JPH069003Y2 - メッキ浴中ロールの軸受支持装置 - Google Patents
メッキ浴中ロールの軸受支持装置Info
- Publication number
- JPH069003Y2 JPH069003Y2 JP19149087U JP19149087U JPH069003Y2 JP H069003 Y2 JPH069003 Y2 JP H069003Y2 JP 19149087 U JP19149087 U JP 19149087U JP 19149087 U JP19149087 U JP 19149087U JP H069003 Y2 JPH069003 Y2 JP H069003Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bearing
- rolling bearing
- roll
- plating bath
- housing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Coating With Molten Metal (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、溶融メッキ浴内に浸漬されるロールを回転自
在に支承するための軸受支持装置の改良に関するもので
ある。
在に支承するための軸受支持装置の改良に関するもので
ある。
(従来の技術) 連続式溶融メッキ鋼板製造設備におけるメッキ浴内に
は、鋼板搬送安定用のイグジットロールや、鋼板方向転
回用のシンクロール等の回転部品が常時浸漬配置されて
いる。
は、鋼板搬送安定用のイグジットロールや、鋼板方向転
回用のシンクロール等の回転部品が常時浸漬配置されて
いる。
ところで、こうしたロールを回転自在に支承する軸受部
に、従来はすべり軸受が使用されていたが、このすべり
軸受とロールの軸部間の摩擦抵抗が大きく、すべり軸受
の摩耗が著しい為、頻繁に交換しなければならなかっ
た。
に、従来はすべり軸受が使用されていたが、このすべり
軸受とロールの軸部間の摩擦抵抗が大きく、すべり軸受
の摩耗が著しい為、頻繁に交換しなければならなかっ
た。
しかしながら、こうした前記連続式溶融メッキ鋼板製造
設備によって生産されるメッキ鋼板は、その需要が年々
増加しており、前記すべり軸受を使用していては、この
すべり軸受の頻繁な交換に要する時間が、前記メッキ鋼
板の生産ロスの原因となる為、最近では実開昭61−9
0852号公報のように、Si3N4、SiC、Al2O3等のセラ
ミック材製の転がり軸受が提案されている。
設備によって生産されるメッキ鋼板は、その需要が年々
増加しており、前記すべり軸受を使用していては、この
すべり軸受の頻繁な交換に要する時間が、前記メッキ鋼
板の生産ロスの原因となる為、最近では実開昭61−9
0852号公報のように、Si3N4、SiC、Al2O3等のセラ
ミック材製の転がり軸受が提案されている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら軸受自体をセラミック材製としても、第2
図に示すようにこれを支持するハウジングが金属製であ
る為、なお以下に述べるような欠点がある。
図に示すようにこれを支持するハウジングが金属製であ
る為、なお以下に述べるような欠点がある。
第2図に示すような、セラミック材製転がり軸受11
と、これを外嵌状に支持する金属製ハウジング12を高
温下のメッキ浴13内に浸漬すれば、前記ハウジング1
2は金属製である為、前記転がり軸受11に比べて熱膨
張率が大きく、従ってこれらの境界部に隙間が発生し、
この隙間にメッキ液が侵入する原因となっていた。
と、これを外嵌状に支持する金属製ハウジング12を高
温下のメッキ浴13内に浸漬すれば、前記ハウジング1
2は金属製である為、前記転がり軸受11に比べて熱膨
張率が大きく、従ってこれらの境界部に隙間が発生し、
この隙間にメッキ液が侵入する原因となっていた。
そして、前記転がり軸受11及びハウジング12をメッ
キ浴13中より引き揚げると、本来ならばこれらは温度
の下降によって冷却され、原寸まで収縮し、メッキ浴1
3中で発生した隙間は消滅するのだが、前記隙間に侵入
したメッキ液は流れ落ちずにここに留まっており、温度
の下降と共に急速に凝固する為、この凝固したメッキ液
を挟んだ状態で、これらは収縮することになる。
キ浴13中より引き揚げると、本来ならばこれらは温度
の下降によって冷却され、原寸まで収縮し、メッキ浴1
3中で発生した隙間は消滅するのだが、前記隙間に侵入
したメッキ液は流れ落ちずにここに留まっており、温度
の下降と共に急速に凝固する為、この凝固したメッキ液
を挟んだ状態で、これらは収縮することになる。
すると、熱膨張率の大きいハウジング12は当然収縮率
も大きく、前記隙間に侵入し凝固したメッキ液の体積分
だけ収縮しようとする為、この内部にある前記転がり軸
受11は、圧縮作用を受けて割れを生じ、再使用不可能
となってしまう。
も大きく、前記隙間に侵入し凝固したメッキ液の体積分
だけ収縮しようとする為、この内部にある前記転がり軸
受11は、圧縮作用を受けて割れを生じ、再使用不可能
となってしまう。
すなわち、従来の軸受部の構成では、軸受をセラミック
材製としても、これを支持するハウジングが金属製であ
