JPH0552336U - 溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置 - Google Patents

溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置

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JPH0552336U
JPH0552336U JP9041691U JP9041691U JPH0552336U JP H0552336 U JPH0552336 U JP H0552336U JP 9041691 U JP9041691 U JP 9041691U JP 9041691 U JP9041691 U JP 9041691U JP H0552336 U JPH0552336 U JP H0552336U
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JP
Japan
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bearing
outer ring
hot dip
roll
bath
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Pending
Application number
JP9041691U
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English (en)
Inventor
功司 安藤
行雄 松田
俊博 森
章雄 青木
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NSK Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
NSK Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融めっき浴中ロール用軸受の長期安定使用
および繰返し使用を可能にすること。 【構成】 溶融めっき浴(6)中に浸漬配置するロール
(4、7)を、溶融めっき浴(6)中まで伸びる支持ア
ーム(3)の先端に装着した軸受箱(2)内に保持され
ている転がり軸受(1)によって回転自在に支承する。
この支持装置は、軸受(1)の外輪外周面をその軸に垂
直方向に凸状の円弧に成形し、軸受箱(2)内面の負荷
圏側においては軸受と同心に外輪外周面に接する範囲を
120度以内に設定し、軸受箱内の非負荷圏側において
は外輪外周面との間に間隙を設けている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、溶融めっき浴中に浸漬されるロールを支持する装置に関し、さらに 詳しく言えば、そのロールの軸受部の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鋼帯表面に他の金属のめっき層を形成する場合、、電気化学的処理によるめっ きの他、金属を溶融させためっき浴中に浸漬するいわゆる溶融めっき浴による処 理が広く行われている。このような溶融めっき浴により、例えば、鋼帯の表面に 亜鉛めっきを施す場合、実開昭61−90852号公報等に開示されているよう な装置がある。この装置は、図3、4に示すように、めっき槽10内に導かれた 鋼帯5はシンクロール7で方向転換し、サポートロール4を経てめっき槽10か ら出て行く。高温の溶融亜鉛浴6中に浸漬された状態で、鋼帯5を案内するシン クロール7およびサポートロール4は、それぞれ支持アーム3の先端部に、例え ば図3に示すように、転がり軸受8を介して、回転自在に支持されている。転が り軸受8としては、耐熱、耐摩耗等が要求されるので、セラミック製のものが好 ましい。しかし、セラミック製の軸受8はその使用方法によっては著しい影響を 受ける。軸受8の支持アーム3およびシンクロール7は一般に金属製であり、軸 受8との熱膨張の差が生じ、種々の問題を生じる。
【0003】 例えば、軸受8の支持アーム3は高温の亜鉛浴6中では熱変形を生じ、またロ ールも熱膨張し支持アーム3と軸受8との位置関係を正規な状態で維持すること は極めて困難である。したがって、軸受8に予想外の荷重が加わり、軸受8を損 傷することが多い。また、支持アーム3およびシンクロール7はある一定期間使 用後、交換する、亜鉛浴6から引き上げたときに冷却される。このとき、支持ア ーム3およびシンルロール7は、金属製であるので、セラミック製の軸受8より も収縮量が大きくなる。その結果生じた隙間に亜鉛が残り、固化して冷却・収縮 時に軸受8を圧迫して損傷する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
長期に安定的に使用可能であり、かつ、繰返し使用可能である溶融めっき浴中 ロール用軸受を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案の溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置は、溶融めっき浴中に浸漬配置 するロールを、溶融めっき浴中まで伸びる支持アームの先端に装着した軸受箱内 に保持されている転がり軸受によって回転自在に支承する支持装置において、前 記軸受の外輪外周面をその半径方向に対し垂直方向に凸状の円弧に成形し、前記 軸受箱内の負荷圏側においては該軸受と同心に該外輪外周面に接する範囲を12 0度以内に設定し、該軸受箱内の非負荷圏側においては該外輪外周面との間に間 隙を設けて構成した手段によって、上記課題を解決している。
