JPH0692846A - アルコール摂取量減少剤 - Google Patents

アルコール摂取量減少剤

Info

Publication number
JPH0692846A
JPH0692846A JP3583692A JP3583692A JPH0692846A JP H0692846 A JPH0692846 A JP H0692846A JP 3583692 A JP3583692 A JP 3583692A JP 3583692 A JP3583692 A JP 3583692A JP H0692846 A JPH0692846 A JP H0692846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ubenimex
alcohol
agent
intake
alcohol intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3583692A
Other languages
English (en)
Inventor
Ee Gurutsupu Rarii
エー グルップ ラリー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP3583692A priority Critical patent/JPH0692846A/ja
Publication of JPH0692846A publication Critical patent/JPH0692846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は毒性の少ないアルコ−ル摂取量減少剤
を提供するもので、アルコ−ル症の治療剤などとして有
用なものである。 【構成】本発明はウベニメクス又はその薬理学的に許容
される塩を有効成分とするアルコ−ル摂取量減少剤に関
するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウベニメクス(商品名
ベスタチン)の新規医薬用途を提供するもので、アルコ
−ル依存症の治療、予防剤などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】アルコ−ルの過剰摂取を防ぐ適切な薬剤
はなく、過剰摂取後にその不快感を緩和するための薬剤
がいくつか市販されているにすぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アルコ−ル(エタノ−
ル)の過剰摂取はアルコ−ル中毒、肝硬変、高血圧など
種々の病気の原因となり大きな社会的問題である。従っ
てアルコ−ルの過剰摂取を防ぐことができれば、それら
の病気の予防もしくは治療に極めて有用である。そのた
めアルコ−ルの過剰摂取を防ぐ薬剤の開発が要望されて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はウベニメクス
〔商品名 ベスタチン(登録商標)〕又はその薬理学に
許容される塩を有効成分とするアルコ−ル(本発明にお
いてはエチルアルコ−ルを意味する。)摂取量減少剤に
関する。
【0005】従来、摂取されたアルコ−ル量とレニン−
アンギオテンシン(renin-angiote-nsin) (R−A)系
の活動度との間には密接な関連があることが知られてい
る。またアルコ−ルがアンギオテンシンの放出を通して
R−A系の活動を刺激すること、更にアルコ−ルは単に
R−A系の活性に影響を及ぼすだけでなく、R−A系の
活性を増加したり又は減少させたりする処置に応じて、
アルコ−ルの消費量は減少したり、又は増加したりす
る。そしてR−A系が飽和レベルに達すると、アルコ−
ルの摂取は止まることが下記の文献などで知られてい
る。
【0006】Medical Hypotheses Vol 24(1) p11-19(19
87),Pharmacology,Biochemistry &Behavior.Vol 32(4)p
1061-1063およびNeuroscince & Biobehavioral Review
s. Vol 15,p265-275(1991).
【0007】またアンギオテンシンII(AII)は代
謝により、脳内で活性なアンギオテンシンIII(AI
II)になり、更に、アミノペプチダ−ゼBの作用によ
り不活性なヘキサペプチドになる。ストレプトマイセス
属の一菌種から単離されたウベニメクスはアミノペプチ
ダ−ゼB、Mおよびロイシンアミノペプチダ−ゼの酵素
阻害作用を有している。この化合物の脳空室内への注射
がAII及びAIII両者の半減期を著しく延ばすこと
(Journal of Pharmacology & Exprimental therapeuti
cs Vol 242(3),p957-962(1987),Peptides Vol 10(2),p
261-264 (1989)), またこの結果水の消費を劇的に増加
させることが知られている(Brain Re-search Bulletin
Vol 19(1), p-145-147(1987) 及びBrain Research Vol
441(1-2),p215-220(1988))。
【0008】本発明者はウベニメクスを投与したときの
アルコ−ル摂取量への影響を調べた結果、ウベニメクス
の投与によりアルコ−ルの自由摂取量が著じるしく減少
することを見い出し本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明はウベニメクス又は薬理額的
に許容される塩を有効成分とするアルコ−ル摂取量減少
剤に関するものである。ウベニメクスは酸や塩基のいず
れとも塩を形成し、薬理学上許容されるものであれば、
いずれも使用することができる。酸との塩として例えば
塩酸、硫酸、リン酸などとの塩が使用される。
【0010】ウベニメクスをアルコ−ル摂取量減少剤と
して使用するには、単独または賦形剤あるいは担体と混
合して注射剤、経口剤または坐剤などどして投与され
る。賦形剤及び担体としては薬剤学的に許容されるもの
が選ばれ、その種類及び組成は投与経路や投与方法によ
り、適宜決めることができる。
【0011】賦形剤もしくは担体としては、例えば液状
担体として水、アルコ−ルもしくは大豆油、ピ−ナツ
油、ゴマ油、ミネラル油等の動植物油、または合成油が
用いられる。固体担体としてマルト−ス、シュクロ−ス
などの糖類、アミノ酸類、ヒドロキシプロピルセルロ−
スなどセルロ−ス誘導体、バレイショ澱粉などの澱粉
類、ステアリン酸マグネシウムなどの有機酸塩などが使
用される。注射剤の場合一般に生理食塩水、各種緩衝
液、グルコ−ス、イノシト−ル、マンニト−ル等の糖類
溶液、エチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル等
のグリコ−ル類が望ましい。また、イノシト−ル、マン
ニト−ル、グルコ−ス、マンノ−ス、マルト−ス、シュ
クロ−ス等の糖類、フェニルアラニン等のアミノ酸類の
賦形剤と共に凍結乾燥製剤とし、それを投与時に注射用
