JP2002045974A - スポット溶接装置 - Google Patents

スポット溶接装置

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JP2002045974A
JP2002045974A JP2000234154A JP2000234154A JP2002045974A JP 2002045974 A JP2002045974 A JP 2002045974A JP 2000234154 A JP2000234154 A JP 2000234154A JP 2000234154 A JP2000234154 A JP 2000234154A JP 2002045974 A JP2002045974 A JP 2002045974A
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electrode
electrodes
ribbon
spot welding
electrode protection
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Tomonori Kakihara
智紀 垣原
Naochika Mitsuoka
直躬 三岡
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Hosei Brake Industry Co Ltd
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Hosei Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スポット溶接において、電極のドレッシング
を行わずに連続的に溶接可能なスポット溶接装置を提供
する。 【解決手段】 被溶接物となる外板W1及び内板W2
と、電極11,12との間には、それぞれ電極11,1
2と同じ銅合金からなる巻取り可能な帯状のシート状の
電極保護リボン21,22が介在している。リボン保持
装置23によりその電極保護リボン21,22は、前記
電極11,12と対面する状態に保持されるとともに、
繰り出し及び巻取り可能にされている。リボン保持装置
23により所定の溶接回数ごとに電極保護リボン21,
22を電極11,12に対し移動させ、電極保護リボン
21,22の新たな部分に電極11,12が押し付けら
れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重ね合わせた金属
板材同士を溶接するスポット溶接装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接法は、被溶接物の接合箇所に大
電流を流し、その抵抗発熱によって温度を上昇させ、加
圧下で溶接する方法である。この種の溶接法では、継手
の種類、形状等に応じていくつかの方式が実施されてい
るが、その代表的なものはスポット溶接法である。
【0003】スポット溶接法は、図1に示すように、電
極1,2間に結合すべき2枚の被溶接物3,4を挟み、
加圧下でトランス6の作用によって大電流を短時間通電
し、電流直下の板間接触部に碁石状のナゲット(溶接金
属部)5を形成させる方法である。スポット溶接は、例
えば、家具、物置、OA機器等のスチール製品や、自動
車のボンネット、トランク等に使用される金属板材など
を接合する場合に使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スポット溶
接では、抵抗発熱により、電極の表面に酸化物やスパッ
タ等が付き、これが異物となって溶接強度の低下やナゲ
ット径不足となる問題がある。このため、溶接する電極
の被溶接物接触面を定期的に、例えば打点数等に応じて
ドレッシング、即ち、切削等により電極の表面を削るこ
とを行っている。このドレッシングにより酸化物等によ
り汚染された電極の表面をきれいにし、常に安定した溶
接品質を得ていた。
【0005】しかしながら、定期的にドレッシングを行
うことにより作業能率が低下するとともに、コストアッ
プの要因となる。さらに、電極の表面のドレッシングに
より、電極の寿命が短くなることがあった。従って、本
発明の課題は、上記課題を解決し、スポット溶接におい
て、電極のドレッシングを行わずに又は軽減して連続的
に溶接可能なスポット溶接装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記課題
を解決するために、本発明のスポット溶接装置は、被溶
接物を挟むように互いに対向して位置する電極を備え、
一方又は双方の電極と被溶接物との間に導電性を有する
薄肉の電極保護部材が介在し、溶接時にはその電極保護
部材が前記電極と被溶接物との間に挟みこまれた状態で
