JPH0691271A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH0691271A
JPH0691271A JP24497192A JP24497192A JPH0691271A JP H0691271 A JPH0691271 A JP H0691271A JP 24497192 A JP24497192 A JP 24497192A JP 24497192 A JP24497192 A JP 24497192A JP H0691271 A JPH0691271 A JP H0691271A
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JP
Japan
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water
cleaning
tank
washing
decomposing
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JP24497192A
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English (en)
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Chikara Ueno
主税 上野
Seizo Doi
清三 土井
Jiro Kano
二朗 加納
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、被洗浄体に対する洗浄性に優れ、
かつ環境を汚染することのない洗浄装置を提供すること
を目的とする。 【構成】 本願第1の発明は、ヒドロキシルイオン含有
水を洗浄水として被洗浄体を洗浄する洗浄手段と、この
洗浄手段で被洗浄体を洗浄したのちの洗浄水に含まれる
ヒドロキシルイオンを分解する分解手段と、この分解手
段によるヒドロキシルイオンの分解によって遊離された
汚染物と水とを分離する分離手段とを備えて構成され
る。また、本願第2の発明は、水を低電圧で分解し、ヒ
ドロキシルイオンを含有する洗浄水を生成する生成手段
と、この生成手段で生成された洗浄水を用いて被洗浄体
を洗浄する洗浄手段と、この洗浄手段で被洗浄体を洗浄
した後のヒドロキシルイオンを分解する分解手段と、こ
の分解手段によるヒドロキシルイオンの分解によって遊
離された汚染物と水とを分離すると共にこの分離された
水を前記生成手段に戻す分離手段とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素及び酸素元素から
なるヒドロキシルイオン含有水を洗浄剤とする洗浄装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のエレクトロニクス分野の発展は、
周知のごとく、非常にめざましいものがある。その原動
力として、半導体の発展が第一に挙げられる。これに伴
い、精密洗浄に対する関心が急速に高まっている。この
洗浄は、あらゆる工業分野において行われており、特に
めっき塗装における表面処理、精密部品洗浄、光学レン
ズの洗浄、精密電子部品洗浄などでは強い関心がもた
れ、洗浄の技術進歩に期待が寄せられている。
【0003】従来、物品の洗浄液としてトリクロロエチ
レン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、1,1,1
トリクロロエタンなどの塩素系有機溶剤およびフルオロ
カーボン、いわゆるフロン(特にCFC−113)など
のハロゲン化炭化水素が広く使用されている。これらの
溶剤は、洗浄力が高く、引火性がない上、蒸発性も高
く、容易に乾燥するため作業性が良いという特性を有し
ている。また、これら塩素系有機溶剤およびハロゲン化
炭化水素は、沸点まで加熱すれば洗浄後の蒸気乾燥がで
き、しかも冷却コイルを設けることにより洗浄槽からの
溶剤蒸発の飛散防止や蒸留再生ができるなど、洗浄コス
トと作業性にも優れている。
【0004】しかしながら、塩素系有機溶剤は有機溶剤
中毒予防規則に該当し、特に近年、地下水や井戸水に微
量に混入していることが各地で認められるようになり、
またこれらは発癌性物質として扱われることから厳しく
規制されるに至っている。また、比較的毒性の低い1,
1,1トリクロロエタンやCFC−113などのハロゲ