の適当な溶剤、例えば滅菌水、生理食塩水、ブドウ糖
液、電解質溶液、アミノ酸等の静脈投与用液体に溶解し
て投与することもできる。
【0012】製剤中における本化合物の含量は製剤によ
り種々異なるが、通常0.01〜100重量%好ましく
は0.02〜90重量%である。経口投与する場合は、
前記固体担体もしくは液状担体とともに錠剤、カプセル
剤、粉剤、顆粒剤、液剤トライシロップ剤等の形態で用
いられる。カプセル、錠剤、顆粒、粉剤の場合は一般に
ウベニメクスの含量は約0.02〜90重量%好ましく
は0.3〜20重量%であり、残部は担体である。
【0013】投与量は、患者の年齢、体重、症状、治療
目的等により決定されるが、有効量は好ましくは1mg/k
g 〜5mg/kg 、一般に非経口投与で約20〜300mg/
成人・日、経口投与で約30〜500mg/成人・日であ
る。
【0014】ウベニメクスは低毒性であり、また連続投
与による毒性の蓄積性が小さいことが特徴である。参考
までにウベニメクスの急性毒性を下記に示す。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。 製剤例1 ウベニメクス 20部 バレイショ澱粉 77部 結晶乳糖 100部 ステアリン酸マグネシウム 3部 以上を混合し、3号カプセルに1カプセル当り、約22
0mg当り充填し、カプセル剤(以下ウベニメクスカプセ
ル剤という。)とした。
【0016】製剤例2 ウベニメクス30重量部に対し精製水を加え全量を20
00部としてこれを溶解後ミリポアフィルタ−GSタイ
プを用いて除菌ろ過する。このろ液2号を10mlのバイ
アル瓶にとり凍結乾燥し、1バイアルにウベニメクス3
0mgを含む凍結乾燥注射剤を得た。
【0017】製剤例3 顆粒剤 ウベニメクス重量部、乳糖600部、結晶セルロ−ス3
30部及びヒドロキシプロピルセルロ−ス20部をよく
混合し、ロ−ル型圧縮機(ロ−ラ−コングタ−登録商
標)を用いて圧縮し、破砕して16メッシュと60メッ
シュの間に入るよう篩過し、顆粒とした。
【0018】製剤例4 錠剤 ウベニメクス30重量部、結晶乳糖120部、結晶セル
ロ−ス147部及びステアリン酸マグネシウム3部をV
型混合機で混合した後、打錠し、1錠300mgの錠剤を
得た。
【0019】次に本発明を試験例により具体的に説明す
る。 試験例 (1)方法 実験材料は、実験に使用したことのない28匹のオスの
ウイスタ−ラットで、実験の開始時には体重200〜2
50gであった。ラットは、無制限に食物と水とに接近
できるかごの中で1匹づつ飼って7:00a.m.消燈
する逆の12h/12hの明暗サイクルを続けた。動物
は2:00から5:00p.m.の間の暗サイクルの間
常に走り回っていた。
【0020】実験を通して限定飲料アクセス手順を使用
したが、その場合1日1回動物を本拠のかごから取出し
て、正面に2本の目盛付飲料管−1方にはアルコ−ルと
水との溶液がまた他方には水だけ入れてある−のついた
個別の飲料かごの中に40分間置いた。その間は、食物
を手に入れることはできなかった。
【0021】2週間はアルコ−ル濃度を3%w/vに保
ち、その後次の2週間と実験の残りの期間の間は6%w
/vに増加した。毎日ラットをそれぞれのかごから取出
して体重を測定し、それから飲料かごの中に入れた。基
準線を確定するため、4週間の飲用の終りに、ラット7
匹づつの4群に分けた。
【0022】4群に分けた各ラットは飲料かごに移す3
0分前に腹腔内(i.p.)に注射を受けた。群Iは食
塩水溶液(1ml/kg)を受け、また群II、IIIおよび
IVはそれぞれベスタチン0.5、1.0および2.0
mg/kg を受けた。ベスタチンは遅い結合性の阻害剤であ
って、最高の阻害を達成するには最低30分を要するの
で、薬剤の最大の効果を達成するため30分の待ち時間
が必要であった。ベスタチンは0.9%食塩水溶液に溶
解した。
【0023】40分の飲用期間の終りに消費された水と
アルコ−ル溶液との容積を各ラットについて記録した。
試験は12日間続けて行った。
【0024】(2)結果 図1は各群のラットの平均アルコ−ル摂取を示す。図1
から判るように、2.0mg/kg ベスタチンを受けた群I
Vにおけるアルコ−ル摂取の有意な減少があり(平均摂
取=5.33±1.74ml/kg)、また1.0mg/kg のベスタチン
を受けた群IIIにおけるアルコ−ル摂取の減少がある
(平均摂取=9.67±1.20ml/kg)。なお薬剤投与前の6%
エタノ−ル(w/v)での最後の6日間における4群の
それぞれにおける平均エタノ−ル摂取量(基準摂取量)
を図2に示した。群の間には有意差はない。
【0025】(3)考察 本実験によって、ベスタチンのi.p.注射はウイスタ
−ラットにおけるアルコ−ル摂取の減少に効果を有する
ことが示された。これはアミノペプチタ−ゼBによるA
IIIの酵素的な分解を効果的に阻害することによって
行われると思われる。
【0026】
【発明の効果】本発明の効果は、高用量(2mg/kg)では
非常に効果的であり、アルコ−ル摂取を約60%減少さ
せ、中用量(1mg/kg)でも一定の効果(エタノ−ル摂取
で約30%の減少)を示した。低用量では効果は認めら
れず、その効果に明瞭な用量依存性が認められた。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】薬剤投与群及非投与群のアルコ−ル摂取量を示
す棒グラフ
【符号の説明】
棒グラフの縦軸は摂取アルコ−ル量(ml/kg)を示す。横
軸におけるAは食塩水投与群Bはウベニメクス0.5mg
/kg 投与群、Cはウベニメクス1mg/kg 投与群、Dはウ
ベニメクス2mg/kg 投与群を示す。
【0028】
【図2】4グル−プに分けた各群の薬剤投与前における
各群の平均アルコ−ル摂取量(基準アルコ−ル摂取量)
を示す棒グラフ。
【符号の説明】
縦軸は摂取アルコ−ル量(ml/kg)を示す。横軸のA、
B、C、Dは4つの各群を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウベニメクス又はその薬理学的に許容され
    る塩を有効成分とするアルコ−ル摂取量減少剤
JP3583692A 1992-01-28 1992-01-28 アルコール摂取量減少剤 Pending JPH0692846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3583692A JPH0692846A (ja) 1992-01-28 1992-01-28 アルコール摂取量減少剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3583692A JPH0692846A (ja) 1992-01-28 1992-01-28 アルコール摂取量減少剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0692846A true JPH0692846A (ja) 1994-04-05

