JP7230518B2 - 電圧検出回路 - Google Patents
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例えば、絶縁が必要な箇所の電圧を検出する電圧検出回路では、一般的に、トランスによって絶縁し、ダイオードを介して電圧を検出する。
このような回路では、ダイオードの順方向電圧に温度依存性があるため、周囲の温度によって検出される電圧に誤差が生じ得る。
当該電流検出回路では、当該カレントトランスを用いて電流を電圧に変換すること、当該カレントトランスからの交流出力を整流手段で受けて、電流に比例した直流の電圧信号を生成すること、当該整流手段である整流素子(ダイオード)の順方向電圧降下(Vf)の温度変動をVf補償回路によって補償することが行われる。
本発明の一態様は、トランスによって伝達される検出対象の電圧を受ける第1のコイルと、前記第1のコイルによって受けられた電圧を整流する第1のダイオードと、前記第1のダイオードによって整流された電圧が印加される第1の抵抗成分と、前記第1のダイオードと極性が一致するように配置された第2のダイオードと、前記第2のダイオードと直列に配置された第2の抵抗成分と、前記第2のダイオードと前記第2の抵抗成分との組み合わせの両端に設けられた電圧検出端子と、を備え、前記第1のコイルに前記第1のダイオード、前記第1の抵抗成分、前記第2の抵抗成分、前記第2のダイオードが接続されており、前記第2の抵抗成分および前記第2のダイオードは、前記第1のコイルに対して前記第1のダイオードよりも前記電圧検出端子の側に配置されており、前記第1のダイオードの順方向電圧降下の温度特性と、前記第2のダイオードの順方向電圧降下の温度特性とは、同じまたはほぼ同じであり、前記第1の抵抗成分の抵抗値と前記第2のダイオードの順方向電圧降下の電圧値との積と、前記第2の抵抗成分の抵抗値と前記第1のダイオードの順方向電圧降下の電圧値との積とは、同じまたはほぼ同じである、電圧検出回路である。
<電源装置の概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る電源装置1の概略的な構成を示す図である。
図1には、電源装置1とともに、負荷21を示してある。電源装置1と負荷21とは接続されている。
電源装置1は、スイッチング電源11と、電圧検出回路12と、制御回路13を備える。
また、電源装置1は、当該電源装置1の筐体(図示を省略する。)に、ヒートシンク14を備える。
本実施形態では、説明の便宜上、電圧Vinを入力電圧Vinと呼ぶこともある。
本実施形態では、説明の便宜上、電圧Voutを出力電圧Voutと呼ぶこともある。
ここで、スイッチング電源11は、入力電圧Vinを出力電圧Voutへ変換する。通常、入力電圧Vinと出力電圧Voutとは異なる。
一般に、スイッチング電源11では、半導体スイッチのオンオフの切り替えを制御して、整流することで、安定化した直流電圧を得る。
スイッチング電源11から出力される出力電圧Voutは、負荷21に印加される。負荷21は、出力電圧Voutを用いて、所定の動作を行う。
負荷21としては、様々なものが用いられてもよい。
本実施形態では、説明の便宜上、電圧Vdetを検出電圧Vdetと呼ぶこともある。
ここで、検出電圧Vdetは、例えば、入力電圧Vinに比例する。
他の例として、制御回路13は、電圧検出回路12によって検出される検出電圧Vdetに基づいて、過電圧の状態を検出してもよい。制御回路13は、過電圧の状態を検出した場合、アラームを出力してもよい。アラームの出力は、例えば、画面または光などによる表示の出力であってもよく、あるいは、スピーカによる音の出力であってもよい。
なお、制御回路13では、様々な制御が行われてもよい。
なお、ヒートシンク14の形状、配置箇所などとしては、様々な態様が用いられてもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係る電源装置1の回路構成を示す図である。
スイッチング電源11は、トランジスタ111と、制御回路112と、トランス101と、ダイオード132と、ダイオード133と、コイル134と、コンデンサ135を備える。
