JP2554722Y2 - 密封形スラスト玉軸受 - Google Patents
密封形スラスト玉軸受Info
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- JP2554722Y2 JP2554722Y2 JP1992027255U JP2725592U JP2554722Y2 JP 2554722 Y2 JP2554722 Y2 JP 2554722Y2 JP 1992027255 U JP1992027255 U JP 1992027255U JP 2725592 U JP2725592 U JP 2725592U JP 2554722 Y2 JP2554722 Y2 JP 2554722Y2
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- race
- ball bearing
- outer peripheral
- elastic seal
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/761—Sealings of ball or roller bearings specifically for bearings with purely axial load
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、例えば車両のストラ
ット式サスペンション装置で用いられる密封形スラスト
玉軸受に関する。
ット式サスペンション装置で用いられる密封形スラスト
玉軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の懸架装置の一種であるストラット
式サスペンション装置は車両側からの荷重と車輪側から
スプリング及びショックアブソ−バ等を介して反力を受
けるがこのサスペンション装置の上部のアッパ−マウン
ト部材とロア−マウント部材との間には密封形スラスト
玉軸受が用いられる。従来の密封形スラスト玉軸受とし
ては図3で開示されているような構造の軸受が知られて
いる(特公昭63−58290号参照)。即ち、この軸
受は第1の環状レ−ス61と、第2の環状レ−ス62
と、これらのレ−スの軌道面間を転動するボ−ル63
と、第1の環状レ−ス61と第2の環状レ−ス62との
内周部相互間及び外周相互間を密封する弾性シ−ル材6
4等より構成されている。そして前記弾性シ−ル材64
は第1の環状レ−ス61の軌道面61aを除く面に直接
焼付けられ、該弾性シ−ル材64の内周部及び外周部に
は第2の環状レ−ス62との間を密封するためのリップ
部64a及び64bが一体に形成され、一方のリップ6
4bは第2の環状レ−ス62の軌道面下部に接触させる
と共に、他方のリップ64aは前記第2の環状レ−ス6
2の内周部に形成された円筒部62aの半径方向外側
(ボ−ル63側)の面に形成された環状密封溝62bに
密封係合するように嵌め込まれている。こうして第1の
環状レ−ス61と第1の環状レ−ス62とが一体の組立
体を構成するようにしてある。
式サスペンション装置は車両側からの荷重と車輪側から
スプリング及びショックアブソ−バ等を介して反力を受
けるがこのサスペンション装置の上部のアッパ−マウン
ト部材とロア−マウント部材との間には密封形スラスト
玉軸受が用いられる。従来の密封形スラスト玉軸受とし
ては図3で開示されているような構造の軸受が知られて
いる(特公昭63−58290号参照)。即ち、この軸
受は第1の環状レ−ス61と、第2の環状レ−ス62
と、これらのレ−スの軌道面間を転動するボ−ル63
と、第1の環状レ−ス61と第2の環状レ−ス62との
内周部相互間及び外周相互間を密封する弾性シ−ル材6
4等より構成されている。そして前記弾性シ−ル材64
は第1の環状レ−ス61の軌道面61aを除く面に直接
焼付けられ、該弾性シ−ル材64の内周部及び外周部に
は第2の環状レ−ス62との間を密封するためのリップ
部64a及び64bが一体に形成され、一方のリップ6
4bは第2の環状レ−ス62の軌道面下部に接触させる
