JPH0687310A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JPH0687310A
JPH0687310A JP23810292A JP23810292A JPH0687310A JP H0687310 A JPH0687310 A JP H0687310A JP 23810292 A JP23810292 A JP 23810292A JP 23810292 A JP23810292 A JP 23810292A JP H0687310 A JPH0687310 A JP H0687310A
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JP
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wheel
vehicle
trailing
shock absorber
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JP23810292A
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English (en)
Inventor
Fumitaka Ando
文隆 安藤
Toshiro Kondo
敏郎 近藤
Yasuhiro Nakajima
康宏 中島
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アッパおよびロアラテラルリンクならびにア
ッパおよびロアトレーリングリンクを備えた車両のサス
ペンション装置において、車輪支持部材からアッパラテ
ラルリンクおよびアッパトレーリングリンクへの入力荷
重を低減する。 【構成】 車輪支持部材14および車体間に設けられる
緩衝装置18を介してアッパラテラルリンク20の車輪
支持部材への連結を行う。その際、アッパラテラルリン
クと緩衝装置との連結点20Bを、緩衝装置と車輪支持
部材との連結点18Aに対して下方にオフセットさせ
る。車輪支持部材からの荷重は、一旦緩衝装置に入力さ
れた後、車体とアッパラテラルリンクとに分散される。
このため、アッパラテラルリンクおよびアッパトレーリ
ングリンクへの入力荷重が低減し、その必要強度も低減
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のサスペンション
装置、特に、ラテラルリンクおよびトレーリングリンク
を備えたサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両のサスペンション装置として、例え
ば特公昭62−48602号公報に開示されているよう
に、各々車幅方向に延び、外端部が車輪を回転自在に支
持する車輪支持部材に連結されるとともに内端部が車体
に連結された3本のラテラルリンクと、車体前後方向に
延び、前端部がラバーブッシュを介して車体に連結され
るとともに後端部が上記車輪支持部材に連結されたトレ
ーリングアームとを有し、上記車輪支持部材に対する各
ラテラルリンクの連結点が車体前後方向の垂直面内で一
直線上に並ばない位置関係に設定されたサスペンション
装置が知られている。このサスペンション装置によれ
ば、車輪のバンプ時、リバウンド時および車輪に横力が
作用するときの車輪トー角変化およびキャンバ角変化を
望ましい傾向に制御することが可能となり、また、上記
トレーリングアーム前端の車体連結部に介設するラバー
ブッシュの硬度を車体前後方向には軟かく、車体上下方
向には固く設定することにより、車輪が小石に乗り上げ
た際等には車輪に作用する前後力を緩衝して車両の乗り
心地を向上させることができるとともに、制動時の車輪
の上下方向の異常振動を抑制してブレーキジャダーを効
果的に防止することができる。
【0003】しかしながら、上記のような構成とされた
サスペンション装置においては、トレーリングアームの
機能が、前後力とともに車輪の回転中心回りのモーメン
ト荷重を支持する機能を併有する関係上、該トレーリン
グアームが上下に幅の広い板状部材で構成されて重量が
増加するとともに、車輪支持部材との連結が少なくとも
上下2点で行われ、このため、3本のラテラルリンク等
とも連結される車輪支持部材が大型化する。その結果、
バネ下重量が増大して、車輪の路面追従性または接地性
が低下し、あるいはまた、大きな車輪支持部材によりデ
ィスクブレーキに対する通風が邪魔されて、そのブレー
