JPH0690724A - 新規風味を有する嗜好飲料 - Google Patents

新規風味を有する嗜好飲料

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JPH0690724A
JPH0690724A JP4273631A JP27363192A JPH0690724A JP H0690724 A JPH0690724 A JP H0690724A JP 4273631 A JP4273631 A JP 4273631A JP 27363192 A JP27363192 A JP 27363192A JP H0690724 A JPH0690724 A JP H0690724A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tea
coffee
extract
raw material
flavor
Prior art date
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Pending
Application number
JP4273631A
Other languages
English (en)
Inventor
Soichiro Tanaka
創一郎 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
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Publication of JPH0690724A publication Critical patent/JPH0690724A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 茶原料抽出液とコーヒー葉抽出液とを主成分
とする新規風味を有する嗜好飲料。 【効果】 茶原料の風味に加えて、コーヒー葉抽出液に
よる非常に良好なフレーバーが付与される。また、茶原
料抽出液の琥珀色の色調が経日によって黒変して劣化す
ることが防止され、製造直後の色調が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紅茶やウーロン茶等の
茶原料抽出液と、コーヒー葉の抽出液とを混合すること
により、従来にない風味、香気を有する嗜好飲料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、紅茶、ウーロン茶等の茶製品は、
茶葉を熱水で浸漬抽出したものを、そのまま、あるい
は、糖、乳成分、果汁等を加えて飲用されている。しか
しながら、茶製品を抽出、製造する際、茶原料のもつ本
来の香りを最大限に生かしながら、抽出することは難し
く、紅茶の場合、乳成分、果汁等を付与してカバーして
いるのが現状である。そこで、茶原料の本来の風味を生
かしながら、更に香り高く、新しい風味を付与した新規
飲料が望まれている。香りを改善する方法としては、香
料、エキス等の添加が行われているが、価格の上昇と共
に、添加により茶原料本来の風味を損ない易い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、本発明者は、茶原料
本来の香りと風味とを生かしながらも、更に香り高く、
従来にはなかった新しい風味を持つ嗜好飲料を開発すべ
く鋭意研究を行った。その結果、茶原料抽出液に混合す
るものとして、コーヒーの原料として広く熱帯、亜熱帯
地方で栽培されている、コーヒーノキの葉の抽出液を用
いることを想起するに至った。上記コーヒーノキは、豆
をコーヒーの原料として採取するため、毎年新芽がでる
と無駄葉を伐採し、コーヒーの収量を上げる作業が行わ
れている。この無駄葉を再利用することができれば未利
用資源の有効化になり、原料コストが殆ど要らないとい
うメリットを有する。
【0004】そこで、コーヒーノキの葉に対する研究を
行ったところ、この葉はそのまま乾燥させる、半発酵・
発酵させる、焙煎する等いずれの処理を行っても、従来
にはない、優れた香気を発することがわかった。更に、
茶原料抽出液へ上記コーヒーノキの葉(コーヒー葉)を
温水で抽出して得た液(抽出液)を混合することによ
り、茶原料本来の風味を生かしながらも、新しいフレー
バーを付与することができ、従来にない風味と香り高さ
とを持つ嗜好飲料を得ることができることを見いだし
た。また、茶原料抽出液の琥珀色の色調が、経日によっ
て黒変して劣化することが防止され、製造直後の色調が
維持されることを見いだし本発明を達成した。
【0005】本発明の目的は、茶原料本来の風味を生か
しつつ、従来にはない風味、香気を有すると同時に、経
済的な製品品質をも満足する新規風味を有する嗜好飲料
を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、茶原料抽
