JPH0690670A - 冷菓製造機 - Google Patents

冷菓製造機

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JPH0690670A
JPH0690670A JP4244368A JP24436892A JPH0690670A JP H0690670 A JPH0690670 A JP H0690670A JP 4244368 A JP4244368 A JP 4244368A JP 24436892 A JP24436892 A JP 24436892A JP H0690670 A JPH0690670 A JP H0690670A
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淳一 岩田
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謹爾 橋爪
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剛 有松
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 第1・第2の熱交換用配管21a・21bを
有する補助熱交換器21を設け、圧縮機4からの吐出ガ
ス冷媒を容器用熱交換器5・シリンダ用熱交換器6か
ら、第1熱交換用配管21a・キャピラリチューブ24
・第2熱交換用配管21bに順次経由させて圧縮機4に
返流させるサイクルへの切換えで、容器1とシリンダ2
とを加熱殺菌する。 【効果】 圧縮機の負荷状態を悪化させることなく安定
した加熱殺菌運転を行うことができると共に、この運転
における冷媒の凝縮および蒸発は、第1・第2熱交換用
配管を各々流れる冷媒間の熱の授受で行われ、冷熱源や
熱源として水や空気等を供給する必要がないので、運転
経費を低減することができると共に、全体の形状をより
小形化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アイスクリームやシェ
ーク等の冷菓を製造する冷菓製造機に関し、特に、冷菓
の原料を貯蔵する容器と冷菓を製造するシリンダとを殺
菌のために加熱する際の圧縮機の吐出圧を適正に保っ
て、高温高圧の冷媒ガスが安定良く得られるようにした
冷菓製造機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アイスクリームやシェーク等の
冷菓を製造する冷菓製造機は、冷菓の原料を貯蔵する容
器と、原料を混練しながら冷凍して冷菓を製造するシリ
ンダとを備えている。このような冷菓製造機で製造され
る冷菓は、大腸菌群が陰性であることが法令で義務づけ
られている。このため、容器とシリンダとを1日に1回
以上殺菌することが必要とされ、68℃の温度で30分
加熱するか、または、これと同等以上の効果を有する方
法で加熱殺菌しなければならない。
【0003】このような加熱殺菌を冷凍装置のサイクル
の切換えによって行う装置が、例えば実開昭60−14
4887号公報に開示されている。その装置において
は、容器およびシリンダに各々設けられた容器用熱交換
器およびシリンダ用熱交換器と、主熱交換器とが、四方
弁を介して圧縮機に接続され、容器用熱交換器およびシ
リンダ用熱交換器が蒸発器、主熱交換器が凝縮器として
それぞれ作用するサイクルで容器およびシリンダの冷却
を行う一方、容器用熱交換器およびシリンダ用熱交換器
が凝縮器、主熱交換器が蒸発器として作用するように、
上記から四方弁を切換えたサイクルで、容器およびシリ
ンダの加熱を行うようになっている。
【0004】ところで、上記のような構成で容器および
シリンダを加熱殺菌する場合、容器用熱交換器およびシ
リンダ用熱交換器での冷媒の凝縮温度を前記した殺菌温
度以上にする必要がある。しかしながら、凝縮温度を上