キ冷却性能が低下する傾向となる。さらに、ピッチング
時の車体側面側からみた車輪の動きの瞬間回転中心がト
レーリングアームの車体支持点近傍に決定されるため、
該瞬間回転中心の変化幅も極く小さいものとなる。
【0004】これに対して、例えば特開昭60−613
18号公報に開示されているように、車体前後方向に配
置されるトレーリングアームを2本のリンクにより二又
状に上下に分岐して構成するとともに、上下に分岐され
た一方のリンク(ロアトレーリングリンク)の後端部を
車輪支持部材に連結し、他方のリンク(アッパトレーリ
ングリンク)の後端部を3本のラテラルリンクのうち上
方に位置するラテラルリンク(アッパラテラルリンク)
に連結したサスペンション装置が提案されている。これ
によれば、乗り心地の向上とブレーキジャダーの防止と
の両立が図れるとともに、車輪のバンプ時等のトー角等
の変化を制御できるという従来の利点を有しながら、ト
レーリングアームが軽量化されてバネ下重量が軽減され
るとともに、車輪支持部材に対するトレーリングアーム
後端部の連結点を1箇所減らせる分、該車輪支持部材の
小型軽量化が図れ、また、ブレーキディスクに対する通
風性を良くしてブレーキ冷却性が高められることにな
る。さらに、アッパトレーリングリンクがアッパラテラ
ルリンクに、ロアトレーリングリンクが車輪支持部材に
連結されているため、ラテラルリンク全長に対するラテ
ラルリンクの車体側連結点から各トレーリングリンクの
後端部の連結点までの長さの比が、両トレーリングリン
ク間で異なり、車輪がバンプした際の上下動がこの一方
側と他方側とで異なることになって、車輪のバンプ時に
は、両トレーリングリンクの後端部間の距離間隔が変化
して、車輪の動きの車体側面側から見た瞬間回転中心が
上方に変化することになる。したがって、この瞬間回転
中心が望ましい位置となるようにアッパラテラルリンク
におけるアッパトレーリングリンク後端部の連結点を調
整すれば、車両のピッチングを小さく制限することが可
能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のサスペンション装置においては、アッパラテラルリ
ンクの外端部が車輪支持部材の上端部に直接連結される
ようになっているので、車輪支持部材からの荷重がアッ
パラテラルリンクを介してアッパトレーリングリンクに
入力されることとなり、したがって、アッパラテラルリ
ンクさらにはアッパトレーリングリンクも上記荷重に対
して十分耐え得るよう高強度に構成する必要がある。こ
のため、アッパラテラルリンクおよびトレーリングリン
クの重量増大および大型化を余儀無くされてしまう、と
いう問題がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、アッパラテラルリンクおよびアッパト
レーリングリンクへの入力荷重を低減することができる
車両のサスペンション装置を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両のサス
ペンション装置は、車輪支持部材および車体間には一般
に緩衝装置が設けられていることに着目し、この緩衝装
置を介してアッパラテラルリンクの車輪支持部材への連
結を行うようにすることにより、上記目的達成を図るよ
うにしたものである。
【0008】すなわち、請求項1に記載したように、車
輪を回転自在に支持する車輪支持部材と、上下方向に延
び、上端部が車体に連結されるとともに下端部が前記車
輪支持部材の上端部に連結され、前記車輪の上下振動を
緩衝する緩衝装置と、車幅方向に延び、外端部が前記車
輪支持部材の上端部に連結されるとともに内端部が車体
に連結されたアッパラテラルリンクと、車幅方向に延
び、外端部が前記車輪支持部材の下端部に連結されると
ともに内端部が車体に連結されたロアラテラルリンク
と、車体前後方向に延び、前端部が車体に連結されると
ともに後端部が前記アッパラテラルリンクに連結された
第1トレーリングリンクと、を備えてなり、前記アッパ
ラテラルリンクの前記車輪支持部材への連結が、該アッ
パラテラルリンクの外端部を前記緩衝装置の車輪支持部
材側連結点に対して上下にオフセットした位置で前記緩
衝装置へ連結することにより、前記緩衝装置を介して行
われている、ことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の作用および効果】上記構成に示すように、本発
明に係る車両のサスペンション装置は、アッパラテラル
