JPH0692412B2 - 新規なベンゾフロキノリン誘導体 - Google Patents

新規なベンゾフロキノリン誘導体

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JPH0692412B2
JPH0692412B2 JP29571688A JP29571688A JPH0692412B2 JP H0692412 B2 JPH0692412 B2 JP H0692412B2 JP 29571688 A JP29571688 A JP 29571688A JP 29571688 A JP29571688 A JP 29571688A JP H0692412 B2 JPH0692412 B2 JP H0692412B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は医薬品として有用な新規なベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン誘導体に関するものである。さらに詳しく
述べれば、本発明の目的は、骨吸収抑制作用と骨形成促
進作用を有し、骨粗鬆症治療剤として有用な、一般式 (式中のRは水素原子または式-O-CH2-CH(OH)-CH2-Yで
表される基であり、Yは窒素原子で結合している含窒素
脂肪族異項環基、N-低級アルキルアミノ基、N,N-ジ低級
アルキルアミノ基、低級アルアルキル基またはアミノ基
である)で表されるベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン誘導
体およびそれらの酸付加塩を提供することである。
N-低級アルキルアミノ基および低級N,N-ジ低級アルキル
アミノ基の 低級アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖状または枝分
かれ状のアルキル基を示す。また、低級アルアルキル基
は、芳香族環で置換された直鎖状または枝分かれ状のア
ルキル基を示し、炭素数が7〜10のものをいう。含窒素
脂肪族異項環基とは、少なくても1個の窒素原子を含
む、例えばモルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基
のような5または6員環の脂肪族異項環基を示す。
〔従来の技術〕 骨粗鬆症とは骨の化学的組成に変化を来すことなく、骨
量の減少した病態をいい、骨中の蛋白、カルシウムおよ
びリンの減少がその生理的な特徴である。
骨粗鬆症は加齢とともに増加し、通常脊椎を侵し、腰背
痛および身長の短縮を起こす。特に進行した例では、長
管骨も侵されるので、ときに骨折を起こす場合もある。
老年者にみられる大腿骨骨折の原因のほとんどは老人性
骨粗鬆症によるものであるといわれている。
この骨粗鬆症の原因としては内分泌および栄養障害等多
種多様であるが、これまで骨粗鬆症の治療剤として使用
されているビタミンD製剤、カルシウム製剤、カルシト
ニン製剤、リン製剤等は、対象が限定されたり、その効
果が確実でないために、より効果が確実な製剤の開発が
強く望まれている。
近年、上記製剤とは化学構造を全く異にするある種の3-
フェニル‐4H-1-ベンゾピラン‐4-オン誘導体が骨吸収
抑制作用を有し、骨粗鬆症の治療剤として有用であるこ
とが報告されている(特公昭54-13391号、特開昭60-489
24号、同60-54379号、同60-132917号、同60-132976
号)。
これまで本発明のようなベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン
誘導体として、式 または、式 で表される化合物などが知られている〔ブレチン オブ
ザ ケミカル ソサイアティー オブ ジャパン
(Bull.Chem.Soc.Jpn.)53巻,1057〜1060ページ,1980
年;ジャーナル オブ ヘテロサイクリック ケミスト
リー(J.Heterocyclic Chem.)16巻、487〜491ページ、
1979年;同21巻,737〜739ページ,1984年〕。
しかしながら、これらはいずれも合成上の興味あるいは
化学的反応性の確認のために合成されたものであり、薬
理活性に関しては変異原性、発がん性あるいは抗がん性
などの作用を有する可能性について示されているのみ
で、それ自体の作用については何も記載されていない。
さらに、本発明のようなベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン
誘導体が骨吸収抑制作用を示し、骨粗鬆症治療剤として
有用であることについては今まで全く報告されていな
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者の一部の者は、すでに本発明の類縁体であるベ
ンゾフロ〔3,2-c〕キノリン誘導体が骨吸収抑制作用お
よび骨形成促進作用を示し、骨粗鬆症治療剤として有用
であることを見出し、すでに特許出願を行った(特願昭
62-128672号、同62-128673号、同62-132946号)。
本発明者らは上記の化合物よりさらに好ましい骨粗鬆症
治療剤を見出すべく鋭意検討した結果、本発明のベンゾ
フロ〔3,2-c〕キノリン誘導体がすでに提案したベンゾ
フロ〔3,2-c〕キノリン誘導体より強い骨吸収抑制作用
と骨形成促進作用を示し、骨吸収と骨形成のバランスを
改善する効果が高いことを見出した。さらに、本発明の
化合物の中のある種の化合物は、骨の伸長効果が強い。
このように、本発明の化合物は先の化合物に比べより好
ましい骨粗鬆症治療剤となり得ることを見出し、本発明
をなすに至った。
本発明はこれらの知見に基づくものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の前記一般式(I)で表されるベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン誘導体は骨吸収抑制作用と骨形成促進作用
