JPH0688132B2 - 薄板の重ね合わせ溶接方法 - Google Patents

薄板の重ね合わせ溶接方法

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JPH0688132B2 JP1143689A JP14368989A JPH0688132B2 JP H0688132 B2 JPH0688132 B2 JP H0688132B2 JP 1143689 A JP1143689 A JP 1143689A JP 14368989 A JP14368989 A JP 14368989A JP H0688132 B2 JPH0688132 B2 JP H0688132B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は薄板の重ね合わせ溶接方法に係わり、特にアー
ク溶接、プラズマアーク溶接、レーザビーム溶接等の融
接による溶接に用いて好適な、薄板の重ね合わせ溶接方
法に関する。
〔従来の技術〕
金属薄板のコイルは表面処理や熱処理を行う場合が多く
あり、それらの処理作業を行う際に、作業の効率化を図
るために複数のコイルの端部どうしをつなぎ合わせて連
続的に処理する場合がある。このような用途の継手には
強度的にそれほどの品質は要求されず、処理中に継手が
分離しなければ良いといった程度の品質を望まれること
が多い。
従来、このような用途のつなぎ合わせの手段としては、
一般的で比較的安価でもあるTIG溶接法による重ね合わ
せ溶接を採用しようとすることが多い。
ところが、一般に、板厚1mm以下の重ね合わせ溶接は、
溶接時に上板のみがめくれ上がりやすく溶接が困難であ
り、特に、0.5mm以下では不可能に近かった。これは、
下記の事柄が原因と考えられている。
すなわち、一般に、溶接部の溶融金属には主にアーク
力、重力および表面張力等が同時に働き、溶融金属の形
状はこれらの力を合成した力を受けたものとなる。板厚
が薄くなると、溶融金属の量が少なくなるため重力の影
響は少なくなり、アーク力と表面張力の効果が強く現れ
るようになり、これにより溶融金属は丸まろうとするよ
うになる。このため、板厚1mm以下の重ね合わせ溶接
で、溶接時に上板のみがめくれ上がりやすくなるものと
考えられている。
上記現象を排除し得て、薄板の溶接に適用可能とされる
手段としては、例えば、重ね抵抗溶接がある。重ね抵抗
溶接は、周知の如く、溶接部に大電流を直接通電し、こ
れによって生じるジュール熱を熱源として接合部を加熱
し、同時に大きな加圧力を与えて金属を接合する方法で
ある。
また、特開昭62−203694号公報には「金属箔の接合方
法」として、重ね合わせ部の薄板どうしを予め超音波溶
接などにより強く接触(接合)させた後、レーザー溶接
を行う技術が提供されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記各周知手段にあっては下記の如き不
都合が生じている。
すなわち、前者の重ね抵抗溶接においては、溶接装置本
体,電源設備,各種制御装置として大型で複雑な高価な
ものを必要とする上、板厚が1mm以下では接合が難し
く、板厚が薄くなればなるほど困難さが増加し、薄板の
溶接は全く不可能ではないものの、極めて困難でかつ不
効率なものであった。また、後者のレーザー溶接を行う
ものにおいては、上記で言う、予め実施する接合(また
は“強い接触”)の程度を、超音波溶接を行わなければ
ならないようなレベルまでにする必要があり、工程的に
もコスト高となることに加え、その後、非常に高価な設
備を要するレーザー溶接を行うことから、全体として極
めて高価となるといった欠点がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、従来
困難とされてきた薄板の溶接を、簡単な手段をもって極
めて低コストで実現することのできる溶接方法を提供す
ることを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1に係る発明は、金属薄板の重ね合わせ溶接方法
において、重ね合わせ部の被溶接部下面を、該面との当
接部幅または径が、形成されるべき溶着ビード幅または
溶着スポット径とほぼ同等に形成されてなる支持部材に
より支持するとともに、重ね合わせ部上面における少な
