JP2008281077A - 抄紙機用自動調心ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】外輪とハウジング間の軸方向移動を容易とし、安価且つ組立てし易く、更に軸受寿命の長い抄紙機用自動調心ころ軸受を提供する。
【解決手段】ハウジング31に内嵌する外輪21の軸方向移動を許容して抄紙機10のロール軸33を回転自在に支持する抄紙機用自動調心ころ軸受20であって、外輪21の外周面21bは、面積率で75%以上の部分に、固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜が被覆されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、抄紙機用自動調心ころ軸受に関し、より詳細には、抄紙機のロールの自由側に配置されて、温度変化等によって軸方向に伸縮するロールの一端を、軸方向移動を許容しつつ回転自在に支持する抄紙機用自動調心ころ軸受に関する。
従来、抄紙機のロールは、その両端が転がり軸受を介して回転自在にフレームに支持されたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような抄紙機は、パルプを漉いて得られた水分を多く含む湿紙を搬送しながら、ロールによって加圧すると共に、蒸気等で加熱乾燥させて抄紙するので、温度変化によってロールが軸方向に大きく伸縮する。この軸方向伸びを吸収するため、ロールの一端をハウジングに固定された固定側軸受によって支持し、ロールの他端をハウジングに対して軸方向移動を許容して配置された自由側軸受によって支持している。自由側軸受の外輪は、ハウジングに遊嵌され、外輪がロールの軸と共にハウジングに対して軸方向に滑って移動可能に配置される。
しかし、近年、強く要望されている抄紙の高速化に対応するため、ロールを高速回転させると、遊嵌している外輪及びハウジングに、微振動によるフレッチング摩耗やクリープ摩耗が発生し易い。このため、ハウジングは、外輪の油穴に対応する以外の部分(両端部)が摩耗して凸状に変形し、該凸状部が外輪の油穴に入り込んで外輪の軸方向移動が阻害される。この結果、ロールの伸びを吸収できずに過大なアキシャル荷重が軸受に作用して軸受寿命が短くなる虞があった。
このような摩耗対策として、円筒ころ軸受と球面ころ軸受の機能を合わせ持つトロイダルころ軸受や、球面座付き円筒ころ軸受によってロールを支持することが提案されている。
特開平11−181692号公報
図4に示すようなトロイダルころ軸受100では、抄紙機のハウジング101に内嵌する外輪102と、ロール軸103に外嵌する内輪104との間に複数の転動体であるトロイダル型ころ105が転動自在に配置されている。このトロイダルころ軸受100では、予めロール軸103の伸び分を考慮して組み付けを行う必要があり、非常に手間がかかる問題があった。また、球面座付き円筒ころ軸受は、価格が高く使用し難かった。更に、トロイダルころ軸受、球面座付き円筒ころ軸受共に、一部にハウジング形状や潤滑油経路等、抄紙機の改造を要し、コスト高となる問題があった。
また、抄紙機のワイヤーパートやプレスパート等のウェットセクションは湿度が高いので、ロールを支持するころ軸受に錆が発生し易く、軸受寿命に大きな影響を与える問題があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、外輪とハウジング間の軸方向移動を容易とし、安価且つ組立てし易く、更に軸受寿命の長い抄紙機用自動調心ころ軸受を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 内輪と、外輪と、前記内外輪間に転動自在に配置された複数の転動体とを備え、ハウジングに対する前記外輪の軸方向移動を許容して抄紙機のロールを回転自在に支持する抄紙機用自動調心ころ軸受であって、
前記外輪の外周面には、面積率で75%以上の部分に、固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜が被覆されていることを特徴とする抄紙機用自動調心ころ軸受。
(2) 前記潤滑皮膜の厚さが、0.1μm以上、8μm以下であることを特徴とする上記(1)に記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
(3) 前記外輪の外周面の前記潤滑皮膜が被覆された部分には、深さ0.1μm以上、5μm以下のディンプルが設けられたことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
(4) 前記外輪の外周面の前記潤滑皮膜が被覆された部分は、中心線平均粗さRaが0.1μm以上、1μm以下であることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
