JP2607886Y2 - 車 輪 - Google Patents

車 輪

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JP2607886Y2
JP2607886Y2 JP1993069059U JP6905993U JP2607886Y2 JP 2607886 Y2 JP2607886 Y2 JP 2607886Y2 JP 1993069059 U JP1993069059 U JP 1993069059U JP 6905993 U JP6905993 U JP 6905993U JP 2607886 Y2 JP2607886 Y2 JP 2607886Y2
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博明 竹林
俊員 川上
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本考案は、台車などの車輪に係
り、特に熱処理炉などの高温環境で使用されるものに関
する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の車輪は、車軸に耐熱性素
材で形成した転がり軸受を装着し、この転がり軸受の外
輪そのものを路上で転動させるようにしているだけであ
る。 【0003】なお、このような転がり軸受の構成要素の
耐熱性素材として、耐熱鋼やセラミックスを選択するこ
とがある。 【0004】 【考案が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
では、転がり軸受の外輪を路上で直接転動させるように
しているから、長期使用に伴う外輪外周面の摩耗などに
より交換が必要になったときには、転がり軸受の全体を
交換する必要があり、ランニングコストが高くつくこと
が指摘される。 【0005】また、転がり軸受の内・外輪および転動体
をセラミックスで形成した場合、図3に示すような状況
においては外輪に作用する曲げ応力が過大となり、外輪
が損壊しやすくなる。また、セラミックスは衝撃荷重に
対して弱く、直接に外輪に衝撃荷重がかかると破損する
場合がある。なお、図3中、51は車軸、52は内輪、
53は外輪、54は転動体、55は保持器、Gはラジア
ル荷重、σは曲げ応力である。 【0006】なお、外輪を損壊しにくくさせるには、外
輪肉厚を厚くして強度アップを図ったり、外輪外周面に
クラウニングを施して応力集中の緩和を図ったりするこ
とで可能となるけれども、前者の対策では一般規格外の
特殊な転がり軸受を製作しなければならなくなり、ま
た、後者の対策では加工が極めて困難となって手間がか
かるなど、いずれもイニシャルコストがより高くつくこ
とになる。 【0007】本考案は、このような事情に鑑み、外輪を
損壊しにくくする構造でありながら、イニシャルコスト
を抑制できるようにするとともに、交換時期の部品交換
を一部部品のみとしてランニングコストを抑制できるよ
うにすることを課題としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本考案の車輪は、車軸に
装着される転がり軸受からなり、かつ衝撃荷重がかかる
条件で用いられる車輪であって、前記転がり軸受が、車
軸に固定される内輪と、内輪と同軸に外挿されるセラミ
ックス製の外輪と、内・外輪間に配設される複数のセラ
ミックス製の転動体と、前記外輪外周に嵌合固定される
鋼製の円筒部材とを有し、前記円筒部材が外輪に対して
圧入により嵌合されることにより前記外輪の外径部に
〜100kgf/mm 2 圧縮応力が発生する状態とさ
れている、ことを特徴としている。 【0009】 【作用】セラミックス製の外輪の外周に鋼製の円筒部材
を圧入嵌合するという単純な構成にもかかわらず、外輪
外径部に7〜100kgf/mm 2 の圧縮応力を発生さ
せているから、例えば図3に示すような状況において
も、セラミックス製の外輪の衝撃力および曲げ応力の緩
和作用が大きくなって、外輪の耐損壊性が大幅に向上す
る。 【0010】さらにまた、鋼製のスリーブが路上で転動
するようになるから、経時的な摩耗に対する交換は鋼製
のスリーブのみで済む。 【0011】さらに、転がり軸受については一般規格品
を利用できるようになるし、鋼製のスリーブについても
強度アップのために肉厚を厚くしたり応力集中緩和のた
めにクラウニングを施したりする場合でも著しいコスト
増を伴わずに済む。 【0012】 【実施例】以下、本発明の詳細を図1および図2に示す
実施例に基づいて説明する。図1は車輪の縦断側面図、
図2は図1の(2)−(2)線断面矢視図であり、図
中、1は車軸、2は転がり軸受、3は請求項記載の鋼製
の円筒部材としてのスリーブである。車軸1およびスリ
ーブ3は、それぞれJIS規格SUS304などのステ
ンレス鋼からなり、転がり軸受2は、総セラミック軸受
と呼ばれるものである。 【0013】すなわち、転がり軸受2は、車軸1に固定
されるセラミックス製の内輪21と、内輪21と同軸に
外挿されスリーブ3が外嵌圧入されるセラミックス製の
外輪22と、内・外輪21、22間に配設される複数の
セラミックス製の転動体23と、内輪案内形式の冠型の
保持器24とを有する深溝玉軸受とされる。これらのセ
ラミックスとしては、窒化けい素系のセラミックス材や
アルミナ炭化けい素系のセラミックス材などが用いられ
る。また、保持器24は、JIS規格SUS304など
のステンレス鋼で形成されてポケット内面や内輪21と
の摺接面などにふっ素系合成樹脂(PTFEなど)とい
