JPH069229A - 光学素子製造方法 - Google Patents

光学素子製造方法

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JPH069229A
JPH069229A JP4174093A JP4174093A JPH069229A JP H069229 A JPH069229 A JP H069229A JP 4174093 A JP4174093 A JP 4174093A JP 4174093 A JP4174093 A JP 4174093A JP H069229 A JPH069229 A JP H069229A
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正樹 大森
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昌之 冨田
Isamu Shigyo
勇 執行
Fumitaka Yoshimura
文孝 吉村
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光学素子製造方法において、プレス成形加工
の冷却後に、上型に対するガラス成形品の離型性を良好
にし、成形品の自動取出しを、常に、適確に行なうこと
を目的とする。 【構成】 ガラス材料、および、上型13、下型14を
所定の成形温度に加熱する工程と、前記光学素子の形状
をプレス成形する工程と、前記ガラス成形品自体がその
寸法形状を保持するに足る温度まで、上型13、下型1
4およびガラス成形品を徐冷する工程と、前記徐冷後
に、前記下型を冷却して、上型13および該上型14に
接触しているガラス成形品の上面の温度と、冷却した下
型14および該下型14に接触しているガラス成形品の
下面の温度とに、所要の温度差を与えて、前記ガラス成
形品の下面の収縮量を上面の収縮量よりも大きくする工
程と、前記上型および下型を開いて、前記ガラス成形品
を取出す工程とよりなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学素子をプレス成形
で形成する際、そのプレス成形後において、成形品の取
出しを良好に行うようにした光学素子製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、所定の表面精度を有する成形用型
内に光学素子材料を収容して、プレス成形することによ
り、研削及び研摩などの後加工を不要とした、高精度光
学面を有する光学素子を成形する方法が開発されてい
る。
【0003】このようなプレス成形法を採用し、しか
も、光学素子の連続成形に好適する光学素子成形方法
は、例えば、特開昭59−150728号公報あるいは
特開昭61−26528号公報に示されているように、
光学素子の成形用ガラス素材を成形用型内に収容配置し
て、この素材を型内で保持したまま、加熱部と成形部と
冷却部とを有する連続炉内に、順次、取り入れ、加熱部
にて、成形用型とともに成形用ガラス素材を成形可能な
温度まで加熱軟化し、その後、成形部にて、プレス成形
し、次に、冷却部にて、プレス時における成形用型を閉
じた状態を維持したままで、成形用ガラス素材がガラス
転移点以下になるまで冷却し、しかる後、型内からガラ
ス成形品を取出すという工程を含むものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな工程中、光学素子の成形用ガラス素材が成形可能な
温度まで加熱される過程において、該成形用ガラス素材
は、成形用型内にて型の表面に接触するか、または、近
接した状態にあるため、プレス成形前に成形用ガラス素
材と型の表面が反応して、この型表面が侵されてしまう
という問題点があった。特に、光学素子の成形用ガラス
素材が鉛含有ガラス素材である場合、ガラス素材と型表
面の間隔が1mm程度の非接触状態であっても、加熱後
においては型表面にガラス素材中の鉛成分が付着して、
該型表面が急速に侵され、型の表面精度が著しく低下し
てしまう。
【0005】そこで、本発明者らは、このような問題点
を解決すべく、プレス成形時における成形用型のガラス
成分による侵食を防止して、該成形用型の耐久性および
表面精度を維持し、高精度光学素子を連続的かつ量産的
に製造することができる光学素子製造装置について既に
提案してある。
【0006】ここで問題になるのは、上記のような成形
用型からガラス成形品を取出すには、通常、上型を持ち
