JPH0690237B2 - ピ−ク値検出回路 - Google Patents

ピ−ク値検出回路

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JPH0690237B2
JPH0690237B2 JP61109589A JP10958986A JPH0690237B2 JP H0690237 B2 JPH0690237 B2 JP H0690237B2 JP 61109589 A JP61109589 A JP 61109589A JP 10958986 A JP10958986 A JP 10958986A JP H0690237 B2 JPH0690237 B2 JP H0690237B2
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diode
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眞宏 後藤
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Hitachi Cable Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はピーク値検出回路に係り、特にピーク値検出用
ダイオードの温度特性を改善したものに関する。
[従来の技術] 第4図は良く知られている従来のクランプ形ピーク値検
出回路である。この回路から得られるピーク値検出出力
電圧V0は、 V0=Vinpp−(VFD1+VFD2) となる。但し、Vinppは入力信号のピーク対ピーク電
圧、VFD1,VFD2はピーク知検出用ダイオードD1,D2の順方
向電圧である。
また、VFD1,VFD2は、 と表わせる。
ここで、κ:ポルツマン定数(1.38×10-23J/K) q:電子の電荷(1.6×10-19C) T:温度(K) I0:ダイオードD1,D2の逆方向飽和電流(A)(温度依存
性あり) I1:ダイオードD1,D2に流れる電流(A) 上式から分るようにVFD1,VFD2は温度依存性を有する。
したがって、出力電圧V0はVFD1+VFD2の温度依存性と同
じ温度依存性を持つ。
このようにピーク値出力電圧V0に温度依存性があると、
入力信号振幅を検出する場合に温度変化による誤差を生
じる。したがって、従来のピーク値検出回路を利用して
自動利得調整(AGC)を行う場合、精度の高いAGCができ
ない。
[発明が解決しようとする問題点] 上記したように、温度依存性を有するピーク値検出用ダ
イオードの順方向電圧を出力電圧の要素に持つ従来のピ
ーク値検出回路では、温度変化により誤差を生じるため
正しい入力信号振幅を検出できないという問題点があっ
た。
したがって本発明の目的は、ピーク値検出出力電圧に温
度依存性の無いピーク値検出回路を提供することであ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明の要旨は、直流バイアス電流をピーク値検出用ダ
イオードに加えて入力信号のピーク値を検出するピーク
値検出回路の出力端子に、上記ピーク値検出用ダイオー
ドと同種の温度補償用ダイオードを逆方向に直列接続
し、上記温度補償用ダイオードの非接続側を出力端子と
し、上記ピーク値検出用ダイオードと上記温度補償用ダ
イオードとの接続点に抵抗R1及び電圧V1を直列接続する
と共に、上記温度補償用ダイオードの非接続側に抵抗
R2、上記温度補償用ダイオードと同種の順方向電圧相殺
用ダイオード及び電圧V2を直列接続し、V1=V2及びR2
2R1の式を満すように電圧V1,電圧V2,抵抗R1,抵抗R2の値
を設定してなることにある。
[作用] ピーク値検出用ダイオードと温度補償用ダイオードに同
じ量の直流バイアス電流が流れると、各ダイオードは同
種なのでこれらの順方向電圧は等しくなる。また、ピー
ク値検出用ダイオードと温度補償用ダイオードとは極性
を逆方向にして直列接続されているため、順方向電圧が
等しくなると、これらが互いに打ち消されて出力端子に
現われる出力電圧から温度依存性を有するダイオードの
順方向電圧が除かれる。
さらに、本発明の構成によれば、順方向電圧相殺用ダイ
オードを設けてなるため、電圧V1,電圧V2,抵抗R1,抵抗R
2の値を設定するだけで上記ピーク値検出用ダイオード