くとも被溶接部を挟む位置でかつ前記当接部幅または径
より幅広となる部分でかつ上面に配置された金属薄板の
端部よりも内側の部分と下面に配置された金属薄板の端
部に対応する位置よりも内側の部分とを下方に押圧した
状態で溶接を行うことを特徴とするものである。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載した前記
押圧操作をTIGトーチのガスノズルにより行うことを特
徴とするものである。
〔作用〕
重ね合わせ部の被溶接箇所下部を当接部の狭い支持部材
により支持する一方、重ね合わせ部上面を、前記支持部
材を挟むような位置で、かつ、上面に配置された金属薄
板の端部よりも内側の部分と下面に配置された金属薄板
の端部に対応する位置よりも内側の部分とを下方に押圧
することにより、重ね合わせ部における被溶接部は前記
支持部材を支点とした曲げ作用を受け、ぴったりと密着
するものとなる。これにより、上板のめくれ上がりが防
止され、確実な溶接がなされる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の第一実施例を説明するものである。な
お、本実施例は、本発明をTIG溶接による連続溶接に適
用した例を示すものである。
符号1,1で示す金属薄板の重ね合わせ溶接を行うに際
し、それら金属薄板1,1の重ね合わせ部1aにおける被溶
接部下面に裏当治具(支持部材)2を設ける。つまり、
重ね合わせ部1aの被溶接部をこの裏当治具2によって支
持するわけである。
裏当治具2はこの場合、図示の如く断面台形をなすもの
で、溶接すべき部位に対応して同図の紙面直交方向に延
在したものとなっている。この裏当治具2における前記
重ね合わせ部1aとの当接部2aの幅は、溶接により形成さ
れるビード幅とほぼ同等の幅に形成されている。この裏
当治具2の材質は特に限定されるものではなく、ステン
レス鋼、普通鋼、銅等であってよい。
上記のように裏当治具2上に金属薄板1,1の重ね合わせ
部1aを載置したならば、重ね合わせ部1a上面の被溶接部
に沿った両側(上面に配置された金属薄板1の端部より
も内側の部分と、下面に配置された金属薄板1の端部に
対応する位置よりも内側の部分)に、押圧治具3,3を設
け、これにより重ね合わせ部分を下方に押圧する。ここ
における押圧治具3,3は前記裏当治具2同様、本実施例
が連続溶接に適用していることに対応して図の紙面直交
方向に延在したものとなっている。該押圧治具3の材質
も特に限定はされない。また、このとき、押圧治具3,3
は、溶接によって形成されるビード幅よりも互いの離間
間隔を大きくとることは勿論であるが、前記裏当治具2
の当接部2aの幅に対しても、それ以上離間させる。
そして、上記状態において第1図に示すように金属薄板
1,1の重ね合わせ部1aの溶接を実施する。溶接箇所は、
前記押圧治具3,3の間における前記裏当治具2に対応し
た部分、すなわち裏当治具2の上方部分である。ここ
で、第1図中符号4はTIG溶接に用いられるTIGトーチ先
端部に設けられたガスノズル(ガスカップ)、符号5は
電極、符号6はTIG溶接機である。溶接を行うに際して
は、アークの起動性の点で好ましくはインバータ式がよ
い。
上記溶接方法によれば、重ね合わせ部1aの被溶接部下部
を当接部幅の狭い裏当治具2(支持部材)により支持す
る一方、重ね合わせ部1a上面を、前記裏当治具2を挟む
ような位置(上面に配置された金属薄板1の端部よりも
内側の部分と、下面に配置された金属薄板1の端部に対
応する位置よりも内側の部分と)で下方に押圧すること
により、重ね合わせ部1aにおける被溶接部は前記裏当治
具2を支点とした曲げ作用を受けてぴったりと密着する
ものとなり、これにより上板のめくれ上がりが防止さ
れ、確実な溶接がなされる。
実験例−1 ・試験片(金属薄板1):JIS A1100 アルミニウム材,板厚0.2mm, 寸法300×300mm. ・重ね合わせ部1aの寸法:25mm. ・裏当治具2の上端部2aの幅:7mm. ・TIG溶接機6の設定:電流80A, 電圧15V. ・溶接速度:1m/分(手動). 上記条件の下で、第1図に示すように重ね合わせ部1aの
両側を押圧治具3で拘束し、連続溶接を実施した。
その結果、溶接部は上板のめくれもなく良好な溶接部が
得られた。
なお、比較として、裏当に前記裏当治具2を用いず平坦