を示し、骨粗鬆症治療剤として有用である。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン誘導体は以下のようにして製造することが
できる。例えば、一般式 (式中のR1は水素原子または水酸基である)で表される
ベンゾフロキノリン化合物と一般式 (式中のXはハロゲン原子である)で表される化合物と
をジメチルホルムアミド等の不活性有機溶媒中、炭酸カ
リウム、炭酸水素ナトリウム等の塩基性物質の存在下に
反応させ、一般式 (式中のR2は水素原子または2,3-エポキシプロポキシ基
である)で表されるベンゾフロキノリン化合物を得、次
いで、これを一般式 YH (V) (式中のYは前記と同じ意味を持つ)で表される化合物
と反応させることにより製造することができる。
また、一般式(I)の化合物の中でYがアミノ基である
で表されるベンゾフロキノリン化合物またはその酸付加
塩は、適当なアミノ保護基を有する化合物を上記の方法
で製造した後、アミノ基の保護基を脱離させる方法によ
って製造することもできる。例えば、式 で表されるベンゾフロキノリン化合物をパラジウム炭素
で処理することより製造することができる。
本製造方法において、原料として使用する前記一般式
(II)で表される化合物は文献記載の方法例えば、ブレ
チン オブ ザ ケミカル ソサイアティー オブ ジ
ャパン(Bull.Chem.Soc.Jpn.)53巻,1057〜1060ページ,
1980年;ジャーナル オブ ヘテロサイクリック ケミ
ストリー(J.Heterocyclic Chem.)16巻、487〜491ペー
ジ、1979年;同21巻,737〜739ページ、1984年等の方法
またはそれらの類似方法により容易に製造することがで
きる。
同じく、本製造方法において、原料として使用する前記
一般式(III)または(V)で表される化合物は、市販
品として入手できる。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンゾフロキノリ
ン誘導体は、その水酸基で置換されている炭素原子が不
斉であり、2種類の異性体が存在する。しかしながら、
その立体配置はR配置でもS配置でもよく、両者の混合
物でもかまわない。
本発明の前記一般式(I)で表される化合物は常法に従
い、酸付加塩とすることができ、これらの塩としては塩
酸塩、スルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、酢酸
塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩等
をあげることができる。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン誘導体は常法に従い、種々の医薬品製剤と
することができる。すなわち、必要に応じて賦形剤、崩
壊剤、結合剤、滑沢剤等の医薬品添加物と混合し、常法
に従い調剤することにより、種々の製剤、例えば錠剤、
散剤、カプセル剤等とすることができる。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン誘導体を骨粗鬆症治療剤として用いる場
合、大人1日当り約10〜1000mgを適宜な剤型、例えば錠
剤、散剤、カプセル剤などにし、経口投与するか、また
は大人1日当り約1〜100mgを注射剤等にして非経口投
与する。
本発明の前記一般式(I)で表されるベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン誘導体またはそれらの酸付加塩は鶏胚大腿
骨を用いた試験管内実験において、10-5モル濃度で有意
な骨吸収抑制作用と骨形成促進作用を示し、骨粗鬆症治
療剤として有用である。
〔実施例〕
本発明をさらに詳述するために以下に実施例をあげる。
なお、各実施例中の化合物の融点はすべて未補正であ
る。
実施例1 3-(2-ヒドロキシ‐3-モルホリノプロポキシ)‐5H-ベ
ンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン(化合物1) 3-ヒドロキシ‐5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オ
ン10.0gをジメチルホルムアミドに溶かし、エピブロモ
ヒドリン28.0gおよび炭酸カリウム5.5gを加え、55℃で
3時間攪拌した。反応終了後、水を加え析出結晶をろ取
する。この結晶を水洗した後、乾燥して11.8gの3-(2,3
-エポキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノ
リン‐6-オンを得た。
この3-(2,3-エポキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ
〔3,2-c〕キノリン‐6-オンのうち、6.0gをモルホリン1
00mlに懸濁し、2時間70℃で加熱した。反応終了後、水
を加え、酢酸エチルで抽出し、水洗した後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、4.63g
の3-(2-ヒドロキシ‐3-モルホリノプロポキシ)‐5H-
ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オンを得た。
融点:228〜230℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(d6-DMSO) δ:2.46〜3.55(m,6H),3.60〜3.75(m,4H),4.00〜4.3
0(m,3H),5.13(d,1H),7.05〜7.20(m,2H),7.50〜7.