記殺菌温度以上、例えば約75℃に上げるためには、冷
媒としてR−502を使用する場合を例にとれば、圧縮
機の吐出圧を35kg/cm2 程度以上にする必要があ
る。これに対して、通常の冷菓製造機で使用される圧縮
機は、吐出圧が大きくても20kg/cm2 程度であ
り、これで上記のような高吐出圧を30分以上も継続す
ると、圧縮機の動作が過負荷状態の継続によって不安定
になり、容器やシリンダの加熱に必要な高温のホットガ
スを安定良く得ることが困難になると共に、圧縮機が焼
損するというおそれを生じてしまう。
【0005】そこで、本願発明者等は、圧縮機の吐出圧
を適正に保って、容器やシリンダを殺菌温度以上に加熱
し得る冷菓製造機を先に提案した(特開平1−1415
58号公報参照)。その装置では、図3に示すように、
圧縮機61からの吐出ガス冷媒が、図中、実線矢印で示
すように、四方弁62から主熱交換器63を経由した
後、冷却時用膨張器64a・64bと、容器65および
シリンダ66に各々設けられている容器用熱交換器67
・シリンダ用熱交換器68とを経て、四方弁62から圧
縮機61に返流される第1の循環経路が形成されるよう
に、各機器が相互に接続されている。
【0006】この第1の循環経路を通して冷媒を循環さ
せる運転で、主熱交換器63が凝縮器、容器用熱交換器
67およびシリンダ用熱交換器68が蒸発器としてそれ
ぞれ作用して、容器65およびシリンダ66の冷却が行
われる。
【0007】そして上記装置には、さらに補助熱交換器
69と加熱時用膨張器70とが設けられ、上記から四方
弁62を切換えた場合に、図中、破線矢印で示す第2の
循環経路を通して冷媒が循環する運転に切換わる。すな
わち、この運転では、圧縮機61からの吐出ガス冷媒
は、四方弁62から容器用熱交換器67・シリンダ用熱
交換器68に流入し、次いで、これら熱交換器67・6
8から補助熱交換器69と加熱時用膨張器70とを順次
経由した後、主熱交換器63・四方弁62を経て圧縮機
61に返流する。
【0008】この運転では、圧縮機61からの吐出ガス
冷媒は、容器用熱交換器67やシリンダ用熱交換器68
では凝縮することなく、容器65・シリンダ66の加熱
を生じさせた後、補助熱交換器69で凝縮し、主熱交換
器63で蒸発する。このため、冷媒の凝縮温度を前記の
殺菌温度以下に設定し、圧縮機61の吐出圧が通常使用
範囲で維持される状態でも、容器65及びシリンダ66
を凝縮温度以上の殺菌に必要な温度に加熱することがで
きるようになっている。なお、上記の主熱交換器63お
よび補助熱交換器69は、内部に水を循環させて、水と
冷媒との間で熱交換を行う水熱交換器として各々構成さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような補助熱交換器69を設けた装置においては、主熱
交換器63と共にこの補助熱交換器69にも水を供給す
ることが必要であるために、水の使用量が多くなり、こ
の結果、運転経費が高くなると共に、熱交換能力が、気
温に伴って変化する水温に影響され易いという問題を有
している。また、補助熱交換器69を空気式熱交換器で
構成することも可能であるが、この場合においても、内
蔵させる送風ファンでの電力消費によって経費の増加を
生じ、また、気温自体の変化によって熱交換能力が変動
するものとなって、上記同様の問題を生じてしまう。
【0010】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたものであって、その目的は、加熱殺菌を安定して
行い得ると共に、運転経費を低減することが可能であ
り、さらに形状の小形化を図り得る冷菓製造機を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の冷菓製造機は、冷菓の原料を貯蔵する容
器および冷菓を製造するシリンダをそれぞれ冷却・加熱
