
ず、真空容器7は、排気孔8から真空ポンプ(図示せ
ず)により排気され、真空度を高める。そして、シリコ
ン酸化膜を堆積させるために、反応ガスとしてTEOS
(テトラエトキシシラン)と酸素ガスをガス導入口9よ
り空間13にそれぞれ導入する。なお、TEOSは常温
では液体であるので気化器(図示せず)で気化した後
に、マスフローコントローラ(図示せず)を経て空間1
3に導入される。
【0020】前記反応ガス等は空間13からガスシャワ
ー窓12を通して均一に真空容器7内に導入され、真空
容器7内は所定の圧力に維持される。続いて電極1、2
間に電源4から高周波(120KHz)を印加し、これ
により基体3上にグロー放電が形成され、さらに基体3
は紫外線輻射ランプ10により照射されて基体3の表面
が紫外線により反応が促進される。これにより、良質で
より低温な堆積が基体3表面上で可能となる。特に、紫
外線輻射を間欠的に行うことにより堆積していく薄膜層
を効率的に反応促進して良質な膜質や堆積薄膜の平坦化
が低温で可能となる。
ー窓12を通して均一に真空容器7内に導入され、真空
容器7内は所定の圧力に維持される。続いて電極1、2
間に電源4から高周波(120KHz)を印加し、これ
により基体3上にグロー放電が形成され、さらに基体3
は紫外線輻射ランプ10により照射されて基体3の表面
が紫外線により反応が促進される。これにより、良質で
より低温な堆積が基体3表面上で可能となる。特に、紫
外線輻射を間欠的に行うことにより堆積していく薄膜層
を効率的に反応促進して良質な膜質や堆積薄膜の平坦化
が低温で可能となる。
【0021】本実施例では、電磁波エネルギーが有効に
基体3に照射されるのでプラズマCVD処理をより低温
化しても、グロー放電と電磁波エネルギーとの複合作用
により膜質の向上が可能となる。
基体3に照射されるのでプラズマCVD処理をより低温
化しても、グロー放電と電磁波エネルギーとの複合作用
により膜質の向上が可能となる。
【0022】なお、本実施例で反応促進のため、台座
(電極)1内に抵抗ヒーターを内蔵しておくか、赤外線
の予備照射により、事前に一定の温度(例えば、150
℃)にしておくことは工業的には好ましいものである。
また、本実施例において、通常のプラズマCVD処理後
に電磁波(例えば、赤外線)照射により処理を行うこと
は、基体3を搬送せずに異なるプロセスを真空中で連続
して行うことができるため工業的には好ましい。
(電極)1内に抵抗ヒーターを内蔵しておくか、赤外線
の予備照射により、事前に一定の温度(例えば、150
℃)にしておくことは工業的には好ましいものである。
また、本実施例において、通常のプラズマCVD処理後
に電磁波(例えば、赤外線)照射により処理を行うこと
は、基体3を搬送せずに異なるプロセスを真空中で連続
して行うことができるため工業的には好ましい。
【0023】実施例2 次に図2は本発明の他の実施例を示す模式断面図であ
る。図2に示すオープン形のプラズマ処理装置は排気孔
8を有する真空容器7を持ち、該真空容器7内の中央部
に絶縁性支持台5により支持される基体台座(電極)1
と台座(電極)1と対をなす第2の電極2が配置されて
いる。電極1、2間に高周波電力を供給する電源4が真
空容器7の外部に配置されている。基体台座(電極)1
上には基体3が配置される。その基体3の上方位置の真
空容器7の開口部には電磁波エネルギーの付加手段があ
る。本実施例の場合はこの電磁波エネルギー付加手段と
してマグネトロン15を用いている。真空容器7の開口
部にはマイクロ波の透過と真空と大気の遮蔽の役割を持
つ絶縁板16とガスシャワー窓17とで形成される補助
放電室18を持つガス導入室19が取り付けられてい
る。このガス導入室19には絶縁板16とシャワー窓1
7との間に位置する側壁に外部のマスフローコントロー
ラ(図示せず)から一定量の反応ガスが導入されるガス
導入口9が設けられている。また、真空容器7内のガス
は真空容器7下部に設けられた排気孔8から真空ポンプ
(図示せず。)により排気され、自動圧力コントローラ
