JPH0690062A - 化合物半導体単結晶エピタキシャル基板および該基板よりなる半導体レーザ素子 - Google Patents
化合物半導体単結晶エピタキシャル基板および該基板よりなる半導体レーザ素子Info
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- JPH0690062A JPH0690062A JP24060692A JP24060692A JPH0690062A JP H0690062 A JPH0690062 A JP H0690062A JP 24060692 A JP24060692 A JP 24060692A JP 24060692 A JP24060692 A JP 24060692A JP H0690062 A JPH0690062 A JP H0690062A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 InP単結晶基板上に、エピタキシャル成長
法により形成した多重量子井戸構造を有した特性の優れ
た長波長帯半導体レーザ用単結晶エピタキシャル基板を
提供する。 【構成】 多重量子井戸構造の井戸層としてInAsy
P1-y 三元混晶を用い、井戸層数に応じて、障壁層を基
板の格子定数と整合させるか、より小さな格子定数を持
たせたIn1-x Gax Asy P1-y 混合から構成する
か、障壁層を多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶か
ら構成し、基板から井戸層間ではバンドギャップを基板
から井戸層へ徐々に小さくし、井戸層からクラッド層間
ではバンドギャップを井戸層からクラッド層へ徐々に大
きくした。
法により形成した多重量子井戸構造を有した特性の優れ
た長波長帯半導体レーザ用単結晶エピタキシャル基板を
提供する。 【構成】 多重量子井戸構造の井戸層としてInAsy
P1-y 三元混晶を用い、井戸層数に応じて、障壁層を基
板の格子定数と整合させるか、より小さな格子定数を持
たせたIn1-x Gax Asy P1-y 混合から構成する
か、障壁層を多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶か
ら構成し、基板から井戸層間ではバンドギャップを基板
から井戸層へ徐々に小さくし、井戸層からクラッド層間
ではバンドギャップを井戸層からクラッド層へ徐々に大
きくした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、InP単結晶基板上
に、エピタキシャル成長法によって形成される長波長帯
半導体レーザ素子用多重量子井戸構造に関し、特に多重
量子井戸構造の井戸層としてInAsP三元混晶を用い
ることで、特性の優れた長波長帯半導体レーザ素子用の
単結晶エピタキシャル基板および該基板を用いた半導体
レーザ素子を提供しようとするものである。
に、エピタキシャル成長法によって形成される長波長帯
半導体レーザ素子用多重量子井戸構造に関し、特に多重
量子井戸構造の井戸層としてInAsP三元混晶を用い
ることで、特性の優れた長波長帯半導体レーザ素子用の
単結晶エピタキシャル基板および該基板を用いた半導体
レーザ素子を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】長波長帯レーザ素子の高性能化を狙いと
して、多重量子井戸構造の成長が主として有機金属気相
成長法により試みられている。従来、多重量子井戸構造
の成長には基板単結晶であるInPに格子整合したIn
1-x Gax Asy P1-y 四元混晶を障壁層として用い、
井戸層としてはIn1-x Gax As三元混晶あるいはI
n1-x Gax Asy P1-y 四元混晶が用いられている。
して、多重量子井戸構造の成長が主として有機金属気相
成長法により試みられている。従来、多重量子井戸構造
の成長には基板単結晶であるInPに格子整合したIn
1-x Gax Asy P1-y 四元混晶を障壁層として用い、
井戸層としてはIn1-x Gax As三元混晶あるいはI
n1-x Gax Asy P1-y 四元混晶が用いられている。
【0003】ところで、InAsy P1-y 三元混晶は、
In1-x Gax As三元混晶あるいはIn1-x Gax A
sy P1-y 四元混晶とほぼ同じバンドギャップを有し、
長波長帯レーザ素子の活性層としての可能性を持つこと
が知られている。しかし、InAsy P1-y 三元混晶
は、長波長帯光素子として必要とされるバンドギャップ
を有する組成では、エピタキシャル成長基板であるIn
Pとは格子整合しないため、従来は用いられてこなかっ
た。
In1-x Gax As三元混晶あるいはIn1-x Gax A
sy P1-y 四元混晶とほぼ同じバンドギャップを有し、
