JP6833330B2 - 転動装置および転がり軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、転動装置および転がり軸受に関し、特に、第1および第2の転動部品を備えた転動装置および転がり軸受に関するものである。
転がり軸受などの転動装置は転動部の潤滑状態が悪いために油膜形成が不十分になる環境で使用されると、ピーリング、焼き付きなどの表面損傷およびこの表面損傷を起点としたはく離が転動部の表面に発生する。これにより、転動装置の寿命は低下する。たとえば、論文「潤滑」(非特許文献1)には、転がり軸受の内外輪と転動体との間で、潤滑状態の過酷さを示す油膜パラメータΛが約1.2以上になる条件では転がり軸受の寿命は長くなるが、油圧パラメータΛが1.2以下となる条件では転動部に表面起点型のはく離が起きるため転がり軸受の寿命は低下することが記載されている。
油膜形成性が悪い状態で使われる転がり軸受の一般的な表面損傷対策として、研磨または超仕上げ加工によって転がり軸受の転動部の表面粗さを小さくする方法がある。この他の表面損傷対策として、たとえば、特開2006−161887号公報(特許文献1)には、針状ころ軸受のころまたは内外輪の転動部に微小凹部を形成し、その凹部に固体潤滑剤を被覆する方法が記載されている。また、たとえば、特許第2997074号公報(特許文献2)には、転動部に微小凹部をランダムに形成し、油膜形成能力を高める方法が記載されている。
特開2006−161887号公報 特許第2997074号公報
高田浩年,鈴木進,前田悦生,潤滑,26,9,(1981),p.645−650
上記の研磨および超仕上げ加工によって転がり軸受の転動部の表面粗さを小さくする方法では、処理部材の形状および寸法によっては加工が難しいため十分に表面粗さを小さくすることができない場合がある。また、上記の各公報に記載された方法では、転動部に凹部が形成されるため、加工工程が複雑である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な加工方法によって製造でき、かつ転動部の油膜形成性が悪い状態で使用されても表面損傷を抑制することによって長寿命を実現する転動装置および転がり軸受を提供することである。
本発明の転動装置は、JIS規格SUJ2からなる第1の転動部品と、第1の転動部品に接触し、かつJIS規格SUJ2からなる第2の転動部品とを備えている。第1および第2の転動部品の各々は焼入れ処理された後に焼き戻し処理されている。第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さよりも大きい。第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも低い。第1の転動部品の転動部の表面は焼き戻し処理された後に化成処理されており、第1の転動部品の転動部の表面に化成処理によって鉄の酸化物および化合物の少なくともいずれかを含む皮膜が形成されている。
転動装置が第1および第2の転動部品の転動部の表面間の油膜形成性が悪い条件で使用される際、第1および第2の転動部品の転動部の表面間では、微小な粗さ突起同士の干渉がおきている。本発明の転動装置によれば、第1の転動部品の転動部の表面は、第2の転動部品の転動部の表面よりも、算術平均粗さが大きく、ロックウェル硬度が低い。さらに、第1の転動部品の転動部の表面に化成処理によって鉄の酸化物および化合物の少なくともいずれかを含む皮膜が形成されている。このため、転動装置の運転開始から短時間経過後において、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起が第2の転動部品の転動部の表面に接触することにより、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を小さくすることができる。これにより、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起と、この粗さ突起に接触する第2の転動部品の転動部の表面との局所面圧が低下するため、この粗さ突起との接触による第2の転動部品の転動部の表面の損傷を抑制することができる。したがって、第2の転動部品の転動部の表面の損傷による転動装置の寿命の低下を抑制することができる。よって、転動装置の長寿命を実現することができる。また、第1の転動部品の転動部のロックウェル硬度を第2の転動部品の転動部のロックウェル硬度より低くすることによって、第2の転動部品の転動部の表面の疲労の進行を抑制することができる。これらの効果によって、転動装置の長寿命を実現することができる。