65(m,2H),7.90〜8.25(m,3H),11.96(br-s,1H) 実施例2 モルホリンの代わりにジメチルアミンまたはイソプロピ
ルアミンを用いて、実施例1と同様の方法により以下の
化合物を得た。
3-(3-ジメチルアミノ‐2-ヒドロキシプロポキシ)‐5H
-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン(化合物2) 融点:212〜216℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(d6-DMSO) δ:2.32(s,6H),2.35〜2.65(m,2H),4.00〜4.25(m,3
H),5.10(br-s,1H),7.05〜7.20(m,2H),7.50〜7.65
(m,2H),7.90〜8.25(m,3H),11.96(br-s,1H) 3-(2-ヒドロキシ‐3-イソプロピルアミノプロポキシ)
‐5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン(化合物
3) 融点:231〜234℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(d6-DMSO) δ:1.10(d,6H),2.65〜2.90(m,3H),3.95〜4.25(m,3
H),5.15〜5.25(m,1H),7.05〜7.20(m,2H),7.50〜7.
65(m,2H),7.90〜8.25(m,3H) 実施例3 3-(3-ベンジルアミノ‐2-ヒドロキシプロポキシ)‐5H
-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン(化合物4) 3-(2,3-エポキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン‐6-オン20mgをベンジルアミン3mlに懸濁
し、2時間加熱した。反応終了後、水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下に溶媒を留去し,残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、13mgの3-(3-ベンジル
アミノ‐2-ヒドロキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ
〔3,2-c〕キノリン‐6-オンを得た。
融点:198〜202℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(CDCl3) δ:2.50〜4.25(m,8H),6.85〜7.05(m,2H),7.20〜7.4
5(m,7H),7.60〜8.25(m,3H),11.3(br,1H) 実施例4 3-(3-アミノ‐2-ヒドロキシプロポキシ)‐5H-ベンゾ
フロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン・塩酸塩(化合物5) 3-(3-ベンジルアミノ‐2-ヒドロキシプロポキシ)‐5H
-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン20mgをメタノー
ルに懸濁し、10%pd/c10mgおよび2N塩酸1mlを加え、水
素気流下室温で攪拌した。反応終了後、触媒をろ去した
後、減圧下に溶媒を留去し、10mgの3-(3-アミノ‐2-ヒ
ドロキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリ
ン‐6-オン・塩酸塩を得た。
融点:>300℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(d6-DMSO) δ:2.55〜4.30(m,6H),7.10〜7.25(m,2H),7.45〜7.7
0(m,2H),7.90〜8.30(m,3H) 実施例5 3-(2,3-エポキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ〔3,2-
c〕キノリン‐6-オンの代わりに、等モル量の3,9-ビス
(2,3-エポキシプロポキシ)‐5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕
キノリン‐6-オンを用い、対応するアミノ化合物等の反
応試薬を各々2倍モル量用いて、実施例1と同様の方法
により以下の化合物を得た。
3,9-ビス(2-ヒドロキシ‐3-ホルホリノプロポキシ)‐
5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン(化合物6) 融点:189〜196℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(d6-DMSO) δ:2.40〜3.80(m,20H),4.00〜4.30(m,6H),5.00〜5.
15(m,2H),7.05〜7.25(m,3H),7.57(br-s,1H),7.95
〜8.10(m,2H),11.92(br-s,1H) 3,9-ビス(2-ヒドロキシ‐3-イソプロピルアミノプロポ
キシ)‐5H-ベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン‐6-オン(化
合物7) 融点:172〜176℃ IR(KBr):νco1660cm-1 NMR(d6-DMSO) δ:1.11(d,12H),2.65〜2.95(m,6H),3.95〜4.25(m,
6H),7.00〜7.25(m,3H),7.56(br-s,1H),7.95〜8.10
(m,2H) 実施例6 骨吸収抑制作用 骨吸収抑制作用を「組織培養応用研究法」111〜114ペー
ジ(山根績、遠藤浩良編集、ソフトサイエンス社出版,1
985年)記載の方法に従い測定した。