トランス101は、1次側のコイル113と、2次側のコイル131と、鉄心121を備える。これらのコイル113、131は、例えば、1次側と2次側で鉄心121に巻かれている。
また、図2には、電圧検出回路12によって検出された電圧が出力される端子である電圧検出端子1011~1012を示してある。
ここで、コイル211は、例えば、トランス101の鉄心121に巻かれている。なお、図2の例では、説明の便宜上、トランス101の鉄心121が電圧検出回路12のコイル211のところまで延びているように図示されているが、トランス101の鉄心121の形状は特に限定されない。
また、本実施形態では、制御回路112の詳しい回路構成については、説明を省略する。電圧検出回路12から見て制御回路13の側は、例えば、電流が流れない場合、ハイインピーダンスであるとみなされる。
トランジスタ111は、スイッチング素子として用いられる。
本実施形態では、トランジスタ111として、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)が用いられている。他の例として、トランジスタ111として、バイポーラトランジスタが用いられてもよい。
トランジスタ111のドレイン端子に、1次側のコイル113の一端が接続されている。
トランジスタ111のソース端子と1次側のコイル113の他端との間に、入力電圧Vinが印加される。
本実施形態では、制御回路112は、PWM(Pulse Width Modulation)制御を行う。他の例として、制御回路112は、位相シフト制御を行ってもよい。
トランス101では、1次側のコイル113に流れる交流電流によって変動磁場を発生する。そして、当該変動磁場によって、2次側のコイル131に電流を流して、2次側のコイル131に電圧を発生させる。このように、トランス101では、電磁誘導によって、1次側のコイル113から2次側のコイル131にエネルギーを伝達する。
このとき、2個のコイル113、131の巻き数の比に応じて、2次側のコイル131に発生する電圧が変化する。具体的には、1次側のコイル113の巻き数をN1(N1は1以上の整数である。)と表し、2次側のコイル131の巻き数をN2(N2は1以上の整数である。)と表すと、1次側のコイル113にかかる電圧に対して、2次側のコイル131にかかる電圧が(N2/N1)倍になる。
トランス101の2次側のコイル131の他端と、ダイオード133のアノード端子とが接続されている。ダイオード132のカソード端子と、ダイオード133のカソード端子とコイル134の一端との間の点とが接続されている。
トランス101の2次側のコイル131の他端と、コンデンサ135の一端とが接続されている。コイル134の他端と、コンデンサ135の他端とが接続されている。
ダイオード132は、電圧を整流する。コンデンサ135は、電圧を平滑する。
スイッチング電源11では、コイル134の他端とトランス101の2次側のコイル131の他端との間の電圧が出力電圧Voutとして用いられている。
コイル134の他端とトランス101の2次側のコイル131の他端が、負荷21と接続されている。これにより、スイッチング電源11から負荷21に出力電圧Voutが印加される。
コイル211は、トランス101の1次側のコイル113に対して、電圧検出用として2次側のコイルのように機能する。
本実施形態では、トランス101では、1次側のコイル113に流れる交流電流によって変動磁場を発生する。そして、当該変動磁場によって、電圧検出用のコイル211に電流を流して、当該コイル211に電圧を発生させる。このとき、2個のコイル113、211の巻き数の比に応じて、電圧検出用のコイル211に発生する電圧が変化する。具体的には、1次側のコイル113の巻き数をN3(N3は1以上の整数である。本実施形態では、N3=N1である。)と表し、電圧検出用のコイル211の巻き数をN4(N4は1以上の整数である。)と表すと、1次側のコイル113にかかる電圧に対して、電圧検出用のコイル211にかかる電圧がa(=N4/N3)倍になる。