上記の転動装置において好ましくは、皮膜は、四三酸化鉄を含んでいる。このため、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起を脆くすることができる。したがって、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起が第2の転動部品の転動部の表面に接触することにより、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を小さくすることが容易である。
上記の転動装置において好ましくは、第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも0.5以上低い。このため、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起が第2の転動部品の転動部の表面に接触することよる、第2の転動部品の転動部の表面の疲労の進行を遅延することができる。なお、このロックウェル硬度は、ロックウェル硬度Cスケール(HRC)である。
上記の転動装置において好ましくは、第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、61.5HRC以上である。このため、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起が第2の転動部品の転動部の表面に接触することよる、第2の転動部品の転動部の表面の疲労の進行をさらに遅延することができる。
また、上記の転動装置において好ましくは、第1の転動部品のロックウェル硬度は60.0HRCである。このため、第1の転動部品の硬度低下による転動装置の転動疲労寿命低下を防止することができる。
上記の転動装置は、第1の転動部品の転動部の表面には超仕上げ加工が施されておらず、その算術平均粗さが0.15〜0.7μm程度であり、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜が0.15〜0.30程度になっており、一方で第2の転動部品の転動部の表面には超仕上げ加工が施されており、その算術平均粗さが0.1μm以下程度であり、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜が0.10以下程度になっている条件で使用されてもよい。第1の転動部品の形状および寸法のために第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さおよび二乗平均平方根傾斜を小さくできない場合等では上記の粗さの組み合わせ条件が成立する場合があり、第2の転動部品の転動部に表面損傷(特にピーリング)が発生しやすい。しかし、この場合でも上記の表面処理を適用することにより第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を十分に小さくすることができる。このため、第2の転動部品の転動部の表面損傷(特にピーリング)による転動装置の寿命の低下を抑制することができる。また、上記の場合でも上記の硬度差の設置と第2の転動部品の硬度限定を適用することにより、第2の転動部品の転動部の表面の疲労の進行を抑制することができる。このため、第2の転動部品の転動部の表面損傷(特にピーリング)による転動装置の寿命の低下を抑制することができる。
本発明の転がり軸受は、上記の転動装置により構成される。転がり軸受は、内周面に外輪軌道面を有する外輪と、外周面に内輪軌道面を有する内輪と、外輪軌道面と内輪軌道面との間で転動する複数の転動体とを備えている。外輪および内輪は第1の転動部品からなり、転動体は第2の転動部品からなる。このため、外輪および内輪は第1の転動部品からなり、転動体は第2の転動部品からなる転がり軸受を提供することができる。したがって、転がり軸受が外輪および内輪の各々と転動体との間の潤滑状態が悪いために油膜形成性が悪い条件で使用されても、外輪軌道面および内輪軌道面の微小な粗さ突起との接触による転動体の転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより、転がり軸受の長寿命を実現することができる。
上記の転がり軸受においては、外輪および内輪の各々と転動体との間の潤滑における、油膜パラメータが1.2以下となる条件で使用されても、転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を十分に小さくすることができ、転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより、効果的に、転がり軸受の長寿命を実現することができる。