長波長帯レーザ素子の活性層としての可能性を持つこと
が知られている。しかし、InAsy P1-y 三元混晶
は、長波長帯光素子として必要とされるバンドギャップ
を有する組成では、エピタキシャル成長基板であるIn
Pとは格子整合しないため、従来は用いられてこなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、長波
長帯レーザ素子用歪多重量子井戸の井戸層としてInA
sy P1-y 三元混晶を用い、特性に優れた長波長帯レー
ザ素子用活性層の成長を可能とする化合物半導体単結晶
エピタキシャル基板を提供することにある。
長帯レーザ素子用歪多重量子井戸の井戸層としてInA
sy P1-y 三元混晶を用い、特性に優れた長波長帯レー
ザ素子用活性層の成長を可能とする化合物半導体単結晶
エピタキシャル基板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の化合物半導体単
結晶エピタキシャル基板の第1の構成は、燐化インジウ
ム(InP)単結晶基板に井戸層および障壁層を交互に
積層して形成した量子井戸構造を有し、前記量子井戸を
構成する障壁層が前記単結晶基板を構成する燐化インジ
ウム単結晶に格子整合したIn1-x Gax Asy P1-y
四元混晶より構成されるとともに、井戸層がInAsy
P1-y 三元混晶より構成されていることを特徴とするも
のである。
結晶エピタキシャル基板の第1の構成は、燐化インジウ
ム(InP)単結晶基板に井戸層および障壁層を交互に
積層して形成した量子井戸構造を有し、前記量子井戸を
構成する障壁層が前記単結晶基板を構成する燐化インジ
ウム単結晶に格子整合したIn1-x Gax Asy P1-y
四元混晶より構成されるとともに、井戸層がInAsy
P1-y 三元混晶より構成されていることを特徴とするも
のである。
【0006】また、本発明基板の第2の構成は、燐化イ
ンジウム(InP)単結晶基板上に井戸層および障壁層
を交互に積層して形成した量子井戸構造を有し、前記量
子井戸を構成する障壁層が前記単結晶基板を構成する燐
化インジウム単結晶の格子定数よりも小さな格子定数を
持つIn1-x Gax Asy P1-y 混晶により構成される
とともに、井戸層がInAsy P1-y 三元混晶より構成
されていることを特徴とするものである。
ンジウム(InP)単結晶基板上に井戸層および障壁層
を交互に積層して形成した量子井戸構造を有し、前記量
子井戸を構成する障壁層が前記単結晶基板を構成する燐
化インジウム単結晶の格子定数よりも小さな格子定数を
持つIn1-x Gax Asy P1-y 混晶により構成される
とともに、井戸層がInAsy P1-y 三元混晶より構成
されていることを特徴とするものである。
【0007】また、本発明基板の第3の構成は、燐化イ
ンジウム(InP)単結晶基板上に井戸層および障壁層
を交互に積層して形成した量子井戸構造とさらにその上
部にInPクラッド層を有し、前記井戸層がInAsy
P1-y 三元混晶より構成されるとともに、前記障壁層が
多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶より構成され、
前記多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶が、前記I
nP単結晶基板側より順次そのバンドギャップがInA
sy P1-y 三元混晶よりなる井戸層に向かって小さくな
るとともに、該井戸層から前記InPクラッド層に向け
て順次そのバンドギャップが大きくなるGRIN−SC
H構造を有し、前記多層のIn1-x Gax Asy P1-y
混晶のうち、前記井戸層を直接挟むIn1-x Gax As
y P1-y層のみが前記InP単結晶基板よりも小さな格
子定数を有することを特徴とするものである。
ンジウム(InP)単結晶基板上に井戸層および障壁層
を交互に積層して形成した量子井戸構造とさらにその上
部にInPクラッド層を有し、前記井戸層がInAsy
P1-y 三元混晶より構成されるとともに、前記障壁層が
多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶より構成され、
前記多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶が、前記I
nP単結晶基板側より順次そのバンドギャップがInA
sy P1-y 三元混晶よりなる井戸層に向かって小さくな
るとともに、該井戸層から前記InPクラッド層に向け
て順次そのバンドギャップが大きくなるGRIN−SC
H構造を有し、前記多層のIn1-x Gax Asy P1-y
混晶のうち、前記井戸層を直接挟むIn1-x Gax As
y P1-y層のみが前記InP単結晶基板よりも小さな格