【0006】 さらに、本考案の支持装置においては、前記転がり軸受をセラミック材料から 成形し、保持器なしの総玉形式の構造にし、内輪をその軸方向に2分割した環状 体に成形し、該内輪の接合面の角部を滑らかに接続する曲面に成形し、該内輪と 前記外輪との間に挿入された玉を3点支持するように構成することが好ましい。
【0007】
【作用】
本考案の支持装置においては、外輪の外形が凸球面で調芯輪を使用しない。調 芯輪を使用した場合は、溶融めっき浴との関係から調芯輪と外輪との間の潤滑が 不十分となり、調芯が阻害され十分な調芯が期待できない。したがって、調芯輪 のない外輪凸球面の直接接触によって潤滑不良による調芯の阻害を排除している 。
【0008】 軸受箱内面と軸受外輪外周面との同心で接する範囲を120°以内としたのは 、浸漬ロールを溶融金属めっき浴から引き上げたさい、冷却・固化時の収縮によ り軸受を圧迫し、破損させる恐れがあるので、破損防止のために接触範囲を12 0°以内とした。
【0009】 軸受の負荷を受けない側と軸受箱との間に間隙を設けたのは、操業中における 溶融めっき浴の付着によって軸受箱と外輪との固着が排除でき、また、引き上げ たさい、軸受箱から軸受の取り出しが容易となり、また軸受を破損させる危険を 少なくするためである。
【0010】 本考案の軸受においては、軸受をセラミック製としたのは、耐熱、耐摩耗を上 げるためである。また、軸受を保持器を用いない総玉形式にしたのは、同一サイ ズにあっては負荷容量が増し、また、面圧も小さくなることから軸受寿命を延長 するからである。軸受の内輪を2分割にし、合せ部の角部に滑らかな曲面の面取 りを設けたのは、内外輪への玉の組合せが容易であり、使用中にたとえ角部と玉 とが接触してもボールに疵を付ける心配がなく、回転性能を低下させないからで ある。また、ボールを3点支持としたのは、最も効率よく安定してボールを回転 保持できるからである。
【0011】 さらに、めっき浴中では、ロールの膨張、支持アームの熱変形等、軸受への影 響を与える要素が多く、支持アーム・軸受箱等で軸受を固定・拘束することは、 予想外の荷重を軸受に加える。これは軸受のトラブル発生の大きな原因となる。 したがって、軸受の拘束力を極力なくして予想外の荷重を排除することが、軸受 を長期間安定的に繰返し使用するために不可欠である。
【0012】
【実施例】
図1−3を参照して、本考案の溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置の実施例 について説明する。
【0013】 図3に示すように、連続炉20から導かれた鋼帯5は、スナウト21を経て溶 融めっき浴6に入り、シンクロール7によって上方に方向転換され、サポートロ ール4によって反りの矯正・通板の安定化を図り、浴面上に出、ノズル22によ って所定のめっき付着量に制御される。
【0014】 本考案は、溶融めっき浴6中に浸漬されるサポートロール4および/またはシ ンクロール7に適用される。
【0015】 図1、2に示すように、支持装置は溶融めっき浴6中に浸漬配置するロール4 または7を、溶融めっき浴6中まで伸びる支持アーム3の先端に装着した軸受箱 2内に保持されている転がり軸受1によって回転自在に支承する。
【0016】 以下、本考案をサポートロール4に適用した例について説明する。本考案の支 持装置においては、軸受1の外輪外周面をその軸方向に対し垂直方向に凸状の円 弧に成形し、軸受箱2内の負荷圏側においては軸受1と同心に外輪外周面に接す る範囲を120度以内に設定し、軸受箱2内の非負荷圏側においては外輪外周面 との間に間隙を設けて構成している。
【0017】 軸受1の形式は、保持器なしの玉軸受とする、玉軸受にすることによって軸受 内での滑り状態を少なくすることができ、これによりセラミックの損傷(割れ、 欠け)を防止できる。軸受内での滑り状態を少なくすることがセラミック製軸受 の摩耗を少なくし、軸受を長期間使用可能にする。
【0018】 次に、保持器なしの玉軸受に成形するためには、通常の深溝型では玉を装着で きない。そこで、外輪11または内輪13を分割して玉12を装着すればよい。 しかし、外輪11は荷重の負荷圏が一定で、摩耗の進行が早く、分割部位でのト ラブルの原因となる。これに対して、内輪13はサポートロール4の軸と共に回 転しており、玉12を介して荷重を均等に受け持つので、内輪13の摩耗は均一 で摩耗による変化量も少ない。したがって、トラブルは内輪13に少なく、ボー ル12の装着用の分割部も内輪13に設けることが好ましい。
【0019】 分割方法は、軸方向の切断とそれに垂直な方向の切断とがある。軸との装着を 完全にするために、軸に垂直な方向に分割する方法がよい。
【0020】 さらに、軸受の最大の特徴は、調芯輪がないのでトラブルが少ない。すなわち 、調芯輪と外輪とは滑ることによって調芯の意味を持つのであるが、浴中におい ては滑り状態が適正に行われず、サポートロール4の軸と外輪11との位置関係 が損なわれ、これによって軸受内部での内輪・ボール・外輪の滑りが生じること になり、トラブルの原因となることがある。したがって、軸受1は直接軸受箱2 に取り付けることが好ましい。