ン化炭化水素についても、オゾン層破壊物質として、国
際的に使用量の大幅な削減または使用の中止が求められ
ている。
【0005】このような状況の下で、代替洗浄法として
引火性有機溶剤による洗浄法、代替フロンによる洗浄
法、アルカリ脱脂洗浄法或いは界面活性剤による洗浄法
などが検討されている。
【0006】引火性有機溶剤による洗浄法は、比較的良
好な洗浄力を有し、生体への安全性も高く、オゾン層破
壊の懸念もないなどの長所を有するので、CFC−11
3や塩素系有機溶剤の代替洗浄法として好ましい。ただ
し、引火性有機溶剤による洗浄法においては、洗浄後の
溶剤の蒸発乾燥性が重要である。
【0007】しかし、蒸発性の高いアセトン、トルエ
ン、n−ヘキサンなどの有機溶剤は、引火点が低く火災
の危険があり、消防法上使用量が規制され、しかも防火
設備を必要とするため、一般に使用されない。逆に、消
防法危険物第4類第3石油類該当の引火点70℃以上の
溶剤は、使用上の制約が少ないが、蒸発性が低く、乾燥
が困難であるという問題がある。
【0008】このように、有機溶剤の蒸発速度はその沸
点および引火点と相関する。したがって、一般的な有機
溶剤においては、引火点および毒性の点で適性であると
いうことと、蒸発乾燥性が良いということとは相反する
関係にある。現在のところ、この両者の条件を満たす有
機溶剤はハロゲン化炭化水素以外に見当たらないが、前
述したようにハロゲン化炭化水素は環境規制を受けてい
る。
【0009】代替フロンとしては、HCFC225,H
CFC123,HCFC141bなどが開発されている
が、これらの溶剤は分子構造中に塩素原子を有するた
め、オゾン破壊係数が0ではなく、将来オゾン層破壊物
質として規制される可能性がある。
【0010】アルカリ脱脂洗浄法、界面活性剤による洗
浄法は、CFC−113などが使用される以前には広く
用いられてきた洗浄法であり、洗浄液の主成分は水であ
るので引火性の点では問題がない。しかし、これらの洗
浄法においては、洗浄剤中に含まれるアルカリ塩類や界
面活性剤が洗浄後の被洗浄物上に残存し易く、洗浄後の
乾燥シミあるいは品質不良の原因となっている。そのた
め、これらを除去するために多量のすすぎ水が必要とな
っている。またこれらの成分中には、リンやチッ素元素
などの河川の汚染原因となる元素が含まれているものが
多い。このため、すすぎ水等に対する排水処理が必要で
あるが、一般にその処理は手間がかかり、特に界面活性
剤の除去については、その性質上困難とされている。ま
た、工場排水に対する環境規制も厳しくなっており、加
えて工業用水不足の問題も深刻化している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述してきたように、
従来、使用されてきた塩素系有機溶剤及びハロゲン化炭
化水素による洗浄に対する代替方法としての、引火性有
機溶剤等の非水系洗浄では引火点が低く火災の危険性が
あり、また界面活性剤等の水系洗浄ではすすぎ及び排水
処理などの問題がある。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、被洗浄物に付着した油脂・粒子等の汚染物を十分に
洗浄することができ、化学薬剤による環境破壊のおそれ
や人体に対する影響等がなく、火災の危険性もなく、使
用水量が少なく、排水処理が不要な、塩素系有機溶剤お
よびハロゲン化炭化水素による洗浄の代替方法と成り得
る洗浄装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願第1の発明は、ヒドロキシルイオン含有水を洗浄水
として被洗浄体を洗浄する洗浄手段と、この洗浄手段で
被洗浄体を洗浄したのちの洗浄水に含まれるヒドロキシ
ルイオンを分解する分解手段と、この分解手段によるヒ
ドロキシルイオンの分解によって遊離された汚染物と水
とを分離する分離手段とを有することを要旨とする。
【0014】また、本願第2の発明は、水を低電圧で分
解し、ヒドロキシルイオンを含有する洗浄水を生成する
生成手段と、この生成手段で生成された洗浄水を用いて
被洗浄体を洗浄する洗浄手段と、この洗浄手段で被洗浄
体を洗浄した後のヒドロキシルイオンを分解する分解手
段と、この分解手段によるヒドロキシルイオンの分解に
よって遊離された汚染物と水とを分離すると共にこの分
離された水を前記生成手段に戻す分離手段とを有するこ