子定数を有することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の半導体レーザ素子は、前記
第1ないし第3構成の化合物半導体単結晶エピタキシャ
ル基板のいずれかを用い、各量子井戸構造を活性領域と
したことを特徴とするものである。
第1ないし第3構成の化合物半導体単結晶エピタキシャ
ル基板のいずれかを用い、各量子井戸構造を活性領域と
したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記構成によれば、高品質な長波長歪多重(あ
るいは単一の)量子井戸構造結晶を得ることができ、こ
の結晶を用いた特性の優れた長波長帯半導体レーザを実
用化することができる。
るいは単一の)量子井戸構造結晶を得ることができ、こ
の結晶を用いた特性の優れた長波長帯半導体レーザを実
用化することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0011】(実施例1)図1に本発明の実施例を示
す。図中、1はn−InP単結晶基板、2はn−InP
エピタキシャルバッファ層、3はInP単結晶基板に格
子整合したバンドギャップ波長1.1μmのIn1-x G
ax Asy P1-y バッファ層、4はInAsy P1-y 三
元混晶よりなる井戸層、5はInP単結晶基板に格子整
合したバンドギャップ波長1.1μmのIn1-x Gax
Asy P1-y 四元混晶よりなる障壁層、6は3と同じく
InP単結晶基板に格子整合したバンドギャップ波長
1.1μmのIn1-x Gax Asy P1-y ガイド層であ
り、7はp−InPクラッド層である。井戸層4の層数
は8とした。X線回折より求めた井戸層4の格子定数は
0.298nmであり、Vegardの法則を適用して
求めた組成比はy=0.50であり、障壁層5と井戸層
4の膜厚は、各々9.7nmと3.5nmであった、P
L(Photoluminescence)発光波長
は、1300nmであり、その発光強度は、In1-x G
ax Asy P1-y 四元混晶を井戸層として成長した歪多
重量子井戸と同等かそれ以上であった。このエピタキシ
ャル基板を用いて、ストライプ幅40μm,キャビティ
ー長300μmの全面電極LD(laser diod
e)素子を試作し、LD素子用結晶としての特性評価を
行った。閾値電流密度Jth=0.50kA/cm2 ,内
部量子効率70〜90%,室温近傍での閾値電流密度の
特性温度T0 =60℃と、優れたLD特性が得られた。
す。図中、1はn−InP単結晶基板、2はn−InP
エピタキシャルバッファ層、3はInP単結晶基板に格
子整合したバンドギャップ波長1.1μmのIn1-x G
ax Asy P1-y バッファ層、4はInAsy P1-y 三
元混晶よりなる井戸層、5はInP単結晶基板に格子整
合したバンドギャップ波長1.1μmのIn1-x Gax
Asy P1-y 四元混晶よりなる障壁層、6は3と同じく
InP単結晶基板に格子整合したバンドギャップ波長
1.1μmのIn1-x Gax Asy P1-y ガイド層であ
り、7はp−InPクラッド層である。井戸層4の層数
は8とした。X線回折より求めた井戸層4の格子定数は
0.298nmであり、Vegardの法則を適用して
求めた組成比はy=0.50であり、障壁層5と井戸層
4の膜厚は、各々9.7nmと3.5nmであった、P
L(Photoluminescence)発光波長
は、1300nmであり、その発光強度は、In1-x G
ax Asy P1-y 四元混晶を井戸層として成長した歪多
重量子井戸と同等かそれ以上であった。このエピタキシ
ャル基板を用いて、ストライプ幅40μm,キャビティ
ー長300μmの全面電極LD(laser diod
e)素子を試作し、LD素子用結晶としての特性評価を
行った。閾値電流密度Jth=0.50kA/cm2 ,内
部量子効率70〜90%,室温近傍での閾値電流密度の
特性温度T0 =60℃と、優れたLD特性が得られた。
【0012】(実施例2)図2に本発明の第2の実施例
を示す。図中、1はn−InP単結晶基板、2はn−I
nPエピタキシャルバッファ層、3はInP単結晶基板
に格子整合したバンドギャップ波長1.1μmのIn
1-x Gax Asy P1-y バッファ層、4はInAsy P
1-y 三元混晶よりなる井戸層、51はInP単結晶基板
よりも小さな格子定数を持つIn1-x Gay Asy P
1-y 四元混晶よりなる障壁層、6は3と同じくInP単
結晶基板に格子整合したバンドギャップ波長1.1μm
のIn1-x Gax Asy P1-y ガイド層であり、7はp
−InPクラッド層である。井戸層4の層数は12とし
た。井戸層4の格子定数と、障壁層51および井戸層4
の各膜厚は、第1の実施例とほぼ同じである。