と共に、他方のリップ64aは前記第2の環状レ−ス6
2の内周部に形成された円筒部62aの半径方向外側
(ボ−ル63側)の面に形成された環状密封溝62bに
密封係合するように嵌め込まれている。こうして第1の
環状レ−ス61と第1の環状レ−ス62とが一体の組立
体を構成するようにしてある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記するような従来の
密封形スラスト玉軸受をストラット軸受として使用する
場合、両方の環状レ−ス61及び62には防錆メッキが
施されるがメッキ層表面に弾性シ−ルが焼付けられるこ
とになり弾性シ−ル材の付着強度が低下するという問題
がある。また環状レ−スはプレス成形後に焼入れを行う
ため歪が生じ、この歪のため弾性シ−ル材の焼付時に環
状レ−スと型との間に隙間が生じ、弾性シ−ル材64の
原料であるゴム材が軌道面に流れる等の問題がある。更
に、第2の環状レ−ス62のプレス成形後に密封溝62
bを加工するため該溝62bの加工面の面粗さが粗くな
りこれと摺接する弾性シ−ル材の内側リップ64aの摩
耗が大きいという問題がある。更にまた、アキシアル荷
重により内側リップ64aと第2の環状レ−ス62のし
め代が変化し起動トルクが重たくなるという問題や密封
溝62bの加工が必要であり、前記リップ64aには係
合のためには相当の剛性も必要であるという問題があ
る。
密封形スラスト玉軸受をストラット軸受として使用する
場合、両方の環状レ−ス61及び62には防錆メッキが
施されるがメッキ層表面に弾性シ−ルが焼付けられるこ
とになり弾性シ−ル材の付着強度が低下するという問題
がある。また環状レ−スはプレス成形後に焼入れを行う
ため歪が生じ、この歪のため弾性シ−ル材の焼付時に環
状レ−スと型との間に隙間が生じ、弾性シ−ル材64の
原料であるゴム材が軌道面に流れる等の問題がある。更
に、第2の環状レ−ス62のプレス成形後に密封溝62
bを加工するため該溝62bの加工面の面粗さが粗くな
りこれと摺接する弾性シ−ル材の内側リップ64aの摩
耗が大きいという問題がある。更にまた、アキシアル荷
重により内側リップ64aと第2の環状レ−ス62のし
め代が変化し起動トルクが重たくなるという問題や密封
溝62bの加工が必要であり、前記リップ64aには係
合のためには相当の剛性も必要であるという問題があ
る。
【0004】この考案は、従来の密封形スラスト玉軸受
が有する課題に対処するためになされたものであり、弾
性シ−ル材の付着強度の低下や弾性シ−ル材のゴム材の
軌道面への流入を防止し、また、密封溝の加工を無く
し、更に、アキシアル荷重等による起動トルクが重くな
らず或いは密封用の溝加工も不要でレ−ス全体の高さを
抑えることの出来る密封形スラスト玉軸受を提供するこ
とを目的としている。
が有する課題に対処するためになされたものであり、弾
性シ−ル材の付着強度の低下や弾性シ−ル材のゴム材の
軌道面への流入を防止し、また、密封溝の加工を無く
し、更に、アキシアル荷重等による起動トルクが重くな
らず或いは密封用の溝加工も不要でレ−ス全体の高さを
抑えることの出来る密封形スラスト玉軸受を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、この考案は上記す
る課題を解決するために、第1のレ−ス(1)と、第2
のレ−ス(2)と、これらのレ−スの軌道面間に配置さ
れ転動する適数のボ−ル(3)と、前記第1のレ−ス
(1)と第2のレ−ス(2)との内・外周部間の隙間を
密封するための弾性シ−ル材とよりなる密封形スラスト
玉軸受において、前記第1のレ−ス(1)の内周部には
第2のレ−ス(2)側にのび且つ該第2のレ−ス(2)
内径より小さな外径とした円筒部(12)が形成され、
第2のレ−ス(2)の外周部には第1のレ−ス(1)側
にのび且つ該第1のレ−ス(1)の外径より大きな内径
とした円筒部(22)が形成されると共に前記各レ−ス
の内周部と外周部に形成される隙間(10、20)に
は、前記第1のレ−ス(1)の円筒部(12)外周に圧
入嵌合される円筒状の芯金(41)とこの芯金(41)