(図示せず。)により所定の真空度に維持される。な
お、基体3としては8インチ・シリコンウェハーが本実
施例で用いられる。絶縁板16の材質は石英ガラスであ
る。
る。図2に示すオープン形のプラズマ処理装置は排気孔
8を有する真空容器7を持ち、該真空容器7内の中央部
に絶縁性支持台5により支持される基体台座(電極)1
と台座(電極)1と対をなす第2の電極2が配置されて
いる。電極1、2間に高周波電力を供給する電源4が真
空容器7の外部に配置されている。基体台座(電極)1
上には基体3が配置される。その基体3の上方位置の真
空容器7の開口部には電磁波エネルギーの付加手段があ
る。本実施例の場合はこの電磁波エネルギー付加手段と
してマグネトロン15を用いている。真空容器7の開口
部にはマイクロ波の透過と真空と大気の遮蔽の役割を持
つ絶縁板16とガスシャワー窓17とで形成される補助
放電室18を持つガス導入室19が取り付けられてい
る。このガス導入室19には絶縁板16とシャワー窓1
7との間に位置する側壁に外部のマスフローコントロー
ラ(図示せず)から一定量の反応ガスが導入されるガス
導入口9が設けられている。また、真空容器7内のガス
は真空容器7下部に設けられた排気孔8から真空ポンプ
(図示せず。)により排気され、自動圧力コントローラ
(図示せず。)により所定の真空度に維持される。な
お、基体3としては8インチ・シリコンウェハーが本実
施例で用いられる。絶縁板16の材質は石英ガラスであ
る。
【0024】補助放電室18内のガスをマイクロ波によ
って励起する励起手段は、マイクロ波を発生させるマグ
ネトロン15と、マイクロ波の矩形導波管20と変換導
波管21とを有して構成されている。矩形導波管20
は、マグネトロン15から発生したマイクロ波を変換導
波管21に送る。変換導波管21は、マイクロ波の振動
モードを矩形導波管20のH01モードから、円形導波管
のH11モードに変換し、絶縁板16を通じて補助放電室
18内にマイクロ波を送るようになっている。
って励起する励起手段は、マイクロ波を発生させるマグ
ネトロン15と、マイクロ波の矩形導波管20と変換導
波管21とを有して構成されている。矩形導波管20
は、マグネトロン15から発生したマイクロ波を変換導
波管21に送る。変換導波管21は、マイクロ波の振動
モードを矩形導波管20のH01モードから、円形導波管
のH11モードに変換し、絶縁板16を通じて補助放電室
18内にマイクロ波を送るようになっている。
【0025】本実施例のプラズマ処理装置は、堆積装置
としては次のように運転され、作用する。ガス導入口9
より補助放電室18に窒化ケイ素(Si3N4)膜堆積用
のSiH4とNH3を導入し、さらに必要に応じHeやH
2などのキャリアガスを導入する。補助放電室18内に
導入された前記反応ガス等はガスシャワー窓17を通し
て均一に真空容器7内に導入され、所定の圧力に維持さ
れる。続いて前記補助放電室18内のガスにマイクロ波
をマグネトロン15により印加すると、補助放電室18
内のガスはマイクロ波によってプラズマ化され、拡散に
よりガスシャワー窓17をとおして基体3上に導入され
る。電極1、2間に電源4から高周波(120KHz)
が印加されているので、これにより基体3上にグロー放
電が形成されるため、前記ガスはさらに活性化され、プ
ラズマ密度の高いプラズマとなって堆積反応を促進させ
高速処理が可能となる。本実施例では、プラズマ反応に
電磁波(マイクロ波)エネルギーを付加することにより
高速処理が可能になる。
としては次のように運転され、作用する。ガス導入口9
より補助放電室18に窒化ケイ素(Si3N4)膜堆積用
のSiH4とNH3を導入し、さらに必要に応じHeやH
2などのキャリアガスを導入する。補助放電室18内に
導入された前記反応ガス等はガスシャワー窓17を通し
て均一に真空容器7内に導入され、所定の圧力に維持さ
れる。続いて前記補助放電室18内のガスにマイクロ波
をマグネトロン15により印加すると、補助放電室18
内のガスはマイクロ波によってプラズマ化され、拡散に
