JPH0692555B2 - 被覆組成物 - Google Patents

被覆組成物

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JPH0692555B2
JPH0692555B2 JP3277735A JP27773591A JPH0692555B2 JP H0692555 B2 JPH0692555 B2 JP H0692555B2 JP 3277735 A JP3277735 A JP 3277735A JP 27773591 A JP27773591 A JP 27773591A JP H0692555 B2 JPH0692555 B2 JP H0692555B2
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信幸 宮崎
宏道 檜垣
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Asahi Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被覆組成物に係り、更に
詳しくは、常温硬化型塗料組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塗料は液態で塗布され、乾燥により流動
性を失い粘着性がなくなり、各種の造膜機構により塗膜
を形成するものである。揮発乾燥、冷却乾燥、酸化重合
により塗膜を形成する塗料もあるが、重縮合により形成
される塗膜が、一般に優れた特性を示すので、このよう
な乾燥機構の塗料の需要が増大している。
【0003】 重縮合を行わせる手段の一つとして加熱
する方法、すなわち焼付け乾燥を行う方法、があるが、
加熱装置を必要とし現場施工が困難であるという難点に
加えて省エネルギ的見地からも、常温にて硬化が可能な
塗料が要望されている。常温硬化型塗料には、使用直前
にイソシアネートなどの硬化剤成分を混合して使用する
二液型と、湿気の介在で反応を起し縮合したり、湿気の
存在で触媒的効果を生じさせて硬化する湿気硬化型や、
γ線、電子線、紫外線等の放射線・輻射線の照射により
ラジカルを発生し重合する放射線重合型の一液型のもの
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】二液型常温硬化塗料
は、強靭な塗膜を形成することができるが、硬化剤混合
液の可使時間が短く、使用の度毎に調合しなければなら
ない繁雑さが大きな欠点である。また湿気硬化型の一液
型常温硬化塗料は、硬化反応、硬化密度共に小さく、十
分に強靭な塗膜を形成することはできない。更に放射線
重合型の塗料は、施工に際して複雑な装置を必要とし、
現場施工が困難であるという欠点がある。
【0005】本発明の目的は、室温下で強固な三次元の
網目構造の優れた特性の塗膜を形成することができ、長
期保存可能な一液型常温硬化の被覆組成物を提供するに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による被覆組成物
は、合成樹脂、硬化剤及び有機溶媒を含有する被覆組成
物において、該合成樹脂がヒドロキシル基を有するフッ
素樹脂で、硬化剤がチタンおよびケイ素から選ばれる金
属のアルコキシドであり、該有機溶媒が5重量%以上の
アルコールを含有し、金属アルコキシドの量が、合成樹
脂のヒドロキシル基1モルに対し、該金属アルコキシド
のアルコキシル基のモル当量が0.1〜10モル当量と
なる量であることを特徴とする被覆組成物である。
【0007】本発明による被覆組成物の好ましい態様に
おいては、前記金属アルコキシドのアルコキシル基の炭
素数が1〜12、更に好ましくは3〜8であり、他の好
ましい態様においては、前記有機溶媒のアルコール含有
量が10重量%以上であり、他の好ましい態様において
は、前記アルコールが炭素数1〜8、更に好ましくは1
〜4のアルコールである。
【0008】本発明の組成物における合成樹脂は、ヒド
ロキシル基を有するフッ素樹脂である。
【0009】ヒドロキシル基を有するフッ素樹脂の製造
法について、1,2の例を挙げる。テトラフルオロエチ
レン、クロロトリフルオロエチレン等のフルオロオレフ
ィンとビニルアルコールやヒドロキシアルキルビニルエ
ーテル又はヒドロキシアルキルオキシアルキルビニルエ
ーテルを共重合させることにより、本発明の被覆組成物
の原料として使用可能なヒドロキシル基を含むふっ素樹
脂が得られる。
【0010】
【0011】さらに、化1の如きヒドロキシル基を含有
する多官能性含フッ素化合物の共縮合、またグリシドー
ルの如きエポキシ化合物と多官能性含フッ素化合物との
共縮合によってもヒドロキシル基を含むフッ素樹脂が得
られる。
【0012】