上げてから、吸着ハンドなどをガラス成形品に近づける
ようにしている。ところが、ガラス成形品の冷却過程に
おいて、ガラス成形品が上型に付着すると、上型を持ち
上げる際、この成形品が上型に付着したまま持ち上げら
れることがあり、成形品の自動取出しに不都合なばかり
か、成形品が上型に付着して持ち上げられた後、上型か
ら剥離して落下し、下型の成形面上で破損したり、損傷
するおそれがある。
【0007】本発明者らは、冷却工程における成形用型
とガラス成形品との関係を、つぶさに観察した結果、次
のような結論に達した。すなわち、徐冷工程中は上型、
下型、ガラス素材(成形品)は、ガラスの転移温度以上
の温度領域からガラスが形状変化を起こさなくなる粘弾
性領域以下の温度まで全体が徐々に冷却されるが、粘弾
性領域までの温度降下では、ガラス素材の上部、内部、
下部には、その温度分布による内部応力は発生していな
い。しかし、粘弾性領域内の温度では、成形用型とガラ
ス成形品との収縮率の差で、ガラス表面から内部応力歪
が発生するが、この場合、成形用型表面に対するガラス
成形品の付着力は、上型および下型の成形面の形状およ
び温度の差で相違する。このため、上記のように、徐冷
して行く過程で、上型および下型の温度管理を誤ると、
成形用型の開放時、ガラス成形品が上型に付着し、その
後、上型から剥離して落下することになる。
【0008】例えば、図9に示すように、成形用型を、
凹面を有する上型62および凸面を有する下型61で構
成し、この成形用型を用いてガラス素材63をプレス成
形した場合、成形用型が閉じた状態では、上型62の成
形面とガラス素材63の上面とは、また、下型61の成
形面と素材63の下面とは、それぞれ、接触した状態に
あるが、プレス成形されたガラス素材63を冷却するた
め、上型62および下型61を徐冷する過程で上述のよ
うに、ガラス素材の表面部で大きく内部応力歪が発生
し、図10に示すように、成形用型の開放時、ガラス素
材63の上面と上型62との間に吸着力が作用し、一
方、下型61の成形面とガラス素材63の下面との間で
は剥離作用が働く。従って、上型62を持ち上げた時、
この上型と共に素材63が持ち上げられてしまう。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上述のように、成形用ガラス
素材を成形用型内でプレス成形するプレス成形工程、成
形されたガラス成形品を取出し温度まで徐冷する冷却工
程、および、ガラス成形品の取出し工程を有する光学素
子製造方法において、成形品の取出し時における上記の
問題点を改善すべくなされたもので、プレス成形加工の
冷却後に、上型に対するガラス成形品の離型性を良好に
し、成形品の自動取出しを、常に、適確に行なうことを
目的とするのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
上型と下型との間にガラス材料を装填して、所要形状の
光学素子を加圧成形するす光学素子製造方法において、
前記ガラス材料、および、上型、下型を所定の成形温度
に加熱する工程と、前記加熱工程の後に、前記上型およ
び下型の距離を狭め、前記ガラス材料に荷重を負荷して
ガラス材料を前記上型、下型の成形面に密着させて前記
光学素子の形状を成形する工程と、前記成形工程後、前
記ガラス成形品自体がその寸法形状を保持するに足る温
度まで、上型、下型およびガラス成形品を徐冷する工程
と、前記徐冷後に、前記下型を冷却して、上型および該
上型に接触しているガラス成形品の上面の温度と、冷却
した下型および該下型に接触しているガラス成形品の下
面の温度とに、所要の温度差を与えて、前記ガラス成形
品の下面の収縮量を上面の収縮量よりも大きくする工程
と、前記上型および下型を開いて、前記ガラス成形品を
取出す工程とよりなることを特徴とする。
【0011】
【作用】しかして、本発明においては、成形用型でガラ
ス素材をプレス成形した後、徐冷によって粘弾性領域の
温度まで冷却した時点で、更に、下型を介して、ガラス
成形品を冷却するから、この型内から成形品を取出すに
際して、上型、下型の双方に温度差を与えるため、例え
ば、図9のような、上型の方向に凹状のガラス成形品を
作る場合、ガラス素材63の下面の収縮量を、上面の収
縮量よりも大きくするように、例えば、冷却ノズル66
から冷却ガスを噴射して、下型を冷却するのである。こ
の時、素材63の下側に収縮が生じると、この素材は、
図11に示すように、上側にたわみが生じ、素材63の
上面と上型62の成形面との密着が解除されることにな