よりガスシャワー窓17をとおして基体3上に導入され
る。電極1、2間に電源4から高周波(120KHz)
が印加されているので、これにより基体3上にグロー放
電が形成されるため、前記ガスはさらに活性化され、プ
ラズマ密度の高いプラズマとなって堆積反応を促進させ
高速処理が可能となる。本実施例では、プラズマ反応に
電磁波(マイクロ波)エネルギーを付加することにより
高速処理が可能になる。
【0026】実施例3 図3は本発明の他の実施例を示す模式断面図である。図
3に示す実施例はグロー放電とマイクロ波を用いるもの
であり、図2に示す装置に加えて、補助放電室18の下
部に設けたガス混合室22にガスを導入する補助ガス導
入口23が真空容器7の壁面に設けられている。ガス混
合室22を仕切る壁面は基体3に対向するガスシャワー
窓24が設けられている。そして、補助放電室18に通
じるガス導入口9からは活性化エネルギーの高いガス、
例えば、酸素、NH3を導入し、補助ガス導入口23か
らは活性化エネルギーの低いガス、例えば、SiH4、
ガス状TEOSを導入し、活性化エネルギーの高いガス
をマイクロ波で予備励起するようにしている。
3に示す実施例はグロー放電とマイクロ波を用いるもの
であり、図2に示す装置に加えて、補助放電室18の下
部に設けたガス混合室22にガスを導入する補助ガス導
入口23が真空容器7の壁面に設けられている。ガス混
合室22を仕切る壁面は基体3に対向するガスシャワー
窓24が設けられている。そして、補助放電室18に通
じるガス導入口9からは活性化エネルギーの高いガス、
例えば、酸素、NH3を導入し、補助ガス導入口23か
らは活性化エネルギーの低いガス、例えば、SiH4、
ガス状TEOSを導入し、活性化エネルギーの高いガス
をマイクロ波で予備励起するようにしている。
【0027】また、この実施例では補助放電室18にお
けるマイクロ波変換導波管21の周りに、プラズマ密度
を増すためのコイル25が設けられている。さらに、こ
の実施例では基体台座(電極)1には基体バイアス電圧
印加手段26が設けられている。この基体バイアス電圧
印加手段26は膜質および膜形状を制御するようになっ
ている。この図3に示す実施例の他の構成については、
前記図2と同様であり、同じ部材には同じ符号を示して
いる。
けるマイクロ波変換導波管21の周りに、プラズマ密度
を増すためのコイル25が設けられている。さらに、こ
の実施例では基体台座(電極)1には基体バイアス電圧
印加手段26が設けられている。この基体バイアス電圧
印加手段26は膜質および膜形状を制御するようになっ
ている。この図3に示す実施例の他の構成については、
前記図2と同様であり、同じ部材には同じ符号を示して
いる。
【0028】次に、本実施例の作用を説明する。ガス導
入口9より補助放電室18にNH3を導入し、補助ガス
導入口23よりガス混合室22にSiH4をそれぞれ導
入し、さらに必要に応じてHeやH2などのキャリアガ
スを導入する。補助放電室18とガス混合室22内に導
入された前記反応ガス等はガスシャワー窓17、24を
通して均一に真空容器7内に導入され、所定の圧力に維
持される。続いて前記補助放電室18内のガスにマグネ
トロン15によりマイクロ波を印加すると、補助放電室
18内のガスはマイクロ波によってプラズマ化され、拡
散によりガスシャワー窓17を通してガス混合室22に
導入され、ここに直接導入されたガスと混合された上で
シャワー窓24を通して真空容器7内に導入される。
入口9より補助放電室18にNH3を導入し、補助ガス
導入口23よりガス混合室22にSiH4をそれぞれ導
入し、さらに必要に応じてHeやH2などのキャリアガ
スを導入する。補助放電室18とガス混合室22内に導
入された前記反応ガス等はガスシャワー窓17、24を
通して均一に真空容器7内に導入され、所定の圧力に維
持される。続いて前記補助放電室18内のガスにマグネ
トロン15によりマイクロ波を印加すると、補助放電室
18内のガスはマイクロ波によってプラズマ化され、拡
散によりガスシャワー窓17を通してガス混合室22に