り、メッキ浴内でのこれらの熱膨張差により発生する隙
間に、メッキ液が侵入するのを防止することができなか
った為、前述した問題点があった。
材製としても、これを支持するハウジングが金属製であ
り、メッキ浴内でのこれらの熱膨張差により発生する隙
間に、メッキ液が侵入するのを防止することができなか
った為、前述した問題点があった。
本考案は以上の問題点を解決できるロールの軸受支持装
置を提供せんとするものである。
置を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、溶融メッキ浴内に浸漬配置されるロールを、
セラミック材製の転がり軸受で回転自在に支承する軸受
部において、前記転がり軸受と、これを外嵌状に支持す
るハウジングとの側方嵌合部位に、伸縮材を介装して成
ることを要旨とするメッキ浴中ロールの軸受支持装置で
ある。
セラミック材製の転がり軸受で回転自在に支承する軸受
部において、前記転がり軸受と、これを外嵌状に支持す
るハウジングとの側方嵌合部位に、伸縮材を介装して成
ることを要旨とするメッキ浴中ロールの軸受支持装置で
ある。
(作用) 本考案は、溶融メッキ浴内に浸漬配置されるロールを、
セラミック材製の転がり軸受で回転自在に支承する軸受
部において、前記転がり軸受と、これを外嵌状に支持す
るハウジングとの側方嵌合部位に、伸縮材を介装した構
成とすることにより、メッキ浴内での前記転がり軸受と
ハウジングとの熱膨張差により発生する隙間へのメッキ
液の侵入を防止することができる。
セラミック材製の転がり軸受で回転自在に支承する軸受
部において、前記転がり軸受と、これを外嵌状に支持す
るハウジングとの側方嵌合部位に、伸縮材を介装した構
成とすることにより、メッキ浴内での前記転がり軸受と
ハウジングとの熱膨張差により発生する隙間へのメッキ
液の侵入を防止することができる。
(実施例) 以下本考案を第1図に示す一実施例に基づいて説明す
る。
る。
第1図は、本考案に係るメッキ浴中に浸漬されるロール
の軸受支持装置の一実施例を一部断面して示すものであ
る。
の軸受支持装置の一実施例を一部断面して示すものであ
る。
第1図において、Aはメッキ浴1内に浸漬されたロール
であり、Bは前記ロールAの軸部に夫々嵌着され、この
ロールAを回転自在に支承するセラミック材製転がり軸
受である。また、この実施例では前記転がり軸受Bの構
成として、外輪b1の外周を凸彎曲面状とし、この外周
をさらに球面輪b2で外嵌して成る、調芯作用を有する
ものを示しているが、この球面輪b2は、例えば外輪b
1と一体で成すこともでき、この場合、外輪b1の内周
軌道面を、凹彎曲状とし同時に転動体に球面ころを用い
た球面ころ軸受としておけば、前記と同様の調芯作用が
得られる。
であり、Bは前記ロールAの軸部に夫々嵌着され、この
ロールAを回転自在に支承するセラミック材製転がり軸
受である。また、この実施例では前記転がり軸受Bの構
成として、外輪b1の外周を凸彎曲面状とし、この外周
をさらに球面輪b2で外嵌して成る、調芯作用を有する
ものを示しているが、この球面輪b2は、例えば外輪b
1と一体で成すこともでき、この場合、外輪b1の内周
軌道面を、凹彎曲状とし同時に転動体に球面ころを用い
た球面ころ軸受としておけば、前記と同様の調芯作用が
得られる。
なお、図中においてb3はころであり、b4は内輪であ
る。
る。
2は前記転がり軸受Bを支持する金属製ハウジングであ
り、前記球面輪b2の外周及び側面を外嵌状に支持すべ
く成されている。3は前記ハウジング2と、前記球面輪
b2の例えば一方側面における嵌合部位すなわち接触面
に、円周方向に配して介装された、例えば皿ばね等の伸
縮材であり、メッキ浴1内で前記ハウジング2と転がり
軸受Bが熱膨張し、これらの接触面に隙間が発生して
も、この隙間にメッキ液が侵入することを防いでいる。
り、前記球面輪b2の外周及び側面を外嵌状に支持すべ
く成されている。3は前記ハウジング2と、前記球面輪
b2の例えば一方側面における嵌合部位すなわち接触面
に、円周方向に配して介装された、例えば皿ばね等の伸
縮材であり、メッキ浴1内で前記ハウジング2と転がり
軸受Bが熱膨張し、これらの接触面に隙間が発生して
も、この隙間にメッキ液が侵入することを防いでいる。
また、本実施例では、この伸縮材3を、前記ハウジング
2と前記転がり軸受Bを構成する球面輪b2の一方側面
に介装したものを開示しているが、これに限らず、例え
ば前記ハウジング2と、前記球面輪b2の両側面におけ
る接触面に介装することもできる。そして、この伸縮材
3は、耐熱性及び難ぬれ性を有する材質で製作するか、
あるいは前記材質でコーティングされていることが望ま
しいのは言うまでもない。
2と前記転がり軸受Bを構成する球面輪b2の一方側面
に介装したものを開示しているが、これに限らず、例え
ば前記ハウジング2と、前記球面輪b2の両側面におけ
る接触面に介装することもできる。そして、この伸縮材
3は、耐熱性及び難ぬれ性を有する材質で製作するか、
あるいは前記材質でコーティングされていることが望ま
しいのは言うまでもない。
また、本実施例では伸縮材3として皿ばねを用いたもの
を開示したが、これに限らず、例えばセラミックと金属
の熱膨張係数の差を補えると同時に両側面と密着できる
ような高い熱膨張係数の部材であればよい。
