JPH0689819A - モールドトランス - Google Patents

モールドトランス

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Publication number
JPH0689819A
JPH0689819A JP26412092A JP26412092A JPH0689819A JP H0689819 A JPH0689819 A JP H0689819A JP 26412092 A JP26412092 A JP 26412092A JP 26412092 A JP26412092 A JP 26412092A JP H0689819 A JPH0689819 A JP H0689819A
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JP
Japan
Prior art keywords
bobbin
mold
coil
peripheral surface
protrusion
Prior art date
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Pending
Application number
JP26412092A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Koizumi
明夫 小泉
Yasuo Ohashi
泰生 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モールドトランスのモールド樹脂内における
ボビン及びコイルの位置を正確にし耐電圧性の向上を図
る。 【構成】 筒状のボビン4と該ボビンの外周面に形成さ
れたコイル5とを備え、ボビンの上端及び下端とコイル
の外表面とにモールド樹脂6を被覆し、上記ボビンの内
周面に、モールド用金型9、10内において金型9の中
心突部12と金型10の中心突部15との間に挟まれて
固定される固定用突条7を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なモールドトランス
に関する。詳しくは、モールドトランスのモールド樹脂
内におけるボビン及びコイルの位置を正確に規定し、耐
電圧性の向上を図ることができる新規なモールドトラン
スを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】図14及び図15は従来のモールドトラ
ンスの一例を示すものである。
【0003】また、図14ではモールドトランスaの製
造工程のうち、金型にてボビン及びコイルをモールドす
るために金型内にこれらを挿入した状態を示す中央縦断
面図である。
【0004】図中bはモールドコイルであり、絶縁材料
からなり円筒状をしたボビンcと、該ボビンcの外周面
に厚肉の円筒状に巻回されたコイルdと、該コイルdの
外表面及びボビンcの両端縁を被覆したモールド樹脂e
等から成る。
【0005】f、f、・・・はコイルdに給電するため
の端子であり、該端子f、f、・・・は円筒状に巻回さ
れたコイルdの一端部から外方へ向かって、かつ、コイ
ルdの外周面より外方へ突出するように設けられてい
る。
【0006】g、hはボビンcに巻回されたコイルdの
外表面等を被覆するモールド樹脂eを成形するための金
型である。
【0007】下金型gには上面がリング状に開口し上記
ボビンc及びコイルdが挿入されるリング状の凹部iが
形成され、また、該リング状の凹部iに囲まれた部分j
(以下、「中心突部」という。)の突出量はリング状凹
部iの底面から下金型gの上面までの高さの略半分に形
成されている。
【0008】また、下金型gの中心突部jの直径は上記
ボビンcの内径より稍小さく形成されており、下金型g
の中心突部jにボビンcを外嵌したときにボビンcと上
記中心突部jとの間に適宜なクリアランスが形成される
ようになっている。
【0009】k、k、・・・は下金型gの上面に形成さ
れた端子固定用凹部であり、該端子固定用凹部k、k、
・・・は上記端子f、f、・・・に対応した位置に上記
リング状凹部iの上端縁から外方へ延びるように形成さ
れている。
【0010】上金型hには下面がリング状に開口し上記
下金型gのリング状の凹部iと平面で見て略同じ大きさ
をした扁平なリング状の凹部lが形成され、また、該リ
ング状の凹部lに囲まれた部分m(以下、「中心突部」
という。)は他の部分よりも下方へ突出するように垂設
されている。
【0011】上金型hの上記中心突部mの下方への突出
量は、上記下金型gの中心突部jの突出量より稍大き
く、上金型hを下金型gに型締めしたときにその下面が
下金型gの中心突部jの上面に当接するように形成され
ている。
【0012】しかして、このようなボビンc及びコイル
dのモールディングは次のようにして行われる。