る。その結果、ガラス成形品は、下型上に残され、吸着
ハンドなどによる取出し作業を容易にする。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を参照しな
がら、具体的に説明する。なお、ここで、図1は、本実
施例における成形品取出室の断面図、図2は、図1に示
す成形品取出室を備えたプレス成形装置の概略平面図、
図3〜図7は、図2に示す成形装置の各工程における断
面図である。
【0013】図2に示す成形装置の全体的構成は、素材
取入室1、加熱部2、素材移替部3、プレス部5、徐冷
部6および成形品取出室7からなる。素材取入室1、加
熱部2、素材移替部3およびプレス部5は、同一ライン
上に配列してあり、これらのラインと並列に、徐冷部6
が配設されている。
【0014】加熱部2の入口近傍には、第1の移送室2
1が構成され、この第1の移送室21に上記素材取入室
21が設けられている。また、プレス部5の出口近傍に
は、第2の移送室22が構成され、徐冷部6の入口に
は、第3の移送室23が構成され、これら第2および第
3の移送室は、互いに、移送路25で連結されている。
さらに、徐冷部6の出口近傍には、第4の移送室24が
構成され、この第4の移送室24には、素材取出室7が
設けられ、第4の移送室24と上記第1の移送室21と
は回送路26で連結されている。これらの各室各部は、
連続的な循環経路をなして、トンネル型の炉体59を構
成し、そこに、加熱部2、素材移替部3およびプレス部
5を加熱するヒーター57と、徐冷部6を加熱するヒー
ター58とが設けられている。
【0015】11は、この経路を移送されるパレットで
あり、該パレット11上には、素材載置台12、プレス
成形用の上型13および下型14が、一定の間隔を介し
て配設されている。また、下型14の外周には、ガイド
部材27が、上型13の載置動作を案内すると共に上型
13の位置決め用として、下型14の上端部よりやや突
出するように固設されている。上型13および下型14
のプレス成形面には、夫々、光学素子機能面を成形する
ための鏡面13a,14aが施されている。なお、この
パレット11には、ある程度の大きさを有する貫通孔4
3aが、下型14の下方位置に設けられている(図1)
が、このことは後述する。
【0016】パレット11を上記経路中にて移送する手
段として、第1の移送室21には、押出しシリンダー5
1が設けられ、第2の移送室22には、押出しシリンダ
ー53と引出しシリンダー52とが設けられ、第3の移
送室23には、押出しシリンダー54が設けられ、ま
た、第4の移送室24には、押出しシリンダー55と引
出しシリンダー56とが設けられており、パレット11
は、これらシリンダーの押出し或いは引出し動作によ
り、各工程に移送される。パレット11は、炉体59内
に設けられた不図示のレール上に載置され、シリンダー
の押出し或いは引き出しにより、レール上を移動する。
【0017】このパレット11の移動動作について、よ
り詳細に述べれば、パレット11は加熱部2の入口付近
からプレス部5の出口付近まで複数配列されていて、第
1の移送室21の押出しシリンダー51の押出動作によ
り、接触した状態でプレス部5の方向に移動される。
【0018】押出しシリンダー51がパレット11を1
個分だけ押出すと、プレス部5から先頭に位置するパレ
ットAが1個だけ玉突き式に押出される。さらに、この
パレット11が、引出しシリンダー52により、第2の
移送室22に引出されると、この第2の移送室22に
て、押出しシリンダー53により押出され、更に、移送
路25を移動した後、第3の移送室23に移送される。
次いで、この第3の移送室23に移送された1個のパレ
ット11は、押出しシリンダー54により、徐冷部6の
方向に押出され、既に徐冷部6に配列された複数のパレ
ット11が、上記同様に、玉突き式に移動する。これら
パレット11の内、先頭のパレットBが、第4の移送室
24に押出されと、パレットBは、該移送室24にて、
押出しシリンダー55により押出され、回送路26を経
て、第1の移送室21に至る。
【0019】次に、上記成形室の各部について説明す
る。素材移替部2および成形品取出室7には、上型13
を下型14に対して所要間隔をあけるまで持上げるため
の持上げハンド16,20が設けられている。この持上
げハンドは、不図示のリフト手段により上下動する。さ
らに、素材移替部3には、素材取入室1にて素材載置台
12上に配置された素材15を下型14上に移替えるた