以上説明したように、本発明によれば、簡易な加工方法によって製造でき、かつ転動部の油膜形成性が悪い状態で使用されても表面損傷を抑制することによって長寿命を実現する転動装置および転がり軸受を提供することができる。
本発明の一実施の形態における深溝玉軸受の構成を示す概略断面図である。 図1のP部の構成を示す拡大図である。 実施例における二円筒試験機の構成を示す概略図である。 実施例における耐ピーリング性能評価試験後の標準品および実施例1の従動側試験片の転動部の表面を示す顕微鏡拡大写真である。 追加の実施例における耐ピーリング性能評価試験後の実施例2および実施例3の従動側試験片の転動部の表面を示す顕微鏡拡大写真である。 追加の実施例における耐ピーリング性能評価試験後の実施例4および実施例5の従動側試験片の転動部の表面を示す顕微鏡拡大写真である。 追加の実施例における耐ピーリング性能評価試験後の実施例6および実施例7の従動側試験片の転動部の表面を示す顕微鏡拡大写真である。 追加の実施例における耐ピーリング性能評価試験後の実施例8および実施例9の従動側試験片の転動部の表面を示す顕微鏡拡大写真である。 追加の実施例における耐ピーリング性能評価試験後の実施例10の従動側試験片の転動部の表面を示す顕微鏡拡大写真である。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
まず、本発明の一実施の形態の転動装置の一例としての転がり軸受の構成について説明する。また、本実施の形態では、転がり軸受の一例として深溝玉軸受について説明する。
図1を参照して、本実施の形態の深溝玉軸受1は、環状の外輪11と、外輪11の内側に配置された環状の内輪12と、外輪11と内輪12との間に配置され、円環状の保持器14に保持された転動体としての複数の玉13とを備えている。外輪11は内周面に外輪軌道面11Aを有している。内輪12は外周面に内輪軌道面12Aを有している。つまり、外輪11の内周面には外輪軌道面11Aが形成されており、内輪12の外周面には内輪軌道面12Aが形成されている。そして、外輪軌道面11Aと内輪軌道面12Aとが互いに対向するように、外輪11と内輪12とは配置されている。
さらに、複数の玉13は外輪軌道面11Aと内輪軌道面12Aとの間で転動するように構成されている。複数の玉13は、外輪軌道面11Aおよび内輪軌道面12Aに玉転動面13Aにおいて接触し、かつ保持器14により周方向に所定のピッチで配置されることにより、円環状の軌道上に転動自在に保持されている。また、玉13においては、その表面全体が玉転動面13Aである。以上の構成により、深溝玉軸受1の外輪11および内輪12は、互いに相対的に回転可能となっている。
外輪11および内輪12に挟まれる空間、より具体的には外輪軌道面11Aおよび内輪軌道面12Aに挟まれる空間である軌道空間には、図示しないグリース組成物が封入されている。このグリース組成物により外輪11および内輪12の各々と玉13との間に油膜が形成されている。
図2を参照して、深溝玉軸受1を構成する転動部品としての外輪11、内輪12および玉13について説明する。第1の転動部材としての外輪11および内輪12の各々に第2の転動部材としての玉13は接触している。外輪11、内輪12および玉13のいずれもJIS規格SUJ2からなっている。外輪11、内輪12および玉13の各々は焼入れ処理された後に焼き戻し処理されている。外輪11および内輪12の各々の転動部の表面の算術平均粗さRaは、玉13の転動部の表面の算術平均粗さRaよりも大きい。本実施の形態では、玉13の転動部の表面は超仕上げ加工が施されており、外輪11および内輪12の各々の転動部の表面は超仕上げ加工が施されていなくてもよい。超仕上げ加工は、粒度の細かい砥石を低い圧力で工作物に押し付けながら振動を与えて工作面を仕上げる加工である。外輪11および内輪12の各々の転動部の表面は、研磨加工によって、算術平均粗さRaが0.7μm以下に加工されているだけでもよい。
外輪11および内輪12の各々のロックウェル硬度は、玉13のロックウェル硬度よりも低い。外輪11および内輪12の各々のロックウェル硬度は、玉13のロックウェル硬度よりも0.5以上低いことが好ましい。外輪11および内輪12の各々のロックウェル硬度は、HRC60以上であることが好ましい。また玉13のロックウェル硬度は61.5HRC以上であることが好ましい。
外輪11および内輪12の転動部の表面は焼き戻し処理された後に化成処理されている。外輪11および内輪12の転動部の表面に化成処理によって鉄の酸化物および化合物の少なくともいずれかの皮膜が形成されている。
外輪11の転動部は外輪軌道面11Aを含む領域であって、外輪11の転動部の表面が外輪軌道面11Aを構成している。そして、外輪11の転動部の表面に皮膜11Bが形成されている。内輪12の転動部は内輪軌道面12Aを含む領域であって、内輪12の転動部の表面が内輪軌道面12Aを構成している。そして、内輪12の転動部の表面に皮膜12Bが形成されている。玉13の転動部は玉転動面13Aを含む領域であって、玉13の転動部の表面が玉転動面13Aを構成している。
