JPH0688582B2 - エンドシ−ルの耳折り装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は包装用機械に関し、詳しくは吸湿性のキャンデ
ィ・チューインガム等の菓子類を一列に並べて外装紙で
包装し、外装紙をボディシールおよびエンドシールして
エアタイトに密閉包装した後、エンドシール部を耳折り
するエンドシールの耳折り装置に関する。

［従来の技術］ キャンディ、チューインガム等の外装は、所定個数のキ
ャンディ等を一列に集積し、これに先ず外装紙を筒巻き
にし次いで両端を折り込んで包装している。従来、キャ
ンディ、チューインガム等の外装紙には、単にアルミ箔
だけを貼り合わせた紙が用いられ、内容物であるキャン
ディ、チューインガム等の品質を保持する必要から、外
装紙を筒巻きにした胴部の重ね合わせ部分および両端の
エンド部にパラフィンを塗布し、加熱して接着していわ
ゆるエアタイトに包装してきた。

この従来方法による包装においては、外装紙に塗布した
パラフィンの加熱溶融による接着であり、接着部にムラ
が多く、かつ重ね合わせた外装紙の上から加熱するため
十分な接着が得られず、完全にエアタイトなシールをす
ることができないという欠点があった。

その後外装紙も種々の改良が得られ、アルミ箔の上に熱
融着性を有するブラスチックフィルムをコーティングし
た外装紙が開発されるに至った。この外装紙はプラスチ
ックコーティングした膜面同志を重ね合わせて熱を加え
て溶融圧着することによって接着するものである。

プラスチックフィルムをコーティングした外装紙を用い
たキャンディの包装の手順について第５図（イ）（ロ）
（ハ）（ニ）（ホ）（ヘ）（ト）に従って説明する。キ
ャンディ等の被包装物14は第５図（イ）にしめすように
一列に並べられ外装紙16が巻き付けられる。次に第５図
（ロ）に示すように外装紙の上になった一端16aを被包
装物14の側面に沿って折り込むと共に折り返し部分16b
を外装紙の下になったもう一方の端16cと重ね合わせて
融着する。続いて第５図（ハ）に示すように、外装紙16
の下になった一端16cを引き起こし被包装物14の側面に
折り込み先端1dと側面を融着する。かくして16a、16b、
16cおよび16dの重なりあった折り込み接着面17からなる
外装紙16のいわゆるボディシールが完成する。

次に第５図（ニ）に示すように、外装紙16の筒状になっ
た両端をエンド部18を折り込み接着面17と共に平らに折
りエンドシールする。続いて第５図（ホ）に示すように
平らに接着されたエンド部18を内側に折り畳む。この様
にして、被包装物14を外装紙16で胴巻にしたのち、ポデ
ィシール17およびエンドシール18により密封包装された
包装体19が完成する。今度は第５図（ヘ）に示すように
折り畳まれたエンド部18の両側の耳18aを引き起こす。
最後に第５図（ト）に示すように引き起こされた両側の
耳を内側へ折り畳む。