めの吸着フィンガー4が設けられている(図5)。そし
て、上記持上げハンド16の作動により、上型13が一
旦持上げられた後、該吸着ハンド4が作動し、素材15
が下型14上の所定位置に移し替えられる。この吸着フ
ィンガー4は、上記のような素材15の移し替え時に、
該素材15が正確に下型14上の所定位置に配置される
ように、また、パレット11上の素材載置台12と下型
14との間の所定間隔の長さだけ、一定のストローク
で、正確に平行移動する作動するように、構成されてい
る。
【0020】また、素材取入室1および成形品取出室7
には、素材15を載置台12上に配置したり、成形品1
8を上型14から取出すための吸着フィンガー19が設
けられている(図7)。また、プレス部5には、プレス
成形時に上型13を押圧するためのプレス用ロッド17
が設けられている(図6)。
【0021】ここで、図1を参照しながら、成形品取出
室7について詳細に説明する。この成形品取出室7を形
成する炉体59内には、上述したように、冷却部6から
回送路26に対して連続的に設けられたレール41があ
り、このレール上にパレット11が載置されている。パ
レット11上には、上記のように、素材載置台12、プ
レス成形用の上型13および下型14が配設されてい
る。また、パレット11の下型14の下方位置には、貫
通孔43aが設けられ、また、この成形品取出室7にお
けるレール41の下方にあって、パレット11の貫通孔
43aに対応する位置に貫通孔43bが設けられてお
り、炉体59の下方から伸張する冷却ノズル44がこれ
らの貫通孔43a,43bに挿通可能になっている。冷
却ノズル44は、シリンダー45により上下動すること
ができ、バルブ46を介して、不図示の供給源からN2
ガスなどの冷却ガスの供給を受け、上型14の底部に向
けて、噴出するように構成されている。なお、42は、
冷却ノズル44と炉体59の気密性を確保するための真
空シールである。
【0022】本装置において炉体59の内部は、上型1
3および下型14を形成する型材が高温下で酸化される
のを防止するように、真空排気の後、N2 ガスなどの非
酸化性ガスを充填する必要があるため、上述した持上げ
ハンド16、吸着フィンガー4、プレスロッド17など
と、炉体59外壁との摺動部分には、充分のシールドを
施しておく必要がある。また、本装置においては、図に
は省略してあるが、素材15を素材取入室1に取入れる
際、外気が炉体59の内部に侵入しないように、雰囲気
置換室を設ける必要がある。
【0023】次に、上述のように構成された装置の動作
について、図3〜図7に示すプレス成形工程順に説明す
る。図3は、素材15が配置されていない状態のパレッ
ト11を示す。まず、上記したように、上下型13、1
4の型材の酸化防止のために、炉体59の内部を、不図
示の真空ポンプにより、1×10-2Torrまで真空排
気した後、N2 ガスまたはその他の非酸化性ガスを充填
する。次いで、ヒーター57,58に通電し、炉内温度
を所定値まで昇温する。昇温完了後、素材取入室1にて
上記雰囲気置換室を通し、吸着フィンガー19により、
素材15を、図4に示すように、素材取入室1にあるパ
レット11の載置台12上に配置する。次に、上述した
ように、押出しシリンダー51,53,54,55およ
び引出しシリンダー52,56を作動して、順次、パレ
ット11が成形品取出室7から素材取入室1に送られて
くる度に、上記の方法で、素材15を各々の載置台12
上に配置する。このような動作を繰り返し行うことによ
り、最初のパレット11に供給された素材15、上型1
3および下型14が、素材移替部3付近において、プレ
ス成形に必要な温度まで加熱され、その時点で、素材1
5が下型14へ移し替えられる。なお、この時、素材1
5、上型13および下型14は、ほぼ同温度までに加熱
されていることが望ましい。こうすることにより、移し
替え後の素材15の温度が、上型13あるいは下型14
の温度によって変化することなく、最適なプレス温度条
件下で、素材15のプレス成形を行なうことができる。
素材移替部3においては、図5に示すように、持上げハ
ンド16により、上型13を持上げ、次いで、吸着フィ
ンガー4により素材15を吸着して、下型14上に移し
替える。この後、押出しシリンダー51を押出して、素
材15の移替えが完了したパレット11をプレス部5の
位置に移動させる。この時、図6に示すように、持上げ
ハンド16を除去すると共に、プレス用ロッド17を作
動させ、所定のプレス圧にて上型13を押圧し、素材1