及び上記温度補償用ダイオードに流れるそれぞれの直流
バイアス電流を等しくすることができる。
これに対し、順方向電圧相殺用ダイオードを設けていな
い場合においては、上記ピーク値検出用ダイオードによ
る電圧降下分を考慮に入れながら上記電圧V1,電圧V2,抵
抗R1,抵抗R2の値を設定しなければ本発明と同等の直流
バイアス電流の調整精度が得られない。従って本発明と
同程度の精度を確保するためには、本発明に比べピーク
値検出用ダイオードの電圧値を測定するという手間が余
分に掛ることになる。
[実施例] 第1図はピーク値検出回路の原理図を示す。
ピーク値検出回路の前段は従来と全く同一構成の一種の
倍電圧整流回路であり、極性を同方向にして直列接続す
ると共に、一定の直流バイアス電流を加える1組のピー
ク値検出用ダイオードD1,D2の直列接続点に、信号入力
端子1に入力した入力信号を直流成分カット用コンデン
サC1を介して供給し、一方のピーク値検出用ダイオード
D2の非接続側出力端子(カソード)から倍電圧を発生さ
せ、これをピーク保持用コンデンサC2に保持するように
構成されている。
このように構成された前段回路の出力端子に、上記した
1組のピーク値検出用ダイオードD1,D2の順方向電圧を
打ち消すために、一定の直流バイアス電流を加える1組
の温度補償用ダイオードD3,D4から成る後段回路が接続
されている。この後段回路を構成する1組の温度補償用
ダイオードD3,D4は1組のピーク値検出用ダイオードD1,
D2と同種、即ち同一の特性で極性を同方向にして直列接
続されており、これを1組のピーク値検出用ダイオード
D1,D2と極性を逆方向にして直列接続させてある。即
ち、各組の同一極性の電極(ここではカソード)を互い
に向い合わせて共通に接続してある。そして、後段回路
の出力となる1組の温度補償用ダイオードの非接続側端
子(温度補償用ダイオードD4のアノード)を回路のピー
ク値検出出力端子2とする。
また、このピーク値検出出力端子2に直流電流源4を接
続することによって1組の温度補償用ダイオードD3,D4
に上記した一定の直流バイアス電流を加え、1組のピー
ク値検出用ダイオードD1,D2と温度補償用ダイオードD3,
D4との直列接続点に別な直流電流源3を接続することに
よって1組の温度補償用ダイオードD3,D4に上記した一
定の直流バイアス電流を加えている。
ここで、2つの直流電流源3,4の各電流値I1,I2を、 I1=2I2 (1) なる関係に設定してある。このように設定するとダイオ
ードD1,D2,D3,D4に流れる電流はすべてI2に等しくな
る。各ダイオードに流れる電流がすべて等しくなると各
ダイオードの順方向電圧も等しくなり、 となる。この関係は温度と無関係に成立する。
したがって、(1)式が成立するときピーク値検出出力
端子2の出力電圧V0は、 V0=Vinpp−(VFD1+VFD2)+VFD3+VFD4 =Vinpp (3) となり、各組のダイオードD1〜D4の順方向電圧は相互に
打ち消され、温度に依存しない出力電圧が得られる。そ
の結果、これを利用して例えばAGCを行う場合、AGCアン
プ(光受信器)を制御するAGC電圧の温度依存性を無く
すことができ、その精度を大幅に向上することが可能と
なる。
第2図は、本発明で使用する順方向電圧相殺用ダイオー
ドを用いずにピーク値検出回路を構成した例であり、第
1図の原理を具体化して、第1図の直流電流源3,4を抵
抗R1と電圧V1の直流電圧源5,抵抗R2と電圧V2の直流電圧
源6の組にそれぞれ置き換えたものである。
ここで、抵抗R1,R2に流れる電流をそれぞれI′1,I′
とするとダイオードD1,D2に流れる電流は I′−I′ となり、ダイオードD3,D4に流れる電流は I′ となるので、次の関係式が得られる。
ただし、VFD1=VFD2,VFD3=VFD4 である。
ここで、V1,V2》VFD1,VFD2,VFD3,VFD4とすると、(4)
式から I′=V1/R1,I′=V2/R2 (5) が得られる。
ところで、VFD1=VFD2=VFD3=VFD4とするためには、 I′−I′=I′ すなわち I′=2I′ であるから、(5)式より とすればよい。
(6)式の条件を満足するように抵抗,直流電圧を設定
すれば、第1図に示した原理が成立し、温度依存性の無
いクランプ形ピーク値検出回路が得られる。