な板を用い、その他を上記同一条件として溶接を実施し
た。その結果、溶接部の上板はめくれ上がり溶接は不可
能であった。
第2図(a),(b)は、前記裏当治具2の他の構成例
を示したものである。前記裏当治具2の当接部(上端
面)2aが平坦面であったのに対し、この裏当治具2で
は、その当接部2aの中央部に長手方向に延びる凹所7が
形成され、これによって当接部2aの幅方向両端部には突
条8,8がレール状に形成されたものとなっている。
上記裏当治具2によっても、上記同様良好な溶接を行う
ことができる。また、当接部(上端面)2aの形状はその
他の形状、例えばローレット状であってもよく、その形
状は限定されない。また、裏当治具2の全体的な断面形
状についても、上記実施例では台形状のものとしている
が、例えばそれを矩形状としてもよいしその他の形状で
あってもよく、要はその当接部2aの幅、すなわち金属薄
板1との接触部幅または径がビード幅または溶着スポッ
ト径とほぼ同等となるものであればよい。また、ここで
言う、“ほぼ同等”とは、形成されるべきビードの幅あ
るいは溶着スポットの径に対して若干狭くても、また若
干広くてもよいことを意味するものであるが、被溶接部
に、より高い密着性を与えるためには、この当接部2aの
幅または径としては、ビード幅またはスポット径をdと
した時、(d−4)mm〜(d+6)mm程度とすることが
望ましい。
第3図(a),(b)は、同じく裏当治具2の他の構成
例を示した平面図で、本例のものでは裏当治具2を円錐
台状に形成したものとなっている。また、その上端部2a
には第2図(a),(b)で示したもの同様凹所7およ
び突条8が形成されている。本発明によりスポット溶接
を行う際には、裏当治具2として、このように、被溶接
部のみに対応するように構成されたものを用いるのがよ
い。ただし、スポット溶接は、第1図等に示した如き長
尺のものを用いて行ってもかまわない。
次に第4図ないし第6図は本発明の第二実施例を示すも
ので、本第二実施例は特に本発明をTIG溶接に適用させ
たものである。なお、前記第一実施例と同じ構成要素に
は同符号を付してある。
本実施例では、金属薄板1,1の重ね合わせ部1aにおける
被溶接部下面を、接触部幅または径が溶着ビード幅また
は溶着スポット径とほぼ同等に形成された裏当治具2に
より支持する点は上記第一実施例と同じであるが、重ね
合わせ部1aの上面からの押圧を行う際、前記押圧治具3
を用いず、TIGトーチのガスノズル4の先端部により行
うものとしている。そして、円筒状となるガスノズル4
の先端部の一部にはこの場合、第6図に示す如く電極5
よりも先端側に突出する周凸部4a,4aが相対向した位置
に形成されている。
この第4図,第5図は上記方法をTIG溶接による連続溶
接を行う場合を示しており、本実施例により金属薄板1,
1の重ね合わせ溶接を行うには、第5図の如く裏当治具
2をセットした後、通常のTIG溶接のようにTIGトーチを
溶接方向に移動させるが、そのとき、ガスノズル4にお
ける前記周凸部4a,4aの端面4a′、4a′が被溶接部をま
たぐように、かつ、金属薄板1の端部よりも内側の2つ
の位置で、上方の金属薄板1に当接させるとともに下方
に押圧させながら移動させる。すなわち本実施例では、
ガスノズル4における周凸部4a,4aが上記第一実施例に
おける押圧治具3の作用をなすものとなっているわけで
ある。このときビード9は、ガスノズル4の前記周凸部
4a,4a間に形成された切欠部4bに対応した位置に形成さ
れていくことになるので、ビード9がガスノズル4によ
り干渉されることはない。
ここで、前記周凸部4a,4aの形成範囲θとしては、これ
が広すぎるとビード9と干渉するおそれがあり、一方狭
すぎると該周凸部4a自体の強度が低下するので、90°〜
120°前後とすることが望ましい。
実験例−2 ・試験片(金属薄板1):JIS A1100 アルミニウム材,板厚0.2mm, 寸法300×300mm. ・重ね合わせ部1aの寸法:25mm. ・裏当治具2の上端部2aの幅:7mm. ・ガスノズル4の内径:11mm. ・周凸部4aの形成範囲θ:120° ・TIG溶接機6の設定:電流80A, 電圧15V. ・溶接速度:1m/分(手動). 上記条件の下で、第4図および第5図に示すように重ね
合わせ部1aにおける被溶接部の両側をガスノズル4の周