するための容器用熱交換器・シリンダ用熱交換器と、主
熱交換器と、冷却時用膨張器と、内部を各々流れる冷媒
間で熱交換が生じるように互いに並設された第1・第2
の熱交換用配管を有する補助熱交換器と、加熱時用膨張
器とが設けられ、これらが、圧縮機からの吐出ガス冷媒
を順次主熱交換器・冷却時用膨張器に経由させた後に容
器用熱交換器・シリンダ用熱交換器を通して圧縮機に返
流させる第1循環経路と、圧縮機からの吐出ガス冷媒を
容器用熱交換器・シリンダ用熱交換器から、補助熱交換
器の第1熱交換用配管・加熱時用膨張器・補助熱交換器
の第2熱交換用配管に順次経由させて圧縮機に返流させ
る第2循環経路との二系統の循環経路を形成する冷媒配
管によって相互に接続されると共に、冷媒配管に、第1
循環経路と第2循環経路とを択一的に選択するための切
換弁手段が介設されていることを特徴としている。
【0012】
【作用】上記構成の冷菓製造機においては、圧縮機から
の吐出ガス冷媒を主熱交換器・冷却時用膨張器から容器
用熱交換器・シリンダ用熱交換器に順次経由させる第1
循環経路を通しての運転によって、主熱交換器が凝縮
器、容器用熱交換器・シリンダ用熱交換器が蒸発器とし
てそれぞれ作用して、容器およびシリンダが冷却され
る。
【0013】一方、上記から切換弁手段を切換えた第2
循環経路での運転では、圧縮機からの吐出ガス冷媒を、
容器用熱交換器・シリンダ用熱交換器では凝縮すること
なく、補助熱交換器の第1熱交換用配管で凝縮させ、ま
た、補助熱交換器の第2熱交換用配管で蒸発させるよう
にすることができる。この結果、冷媒の凝縮温度を前記
の殺菌温度以下に設定しても容器及びシリンダを凝縮温
度以上の高温で加熱することができ、圧縮機の吐出圧
を、通常使用時以上に高めることなく容器やシリンダを
殺菌温度以上に加熱することができる。このため、圧縮
機の負荷状態を悪化させることなく高温のホットガスを
得て、安定した所要の殺菌加熱運転を行うことが可能と
なる。
【0014】そして上記では、第2循環経路での運転時
における冷媒の凝縮および蒸発は、補助熱交換器の第1
・第2熱交換用配管を各々流れる冷媒間の熱の授受で行
われる。このため、例えば凝縮や蒸発の際の冷熱源や熱
源として水や空気等を供給する必要はない。したがっ
て、従来よりも運転経費を低減することができると共
に、気温の影響による熱交換能力の変化が少なく、より
安定した加熱運転を行うことができる。また、水や空気
等を供給するための配管系や送風ファン等を設ける必要
がないので、全体の形状をより小形化することができ
る。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例における冷菓製造機につい
て、図1および図2を参照して説明する。
【0016】初めに、上記冷菓製造機に設けられている
冷凍装置の基本回路構成について、図1に基づいて説明
する。この冷菓製造機には、冷菓の原料を貯蔵する容器
1と、この容器1から供給された原料を混練しながら冷
凍して冷菓を製造するシリンダ2とが設けられ、これら
の冷却および加熱殺菌のため冷凍装置3が装備されてい
る。
【0017】冷凍装置3には、圧縮機4、容器1と冷媒
との間の熱交換をする容器用熱交換器5、シリンダ2と
冷媒との間の熱交換をするシリンダ用熱交換器6、圧縮
機4からの吐出ガス冷媒の流れ方向を切換えるための四
方弁(切換弁手段)7が設けられている。
【0018】四方弁7には、圧縮機4の吐出配管8が接
続された流入ポート9と、圧縮機4の吸込配管10が接
続された流出ポート11と、第1・第2の1対の切換ポ
ート12・13とが設けられている。第1切換ポート1
2には、順次、第1ガス管14・主熱交換器15・液管
16が接続され、液管16の先端側は第1液支管16a
と第2液支管16bとに分岐されている。第1液支管1