【化1】HOC(CF3)2-Ph-C(CF3)2OH(ただし-Ph-は1,3-フ
ェニレン基),HOCH2(CF2)nCH2OH (ただしn は整
数)
【0013】本発明の組成物は、フッ素樹脂を用いるた
め、耐溶剤性等に優れた塗膜を得ることができるのであ
る。
【0014】本発明の組成物には硬化剤として、チタン
およびケイ素から選ばれる金属のアルコキシドが含まれ
ている。
【0015】これらの金属アルコキシドがポリマーのO
H基と架橋反応をすることは従来より知られており、ま
た、ジ−1−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チ
タネート、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールア
ミン)チタネート等のTiキレート化合物が塗料におけ
る架橋剤として従来より使用されている。
【0016】これらの金属のアルコキシドは反応が速い
が、塗料組成物をゲル化しやすいことが従来より知られ
ている。本発明の組成物においては、後に詳述するよう
に、多量のアルコールを溶剤として用いることにより、
ゲル化の問題を解決している。
【0017】本発明の組成物における金属アルコキシド
のアルコキシル基の炭素数は1〜12、好ましくは3〜
8とされる。チタニウムアルコキシドの例として、Ti(O
・i-C 3H7)4 ,Ti(O・n-C4H9)4 ,Ti[OCH2CH(C2H5)C4H9]4
等が挙げられる。シリコンアルコキシドの例としてCH3S
i(O・n-C4H9)3,CH3Si(0・i-C3H7)3などが挙げられる。ア
ルコキシドを形成する金属の原子価が大きいことが望ま
しく、アルカリ金属、アルカリ土類金属のアルコキシド
では耐水性が悪くなり、一方、鉄等の金属はアルコキシ
ドとすることは難しい。
【0018】チタンおよびケイ素から選ばれる金属のア
ルコキシドは、他の金属アルコキシドを用いた場合に比
べ、合成樹脂との架橋が強固に行われ、強固な三次元網
目構造が形成されるため、耐溶剤性の優れた塗膜が得ら
れるものと考えられる。
【0019】本発明の組成物における金属アルコキシド
の量は、合成樹脂のヒドロキシル基1モルに対し、この
金属アルコキシドのアルコキシル基のモル当量が0.1
〜10、好ましくは0.5〜5.0となる量とされる。
合成樹脂中のヒドロキシル基の含有量はヒドロキシル価
(OH価)によって示される。ヒドロキシル価(OH
価)は有機物1gから得られるアセチル化物を加水分解
して遊離する酢酸を中和するに必要なKOHのmg数で
ある。したがって、合成樹脂のOH価を56108mg
(KOHの分子量)で割れば、合成樹脂1g中のOHの
モル数が求められる。
【0020】一方、使用する金属アルコキシドは一般に
構造が明確であるのでアルコキシル基のモル当量は容易
に算出される。例えば、OH価60の合成樹脂1gは6
0/56108=0.00107モルのOHを含むこと
になる。硬化剤としてTi(OC4H9)4(分子量340)を使
用すると、この1g中には4/340=0.0118モ
ルのアルコキシル基を含むことになる。したがって、合
成樹脂のヒドロキシル基1モルに対してアルコキシル基
のモル当量が0.1,0.5,5.0,10となるTi(O
C4H9)4の量は樹脂1gに対してそれぞれ0.0907
g,0.4535g,4.535g,9.07gであ
る。
【0021】本発明の組成物において、有機溶媒中に5
重量%以上のアルコールが含まれていることが最も重要
な特徴の一つである。Ti,Si等の金属アルコキシド
はOH基を有する重合体と室温で容易に反応するが、溶
媒中に低分子量のアルコールを5重量%以上存在させる
と、保存中における金属アルコキシドと重合体との反応
に基づくゲル化が抑制可能であることを見出した。しか
も、塗装後、溶媒としてのアルコールが蒸発すると、金
属アルコキシドはOH基を有する重合体と反応し、常温
で強固な三次元網目構造を形成する。
【0022】溶媒のアルコール含有量は合成樹脂の溶解
性を損なわない限り多い方が好ましく、10重量%以上
が望ましい。また、アルコールの炭素数は1〜8が適当
であり、さらに好ましくは1〜4である。アルコールと
共に併用される有機溶媒としては、エステル、ケトン、
芳香族など、ほとんどすべての溶媒を、塗装性などの点
を考慮して、自由に選択することができる。
【0023】
【実施例】
実施例1 テトラフルオロエチレンとイソブチルビニルエーテルと
ヒドロキシブチルビニルエーテルとを50:40:10
のモル比で共重合させて、分子量4万、OH価60のヒ
ドロキシル基を有するフツ素樹脂を得た。このフッ素樹
脂50gとテトラブトキシチタン10gをブタノール5
0gとキシレン50gよりなる有機溶媒に溶解し、本発