を示す。図中、1はn−InP単結晶基板、2はn−I
nPエピタキシャルバッファ層、3はInP単結晶基板
に格子整合したバンドギャップ波長1.1μmのIn
1-x Gax Asy P1-y バッファ層、4はInAsy P
1-y 三元混晶よりなる井戸層、51はInP単結晶基板
よりも小さな格子定数を持つIn1-x Gay Asy P
1-y 四元混晶よりなる障壁層、6は3と同じくInP単
結晶基板に格子整合したバンドギャップ波長1.1μm
のIn1-x Gax Asy P1-y ガイド層であり、7はp
−InPクラッド層である。井戸層4の層数は12とし
た。井戸層4の格子定数と、障壁層51および井戸層4
の各膜厚は、第1の実施例とほぼ同じである。
【0013】InAsP三元混晶は、InP基板1との
格子不整合量が大きく、第一の実施例の井戸層は格子不
整合量が1.6%であり、第一の実施例で用いた障壁層
のまま井戸層数を増加させ、例えば井戸層数を12とす
ると、格子欠陥が発生し、LD素子の特性が著しく劣化
してしまう。
格子不整合量が大きく、第一の実施例の井戸層は格子不
整合量が1.6%であり、第一の実施例で用いた障壁層
のまま井戸層数を増加させ、例えば井戸層数を12とす
ると、格子欠陥が発生し、LD素子の特性が著しく劣化
してしまう。
【0014】しかし、この第2の実施例のように、障壁
層51に、井戸層4とは逆方向の歪を僅かに加えること
で、格子欠陥の発生を防ぐことができる。本実施例での
障壁層51の格子不整合量は、約−0.1%であるが、
井戸層4で発生する大きな歪を緩和する効果を有し、基
板1に格子整合したIn1-x Gax Asy P1-y 層を障
壁層51とした場合には結晶欠陥が発生するために、L
D素子として機能し得なかったものが、優れた特性を示
すようになる。
層51に、井戸層4とは逆方向の歪を僅かに加えること
で、格子欠陥の発生を防ぐことができる。本実施例での
障壁層51の格子不整合量は、約−0.1%であるが、
井戸層4で発生する大きな歪を緩和する効果を有し、基
板1に格子整合したIn1-x Gax Asy P1-y 層を障
壁層51とした場合には結晶欠陥が発生するために、L
D素子として機能し得なかったものが、優れた特性を示
すようになる。
【0015】(実施例3)図3に本発明の第3の実施例
を示す。図中、1はn−InP単結晶基板、2はn−I
nPエピタキシャルバッファ層、52と57はInP単
結晶基板1に格子整合したバンドギャップ波長1.1μ
mのIn1-x Gax Asy P1-y グリン(GRIN:G
rated−Index Waveguide)層、5
3と56はInP単結晶基板1に格子整合したバンドギ
ャップ波長1.2μmのIn1-x Gax Asy P1-y グ
リン層、54と55はInP単結晶基板1よりも小さな
格子定数を持つバンドギャップ波長約1.3μmのIn
1-x Gax Asy P1-y グリン層、4はInAsy P
1-y 三元混晶よりなる井戸層、7はp−InPクラッド
層である。井戸層4の格子定数は約0.299nm、井
戸層4の膜厚は約7nmである。
を示す。図中、1はn−InP単結晶基板、2はn−I
nPエピタキシャルバッファ層、52と57はInP単
結晶基板1に格子整合したバンドギャップ波長1.1μ
mのIn1-x Gax Asy P1-y グリン(GRIN:G
rated−Index Waveguide)層、5
3と56はInP単結晶基板1に格子整合したバンドギ
ャップ波長1.2μmのIn1-x Gax Asy P1-y グ
リン層、54と55はInP単結晶基板1よりも小さな
格子定数を持つバンドギャップ波長約1.3μmのIn
1-x Gax Asy P1-y グリン層、4はInAsy P
1-y 三元混晶よりなる井戸層、7はp−InPクラッド
層である。井戸層4の格子定数は約0.299nm、井
戸層4の膜厚は約7nmである。
【0016】得られた素子の室温でのPLピーク波長は
1.56μmであった。
1.56μmであった。
【0017】発光波長1.5μm帯のInAsP三元混
晶は、InP基板1との格子不整合量が約2%前後と大
きくなるため、図3の52,53,54,55,56,
57のIn1-x Gax Asy P1-y 四元混晶層(各々の
膜厚は約50nm)よりなる段階状グリン(GRIN)
層を総てInP基板1に格子整合した構成にした場合に
は、結晶欠陥が発生し易く、高品質なエピタキシャル結
晶を成長することが極めて難しくなる。
晶は、InP基板1との格子不整合量が約2%前後と大
きくなるため、図3の52,53,54,55,56,
57のIn1-x Gax Asy P1-y 四元混晶層(各々の
膜厚は約50nm)よりなる段階状グリン(GRIN)
層を総てInP基板1に格子整合した構成にした場合に
は、結晶欠陥が発生し易く、高品質なエピタキシャル結
晶を成長することが極めて難しくなる。