導入され、ここに直接導入されたガスと混合された上で
シャワー窓24を通して真空容器7内に導入される。
【0029】前記電極1、2間に電源4から高周波(1
20KHz)を印加し、これにより基体3上にグロー放
電が形成されるため、前記ガスはさらに活性化され、プ
ラズマ密度の高いプラズマとなって窒化ケイ素膜の堆積
反応を促進させ高速処理が可能となる。本実施例では、
プラズマ反応に電磁波(マイクロ波)エネルギーを付加
することにより高速処理が可能になる。
20KHz)を印加し、これにより基体3上にグロー放
電が形成されるため、前記ガスはさらに活性化され、プ
ラズマ密度の高いプラズマとなって窒化ケイ素膜の堆積
反応を促進させ高速処理が可能となる。本実施例では、
プラズマ反応に電磁波(マイクロ波)エネルギーを付加
することにより高速処理が可能になる。
【0030】実施例4 さらに、次に図4は本発明の他の実施例を示す模式断面
図であり、本実施例では、高周波が励起エネルギーとし
て使われている。図4に示すオープン形のプラズマ処理
装置は図1に示す装置と似ていて、図1と同一部材には
同一番号を付している。ただし本実施例の場合の電磁波
エネルギー付加手段としてより周波数の高い高周波電源
27を用いている。高周波は真空容器7の開口部に設け
られたガス導入室14に取り付けられたガラス管28に
巻かれるコイル29に印加される。高周波電源27の周
波数は効率よく気相中でプラズマ化するため本実施例で
は13.56MHzが使われる。
図であり、本実施例では、高周波が励起エネルギーとし
て使われている。図4に示すオープン形のプラズマ処理
装置は図1に示す装置と似ていて、図1と同一部材には
同一番号を付している。ただし本実施例の場合の電磁波
エネルギー付加手段としてより周波数の高い高周波電源
27を用いている。高周波は真空容器7の開口部に設け
られたガス導入室14に取り付けられたガラス管28に
巻かれるコイル29に印加される。高周波電源27の周
波数は効率よく気相中でプラズマ化するため本実施例で
は13.56MHzが使われる。
【0031】また、ガラス管28にはコイル29部分で
励起される補助ガス導入口30が設けられている。そし
て、シャワー窓12で囲まれる空間で形成されるガス混
合室20からシャワー窓12を通して活性化エネルギー
の高いガス、例えば、例えば、酸素、NH3を導入し、
活性化エネルギーの高いガスを高周波で予備励起するよ
うにしている。リング状のガスシャワー131に通じる
ガス導入口40からは活性化エネルギーの低いガス、例
えば、SiH4、ガス状TEOSを導入する。
励起される補助ガス導入口30が設けられている。そし
て、シャワー窓12で囲まれる空間で形成されるガス混
合室20からシャワー窓12を通して活性化エネルギー
の高いガス、例えば、例えば、酸素、NH3を導入し、
活性化エネルギーの高いガスを高周波で予備励起するよ
うにしている。リング状のガスシャワー131に通じる
ガス導入口40からは活性化エネルギーの低いガス、例
えば、SiH4、ガス状TEOSを導入する。
【0032】なお、本実施例では基体3として8インチ
・シリコンウェハーが用いられ、絶縁体6には前記ホウ
酸ガラスが用いられ、シャワー窓12a、12bの材質
は石英である。
・シリコンウェハーが用いられ、絶縁体6には前記ホウ
酸ガラスが用いられ、シャワー窓12a、12bの材質
は石英である。
【0033】本実施例のプラズマ処理装置は、堆積装置
としては次のように運転され、作用する。ガス導入口9
よりリング状ガスシャワー40に窒化ケイ素(Si
3N4)膜堆積用のSiH4を導入し、一方、補助ガス導
入口30からは活性化エネルギーの高いNH3をさらに
導入し、ガス混合室20内に導入されたNH3ガスはシ
ャワー窓12を通して均一に真空容器7内に導入され、
13.56MHzの高周波電源27で予備励起され、S
iH4と共にガスシャワー窓12を通して所定の圧力に
維持される。続いて電極1、2間に電源4から高周波
(120KHz)を印加すると、これにより基体3上に