(5) 前記ディンプルは、ポット内にメディア、コンパウンド、界面活性剤を投入したバレル処理によって粗仕上加工を行なった後、ポット内にメディア、界面活性剤を投入したバレル処理によって仕上加工を行うことで形成されることを特徴とする(3)に記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
本発明の抄紙機用自動調心ころ軸受によれば、外輪の外周面が、面積率で75%以上の部分に固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜が被覆されているので、潤滑皮膜によって金属接触を抑制することができ、熱膨張等で抄紙機のロールが伸縮することによって希薄潤滑環境下や枯渇潤滑環境下において外輪がハウジングに対して軸方向に移動しても、微振動によるフレッチング摩耗やクリープ摩耗、更にはスミアリング、焼付き、摩耗、ピーリング等の不具合の発生を防止して、軸受寿命を長くすることができる。また、抄紙機用自動調心ころ軸受が、抄紙機のワイヤーパートやプレスパート等のウェットセクションで使用されても、潤滑皮膜により錆の発生を防止することができる。
潤滑皮膜の厚さは、0.1μm以上、8μm以下とすることが好ましく、これにより耐摩耗性を向上させることができ、抄紙機用自動調心ころ軸受がより長寿命となる。潤滑皮膜の厚さが0.1μm未満であると、潤滑性が不十分となる虞があり、また、潤滑皮膜の厚さが8μmを超過すると潤滑皮膜の強度が不十分となり脱落しやすい。
また、外輪の外周面の潤滑皮膜が被覆された部分には、深さ0.1μm以上、5μm以下のディンプルが設けられていることが好ましい。これにより、ディンプル内に固体潤滑剤が充填され、潤滑皮膜が被覆された部分と潤滑皮膜との密着性が向上し、ディンプルがない場合と比較して耐摩耗性が向上し、抄紙機用自動調心ころ軸受の長寿命化が図られる。また、ディンプル内に固体潤滑剤がトラップされるので、潤滑皮膜の効果が長く維持される。このような効果を得るためには、ディンプルの深さを0.1μm以上とするのが好ましい。しかし、ディンプルの深さが、5μmを超過しても、それ以上の効果は期待できないので、ディンプルの深さは5μm以下とするのが望ましい。
更に、外輪の外周面の潤滑皮膜が被覆された部分は、中心線平均粗さRaが0.1μm以上、1μm以下であることが好ましい。これにより、更に効果的に摩耗を抑制することができ、抄紙機用自動調心ころ軸受の長寿命化が達成される。中心線平均粗さRaが1μmを超過すると、潤滑条件が厳しくなり、表面起点型の剥離が発生する場合がある。尚、中心線平均粗さRaを0.1μm以上、1μm以下としても、潤滑皮膜の形成能力が著しく低下することはない。
また、ディンプルをポット内にメディア、コンパウンド、界面活性剤を投入したバレル処理によって粗仕上加工を行なった後、ポット内にメディア、界面活性剤を投入したバレル処理によって仕上加工を行なって形成することで、一度に大量の外輪の外周面を加工することができ、生産性を向上することができる。
以下、本発明に係る抄紙機用自動調心ころ軸受の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の自動調心ころ軸受を適用するのに好適な抄紙機の概略構成図、図2は自由側に配置される自動調心ころ軸受の断面図である。
図1に示すように、抄紙機10は、湿紙Wの搬送方向に沿って配置されたワイヤーパート11、プレスパート12、ドライヤパート13、カレンダパート14、及びワインダパート15を備え、湿紙Wが各パート11、12、13、14、15に配置された抄紙搬送用具に次々と受け渡されながら搬送される。
具体的には、ワイヤーパート11でワイヤー上に載せられた湿紙Wから少しずつ水分を取り除きながらプレスパート12に受け渡し、プレスパート12では一対のロールで湿紙Wをプレスして更に水分を搾り取る。ドライヤパート13に受け渡された湿紙Wは、加熱蒸気が供給されたロール16によってプレスされて乾燥される。そして、カレンダパート14に配置された多段のロール16間に湿紙Wを通して紙の密度を高めると共に表面を平滑にした後、ワインダパート15で巻き取って完成紙とする。
ワイヤーパート11及びプレスパート12は、ウェットセクションであり、雰囲気温度は略50℃以下である。また、ドライヤパート13及びカレンダパート14は、ドライヤセクションであり、加熱蒸気の影響で雰囲気温度は略100℃以上となっている。
各パート11、12、13、14、15には多数のロール16が配置されており、このようなロール16は両端が自動調心ころ軸受によって回転自在に支持されている。ロール16の一端は、外輪がハウジングに圧入されて軸方向に固定されている固定側の自動調心ころ軸受で支持され、ロール16の他端は、外輪がハウジングに遊嵌している自由側の自動調心ころ軸受で支持されている。尚、固定側の自動調心ころ軸受及び自由側の自動調心ころ軸受の構造は、実質的に同じである。