【0018】しかし、本実施例のように井戸層4に接す
るIn1-x Gax Asy P1-y 四元混晶層54と55
に、井戸層4とは逆方向の歪(約−0.1〜−0.2
%)を僅かに加えることで、格子欠陥の発生を防ぐこと
ができ、通常の方法ではLD素子として機能し得なかっ
たものが、InAsP三元混晶井戸層が有する優れた特
性を利用できるようになる。
るIn1-x Gax Asy P1-y 四元混晶層54と55
に、井戸層4とは逆方向の歪(約−0.1〜−0.2
%)を僅かに加えることで、格子欠陥の発生を防ぐこと
ができ、通常の方法ではLD素子として機能し得なかっ
たものが、InAsP三元混晶井戸層が有する優れた特
性を利用できるようになる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、多重
量子井戸構造の井戸層としてInAsy P1-y 三元混晶
を用い、障壁層としてInP基板に格子整合したIn
1-x Gax Asy P1-y 混晶あるいはInP基板よりも
僅かに格子定数が小さなIn1-xGax Asy P1-y 混
晶を用いることで、高品質な長波長帯歪多重(あるいは
単一の)量子井戸構造結晶を得ることができる。
量子井戸構造の井戸層としてInAsy P1-y 三元混晶
を用い、障壁層としてInP基板に格子整合したIn
1-x Gax Asy P1-y 混晶あるいはInP基板よりも
僅かに格子定数が小さなIn1-xGax Asy P1-y 混
晶を用いることで、高品質な長波長帯歪多重(あるいは
単一の)量子井戸構造結晶を得ることができる。
【図1】本発明の化合物半導体単結晶エピタキシャル基
板の第一の実施例を示す断面構成図である。
板の第一の実施例を示す断面構成図である。
【図2】本発明の化合物半導体単結晶エピタキシャル基
板の第二の実施例を示す断面構成図である。
板の第二の実施例を示す断面構成図である。
【図3】本発明のGRIN SQW(Graded−I
ndex WaveguideSingle Quan
tum Well)単結晶エピタキシャル基板の実施例
を示す断面構成図である。
ndex WaveguideSingle Quan
tum Well)単結晶エピタキシャル基板の実施例
を示す断面構成図である。
1 InP単結晶基板 2 InPバッファ層 3 In1-x Gax Asy P1-y バッファ(ガイド)層 4 InAsy P1-y 三元混晶井戸層 5 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax As
y P1-y 障壁層 6 In1-x Gax Asy P1-y ガイド(バッファ)層 7 InP(オーバー)クラッド層 51 InP基板よりも格子定数が僅かに小さいIn
1-x Gax Asy P1-y障壁層 52 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.1μm) 53 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.2μm) 54 InP基板よりも格子定数が僅かに小さいIn
1-x Gax Asy P1-y層(λ=1.3μm) 55 InP基板よりも格子定数が僅かに小さいIn
1-x Gax Asy P1-y層(λ=1.3μm) 56 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.2μm) 57 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.1μm)
y P1-y 障壁層 6 In1-x Gax Asy P1-y ガイド(バッファ)層 7 InP(オーバー)クラッド層 51 InP基板よりも格子定数が僅かに小さいIn
1-x Gax Asy P1-y障壁層 52 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.1μm) 53 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.2μm) 54 InP基板よりも格子定数が僅かに小さいIn
1-x Gax Asy P1-y層(λ=1.3μm) 55 InP基板よりも格子定数が僅かに小さいIn
1-x Gax Asy P1-y層(λ=1.3μm) 56 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.2μm) 57 InP基板にほぼ格子整合したIn1-x Gax A
sy P1-y 層(λ=1.1μm)
Claims (4)
- 【請求項1】 燐化インジウム(InP)単結晶基板に
井戸層および障壁層を交互に積層して形成した量子井戸
構造を有し、 前記量子井戸を構成する障壁層が前記単結晶基板を構成