グロー放電が形成されるため前記活性化エネルギーの高
いガスはさらに活性化され、プラズマ密度が高くなって
堆積反応を促進させ、一方、活性化エネルギーの低いガ
スについては予備励起を行わないので、より一層の高速
処理が可能となる。本実施例では、プラズマ反応に電磁
波(マイクロ波)エネルギーを付加することにより高速
処理が可能になる。
としては次のように運転され、作用する。ガス導入口9
よりリング状ガスシャワー40に窒化ケイ素(Si
3N4)膜堆積用のSiH4を導入し、一方、補助ガス導
入口30からは活性化エネルギーの高いNH3をさらに
導入し、ガス混合室20内に導入されたNH3ガスはシ
ャワー窓12を通して均一に真空容器7内に導入され、
13.56MHzの高周波電源27で予備励起され、S
iH4と共にガスシャワー窓12を通して所定の圧力に
維持される。続いて電極1、2間に電源4から高周波
(120KHz)を印加すると、これにより基体3上に
グロー放電が形成されるため前記活性化エネルギーの高
いガスはさらに活性化され、プラズマ密度が高くなって
堆積反応を促進させ、一方、活性化エネルギーの低いガ
スについては予備励起を行わないので、より一層の高速
処理が可能となる。本実施例では、プラズマ反応に電磁
波(マイクロ波)エネルギーを付加することにより高速
処理が可能になる。
【0034】以上の各実施例では最終のグロー放電を発
生させる高周波電源としてさらに高い高周波(例えば、
13.56MHz)を採用すれば、堆積した膜のストレ
スを小さくできるので用途に応じて、高周波電源の周波
数を高くしたり、通常の周波数(例えば、数KHzから
1MHz望ましくは数十KHzから数百KHz)と高い
周波数(例えば、1MHz以上)の2系統以上にしたり
して膜質の改善を行うこともできる。
生させる高周波電源としてさらに高い高周波(例えば、
13.56MHz)を採用すれば、堆積した膜のストレ
スを小さくできるので用途に応じて、高周波電源の周波
数を高くしたり、通常の周波数(例えば、数KHzから
1MHz望ましくは数十KHzから数百KHz)と高い
周波数(例えば、1MHz以上)の2系統以上にしたり
して膜質の改善を行うこともできる。
【0035】比較例1 本比較例では図5に示すように図1の真空容器7の電極
2をアースした状態で実施例1と同様にシリコン窒化膜
を基体3上に堆積した。反応条件は実施例1と同一であ
る。この結果、真空反応装置と電極2との間での放電が
起き易くなり、プラズマの拡散が見られた。
2をアースした状態で実施例1と同様にシリコン窒化膜
を基体3上に堆積した。反応条件は実施例1と同一であ
る。この結果、真空反応装置と電極2との間での放電が
起き易くなり、プラズマの拡散が見られた。
【0036】一方、二つの電極1、2をフローティング
状態でグロー放電することにより、グロー放電が反応容
器内の内壁等に広がらないため、スパッタリング、パー
ティクルの発生が抑えられクリーニングも容易となる。
上記実施例では成膜の場合について説明したが、本発明
はプラズマエッチングなどにも適用できる。
状態でグロー放電することにより、グロー放電が反応容
器内の内壁等に広がらないため、スパッタリング、パー
ティクルの発生が抑えられクリーニングも容易となる。
上記実施例では成膜の場合について説明したが、本発明
はプラズマエッチングなどにも適用できる。
【0037】本発明のグロー放電装置は広範囲の技術分
野で利用できるが、例えば半導体の保護膜(Si3N4)
または層間絶縁膜(SiO2)、太陽電池の感光層(ア
モルファスシリコン)、TFT液晶ディスプレイ、ゲー
ト絶縁膜(SiO2)または保護膜(SiO2)またはア
クティブ層(アモルファスシリコン)、画像形成装置の
感光ドラムの感光層(アモルファスシリコン)、食品包
装材料であるPETボトル、PETフィルムのガスバリ
ヤー(SiO2)、自動車材料の軽量化材料として窓・
ヘッドライトのコーティング(SiO2とポリカーボネ
ートの複合被覆材料)または断熱コーティング(TiO