コイル211の他端と、コンデンサ213の一端とが接続されている。コンデンサ213の他端と、ダイオード212のカソード端子と抵抗214の一端との間の点とが接続されている。
なお、図2の例では、バイアス回路217の接続関係は概略を示してあり、異なる接続関係となり得る。
そして、これら2個の電圧検出端子1011~1012の間に印加される電圧Vdetが、電圧検出回路12によって検出された電圧として、電圧検出回路12から制御回路13に出力される。
電圧検出回路12では、抵抗214の他端とコイル211の他端との間の電圧が検出電圧Vdetとして用いられる。
抵抗214の他端とコイル211の他端が、制御回路13と接続されている。これにより、電圧検出回路12によって検出される検出電圧Vdetが制御回路13に入力される。
そして、コイル211の両端の間に、極性(順方向あるいは整流方向)が一致したダイオード212およびダイオード216と抵抗214および抵抗215が直列に接続されていて、抵抗215とダイオード216との組み合わせの両端のそれぞれに電圧検出端子1011、1012が設けられている。なお、本実施形態では、抵抗215とダイオード216とは、直接接続されている。
また、抵抗215とダイオード216との組み合わせの両端の間に、平滑化用のコンデンサ213が配置されている。
なお、ダイオード212と抵抗214とは、例えば、直接接続されていてもよく、あるいは、他の回路素子を介して、離れて配置されていてもよい。
ダイオード212は、コイル211によって受けられた電圧を整流する。ダイオード212は、順方向電圧降下について温度特性を有する。
コンデンサ213は、コイル211によって受けられた電圧を平滑化する。
ダイオード216は、順方向電圧降下について温度特性を有する。そして、ダイオード216は、ダイオード212の順方向電圧降下の温度特性を補償する。つまり、ダイオード216は、ダイオード212の順方向電圧降下の温度特性によって生じる影響を低減する。
そこで、本実施形態では、ダイオード216の順方向電圧降下の温度特性によって、ダイオード212の順方向電圧降下の温度特性を補償する。
本実施形態では、ダイオード212の順方向電圧降下の電圧値をVf1と表し、ダイオード216の順方向電圧降下の電圧値をVf2と表す。また、抵抗214の抵抗値をR1と表し、抵抗215の抵抗値をR2と表す。
この場合、式(1)が成り立つ。なお、本実施形態では、*は乗算を表す。
ここで、本実施形態では、ダイオード216とダイオード212として、順方向電圧降下について同じ温度特性を有するものが用いられている。なお、同じ温度特性としては、例えば、誤差が許容される個体差などがあってもよく、ほぼ同じ温度特性であってもよい。
また、本実施形態では、抵抗214と抵抗215として、同じ抵抗値を有するものが用いられている。なお、同じ抵抗値としては、例えば、誤差が許容される個体差などがあってもよく、ほぼ同じ抵抗値であってもよい。
本実施形態では、ダイオード216に流れる電流の電流値と、ダイオード212に流れる電流の電流値とが同じになるように設定されている。そして、ダイオード212で発生する順方向電圧降下の電圧値Vf1と、ダイオード216で発生する順方向電圧降下の電圧値Vf2とが同じ(または、ほぼ同じ)になる。
本実施形態に係る電圧検出回路12では、検出電圧Vdetに生じるダイオード212の温度特性の影響を打ち消すように、ダイオード216を有する回路部分を配置した。当該回路部分は、本実施形態では、抵抗215とダイオード216からなる回路部分であり、さらに、バイアス回路217を含んでもよい。
これにより、本実施形態に係る電圧検出回路12では、温度の変動による検出電圧Vdetのずれを低減することができる。
そして、本実施形態に係る電圧検出回路12では、例えば、電圧検出結果が温度に依存してずれることで過電圧保護あるいは低電圧保護がずれて素子に影響が与えられるといったことを抑制することができる。
ダイオード212およびダイオード216は、例えば、温度が高いところ、または、逆に、温度が高いところから離れているところ、つまり、温度が高いところから受ける温度の影響が小さいとみなされるところ、に備えられることが好ましい。