6aには液管16側から順次第1電磁弁17aと第1キ
ャピラリチューブ(冷却時用膨張器)18aとが介設さ
れ、第2液支管16bには第2電磁弁17bと第2キャ
ピラリチューブ(冷却時用膨張器)18bとが上記同様
に介設されている。なお、前記吸込配管10には、冷媒
の気液分離を図るためのアキュームレータ19が介設さ
れている。
【0019】一方、前記四方弁7の第2切換ポート13
には第2ガス管20が接続されている。この第2ガス管
20の先端側は第1ガス支管20aと第2ガス支管20
bとに分岐されており、第1ガス支管20aと前記第1
液支管16aとの間に前記容器用熱交換器5が、また、
第2ガス支管20bと第2液支管16bとの間に前記シ
リンダ用熱交換器6がそれぞれ接続されている。
【0020】上記の冷凍装置3には補助熱交換器21が
さらに設けられている。この補助熱交換器21内には、
第1・第2の二つの熱交換用配管21a・21bが並設
されて、両配管21a・21b内を各々流れる冷媒間で
の熱の授受が行われるようになっている。
【0021】上記第1熱交換用配管21aの一端には第
1バイパス管22が接続されている。この第1バイパス
管22の先端側は、第3電磁弁23a・第4電磁弁23
bが各々介設された第1バイパス支管22aと第2バイ
パス支管22bとに分岐され、第1バイパス支管22a
の先端は、前記第1液支管16aにおける第1キャピラ
リチューブ18aと容器用熱交換器5との間の部位に接
続されている。また、第2バイパス支管22bの先端
は、第2液支管16bにおける第2キャピラリチューブ
18bとシリンダ用熱交換器6との間の部位に接続され
ている。
【0022】一方、第1熱交換用配管21aの他端は、
第3キャピラリチューブ(加熱時用膨張器)24の介設
された第2バイパス管25によって、前記第2熱交換用
配管21bの一端に接続されている。そして、この第2
熱交換用配管21bの他端は、第3バイパス管26によ
り、前記吸込配管10における四方弁7とアキュームレ
ータ19との間の部位に接続されている。
【0023】上記の構成において、四方弁7の流入ポー
ト9が第1切換ポート12に、また、流出ポート11が
第2切換ポート13にそれぞれ連通するようにこの四方
弁7を位置させると共に、第1・第2電磁弁17a・1
7bをそれぞれ開弁し、第3・第4電磁弁23a・23
bをそれぞれ閉弁して圧縮機4を運転することで、図
中、実線矢印で示す第1の循環経路に沿って冷媒が循環
し、容器1およびシリンダ2が冷凍装置3によって冷却
される冷却運転が行われる。
【0024】この運転においては、圧縮機4から吐出さ
れる高温高圧のガス冷媒は、吐出配管8・四方弁7・第
1ガス管14を通して主熱交換器15に導かれ、ここで
放熱して凝縮する。凝縮した液冷媒は、次いで液管16
から第1液支管16a・第2液支管16bに分流し、第
1キャピラリチューブ18a・第2キャピラリチューブ
18bをそれぞれ通過時に断熱膨張して低温低圧の液冷
媒に変化する。そして、容器用熱交換器5およびシリン
ダ用熱交換器6にそれぞれ流入し、これら熱交換器5・
6を通過する間に周囲から熱を吸収して蒸発する。これ
により、容器1およびシリンダ2が冷却される。
【0025】容器用熱交換器5およびシリンダ用熱交換
器6で蒸発した低温低圧のガス冷媒は、その後、第1ガ
ス支管20a・第2ガス支管20bを経て第2ガス管2
0で合流し、この第2ガス管20および四方弁7・吸込
配管10を通して圧縮機4に返流される。そして、圧縮
機4で再び加圧されて高温高圧のガス冷媒として主熱交
換器15に吐出され、上記の経路を循環する。
【0026】次に、四方弁7を、流入ポート9が第2切
換ポート13に、また、流出ポート11が第1切換ポー
ト12にそれぞれ連通する位置に上記から切換えると共
に、第1・第2電磁弁17a・17bをそれぞれ閉弁
し、第3・第4電磁弁23a・23bをそれぞれ開弁し