【0021】 次に、本考案の装置の具体的実施例について説明する。
【0022】 軸受1は、外輪11、玉12および内輪13がともにセラミック製となってお り、また、玉12は保持器を使用しない総玉形式となっている。外輪11は、軸 受箱2に対し容易に調芯できるように、その外周面が半径方向に凸形の球面状に 形成されている。また、内輪13は、半円状の軌道面の中央部分で軸に垂直方向 に2分割された環状体の組合せからなっている。環状半体の組合せ側の端面に軌 道面とのつながった角部は、滑らかにつながった曲面になっている。この滑らか なつながり部は望ましくは0.5mm〜1.0mmの曲率半径でつなげるとよい 。
【0023】 上記のように成形された玉軸受を1に示す装置に類似するモデル装置に適用し て実験した。軸径(=内輪内径)=80mm、軸受外径=200mmの状態で操 業運転し、平均鋼帯速度=120mm/min、平均鋼帯寸法=0.8mm厚× 1000mm幅の条件で20日間の運転が可能であった。この間、ロール振動は 著しく小さく、従来の1/5〜1/10の0.5〜1.0cm/secであった 。軸受の摩耗量(内輪+外輪+玉×2)は0.35mmであった。この摩耗量は 従来の1/10以下である。さらに、一旦引き上げた後再使用したが、10日間 の運転が可能であった。
【0024】 このように、上記実験結果では、従来のものに比べ長期間の運転に耐えられる ことが確認された。
【0025】
【考案の効果】
本考案によれば、セラミック製軸受が有する本来の機能を発揮させるとともに 、軸受の長期的に安定して繰返し使用することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の支持装置の側面断面図である。
【図2】図1のII−II線からみた縦断面図である。
【図3】従来の溶融めっき浴設備の概略説明図である。
【図4】図3のIV−IV線からみた部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1:軸受、2:軸受箱、3:支持アーム、4:サポート
ロール、5:鋼帯、6:めっき浴、7:シンクロール、
11:外輪、12:玉、13:内輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 森 俊博 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)考案者 青木 章雄 神奈川県藤沢市鵠沼神明1−5−50 日本 精工株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融めっき浴中に浸漬配置するロール
    を、溶融めっき浴中まで伸びる支持アームの先端に装着
    した軸受箱内に保持されている転がり軸受によって回転
    自在に支承する支持装置において、前記軸受の外輪外周
    面をその半径方向に対し垂直方向に凸状の円弧に成形
    し、前記軸受箱内の負荷圏側においては該軸受と同心に
    該外輪外周面に接する範囲を120度以内に設定し、該
    軸受箱内の非負荷圏側においては該外輪外周面との間に
    間隙を設けて構成したことを特徴とする溶融めっき浴中
    浸漬ロールの支持装置。
  2. 【請求項2】 前記転がり軸受をセラミック材料から成
    形し、保持器なしの総玉形式の構造にし、内輪をその軸
    方向に2分割した環状体に成形し、該内輪の接合面の角
    部を滑らかに接続する曲面に成形し、該内輪と前記外輪
    との間に挿入された玉を3点支持するように構成したこ
    とを特徴とする請求項1記載の装置。
JP9041691U 1991-11-05 1991-11-05 溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置 Pending JPH0552336U (ja)

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JP9041691U JPH0552336U (ja) 1991-11-05 1991-11-05 溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置

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JP9041691U Pending JPH0552336U (ja) 1991-11-05 1991-11-05 溶融めっき浴中浸漬ロールの支持装置

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JP (1) JPH0552336U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018179023A (ja) * 2017-04-03 2018-11-15 イビデン株式会社 軸受

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018179023A (ja) * 2017-04-03 2018-11-15 イビデン株式会社 軸受

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