Family

ID=12453063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3583692A Pending JPH0692846A (ja) 1992-01-28 1992-01-28 アルコール摂取量減少剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0692846A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100704348B1 (ko) 성장 촉진용 조성물
KR100638684B1 (ko) 말초 혈관 질환의 치료를 위한 9-데옥시-2',9-알파-메타노-3-옥사-4,5,6-트리노르-3,7-(1',3'-인터페닐렌)-13,14-디하이드로-프로스타글란딘 에프1의 용도
US8574633B2 (en) Huperzia serrata (Thunb.) Trev. composition comprising compounded Huperzine A and Huperzine B and methods for preparing it
JP5074661B2 (ja) 肝癌発生・進展抑制剤
US20060173011A1 (en) Treatment of inflammatory disorders with praziquantel
KR960008651B1 (ko) 간 장해 치료제
JP2002003401A (ja) 脳由来神経栄養因子誘導剤
EP0154009B1 (en) Use of a thiazide diuretic for the manufacture of a non-diuretic antihypertensive medicament
JP2004534094A (ja) 二日酔いに有効な組成物及びそのための使用
US20070197647A1 (en) Inhibitor for the onset and progress of liver cancer to be used in hepatitis c virus-positive human liver cirrhosis patients
CA2044511A1 (en) Pharmaceutical resorption-improved somatostatin compositions, their preparation and use
JPH0475205B2 (ja)
JPH0692846A (ja) アルコール摂取量減少剤
EP0715850B1 (en) Use of proline and/or derivatives as an antihepatitis agent
KR101086040B1 (ko) 간섬유화 및 간경화 치료 효과를 갖는 아시아트산 유도체
JP4179586B2 (ja) 新規のペプチド、これを含有するアンジオテンシンi変換酵素阻害剤、かかるアンジオテンシンi変換酵素阻害剤を含有する医薬用組成物及び食品用組成物
JP3064027B2 (ja) 血管新生阻害剤
JPH08109140A (ja) 高血圧症予防治療剤
JP2710638B2 (ja) 膵臓疾患治療剤
KR950007231B1 (ko) 간질환의 예방 및 치료용 의약조성물
US5185157A (en) Treatment of refractory Eosinophilia-Myalgia Syndrome with L-tryptophan composition
JPH0759507B2 (ja) 骨髄異形成症候群治療剤
KR960016569B1 (ko) 알라닌 및 글루타민 함유 식품 조성물
JP2857388B1 (ja) アカメガシワ樹皮のエキスを有効成分とする肝機能改善剤、肝機能改善飲料、及び肝機能改善茶
JPS63267727A (ja) S−ラクトイルグルタチオンおよび/またはその塩を有効成分とする医薬