【0013】即ち、先ず、コイルdが巻回されたボビン
cを下金型gの中心突部jに外嵌し、その端子f、f、
・・・が下金型gの端子固定用凹部k、k、・・・内に
嵌合するように下金型gのリング状凹部i内に挿入す
る。
【0014】この状態においては、ボビンc及びコイル
dはこれらの下端部と下金型gのリング状凹部iの底面
との間に適宜間隔が形成され、また、コイルdの外周面
がリング状凹部iの外側内周面から適宜離間した状態で
位置される。
【0015】次に、上金型hを下金型gに型締めする。
【0016】このとき、上金型hの中心突部mの下端面
と下金型gの中心突部jの上端面とが当接されると共
に、端子f、f、・・・は上記端子固定凹部k、k、・
・・内において上金型hの下面によって上方から押さえ
られるようにして支持され、これにより、ボビンc及び
コイルdが上下の金型g、h内に位置される。
【0017】この状態で溶融したモールド樹脂eを金型
g、h内に充填し、これらモールド樹脂eを硬化させて
ボビンc及びコイルdのモールディングが完了し、モー
ルドコイルbが形成される。
【0018】n、nは磁性体から成るコアであり、直方
体をした主部o、oと該主部o、oの両端部から下方又
は上方へ向かって突設された側片p、p、・・・と主部
o、oの中心部から下方又は上方へ向かって突設され円
柱状をした磁芯部q、qとから成る。
【0019】しかして、このようなコアn、nはその磁
芯部q、qがモールドコイルbの中心孔に上方又は下方
から挿入され、また、各側片p、p、・・・がモールド
コイルbの外周面の一部に外側から接触又は近接するよ
うに位置されて上記モールドコイルbをその上下方向か
ら挟むように位置される。
【0020】そして、コアn、nはその側片p、p、・
・・のそれぞれの下端面と上端面とが接着されてモール
ドコイルbと一体化され、モールドトランスaが形成さ
れる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うに、従来のモールドトランスaにあっては、金型g、
h内におけるボビンc及びコイルdの位置決めは端子
f、f、・・・を端子固定用凹部k、k、・・・内にお
いて金型hにより押え付けることによってのみ為され、
ボビンcと金型g、hの中心突部j、mとの間にクリア
ランスが形成されているため、溶融した樹脂材料eを射
出したときに金型g、h内においてボビンc及びコイル
dがその射出圧によって移動してしまい、モールドコイ
ルbを形成したときにコイルdに被覆されたモールド樹
脂eの層厚に所望した層厚より薄い部分が生じてしまう
ことがある。
【0022】そして、このように所望した層厚より薄い
部分が生じたモールドコイルbにコアn、nを組み付け
るとコイルdとコアn、nとの間の絶縁距離が不均一に
なり該距離が小さいところにおいては耐電圧性が減少
し、放電による発煙又は発火などの事故が生ずる惧れが
あるという問題があった。
【0023】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明モールド
トランスは、上記した課題を解決するために、ボビン内
周面に、モールド用金型内において該モールド用金型の
一部に挟まれて固定されるための固定用突起を形成した
ものである。
【0024】
【作用】従って、本発明モールドトランスによれば、ボ
ビンに固定用突起を形成し、該固定用突起がモールド成
形時にモールド用金型の一部によって挟まれて固定され
るようにしたので、溶融したモールド樹脂のモールド用
金型内への射出時において該金型内でボビンが移動する
ことがなくモールド樹脂内の所望した位置にボビンを正
確に埋設することができ、従って、耐電圧性の向上を図
ることができると共に、放電による発煙又は発火などの
事故を防止することができる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明モールドトランスの詳細を添
付図面に示した各実施例に従って説明する。
【0026】図1乃至図8は本発明モールドトランスの
第1の実施例を示すものである。
【0027】図中1はモールドトランスであり、モール
ドコイル2にこれを軸方向から挟みこむようにコア3、
3を取着して形成されている。
【0028】モールドコイル2は絶縁材料からなる円筒
状のボビン4と該ボビン4の外周面に円筒状に銅線を巻
回して形成されたコイル5と該コイル5の外表面及びボ
ビン4の軸方向の両端に被覆したモールド樹脂6等から
成る。
【0029】ボビン4の内周面にはその軸方向の略中央
部に環状に延びる固定用突条7が突設されている。
【0030】8、8、・・・はコイル5に給電するため
の端子であり、該端子8、8、・・・は円筒状に巻回さ
れたコイル5の上端部から外方へ向かって、かつ、コイ
ル5の外周面より外方へ突出するように設けられてい
る。
【0031】尚、図1における上方へ向う方向を上側と
し、下方へ向う方向を下側とする。以下の説明において