凸部4aにて軽く押圧しながら連続溶接を実施した。
その結果、溶接部は上板のめくれもなく良好な溶接部を
得ることができた。
実験例−3 ・試験片(金属薄板1):JIS A5182 アルミニウム材,板厚0.25mm, 寸法300×300mm. ・重ね合わせ部1aの寸法:25mm. ・裏当治具2の上端部2aの幅:7mm. ・ガスノズル4の内径:11mm. ・周凸部4aの形成範囲θ:90° ・TIG溶接機6の設定:電流90A, 電圧15V. ・溶接速度:1m/分(手動). 上記条件の下で、第4図,第5図に示すように重ね合わ
せ部1aにおける被溶接部の両側をガスノズル4の周凸部
4aにて軽く押圧しながら連続溶接を実施した。
その結果、溶接部は上板のめくれもなく良好な溶接部が
得られた。なお、比較として、裏当に前記裏当治具2を
用いず平坦な板を用いかつガスノズル4と試験片との間
を10mm離間させ、その他を上記同一条件として溶接を実
施した。その結果、溶接部の上板がめくれ上がり溶接は
不可能であった。
実験例−4 下記の条件の下でスポット溶接を実施した。
・試験片(金属薄板1):JIS A1100 アルミニウム材,板厚0.2mm, 寸法300×300mm. ・重ね合わせ部1aの寸法:25mm. ・裏当治具2の上端部2aの直径:φ7mm. ・ガスノズル4の内径:11mm. ・周凸部4aの形成範囲θ:360°(全周). ・TIG溶接機6の設定:電流80A, 電圧15V. ・溶接時間:0.5秒. この場合、上記設定条件にも示すように、周凸部4aをガ
スノズル4の先端部全周(360°)に形成したもの、す
なわちガスノズル4の先端部全体が電極5よりも突出し
たものを使用し、重ね合わせ部1aにおける溶接ポイント
の全周を周凸部4aの端面4a′(ガスノズル4の先端部)
にて軽く押圧しながらスポット溶接を実施した。また、
裏当治具2としては長尺のものではなく、第3図に示し
た円錐台形のものを使用した。
その結果、溶接部は上板のめくれもなく良好な溶接部が
得られた。なお、比較として、裏当に前記裏当治具2を
用いず平坦な板を用い、その他を上記同一条件としてス
ポット溶接を実施した。その結果、溶接部の上板がめく
れ上がり、溶接は不可能であった。
次に第7図ないし第10図は本発明の第三実施例を示すも
のである。
本実施例は上記第二実施例をさらに発展させたもので、
第二実施例におけるガスノズル4の周凸部4a,4aの先端
部に、コロまたは車輪、滑車等の転動手段を設けたもの
である。
この場合、転動手段は滑車としており、この滑車10は、
第10図に示すように周凸部4aの先端部近傍に軸受スリー
ブ11を周凸部4aの壁厚方向に貫通させて設けるととも
に、該軸受スリーブ11に挿通した回転軸12の両端に車輪
13,13を設けた構成となっている。また、この場合周凸
部4aは、第9図に示すように先端側に向って先窄まりに
形成されたものとなっている。
本実施例によりTIG連続溶接を行う際には、前記滑車10,
10を被溶接部の両側(上面に配置された金属薄板1の端
部よりも内側の部分と、下面に配置された金属薄板1の
端部に対応する位置よりも内側の部分)に当接させ押圧
しながらトーチを移動させる。
本実施例によれば、上記第二実施例と同様の作用が得ら
れるが、滑車10のすべり効果によりトーチを金属薄板1
に押圧しながらの移動がより容易に行える。
実験例−5 ・試験片(金属薄板1):JIS A1100 アルミニウム材,板厚0.15mm, 寸法300×300mm. ・重ね合わせ部1aの寸法:25mm. ・裏当治具2の上端部2aの幅:7mm. ・ガスノズル4の内径:11mm. ・周凸部4aの形成範囲θ:90° ・TIG溶接機6の設定:電流70A, 電圧15V. ・溶接速度:1m/分(手動). 上記条件の下で、第7図,第8図に示すように重ね合わ
せ部1aにおける被溶接部の両側をガスノズル4の周凸部
4aの先端部に設けた滑車10,10にて軽く押圧しながら連
続溶接を実施した。
その結果、トーチの移動が極めてスムーズに行うことが
でき、しかも溶接部は上板のめくれもなく良好な溶接部
が得られた。なお、比較として、裏当に前記裏当治具2
を用いず平坦な板を用いかつガスノズル4と試験片との
間を10mm離間させ、その他を上記同一条件として溶接を
実施した。その結果、溶接部の上板がめくれ上がり溶接
は不可能であった。
なお、本実施例においては、転動手段として車輪13(滑