リンクの車輪支持部材への連結が緩衝装置を介して行わ
れているので、車輪支持部材からの荷重は、一旦緩衝装
置に入力された後、車体とアッパラテラルリンクとに分
散されることなる。このため、アッパラテラルリンクへ
の入力荷重が低減し、これによりアッパラテラルリンク
を介して第1トレーリングリンク(アッパトレーリング
リンク)に入力される荷重も低減されることとなり、ア
ッパラテラルリンクおよび第1トレーリングリンクの必
要強度も低減することができる。
【0010】したがって、本発明によれば、アッパラテ
ラルリンクにトレーリングリンクが連結されたサスペン
ション装置のメリット、すなわち、従来のようなトレー
リングアームを用いた場合に比してその車輪支持部材側
連結点の数を減少させることができるため車輪支持部材
の小型化が図れ、これにより、ばね下重量の低減を図る
ことができるというメリット、および、アッパラテラル
リンクに対するトレーリングリンクの連結点を適当に設
定することによりピッチングセンタのコントロール自由
度の増大を図り得るというメリットを確保した上で、ア
ッパラテラルリンクおよびトレーリングリンクの小型軽
量化によるばね下重量の一層の低減を図ることができ
る。
【0011】しかも、上記緩衝装置における車輪支持部
材の連結点とアッパラテラルリンクの連結点とが上下に
オフセットしているので、車輪バンプリバウンド時この
緩衝装置の両連結点間部分が1つのリンクとして機能す
ることとなり、これにより、次のような効果が得られ
る。
【0012】すなわち、サスペンション装置の占有スペ
ースを最小限に抑えるための方法として、アッパラテラ
ルリンクを短くすることが効果的であるが、アッパラテ
ラルリンクがロアラテラルリンクに比して極端に短いと
車輪バンプリバウンド時の車輪のキャンバ変化が大きく
なってしまう。しかしながら、本発明においては、上記
連結点オフセットによるリンク機能が生じるので、上記
オフセット量を適当に設定すれば、車輪バンプリバウン
ド時のキャンバ変化を小さくすることが可能となる。
【0013】また、上記構成に加え、請求項2に記載し
たように、第1トレーリングリンクの前端部を、前端お
よび後端部が車体および車輪支持部材の下端部等に連結
された第2トレーリングリンクの中間部位に連結するよ
うに構成すれば、これら第1および第2トレーリングリ
ンクにより、従来のトレーリングアームとしての機能を
果たすことができる。
【0014】この場合、請求項3に記載したように、第
1トレーリングリンクのアッパラテラルリンクへの連結
を、該アッパラテラルリンクの中間部位において行うよ
うに構成すれば、次のような効果が得られる。
【0015】すなわち、第2トレーリングリンクが車輪
支持部材の下端部に連結されている場合には、アッパラ
テラルリンクの車体側連結点および車輪支持部材側連結
点間の長さと該アッパラテラルリンクの車体側連結点お
よび第1トレーリングリンク連結点間の長さとの比(レ
バー比)に応じて、車輪バンプリバウンド時の第1およ
び第2トレーリングリンク後端部の上下変位量に差が生
じ、これに伴い第1および第2トレーリングリンク後端
部の前後変位量も互いに異なったものとなる。この前後
変位量の差異により車輪支持部材の瞬間回転中心も上下
に変位し、これにより、ピッチングセンタも上下に変位
することとなるが、上記レバー比を適当に設定すること
により、車輪バンプリバウンド時のピッチングセンタの
コントロール自由度の増大を図ることができる。また、
第2トレーリングリンクがロアラテラルリンクに連結さ
れている場合には、ロアラテラルリンクについてもアッ
パラテラルリンクと同様にレバー比を設定することがで
きるので、これら両レバー比を適当に組み合わせること
により、車輪バンプリバウンド時のピッチングセンタの
コントロール自由度を一層増大させることができる。
【0016】さらに、請求項4に記載したように、アッ
パラテラルリンクと緩衝装置とを、車体前後方向に延び
る軸線まわりにのみ回動自在に連結するようにすれば、
これにより緩衝装置が上下軸線まわりに回動するのを防
止することができるので、緩衝装置に回動防止のための
構造を特に設ける必要がなくなる。
【0017】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例について説明する。
【0018】図1は、本発明に係る車両のサスペンショ
ン装置の一実施例を示す斜視図であり、図2は、そのII
方向矢視図である。
【0019】本実施例に係る車両のサスペンション装置