向きを示すときはこの方向によるものとする。
【0032】そして、モールドコイル2はボビン4に銅
線を巻回してコイル5を形成したものに射出成形により
モールド樹脂6を被覆することにより形成される。
【0033】9、10はボビン4に巻回されたコイル5
の外表面及びボビン4の上端と下端とにモールド樹脂6
の層を形成するための金型である。
【0034】下側の金型9には上面がリング状に開口し
上記ボビン4及びコイル5が挿入されるリング状の凹部
11が形成され、また、該リング状凹部11に囲まれた
部分12(以下、「中心突部」という。)の突出量は上
記固定用突条7の下面とボビン4の下端との間の長さよ
り長く形成されている。
【0035】また、金型9の中心突部12の直径は上記
ボビン4の内径より稍小さく形成されており、金型9の
中心突部12にボビン4を外嵌したときにボビン4と中
心突部12との間に適宜なクリアランスが形成されるよ
うになっている。
【0036】これは、ボビン4及び金型9のそれぞれの
許容寸法誤差を考慮すると共にボビン4の金型9への組
付性を良好にするためである。
【0037】13、13、・・・は金型9の上面に形成
された端子固定用凹部であり、該端子固定用凹部13、
13、・・・は上記端子8、8、・・・に対応した位置
に上記リング状凹部11の上端縁から外方へ延びるよう
に形成されている。
【0038】上側の金型10には下面がリング状に開口
し上記金型9のリング状凹部11と平面で見て略同じ大
きさをした扁平なリング状の凹部14が形成され、ま
た、該リング状凹部14に囲まれた部分15(以下、
「中心突部」という。)は他の部分よりも下方へ突出す
るように垂設されている。
【0039】金型10の上記中心突部15の突出量は、
上記金型9の中心突部12の突出量より稍大きく形成さ
れていて、金型10を金型9に型締めしたときに金型1
0の中心突部15の下端面と金型9の中心突部12の上
端面との間に上記ボビン4の固定用突条7の上下方向の
厚みと略同じ大きさの間隙が形成されるようになってい
る。
【0040】しかして、このようなボビン4及びコイル
5のモールディングは次のようにして行われる。
【0041】即ち、先ず、上記ボビン4に巻回されたコ
イル5を、そのボビン4を金型9の中心突部12に外嵌
状に位置させ、その端子8、8、・・・が金型9の端子
固定用凹部13、13、・・・に内嵌状に位置するよう
に金型9のリング状凹部11内に挿入する。
【0042】この状態においては、ボビン4の固定用突
条7が金型9の中心突部12の上端周縁に載置されると
共に、ボビン4及びコイル5はこれらの下端部と金型9
のリング状凹部11の底面との間に適宜間隔が形成さ
れ、また、コイル5の外周面がリング状凹部11の外側
内周面から適宜離間した状態で位置される。
【0043】次に、金型10をその中心突部15をボビ
ン4に内嵌するように金型9に型締めする。
【0044】このとき、金型10の中心突部15の下端
面と金型9の中心突部12の上端面とによりボビン4は
その固定用突条7が上下方向から挟まれて金型9、10
に支持され、また、端子8、8、・・・は上記端子固定
凹部13、13、・・・内において金型10の下面に上
方から押さえられるようにして支持される。
【0045】この状態で溶融したモールド樹脂6を金型
9、10内に充填し、これらモールド樹脂6を硬化させ
てボビン4及びコイル5のモールディングが完了し、モ
ールドコイル2が形成される。
【0046】そして、ボビン4及びコイル5はボビン4
の固定用突条7が金型9、10によりしっかりと支持さ
れているので、モールド樹脂6の射出成形時において、
ボビン4及びコイル5が金型9、10内において移動す
ることはなく、ボビン4及びコイル5に被覆されるモー
ルド樹脂6の被覆層は被覆された各面内において略均一
に形成される。
【0047】コア3、3は磁性体から成り、直方体をし
た主部16、16と該主部16、16の両端部から下方
又は上方へ向かって突設された側片17、17、・・・
と主部16、16の中心部から下方又は上方へ向かって
突設され円柱状をした磁芯部18、18とが一体に形成
されて成る。
【0048】コア3、3の側片17、17、・・・の下
方又は上方へのコア3、3の下面又は上面からの突出量
は上記モールドコイル2の上下方向の長さの略半分か又
は稍大きく形成されている。
【0049】コア3、3の磁芯部18、18はその外径
が上記ボビン4の内径より稍小さく、また、その主部1
6、16からの突出量が上記側片17、17、・・・の
主部16、16からの突出量よりもボビン4の上記固定
用突条7の上下方向の肉厚の半分の長さ分だけ小さく形
成されている。
【0050】従って、コア3、3のそれぞれの側片1
7、17、・・・が突き合わさるようにコア3、3を結
合したときに上下の磁芯部18と18との間の間隔が上
記ボビン4の固定用突条7の上下方向の肉厚と略同じか