明による被覆組成物のクリアーワニスを調製した。この
組成物を3ケ月にわたり室温に保持したが、増粘及びゲ
ル化現象は全く認められなかった。
【0024】この組成物を厚さ0.8mmのアロジン処
理済アルミ板に、アプリケーターにより塗布し、室温に
て3日間放置し、クリアー塗膜を形成した。
【0025】塗膜の特性を測定した結果は表1の如く極
めて良好であった。本測定法はJIS K5400に準
拠した。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2,3および比較例1,2 実施例1において使用したフッ素樹脂及び有機溶媒を実
施例1におけると同量使用し、硬化剤のみを次の如く代
えてクリアーワニスを調製した。 実施例2 メチルトリメトキシシラン 10g 実施例3 テトラブトキシチタン 15g 比較例1 テトラブトキシジルコニウム25g 比較例2 イソプロポキシアルミニウム10g
【0028】各クリアーワニスとも3ケ月にわたり増
粘、ゲル化等の変化はなかった。アルミ板及びガラス板
に塗装し、塗膜の物性値を測定した結果は表2の如くで
あった。
【0029】
【表2】
【0030】比較例3 以上の原料によりクリアーワニスを調製した。保存中変
化がないことは実施例1〜3と同じ。このワニスをガラ
ス板上にアプリケーターにて塗布し、室温で5日放置
し、得られた透明な塗膜の物性を測定したところ、鉛筆
硬度HB、キシロールラブテスト50回合格であった。
【0031】比較例4 実施例1における溶媒にブタノールを含ましめず、キシ
レンのみ(100g)としてクリアーワニスを調製した
ところ、10数分で粘度上昇し、ゲル化を起し、塗料と
して使用できなくなった。
【0032】比較例5 実施例1においてテトラブトキシチタンを使用せずに、
フッ素樹脂、ブタノール、キシレンのみでワニスを調製
して塗布した場合は、キシロールラブテスト10回以
下、鉛筆硬度2B以下の未硬化塗膜しか得られなかっ
た。
【0033】
【発明の効果】以上の如く、本発明の被覆組成物は、増
粘、ゲル化等の変化を起すことなく長期間保存可能であ
り、塗装に際しては、新たに添加剤を加えることなく、
常温で保持したまま、乾燥させることにより、金属アル
コキシドとOH基を有する重合体の反応がはじまり、強
固な三次元の網目構造を形成することができるので、塗
装作業も簡単に行うことができ、優れた特性の塗膜とす
ることができる。よって、本発明による被覆組成物は産
業上の利用価値が極めて大である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂、硬化剤及び有機溶媒を含有す
    る被覆組成物において、該合成樹脂がヒドロキシル基を
    有するフッ素樹脂で、硬化剤がチタンおよびケイ素から
    選ばれる金属のアルコキシドであり、該有機溶媒が5重
    量%以上のアルコールを含有し、金属アルコキシドの量
    が、合成樹脂のヒドロキシル基1モルに対し、該金属ア
    ルコキシドのアルコキシル基のモル当量が0.1〜10
    となる量であることを特徴とする被覆組成物。
  2. 【請求項2】 前記金属アルコキシドのアルコキシル基
    の炭素数が1〜12である請求項1の被覆組成物。
  3. 【請求項3】 前記金属アルコキシドのアルコキシル基
    の炭素数が3〜8である請求項2の被覆組成物。
  4. 【請求項4】 前記有機溶媒のアルコール含有量が10
    重量%以上である請求項1の被覆組成物。
  5. 【請求項5】 前記アルコールが炭素数1〜8のアルコ
    ールである請求項1の被覆組成物。
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JP2945949B2 (ja) * 1994-06-28 1999-09-06 工業技術院長 常温硬化可能な塗布用ゾル組成物とそれを用いた含フッ素共重合体・シリカガラスハイブリッド体の製法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3429845A (en) * 1965-06-15 1969-02-25 Du Pont Compositions comprising polysilicic acid and copolymers of fluorinated monomers with omega-hydroxyalkyl vinyl ethers
JPS5840351A (ja) * 1981-09-03 1983-03-09 Dainippon Ink & Chem Inc 硬化性樹脂組成物

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