車10)を用いた構成としたが、転動手段としてはコロ等
その他のもので構成してもよく、かつ車輪13を用いる場
合でも上記第10図等の構造に限られるものではなく、他
の構成としても無論よい。
また、上記各実施例は全てTIG溶接に適用した例を示し
たが、本発明の特に第一実施例ものでは被覆アーク溶
接、MIG溶接、炭酸ガスアーク溶接、TIG溶接等のアーク
溶接をはじめ、プラズマアーク溶接、レーザ溶接等その
他の融接溶接法に適用することができる。
さらに、本発明が適用される金属の種類も特に限定はさ
れず、例えば鉄板、アルミニウム板、銅板、チタン板等
に良好に適用可能である。
さらに、本発明に適用される金属薄板1の板厚としては
1mm以下が好ましく、さらに言えば0.1mm〜0.8mm程度が
好ましい。1mm以下が好ましい理由は、板厚が1mmを越え
た場合には、特に本発明に因らなくとも比較的容易に重
ね合わせ部の溶接が可能であるからである。
〔発明の効果〕
以上説明したとおり、請求項1記載の発明によれば、上
面に配置された金属薄板の端部よりも内側の部分と、下
面に配置された金属薄板の端部に対応する位置よりも内
側の部分とを下方に押圧した状態で溶接を行うので、支
持部材を支点とした曲げ荷重を重ね合わされた金属薄板
に作用させて、これらの密着を完全なものとすることが
でき、これにより、上板のめくれ上がりを防止すること
ができ、金属薄板の重ね合わせ溶接を、低コストで極め
て簡単な手段を以て確実に実現することが可能となる
上、アーク溶接およびプラズマアーク溶接、レーザビー
ム溶接等の融接溶接に広く適用することができ、しかも
それら各溶接法によって溶接法可能な各種金属に適用す
ることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、TIG溶接において
上記請求項1記載の発明を実施するにあたり、TIGトー
チのガスノズルを利用しての押圧操作が可能となること
から、押圧治具等の特別な押圧手段を用いることなく、
金属薄板の重ね合わせ溶接をさらに簡単に実現すること
ができる、といった優れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一実施例を示すもので本発明をTIG
溶接に適用してなる実施状態を示す概略正面断面図、第
2図は本発明に係る支持部材の他の構成例を示すもので
同図(a)は正面図、同図(b)はその平面図、第3図
は同じく支持部材の他の構成例を示すもので同図(a)
は正面図、同図(b)はその平面図、第4図ないし第6
図は本発明の第二実施例を示すもので第4図は溶接状態
を一部断面で示す平面図、第5図は一部を断面で示す第
4図の正面図、第6図はTIGトーチを示す部分斜視図、
第7図ないし第10図は本発明の第三実施例を示すもので
第7図は溶接状態を一部断面で示す平面図、第8図は一
部を断面で示す第7図の正面図、第9図は第8図の側面
図、第10図はTIGトーチのガスノズルを示す部分断面図
である。 1……金属薄板、1a……重ね合わせ部、 2……裏当治具(支持部材)、 2a……当接部、3……押圧治具、4……ガスノズル、4a
……周凸部(押圧部)、 9……ビード、10……滑車(押圧部)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属薄板の重ね合わせ溶接方法において、
    重ね合わせ部の被溶接部下面を、該面との当接部幅また
    は径が、形成されるべき溶着ビード幅または溶着スポッ
    ト径とほぼ同等に形成されてなる支持部材により支持す
    るとともに、重ね合わせ部上面における少なくとも被溶
    接部を挟む位置でかつ前記当接部幅または径より幅広と
    なる部分でかつ上面に配置された金属薄板の端部よりも
    内側の部分と下面に配置された金属薄板の端部に対応す
    る位置よりも内側の部分とを下方に押圧した状態で溶接
    を行うことを特徴とする薄板の重ね合わせ溶接方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した前記押圧操作をTIGト
    ーチのガスノズルにより行うことを特徴とする薄板の重
    ね合わせ溶接方法。
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