具体例として、ダイオード212およびダイオード216は、スイッチング電源11におけるトランジスタ111の近傍に備えられてもよい。トランジスタ111は、パワー半導体であり、発熱体であって、高い温度となり得る。トランジスタ111は、例えば、電源装置1のベースプレート(図示せず)に配置される。
また、具体例として、ダイオード212およびダイオード216は、電源装置1のヒートシンク14に備えられることが好ましく、ヒートシンク14の表面に備えられてもよい。
また、電源装置1において、事前に温度が測定されて同じ温度または近い温度となる箇所にダイオード212およびダイオード216が配置されてもよい。
図3は、本発明の第1実施形態に係る電圧検出回路311の回路構成を示す図である。
電圧検出回路311は、図2に示される電圧検出回路12の具体例である。
電圧検出回路311は、コイル211と、ダイオード212と、コンデンサ213と、抵抗214と、抵抗215と、ダイオード216と、バイアス回路321を備える。
また、図3には、電圧検出回路311によって検出された電圧が出力される端子である電圧検出端子1011~1012を示してある。
ここで、電圧検出回路311は、図2に示される電圧検出回路12と比べて、バイアス回路321の部分(図2の例では、バイアス回路217に関する部分)の回路構成の具体例を示してある。
以下では、バイアス回路321について詳しく説明する。
電圧源331の一端と、コイル211の他端とが接続されている。電圧源331の他端と、抵抗332の一端とが接続されている。抵抗332の他端と、抵抗215の他端とダイオード216のアノード端子との間の点とが接続されている。
電圧源331は、一定の電圧を出力する。これにより、バイアス回路321によって、ダイオード216に流される電流の電流値が、入力電圧Vinによらずに、一定に固定されている。
ここで、抵抗214あるいは抵抗215などの抵抗としては、必ずしも抵抗素子でなくてもよく、抵抗成分があればよく、例えば、他の回路素子が有する抵抗成分が用いられてもよい。
コンデンサ213などのコンデンサとしては、容量があればよく、例えば、他の回路素子が有する容量が用いられてもよく、あるいは、寄生容量が用いられてもよい。
ダイオード212の部分は、2個以上のダイオードの組み合わせから構成されてもよい。
ダイオード216の部分は、2個以上のダイオードの組み合わせから構成されてもよい。
ダイオード212とダイオード216とは、これらのそれぞれが2個以上のダイオードから構成される場合、同じ構成であってもよく、あるいは、異なる構成であってもよい。ダイオード212の構成およびダイオード216の構成としては、温度補償が実現されればよく、様々な構成が用いられてもよい。
一例として、電源装置1は、電気自動車(EV:Electric Vehicle)などの乗り物に搭載される高電圧電源として使用されてもよい。この場合、温度の変動、および、入力電圧Vinの変動が発生し得る。
また、本実施形態では、電圧検出回路12が電源装置1に適用された場合を示したが、電圧検出回路12は、電源以外の様々な装置に適用されてもよい。
一構成例として、電圧検出回路(図2の例では、電圧検出回路12)において、次のような構成とした。
電圧検出回路は、トランス(図2の例では、トランス101)によって伝達される検出対象の電圧を受ける第1のコイル(図2の例では、コイル211)と、第1のコイルによって受けられた電圧を整流する第1のダイオード(図2の例では、ダイオード212)と、第1のダイオードによって整流された電圧が印加される第1の抵抗成分(図2の例では、抵抗214)と、第1のダイオードと極性が一致するように配置された第2のダイオード(図2の例では、ダイオード216)と、第2のダイオードと直列に配置された第2の抵抗成分(図2の例では、抵抗215)と、第2のダイオードと第2の抵抗成分との組み合わせの両端に設けられた電圧検出端子(図2の例では、電圧検出端子1011~1012)と、を備える。