5に対するプレス成形を行なう。
【0024】次いで、プレス用ロッド17の押圧を解除
し、上型13をプレス時における状態に維持したまま、
押出しシリンダー51の作動により、パレット11をプ
レス部5から移動して、該プレス部5の出口付近にもた
らす。さらに、このパレット11を、引出しシリンダー
52により引出して、第2の移送室22に移動した後
に、押出しシリンダー53により押出し、移送路25を
経て移送室23に移送する。次いで、パレット11は押
出しシリンダー54の押出しにより、成形品の取出室7
の方向に押出されるが、押出し方向の前方には、他のパ
レット11が配列された状態にあるので、上述のような
動作が継続する中で、パレット11が徐冷部6の出口付
近に至る間、上型13および下型14内で保持された成
形品18は徐冷部6を通過する間に、ここで徐々に冷却
される。かくして、徐冷部6の先頭位置まで移動したパ
レット11は、引出しシリンダー56により成形品取出
室7に至る。
【0025】ここで、成形品取出室7での動作につい
て、図1を参照しながら詳述する。上記のように、成形
品取出室7に移送されたパレット11は、ここで、一旦
停止する。そして、徐冷によって粘弾性領域の温度まで
冷却した時点で、シリンダー45を作動して、冷却ノズ
ル44を上昇する。このとき、レール41、パレット1
1の貫通孔43b、43aは、上下方向について同位置
にあるから、冷却ノズル44の噴出口は、レール41の
貫通孔43b、次いで、パレット11の貫通孔43aを
挿通して、下型14の底部付近まで近づく。次いで、バ
ルブ46を開けて、N2 ガスを下型14に噴射し、成形
品18の下型14に接触した下面の温度が、上型13に
接触した上面の温度より所定温度差だけ低くなるよう
に、下型14を冷却する。このように、ガラス成形品の
徐冷から取出しまでの温度降下が、そのガラス成形品の
上面より下面の方が大きくなるようにすると、上面側の
ガラス収縮量より、下面側のガラス収縮量の方が大きく
なり、ガラス成形品18の下面に、図11に示すような
収縮による反りが生じる。かくして、生じた成形品の反
りにより、成形品18の上面中心部が上型13に接触す
る形状となり、密着状態が除かれ、剥離する。従って、
従来から問題となっていた、プレス後の冷却による上型
13と成形品18との付着状態は、解消され、成形型の
開放時、ガラス成形品18が上型13に付着するおそれ
がなくなる。
【0026】従って、自動的に、吸着ハンドなどでの、
ガラス成形品の取出しが、確実かつ容易になる。この実
施例では、図7に示すように、持上げハンド20を作動
して上型13を除去し、次いで、吸着フィンガー19に
より成形品18を取出す。そして、この成形品取出しの
完了したパレット11は、押出しシリンダー55の押出
しにより、回送路26を経て、素材取入室1に移送さ
れ、その際、上述したように、ガラス成形品が上型に付
着することがなく、吸着フィンガーなどによる成形品の
自動取出しを適確に行なうことができる。また、従来の
ように、成形品取出しの際に、成形品を損傷するおそれ
がないので、装置の信頼性が向上する。なお、このよう
な成形品の自動取出しを行なう手段は、上記実施例のよ
うな、連続的な自動プレス成形ラインに、特に、好適す
るものである。
【0027】なお、本発明は、図8に示すような、ロー
タリーテーブルを用いてパレットの回転移動を行なう構
成のプレス成形装置にも適用可能である。この成形装置
の全体的構成は、図8に示すように、不図示の駆動装置
によるロータリーテーブル36上に素材取入室31、加
熱部32、素材移替部33、プレス部34、徐冷室35
および成形品取出室40を配置したものであり、このテ
ーブル上にパレット37を一定ピッチで配置し、このパ
レット37上に素材載置台38と型39とを所定間隔で
配設したものである。この装置の成形品取出室40に、
上記同様の冷却ノズルを設け、下型を冷却するようにす
れば、上記実施例と同様の効果を得ることができる。な
お、この装置の基本的な動作は、本装置がロータリーテ
ーブル形式で動作してパレットの移動が行なわれる点以
外は、上記実施例とほぼ同様であり、効果も同じであ
る。
【0028】次に、本発明の効果について、以下の実験
例に基き説明する。成形用型としては、上型を曲率半径
が38mmの凹面とし、下型を曲率半径が21mmの凸
面とし、中心厚を2.5mm、径を22mmとして、上
型および下型とも超硬合金で構成した。
【0029】このような成形用型に対して、光学ガラス
SF8で形成した成形用ガラス素材を540℃にてプレ