は、リヤサスペンション装置であって、図1および2に
示すように、車輪12を回転自在に支持する車輪支持部
材14と、上下方向に延び、上端部が車体16に連結さ
れるとともに下端部近傍部分が車輪支持部材14の上端
部に連結され、車輪12の上下振動を緩衝する緩衝装置
18と、車幅方向に延び、外端部が緩衝装置18の下端
部に連結されるとともに内端部が車体16に連結された
アッパラテラルリンク20と、車幅方向に延び、外端部
が車輪支持部材14の下端部に連結されるとともに内端
部が車体16に連結された前後1対のロアラテラルリン
ク22、24と、車体前後方向に延び、前端部が車体1
6に連結されるとともに後端部が車輪支持部材14の下
端部に連結されたロアトレーリングリンク26(第2ト
レーリングリンク)と、車体前後方向に延び、前端部が
第2トレーリングリンク26の中間部位に連結されると
ともに後端部がアッパラテラルリンク20に連結された
アッパトレーリングリンク28(第1トレーリングリン
ク)とを備えてなっている。
【0020】図1に示すように、アッパラテラルリンク
20およびロアラテラルリンク22、24の両端各部
の、車体16、緩衝装置18および車輪支持部材14へ
の連結は、それぞれラバーブッシュを介して車両前後方
向の軸線まわりに回動可能に行われ、ロアトレーリング
リンク26の両端部の車体16および車輪支持部材14
への連結ならびにアッパトレーリングリンク28のロア
トレーリングリンク26への連結は、それぞれラバーブ
ッシュを介して車幅方向の軸線まわりに回動可能に行わ
れている。
【0021】上記アッパトレーリングリンク28は、ア
ッパラテラルリンク20の中央部位よりもやや緩衝装置
18側連結点寄りの部位において該アッパトレーリング
リンク28に連結されており、その連結部分の構成は、
図3に示すように、アッパラテラルリンク20に形成さ
れた貫通孔20aに前後1対のラバーブッシュ30、3
2を介してアッパトレーリングリンク28の後端部分2
8aが挿通固定される構成となっている。そして、これ
により、アッパトレーリングリンク28は、アッパラテ
ラルリンク20に対して3次元的に回動可能とされてい
る。また、車輪支持部材14と緩衝装置18との連結部
分についても、同様の連結構造により3次元的に回動可
能な構成となっている。
【0022】上記緩衝装置18は、その上部外周にコイ
ルスプリング34が配設されており、その上端部の車体
16への連結はラバーマウント36を介して行われてい
る。また、緩衝装置18の下部は、ブラケット38が嵌
着されることにより構成されており、該ブラケット38
の下端部は車両前後方向に2又分岐して車幅方向外方に
折れ曲がって延びている。
【0023】図4は、緩衝装置18のブラケット38と
アッパラテラルリンク20との連結部分の構成を詳細に
示す断面図である。図示のように、アッパラテラルリン
ク20の外端部にはボス部20bが形成されており、こ
のボス部20bには、樹脂製のブッシュ40を介してス
リーブ42が嵌め込まれており、このスリーブ42の両
側にブラケット38の1対の先端ボス部38aを位置さ
せた状態でスリーブ42および1対の先端ボス部38a
にボルト44を貫通させることにより、ブラケット38
とアッパラテラルリンク20との連結が行われている。
このボルト44は車両前後方向に延びるように設けられ
ており、これにより、緩衝装置18とアッパラテラルリ
ンク20との車両前後方向の軸線まわりの回動を可能な
らしめるとともに、緩衝装置18が上下軸線まわりに回
動してしまうのを防止するようになっている。なお、ア
ッパラテラルリンク20のボス部20bおよびスリーブ
42には、車両前後方向の抜止め防止用の凹凸が形成さ
れている。
【0024】次に本実施例の作用について説明する。
【0025】図2において、車輪12が、バンプあるい
はリバウンドすると、アッパラテラルリンク20および
ロアラテラルリンク22、24は、その車体側連結点2
0Aおよび22A、24Aまわりにそれぞれ揺動し、ア
ッパラテラルリンク20の緩衝装置18側連結点20B
およびロアラテラルリンク22、24の車輪支持部材1
4側連結点22B、24Bが上下動することとなり、ま
た、アッパラテラルリンク20のアッパトレーリングリ
ンク28との連結点20Cも上下動することとなる。
【0026】車輪12のバンプリバウンド時の連結点2
0Cの上方変位量は、図2に示すように、アッパラテラ
ルリンク20の連結点20Aおよび20B間の長さをL
1、連結点20Aおよび20C間の長さをL2とすれ