第1のコイルに第1のダイオード、第1の抵抗成分、第2の抵抗成分、第2のダイオードが接続されている。
第2の抵抗成分および第2のダイオードは、第1のコイルに対して第1のダイオードよりも電圧検出端子の側に配置されている。
第1のダイオードの順方向電圧降下の温度特性と、第2のダイオードの順方向電圧降下の温度特性とは、同じまたはほぼ同じである。
一構成例として、電圧検出回路(図3の例では、電圧検出回路311)において、バイアス回路(図3の例では、バイアス回路321)は、第2のダイオードに一定の電流を流す。
一構成例として、電圧検出回路において、第1の抵抗成分の抵抗値R1と第2のダイオードの順方向電圧降下の電圧値Vf2との積(本実施形態では、R1*Vf2)と、第2の抵抗成分の抵抗値R2と第1のダイオードの順方向電圧降下の電圧値Vf1との積(本実施形態では、R2*Vf1)とは、同じまたはほぼ同じである。
一構成例として、電圧検出回路において、第1の抵抗成分の抵抗値と第2の抵抗成分の抵抗値とは、同じまたはほぼ同じである。
一構成例として、電圧検出回路において、第1のダイオードと第2のダイオードは、当該電圧検出回路が備えられる筐体に設けられるヒートシンク(図2の例では、ヒートシンク14)に配置される。
また、第1のコイル、第1のダイオード、第2のダイオード、第1の抵抗成分、第2の抵抗成分などといった表現についても、例えば、それぞれの回路部分は、1個の回路素子を用いて構成されてもよく、あるいは、複数個の回路素子を用いて構成されてもよい。
図4は、本発明の第2実施形態に係る電圧検出回路411の回路構成を示す図である。
電圧検出回路411は、図2に示される電圧検出回路12の具体例である。
電圧検出回路411は、コイル211と、ダイオード212と、コンデンサ213と、抵抗214と、抵抗215と、ダイオード216と、バイアス回路421を備える。
また、図4には、電圧検出回路411によって検出された電圧が出力される端子である電圧検出端子1011~1012を示してある。
ここで、電圧検出回路411は、図2に示される電圧検出回路12と比べて、バイアス回路421の部分(図2の例では、バイアス回路217に関する部分)の回路構成の具体例を示してある。
以下では、バイアス回路421について詳しく説明する。なお、説明の便宜上、回路素子の一端および他端は、第1実施形態で説明したものと同じとする。
増幅器431は、例えば、電圧増幅器である。
増幅器431が有する2個の入力端子のうちの一方と、ダイオード212のカソード端子と抵抗214の一端との間の点とが接続されている。増幅器431が有する2個の入力端子のうちの他方と、コイル211の他端とが接続されている。
増幅器431の出力端子と、抵抗432の一端とが接続されている。
増幅器431は、2個の入力端子に印加される電圧の差分を増幅して出力端子から出力する。
抵抗432の他端と、抵抗215の他端とダイオード216のアノード端子との間の点とが接続されている。
なお、入力電圧Vinに応じて増幅器431の増幅率を変化させる仕方は、例えば、当該仕方を表す情報がメモリに記憶されて使用されてもよく、あるいは、当該仕方が回路素子の定数として設定されてもよい。
また、ダイオード212の順方向電圧降下の温度特性とダイオード216の順方向電圧降下の温度特性とが異なる場合、バイアス回路421は、入力電圧Vinに応じて、増幅器431の増幅率を変化させる制御を行ってもよい。この場合、例えば、バイアス回路421は、入力電圧Vinに応じて、ダイオード216に流れる電流が変動するように制御する。
一構成例として、電圧検出回路(図4の例では、電圧検出回路411)において、バイアス回路(図4の例では、バイアス回路421)は、第2のダイオードに、第1のコイルによって受けられる電圧の電圧値に応じた電流を流す。
図5は、本発明の第3実施形態に係る電圧検出回路511の回路構成を示す図である。
電圧検出回路511は、図2に示される電圧検出回路12の具体例である。
電圧検出回路511は、コイル211と、ダイオード212と、コンデンサ213と、抵抗214と、抵抗215と、ダイオード216と、バイアス回路521を備える。