て圧縮機4を運転することで、図中、破線矢印で示す第
2の循環経路に沿って冷媒が循環し、容器1およびシリ
ンダ2が冷凍装置3によって加熱される加熱運転に切換
わる。
【0027】この運転においては、圧縮機4から吐出さ
れる高温高圧のガス冷媒は、吐出配管8・四方弁7・第
2ガス管20を経て第1ガス支管20aおよび第2ガス
支管20bに分流した後、容器用熱交換器5およびシリ
ンダ用熱交換器6に流入する。そして、周囲への放熱に
よって、容器1およびシリンダ2を加熱した後、第1バ
イパス支管22a・第2バイパス支管22bを経て第1
バイパス管22で合流する。その後、補助熱交換器21
の第1熱交換用配管21aを通過時に、後述する第2熱
交換用配管21b内を流れる冷媒に放熱して凝縮する。
【0028】凝縮した液冷媒は、第2バイパス管25に
介設されている第3キャピラリチューブ24を通過時
に、断熱膨張して低温低圧の液冷媒に変化する。そし
て、補助熱交換器21の第2熱交換用配管21bに流入
し、この配管21bを流れる間に、前記第1熱交換用配
管21aを流れる高温の冷媒から吸熱して蒸発する。そ
の後、この蒸発したガス冷媒は第3バイパス管26・ア
キュームレータ19・吸込配管10を通して圧縮機4に
返流され、再度、高温高圧のガス冷媒となって、上記の
経路を循環する。
【0029】このように、上記構成における加熱運転で
は、容器用熱交換器5およびシリンダ用熱交換器6を通
過後、補助熱交換器21の第1熱交換用配管21aにて
冷媒の凝縮が生じる。この場合、例えば冷媒としてR−
502を使用するときには、第1熱交換用配管21a内
で、例えば凝縮圧力約18kg/cm2 に対応する温度
45℃程度で凝縮が生じるように条件設定をして、圧縮
機4からは100〜120℃程度の高温ガス冷媒の吐出
状態とすることができる。この結果、容器用熱交換器5
およびシリンダ用熱交換器6に充分に高温のガス冷媒を
供給して、これら容器1およびシリンダ2を前述の殺菌
温度を超える温度まで加熱することが可能である。そし
て、圧縮機4は通常の使用圧力範囲内の運転状態で保持
されるので、それまで冷却されていた容器1およびシリ
ンダ2を急速に昇温させて、殺菌処理に要する時間を短
縮できるとともに、所要の時間以上にわたって安定良く
容器1およびシリンダ2に高温ガス冷媒を供給して加熱
することができる。
【0030】しかも上記では、補助熱交換器21内での
凝縮と蒸発とは、第1熱交換用配管21aおよび第2熱
交換用配管21bをそれぞれ流れる冷媒間の熱の授受で
生じるようになっているので、空気式熱交換器や水熱交
換器で互いに別体の凝縮器や蒸発器として構成する場合
に比べ、例えば送風ファンや、水配管・水循環用機器等
を設ける必要がなく、このため、構成が簡素になって小
形化し得ると共に、運転経費を低減することができる。
また、気温、或いは気温に伴って変化する水温による熱
交換能力への影響が少なくなるので、加熱運転をより安
定したものとすることができる。さらに、例えば空気式
熱交換器で構成した場合のファンの駆動に伴う騒音がな
く、このため、より低騒音の装置となる。
【0031】また、上記構成では、主熱交換器15は、
冷却運転時にのみ凝縮器として機能する。前記した従来
例の構成における主熱交換器は、容器およびシリンダの
冷却時に凝縮器として作用する一方、加熱時には蒸発器
として作用するものとなっており、この場合、主熱交換
器は凝縮温度と蒸発温度との相互に差の大きな温度条件
下で機能する。したがって、従来の主熱交換器は、極め
て広い動作温度範囲の全体にわたって必要な熱交換能力
を確保し得るものとするために、形状のコンパクト化を
充分には図れないものとなっていた。これに対し、本実
施例での主熱交換器15は冷却運転時にのみ蒸発器とし
て機能するものであるので、その動作温度範囲は従来よ
りも小さく、この結果、必要な熱交換能力により適合し