ス成形した後、冷却工程で370℃まで冷却した。この
ようにして成形された成形品を取出室において取出す
際、上記の実施例で示したように、上型の温度に対して
下型の温度が低く、あるいは、高くなるように、両者の
間に温度差を与えた。そして、各種温度差のもとで、夫
々について、50回程度の実験を繰り返して、ガラス成
形品が上型に付着する回数を数えた。下表に、その実験
結果を記してある。 上表からは、上型と下型との温度差が100℃程度で成
形品が上型に付着するおそれが全く無いこと、また、こ
の場合、下型を上型より低い温度にした方がより効果的
であることが理解できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上型と下型との間にガラス材料を装填して、所要形状の
光学素子を加圧成形するす光学素子製造方法において、
前記ガラス材料、および、上型、下型を所定の成形温度
に加熱する工程と、前記加熱工程の後に、前記上型およ
び下型の距離を狭め、前記ガラス材料に荷重を負荷して
ガラス材料を前記上型、下型の成形面に密着させて前記
光学素子の形状を成形する工程と、前記成形工程後、前
記ガラス成形品自体がその寸法形状を保持するに足る温
度まで、上型、下型およびガラス成形品を徐冷する工程
と、前記徐冷後に、前記下型を冷却して、上型および該
上型に接触しているガラス成形品の上面の温度と、冷却
した下型および該下型に接触しているガラス成形品の下
面の温度とに、所要の温度差を与えて、前記ガラス成形
品の下面の収縮量を上面の収縮量よりも大きくする工程
と、前記上型および下型を開いて、前記ガラス成形品を
取出す工程とよりなるので、プレス成形加工の冷却後
に、上型に対するガラス成形品の離型性を良好にし、成
形品の自動取出しを、常に、適確に行なうことができ、
また、吸着フィンガーなどを用いた自動取出しを確実に
行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例における成形品取出室の断面図であ
る。
【図2】図1に示す成形品取出室を備えたプレス成形装
置の概略平面図である。
【図3】図2に示す成形装置の工程順序を示す断面図で
ある。
【図4】図2に示す成形装置の工程順序を示す断面図で
ある。
【図5】図2に示す成形装置の工程順序を示す断面図で
ある。
【図6】図2に示す成形装置の工程順序を示す断面図で
ある。
【図7】図2に示す成形装置の工程順序を示す断面図で
ある。
【図8】図2に示す成形装置の他の実施例を示す概略平
面図である。
【図9】成形用型に成形品が付着する状況について説明
するための縦断面図である。
【図10】成形用型に成形品が付着する状況について説
明するための縦断面図である。
【図11】成形用型に成形品が付着する状況について説
明するための縦断面図である。
【符号の説明】
1,31 素材取入室 2,32 加熱部 3,33 素材移替部 5,34 プレス部 6,35 徐冷部 11,37 パレット 12,38 素材載置台 13 上型 14 下型 41 レール 43a,43b 貫通孔 44 冷却ノズル 45 シリンダー 46 バルブ
フロントページの続き (72)発明者 吉村 文孝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型との間にガラス材料を装填し
    て、所要形状の光学素子を加圧成形するす光学素子製造
    方法において、 前記ガラス材料、および、上型、下型を所定の成形温度
    に加熱する工程と、 前記加熱工程の後に、前記上型および下型の距離を狭
    め、前記ガラス材料に荷重を負荷してガラス材料を前記
    上型、下型の成形面に密着させて前記光学素子の形状を
    成形する工程と、 前記成形工程後、前記ガラス成形品自体がその寸法形状
    を保持するに足る温度まで、上型、下型およびガラス成
    形品を徐冷する工程と、 前記徐冷後に、前記下型を冷却して、上型および該上型
    に接触しているガラス成形品の上面の温度と、冷却した
    下型および該下型に接触しているガラス成形品の下面の
    温度とに、所要の温度差を与えて、前記ガラス成形品の
    下面の収縮量を上面の収縮量よりも大きくする工程と、 前記上型および下型を開いて、前記ガラス成形品を取出
    す工程とよりなることを特徴とする光学素子製造方法。
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