JPH0690834B2 - カセツト装着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置に
使用されるカセット装着装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、カセットが装着された状態でカセットが正立した
配置になるカセット装着装置を具備する磁気記録再生装
置が提案されて来た。このようなカセット装着装置につ
いて第５図ないし第９図により説明する。

第５図および第６図は従来のカセット装着装置の側面図
およびその主要部を示す平面断面図、第７図ないし第９
図はその動作の経過を示す側面図である。

第５図において、磁気記録再生装置の本体１の内部に
は、両側に基台２が形成され、これに取付け台３が固定
されている。

取付け台３には、カセット４を収納したカセットホルダ
５をその両側で回動自在に支持する支持軸６が先端部に
植設された支持アーム７の２個のトラックローラ８およ
び９が嵌合する２本の案内スロット10および11と、カセ
ットホルダ５の後面両端の突起に形成された誘導ピン12
を案内する案内レール13がそれぞれ水平に形成されてい
る。

さらに、左側の取付け台３には、カセットホルダ５の両
側に固定された後述の変形歯車14を駆動する入力歯車15
が、取付け台３に植設された固定軸3aに回転自在に装着
されており、図に示していないが駆動モータに連結され
ている。

左右両側の取付け台３（右側は図示せず）に回転自在に
装着された回転軸16の両端部に歯車17が固着され、上記
の入力歯車15と噛み合って、左右両側の駆動歯車列に駆
動力を分配する。さらに左右の取付け台３には、動力中
継用の２個の遊び歯車18および19と、上記の変形歯車14
に噛み合う駆動歯車20とが、取付け台３に植設された固
定軸3b,3cおよび3dにそれぞれ回転自在に装着されてい
る。さらに、上記の駆動歯車20が変形歯車14に動力を伝
達するときに生ずるピッチ線に垂直方向の分力を支える
控えローラ21が、変形歯車14を挟んで反対側に取付け台
３に植設された固定軸3cに回転自在に装着されている。

カセットホルダ５の両側面に固着された変形歯車14は、
カセットホルダ５が第５図に示すカセット装着状態のと
きに取付け台３の案内スロット10および11と案内レール
13に対して平行となる直線部14aと、上記の支持軸６を
中心とする円弧部14bと、これら両部を円滑につなぐ円
弧部14cとから構成されている。さらに、変形歯車14の
内壁面は、それぞれのピッチ線に平行に形成されてお
り、上記の控えローラ21が転動する軌道22となってい
る。なお、カセットホルダ５に変形歯車14が固着すると
説明して来たが、第６図に示すように、変形歯車14は、
前後に突出する軸受部14dが形成されており、軸受部14d
の内径面で上記の支持軸６に回動自在に嵌合し、軸受部
14dの外径面を基準にしてカセットホルダ５に固着され
ている。

なお、カセットホルダ５の前面には透明窓（図示せず）
を有するフロントパネル23が固着されている。

また、取付け台３の案内スロット10および11と案内レー
ル13は水平と説明して来たが、第７図に示したカセット
４が装着される、水平に配置されたリール台24の回転中
心線24aとほぼ平行に形成されたものである。従って、
これらに案内された左右両側の支持アーム７の支持軸６
は、リール台24の回転中心線24aにほぼ平行に移動する
ことができる。

第５図に戻って、カセット４は、その側面に枢着された
蓋25で常時蓋われているものであるが、図示したカセッ
ト装着時には本体１に配設され開蓋装置（図示せず）に
よって開かれ開口部が露呈している。

第９図において、カセットホルダ５の左右側壁の内側に
植設した固定軸5aに、カセット４の脱落を防ぐ爪部26a
が先端に形成された施錠アーム26が回動自在に装着され
ている。施錠アーム26は、その末端に上述の支持軸６に
回転自在に装着された中継アーム27の先端の切欠き27a
に係合する係合ピン26bが装着され、さらに中央部に形
成された突起26cに引張コイルばね28が取り付けられ
て、常に施錠方向に付勢されている。

中継アーム27は後端部に折曲げ部27bが形成され、支持
アーム７に係合して、施錠アーウ26の施錠状態を解除す
る働きをする。なお、カセットホルダ５とこれに固着し
た変形歯車14には、これを挟んで両側に配設された中継
アーム27と施錠アーム26を係合させるための貫通孔29が
形成されている。

第６図はカセットホルダ５の駆動部の詳細を示す平面断
面図で、支持アーム７に植設された支持軸６に、中継ア
ーム27とカセットホルダ５に固着した変形歯車14とが回
動自在に装着され、取付け台３に植設した固定軸3dおよ
び3eに回転自在に装着された駆動歯車20および控えロー
ラ21が上記の変形歯車14を隔て配設されている。中継ア
ーム27は、先端の切欠き27aが貫通孔29の中央部で施錠
アーム26末端部の係合ピン26bと、後端部の折曲げ部27b
が支持アーム７とそれぞれ係合している。さらに、駆動
歯車20は、遊び歯車19と噛み合っている。