た構成に容易に設計できることとなり、これによって、
形状をより小形化することや、装置全体の製作費の高騰
を極力抑えることができる。
【0032】図2は、図1の基本回路構成に基づき、特
に、加熱運転をより円滑に行うための機能を付加して構
成した冷凍装置3の冷媒回路図であって、図1の構成に
加え、さらに、前記第2バイパス管25に第5電磁弁3
1が第3キャピラリチューブ24と並列に接続されてい
る。また、上記第2バイパス管25における第1熱交換
用配管21aと第3キャピラリチューブ24との間の部
位は、第6電磁弁32と第4キャピラリチューブ33と
が順次介設された第4バイパス管34によって、前記ア
キュームレータ19に接続されている。さらに、吐出配
管8には、第1〜第3の三つの圧力スイッチ35・36
・37が接続されている。第1圧力スイッチ35は、圧
縮機4の吐出圧力が第1設定圧(例えば20kg/cm
2 )を超えたときにONになり、この信号によって、第
6電磁弁32が開弁する。第2圧力スイッチ36は、吐
出圧力が第2設定圧(例えば12kg/cm2 )以下の
ときにONになり、この信号によって、第5電磁弁31
が開弁する。第3圧力スイッチ37は高圧異常を検出す
るものであって、圧縮機4の吐出圧が許容上限圧力に達
した時に動作し、これにより圧縮機4の運転が停止され
る。
【0033】なお、主熱交換器15は、この場合、内部
に熱交換用冷媒配管15aと熱交換用水配管15bとが
互いに並設された水熱交換器で構成され、両配管15a
・15bを各々流れる冷媒と水との間で熱交換が生じる
ようになっている。また、熱交換用水配管15bが接続
されている水配管38に、前記第1ガス管14内の圧力
を検出して検出圧力が設定圧を超えた時に開弁する開閉
弁39が介設されている。一方、前記吸込配管10にお
けるアキュームレータ19より圧縮機4側には、冷媒中
に混入しているゴミや異物を除去するためのストレーナ
40が介設され、また、液管16には、冷媒中の水分を
除去するためのドライヤ41が介設されている。さら
に、液管16には、各液支管16a・16b側から主熱
交換器15側に向かう冷媒流れを遮断する逆止弁42が
介設されている。
【0034】上記回路構成においては、第1・第2電磁
弁17a・17bを開弁し、第3・第4電磁弁23a・
23bを各々閉弁して、前記同様に、図中実線矢印に沿
って冷媒を循環させる運転で、容器1およびシリンダ2
を冷却する冷却運転が行われる。この運転中には、第1
ガス管14に圧縮機4から高圧ガス冷媒が供給されるこ
とから、水配管38に介設されている開閉弁39が開弁
し、これによって、主熱交換器15の熱交換用水配管1
5bに水が循環し、この水との熱交換で、熱交換用冷媒
配管15aを流れる冷媒の凝縮が生じるようになってい
る。
【0035】なお、この冷却運転時には、第1・第2電
磁弁17a・17bを互いに独立に開閉制御し、各液支
管16a・16bを通しての冷媒流れを断続的に制御す
ることで、容器1およびシリンダ2を各々の設定温度ま
で冷却して保持するようになっている。一方、第5・第
6電磁弁31・32は、前記第1・第2圧力スイッチ3
5・36のON/OFFに応じた開閉状態となるが、こ
れら第5・第6電磁弁31・32の介設部位には冷媒流
れはなく、したがって、冷却運転サイクルには影響しな
い。
【0036】次に、上記から第1・第2電磁弁17a・
17bを閉弁し、第3・第4電磁弁23a・23bを各
々開弁して、前記同様に、図中破線矢印に沿って冷媒を
循環させる運転で、容器1およびシリンダ2を加熱する
加熱運転に切換わる。この加熱運転への切換えの直後に
は、容器1は4〜10℃、シリンダ2は−2〜−7℃と
低温のため、圧縮機4からの吐出ガス冷媒の凝縮が容器
用熱交換器5およびシリンダ用熱交換器6の通過時に生
じ、この間、圧縮機4の吐出圧は低くなる。そこで、圧