2、SiO2およびプラスチックフィルムの複合材料)に
用いられるシリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜
等の薄膜形成、フォトレジストのアッシャー等の食刻用
に使用できる。
野で利用できるが、例えば半導体の保護膜(Si3N4)
または層間絶縁膜(SiO2)、太陽電池の感光層(ア
モルファスシリコン)、TFT液晶ディスプレイ、ゲー
ト絶縁膜(SiO2)または保護膜(SiO2)またはア
クティブ層(アモルファスシリコン)、画像形成装置の
感光ドラムの感光層(アモルファスシリコン)、食品包
装材料であるPETボトル、PETフィルムのガスバリ
ヤー(SiO2)、自動車材料の軽量化材料として窓・
ヘッドライトのコーティング(SiO2とポリカーボネ
ートの複合被覆材料)または断熱コーティング(TiO
2、SiO2およびプラスチックフィルムの複合材料)に
用いられるシリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜
等の薄膜形成、フォトレジストのアッシャー等の食刻用
に使用できる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、基体の上方に電極を配
置する必要がないので、基体に対して効率良く、電磁波
エネルギーが付加される高速プラズマ処理が可能とな
る。また、赤外線、可視光、紫外線、マイクロ波、高周
波などの電磁波エネルギーを直接基体に照射および/ま
たは電磁波エネルギーによる補助放電できるため基体表
面を効率よく加熱できるため、より低温処理が可能とな
り、またプラズマ反応のみによる処理と異なり、得られ
る膜質についても改善が可能となった。
置する必要がないので、基体に対して効率良く、電磁波
エネルギーが付加される高速プラズマ処理が可能とな
る。また、赤外線、可視光、紫外線、マイクロ波、高周
波などの電磁波エネルギーを直接基体に照射および/ま
たは電磁波エネルギーによる補助放電できるため基体表
面を効率よく加熱できるため、より低温処理が可能とな
り、またプラズマ反応のみによる処理と異なり、得られ
る膜質についても改善が可能となった。
【図1】 本発明の実施例1のグロー放電のための装置
の概略図である。
の概略図である。
【図2】 本発明の実施例2のグロー放電のための装置
の概略図である。
の概略図である。
【図3】 本発明の実施例3のグロー放電のための装置
の概略図である。
の概略図である。
【図4】 本発明の実施例4のグロー放電のための装置
の概略図である。
の概略図である。
【図5】 本発明の比較例1のグロー放電のための装置
の概略図である。
の概略図である。
【図6】 本発明における絶縁体と基体の配置関係の一
例を示す上面図である。
例を示す上面図である。
1…台座兼用電極、2…電極、3…基体、4…電源、5
…絶縁性支持台、6…絶縁体、7…真空容器、9、2
3、30…ガス導入口、10…紫外線ランプ、11、1
6…絶縁板、12、17、24…シャワー窓、13、1
8…補助放電室、14、19…ガス導入室、15…マグ
ネトロン、20、22…ガス混合室、27…補助高周波
電源、40…リング状ガスシャワ−
…絶縁性支持台、6…絶縁体、7…真空容器、9、2
3、30…ガス導入口、10…紫外線ランプ、11、1
6…絶縁板、12、17、24…シャワー窓、13、1
8…補助放電室、14、19…ガス導入室、15…マグ
ネトロン、20、22…ガス混合室、27…補助高周波
電源、40…リング状ガスシャワ−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 C H05H 1/46 9014−2G
Claims (6)
- 【請求項1】 ガス状物質のグロー放電により基体状に
薄膜を堆積あるいは食刻させるグロー放電方法におい
て、 前記基体表面上に非一様に延在する弱電界領域および前
記基体から離れた強電界領域を与えるグロー放電電界
を、前記基体の上方に電極が存在しない状態で確立する