った固体潤滑剤が膜状に被覆されたものや、あるいはグ
ラファイトやふっ素系合成樹脂(PTFEなど)といっ
た固体潤滑剤そのもので形成されるものとされる。アン
ギュラ玉軸受の場合にはもみ抜き保持器の使用も可能で
ある。 【0014】スリーブ3は、軸方向一端に径方向内向き
のフランジ31を有するとともに、軸方向他端の開口部
内周にスナップリングなどの止め輪4が装着される周溝
32を有している。このスリーブ3の円筒部分が転がり
軸受2の外輪22の外周に外嵌圧入され、周溝32にス
ナップリングなどの止め輪4が取り付けられるようにな
っている。前述のフランジ31の内径寸法は、スリーブ
3に装着される外輪22の内径寸法とほぼ同じ程度に設
定される。このスリーブ3の外径は、軸受の外径寸法を
Dとした場合、1.3Dに設定するのがよい。また、ス
リーブ3の外周面にクラウニングを施してもよい。 【0015】そして、転がり軸受2の内輪21と車軸1
との間の嵌合しめしろおよび、転がり軸受2の外輪22
とスリーブ3との嵌合しめしろは、互いの線膨張係数の
違いに基づいて温度上昇とともに変化することを考慮し
て、組み込時のしめしろを次のように設定する。つま
り、前者の嵌合しめしろは温度上昇に伴い小さくなるの
で、この度合いを考慮して組み込み時のしめしろを大き
く設定(すきま嵌め)し、後者の嵌合しめしろは温度上
昇に伴い大きくなるので、この度合いを考慮して組み込
み時のしめしろを小さく設定(しまり嵌め)する。とこ
ろで、内・外輪21、22の素材であるセラミックス材
は特に圧縮応力に強いので、前述の組み込み時の嵌合し
めしろ調節にあたっては、外輪22の外径部での単位面
積当たりの圧縮応力を例えば7〜100kgf/mm2
となるように設定するのが望ましい。このようにセラミ
ックス製の外輪22の外径部に圧縮応力を発生させてい
るから、特に図3に示すような状況においてもセラミッ
クス製の外輪22に曲げ応力が発生しなくなり、外輪2
2が損壊しにくくなる。 【0016】なお、本考案は上記実施例のみに限定され
ない。例えば、アキシャル荷重が作用しないような状況
で使用する場合には、スリーブ3は単なる円筒形に形成
することができる。また、上記実施例では軸受を玉軸受
としているが、耐荷重性を向上させるためにころ軸受と
してもよい。さらに、金属製車軸とセラミックス製内輪
との線膨張係数との相違による内輪の破損を回避するた
め内輪をAISIM50などの耐熱鋼で形成したり、J
IS規格SUS440Cなどの耐食鋼で形成してもよ
い。 【0017】 【考案の効果】以上のように、本考案では、セラミック
ス製の外輪に鋼製の円筒部材を圧入嵌合するという単純
な構成にもかかわらず、外輪外径部に7〜100kgf
/mm 2 の圧縮応力を発生させることにより、衝撃と曲
げ荷重付加に関係なく、セラミックス製の外輪の衝撃力
および曲げ応力の緩和作用が大きくなって、外輪の耐損
壊性が大幅に向上する点で有利となる。 【0018】また、路上を転動するのは鋼製のスリーブ
となるから、経時的な摩耗によって交換が必要な場合に
鋼製のスリーブのみを交換すればよくなり、ランニング
コストの面で有利となる。 【0019】さらに、転がり軸受については一般規格品
を利用できるようになるので、イニシャルコストを低減
できるようになる他、鋼製のスリーブゆえ、その強度ア
ップのために肉厚を厚くしたりスリーブの応力集中緩和
のためにクラウニングを施したりしてもイニシャルコス
トを可及的に抑制できる。 【0020】このように、特に高温環境など厳しい状況
での使用に耐えうる車輪を比較的安価に提供できるよう
になる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本考案の一実施例の車輪の縦断側面図。 【図2】図1の(2)−(2)線断面矢視図。 【図3】従来例の車輪における問題点を指摘するための
説明図。 【符号の説明】 1 車軸 2 転がり軸受 21 内輪 22 外輪 23 転動体 3 スリーブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−223328(JP,A) 特開 昭63−97783(JP,A) 特開 昭62−280108(JP,A) 実開 平4−43567(JP,U) 実開 平3−23222(JP,U) 実開 昭63−184879(JP,U) 実開 昭63−89428(JP,U) 実開 昭63−108802(JP,U) 実公 昭14−15849(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 5/00 ,35/02 F16C 33/38 - 33/44

Claims (1)

  1. (57)【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】車軸に装着される転がり軸受からなり、か
    つ衝撃荷重がかかる条件で用いられる車輪であって、前
    記転がり軸受が、車軸に固定される内輪と、内輪と同軸
    に外挿されるセラミックス製の外輪と、内・外輪間に配
    設される複数のセラミックス製の転動体と、前記外輪外
    周に嵌合固定される鋼製の円筒部材とを有し、前記円筒
    部材が外輪に対して圧入により嵌合されることにより前
    記外輪の外径部に7〜100kgf/mm 2 圧縮応力
    が発生する状態とされていることを特徴とする車輪。
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