とを要旨とする。
【0015】
【作用】上述した本願第1の発明の洗浄装置によれば、
ヒドロキシルイオンが親水性と疎水性の両方の性質をも
ち界面活性を有していることから、ヒドロキシルイオン
含有水を洗浄水として用いて被洗浄体を洗浄することが
できる。また分解手段において、被洗浄体を洗浄した後
の洗浄水に含まれるヒドロキシルイオンを分解すると界
面活性が失われ、被洗浄体の洗浄で結合した汚染物を遊
離する。この遊離した汚染物を分離手段において水と分
離する。
【0016】本願第2の発明の洗浄装置は、水を低電圧
で分解することにより、通常の状態にある水に比べヒド
ロキシルイオンをより多く含有する洗浄水を生成するこ
とができる。この生成手段で生成された洗浄水はヒドロ
キシルイオンにより界面活性を有していることから、被
洗浄体の洗浄を行うことができる。次に、この洗浄手段
で被洗浄体を洗浄した後のヒドロキシルイオンを分解す
ることにより、ヒドロキシルイオンの界面活性が失わ
れ、被洗浄体の洗浄で結合した汚染物を遊離する。この
遊離した汚染物を分離手段において水と分離し、汚染物
は廃棄し、水は前記生成手段に戻すことにより水の有効
利用が計られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例を図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係る洗浄装置の基本的な構
成を示したブロック図である。
【0018】図1に示すように、ヒドロキシルイオンを
含む洗浄水溶液の精製工程部S1では、素焼きのセラミ
ックフィルタを隔膜とした電解槽に純水を入れ、低電圧
電解を行い、OHリッチでかつヒドロキシルイオンを含
んだ水溶液を精製する。
【0019】洗浄工程部S3では、まず前述のヒドロキ
シルイオンを含む水溶液による洗浄を行い、次に精製工
程部S1の電解工程で生じたHリッチな水溶液によるす
すぎを行う。ここで、洗浄とすすぎの間に、さらにヒド
ロキシルイオンを含む水溶液による洗浄兼すすぎの工程
を加えれば、被洗浄物に付着して汚染水の持ち出しが生
じても、最終すすぎ槽まで汚染が及ぶことを防ぐことが
可能となる。最後に、スピン乾燥あるいは清浄な空気流
を用いた熱風乾燥等の乾燥工程を加える。このとき、被
洗浄物上にはヒドロキシルイオン含有水が付着している
が、表面上の元素は水素及び酸素元素のみであり、乾燥
シミは生じ得ない。
【0020】次に、洗浄後の排水クローズド工程につい
て説明する。この排水クローズド工程はヒドロキシルイ
オンの分解工程部S5及び水と汚染物の分離工程部S7
によって構成される。分解工程部S5においては、洗浄
槽及びすすぎ槽からの排水が、排水処理槽に送り込まれ
た後、空気をバブリングさせる。それによって、ヒドロ
キシルイオンを分解し、界面活性を失わせ、分離工程部
S7での油水分離を容易に行うことができる。また、粒
子等の汚染物質はフィルタ濾過を行い、汚染水から汚染
物を除去する。そうして清浄な状態にした水を、再び製
造装置に送って界面活性化を行うか、あるいは洗浄槽や
すすぎ槽へ補給水として送り込む。
【0021】また、一般にヒドロキシルイオンは生成
後、一定時間が経過すると分解して界面活性を失うの
で、排水貯蔵タンクを設けて、排水中のヒドロキシルイ
オンが自然に分解するまでの十分な時間を確保できれ
ば、バブリングが不要となる。
【0022】本実施例においては洗浄される被洗浄体と
しての物品の種類については、特に制限はないが、好ま
しくは半導体用シリコンウエハーあるいは光学レンズな
どの精密洗浄を必要とする物品である。また、その形状
や寸法には特に制限はない。また、さらに洗浄に用いる
水溶液は、水素及び酸素元素のみを主成分とし、純水よ
りOHリッチであることが必要である。ここで、このよ
うな状態にある水溶液が洗浄水として使用できる理由を
以下に述べる。
【0023】一般に水の分子はH2 Oとして表される
が、実際の水の状態は非常に複雑であり流動的である。
例えば、水分子を構成する2つの水素原子と1つの酸素
原子との間は同じ結合力で結び付いている状態が通常で
あるが、状況によっては1つの水素原子と酸素原子が強
く結び付いているのに、もう1つの水素原子との結合が
弱くなっている時もある。このときH2 OはH+ イオン
とO- イオンに分かれている。
【0024】ここで、素焼きのセラミック板で仕切った