然るに、第５図（ヘ）および（ト）に示しように、キャ
ンディ、チューインガム等の被包装物を外装するに際し
て、一列に配列した被包装物14を外装紙16で包み胴部を
ボディシール17し、次いでエンド部をエンドシールしエ
ンド部18を折り畳んだ包装体19のエンド部18の耳の折り
込みは、従来の包装には無かった動作であり、そのため
従来の包装機では包装することが出来なくなった。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は熱融着性を有するプラスチックフィルムをコー
ティングした外装紙を使用して、キャンディやチューイ
ンガム等の吸湿性を菓子類をエアタイトに包装する際に
前記のごとき問題点に鑑みてなされたもので、従来の包
装機を改良することによって、プラスチックコーティン
グした外装紙を用いて筒巻きにし両方のエンドを密閉し
たキャンディやチューインガム類の両方のエンド部の耳
を能率良く折り込んで包装することができるエンドシー
ルの耳折り装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 本発明のエンドシールの耳折り装置は、一定個数の被包
装物（14）を１列に並べ外装紙（16）に包みボディシー
ル（17）およびエンドシール（18）により包装された包
装体（19）のエンドシール部（18）の耳折り装置であっ
て、外周を等分する位置に前記包装体（19）の両側のエ
ンドシール部（18）を外側に突出させて前記包装体（1
9）を摺動可能に収容できる挿入溝（12）を設け円周を
等分する角度ずつ間欠回転するドラム（10）と、前記挿
入溝（12）のいずれかの停止位置において停止した前記
挿入溝（12）の両側面において前記挿入溝（12）に向け
て前後移動可能に取り付けられ上面にカムフォロア（3
8）（40）をそれぞれ固着した左右のロッド（20）（2
2）と、前記挿入溝（12）の停止位置の法線上の適宜位
置に前記挿入溝（12）と平行に軸支された駆動軸（24）
と、前記左右のロッド（20）（22）にそれぞれ固着した
カムフォロア（38）（40）が嵌入されいずれかのロッド
を前記挿入溝（12）に向かって前進させ挿入されている
包装体（19）を前記挿入溝（12）内へ押し込み一方のエ
ンドシール部（18）の耳（18a）を立てたのち後退させ
ると共に反対側のロッドを前記挿入溝（12）に向かって
前進させ突出している包装体（19）を前記挿入溝（12）
内へ押し込み他方のエンドシール部（18）の耳（18a）
を立て最後に包装体（19）を前記挿入溝（12）の中心に
戻して左右のロッド（20）（22）が後退するようにカム
溝（34）（36）が設けられ前記駆動軸（24）により回転
する左右のカムシリンダ（30）（32）と、前記駆動軸
（24）により回転する回転板（30）（32）に取り付けら
れて前記挿入溝（12）に挿入された包装体（19）の両側
のエンドシール部の耳（18a）が立てられ左右のロッド
（20）（22）の後退した後前記挿入溝（12）の両側面す
れすれに回転し回転方向と反対側の耳（18a）を内側に
折り込む回転羽根（42）（44）とからなることを要旨す
る。

［作用］ ドラムの外周の挿入溝には、一定個数の被包装物（14）
を１列に並べ外装紙（16）に包みボディシール（17）お
よびエンドシール（18）により包装された包装体（19）
が挿入されるが、先ず外装紙に包まれた被包装物が挿入
され、間欠回転する間に外装紙のエンド部がシールされ
かつエンド部ぎ折り畳まれて回転してきて所定の位置で
止まる。次に、駆動軸が回転を始めると、左右のカムシ
リンダが回転し、それぞれのカムシリンダのカム溝には
まっていたカムフォロアがカム溝に従って左右に動き、
それによって左右のロッドが動かされる。左右のロッド
の作動は、先ず左右いずれかのロッドが後退位置から前
進し包装体のエンド部の折り込み部を押して包装体を挿
入溝の中へ摺動する。これにより、包装体の一方のエン
ド部の耳が引き起こされる。次に前進したロッドが後退
すると共に反対側のロッドが後退位置から前進し今度は
包装体の反対側エンド部の折り込み部を押して逆に包装
体に挿入溝の中を逆方向へ摺動する。これにより、包装
体の反対側のエンド部の耳が引き起こされる。続いて後
退したロッドが前進し前進したロッドが後退することに
より、包装体を挿入溝の中心に持ってくる。包装体が挿
入溝の中心の据えられると、左右のロッドはそれぞれ後
退して元の位置に戻る。続いて駆動軸と共に回転してい
た回転羽根が包装体の引き起こされた耳の所まで回転し
て来て、挿入溝（12）の両側面すれすれに回転し回転方
向と反対側の耳（18a）を内側に折り畳む。以上の動作
が終わると、ドラムが次の停止位置まで間欠回転を始め
るが、ドラムの回転と同時に外装紙のもう一方の耳が折
り込まれる。

［実施例］ 本発明の実施例について以下図面に基づいて説明する。

第３図はドラム10の斜視図であるが、ドラム10は被包装
物14を一列に６個並べた幅であって、反時計回りに60゜
づつ適当なタイミングをおいて間欠回転する。このドラ
ム10の円周の６等分する位置の外周にはそれぞれ挿入溝
12が設けられ、この挿入溝12には一列に６個並べられた
被包装物14が外装紙16により包巻きにされボディシール
17が施された包装体19が第５図（ハ）に示す状態でドラ
ム10の最上停止位置Ａにおいて挿入される。この包装体
19を挿入溝12に挿入すると、包装体19の両側のエンド18
がドラム10の両外側に突出した状態となる。

ドラム10はドラムの最上停止位置Ａから60゜反時計回り
に回転したＢ位置へ回転する間に、図示しないエンドシ
ール装置により、第５図（ニ）に示す状態にエンド部18
がシールされ、さらにＢ位置から60゜反時計回りに回転
したＣ位置へ回転する間に、図示しないガイドによって
エンド部18が包装体19の側へ折り畳まれ、第５図（ホ）
に示す状態となってＣ位置に停止する。