外輪11の転動部の表面に形成された皮膜11Bおよび内輪12の転動部の表面に形成された皮膜12Bの各々は、四三酸化鉄を含んでいることが好ましい。つまり、外輪11の転動部の表面に形成された皮膜11Bおよび内輪12の転動部の表面に形成された皮膜12Bの各々は黒染加工により形成されていることが好ましい。また、外輪11および内輪12の各々と玉13との間の潤滑における、油膜パラメータが1.2以下であってもよい。油圧パラメータΛは、油膜厚さと表面粗さとの比である。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、外輪11および内輪12の各々の転動部の表面は、玉13の転動部の表面よりも、算術平均粗さが大きく、ロックウェル硬度が低い。さらに、外輪11および内輪12の各々の転動部の表面に化成処理によって鉄の酸化物および化合物の少なくともいずれかを含む皮膜11B,12Bが形成されている。このため、深溝玉軸受1の運転開始から短時間経過後において、外輪11および内輪12の各々の転動部の表面の微小な粗さ突起が玉13の転動部の表面に接触することにより、外輪11および内輪12の各々の転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を小さくすることができる。これにより、外輪11および内輪12の転動部の表面の微小な粗さ突起と、この粗さ突起に接触する玉13の転動部の表面との局所面圧が低下するため、この粗さ突起との接触による玉13の転動部の表面の損傷を抑制することができる。したがって、玉13の転動部の表面の損傷による深溝玉軸受1の寿命の低下を抑制することができる。よって、深溝玉軸受1の長寿命を実現することができる。また、外輪11および内輪12の各々の転動部のロックウェル硬度を玉13の転動部のロックウェル硬度より低くすることによって、玉13の転動部の表面の疲労の進行を抑制することができる。これらの作用により、外輪11および内輪12の転動部の表面の微小な粗さ突起と、この粗さ突起に接触する玉13の転動部の表面との局所面圧が低下し、かつ玉13の疲労強度が向上するため、この粗さ突起との接触による玉13の転動部の表面の損傷を抑制することができる。したがって、玉13の転動部の表面の損傷による深溝玉軸受1の寿命の低下を抑制することができる。よって、深溝玉軸受1の長寿命を実現することができる。
また、本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、皮膜は、四三酸化鉄を含んでいる。このため、外輪11および内輪12の転動部の表面の微小な粗さ突起を脆くすることができる。したがって、外輪11および内輪12の各々の転動部の表面の微小な粗さ突起が玉13の転動部の表面に接触することにより、玉13の転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を小さくすることが容易である。
また、本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、外輪11および内輪12の転動部の表面のロックウェル硬度は、玉13の転動部の表面のロックウェル硬度よりも0.5以上低い。このため、第1の転動部品の転動部の表面の微小な粗さ突起が第2の転動部品の転動部の表面に接触することよる、第2の転動部品の転動部の表面の疲労の進行を遅延することができる。
また、本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、玉13の転動部の表面のロックウェル硬度は、61.5HRC以上である。このため、外輪11および内輪12の転動部の表面の微小な粗さ突起が玉13の転動部の表面に接触することよる、玉13の転動部の表面の疲労の進行を遅延することができる。
この外輪11および内輪12と玉13との硬度差および玉13の硬さの限定によって外輪11および内輪12の転動部の表面の微小な粗さ突起との繰り返し接触によっておこる、玉13の転動部の表面の疲労の進行を抑制することができる。加えて外輪11および内輪12の転動部の表面はHRC60以上である。また、外輪11および内輪12そして玉13の平均硬度はHRCで60以上を保持できるため、転がり軸受の硬度低下による転動疲労寿命の低下を抑える事ができる。なお、転がり軸受の常識として軸受硬度がHRC60以下となると、転動疲労寿命が低下することが知られている。