に固着されリップ部(42a)が前記第2のレ−ス
(2)の内周部外側面に密着させるように形成したゴム
シ−ル(42)とより構成された弾性シ−ル(4)と、
前記第2のレ−ス(2)の円筒部(22)内周に圧入嵌
合される円筒状の芯金(51)とこの芯金(51)に固
着されリップ部(52a)が前記第1のレ−ス(1)の
外周部外側面に密着させるように形成したゴムシ−ル5
2)とより構成された弾性シ−ル(5)と、でそれぞれ
密封保持されてなることを特徴とする。
る課題を解決するために、第1のレ−ス(1)と、第2
のレ−ス(2)と、これらのレ−スの軌道面間に配置さ
れ転動する適数のボ−ル(3)と、前記第1のレ−ス
(1)と第2のレ−ス(2)との内・外周部間の隙間を
密封するための弾性シ−ル材とよりなる密封形スラスト
玉軸受において、前記第1のレ−ス(1)の内周部には
第2のレ−ス(2)側にのび且つ該第2のレ−ス(2)
内径より小さな外径とした円筒部(12)が形成され、
第2のレ−ス(2)の外周部には第1のレ−ス(1)側
にのび且つ該第1のレ−ス(1)の外径より大きな内径
とした円筒部(22)が形成されると共に前記各レ−ス
の内周部と外周部に形成される隙間(10、20)に
は、前記第1のレ−ス(1)の円筒部(12)外周に圧
入嵌合される円筒状の芯金(41)とこの芯金(41)
に固着されリップ部(42a)が前記第2のレ−ス
(2)の内周部外側面に密着させるように形成したゴム
シ−ル(42)とより構成された弾性シ−ル(4)と、
前記第2のレ−ス(2)の円筒部(22)内周に圧入嵌
合される円筒状の芯金(51)とこの芯金(51)に固
着されリップ部(52a)が前記第1のレ−ス(1)の
外周部外側面に密着させるように形成したゴムシ−ル5
2)とより構成された弾性シ−ル(5)と、でそれぞれ
密封保持されてなることを特徴とする。
【0006】
【作用】この考案の密封形スラスト玉軸受を以上のよう
な手段としたときの作用について添付図の符号を使用し
て説明する。第1及び第2の各レ−スに防錆メッキが施
されていても接着強度が低下することはないし、プレス
成形後の焼入れにより歪が生じてもゴムシ−ル材が軌道
面に流れることはない。特に、この密封形スラスト玉軸
受は第1のレ−ス1の円筒部12に嵌合させた弾性シ−
ル材4のゴムシ−ル42のリップ部42aは第2のレ−
ス2の屈曲部23外側面に密着させ、第2のレ−ス2の
円筒部22に嵌合させた弾性シ−ル材5のゴムシ−ル5
2のリップ部52aは第1のレ−ス1の屈曲部13外側
面に密着させるようになっているため、各レ−スとゴム
シ−ルのリップ部とは密封構造を強固にして泥水等の侵
入を防止出来る上、車両側からの荷重に対しても車輪側
からの反力に対しても摩擦力を軽減する方向に作用す
る。
な手段としたときの作用について添付図の符号を使用し
て説明する。第1及び第2の各レ−スに防錆メッキが施
されていても接着強度が低下することはないし、プレス
成形後の焼入れにより歪が生じてもゴムシ−ル材が軌道
面に流れることはない。特に、この密封形スラスト玉軸
受は第1のレ−ス1の円筒部12に嵌合させた弾性シ−
ル材4のゴムシ−ル42のリップ部42aは第2のレ−
ス2の屈曲部23外側面に密着させ、第2のレ−ス2の
円筒部22に嵌合させた弾性シ−ル材5のゴムシ−ル5
2のリップ部52aは第1のレ−ス1の屈曲部13外側
面に密着させるようになっているため、各レ−スとゴム
シ−ルのリップ部とは密封構造を強固にして泥水等の侵
入を防止出来る上、車両側からの荷重に対しても車輪側
からの反力に対しても摩擦力を軽減する方向に作用す
る。
【0007】
【実施例】以下、この考案の具体的一実施例について図
面を参照して説明する。図1はこの考案の密封形スラス
ト玉軸受の縦方向断面図、図2は図1のP部拡大図であ
る。この密封形スラスト玉軸受は、第1のレ−ス1と、
第2のレ−ス2と、前記第1のレ−スの軌道面11と第
2のレ−スの軌道面21との間に配置され転動する適数
のボ−ル3と、第1のレ−ス1と第2のレ−ス2との内
周部間の隙間10を密封するための弾性シ−ル材4及び
