JP2510874Y2 - スポット溶接機 - Google Patents

スポット溶接機

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JP2510874Y2 JP1991086656U JP8665691U JP2510874Y2 JP 2510874 Y2 JP2510874 Y2 JP 2510874Y2 JP 1991086656 U JP1991086656 U JP 1991086656U JP 8665691 U JP8665691 U JP 8665691U JP 2510874 Y2 JP2510874 Y2 JP 2510874Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はスポット溶接機に係り、
特に溶接スポット部へ供給する溶接電流の通電構造及び
その回路を改良したスポット溶接機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスポット溶接機は、二枚
の金属板を重ね合わせ、これを丸棒状の電極で加圧して
通電し、ジュール熱により金属を加熱、溶融状態にし、
圧力を加えて点状に圧接している。特に最近は、三相電
源から平均に負荷をとるようにした経済的な三相整流式
スポット溶接機が使用されている。
【0003】具体的には、図4に示されているように、
溶接すべき二枚の金属板1a、1bを重ね合わせ、これ
をクランプ2の電極3a、3bで挟んで、溶接金属を使
用せずに加圧、溶接している。この際、上記金属板1
a、1bの溶接スポット部を磨いて塗膜、錆及びサフェ
ーサー等を除去しておくことが望ましいが、近年、二打
点溶接等を行うことにより、薄い塗膜、錆及びサフェー
サー等が混入しても良好なスポット溶接が可能になっ
た。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なスポット溶接機にあっては、溶接金属を使用しないた
め、一般に薄い金属板の接合に適しており、金属板1
a、1bの厚さが厚くなると上記電極3a、3bの間隔
が大きくなるので、良好な溶接ができないという問題が
あった。さらには、上述したような塗膜等があるとき
は、通電しにくいという欠点があった。
【0005】また、厚い金属板1a、1bを溶接するた
めに溶接スポット部へいきなり大電流を供給すると、上
記金属板1a、1bに窪みが生じたり、ナゲットに割れ
等の欠陥が生じるという問題があった。
【0006】本考案の目的は、上記課題に鑑み、溶接箇
所に塗膜等があったり、厚い金属板であっても良好にス
ポット溶接することができる、スポット溶接機を提供す
るにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、重ね合わせ
た二枚の金属板の一方に正電極を、他方に負電極を接触
させて、これらを加圧、溶接するスポット溶接機におい
て、上記負電極が接触する金属板の溶接スポット部近傍
に接触させるための上記正電極とは別の第二正電極を有
し、該第二正電極と上記負電極との間に低電流を発生さ
せる低電流回路と、上記正電極と負電極との間に本電流
を発生させる大電流回路とを備え、この低電流回路と大
電流回路とをON状態とすることにより、本電流が上記
正電極から上記負電極に流れた時、これを検知して低電
流回路がOFF状態となるようにしたスポット溶接機を
提供することにより解決する。
【0008】
【作用】上記構成によれば、本考案のスポット溶接機
は、上記正電極とは別に、第二正電極を有している。す
なわち、本考案のスポット溶接機によるスポット溶接
は、上記第二正電極を上記負電極を接触させる金属板の
溶接スポット部近傍に接触させ、まず、上記低電流回路
により上記第二正電極と上記負電極との間に低電流を、
上記大電流回路により上記正電極と負電極との間に本電
流をそれぞれ発生させて、二枚の金属板を加圧、溶接す
る。
【0009】このように低電流大電流を供給すると、
良好なスポット溶接がなされることが実験的に明らかに
なった。
【0010】したがって、塗膜があったり、金属板の厚
さが厚くなり、正電極と負電極との間隔が大きくなって
も良好な溶接をでき、且つ、上記金属板に窪みが生じた
り、ナゲットに割れ等の欠陥が生じることはない。
【0011】
【実施例】以下、本考案に係るスポット溶接機の好適一
実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1に示