第１図はドラム10のＣ位置における側面図である。挿入
溝12の停止位置の両側面には、ブラケット21および23に
より左右のロッド20、22が摺動自在に取り付けられてい
る。このロッド20、22は挿入溝12よりやや小さい断面を
有し、その上面にはカムフォロア38、40が固定されてお
り、このカムフォロア38、40によりロッド20、22が前後
に摺動するように、ブラケット21、23の上面には、第２
図および第６図に示すように、スリット25、27が設けら
れており、これにより左右のロッド20、22は挿入溝12に
向かって前後に水平移動して挿入溝12の中へ嵌入するよ
うになっている。

駆動軸24はドラム10の挿入溝12の停止位置Ｃの法線上の
適宜位置に軸支され、この駆動軸24には左右のカムシリ
ンダ26、28および左右の回転板30、32が固着されてい
る。左右のカムシリンダ26、28の表面にはそれぞれカム
溝34、36が設けられており、これらのカム溝には左右の
ロッド20、22に固着されたカルフォロア38、40の先端が
遊嵌している。

次に、左右のカム溝の中心線の回転角度に対する移動を
示す第７図に従って、出発点を０゜として左右のカム溝
34、36の形状について説明する。出発点０゜において左
右のカム溝34、36共に後退位置にある。０゜〜30゜の間
に左カム溝34が前進位置に移動し30゜〜60゜の間前進位
置保持される。一方右カム溝36は０゜〜60゜の間後退位
置のままで保持されている。次に60゜〜90゜の間に左カ
ム溝34は前進位置から後退位置へ後退するが、右カム溝
36は逆に後退位置から前進位置へ前進する。続いて90゜
〜120゜の間は、左カム溝34は後退位置に、右カム溝36
は前進位置に保持される。次に120゜〜135゜の間に左カ
ム溝34は前進して中間位置へ、右カム溝36は後退して中
間位置へそれぞれ移動し、135゜〜165゜の間そのまま保
持される。続いて165゜〜180゜の間で左カム溝34および
右カム溝36はそれぞれ後退して後退位置へ移動する。

次に左右の回転板30、32の構成について説明すると、回
転板30、32は挿入溝12の両縁の位置で回転しており、回
転板30、32には第１図および第２図の正面図の示すよう
に、回転羽根42、44が突設されており、この回転羽根4
2、44は挿入溝12に嵌挿された包装体19の側面のすぐ横
をかすめて回転するようになっている。

以上のような構成からなる本実施例の装置の作動につい
て第４図（イ）（ロ）（ハ）（ニ）に従って説明する。
ドラム10のＡ位置で挿入溝12に挿入された被包装物14を
外装紙16で包んでボディシールした包装体19は、Ａ位置
からＢ位置へ、さらにＢ位置からＣ位置へ回転する間
に、エンド部18がシールされ折り畳まれて第５図（ホ）
に示す状態になってＣ位置で停止する。

この時の状態は第４図（イ）に示すようであって、左右
のロッド20、22は後退位置にある。続いて駆動軸24が回
転し始めると左右のカムシリンダ26、28が回転するの
で、カムフォロア38、40がカム溝34、36に倣って移動
し、左右のロッド20および22が前後に移動する。

先ず最初に左右のカムシリンダ26、28が30゜回転する
と、左カム溝34が前進位置に移動するので、第４図
（ロ）に示すように左ロッド20が前進し包装体19の左側
のエンドシール部18を押して被包装物14を挿入溝12の中
を右へ摺動させる。そのため、外装紙の左側のエンド部
18の耳18aが第５図（ヘ）に示すように引き起こされ
る。

次に左右のカムシリンダ26、28が90゜回転すると左カム
溝36は前進位置から後退位置へ後退するが、右カム溝38
は逆に後退位置から前進位置へ前進するので、第４図
（ハ）に示すように、今度は右ロッド22が前進し包装体
19の右側のエンド18を押して包装体19を挿入溝12の中を
左へ摺動させる。そのため、外装紙の右側のエンド部18
の耳18aが第５図（ヘ）に示すように引き起こされる。