第1のレ−ス1と第2のレ−ス2との外周部の間の隙間
20を密封するための弾性シ−ル材5等より構成され
る。
面を参照して説明する。図1はこの考案の密封形スラス
ト玉軸受の縦方向断面図、図2は図1のP部拡大図であ
る。この密封形スラスト玉軸受は、第1のレ−ス1と、
第2のレ−ス2と、前記第1のレ−スの軌道面11と第
2のレ−スの軌道面21との間に配置され転動する適数
のボ−ル3と、第1のレ−ス1と第2のレ−ス2との内
周部間の隙間10を密封するための弾性シ−ル材4及び
第1のレ−ス1と第2のレ−ス2との外周部の間の隙間
20を密封するための弾性シ−ル材5等より構成され
る。
【0008】第1のレ−ス1の内周部には第2のレ−ス
側にのびた円筒部12が形成され、第2のレ−ス2の外
周部には第1のレ−ス側にのびた円筒部22が形成され
る。この場合、第1のレ−ス1に形成された円筒部12
の外径は、第2のレ−ス2の内径より小さく、第2のレ
−ス2に形成された円筒部22の内径は、第1のレ−ス
1の外径より大きい。また、第1のレ−ス1の外周部に
は第2のレ−ス2側へ若干屈曲した屈曲部13が形成さ
れ、第2のレ−ス2の内周部には第1のレ−ス1側へ若
干屈曲した屈曲部23が形成されている。
側にのびた円筒部12が形成され、第2のレ−ス2の外
周部には第1のレ−ス側にのびた円筒部22が形成され
る。この場合、第1のレ−ス1に形成された円筒部12
の外径は、第2のレ−ス2の内径より小さく、第2のレ
−ス2に形成された円筒部22の内径は、第1のレ−ス
1の外径より大きい。また、第1のレ−ス1の外周部に
は第2のレ−ス2側へ若干屈曲した屈曲部13が形成さ
れ、第2のレ−ス2の内周部には第1のレ−ス1側へ若
干屈曲した屈曲部23が形成されている。
【0009】前記弾性シ−ル材4及び5は、いずれも芯
金にゴムシ−ルを固着させたシ−ルタイプの弾性シ−ル
材であって、内周部の隙間10を密封する弾性シ−ル4
は円筒状の芯金41とゴムシ−ル42とより構成され
る。そして該芯金41には内向のフランジ41aと外向
のフランジ41bとが形成されて前記第1のレ−ス1の
円筒部12に嵌合させ、ゴムシ−ル42にはリップ部4
2aが形成されて前記第2のレ−ス2の内周部に形成さ
れた屈曲部23外側面に密着させるようになっている。
同様に、外周部の隙間20を密封する弾性シ−ル5は円
筒状の芯金51とゴムシ−ル52とより構成され、芯金
51には外向のフランジ51aと内向のフランジ51b
とが形成されて前記第2のレ−ス2の円筒部22に嵌合
させ、ゴムシ−ル52にはリップ部52aが形成されて
前記第1のレ−ス1の外周部に形成された屈曲部13外
側面に密着させるようになっている。
金にゴムシ−ルを固着させたシ−ルタイプの弾性シ−ル
材であって、内周部の隙間10を密封する弾性シ−ル4
は円筒状の芯金41とゴムシ−ル42とより構成され
る。そして該芯金41には内向のフランジ41aと外向
のフランジ41bとが形成されて前記第1のレ−ス1の
円筒部12に嵌合させ、ゴムシ−ル42にはリップ部4
2aが形成されて前記第2のレ−ス2の内周部に形成さ
れた屈曲部23外側面に密着させるようになっている。
同様に、外周部の隙間20を密封する弾性シ−ル5は円
筒状の芯金51とゴムシ−ル52とより構成され、芯金
51には外向のフランジ51aと内向のフランジ51b
とが形成されて前記第2のレ−ス2の円筒部22に嵌合
させ、ゴムシ−ル52にはリップ部52aが形成されて
前記第1のレ−ス1の外周部に形成された屈曲部13外
側面に密着させるようになっている。
【0010】次に以上のような構成要素からなる密封形
スラスト玉軸受の組立について説明する。先ず、第1の
レ−ス1に適数のボ−ル3を配置した後、第2のレ−ス
2を第1のレ−ス1とボ−ル3とに被せ、内周部の隙間
10を密封する弾性シ−ル材4の円筒状の芯金41を第
1のレ−ス1の内周部の円筒部12の外周面に圧入す
る。次に、外周部の隙間20を密封する弾性シ−ル5の
円筒状の芯金51を第2のレ−ス2の円筒部22の内周
面に圧入する。こうして弾性シ−ル4のゴムシ−ル42
のリップ部42aは第2のレ−ス2の内周部に形成され