孵卵10〜11日の鶏胚大腿骨を摘出し、骨に付着する柔組
織をよく取り除いた後、本発明のベンゾロ〔3,2-c〕キ
ノリン誘導体を添加したBGJb-HW2培養液(以下培養液と
いう)1mlを用いて、37℃で1日間回転培養法により前
培養を行う。なお、本発明の化合物は一旦、ジメチルス
ルホキサイドに溶解して、0.01モル濃度の溶液を調製
し、これを培養液で1000倍希釈し、10-5モル濃度とす
る。また、対照群には同容量のジメチルスルホキサイド
のみを加えて培養を行う。
翌日、新鮮な培養液に45CaCl2を1μCi/mlの濃度に溶解
し、前培養した鶏胚大腿骨をその1mlに浸漬し、37℃に
て2時間振盪培養する。これにより培養骨中の骨塩は45
Caで標識される。培養終了後ただちにあらかじめ37℃に
加温しておいたリン酸緩衝生理食塩水で培養骨を洗浄し
て骨に付着している45Caを取り除く。この45Caの標識培
養骨を再び培養液で回転培養法(10回転/時)により培
養する。2、24、48、72時間ごとに培養液から正確に一
定量の培養液を分取し、同時に残りの培養液を捨て、新
しい培養液を加える。分取した培養液中の45Ca放射活性
を液体シンチレーションカウンターで測定し、全培養液
中の45Caの放射活性を計算する。培養終了後、骨組織を
1規定塩酸中に1日放置し、全カルシウムを溶出させ、
その放射活性を測定し、培養骨中の最終残存放射活性と
する。
得られた測定値から、最初に骨組織に取り込まれた全放
射活性に対する培養骨中に残存している放射活性の割合
を算出し、24時間以降の培養骨中の放射活性残存減衰曲
線で破骨細胞による骨塩溶出を直線回帰し、得られた直
線の勾配より、培養骨へ沈着した骨塩中のカルシウムの
ターンオーバー率を生物学的半減期T1/2として求める。
本発明の化合物群および対照群は各々1群5例で実施し
た。
対照群のT1/2の値と比較して、本発明の化合物群のT1/2
の値が大きい値を示した場合、本発明の化合物は骨吸収
抑制作用を有することを示す。本発明の化合物の骨吸収
抑制作用の効力をT1/2の値を用い、以下の式により求め
る。
結果を以下に示す。
〔化合物〕 〔骨吸収抑制作用の効力〕 化合物2 1.69 化合物3 2.12 化合物7 1.22 実施例8 骨形成促進作用 骨形成促進作用を「組織培養応用研究法」103〜111ペー
ジ(山根績、遠藤浩良編集、ソフトサイエンス社出版,1
985年)記載の方法に従い測定した。
孵卵9日の鶏胚大腿骨を摘出し、骨に付着する柔組織を
よく取り除き、1個体の左右の大腿骨のうち一方を本発
明の化合物群、他方を対照群として用い、培養用平角試
験管の内面に一本ずつ付着させ、これにBGJb-HW2培溶液
(以下培養液という)2mlを加えシリコン栓で密栓し、3
7℃で回転培養(10回転/時間)する。本発明の化合物
は一旦、ジメチルスルホキサイドに溶解して、0.01モル
濃度の溶液を調製し、これを培養液で10-5モル濃度にな
るよう1000倍希釈する。また、対照群には同容量のジメ
チルスルホキサイドのみを加えて培養を行う。
1日毎に骨の長さを測定しつつ、新鮮な培養液で交換し
ながら骨培養を6日間継続する。
培養終了時に培養骨をリン酸緩衝生理食塩水で洗い、1
規定塩酸中に1日放置して、骨組織からカルシウムを溶
出させ、溶出したCa量をオルトクレゾールフタレインに
よりキレート法で定量する。
本実験は各群6例で実施した。
本発明の化合物の骨形成促進作用の効力を以下の式によ
り求めた。
結果を以下に示す。
化合物 骨形成促進作用の効力 化合物1 1.07 化合物2 1.04 化合物3 1.09 化合物6 1.16 化合物7 1.03 また、骨の伸長作用における効力を以下の式により求め
た。
結果を以下に示す。
化合物 骨の伸長作用の効力 化合物1 1.10 〔発明の効果〕 本発明の一般式(I)で表されるベンゾフロ〔3,2-c〕
キノリン誘導体およびそれらの薬理学的に許容できる塩
は鶏胚大腿骨を用いた試験管内実験において、10-5モル
濃度で骨中のカルシウム含量の増加作用または骨の伸長
効果等の骨形成促進作用および骨吸収抑制作用において
有意な効果を示す。
このように、本発明の一般式(I)で表されるベンゾフ
ロ〔3,2-c〕キノリン誘導体は骨粗鬆症治療剤としてき
わめて有用な化合物である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中のRは水素原子または式-O-CH2-CH(OH)-CH2-Yで
    表される基であり、Yは窒素原子で結合している含窒素
    脂肪族異項環基、N-低級アルキルアミノ基、N,N-ジ低級
    アルキルアミノ基、低級アルアルキル基またはアミノ基
    である)で表されるベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン誘導
    体およびそれらの酸付加塩。
  2. 【請求項2】一般式 (式中のRは水素原子または式-O-CH2-CH(OH)-CH2-Yで
    表される基であり、Yは窒素原子で結合している含窒素
    脂肪族異項環基、N-低級アルキルアミノ基、N,N-ジ低級
    アルキルアミノ基、低級アルアルキル基またはアミノ基
    である)で表されるベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン誘導
    体およびそれらの酸付加塩。
  3. 【請求項3】式 で表されるベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン誘導体および
    その酸付加塩。
  4. 【請求項4】式 で表されるベンゾフロ〔3,2-c〕キノリン誘導体および
    その酸付加塩。
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