図2に示すように、自由側の自動調心ころ軸受20は、内周面に球面の外輪軌道21aが形成された外輪21と、外周面に複列の内輪軌道22aが形成された内輪22と、保持器23と、保持器23に保持されて外輪軌道21aと内輪軌道22a間に転動自在に配置される複列の球面ころ24と、を備える。
外輪軌道21aの曲率中心は、自動調心ころ軸受20の中心と一致しているので内輪22、保持器23、及び球面ころ24は、外輪21に対して自由に傾くことができ、軸やハウジングのたわみ、軸心の不一致等があっても、自動的に調整されて自動調心ころ軸受20に過大な力が作用することが防止される。また、内輪22の内径は、テーパ穴22bとなっている。
このような自動調心ころ軸受20は、外輪21が抄紙機10のハウジング31に形成されたハウジング穴32に遊嵌している。ハウジング穴32の幅W1は、外輪21の幅W2より大きくなっている。従って、外輪21の両側方には、それぞれハウジング穴32との間に隙間δ((W1−W2)/2)が設けられており、外輪21はハウジング31に対して軸方向に移動可能である。また、内輪22は、抄紙機10のロール軸33に外嵌されるテーパリング34に、内輪22のテーパ穴22bを圧入し、テーパリング34と螺合するナット35を締め付けることでロール軸33に固定されている。
また、自動調心ころ軸受20の外輪21及びハウジング31には、潤滑油を供給するための油穴25、36がそれぞれ半径方向に貫通して設けられている。
外輪21の外周面21bには、面積率で75%以上の部分に、固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜(図示せず)が被覆されている。この潤滑皮膜の厚さは、0.1μm以上、8μm以下であることが好ましい。また、外輪21の外周面21bの潤滑皮膜が被覆された部分には、深さ0.1μm以上、5μm以下のディンプルが設けられていることが好ましい。更に、外輪21の外周面21bの潤滑皮膜が被覆された部分は、中心線平均粗さRaが0.1μm以上、1μm以下であることが好ましい。
このような自動調心ころ軸受20に組み込まれる外輪21の加工及び表面処理の一例について以下に説明する。外輪21は、例えば、高炭素クロム軸受鋼SUJ2を素材とし、浸炭窒化処理を施した後、焼入れ、焼戻し処理を行い、少なくとも外周面21bが中心線平均粗さRa0.1μm〜1μmに研削加工される。
次いで、バレル処理やショットピーニング処理によって外周面21bに深さ0.1μm以上、5μm以下のディンプルを形成する。バレル処理の加工条件は、例えば、ポット容量:30L、コウパウンド投入量:90〜110cc、回転速度:130〜150min−1、処理時間:20〜25minである。また、ショットピーニング処理の加工条件は、例えば、ショット材:JIS R6001に規定された平均粒径45μmの鋼球、SiC、SiO、Al、ガラスビーズ等、噴射圧力:196〜882kPa、噴射時間:10〜20minである。
例えば、バレル処理によるディンプルは、図3に示すバレル加工装置40のポット41内にメディア、コンパウンド、界面活性剤を投入して粗仕上加工を行なった後、ポット41内にメディア、界面活性剤を投入して仕上加工を行うことで形成される。
バレル加工装置40は、回転中心軸CLが水平に配置された複数のポット41を備えている。ポット41内に外輪21及び研磨材であるメディアを投入し、矢印A方向に自転させながら矢印B方向に公転させて外輪21の外周面21bに表面加工を施す。ポット41内に投入する外輪21は、その体積がポット41の容量の36〜40%とすることが良好なバレル加工を行う上から好ましい。
粗仕上加工は、ポット41内に被加工物である外輪21及びメディアである直径が略4mmの多数のアルミナボールと共に、コンパウンド及び界面活性剤を投入した状態で、ポット41を矢印A及びB方向に回転させ、アルミナボールによって外輪21の外周面21bにコンパウンドを擦り付けて外周面21bの表面にディンプルを形成する。
仕上加工は、ポット41内に粗仕上加工された外輪21及び多数のアルミナボールと共に、界面活性剤を投入した状態(コンパウンドは投入せず)でポット41を矢印A及びB方向に回転させて行う。この仕上加工では、界面活性剤によって外周面21bの表面のすべりを良好にした状態で、アルミナボールによって外輪21の外周面21bの表面を擦り、粗仕上加工においてコンパウンドで傷付けた外周面21bのディンプル表面の微小エッジ部を丸める。
そして、ディンプルが形成された外周面21bに固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜を被覆する。潤滑皮膜を被覆する方法は、特に限定されないが、例えば、ショット材として錫や二硫化モリブデン等の固体潤滑剤を用い、噴射圧力196〜882kPa、噴射時間10〜20minの条件で処理面(外周面21b)に噴射することで行うことができる。