た屈曲部23外側面に密着させることが出来、同様に弾
性シ−ル5のゴムシ−ル52のリップ部52aは第1の
レ−ス1の外周部に形成された屈曲部13外側面に密着
させることが出来る。
スラスト玉軸受の組立について説明する。先ず、第1の
レ−ス1に適数のボ−ル3を配置した後、第2のレ−ス
2を第1のレ−ス1とボ−ル3とに被せ、内周部の隙間
10を密封する弾性シ−ル材4の円筒状の芯金41を第
1のレ−ス1の内周部の円筒部12の外周面に圧入す
る。次に、外周部の隙間20を密封する弾性シ−ル5の
円筒状の芯金51を第2のレ−ス2の円筒部22の内周
面に圧入する。こうして弾性シ−ル4のゴムシ−ル42
のリップ部42aは第2のレ−ス2の内周部に形成され
た屈曲部23外側面に密着させることが出来、同様に弾
性シ−ル5のゴムシ−ル52のリップ部52aは第1の
レ−ス1の外周部に形成された屈曲部13外側面に密着
させることが出来る。
【0011】尚、上記する組立ての過程において弾性シ
−ル材4の芯金41に形成されるフランジ41bや弾性
シ−ル材5の芯金51に形成されるフランジ51bはこ
れらの芯金41及び51をそれぞれ第1のレ−ス1の円
筒部12、第2のレ−ス2の円筒部22に圧入して行く
過程で各芯金の端部が撓むことはないので、第1のレ−
ス1の円筒部12も第2のレ−ス2の円筒部22も端部
が広がることは無く、両者の嵌着力は確固としたものと
なる。こうして第1のレ−ス1と第2のレ−ス2とは互
いに固定されて一体化された密封形スラスト玉軸受とな
る。
−ル材4の芯金41に形成されるフランジ41bや弾性
シ−ル材5の芯金51に形成されるフランジ51bはこ
れらの芯金41及び51をそれぞれ第1のレ−ス1の円
筒部12、第2のレ−ス2の円筒部22に圧入して行く
過程で各芯金の端部が撓むことはないので、第1のレ−
ス1の円筒部12も第2のレ−ス2の円筒部22も端部
が広がることは無く、両者の嵌着力は確固としたものと
なる。こうして第1のレ−ス1と第2のレ−ス2とは互
いに固定されて一体化された密封形スラスト玉軸受とな
る。
【0012】この考案の密封形スラスト玉軸受は以上の
ように構成され組立てられているので、各レ−スに防錆
メッキが施されていても接着強度が低下することはない
し、プレス成形後の焼入れにより歪が生じてもゴムシ−
ル材が軌道面に流れることはない。特に、この密封形ス
ラスト玉軸受は第1のレ−ス1の円筒部12に嵌合させ
た弾性シ−ル材4のゴムシ−ル42のリップ部42aは
第2のレ−ス2屈曲部23の外側面に密着させ、第2の
レ−ス2の円筒部22に嵌合させた弾性シ−ル材5のゴ
ムシ−ル52のリップ部52aは第1のレ−ス1の屈曲
部13外側面に密着させるようになっているため、各レ
−スとゴムシ−ルのリップ部とは密封構造を強固にして
泥水等の侵入を防止出来る上、車両側からの荷重に対し
ても車輪側からの反力に対しても摩擦力を軽減する方向
に作用する。
ように構成され組立てられているので、各レ−スに防錆
メッキが施されていても接着強度が低下することはない
し、プレス成形後の焼入れにより歪が生じてもゴムシ−
ル材が軌道面に流れることはない。特に、この密封形ス
ラスト玉軸受は第1のレ−ス1の円筒部12に嵌合させ
た弾性シ−ル材4のゴムシ−ル42のリップ部42aは
第2のレ−ス2屈曲部23の外側面に密着させ、第2の
レ−ス2の円筒部22に嵌合させた弾性シ−ル材5のゴ
ムシ−ル52のリップ部52aは第1のレ−ス1の屈曲
部13外側面に密着させるようになっているため、各レ
−スとゴムシ−ルのリップ部とは密封構造を強固にして
泥水等の侵入を防止出来る上、車両側からの荷重に対し
ても車輪側からの反力に対しても摩擦力を軽減する方向
に作用する。
【0013】
【考案の効果】以上詳述したように、この考案の密封形
スラスト玉軸受によれば、アキシアル荷重がかかっても
起動トルクが重くなることはない。また、各レ−ス及び
ボ−ルのばらけは内周部の弾性シ−ル材及び外周部の弾
性シ−ル材の両方で分担することが出来るのでゴムシ−
ルのリップ部の剛性が大きくする必要がなくなり、この