する燐化インジウム単結晶に格子整合したIn1-x Ga
x Asy P1-y 四元混晶より構成されるとともに、井戸
層がInAsy P1-y 三元混晶より構成されていること
を特徴とする化合物半導体単結晶エピタキシャル基板。 - 【請求項2】 燐化インジウム(InP)単結晶基板上
に井戸層および障壁層を交互に積層して形成した量子井
戸構造を有し、 前記量子井戸を構成する障壁層が前記単結晶基板を構成
する燐化インジウム単結晶の格子定数よりも小さな格子
定数を持つIn1-x Gax Asy P1-y 混晶により構成
されるとともに、井戸層がInAsy P1-y 三元混晶よ
り構成されていることを特徴とする化合物半導体単結晶
エピタキシャル基板。 - 【請求項3】 燐化インジウム(InP)単結晶基板上
に井戸層および障壁層を交互に積層して形成した量子井
戸構造とさらにその上部にInPクラッド層を有し、 前記井戸層がInAsy P1-y 三元混晶より構成される
とともに、前記障壁層が多層のIn1-x Gax Asy P
1-y 混晶より構成され、 前記多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶が、前記I
nP単結晶基板側より順次そのバンドギャップがInA
sy P1-y 三元混晶よりなる井戸層に向かって小さくな
るとともに、該井戸層から前記InPクラッド層に向け
て順次そのバンドギャップが大きくなるGRIN−SC
H構造を有し、 前記多層のIn1-x Gax Asy P1-y 混晶のうち、前
記井戸層を直接挟むIn1-x Gax Asy P1-y 層のみ
が前記InP単結晶基板よりも小さな格子定数を有する
ことを特徴とする化合物半導体単結晶エピタキシャル基
板。 - 【請求項4】 各量子井戸構造を活性領域とした請求項
1ないし3のいずれかの化合物半導体単結晶エピタキシ
ャル基板からなる半導体レーザ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24060692A JPH0690062A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 化合物半導体単結晶エピタキシャル基板および該基板よりなる半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24060692A JPH0690062A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 化合物半導体単結晶エピタキシャル基板および該基板よりなる半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0690062A true JPH0690062A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17061995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24060692A Pending JPH0690062A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 化合物半導体単結晶エピタキシャル基板および該基板よりなる半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0690062A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06204600A (ja) * | 1992-12-11 | 1994-07-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 歪量子井戸半導体レーザ |
JPH08102566A (ja) * | 1994-09-30 | 1996-04-16 | Nec Corp | 量子井戸構造光半導体装置及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP24060692A patent/JPH0690062A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06204600A (ja) * | 1992-12-11 | 1994-07-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 歪量子井戸半導体レーザ |
JPH08102566A (ja) * | 1994-09-30 | 1996-04-16 | Nec Corp | 量子井戸構造光半導体装置及びその製造方法 |
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