出液とコーヒー葉の抽出液とを主成分とすることを特徴
とする新規風味を有する嗜好飲料によって達成される。
【0007】次に、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用する茶原料抽出液を得るための茶原料としては、紅
茶、ウーロン茶、緑茶、ほうじ茶等のつばき科茶樹の葉
や、どくだみ、よもぎ、ギャバロン、柿の葉等の植物体
が挙げられる。これらは、目的に応じて適宜使用すれば
よい。
【0008】一方、本発明に用いられるコーヒー葉抽出
液を得るためのコーヒー葉は、コーヒーノキ属植物であ
ればよく、通常は、入手が容易な、栽培種であるアラビ
カ種、ロブスタ種等の若葉を単独で用いるか、あるいは
2種以上を併用することが行われる。また、その若葉と
しては、コーヒー葉栽培時に無駄芽として伐採されるも
ののうち、枝先端側にある、長さ4〜10cm以下、幅
1〜3cm以下の大きさのものが最適である。
【0009】本発明に使用するコーヒー葉茶は、上記コ
ーヒー葉を単に乾燥したものでもよいし、酸化酵素等に
て、半発酵、発酵処理したもの、火入れ焙煎したもの、
粉砕したもの等を用いてもよい。不発酵の乾燥コーヒー
葉の抽出液を用いた場合は、得られる嗜好飲料の風味の
後切れが良く、フレッシュ感が付与され、また、焙煎コ
ーヒー葉の抽出液を用いた場合は、嗜好飲料にライトな
ロースト臭が付与される。また、半発酵、発酵処理した
コーヒー葉の抽出液を用いた場合は、フラワリーな香り
とコク味が付与される。
【0010】上記コーヒー葉を単に乾燥する場合は、例
えば、コーヒー葉を水洗した後、室内で1〜2週間風乾
することにより得られる。また、半発酵する場合は、例
えば、コーヒー葉を直接日光に当てて萎凋させた後、焦
げないように加熱し、次いで、熱風乾燥を行い、更に直
接日光で乾燥することにより得られる。
【0011】単に乾燥させたコーヒー葉は、香気成分と
して、イソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、
バレルアルデヒド、ヘキサノール、1−ペンテン−3オ
ール、3−ペンテン−1−オール、シス−2−ペンテン
−1−オール、シス−3−ヘキセン−1−オール及びゲ
ラニールアセトンが含有されている。また、発酵乾燥し
たコーヒー葉には、エチルアセテート、ブタノール、1
−ペンテン−3−オール、アミルアルコール、オクタナ
ール、2−メチル−2−ヘプテン−6−オン、ノナナー
ル、デカナール、1−メントールおよびα−フアルネツ
センが含有されている。
【0012】本発明の嗜好飲料は、例えば、次のように
して製造される。すなわち、まず、常法に従い、茶原料
に温水を注いで抽出し、茶原料抽出液を得る。一方、コ
ーヒー葉茶から熱湯によりコーヒー葉抽出液を得、これ
を、上記茶原料抽出液と混合する。
【0013】両者の混合割合は、茶原料抽出液の可溶性
固形分100重量部に対し、コーヒー葉抽出液の可溶性
固形分が1〜100重量部となるよう混合することが望
ましい。上記混合割合が、1重量部未満では、コーヒー
葉抽出液独特の香り、風味に及ぼす影響が弱く、逆に、
100重量部を越えると、コーヒー葉抽出液の特徴が強
すぎるため、茶原料自体の風味が損なわれる傾向があ
る。
【0014】また、混合工程としては、(1)茶原料抽
出液にコーヒー葉抽出液を混合する、(2)茶原料とコ
ーヒー葉を同時に抽出する、(3)コーヒー葉抽出液で
茶原料を抽出する、(4)茶原料抽出液でコーヒー葉を
抽出する等、いずれの工程でもよい。
【0015】このようにして得られた嗜好飲料は、従来
にはない風味、香気を有する。特に、紅茶を無糖ストレ
ートで飲用する際に、コーヒー葉抽出液を混合すること
により、従来の飲みにくさが大幅に改善される。また、
茶原料抽出液の琥珀色の色調が経日によって黒変して劣
化することが防止され、製造直後の色調が維持される。
【0016】また、上記の工程を経て得られる混合液
は、そのまま、飲用するようにしてもよく、あるいは各
種糖類、乳成分やpH調整剤、乳化剤、安定剤等を添加
してもよい。また、本発明の嗜好飲料は、ストレートの
紅茶、ウーロン茶等の他、ミルク紅茶等、茶原料由来の
嗜好飲料に応用してもよい。また、茶原料抽出液とコー
ヒー葉抽出液とを混合する際に、上記添加物を添加、混
合してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明の嗜好飲料は、茶
原料抽出液に、コーヒー栽培の未利用物であるコーヒー
葉の抽出液を混合したものであり、得られる嗜好飲料に
は、以下に述べる効果が認められる。 (1)茶原料の風味に加えて、コーヒー葉抽出液による
非常に良好なフレーバーが付与される。
【0018】(2)茶原料抽出液の琥珀色の色調が経日
によって黒変して劣化することが防止され、製造直後の
色調が維持される。 (3)原料として使用するコーヒー葉は、未利用資源で