前記電極間に通電されることを特徴とする。
【0007】このスポット溶接装置によれば、電極と被
溶接物との間に電極保護部材が介在し、溶接時にはその
電極保護部材が電極と被溶接物との間に挟みこまれた状
態で電極間に通電される。電極保護部材は、導電性を有
し、かつ薄肉に構成されているため、電極間の通電及び
加圧にはさほど影響しない。溶接時に電極の表面に付着
していた酸化物やスパッタ等は、電極には付着せずに被
溶接物に直接接触する電極保護部材に付着することとな
る。このため、電極が汚染されず、電極を定期的にドレ
ッシングする必要がなくなるか、軽減される。汚染され
た電極保護部材は、容易に取り替えることが可能であ
り、常に安定した溶接品質を得ることができる。従っ
て、作業を連続的に行うことができ、作業能率が向上す
る。
【0008】なお、電極保護部材は、双方の電極に設け
られていてもよいし、特に汚染の著しい一方、即ち、例
えば上側あるいは下側のいずれか一方の電極に設けられ
ていてもよい。また、汚染の程度により、取り替える頻
度を上側と下側とで変えることもできる。
【0009】好ましくは、電極保護部材は電極と同じ材
質にて構成される。このことにより、電極と電極保護部
材との間の抵抗、発熱等を抑えることができる。特に、
電極の材質が銅もしくは銅合金から構成される場合、電
極保護部材の材質も銅もしくは銅合金から構成されるこ
とが上記観点から好ましい。
【0010】また、別の構成による本発明のスポット溶
接装置は、被溶接物を挟むように互いに対向して位置す
る電極を備え、一方又は双方の電極と被溶接物との間に
導電性を有する薄肉の電極保護部材が介在し、かつその
電極保護部材は巻取り可能な帯状のシート形態をなす電
極保護リボンとされ、さらにその電極保護リボンを前記
電極と対面する状態に保持するとともに、その電極保護
リボンを繰り出し及び巻取り可能なリボン保持装置が設
けられ、そのリボン保持装置により所定の溶接回数ごと
に電極保護リボンを電極に対し移動させ、そのリボンの
新たな部分に前記電極が押し付けられるようにしたこと
を特徴とする。
【0011】このスポット溶接装置は、電極保護部材
は、巻取り可能なシート形態をなす電極保護リボンとさ
れている。この電極保護リボンへ酸化物やスパッタ等が
付着することにより電極への付着、汚染を防止する。こ
こで、この電極保護リボンには、リボン保持装置が設け
られており、前記電極と対面する状態に保持するととも
に、その電極保護リボンを繰り出し及び巻取り可能とな
っている。このため、電極保護リボンは、そのリボン保
持装置により所定の溶接回数ごとに、即ち、溶接品質に
影響する程度の酸化物やスパッタ等が付着したタイミン
グで電極に対し移動させ、そのリボンの新たな部分に前
記電極が押し付けられるようにされている。従って、常
にきれいな電極保護リボンが被溶接物に接触するので、
溶接品質が保持される。また、電極保護リボンがリボン
保持装置により繰り出し及び巻取り可能となっているた
め、電極保護リボンの取り替えにおいてその配置が容易
かつ短時間で行えるため、作業能率がよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図2、図3及び図7に基づ
き、本発明のスポット溶接装置について説明する。ちな
みに、図3は単相交流式かつ定置式のスポット溶接装置
の側面図であり、図7はその電極保護リボン21、22
及びリボン保持装置23が移動した状態の側面図、図2
はその電極11,12部分の部分正面図である。本発明
のスポット溶接装置10は、図2に示すように銅合金か
らなる上下の各電極11,12が、被溶接物(内板W2
と外板W1)を挟んでおり、この上側の電極11と被溶
接物となる内板W2、及び下側の電極12と被溶接物と
なる外板W1との間にそれぞれ電極保護部材となる電極
保護リボン21,22が配置され、リボン保持装置23
により固定されている。
【0013】ここで、本発明の要部となる電極保護部材
としての電極保護リボン21,22、及びリボン保持装
置23について、詳細に説明する。なお、ここで参照す
る図4は、電極保護リボン21,22の形態を示す説明
図である。図5は、外板W1側の電極12、および内板
W2側の電極11の先端と、その間に挟まれる電極保護
リボン21,22及びリボン保持装置23を示す概略拡
大正面図、図6は、被溶接物となる外板W1と内板W2
とが重なり合っており、係る重なり合う領域、即ち、溶
接される領域の上下から電極11,12が打点し、か
つ、通電してスポット溶接が行われている状態を示す断
面図である。
【0014】電極保護リボン21,22は、電極11,
12と同じ銅合金からなり、図4に示すように、薄肉の
帯状のシート形態をなしている。そして、リボン保持装
置23は、図2及び図5に示すように、上下各2本ずつ