このように構成されたカセット装着装置の動作につい
て、第５図、第７図ないし第９図により説明する。

第５図は、カセット４がリール台24に装着された状態を
示す側面図である。この状態で排出釦（図示せず）が操
作されると駆動モータ（図示せず）が回転し始め、駆動
モータに連結された入力歯車15が時計方向に回転する。

入力歯車15の回転は、歯車17に伝わり、歯車17が装着さ
れている回転軸16によって、裏面の歯車列に伝えられ
る。一方図示の側面では、遊び歯車18および19を介して
駆動歯車20に伝達され、駆動歯車20を時計方向に回転さ
せる。

駆動歯車20の回転は、背面の軌道22を控えローラ21で支
えられた変形歯車14にその直線部14aで伝達され、変形
歯車14を固着したカセットホルダ５が、取付け台３に形
成された案内スロット10および11と、案内レール13とに
それぞれ案内されてトラックローラ８および９と、誘導
ピン12で支えられてカセットホルダ５がリール台24の回
転中心線24aに平行に約20mm移動してカセット４をリー
ル台24より取り出した後、更に約5mm前に移動して第７
図の状態となる。なお、カセット４はリール台24から離
脱し、開放されていた開口部は蓋25で蓋われる。

さらに駆動歯車19が回転すると、駆動歯車19は変形歯車
14の直線部14aから円弧部14cに噛合い部が移り、変形歯
車14を反時計方向に回転させる。変形歯車14とこれに固
着したカセットホルダ５は回転しながら、支持アーム７
の末端部と中央部のトラックローラ８および９が、それ
ぞれ案内スロット10および11に案内されて前方に約9mm
移動し、反時計方向に約19゜回転して第８図に示す状態
となる。この際に、控えローラ21は、変形歯車14をその
軌道22で支えてカセットホルダ５の回転位置を保持する
役目を果す。

さらに駆動歯車20が回転すると、駆動歯車20は変形歯車
14のつなぎの円弧部14cから支持軸６を中心とした円弧
部14bに移り、変形歯車14とこれに固着したカセットホ
ルダ５を前方に移動しながら反時計方向に回動させる。
この際、トラックローラ９が案内スロット11の前端の傾
斜部11aに沿って下るにつれて支持アーム７を反時計方
向に回動させ、その先端の支持軸６を約4mmを持ち上
げ、カセット４開口部が矢印Ａで示した着脱方向で約10
゜下向きとなる第９図の状態となる。

一方、支持軸６に装着された中継アーム27の折曲げ部27
bが支持アーム７と係合して、引張コイルばね28の働き
でカセット７の底辺を押えていた施錠アーム26の爪部26
aをカセット４から外すように反時計方向に回動させ
る。

この状態で駆動モータが停止する。カセット装着装置の
動きが停止した段階で、カセット４が矢印Ａの方向に着
脱できる。

以上でカセット装着装置から、カセット着脱位置までの
動作を順序を追って説明したが、カセット着脱位置から
カセット装着位置までの動作は、これと全く逆の経過で
行なわれるので説明を省略する。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上記のような構成では、第９図に示すよ
うに、カセットホルダ５がカセット装入位置にあると
き、そのフロントパネル23の上部に大きな開口部30がで
き、外観的に見苦しいばかりでなく、この開口部30から
磁気記録再生装置の中に異物が侵入するという問題点が
ある。

本発明は上記の問題点を解消するもので、カセット装入
位置でカセットホルダ５のフロントパネル23の上端と本
体１との間に開口部が生じないカセット装着装置を提供
しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記の問題を解決するために、本発明は、カセットを収
納するカセットホルダと、カセットを装入するときのカ
セットホルダの位置を第１の位置とし、カセットが磁気
記録再生装置本体に装着されたときのカセットホルダの
位置を第２の位置とした時、カセットホルダを前記第１
の位置と前記第２の位置の間で往復自在に所定の軌跡で
移動するよう案内するカセットホルダ案内機構と、カセ
ットホルダの前面を覆うとともにカセットホルダに固定
された固定パネルと、カセットホルダの前面を覆うとと
もに固定パネルに対して一端が回動自在に支持された揺
動パネルと、磁気記録再生装置本体に回動自在に支持さ
れるとともに前記揺動パネルの他端を回動自在に支持す
る支持アームとを備え、 カセットホルダが前記第２の位置にあるときは、前記固
定パネルと前記揺動パネルが磁気記録再生装置本体の前
面とほぼ同一面をなし、カセットホルダが前記第１の位
置にあるときは、前記揺動パネルの位置が、前記第２の
位置にカセットホルダがある時の揺動パネルの位置とほ
ぼ同一位置であることを特徴とする。

（作 用） 本発明は上述の構成によって、カセット装着時には、固
定パネルと揺動パネルが一平面となって磁気記録再生装
置本体前面に形成されたカセット装着装置用の開口部を
蓋い、カセット装入時には揺動パネルが丁番軸で折れ曲
がってカセットホルダの上方の開口部を蓋うものであ
る。