ありその利用は有効活用となるため、入手を安価にて行
うことができ、また、使用による原材料費の価格の上昇
を最少限に抑えることができる。 次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
【0019】(実施例1、2) 茶原料抽出液の調製 50gの紅茶茶葉を、70℃の純水1000mlで抽出
し、表1の可溶性固形分含量の紅茶抽出液を調製した。
【0020】コーヒー葉抽出液の調製 コーヒーノキ属、アラビカコーヒー(Coffea a
rabica L.)種の若葉を、水洗した後、乾燥処
理して無発酵コーヒー葉茶を得た。上記コーヒー葉50
gを、70℃の純水3000mlにて抽出し、表1に示
す可溶性固形分含量のコーヒー葉抽出液を調製した。
【0021】次に、上記紅茶抽出液とコーヒー葉抽
出液とを、表1に示す割合で混合し、全体の可溶性固形
分が、0.44〜0.46重量%溶液になるよう調整
し、嗜好飲料を得た。
【0022】(実施例3)コーヒー葉茶として、発酵コ
ーヒー葉茶を用いる他は実施例1と同様にして嗜好飲料
を得た。なお、発酵コーヒー葉茶の調製は、コーヒーノ
キ属、アラビカコーヒー種の若葉を水洗し、回転式ドラ
ムにて20分間攪拌して若葉に傷をつけた後、40℃に
て5時間放置し、乾燥処理して発酵コーヒー葉茶を得
た。
【0023】(比較例)紅茶抽出液に、コーヒー葉抽出
液を添加せず、全体の可溶性固形分が、0.45重量%
溶液になるよう調整し、その他は、実施例1と同様にし
て嗜好飲料を得た。
【0024】上記製造品に対し、色調については、製造
15日後に経日変化を目視観察し、更に、専門パネラー
10名によって風味、香りの官能評価を行った。上記の
結果をまとめて表1に示す。
【0025】
【表1】 (注)品質評価基準 色調:経日15日後のサンプルを目視評価 ○=良好,×=不良(黒変化) 風味,香り:◎=非常に良好 ○=良好 ×=不良
【0026】実施例の嗜好飲料は、いずれも色調、風味
ともに良好な結果が得られた。一方、比較例の嗜好飲料
は、コーヒー葉抽出液を添加していないため、経日によ
り製品が黒変化した。また、コーヒー葉抽出液による良
好なフレーバーが付与されず、風味、香りの点で劣っ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 茶原料抽出液とコーヒー葉抽出液とを主
    成分とすることを特徴とする新規風味を有する嗜好飲
    料。
JP4273631A 1992-09-16 1992-09-16 新規風味を有する嗜好飲料 Pending JPH0690724A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4273631A JPH0690724A (ja) 1992-09-16 1992-09-16 新規風味を有する嗜好飲料

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JP4273631A JPH0690724A (ja) 1992-09-16 1992-09-16 新規風味を有する嗜好飲料

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Publication Number Publication Date
JPH0690724A true JPH0690724A (ja) 1994-04-05

Family

ID=17530396

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4273631A Pending JPH0690724A (ja) 1992-09-16 1992-09-16 新規風味を有する嗜好飲料

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JP (1) JPH0690724A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8310566B2 (en) 2005-12-28 2012-11-13 Olympus Corporation Image pickup system and image processing method with an edge extraction section

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8310566B2 (en) 2005-12-28 2012-11-13 Olympus Corporation Image pickup system and image processing method with an edge extraction section

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