配置された巻取り棒24,25を備えており、この巻取
り棒24,25により電極保護リボン21,22の左右
を巻取ることにより固定して上下の各電極11,12と
対面する状態に保持するとともに、上下各2本の巻取り
棒24,25をそれぞれ同じ方向に回転させることによ
り、電極保護リボン21,22を左右にロール状に繰り
出し及び巻取り可能に保持している。また、リボン保持
装置23及び電極保護リボン21,22は、図3におい
て使用時の位置を示しているが、被溶接物W1,W2の
打点位置移動時には図7に示すように電極保護リボン2
1,22が被溶接物W1,W2に対して邪魔にならない
ように、例えば図3において図示しない移動手段により
右側方向に退避させることができる。
【0015】一方、上下の各電極11,12を、上下の
各電極ホルダ13,14が保持している。また、上側の
電極ホルダ13は、上部アーム15に取り付けられてシ
リンダ17の作用によって同一軸線に沿って図5に矢印
で示すように相対移動可能に昇降し、下側の電極ホルダ
14は、装置本体19に固設された下部アーム16に取
り付けられ、固定されている。
【0016】上下の各電極11,12は、内板W2と外
板W1との重なりを挟む上下の位置に配置されており、
上側の電極11の先端が下降して、つまり、下側の電極
12と接近する方向(近接方向)に矢印に示すように相
対移動させ、図6に示すように、内板W2に当接加圧
し、つまり、打点して下側の電極12との間で前記重な
りを挟み付けた状態となる。この状態にて、上下の各電
極11,12に電流が供給されてスポット溶接が行われ
る。この状態で、上下の各電極11,12には、トラン
ス18の作用によって適当な電流が供給されて通電し、
内板W2と外板W1との接合面が抵抗となって局所的
に、かつ、瞬間的に加熱される。その結果、この接合面
が溶けて溶融凝固部W3(ナゲット)が形成され、この
打点位置でのスポット溶接が完了する。
【0017】この際、上下の電極11、12の表面に
は、電極保護リボン21,22が配置され、電極保護リ
ボン21,22が内板W2及び外板W1に直接接触する
ので抵抗発熱による酸化物やスパッタ等による汚染は電
極保護リボン21,22に付着する。このため、電極1
1,12の汚染が効果的に防止され、電極のドレッシン
グ等の処理が必要とならず又は軽減し、作業能率が向上
し、コスト削減される。また電極11,12の寿命も向
上する。
【0018】この上下の各電極11,12が挟み付ける
初期打点位置でのスポット溶接が完了すると、上側の電
極11が上昇して、つまり、下側の電極12から離れる
方向(離間方向)に相対移動させて挟み付けが解かれ
る。すると、図示しない移動手段により、前記被溶接物
W1,W2が、所定の方向に所定の距離だけ、つまり、
次に打点してスポット溶接する位置まで移動され、また
別の一点が、上下の各電極11,12で挟まれる位置に
設置される。一方、リボン保持装置23及び電極保護リ
ボン21,22は、上記被溶接物W1,W2の移動に邪
魔にならないように、例えば図7のように図示しない移
動手段により右側方向に退避させ、さらに被溶接物W
1,W2が新たな打点位置まで移動した後にまた電極1
1,12と被溶接物W1,W2との間に設置させてもよ
い。以上、被溶接物の設置(リボン保持装置23及び電
極保護リボン21,22の設置)、電極による打点、通
電、被溶接物の移動(リボン保持装置23及び電極保護
リボン21,22の移動)という工程が繰り返され、被
溶接物である外板W1と内板W2とのスポット溶接は完
了する。なお、以上の各工程は、図示しない制御手段に
よって行われる。
【0019】所定回数、即ち、酸化物やスパッタ等によ
る電極保護リボン21,22の汚染が溶接品質に影響を
及ぼす程度に打点された後、例えば( )打点後に
は、リボン保持装置23の図示しない回転手段により巻
取り棒24,25を図5に示す矢印方向にそれぞれ回転
させ、電極保護リボン21,22を電極11,12に対
して移動させてその電極保護リボン24,25の新たな
部分が電極11,12に押し付けられるようにする。こ
の作業は、所定回数の打点ごとに行われる。
【0020】この際、リボン保持装置23により電極保
護リボン21,22を繰り出し及び巻取り可能に構成さ
れているので、容易にかつ短時間で酸化物やスパッタ等
の付着した電極保護リボン21,22を新たなきれいな
部分に取り替えて溶接可能となった。従って、常に作業
性よく、良好状態でのスポット溶接が可能となった。
【0021】なお、ここでは、外板W1側に当接する電
極(下側の電極)12にフラット電極を使用し、対向す
る相手側の電極、つまり内板W2側に当接する電極(上
側の電極)11に、先端の一部を平面状に切り欠いた略
ドーム状凸形電極を使用しているが、この図5又は図6