縮機4の吐出圧が第2圧力スイッチ36での第2設定圧
(12kg/cm2 )を超えるまでは、第5電磁弁31
が開弁するようになっている。これにより、冷媒は第3
キャピラリチューブ24をバイパスすることによって、
圧縮機4での吐出圧の上昇が促進され、この圧縮機4で
の圧縮仕事による冷媒への付与エネルギが高められる。
【0037】その後、容器1およびシリンダ2の温度が
上昇し、容器用熱交換器5およびシリンダ用熱交換器6
での凝縮量の低下と共に圧縮機4の吐出圧が上昇し、こ
れが、上記の第2設定圧に達すると第5電磁弁31が閉
弁し、前述した補助熱交換器21の第1熱交換用配管2
1aでの凝縮と、第2熱交換用配管21bでの蒸発とが
生じる運転状態に自動的に切換わる。
【0038】上記の加熱運転の継続で、吐出圧がさらに
上昇して第2圧力スイッチ36での第1設定圧(20k
g/cm2 )に達した場合には、第6電磁弁32が開弁
する。この結果、第1熱交換用配管21aを通過した冷
媒は第4バイパス管34を通して直接的に吸込配管10
へとバイパスされ、これによって、加熱運転中の吐出圧
は上記の第1設定圧以下に維持される。
【0039】一方、上記の加熱運転中は、第1ガス管1
4は圧縮機4の吸込側に接続されており、この結果、水
配管38に介設されている開閉弁39は自動的に閉弁状
態で保持される。このため、主熱交換器15への不要な
水の循環は停止されるので、これによっても、運転経費
を低減することができる。
【0040】なお、液管16に介設されている逆止弁4
2は、この加熱運転中における第1・第2電磁弁17a
・17b側から、液管16を通して主熱交換器15側に
向かう冷媒流れを遮断する機能を有している。第1・第
2電磁弁17a・17bは、前述したように、冷却運転
時、容器1およびシリンダ2を各々の設定温度に保持し
得るように互いに独立に開閉制御され、このため、方向
性を有する電磁弁を用いる場合には、図中実線矢印で示
す方向の冷媒流れが閉弁状態で遮断されるような方向で
介設される。したがって、加熱運転中における上記とは
逆方向の冷媒流れに対しては閉弁状態で幾分かの漏れを
生じるおそれがあり、これを、上記の逆止弁42で遮断
するようになっている。したがって、第1・第2電磁弁
17a・17bとして、高価な双方向性の電磁開閉弁を
用いることなく、不要な冷媒流れを遮断することができ
る。
【0041】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、例えば上記実施例では、主熱交換器15を
水熱交換器で構成した例を挙げて説明したが、この主熱
交換器を、空気との熱交換を行う空気式熱交換器で構成
することも可能である。この場合、圧縮機4の吐出圧力
に応じて主熱交換機内のファンの運転を制御することに
より、安定したサイクルの作動を保持できると共に、フ
ァンでの消費電力の節減を図ることができる。さらに、
上記実施例では膨張器としてキャピラリチューブ18a
・18b・24を採用したが、例えば手動膨張弁、温度
式膨張弁、低圧膨張弁、フロート膨張弁等の膨張弁を採
用することもできる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の冷菓製造機は、
冷菓の原料を貯蔵する容器および冷菓を製造するシリン
ダをそれぞれ冷却・加熱するための容器用熱交換器・シ
リンダ用熱交換器と、主熱交換器と、冷却時用膨張器
と、内部を各々流れる冷媒間で熱交換が生じるように互
いに並設された第1・第2の熱交換用配管を有する補助
熱交換器と、加熱時用膨張器とが設けられ、これらが、
圧縮機からの吐出ガス冷媒を順次主熱交換器・冷却時用
膨張器に経由させた後に容器用熱交換器・シリンダ用熱
交換器を通して圧縮機に返流させる第1循環経路と、圧
縮機からの吐出ガス冷媒を容器用熱交換器・シリンダ用
熱交換器から、補助熱交換器の第1熱交換用配管・加熱