槽に水を入れ、低電圧電解を行うとH+ イオンとOH-
イオンは各々のイオンの反対符号の電極面に向かって移
動し、電流が流れる。このとき電圧が水の電解圧以下で
ある場合にはカソード面での水素ガスの発生はあって
も、アノード面においては酸素ガスの発生はない。この
低電圧電解は、印加電圧6V程度で行われることが望ま
しい。また、H+ イオンの移動速度はOH- イオンの移
動速度に比べて約2倍程度速いとされている。
【0025】このように、OH- イオンの移動速度はH
+ イオンの移動速度に比べて遅いということと、H+
オンは電極面で比較的容易に放電・析出してH2 になり
ガスとして失われていくが、一方水の電解圧以下ではO
- イオンは電極面での放電電位が大きく、そのまま吸
着または水の中に拡散されるということの二つの理由に
よってOH- イオンは水の中でリッチな状態になる。さ
らに、OH- イオンは水分子H2 Oと結合してヒドロキ
シルイオンH3 2 - を生じる。
【0026】このヒドロキシルイオンは図2に示す構造
をしており、H−O−Hの部分が親水性を示し、残りの
H−Oの部分、特にH−の部分が疎水性を示す。したが
って、ヒドロキシルイオンは界面活性化の作用を有し、
その洗浄作用のために洗浄水としての使用が可能とな
る。
【0027】また、このヒドロキシルイオンの親水親油
バランス、いわゆるH.L.B(Hydrophlie-Lipophile
Balance)はおよそ8〜10とされており、そのため油
分の乳化洗浄が可能である。また、表面張力も純水に比
べて低くなっているため、精密電子部品等の細部の洗浄
性にも優れている。
【0028】次に、図3を参照して、本発明に係る実施
例を図面を参照して説明する。図3は本実施例において
用いられる洗浄装置および洗浄水排水処理システムの構
成図である。
【0029】以下、図3を参照して、本実施例の構成を
その作用と共に説明する。まず水溶液精製槽1には、素
焼きのセラミック板が隔膜1aとして設けられ、さらに
隔膜1aで仕切られた各槽には炭素電極1c,1dがそ
れぞれ設けられており、さらにこれら電極1c,1dに
は直流電源1bから直流電流が供給される。
【0030】この水溶液精製槽1中に純水を満たし低電
圧電解、具体的には6Vの印加電圧で電気分解すること
によって、OHリッチ水溶液およびHリッチ水溶液がそ
れぞれの槽に精製される。この精製されたOHリッチ水
溶液は洗浄槽3に、Hリッチ水溶液はすすぎ槽5及びシ
ャワーすすぎ槽7に、ポンプPによってそれぞれ送出さ
れる。
【0031】この水溶液精製槽1に隣接して被洗浄物を
洗浄する洗浄槽3が設けられている。この洗浄槽3の底
部には超音波振動子3a及び排水口がある。この洗浄槽
3には水溶液精製槽1からのOHリッチ水溶液が満たさ
れ、また超音波振動子3aによる超音波洗浄後の排水は
排水口を介してバブリング槽11に排水される。
【0032】洗浄槽3に隣接して、洗浄後の被洗浄物に
付着する汚染物を含む洗浄水を洗い流すためのすすぎ槽
5がある。このすすぎ槽5の底部には超音波振動子5a
及び排水口がある。このすすぎ槽5には水溶液精製槽1
からのHリッチ水溶液が満たされ、また超音波振動子3
aによる超音波洗浄後の排水は排水口を介してバブリン
グ槽11に排水される。
【0033】このすすぎ槽5に隣接して、すすぎ後の被
洗浄物の洗浄水を洗い流すためのシャワーすすぎ槽7が
ある。このシャワーすすぎ槽7には、水溶液精製槽1か
らのHリッチ水溶液をシャワーさせるノズル7aがあ
り、底部には排水口がある。
【0034】洗浄槽3からのOHリッチ水溶液の洗浄水
と、すすぎ槽5及びシャワーすすぎ槽7から排出された
Hリッチ水溶液の排水は混合してバブリング槽11へ送
られる。このバブリング槽11は排水中に空気を吹き込
むことで排水中のヒドロキシルイオンを分解し、その界
面活性力を失わせて油水分離を容易にするために設けら
れている。また、バブリング槽11の代りに、ヒドロキ
シルイオンが自然分解するまでの一定時間、排水を貯蔵
する排水貯蔵タンク17を設けても同様の効果が得られ
る。
【0035】バブリング槽11でヒドロキシルイオンが
分解されることにより、水溶液中に遊離した汚染物等の
油分を、デカンタ13にて分離・除去する。さらにフィ
ルタ15にて粒子汚染物を除去させて正常な水にした
後、水溶液精製槽1へ再び戻す。また、すすぎ槽5の液
が被洗浄物の持ち出し等によって不足する場合には、そ
