JPH069296Y2 - 傾斜角検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、被測定物の傾斜角を検出する傾斜角検出装置
に関する。

（従来の技術） 従来の傾斜角検出装置として、第６図に示すように、光
源ａと、該光源ａに対向する第１の光透過部材ｂ及びこ
の第１の光透過部材ｂに対向する第２の光透過部材ｃを
有すると共に内部に気泡ｄ及び液体ｅが封入された気泡
管ｆと、前記第２の光透過部材ｃに対向する受光素子ｇ
とが一定の位置関係に配置され、該受光素子ｇに投影さ
れる気泡位置を電気的に検出して被測定物の傾斜角を検
出する構造のものが知られている。

（考案が解決しようとする課題） 上述の傾斜角検出装置によれば、光源ａから出射される
光を完全に平行にすることは難かしいため、また、気泡
ｄ表面での反射光が気泡管ｆの側壁ｈ内面に入射するた
め、該内面において不要な反射が起り、その反射光が受
光素子ｇに入射して、測定結果に誤差が生ずるという不
都合があった。

本考案は、従来のこのような不都合を無くすことをその
目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上記の目的を達成するために、光源と、該光
源に対向する光透過部材を有すると共に内部に気泡及び
液体が封入された気泡管と、前記光透過部材及び液体を
透過した光源からの照射光を受光する受光素子とが一定
の位置関係に配置され、該受光素子に投影される気泡位
置を電気的に検出して被測定物の傾斜角を検出する傾斜
角検出装置であって、前記光源から射出する光の拡がり
を制限する遮光部材を設けたものにおいて、前記気泡管
の側壁内面に受光素子へ入射する反射光の防止手段を設
けたことを特徴とする。

（作用） 光源から出射する照明光の平行性の不良に起因する気泡
管側壁内面への直接の照射光は遮光部材により減じられ
る。また光源からの直接の照射光及び気泡表面での反射
光が気泡管側壁内面に設けられた、断面３角波形でか
つ、光源からの照射光を光源側に反射する形状又はつや
消し面などの乱反射面で反射させることにより受光素子
へ入射する反射光の影響が少なくなり、被測定物の傾斜
角の測定誤差が少なくなる。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面につき説明する。

第１図において、１は例えば発光ダイードのような光
源、２は光源１の出射する光を平行にする集光レンズ、
３は気泡管、４は受光素子である。

気泡管３は円筒形気泡管であり、円筒体５と、その一端
を閉塞する第１の光透過部材６と他端を閉塞する第２の
光透過部材７とから成り、その内部には、気泡８と透明
液体９が封入されている。前記第１の光透過部材６の内
面は球状の凹面10に形成され、前記円筒体５の内面に
は、第２図に明示するように断面３角波形の連続した突
出部11が形成され、光源１からの直接の照射光及び気泡
８表面での反射光が前記内面に入射したとき、下方すな
わち受光素子４への反射を防止するようになっている。

前記光源１、集光レンズ２及び気泡管３は鎖線で示すケ
ース12に組付けられて一体化され、傾斜を測定したい被
測定面13上に載置される。

気泡管３の第１の光透過部材６の表面には、前記円筒体
５の内径より小さい開口を有するリング状の遮光板14が
配設され、光源１からの照射光が直接円筒体５の内面に
入射しないようになっている。

前記受光素子４は、周知のものと同じで、例えば直交軸
Ｘ，ｙで４分割されており、傾斜がないときは、光源１
からの光により受光面の交点０の位置に気泡８が投影
８′され、Ｘ，Ｙ方向にずれた時は、破線で示すように
交点０からずれた位置に気泡８が投影８″されるように
なっており、その出力に基づいて受光素子４に接続され
た変位検出回路15でＸＹ方向へのずれ量が検出され、傾
斜角が算出される。

前記実施例では、気泡管３の円筒体５の内面に設ける、
受光素子４へ入射する反射光の防止手段は、断面３角波
形の連続した突出部11であるが、第４図示のように、サ
ンドブラスト等による乱反射面16であってもよい。この
乱反射面16によれば、光が散乱されて受光素子４に入射
する反射光の量が減少し、かつ均一化される。

また、前記遮光板14の代りに、第５図示のように上部に
集光レンズ２の保持部を設けた遮光円筒17でもよい。

また、気泡管３の第２の光透過部材７を用いないでその
代りに受光素子４を用いてもよい。

更に第１図示の実施例において、第２の光透過部材７の
側に光源１及び集光レンズ２を設け、第１の光透過部材
６の側に受光素子４を設けてもよい。

（考案の効果） 本考案は、上述のように構成されているので、気泡管側
壁内面から受光素子への不要な反射光を少なくすること
ができるため、誤差の少ない傾斜角の測定を行なうこと
ができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の概略断面図、第２図はその
要部の斜視図、第３図はその受光素子の概略平面図、第
４図は第２図示の要部の変形例の斜視図、第５図は本考
案の他の実施例の要部の慨略断面図、第６図は従来例の
概略断面図である。 １……光源、３……気泡管 ４……受光素子、６……第１の光透過部材 ７……第２の光透過部材 ８……気泡、９……透明液体 11……突出部、12……ケース 14……リング状の遮光板 15……変位検出回路、16……乱反射面 17……遮光円筒

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】光源と、該光源に対向する光透過部材を有
   すると共に内部に気泡及び液体が封入された気泡管と、
   前記光透過部材及び液体を透過した光源からの照射光を
   受光する受光素子とが一定の位置関係に配置され、該受
   光素子に投影される気泡位置を電気的に検出して被測定
   物の傾斜角を検出する傾斜角検出装置であって、 前記光源から射出する光の拡がりを制限する遮光部材を
   設けたものにおいて、 前記気泡管の側壁内面に受光素子へ入射する反射光の防
   止手段を設けたことを特徴とする傾斜角検出装置。
2. 【請求項２】前記反射光の防止手段は、断面３角波でか
   つ、光源からの光を光源側に反射する形状であることを
   特徴とする請求項１記載の傾斜角検出装置。
3. 【請求項３】前記反射光の防止手段はサンドブラスと等
   による乱反射面であることを特徴とする請求項１記載の
   傾斜角検出装置。
4. 【請求項４】前記反射光の防止手段はつや消し面である
   ことを特徴とする請求項１記載の傾斜角検出装置。