時用膨張器・補助熱交換器の第2熱交換用配管に順次経
由させて圧縮機に返流させる第2循環経路との二系統の
循環経路を形成する冷媒配管によって相互に接続される
と共に、冷媒配管に、第1循環経路と第2循環経路とを
択一的に選択するための切換弁手段が介設されている構
成である。
【0043】それゆえ、圧縮機の吐出圧を通常使用時以
上に高めることなく容器やシリンダを殺菌温度以上に加
熱する運転を安定して行うことができる。そして上記で
は、加熱運転時における冷媒の凝縮および蒸発は、補助
熱交換器の第1・第2熱交換用配管を各々流れる冷媒間
の熱の授受で行われるので、例えば冷熱源や熱源として
の水や空気等を供給する必要がない。したがって、従来
よりも運転経費を低減することができると共に、気温の
影響による熱交換能力の変化が少なく、加熱運転をより
安定化することができる。また、水や空気等を供給する
ための配管系や送風ファン等を設ける必要がないので、
全体の形状をより小形化することができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の冷菓製造機における基本冷
媒回路図である。
【図2】上記基本冷媒回路に基づいてさらに円滑な運転
を行えるように改良した冷媒回路図である。
【図3】従来の冷菓製造機における冷媒回路図である。
【符号の説明】
1 容器 2 シリンダ 4 圧縮機 5 容器用熱交換器 6 シリンダ用熱交換器 7 四方弁(切換弁手段) 15 主熱交換器 18a 第1キャピラリチューブ(冷却時用膨張器) 18b 第2キャピラリチューブ(冷却時用膨張器) 21 補助熱交換器 21a 第1熱交換用配管 21b 第2熱交換用配管 24 第3キャピラリチューブ(加熱時用膨張器)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷菓の原料を貯蔵する容器および冷菓を製
    造するシリンダをそれぞれ冷却・加熱するための容器用
    熱交換器・シリンダ用熱交換器と、主熱交換器と、冷却
    時用膨張器と、内部を各々流れる冷媒間で熱交換が生じ
    るように互いに並設された第1・第2の熱交換用配管を
    有する補助熱交換器と、加熱時用膨張器とが設けられ、
    これらが、圧縮機からの吐出ガス冷媒を順次主熱交換器
    ・冷却時用膨張器に経由させた後に容器用熱交換器・シ
    リンダ用熱交換器を通して圧縮機に返流させる第1循環
    経路と、圧縮機からの吐出ガス冷媒を容器用熱交換器・
    シリンダ用熱交換器から、補助熱交換器の第1熱交換用
    配管・加熱時用膨張器・補助熱交換器の第2熱交換用配
    管に順次経由させて圧縮機に返流させる第2循環経路と
    の二系統の循環経路を形成する冷媒配管によって相互に
    接続されると共に、冷媒配管に、第1循環経路と第2循
    環経路とを択一的に選択するための切換弁手段が介設さ
    れていることを特徴とする冷菓製造機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08266226A (ja) * 1995-03-31 1996-10-15 Nissei Reiki Kk 冷菓製造機
KR101239094B1 (ko) * 2010-10-21 2013-03-06 주식회사 아이스트로 자동 살균 회로를 구비하는 아이스크림 분배기

Citations (1)

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JPH05336893A (ja) * 1992-06-10 1993-12-21 Nissei Reiki Kk 冷菓製造機

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