また、図5には、電圧検出回路511によって検出された電圧が出力される端子である電圧検出端子1011~1012を示してある。
ここで、電圧検出回路511は、図2に示される電圧検出回路12と比べて、バイアス回路521の部分(図2の例では、バイアス回路217に関する部分)の回路構成の具体例を示してある。
以下では、バイアス回路521について詳しく説明する。なお、説明の便宜上、回路素子の一端および他端は、第1実施形態で説明したものと同じとする。
電流検出回路531は、ダイオード212のカソード端子と抵抗214の一端との間に、接続されている。本例では、ダイオード212と抵抗214とは、電流検出回路531を介して、接続されている。
増幅器532の入力端子と、電流検出回路531の出力端子とが接続されている。
増幅器532の出力端子と、抵抗533の一端とが接続されている。
抵抗533の他端と、抵抗215の他端とダイオード216のアノード端子との間の点とが接続されている。
増幅器532は、入力端子に印加される電圧を増幅して出力端子から出力する。
電流検出回路531は、自己(当該電流検出回路531)に流れる電流の電流値を検出し、検出された電流値に相当する電圧値の電圧を増幅器532の入力端子に印加する。
なお、入力電圧Vinに応じて増幅器532の増幅率を変化させる仕方は、例えば、当該仕方を表す情報がメモリに記憶されて使用されてもよく、あるいは、当該仕方が回路素子の定数として設定されてもよい。
また、ダイオード212の順方向電圧降下の温度特性とダイオード216の順方向電圧降下の温度特性とが異なる場合、バイアス回路521は、入力電圧Vinに応じて、増幅器532の増幅率を変化させる制御を行ってもよい。この場合、例えば、バイアス回路521は、入力電圧Vinに応じて、ダイオード216に流れる電流が変動するように制御する。
一構成例として、電圧検出回路(図5の例では、電圧検出回路511)において、バイアス回路(図5の例では、バイアス回路521)は、第2のダイオードに、第1のダイオードに流れる電流の電流値に応じた電流を流す。
<電源装置の概要>
図6は、本発明の第4実施形態に係る電源装置601の回路構成を示す図である。
電源装置601は、スイッチング電源611と、電圧検出回路612と、制御回路613と、ヒートシンク614を備える。
スイッチング電源611は、コンデンサ631と、4個のトランジスタ632~635と、4個のダイオード636~639と、制御回路640と、トランス651と、4個のダイオード662~665と、コイル666と、コンデンサ667を備える。
制御回路640は、それぞれのトランジスタ632~635を制御する。
トランス651は、1次側のコイル641と、2次側のコイル661と、鉄心653を備える。これらのコイル641、661は、例えば、1次側と2次側で鉄心653に巻かれている。
また、図6には、電圧検出回路612によって検出された電圧が出力される端子である電圧検出端子1111~1112を示してある。
ここで、コイル671は、例えば、トランス651の鉄心653に巻かれている。なお、図6の例では、説明の便宜上、トランス651の鉄心653が電圧検出回路612のコイル671のところまで延びているように図示されているが、トランス651の鉄心653の形状は特に限定されない。
また、本実施形態では、制御回路613の詳しい回路構成については、説明を省略する。電圧検出回路612から見て制御回路613の側は、例えば、電流が流れない場合、ハイインピーダンスであるとみなされる。
また、スイッチング電源611において、4個のダイオード662~665を使用したフルブリッジ方式の整流回路が用いられている。
すなわち、直列に配置されたダイオード672およびダイオード673によって整流する経路と、直列に配置されたダイオード674およびダイオード675によって整流する経路があり、それぞれの経路について、直列に配置された2個のダイオード679~680によって温度補償を行う。
本実施形態では、例えば、それぞれのダイオード672~675、679~680は、同じまたはほぼ同じ順方向電圧降下の温度特性を有する。