又は稍大きくなる。
【0051】しかして、このようなコア3、3は、その
磁芯部18、18をモールドコイル2の中心孔に上方又
は下方から挿入し、また、各側片17、17、・・・を
モールドコイル2の外周面の一部に外側から接触又は近
接するように位置させて上記モールドコイル2をその上
下方向から挟むように位置される。
【0052】このとき、コア3、3の磁芯部18と18
との間に空気層、即ち、ギャップ19が形成され、モー
ルドトランス1として形成されたときに、上記ギャップ
19により磁気飽和が生じにくくする。
【0053】そして、コア3、3はその側片17、1
7、・・・のそれぞれの下端面と上端面とが接着されて
モールドコイル2と一体化され、モールドトランス1が
形成される。
【0054】また、このようなモールドトランス1にお
いて、上記ギャップ19内に空気層よりも比透磁率の大
きい材料から成る稍厚肉な円板状の磁性体含有部材20
を設けてもよい。
【0055】尚、このように磁性体含有部材20を上記
ギャップ19内に位置させる発明は、本出願の出願人に
より平成4年1月31日に整理番号S91086229
として特許出願されている。
【0056】かかる場合、磁性体含有部材20の直径を
上記固定用突条7の内周面の直径と同じに形成すること
により、該磁性体含有部材20の固定を上記固定用突条
7の内周面により行うことができ、特別な手段を講じる
必要はない。
【0057】図7及び図8はボビンの変形例21を示す
ものである。
【0058】ボビン21は円筒状を為し、その内周面の
うち上下方向の略中央部には周方向に延びる円弧状の固
定用突起22、22、・・・が等間隔に突設されてい
る。
【0059】このような固定用突起22、22、・・・
が形成されたボビン21にあっても、モールディングす
る際に、固定用突起22、22、・・・を金型9、10
の中心突部12、15により上下方向から挟むことによ
り、ボビン21をしっかりと金型9、10内において支
持することができ、モールド樹脂6の射出成形時におい
て、ボビン21及びコイル5が金型9、10内において
移動することがない。
【0060】図9乃至図11は本発明モールドトランス
の第2の実施例1Aを示すものである。
【0061】尚、この実施例に示すモールドトランスが
前記第1の実施例に示したモールドトランスと比較して
相違するところは、主に、ボビンの形状である。
【0062】従って、第2の実施例の説明はこの相違点
について主に行い、他の部分については、図面の各部
に、前記第1の実施例における同様の部分に付した符号
と同じ符号又は同じ符号にアルファベットを添えた符号
を付することによって説明を省略する。
【0063】このような符号の使い方とその意味すると
ころは後述する第3の実施例においても同様とする。
【0064】23は絶縁部材から成る円筒状をしたボビ
ンであり、該ボビン23の内側の上下方向の略中央部に
は内部空間を上下方向に略半分に分割する隔離壁24が
形成されている。
【0065】隔離壁24の肉厚は上記第1の実施例にお
いて説明した固定用突条7の上下方向の肉厚と同じに形
成されており、金型9、10を合わせたときにそれぞれ
の中心突部12と15との間の間隔と略同じになるよう
に形成されている。
【0066】そして、第1の実施例の場合と同様に、金
型10を金型9に重ね合わせ、溶融したモールド樹脂6
を金型9、10内に充填し、これらモールド樹脂6を硬
化させてボビン23及びコイル5のモールディングが完
了し、モールドコイル2Aが形成される。
【0067】しかして、このような隔離壁24が形成さ
れたボビン23にあっても、モールディングする際に、
隔離壁24を金型9、10の中心突部12、15により
上下方向から挟むことにより、ボビン23をしっかりと
金型9、10内において支持することができ、モールド
樹脂6の射出成形時において、ボビン23及びコイル5
が金型9、10内において移動することはない。
【0068】そして、上記第1の実施例と同様のコア
3、3をその磁芯部18、18をモールドコイル2Aの
中心孔に上方又は下方から挿入し、また、各側片17、
17、・・・をモールドコイル2Aの外周面の一部に外
側から接触又は近接するように位置させて上記モールド
コイル2Aをその上下方向から挟むように位置させ、モ
ールドトランス1Aが形成される。
【0069】また、このようなモールドトランス1Aに
おいては、コア3、3の磁芯部18と18との間に隔離
壁24が位置されるが、該隔離壁24が絶縁体から成る
ため、上記第1の実施例におけるギャップ19と同様
に、磁気飽和が生じにくい。
【0070】図12及び図13は本発明モールドトラン
スの第3の実施例1Bを示すものである。
【0071】この実施例に示すモールドトランスは絶縁
性の向上を図るもので、前記第1の実施例に示したモー
ルドトランスと比較して相違するところは、ボビンに上
記固定用突起のほかに絶縁層形成用突起部を設けた点及