の一部を補給水としてすすぎ槽5へ供給する。
【0036】次に、図3に示した洗浄装置を使用して洗
浄した例を挙げて具体的に説明する。
【0037】具体例1;被洗浄物として、指紋を付けた
光学レンズを以下の条件で洗浄した。
【0038】印加電圧:6V 洗浄槽液温:50℃ 洗浄時間:US×3分 すすぎ時間:各1分 シャワー圧力:1kg/cm2 乾燥:120℃,エヤブロー 被洗浄物の表面のシミの状態を実体顕微鏡にて評価した
結果を表1に示す。表1において「実施例」は被洗浄物
を前述した方法により洗浄・すすぎ・乾燥したもの、
「参考例」はアルカリ洗浄剤(カセイソーダ1%水溶液
に市販のノニオン系界面活性剤0.5%添加)にて同様
の条件で洗浄し、純水にてすすぎ、乾燥したもの、「従
来例」は実際の生産工程においてCFC−113の3槽
式洗浄装置で洗浄したものについての結果である。
【0039】
【表1】 表1から明らかなように、OHリッチな水溶液を用いて
洗浄する方法は、油膜・アルカリ塩・界面活性剤の残留
によるシミが無く、従来のフロンによる洗浄と同等の効
果が得られる事が分かる。
【0040】具体例2;この具体例2では、排水中に含
まれる油分の除去効果について実験した。試料1は実施
例1で述べた洗浄溶液中に流動パラフィンを0.1%添
加して、酸素を1時間バブリングさせたもの、試料2は
OHリッチ水溶液中に流動パラフィンを0.1%添加し
て、酸素を1時間バブリングさせたもの、試料3はOH
リッチ水溶液に流動パラフィンを0.1%添加して、3
日間放置させたものをそれぞれ使用した。
【0041】試料1,2,3をデカンタにて油水分離さ
せた後、その水溶液を四塩化炭素にて抽出し、赤外線分
析することにより、水溶液中の油分を定量した結果を表
2に示す。
【0042】
【表2】 以上より、OHリッチ水溶液はその界面活性力を失わせ
ることにより、容易に油水分離を行うことができる。
【0043】上述してきたように、本実施例によれば、
アルカリ塩類や界面活性剤などの化学薬剤を使用するこ
となく、物品の洗浄が可能となり、かつ排水のクローズ
ド化も可能となるため、環境破壊、人体に与える影響及
び火災の恐れもない洗浄システムの構築が可能となっ
た。
【0044】
【発明の効果】本発明の洗浄装置は、ヒドロキシルイオ
ン含有水を洗浄水として被洗浄体を洗浄することによ
り、被洗浄体に対する洗浄性に優れ、かつ環境を汚染す
ることのない等の効果を得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】ヒドロキシルイオンの構造を示す図である。
【図3】本発明に係る洗浄装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 洗浄水溶液精製槽 1H Hリッチ水溶液 1OH OHリッチ水溶液 1a 隔膜 1b 直流電源 1c ,1d 電極 3 洗浄槽 3a 超音波発信子 5 すすぎ槽 7 すすぎ槽 9 乾燥室 11 バブリング槽 13 デカンタ 15 フィルタ 17 排水貯蔵タンク P ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシルイオン含有水を洗浄水とし
    て被洗浄体を洗浄する洗浄手段と、 この洗浄手段で被洗浄体を洗浄したのちの洗浄水に含ま
    れるヒドロキシルイオンを分解する分解手段と、 この分解手段によるヒドロキシルイオンの分解によって
    遊離された汚染物と水とを分離する分離手段とを有する
    ことを特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 水を低電圧で分解し、ヒドロキシルイオ
    ンを含有する洗浄水を生成する生成手段と、 この生成手段で生成された洗浄水を用いて被洗浄体を洗
    浄する洗浄手段と、 この洗浄手段で被洗浄体を洗浄した後のヒドロキシルイ
    オンを分解する分解手段と、 この分解手段によるヒドロキシルイオンの分解によって
    遊離された汚染物と水とを分離すると共にこの分離され
    た水を前記生成手段に戻す分離手段とを有することを特
    徴とする洗浄装置。
JP24497192A 1992-09-14 1992-09-14 洗浄装置 Pending JPH0691271A (ja)

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