工程と、 前記基体表面の上方から基体に向けて電磁波エネルギー
を付加する工程とを有することを特徴とするグロー放電
方法。 - 【請求項2】 電磁波エネルギーを付加するために電磁
波を照射することを特徴とする請求項1記載のグロー放
電方法。 - 【請求項3】 電磁波エネルギーを付加するために電磁
波励起による補助放電を行うことを特徴とする請求項1
記載のグロー放電方法。 - 【請求項4】 基体が二つの電極のうち第一電極の上に
配置され、グロー放電を確立するために前記二つの電極
間に電界が設けられ、ガス状物質のグロー放電により第
一電極上に配置される基体上に薄膜を堆積あるいは食刻
させるグロー放電装置において、 前記電界が第一電極上の前記基体表面上に非一様に延在
する弱電界領域および前記基体から離れた強電界領域を
与えるグロー放電電界を有するように、互いに関連して
配置され、かつ形成される前記二つの電極と、 前記基体表面の上方から電磁波エネルギーを付加する手
段とを備えたことを特徴とするグロー放電装置。 - 【請求項5】 電磁波エネルギーを付加する手段として
電磁波照射手段を用いることを特徴とする請求項4記載
のグロー放電装置。 - 【請求項6】 電磁波エネルギーを付加する手段として
電磁波励起により補助放電を行う手段を備えたことを特
徴とする請求項4記載のグロー放電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5112815A JPH0693454A (ja) | 1992-05-15 | 1993-05-14 | グロー放電方法及びグロー放電装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-123007 | 1992-05-15 | ||
JP12300792 | 1992-05-15 | ||
JP5112815A JPH0693454A (ja) | 1992-05-15 | 1993-05-14 | グロー放電方法及びグロー放電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0693454A true JPH0693454A (ja) | 1994-04-05 |
Family
ID=26451893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5112815A Pending JPH0693454A (ja) | 1992-05-15 | 1993-05-14 | グロー放電方法及びグロー放電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0693454A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7025831B1 (en) * | 1995-12-21 | 2006-04-11 | Fsi International, Inc. | Apparatus for surface conditioning |
JP2011187722A (ja) * | 2010-03-09 | 2011-09-22 | Fujitsu Ltd | 電子デバイスの製造方法 |
US20120258259A1 (en) * | 2011-04-08 | 2012-10-11 | Amit Bansal | Apparatus and method for uv treatment, chemical treatment, and deposition |
WO2022168678A1 (ja) * | 2021-02-08 | 2022-08-11 | 東京エレクトロン株式会社 | 基板処理方法、基板処理装置 |
-
1993
- 1993-05-14 JP JP5112815A patent/JPH0693454A/ja active Pending
Cited By (7)
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