び外表面にモールド樹脂層を形成した点である。
【0072】尚、絶縁層形成用突起部を設けたトランス
の発明は、本出願の出願人により平成4年1月31日に
整理番号S91107852として特許出願されてい
る。
【0073】25は絶縁部材から成る円筒状をしたボビ
ンであり、ボビン25の内周面のうち上下方向の略中央
部に、突出量がボビン25の肉厚と略同じで環状に延び
上下方向の幅が全体の略1/3をした絶縁層形成用突起
部26が内方へ向かって突設され、また、該絶縁層形成
用突起部26の内周面のうち上下方向の略中央部に、半
径方向の肉厚が絶縁層形成用突起部26と略同じで環状
に延び上下方向の幅が絶縁層形成用突起部26の略1/
3をした固定用突条27が内方へ向かって突設されてい
る。
【0074】9A、10Aはボビン25に巻回されたコ
イル5の外表面及びボビン25の上端縁と下端縁とにモ
ールド樹脂6の層を形成するための金型である。
【0075】金型9A、10Aには上記第1の実施例に
おける金型9、10と同様にリング状凹部11A、14
Aが、また、中心突部12A、15Aがそれぞれ形成さ
れている。
【0076】そして、上記中心突部12A、15Aの直
径は上記ボビン25の絶縁層形成用突起部26の内径と
略同じか又は稍小さく形成されている。
【0077】そして、第1の実施例の場合と同様に、金
型10Aを金型9Aに重ね合わせ、溶融したモールド樹
脂6を金型9A、10A内に充填し、これらモールド樹
脂6を硬化させてボビン25及びコイル5のモールディ
ングが完了し、モールドコイル2Bが形成される。
【0078】しかして、このような絶縁層形成用突起部
26及び固定用突条27、27、・・・が形成されたボ
ビン25にあっても、モールディングする際に、固定用
突条27、27、・・・を金型9A、10Aの中心突部
12A、15Aにより上下方向から挟むことにより、ボ
ビン25をしっかりと金型9A、10A内において支持
することができ、モールド樹脂6の射出成形時におい
て、ボビン25及びコイル5が金型9A、10A内にお
いて移動することはない。
【0079】また、金型9A、10A内にボビン25及
びコイル5を位置させたとき中心突部12A、15Aと
ボビン25の内周面との間に空隙が形成され、該空隙に
もモールド樹脂6が注入されるため、ボビン25はその
上端及び下端の他にその内周面の絶縁層形成用突起部2
6が形成された部分以外の部分にもモールド樹脂6によ
る内側被覆層28が形成される。
【0080】3A、3Aはコアであり、その磁芯部1
8、18の外径は上記ボビン25の絶縁層形成用突起部
26の内径と略同じか又は稍小さく形成されている。
【0081】このようなコア3A、3Aはその磁芯部1
8、18がモールドコイル2Bの中心孔に上方又は下方
から挿入されて該磁芯部18、18の外周面が上記モー
ルド樹脂6の内側被覆層28に接触又は近接し、各側片
17、17、・・・がモールドコイル2Bの外周面の一
部に外側から接触又は近接するように位置されて上記モ
ールドコイル2Bをその上下方向から挟むようにして位
置される。
【0082】従って、コイル5からボビン25とモール
ド樹脂6との間の界面を通ってコア3A、3Aの磁芯部
18、18に達するまでの距離はボビン25の上端また
は下端の肉厚と上記モールド樹脂6の内側被覆層28の
上下方向の長さと内側被覆層28の厚みとを加えた距離
となり、上記第1の実施例及び第2の実施例におけるそ
れよりも長くすることができ、コイル5からコア3A、
3Aの磁芯部18、18への放電を確実に防止すること
ができる。
【0083】そして、このようなモールドコイル2Bに
コア3A、3Aを結合したものにその外表面にさらにモ
ールド樹脂6による被覆層29を形成して、モールドト
ランス1Bが形成される。
【0084】かかるモールドトランス1Bはその外表面
に被覆層29が形成されているため、絶縁性の向上を図
ることができる。
【0085】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明モールドトランスは、筒状のボビンと該ボビ
ンの外周面に形成されたコイルとを備え、ボビンの両端
縁とコイルの外表面にモールド樹脂を被覆し、上記ボビ
ンの内周面に、モールド用金型内において該モールド金
型の一部に挟まれて固定される固定用突起を形成したこ
とを特徴とする。
【0086】従って、本発明モールドトランスによれ
ば、ボビンに固定用突起を形成し、該固定用突起がモー
ルド成形時にモールド用金型の一部によって挟まれて固
定されるようにしたので、溶融したモールド樹脂のモー
ルド用金型内への射出時において該金型内でボビンが移
動することがなくモールド樹脂内の所望した位置にボビ
ンを正確に埋設することができ、従って、耐電圧性の向
上を図ることができると共に、放電による発煙又は発火
などの事故を防止することができる。