リップシ−ル構造により起動トルクも重くならない。更
に、第2のレ−スにはシ−ルリップを嵌め込むための密
封用の溝加工は不要となり、第2のレ−ス全体の外側面
に第1のレ−スに密着するゴムのシ−ルリップを設定す
るため全体の高さも押さえることが出来る等、この考案
の密封形スラスト玉軸受には種々の効果がある。
スラスト玉軸受によれば、アキシアル荷重がかかっても
起動トルクが重くなることはない。また、各レ−ス及び
ボ−ルのばらけは内周部の弾性シ−ル材及び外周部の弾
性シ−ル材の両方で分担することが出来るのでゴムシ−
ルのリップ部の剛性が大きくする必要がなくなり、この
リップシ−ル構造により起動トルクも重くならない。更
に、第2のレ−スにはシ−ルリップを嵌め込むための密
封用の溝加工は不要となり、第2のレ−ス全体の外側面
に第1のレ−スに密着するゴムのシ−ルリップを設定す
るため全体の高さも押さえることが出来る等、この考案
の密封形スラスト玉軸受には種々の効果がある。
【図1】この考案の密封形スラスト玉軸受の縦方向断面
図である。
図である。
【図2】図1のP部の拡大図である。
【図3】従来から知られている密封形スラスト玉軸受の
一部断面図である。
一部断面図である。
1 第1のレ−ス 2 第2のレ−ス 3 ボ−ル 4、5 弾性シ−ル 10、20 隙間 12、22 円筒部 13、23 屈曲部 41、51 芯金 42、52 ゴムシ−ル 41a、41b、51a、51b フランジ 42a、52a ゴムシ−ルリップ部
Claims (1)
- 【請求項1】 第1のレ−スと、第2のレ−スと、これ
らのレ−スの軌道面間に配置され転動する適数のボ−ル
と、前記第1のレ−スと第2のレ−スとの内・外周部間
の隙間を密封するための弾性シ−ル材とよりなる密封形
スラスト玉軸受において、 前記第1のレ−スの内周部には第2のレ−ス側にのび且
つ該第2のレ−ス内径より小さな外径とした円筒部が形
成され、第2のレ−スの外周部には第1のレ−ス側にの
び且つ該第1のレ−スの外径より大きな内径とした円筒
部が形成されると共に前記各レ−スの内周部と外周部に
形成される隙間には、前記第1のレ−スの円筒部外周に
圧入嵌合される円筒状の芯金とこの芯金に固着されリッ
プ部が前記第2のレ−スの内周部外側面に密着させるよ
うに形成したゴムシ−ルとより構成された弾性シ−ル
と、前記第2のレ−スの円筒部内周に圧入嵌合される円
筒状の芯金とこの芯金に固着されリップ部が前記第1の
レ−スの外周部外側面に密着させるように形成したゴム
シ−ルとより構成された弾性シ−ルと、でそれぞれ密封
保持されてなることを特徴とする密封形スラスト玉軸
受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992027255U JP2554722Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 密封形スラスト玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992027255U JP2554722Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 密封形スラスト玉軸受 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP1992027255U Expired - Fee Related JP2554722Y2 (ja) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | 密封形スラスト玉軸受 |
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-
1992
- 1992-03-30 JP JP1992027255U patent/JP2554722Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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