されているように、本実施例のスポット溶接機10のク
ランプ11には、重ね合わされた二枚の金属板12a、
12bを挟持して、これらを加圧、溶接するための正電
極13aと負電極13bとが備えられている。上記正電
極13aは一方の金属板12aに接触し、上記負電極1
3bは他方の金属板12bに接触するようになってい
る。
【0012】また、本実施例のスポット溶接機10は、
上記正電極13aとは別の第二正電極14を有してい
る。この第二正電極14は、上記クランプ11に付属さ
せるか、或いは、該クランプ11とは別体に構成されて
いる。そして、この第二正電極14は、上記負電極13
bが接触する金属板12bの溶接スポット部12cの近
傍に接触させて設けられる。したがって、上記クランプ
11に第二正電極14を付属させる場合には、該第二正
電極14を上記負電極13bの近傍に位置させて設ける
ことになる。
【0013】さらに、本実施例のスポット溶接機10に
は、図2に示されているように、上記第二正電極14と
上記負電極13bとの間に低電流ibを発生させる低電
流回路15と、上記正電極13aと負電極13bとの間
に本電流iaを発生させる大電流回路16とが備えられ
ている。
【0014】具体的には、例えば、三相200V電源に
位相制御パワー素子17が接続されており、該位相制御
パワー素子17にはパワートランス18、整流回路19
が順次接続されている。この整流回路19には、上記大
電流回路16が接続されており、上記二枚の金属板12
a、12bを挟持する正電極13aと負電極13bとに
よって通電されるようになっている。この大電流回路1
6の正電極13a側には上記低電流回路15が分岐さ
れ、その先端部にはSW素子20を介して上記第二正電
極14が設けられている。上記SW素子20は、ドライ
ブ回路21を介して、マイクロプロセッサ等によって構
成された制御回路22に接続されている。また、上記大
電流回路16の分岐部よりも正電極13a側には、電流
センサー23が介設されており、該電流センサー23は
上記制御回路22に接続されている。この制御回路22
は、操作スイッチ等の入力側24に接続され、その出力
側25は上記位相制御パワー素子17に接続されてい
る。
【0015】このように構成されたシステム回路によっ
て本実施例のスポット溶接機10は、例えば、3000
A以上の本電流iaが上記大電流回路16から出力さ
れ、2000A程度の低電流ibが上記低電流回路15
から出力されるようになっている。最初に、上記位相制
御パワー素子17と上記SW素子20とをON状態にす
ると、上記大電流回路16は、たとえば溶接箇所に付着
している塗膜等により、通電条件が満足されないために
本電流iaが流れず、上記低電流回路15に低電流ib
のみが流れる。次に、低電流ibの効果により、たとえ
ば塗膜面が破壊され、上記大電流回路16に本電流ia
が流れ始めると、該大電流回路16に介設された電流セ
ンサー23がこれを検知して上記制御回路22に入力す
る。そして、この制御回路22が上記ドライブ回路21
を駆動させて、上記SW素子20をOFFさせるもので
ある。
【0016】また、図3は、上記低電流回路15に介設
された上記SW素子20のON/OFF原理回路を示す
ものである。すなわち、上記低電流回路15には半導体
(SCR1)が介設されており、該SCR1のアノード
側は上記整流回路19に接続され、そのカソード側は上
記第二正電極14に接続されている。このSCR1に
は、定電圧26が与えられて電流icの流れる定電圧回
路27が形成されている。さらに、この定電圧回路27
の正極側には半導体(SCR2)が介設されている。そ
して、上記SCR1及びSCR2のカソード側には、そ
れぞれ上記ドライブ回路21が接続されており、該ドラ
イブ回路21にはインターフェース28を介して上記制
御回路22が接続されている。
【0017】このように構成された低電流回路15のO
N/OFF原理回路は、次のように動作する。すなわ
ち、まず、上記SCR1がドライブ回路21の動作によ
りON状態になる。次に、SCR2をドライブ回路21
の動作によりONさせると、上記SCR1は逆バイアス
になって、OFFする。そして、このSCR1がOFF
すると、上記SCR2の逆バイアス電流icも0になっ
て上記SCR2もOFFする。このような動作の繰り返
しにより、上記低電流回路15に介設したSCR1をO
N/OFFさせることができるものである。
【0018】つぎに、上記実施例における作用を述べ