【0087】尚、上記各実施例に示した各部の構造ない
し形状や数等は本発明を実施するに当たっての具体化の
ほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発
明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図8と共に本発明モールドトランスの
第1の実施例を示すもので、本図は金型内にボビン及び
コイルを収納した状態を示す縦断面図である。
【図2】ボビンの平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】モールドトランスの縦断面図である。
【図5】モールドトランスの分解斜視図である。
【図6】上下コアの磁芯部と磁芯部との間に形成された
ギャップ内に磁性体含有部材を配置したモールドトラン
スの縦断面図である。
【図7】ボビンの変形例を示す平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図であ
る。
【図9】図10及び図11と共に本発明モールドトラン
スの第2の実施例を示すもので、本図はモールドトラン
スの縦断面図である。
【図10】ボビンの平面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う断面図である。
【図12】図13と共に本発明モールドトランスの第3
の実施例を示すもので、金型内にボビン及びコイルを収
納した状態を示す縦断面図である。
【図13】モールドトランスの縦断面図である。
【図14】図15と共に従来のモールドトランスの一例
を示すもので、本図は金型内にボビン及びコイルを収納
した状態を示す縦断面図である。
【図15】モールドトランスの縦断面図である。
【符号の説明】
1 モールドトランス 3 コア 4 ボビン 5 コイル 6 モールド樹脂 7 固定用突起 9 モールド用金型 10 モールド用金型 18 磁芯部 19 ギャップ 20 磁性体含有部材 1A モールドトランス 21 ボビン 22 固定用突起 23 ボビン 24 隔離壁 1B モールドトランス 3A コア 9A モールド用金型 10A モールド用金型 25 ボビン 27 固定用突起

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のボビンと該ボビンの外周面に形成
    されたコイルとを備え、ボビンの両端縁とコイルの外表
    面にモールド樹脂を被覆し、上記ボビンの内周面に、モ
    ールド用金型内において該モールド金型の一部に挟まれ
    て固定される固定用突起を形成したことを特徴とするモ
    ールドトランス。
  2. 【請求項2】 筒状のボビンの内空間を軸方向で分割す
    る隔離壁をボビンと一体に形成したことを特徴とする請
    求項1に記載のモールドトランス。
  3. 【請求項3】 コアの上記ボビンの内空間内に嵌合され
    る磁芯部と磁芯部との間にギャップを形成したことを特
    徴とする請求項1に記載のモールドトランス。
  4. 【請求項4】 コアの上記ボビンの内空間内に嵌合され
    る磁芯部と磁芯部との間のギャップに磁性体含有部材を
    配置し、該磁性体含有部材を上記固定用突起で位置決め
    するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項3
    に記載のモールドトランス。
JP26412092A 1992-09-08 1992-09-08 モールドトランス Pending JPH0689819A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005209853A (ja) * 2004-01-22 2005-08-04 Denso Corp コイル装置の製造方法
US8461955B2 (en) 2010-06-22 2013-06-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Reactor and reactor manufacturing method
JP2014049715A (ja) * 2012-09-04 2014-03-17 Sumitomo Wiring Syst Ltd コイル装置及びその製造方法
US8680961B2 (en) 2010-06-22 2014-03-25 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Reactor and reactor manufacturing method
JP2015057029A (ja) * 2013-09-13 2015-03-23 株式会社タムラ製作所 電源用モジュール部品

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