を開示したが、これに限らず、例えばセラミックと金属
の熱膨張係数の差を補えると同時に両側面と密着できる
ような高い熱膨張係数の部材であればよい。
すなわち本考案では、前記ハウジング2と前記転がり軸
受Bを構成する球面輪b2の側面における接触面に伸縮
材3を介装し、この伸縮材3の付勢力を利用して、メッ
キ浴1内でこれらの前記接触面に発生する隙間の発生を
防止し軸受はめあい面間へのメッキ液の侵入を防いでい
る。
受Bを構成する球面輪b2の側面における接触面に伸縮
材3を介装し、この伸縮材3の付勢力を利用して、メッ
キ浴1内でこれらの前記接触面に発生する隙間の発生を
防止し軸受はめあい面間へのメッキ液の侵入を防いでい
る。
(考案の効果) 本考案は以上説明したように、溶融メッキ浴内に浸漬配
置されるロールを、セラミック材製の転がり軸受で回転
自在に支承する軸受部において、前記転がり軸受と、こ
れを外嵌状に支持するハウジングとの側方嵌合部位に、
伸縮材を介装することにより、この伸縮材の付勢力を利
用して、メッキ浴内でこれらハウジングと転がり軸受と
の熱膨張差により発生する隙間の発生を防止されるため
軸受はめあい面間へのメッキ液の侵入を防ぐことができ
るので、これに起因する軸受の割れの問題は解決され、
軸受のセラミック材製による例えば長寿命化といった、
様々な長所を存分に発揮することができ、メッキ鋼板の
生産効率と品質の安定の向上に大いに役立つことができ
る。
置されるロールを、セラミック材製の転がり軸受で回転
自在に支承する軸受部において、前記転がり軸受と、こ
れを外嵌状に支持するハウジングとの側方嵌合部位に、
伸縮材を介装することにより、この伸縮材の付勢力を利
用して、メッキ浴内でこれらハウジングと転がり軸受と
の熱膨張差により発生する隙間の発生を防止されるため
軸受はめあい面間へのメッキ液の侵入を防ぐことができ
るので、これに起因する軸受の割れの問題は解決され、
軸受のセラミック材製による例えば長寿命化といった、
様々な長所を存分に発揮することができ、メッキ鋼板の
生産効率と品質の安定の向上に大いに役立つことができ
る。
第1図は本考案に係るロールの軸受支持装置を一部断面
した正面図、第2図は従来のロールの軸受支持装置を一
部断面して示す概略正面図である。 Aはロール、Bは転がり軸受、1はメッキ浴、2はハウ
ジング、3は伸縮材。
した正面図、第2図は従来のロールの軸受支持装置を一
部断面して示す概略正面図である。 Aはロール、Bは転がり軸受、1はメッキ浴、2はハウ
ジング、3は伸縮材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 森 俊博 兵庫県尼崎市西長洲本通1丁目3番地 住 友金属工業株式会社総合技術研究所内 (72)考案者 波田野 淳一 神奈川県藤沢市鵠沼神明1丁目5番50号 日本精工株式会社ころ軸受技術センター内 (56)参考文献 実開 昭60−82457(JP,U) 実開 昭63−73349(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】溶融メッキ浴内に浸漬配置されるロール
を、セラミック材製の転がり軸受で回転自在に支承する
軸受部において、前記転がり軸受と、これを外嵌状に支
持するハウジングとの側方嵌合部位に、伸縮材を介装し
て成ることを特徴とするメッキ浴中ロールの軸受支持装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19149087U JPH069003Y2 (ja) | 1987-12-16 | 1987-12-16 | メッキ浴中ロールの軸受支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19149087U JPH069003Y2 (ja) | 1987-12-16 | 1987-12-16 | メッキ浴中ロールの軸受支持装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0194450U JPH0194450U (ja) | 1989-06-21 |
JPH069003Y2 true JPH069003Y2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=31482397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19149087U Expired - Lifetime JPH069003Y2 (ja) | 1987-12-16 | 1987-12-16 | メッキ浴中ロールの軸受支持装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069003Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-12-16 JP JP19149087U patent/JPH069003Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0194450U (ja) | 1989-06-21 |
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