る。上述したように、本実施例のスポット溶接機10
は、上記正電極13aとは別に、第二正電極14を有し
ており、そのスポット溶接は、上記第二正電極14を上
記負電極13bを接触させる金属板12bの溶接スポッ
ト部近傍12cに接触させる。そして、上記低電流回路
と大電流回路とをON状態とする。上記低電流回路15
により上記第二正電極14と上記負電極13bとの間に
2000程度の低電流ibを発生させる低電流ib
の効果すなわち予熱により、たとえば金属板12a、1
2bの接触部の塗膜面は破壊され、上記大電流回路16
に本電流iaが流れ、溶接が行われる。本電流iaが流
れても低電流ibは零とならず余分な発熱を行う。該大
電流回路16に介設された電流センサー23が電流の流
を検知して上記制御回路22に入力し、この制御回路
22が上記ドライブ回路21を駆動させて、上記SW素
子20をOFFさせることにより低電流回路を閉じる
このようにして、上記大電流回路16により上記正電極
13aと負電極13bとの間に3000以上の本電流
iaを発生させて、二枚の金属板12a、12bを加
圧、溶接するものである。
【0019】このように本実施例のスポット溶接機10
にあっては、低電流ibを出力した後に、自動的に本電
流iaが出力する。すなわち、上記負電極13bを接触
させる金属板12bの溶接スポット部近傍12cに、第
二正電極14を接触させて該第二正電極14と上記負電
極13bとの間に低電流ibを発生させると、この低電
流ibにより上記金属板12a、12bが予熱され塗膜
等が破壊されて上記正電極13aと負電極13bとの間
に本電流iaが流れ、かつ、低電流回路をOFF状態と
することにより余分な発熱を防止して、二枚の金属板1
2a、12bが良好に加圧、溶接される。
【0020】したがって、金属板12a、12bに塗膜
があったり、その厚さが厚くなり、正電極13aと負電
極13bとの間隔が大きくなっても、上記金属板12
a、12bに窪みが生じたり、ナゲット(図示せず)に
割れ等の欠陥が生じることがなく、良好な溶接を行うこ
とができるものである。
【0021】
【考案の効果】以上述べたように本考案に係るスポット
溶接機によれば、塗膜のある金属板や厚い金属板などを
溶接するときは、低電流回路の低電流の作用により、塗
膜などを破壊し、本電流の通電を容易にし、本電流の通
電後は低電流回路をOFF状態とするので余分な発熱は
防止され、良好スポット溶接することができるとい
う優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るスポット溶接機の一実施例におけ
る、クランプ近傍を示す概略図である。
【図2】本考案に係るスポット溶接機の一実施例におけ
る、システム回路を示すブロック図である。
【図3】本考案に係るスポット溶接機の一実施例におけ
る、低電流回路のON/OFF原理を示す回路図であ
る。
【図4】従来のスポット溶接機の一例における、クラン
プを示す概略図である。
【符号の説明】
10 スポット溶接機 12a、12b 金属板 12c 溶接スポット部 13a 正電極 13b 負電極 14 第二正電極 15 低電流回路 16 大電流回路 ia 本電流 ib 低電流

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重ね合わせた二枚の金属板の一方に正電
    極を、他方に負電極を接触させて、これらを加圧、溶接
    するスポット溶接機において、上記負電極が接触する金
    属板の溶接スポット部近傍に接触させるための上記正電
    極とは別の第二正電極を有し、該第二正電極と上記負電
    極との間に低電流を発生させる低電流回路と、上記正電
    極と負電極との間に本電流を発生させる大電流回路とを
    備えるとともにこの低電流回路と大電流回路とをON状
    態とすることにより、本電流が上記正電極から上記負電
    極に流れた時、これを検知して低電流回路がOFF状態
    となるように形成したことを特徴とするスポット溶接
    機。
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JPH07106461B2 (ja) * 1991-10-01 1995-11-15 昭男 平根 スポット溶接機およびスポット溶接方法
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