なお、V1,V2>>VFD1,VFD2,VFD3,VFD4の近似を行わない
場合は、(4)式から I′=(V1−VFD1−VFD2)/R1 I′=(V2+VFD1+VFD2−VFD3−VFD4)/R2 が導き出され、 I′=2I′2,VFD1=VFD2=VFD3=VFD4とするために
は、 (V1−VFD1−VFD2)/R1=2・V2/R2 とすればよいことが分る。すなわち、VFD1とVFD2を設定
して上記の式を満足するように電圧V1,V2及び抵抗R1,R2
を設定することによって本発明と同等な温度依存性の無
いピーク値検出回路が得られる。
第3図は第2図の回路に順方向電圧相殺用ダイオードを
挿入してなる本発明の回路を示し、第2図の抵抗R2にダ
イオードD5,D6を直列接続したものである。
ここで、抵抗R1,R2に流れる電流をそれぞれI″1,I″
とすると、次の関係式が得られる。
ただし、VFD1=VFD2,VFD3=VFD4=VFD5=VFD6であるか
ら、(7)式は となる。
ところで、VFD1=VFD3とするためには、(8)式より V1−I″1R1=V2−I″2R2 (9) とすればよく、またこのとき I″=2I″ であるから、 V1=V2 (10) とすれば、(9)式より R2=2R1 (11) が得られる。
この(10),(11)式の条件を満足するように抵抗,直
流電圧を設定すれば、V0=Vinppとなり温度依存性の無
い出力電圧が本回路からも得られ、しかも、第2図の場
合と比例して、V1,V2》VFD1,VFD2,VFD3,VFD4というよう
な近似を必要としないため、より精度が高い。
[発明の効果] 以上要するに本発明によれば、ピーク値検出用ダイオー
ドにこれと同種の温度補償用ダイオードを逆方向に直列
接続し、これらのダイオードに同じ量の直流バイアス電
流を加えるように構成したことにより、各ダイオードの
順方向電圧が互いに打ち消されてピーク値検出出力電圧
にダイオードに起因する温度依存性が無くなるため、温
度変化による誤差を生じない正確なピーク値が得られ
る。さらに順方向電圧相殺用ダイオードを挿入したこと
により、ピーク値検出用ダイオードを含む閉ループの電
圧降下に占めるピーク値検出用ダイオードの順方向電圧
の割合と、温度補償用ダイオードを含む閉ループの電圧
降下に占める温度補償用ダイオードの順方向電圧の割合
とが同じになるため、それぞれの閉ループの電圧降下を
比較する際に順方向電圧の項が相殺され、順方向電圧に
無関係に両直流バイアス電流を一致させることができ
る。これにより精度の高いピーク値を検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はピーク値検出回路の原理図、第2図は順方向電
圧相殺用ダイオードを用いないピーク値検出回路の構成
図、第3図は本発明の実施例に係るピーク値検出回路の
構成図、第4図は従来例を示す回路構成図である。 図中、1は信号入力端子、2はピーク値検出出力端子、
3,4は直流バイアス電源、D1,D2はピーク値検出用ダイオ
ード、D3,D4は温度補償用ダイオードである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流バイアス電流をピーク値検出用ダイオ
    ードに加えて入力信号のピーク値を検出するピーク値検
    出回路の出力端子に、上記ピーク値検出用ダイオードと
    同種の温度補償用ダイオードを逆方向に直列接続し、上
    記温度補償用ダイオードの非接続側を出力端子とし、上
    記ピーク値検出用ダイオードと上記温度補償用ダイオー
    ドとの接続点に抵抗R1及び電圧V1を直列接続すると共
    に、上記温度補償用ダイオードの非接続側に抵抗R2、上
    記温度補償用ダイオードと同種の順方向電圧相殺用ダイ
    オード及び電圧V2を直列接続し、V1=V2及びR2=2R1
    式を満すように電圧V1,電圧V2,抵抗R1,抵抗R2の値を設
    定してなることを特徴とするピーク値検出回路。
JP61109589A 1986-05-15 1986-05-15 ピ−ク値検出回路 Expired - Lifetime JPH0690237B2 (ja)

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