また、本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、外輪11および内輪12の転動部の表面には超仕上げ加工が施されておらず、その算術平均粗さが0.15〜0.7μm程度であり、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜が0.15〜0.30程度になっており、一方で玉13の転動部の表面には超仕上げ加工が施されており、その算術平均粗さが0.1μm以下程度であり、粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜が0.10以下程度になっている条件で使用されてもよい。外輪11および内輪12の形状および寸法のために外輪11および内輪12の転動部の表面の算術平均粗さおよび二乗平均平方根傾斜を小さくできない場合等では上記の粗さの組み合わせ条件が成立する場合があり、玉13の転動部に表面損傷(特にピーリング)が発生しやすい。しかし、この場合でも上記の硬度差および表面処理を適用することにより外輪11および内輪12の転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を十分に小さくすることができる。このため、玉13の転動部の表面損傷(特にピーリング)による深溝玉軸受1の寿命の低下を抑制することができる。さらに、玉13の転動部の表面の転動疲労強度を向上することができる。
また、本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、深溝玉軸受1が外輪11および内輪12の各々と玉13との間の潤滑状態が悪いために油膜形成性が悪い条件で使用されても、外輪軌道面11Aおよび内輪軌道面12Aの微小な粗さ突起との接触による玉13の転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより、深溝玉軸受1の長寿命を実現することができる。
また、本実施の形態の深溝玉軸受1によれば、外輪11および内輪12の各々と玉13との間の潤滑における、油膜パラメータが1.2以下となる条件で使用されても、転動部の表面の微小な粗さ突起の傾斜を十分に小さくすることができ、転動部の表面の損傷を抑制することができる。これにより、効果的に、深溝玉軸受1の長寿命を実現することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
図3に示す二円筒試験機を用いて材質の組み合わせが異なる2種類の試験片(以下、標準品、実施例1と示す。標準品は比較例であり、実施例1は本発明の実施例である。)で耐ピーリング性能評価試験を行った。駆動側(以下、D側と示す)試験片(D側円筒)および従動側(以下、F側と示す)試験片(F側円筒)の試験片形状および転動試験の条件を表1に示す。
D側試験片およびF側試験片を準備した。D側試験片は、外径(直径)40mm、内径(直径)20mm、幅12mm、軸方向副曲率半径60mmの円筒形状を有している。D側試験片の軸方向表面粗さは、研磨加工を施して、算術平均粗さRaを約0.65μmにし、二乗平均平方根傾斜RΔqを約0.27にした。一方、F側試験片は、外径(直径)40mm、内径(直径)20mm、幅12mm、軸方向副曲率半径0mmの円筒形状を有している。F側試験片の転動部の軸方向表面粗さは、超仕上げ加工を施して、算術平均粗さRaを約0.02μm、二乗平均平方根傾斜RΔqを約0.013にした。転動試験の条件は、表1に示すように、F側試験片の転動部にピーリング(微小なはく離)が発生しやすい条件にした。
D側試験片を駆動側(D側)回転軸に軸回りに回転可能に固定し、F側試験片を従動側(D側)回転軸に軸回りに回転可能に固定した。この状態でD側試験片およびF側試験片の互いの外周面を接触させた。F側試験片をD側試験片に近づける方向にF側試験片に荷重をかけながらD側回転軸をモータにより回転させた。これにより、F側試験片およびD側試験片を互いに逆方向に回転させた。このとき、潤滑油が含浸された給油用フェルトパッドから潤滑油をD側試験片およびF側試験片の外周面に供給した。この潤滑油には無添加ポリ−α−オレフィン油(VG5相当)を用いた。試験時間は4時間とした。また、試験条件として、D側回転軸の回転数は2000rpmとした。さらに、F側試験片にかける荷重は230kgfとした。
次に、2種類の試験片の材質の作成条件を表2に示す。
まず標準品(比較例)について説明する。標準品(比較例)の鋼材はJIS規格SUJ2とした。D側焼入れ方法については、標準品(比較例)を850℃で1時間均熱後80℃の油中で冷却した。D側焼戻し温度は180℃とした。D側焼戻し時間は2時間とした。F側焼入れ方法、F側焼戻し温度およびF側焼戻し時間は、D側焼入れ方法、D側焼戻し温度およびD側焼戻し時間とそれぞれ同じにした。標準品(比較例)には四三酸化鉄皮膜処理は行わなかった。D側幅面ロックウェル硬さ(ロックウェル硬度Cスケール)およびF側幅面ロックウェル硬さ(ロックウェル硬度Cスケール(HRC))はともに62.2となった。