さらに、左右のカムシリンダ26、28が135゜回転する
と、左カム溝38は前進して中間位置へ、右カム溝38は後
退して中間位置へそれぞれ移動するので、第４図（ニ）
に示すように、包装体19は左右のロッド20、22に押され
て挿入溝12の中心へ摺動する。続いて左右のカムシリン
ダ26、28が180゜まで回転すると、左カム溝36および右
カム溝38はそれぞれ後退して後退位置へ移動するので、
左右のロッド20、22はそれぞれ後退位置まで後退する。

左右のロッド20、22が後退位置に後退すると、駆動軸24
と共に回転していた左右の回転板30、32に取り付けられ
た回転羽根42、44が挿入溝12の横まで回転してきたエン
ド部18のドラム10の回転方向と反対側の耳18aを内側へ
折り込む。

以上の動作が終わりドラム10が次の停止位置Ｄへ回転を
始めると、図示しないガイドによってエンド部のもう一
方のドラム10の回転する側の耳18aが内側へ折り込ま
れ、エンド部18の耳の折り込みが完成し第５図（ト）の
状態になってＤ位置へ回転する。

［発明の効果］ 本発明のエンドシールの耳折り装置は、以上説明したよ
うに、ドラムの外側でカムシリンダを回転させ、カムシ
リンダの表面に設けたカム溝により挿入溝の側面に取り
付けたロッドを作動させて外装紙に包まれた被包装物を
挿入溝の中で左右に摺動し、エンド部の耳を引き起こ
し、次いでカムシリンダと同軸で回転する回転羽根によ
り引き起こされたエンド部の耳を内側に折り込むもので
あって、従来の包装機では不可能であった難しいエンド
部の耳折り込み動作を、手際良くかつ形良く可能にする
という優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の側面図、第２図は第１図の
実施例の正面図、第３図はドラムの斜視図、第４図
（イ）（ロ）（ハ）（ニ）は第１図の実施例の動作を説
明する平面図、第５図（イ）（ロ）（ハ）（ニ）（ホ）
（ヘ）（ト）は包装の手順を説明する斜視図、第６図は
第１図の実施例におけるロッドの平面図、第７図は左右
のカム溝の中心線の回転角度に対する移動を示す展開図
である。 10……ドラム、12……挿入溝、14……被包装物、16……
外装紙、18……エンド部、19……包装体、（20 22）…
…ロッド、24……駆動軸、（26 28）……カムシリン
ダ、（34 36）……カム溝、（38 40）……カムフォロ
ア、（42 44）……回転羽根。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一定個数の被包装物（14）を１列に並べ外
   装紙（16）に包みボディシール（17）およびエンドシー
   ル（18）により包装された包装体（19）のエンドシール
   部（18）の耳折り装置であって、外周を等分する位置に
   前記包装体（19）の両側のエンドシール部（18）を外側
   に突出させて前記包装体（19）を摺動可能に収容できる
   挿入溝（12）を設け円周を等分する角度ずつ間欠回転す
   るドラム（10）と、前記挿入溝（12）のいずれかの停止
   位置において停止した前記挿入溝（12）の両側面におい
   て前記挿入溝（12）に向けて前後移動可能に取り付けら
   れ上面にカムフォロア（38）（40）をそれぞれ固着した
   左右のロッド（20）（22）と、前記挿入溝（12）の停止
   位置の法線上の適宜位置に前記挿入溝（12）と平行に軸
   支された駆動軸（24）と、前記左右のロッド（20）（2
   2）にそれぞれ固着したカムフォロア（38）（40）が嵌
   入されいずれかのロッドを前記挿入溝（12）に向かって
   前進させ挿入されている包装体（19）を前記挿入溝（1
   2）内へ押し込み一方のエンドシール部（18）の耳（18
   a）を立てたのち後退させると共に反対側のロッドを前
   記挿入溝（12）に向かって前進させ突出している包装体
   （19）を前記挿入溝（12）内へ押し込み他方のエンドシ
   ール部（18）の耳（18a）を立て最後に包装体（19）を
   前記挿入溝（12）の中心に戻して左右のロッド（20）
   （22）が後退するようにカム溝（34）（36）が設けられ
   前記駆動軸（24）により回転する左右のカムシリンダ
   （30）（32）と、前記駆動軸（24）により回転する回転
   板（30）（32）に取り付けられて前記挿入溝（12）に挿
   入された包装体（19）の両側のエンドシール部の耳（18
   a）が立てられ左右のロッド（20）（22）の後退した後
   前記挿入溝（12）の両側面すれすれに回転し回転方向と
   反対側の耳（18a）を内側に折り込む回転羽根（42）（4
   4）とからなることを特徴とするエンドシールの耳折り
   装置。