（実施例） 本発明の実施例を第１図ないし第４図により説明する。
第１図は本発明によるカセット装着装置の側面図、第２
図ないし第４図はその動作の経過を示す側面図である。

第１図において、リール台24に取り付けられたカセット
４は、開蓋装置（図示せず）によって蓋25が開かれてそ
の開口部が開放されている。カセット４を収納したカセ
ットホルダ５の前面に固定パネル31が固定されており、
その上端に丁番軸32を介して揺動パネル33が回動自在に
装着されている。揺動パネル33の突起および取付け台３
の前端上部にそれぞれ植設された支持軸3fおよび34aに
共に回動自在に支持アーム34が取り付けられている。

以上の説明以外のカセットホルダ５の駆動装置は第５図
と同じである。なお、取付け台３は本体１の内部に形成
された基台２に固定したもので、これも第５図と同じで
ある。

以上のように構成されたカセット装着装置について、第
１図ないし第４図によりその動作を説明する。

第１図はカセットホルダが第２の位置にあるカセット装
着時を示し、カセット４はリール台24に取り付けられ、
カセットホルダ５に固定した固定パネル31とこれに丁番
軸32を介して連結する揺動パネル33とは一平面を形成
し、本体１の前面と同一平面上にある。

カセットホルダ５が駆動されて前方に平行移動すると、
揺動パネル33は丁番軸32を中心に反時計方向に回動し第
２図に示す状態となる。

次にカセットホルダ５が前方に移動しながら回動する
と、揺動パネル33もさらに反時計方向に回動し第３図に
示す状態となる。

カセットホルダ５の回動が続くと、揺動パネル33は逆に
時計方向に回動し、第４図に示す、カセットホルダの第
１の位置であるカセット装入位置になると、揺動パネル
33は本体１の前面と一平面を構成し、その開口部を蓋
う。

以上のようにカセットホルダ５に固定した固定パネル31
に、取付け台３と連結した揺動パネル33を回動自在に取
り付けることによって、カセット装入位置で揺動パネル
33によって開口部30を蓋うことができる。

（発明の効果） 本発明によれば、カセットホルダに固定した固定パネル
に丁番軸を介して回動自在に装着され、さらに取付け台
と支持アームで連結された揺動パネルは、カセット装着
位置とカセット装入位置で共に本体の前面と一平面を構
成するほぼ同一の位置に在ることになり、開口部が生ぜ
ず、外観上も優れているばかりでなく異物が装置内に侵
入するのを防止する著しい効果がある。

さらに、揺動パネルは、固定パネルと取付け台とで関係
位置が規制されているため、カセット装着の動作中にぶ
らつくことがなく操作性が優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本発明によるカセット装着装置の
主要部とその動作の経過を示す側面図、第５図は従来提
案されているカセット装着装置の側面図、第６図はその
駆動部の詳細を示す平面断面図、第７図ないし第９図は
その動作の経過を説明するための側面図である。 １……本体、２……基台、３……取付け台、3a,3b,3c,3
d,3e,5a……固定軸、3f,6,34a……支持軸、４……カセ
ット、５……カセットホルダ、7,34……支持アーム、8,
9……トラックローラ、10,11……案内スロット、11a…
…傾斜部、12……誘導ピン、13……案内レール、14……
変形歯車、14a……直線部、14b,14c……円弧部、14d…
…軸受部、15……入力歯車、16……回転軸、17……歯
車、18,19……遊び歯車、20……駆動歯車、21……控え
ローラ、22……軌道、23……フロントパネル、24……リ
ール台、24a……回転中心線、25……蓋、26……施錠ア
ーム、26a……爪部、26b……係合ピン、26c……突起、2
7……中継アーム、27a……切欠き、27b……折曲げ部、2
8……引張コイルばね、29……貫通孔、30……開口部、3
1……固定パネル、32……丁番軸、33……揺動パネル。

フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−177668（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−178773（ＪＰ，Ａ) 実開 昭50−2333（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭52−143920（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カセットを収納するカセットホルダと、カ
   セットを装入するときのカセットホルダの位置を第１の
   位置とし、カセットが磁気記録再生装置本体に装着され
   たときのカセットホルダの位置を第２の位置とした時、
   カセットホルダを前記第１の位置と前記第２の位置の間
   で往復自在に所定の軌跡で移動するよう案内するカセッ
   トホルダ案内機構と、カセットホルダの前面を覆うとと
   もにカセットホルダに固定された固定パネルと、カセッ
   トホルダの前面を覆うとともに固定パネルに対して一端
   が回動自在に支持された揺動パネルと、磁気記録再生装
   置本体に回動自在に支持されるとともに前記揺動パネル
   の他端を回動自在に支持する支持アームとを備え、 カセットホルダが前記第２の位置にあるときは、前記固
   定パネルと前記揺動パネルが磁気記録再生装置本体の前
   面とほぼ同一面をなし、カセットホルダが前記第１の位
   置にあるときは、前記揺動パネルの位置が、前記第２の
   位置にカセットホルダがある時の揺動パネルの位置とほ
   ぼ同一位置であることを特徴とするカセット装着装置。