一構成例として、電圧検出回路(図6の例では、電圧検出回路612)において、次のような構成とした。
電圧検出回路は、トランス(図6の例では、トランス651)によって伝達される検出対象の電圧を受ける第1のコイル(図6の例では、コイル671)と、第1のコイルによって受けられた電圧を整流する第1のダイオード(図6の例では、ダイオード672~675)と、第1のダイオードによって整流された電圧が印加される第1の抵抗成分(図6の例では、抵抗677)と、第1のダイオードと極性が一致するように配置された第2のダイオード(図6の例では、ダイオード679~680)と、第2のダイオードと直列に配置された第2の抵抗成分(図6の例では、抵抗678)と、第2のダイオードと第2の抵抗成分との組み合わせの両端に設けられた電圧検出端子(図6の例では、電圧検出端子1111~1112)と、を備える。
第1のコイルに第1のダイオード、第1の抵抗成分、第2の抵抗成分、第2のダイオードが接続されている。
第2の抵抗成分および第2のダイオードは、第1のコイルに対して第1のダイオードよりも電圧検出端子の側に配置されている。
第1のダイオードの順方向電圧降下の温度特性と、第2のダイオードの順方向電圧降下の温度特性とは、同じまたはほぼ同じである。
<電源装置の概要>
図7は、本発明の第5実施形態に係る電源装置701の回路構成を示す図である。
電源装置701は、スイッチング電源711と、電圧検出回路712と、制御回路713と、ヒートシンク714を備える。
スイッチング電源711は、コンデンサ731と、2個のトランジスタ732~733と、2個のダイオード734~735と、制御回路736と、トランス741と、2個のダイオード753~754と、コイル755と、コンデンサ756を備える。
制御回路736は、トランジスタ732およびトランジスタ733を制御する。
トランス741は、1次側の2個のコイル737~738と、2次側の2個のコイル751~752と、鉄心743を備える。これらのコイル737~738、751~752は、例えば、1次側と2次側で鉄心743に巻かれている。
また、図7には、電圧検出回路712によって検出された電圧が出力される端子である電圧検出端子1211~1212を示してある。
ここで、2個のコイル761~762は、例えば、トランス741の鉄心743に巻かれている。なお、図7の例では、説明の便宜上、トランス741の鉄心743が電圧検出回路712のコイル761~762のところまで延びているように図示されているが、トランス741の鉄心743の形状は特に限定されない。
また、本実施形態では、制御回路713の詳しい回路構成については、説明を省略する。電圧検出回路712から見て制御回路713の側は、例えば、電流が流れない場合、ハイインピーダンスであるとみなされる。
また、スイッチング電源711において、2個のダイオード753~754を使用したセンタータップ方式の整流回路が用いられている。
本実施形態では、ダイオード763によって整流する経路と、ダイオード764によって整流する経路があり、それぞれの経路について、ダイオード768によって温度補償を行う。
本実施形態では、例えば、それぞれのダイオード763、764、768は、同じまたはほぼ同じ順方向電圧降下の温度特性を有する。
一構成例として、電圧検出回路(図7の例では、電圧検出回路712)において、次のような構成とした。
電圧検出回路は、トランス(図7の例では、トランス741)によって伝達される検出対象の電圧を受ける第1のコイル(図7の例では、コイル761~762)と、第1のコイルによって受けられた電圧を整流する第1のダイオード(図7の例では、ダイオード763~764)と、第1のダイオードによって整流された電圧が印加される第1の抵抗成分(図7の例では、抵抗766)と、第1のダイオードと極性が一致するように配置された第2のダイオード(図7の例では、ダイオード768)と、第2のダイオードと直列に配置された第2の抵抗成分(図7の例では、抵抗767)と、第2のダイオードと第2の抵抗成分との組み合わせの両端に設けられた電圧検出端子(図7の例では、電圧検出端子1211~1212)と、を備える。