続いて、実施例1について説明する。実施例1の鋼材は、標準品(比較例)と同じであり、JIS規格SUJ2とした。D側焼入れ方法については、標準品(比較例)と同じく、実施例1を850℃で1時間均熱後80℃の油中で冷却した。D側焼戻し温度は200℃とした。D側焼戻し時間は10時間とした。F側焼入れ方法およびF側戻し温度は、D側焼入れ方法およびD側焼戻し温度とそれぞれ同じにした。F側焼戻し時間は、D側焼戻し時間と異なり、1時間とした。実施例1の四三酸化鉄皮膜処理は、D側試験片にのみ行った。D側試験片の焼入れ焼戻後、研磨加工を施し試験片形状を整えた後に、1400±5℃に加熱した水酸化ナトリウム(NaOH)を主成分とするアルカリ水溶液中に処理物を30分浸漬させて皮膜処理した。皮膜処理前後で表面粗さの変化は無かった。D側幅面ロックウェル硬さ(ロックウェル硬度Cスケール)は60.7となった。F側幅面ロックウェル硬さ(ロックウェル硬度Cスケール(HRC))は61.5となった。
試験後のF側試験片の転動部の顕微鏡写真を図4に示す。標準品(比較例)には多くのピーリングが発生したが、実施例1にはピーリングが発生しなかった。また、試験後のD側試験片の転動部の軸方向粗さの測定結果を表3に示す。標準品(比較例)と比較して、実施例1の方が粗さ突起の傾斜を表す二乗平均平方根傾斜RΔqの値が低くなった。これらの結果から、転動部の表面粗さが大きいD側試験片を低硬度にして四三酸化鉄皮膜処理を行い、F側試験片を高硬度とする材質の組み合わせを適用することで転動部の粗さ突起の傾斜が小さくなり、ピーリングを抑制できることがわかった。
以下、本発明の追加の実施例について説明する。
図3に示す二円筒試験機を用いて硬度の組み合わせが異なる9種類の試験片(以後、実施例2〜10と示す)で耐ピーリング性能評価試験を行った。実施例2、5、6、8、9、10は比較例であり、実施例3、4、7は本発明の実施例である。D側試験片およびF側試験片の試験片形状および転動試験の条件を表4に示す。9種類の試験片の硬度の組合せを表5に示す。
D側試験片およびF側試験片を準備した。D側試験片は、外径(直径)40mm、内径(直径)20mm、幅12mm、軸方向副曲率半径60mmの円筒形状を有している。D側試験片の軸方向表面粗さは、研磨加工を施して、算術平均粗さRaを約0.65μmにし、二乗平均平方根傾斜RΔqを約0.27にした。一方、F側試験片は、外径(直径)40mm、内径(直径)20mm、幅12mm、軸方向副曲率半径を持たない円筒形状を有している。F側試験片の転動部の軸方向表面粗さは、超仕上げ加工を施して、算術平均粗さRaを約0.02μm、二乗平均平方根傾斜RΔqを約0.013にした。転動試験の条件は、表1に示すように、F側試験片の転動部にピーリング(微小なはく離)が発生しやすい条件にした。
D側試験片を駆動側(D側)回転軸に軸回りに回転可能に固定し、F側試験片を従動側(D側)回転軸に軸回りに回転可能に固定した。この状態でD側試験片およびF側試験片の互いの外周面を接触させた。F側試験片をD側試験片に近づける方向にF側試験片に荷重をかけながらD側回転軸をモータにより回転させた。これにより、F側試験片およびD側試験片を互いに逆方向に回転させた。このとき、潤滑油が含浸された給油用フェルトパッドから潤滑油をD側試験片およびF側試験片の外周面に供給した。この潤滑油には無添加ポリ−α−オレフィン油(VG5相当)を用いた。試験時間は5分とした。また、試験条件として、D側回転軸の回転数は2000rpmとした。さらに、F側試験片にかける荷重は230kgfとした。
次に、実施例2〜10の9種類の試験片の材質の作成条件を表5に示す。
実施例2〜10の鋼材は全てJIS規格SUJ2とした。D側およびF側の焼入れ方法は、実施例2〜10の全てにおいて850℃で80分均熱後80℃の油中で冷却した。D側焼戻し温度は、実施例2〜4では250℃、実施例5〜7では230℃、実施例8〜10では200℃とした。D側焼戻し時間は、実施例2〜7では7.5時間、実施例8〜10では3時間とした。また、F側焼戻し温度は、実施例2、5、8では250℃、実施例3、6、9では230℃、実施例4、7、10では200℃とした。F側焼戻し時間は、実施例2、3、5、6、8、9では7.5時間、実施例4、7、10では3時間とした。これらの焼戻し条件によって、D側およびF側円筒のそれぞれの幅面ロックウェル硬さを約59.5HRC、60.5HRC、61.5HRCの3種類の硬さに制御した。実施例2〜10は全てD側とF側の硬度の組合せが異なっている。
