JPH0687735B2 - 乳飲料 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は牛乳を利用した乳飲料に関する。

〔従来技術及び課題〕

茸類、特に、エノキ茸は癌の予防及び抑制等に効果があ
り、抗癌剤として有効に作用することが報告されてい
る。

このため、従来はエノキ茸をみそ汁等に入れて直接食用
することはもちろんのこと、乾燥した後に粉末化し、小
麦粉に配合してパンの素材に用いるなど、各種の利用形
態が提案されている。

ところで、一般に薬効成分の効能を発揮し、また、維持
するためには定期的に常用することが必要である。

しかし、従来のように食用のみに供する摂取形態では、
常用は容易でなく、結局、エノキ茸の効能が発揮されに
くいという課題が存在した。

また、牛乳は子供からお年寄りまで広く飲用される最も
ポピュラーな飲料であり、より栄養バランスが高められ
れば理想的である。

本発明はこのような従来の要請に応え、かつ存在する課
題を解決した乳飲料の提供を目的とするものである。

〔発明の概要〕

本発明に係る乳飲料は、牛乳に、少なくとも煮た後のエ
ノキ茸から抽出した液分を混合してなることを特徴とす
る。この場合、エノキ茸から抽出した液分は、75〜95重
量パーセントに対して２〜25重量パーセント程度とする
ことが最適であり、さらにグラニュー糖、乳酸菌又は香
料の一又は二以上の添加物を混合する。

エノキ茸と牛乳を組合わせて好適な理由は次の通りであ
る。まず、牛乳とエノキ茸における栄養素は第一表（日
本食品標準成分表の改訂に関する調査報告書から抜粋）
に示すように、その一部が相互に補完し合う関係を有す
る。例えば、エノキ茸にはカロリーやカルシウムはほと
んど含まないが、牛乳にはこれらの成分を比較的多量に
含む。一方、牛乳には繊維、ビタミンＡ、ビタミンB₁、
ナイアシンは希少であるが、エノキ茸にはこれらの成分
を比較的多量に含む。また、エノキ茸は煮た後に成分を
抽出するため、癖はほとんど無くなり、しかも、常用飲
料である牛乳と一緒に、エノキ茸の薬効成分も摂取でき
る。

〔発明の効果〕 このような本発明に係る乳飲料によれば、次のような顕
著な効果を奏する。

エノキ茸と牛乳の栄養素が相互に補完し合い、栄養
バランスの極めて良好な飲料を提供できる。

抗癌剤として有効なエノキ茸の常用が極めて容易と
なる。

味に癖がなく、牛乳と同様の飲み易さを維持でき、
飲料として最適である。

〔実施例〕

以下には、本発明に係る好適な実施例について詳細に説
明する。

乳飲料の混合比率の一例を第二表に示す。

なお、エノキ茸液は煮たエノキ茸から抽出した液分であ
る。

また、乳飲料の製造方法は次の通りである。

まず、沸騰したお湯により生のエノキ茸を煮て柔らかく
する。

煮た後のエノキ茸は大型ジューサ等を用いて流動化する
まで細かくし、この後、圧縮分離或は遠心分離等の液体
分離手段によってエノキ茸から液分を抽出する。なお、
液分を抽出した後の残渣物は乾燥させ、さらに粉末状に
することにより、例えば、パン製造の際に小麦粉等に配
合させることができる。

一方、抽出された液分と普通牛乳は前記第二表の混合比
率に従って計量するとともに、計量後の両者は混合攪拌
する。

そして、添加物であるグラニュー糖と香料を適量混合
し、うま味を調整する。

なお、このようにして製造した乳飲料は、例えば、350m
lのアルミニウム缶等に詰めて販売（保管）できる。

以上、実施例について詳細に説明したが本発明はこのよ
うな実施例に限定されるものではない。例えば、添加物
として、グラニュー糖、香料を示したが、乳酸菌でもよ
い。また、煮た後のエノキ茸から抽出した液分とは生の
茸類から抽出した液分を加熱して煮た液分を含む概念で
ある。その他、本発明の精神を逸脱しない範囲で任意に
変更できる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】75〜95重量パーセントの牛乳に、煮た後の
   エノキ茸から抽出した５〜25重量パーセントの液分と、
   グラニュー糖、乳酸菌又は香料の一又は二以上の添加物
   を混合してなることを特徴とする乳飲料。