第1のコイルに第1のダイオード、第1の抵抗成分、第2の抵抗成分、第2のダイオードが接続されている。
第2の抵抗成分および第2のダイオードは、第1のコイルに対して第1のダイオードよりも電圧検出端子の側に配置されている。
第1のダイオードの順方向電圧降下の温度特性と、第2のダイオードの順方向電圧降下の温度特性とは、同じまたはほぼ同じである。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
Claims (8)
- トランスによって伝達される検出対象の電圧を受ける第1のコイルと、
前記第1のコイルによって受けられた電圧を整流する第1のダイオードと、
前記第1のダイオードによって整流された電圧が印加される第1の抵抗成分と、
前記第1のダイオードと極性が一致するように配置された第2のダイオードと、
前記第2のダイオードと直列に配置された第2の抵抗成分と、
前記第2のダイオードと前記第2の抵抗成分との組み合わせの両端に設けられた電圧検出端子と、を備え、
前記第1のコイルに前記第1のダイオード、前記第1の抵抗成分、前記第2の抵抗成分、前記第2のダイオードが接続されており、
前記第2の抵抗成分および前記第2のダイオードは、前記第1のコイルに対して前記第1のダイオードよりも前記電圧検出端子の側に配置されており、
前記第1のダイオードの順方向電圧降下の温度特性と、前記第2のダイオードの順方向電圧降下の温度特性とは、同じまたはほぼ同じであり、
前記第2の抵抗成分と前記第2のダイオードとの間の点と接続されるバイアス回路を備え、
前記バイアス回路は、前記第2のダイオードに、前記第1のコイルによって受けられる前記電圧の電圧値に応じた電流を流す、
電圧検出回路。 - トランスによって伝達される検出対象の電圧を受ける第1のコイルと、
前記第1のコイルによって受けられた電圧を整流する第1のダイオードと、
前記第1のダイオードによって整流された電圧が印加される第1の抵抗成分と、
前記第1のダイオードと極性が一致するように配置された第2のダイオードと、
前記第2のダイオードと直列に配置された第2の抵抗成分と、
前記第2のダイオードと前記第2の抵抗成分との組み合わせの両端に設けられた電圧検出端子と、を備え、
前記第1のコイルに前記第1のダイオード、前記第1の抵抗成分、前記第2の抵抗成分、前記第2のダイオードが接続されており、
前記第2の抵抗成分および前記第2のダイオードは、前記第1のコイルに対して前記第1のダイオードよりも前記電圧検出端子の側に配置されており、
前記第1のダイオードの順方向電圧降下の温度特性と、前記第2のダイオードの順方向電圧降下の温度特性とは、同じまたはほぼ同じであり、
前記第1の抵抗成分の抵抗値と前記第2のダイオードの順方向電圧降下の電圧値との積と、前記第2の抵抗成分の抵抗値と前記第1のダイオードの順方向電圧降下の電圧値との積とは、同じまたはほぼ同じである、
電圧検出回路。 - 前記第2の抵抗成分と前記第2のダイオードとの間の点と接続されるバイアス回路を備える、
請求項2に記載の電圧検出回路。 - 前記バイアス回路は、前記第2のダイオードに一定の電流を流す、
請求項3に記載の電圧検出回路。 - 前記バイアス回路は、前記第2のダイオードに、前記第1のコイルによって受けられる前記電圧の電圧値に応じた電流を流す、
請求項3に記載の電圧検出回路。 - 前記バイアス回路は、前記第2のダイオードに、前記第1のダイオードに流れる電流の電流値に応じた電流を流す、
請求項3に記載の電圧検出回路。 - 前記第1の抵抗成分の抵抗値と前記第2の抵抗成分の抵抗値とは、同じまたはほぼ同じである、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電圧検出回路。 - 前記第1のダイオードと前記第2のダイオードは、当該電圧検出回路が備えられる筐体に設けられるヒートシンクに配置される、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電圧検出回路。
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