試験後の実施例2〜10のF側試験片の転動部の顕微鏡写真を図5〜図9に示す。また、表6には、各実施例の試験後のF側試験片の転動部の顕微鏡写真におけるき裂発生部の面積率を示した。面積率の計算は、全ての実施例について市販の画像処理ソフトを用いて図5〜図9の写真をモノクロ画像化し、画像に2値化処理を施すことでき裂発生部のみを塗りつぶし、その面積率を算出した。図5〜図9および表6よりD側硬度がF側硬度よりも相対的に軟らかい、つまり硬度差が正の値であった実施例3、4、7について、その他の実施例と比較して明らかにピーリングの初期段階であるき裂の発生数(面積)が少なかった。F側硬度が61.5HRCである実施例4、7は、これよりもF側硬度が低い実施例3と比較するとき裂の数(面積)が少なかった。これらの結果から、転動部の表面粗さが大きいD側試験片をF側試験片よりも相対的に低硬度にすることでF側試験片表面の疲労進行を抑制し、ピーリングを抑制できることがわかった。また、上記の硬度差に加え、F側試験片の硬度を61.5HRC以上にすることで上記の疲労進行の抑制効果はさらに助長されることがわかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 深溝玉軸受、11 外輪、11A 外輪軌道面、11B,12B 皮膜、12 内輪、12A 内輪軌道面、13 玉、13A 玉転動面、14 保持器。

Claims (6)

  1. JIS規格SUJ2からなる第1の転動部品と、
    前記第1の転動部品に接触し、かつJIS規格SUJ2からなる第2の転動部品とを備え、
    前記第1および第2の転動部品の各々は焼入れ処理された後に焼き戻し処理されており、
    前記第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、前記第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さよりも大きく、
    前記第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも低く、
    前記第1の転動部品の転動部の表面は前記焼き戻し処理された後に化成処理されており、前記第1の転動部品の転動部の表面に前記化成処理によって鉄の酸化物および化合物の少なくともいずれかを含む皮膜が形成されており
    前記第2の転動部品の転動部の表面は超仕上げ加工が施されており、
    前記第1の転動部品の転動部の表面は超仕上げ加工が施されておらず、
    前記第1の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、0.15以上0.7μm以下であり、
    前記第1の転動部品の転動部の表面の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜は、0.15以上0.30以下であり、
    前記第2の転動部品の転動部の表面の算術平均粗さは、0.1μm以下であり、
    前記第2の転動部品の転動部の表面の粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜は、0.1以下である、転動装置。
  2. 前記皮膜は、四三酸化鉄を含む、請求項1に記載の転動装置。
  3. 前記第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度よりも0.5以上低い、請求項1または2に記載の転動装置。
  4. 前記第2の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、61.5HRC以上であり、前記第1の転動部品の転動部の表面のロックウェル硬度は、60.0HRC以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の転動装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の転動装置により構成される、転がり軸受であって、
    内周面に外輪軌道面を有する外輪と、
    外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
    前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間で転動する複数の転動体とを備え、
    前記外輪および前記内輪は前記第1の転動部品からなり、前記転動体は前記第2の転動部品からなる、転がり軸受。
  6. 前記外輪および前記内輪の各々と前記転動体との間の潤滑における、油膜パラメータが1.2以下である、請求項に記載の転がり軸受。
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