で示す電極の形状以外に、前記下側の電極にも略ドーム
状凸形電極を使用したり、あるいは前記上側及び/又は
下側の電極に円すい台形電極を使用したりすることもで
きる。
【0022】また、上記実施の形態では、電極保護リボ
ンを上下いずれの電極に対しても使用したが、汚染の程
度によりいずれか一方の電極に対してのみ使用してもよ
い。さらに、電極保護リボンの繰り出し及び巻取り作業
は、上下同時でなくとも、その汚染の程度により適宜別
に決定される。
【0023】また、上記実施の形態では、電極11,1
2及び電極保護リボン21,22に銅合金を使用した
が、銅であってもよく、あるいは、いずれの種類の電極
であってもよい。電極11,12と電極保護リボン2
1,22とは、同じ材料から構成されることがその間の
抵抗発熱等を防ぐために好ましいが、電極11,12と
電極保護リボン21,22とは必ずしも同じ材料でなく
ともよい。この場合、電極保護リボン21,22は、導
電性を有することが必要であることは勿論である。
【0024】以上、本発明の実施の形態に係るスポット
溶接装置10について説明した。しかし、このスポット
溶接装置10は、上記で説明した単相交流式かつ定置式
のスポット溶接装置に限定されず、ポータブル溶接装
置、エキスパンダスポット溶接装置、マルチスポット溶
接装置等に、本発明の要部となる電極保護部材を利用し
た構造とすることもできる。溶接電源としても、三相周
波数変換式、単相もしくは三相整流式、コンデンサ蓄勢
式等を利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スポット溶接について説明する説明図である。
【図2】本発明のスポット溶接装置の部分正面図であ
る。
【図3】本発明のスポット溶接装置の側面図である。
【図4】電極保護リボンの形態を示す説明図である。
【図5】電極保護リボン及びリボン保持装置を示す概略
拡大正面図である。
【図6】スポット溶接が行われている状態を示す断面図
である。
【図7】電極保護リボン及びリボン保持装置が移動した
状態を示す側面図である。
【符号の説明】
10・・・スポット溶接装置、 11,12・・・電極、 21,22・・・電極保護リボン、 23・・・リボン保持装置、 W1,W2・・・被溶接物。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被溶接物を挟むように互いに対向して位
    置する電極を備え、一方又は双方の電極と被溶接物との
    間に導電性を有する薄肉の電極保護部材が介在し、溶接
    時にはその電極保護部材が前記電極と被溶接物との間に
    挟みこまれた状態で前記電極間に通電されることを特徴
    とするスポット溶接装置。
  2. 【請求項2】 前記電極保護部材が前記電極と同じ材質
    にて構成されることを特徴とする請求項1記載のスポッ
    ト溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記電極の材質及び前記電極保護部材の
    材質が銅もしくは銅合金から構成されることを特徴とす
    る請求項2記載のスポット溶接装置。
  4. 【請求項4】 被溶接物を挟むように互いに対向して位
    置する電極を備え、一方又は双方の電極と被溶接物との
    間に導電性を有する薄肉の電極保護部材が介在し、かつ
    その電極保護部材は巻取り可能な帯状のシート形態をな
    す電極保護リボンとされ、さらにその電極保護リボンを
    前記電極と対面する状態に保持するとともに、その電極
    保護リボンを繰り出し及び巻取り可能なリボン保持装置
    が設けられ、そのリボン保持装置により所定の溶接回数
    ごとに電極保護リボンを電極に対し移動させ、そのリボ
    ンの新たな部分に前記電極が押し付けられるようにした
    ことを特徴とするスポット溶接装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005535457A (ja) * 2002-07-03 2005-11-24 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 電極保護装置、スポット溶接ツールおよび抵抗溶接方法
US7538293B2 (en) 2003-03-04 2009-05-26 Fronius International Gmbh Spot welding tool for resistance welding of workpieces
CN102307690A (zh) * 2009-01-29 2012-01-04 卢茨精密公司 用于手持式点焊电极铣刀的导向装置

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