潤滑皮膜を形成するための固体潤滑剤としては、錫や二硫化モリブデン以外にも、ポリエチレン、フッ素樹脂、ナイロン、ポリアセタール、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、金属石鹸、二硫化タングステン、窒化ホウ素、黒鉛、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、錫合金等が使用可能である。ただし、不純物による潤滑皮膜の潤滑性の低下や潤滑皮膜の剥離を抑制するためには、高純度の固体潤滑剤を用いることが好ましく、純度99%以上の固体潤滑剤が望ましい。
図4に示すように、固体潤滑剤として二硫化モリブデンを用いてショットピーニングした試料の摩擦係数μを4球試験により測定したところ、摩擦係数μ=0.021であった。これは、潤滑皮膜を有しない従来品の摩擦係数μ=0.031に対して、略30%小さい値であり、固体潤滑剤の潤滑皮膜が摩擦低減に有効であることが分かる。尚、4球試験の条件は、相手ボール粗さ:0.25Ra、潤滑油:VG68相当、回転数:8000rpm、面圧:Pmax2.3GPa、Λ値:0.7〜0.8とした。
本実施形態の自動調心ころ軸受20は、図2に示すように、温度変化の大きい抄紙機10のドライヤセクション等で使用されると、ロール軸33が熱膨張によって軸方向に伸縮する。このとき、固定側の自動調心ころ軸受(図示せず)は軸方向に固定されているので、ハウジング穴32に遊嵌されている自由側の自動調心ころ軸受20の外輪21が、ロール軸33と共にハウジング穴32内で軸方向に移動してロール軸33の伸縮を吸収する。
このとき、外輪21の外周面21bは、固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜で被覆されているので摩擦係数が小さく、容易に移動してロール軸33の伸縮を吸収することができ、自動調心ころ軸受20に過大なアキシャル荷重が加わることはない。また、潤滑皮膜によって金属接触を抑制し、微振動によるフレッチング摩耗やクリープ摩耗、更にはスミアリング、焼付き、摩耗、ピーリング等の不具合の発生が防止される。このため、従来のように、ハウジング穴32が外輪21の油穴25以外の部分で摩耗して凸形状となることが防止され、外輪21の油穴25とハウジング穴32とのはまり込みが回避される。従って、自動調心ころ軸受20の軸受寿命を長くすることができる。
また、抄紙機用自動調心ころ軸受20が、抄紙機10のワイヤーパート11やプレスパート12等の高湿度環境のウェットセクションで使用されても、潤滑皮膜により錆の発生を防止することができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本発明の自動調心ころ軸受を適用するのに好適な抄紙機の概略構成図である。 自由側に配置された自動調心ころ軸受の断面図である。 バレル加工装置の概略構成図である。 固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜の摩擦係数を比較するグラフである。 従来のトロイダルころ軸受によって支持されたロール軸の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 抄紙機
20 抄紙機用自動調心ころ軸受
21 外輪
21b 外周面
22 内輪
24 球面ころ(転動体)
31 ハウジング
33 ロール軸

Claims (5)

  1. 内輪と、外輪と、前記内外輪間に転動自在に配置された複数の転動体とを備え、ハウジングに対する前記外輪の軸方向移動を許容して抄紙機のロールを回転自在に支持する抄紙機用自動調心ころ軸受であって、
    前記外輪の外周面には、面積率で75%以上の部分に、固体潤滑剤で構成された潤滑皮膜が被覆されていることを特徴とする抄紙機用自動調心ころ軸受。
  2. 前記潤滑皮膜の厚さが、0.1μm以上、8μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
  3. 前記外輪の外周面の前記潤滑皮膜が被覆された部分には、深さ0.1μm以上、5μm以下のディンプルが設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
  4. 前記外輪の外周面の前記潤滑皮膜が被覆された部分は、中心線平均粗さRaが0.1μm以上、1μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
  5. 前記ディンプルは、ポット内にメディア、コンパウンド、界面活性剤を投入したバレル処理によって粗仕上加工を行なった後、ポット内にメディア、界面活性剤を投入したバレル処理によって仕上加工を行うことで形成されることを特徴とする請求項3に記載の抄紙機用自動調心ころ軸受。
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