ば、連結点20Bの上下変位量に対して、L2/L1の
レバー比で変化することとなる。
【0027】本実施例に係るサスペンション装置は、車
輪12のバンプリバウンド時の連結点20Bおよび連結
点22B、24Bの上下変位量が等しくなるようにサス
ペンションジオメトリが設定されている。したがって、
車輪12のバンプリバウンド時の連結点20Cと連結点
22B、24Bとの上下変位量の比もL2/L1とな
る。しかして、連結点22B、24Bは車輪支持部材1
4上の点でもあるから、図1に示す、ロアトレーリング
リンク26後端部の車輪支持部材14側連結点26Aの
上下変位量に対する、アッパトレーリングリンク28後
端部のアッパラテラルリンク20側連結点すなわち連結
点20Cの上下変位量の比もL2/L1となる。そし
て、アッパトレーリングリンク28は剛体でありその長
さは変らないので、連結点26Aに対して連結点20C
が同じ量だけ上下できなかった分の長さに対応するアッ
パラテラルリンク20の前後方向変位が連結点20Cに
おいて生じ、これに伴い、アッパラテラルリンク20の
連結点20Bも増幅されて前方あるいは後方へ変位す
る。そして、この変位は、緩衝装置18を介して車輪支
持部材14へ伝達され、緩衝装置18と車輪支持部材1
4との連結点18Aは、ロアトレーリングリンク26後
端部の車輪支持部材14側連結点26Aに対して前方あ
るいは後方へ変位することとなる。
【0028】このように、連結点18Aが連結点26A
に対して前後方向に変位すると、車輪支持部材14の瞬
間回転中心が上下に変位し、これによりピッチングセン
タも上下に変位することとなるが、ピッチングを効果的
に抑制するためには、車輪12のバンプ時にピッチング
センタを上昇させることが肝要である。本実施例におい
ては、車輪12のバンプに伴い、連結点18Aが連結点
26Aに対して後方へ変位するようになっているので、
バンプにより車輪支持部材14の瞬間回転中心が上方変
位し、これによりピッチングセンタが上昇することとな
る。
【0029】以上詳述したように、本実施例に係る車両
のサスペンション装置は、上記ロアトレーリングリンク
26およびアッパトレーリングリンク28が車輪支持部
材14およびアッパラテラルリンク20に対して上記の
ように連結されているので、車輪12のバンプリバウン
ド時のピッチングセンタのコントロール自由度の増大を
図ることができる。
【0030】また、本実施例においては、アッパラテラ
ルリンク20の車輪支持部材14への連結が緩衝装置1
8を介して行われているので、車輪支持部材14からの
荷重は、一旦緩衝装置18に入力された後、車体16と
アッパラテラルリンク20とに分散されることなる。こ
のため、アッパラテラルリンク20への入力荷重が低減
し、これによりアッパラテラルリンク20を介してアッ
パトレーリングリンク28に入力される荷重も低減され
ることとなり、アッパラテラルリンク20およびアッパ
トレーリングリンク28の必要強度も低減することがで
きる。
【0031】したがって、アッパラテラルリンク20お
よびアッパトレーリングリンク28の小型軽量化が図
れ、これにより、ばね下重量の低減を図ることができ
る。
【0032】しかも、上記緩衝装置18と車輪支持部材
14との連結点18Aが緩衝装置18とアッパラテラル
リンク20との連結点20Bに対して上方にオフセット
しているので、車輪16のバンプリバウンド時この緩衝
装置18の両連結点間部分が1つのリンクとして機能す
ることとなる。すなわち、このリンクの挙動は、車輪1
2がバンプしたときに車輪支持部材14をネガティブキ
ャンバ方向に回動させるようになっている。したがっ
て、上記オフセット量を適当に設定することにより、た
とえアッパラテラルリンク20が短くても、上記連結点
オフセットによるリンク追加機能により、車輪バンプリ
バウンド時のキャンバ変化を小さくすることができる。
【0033】また、アッパラテラルリンク20と緩衝装
置18との連結が、車体前後方向に延びる軸線まわりに
のみに回動自在になされているので、緩衝装置18にそ
の上下軸線まわりに回動するのを防止するための構造を
特に設ける必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両のサスペンション装置の一実
施例を示す斜視図
【図2】図1のII方向矢視図
【図3】図1のIII-III 線断面図
【図4】図1のIV-IV 線断面図
【符号の説明】
12 車輪 14 車輪支持部材 16 車体 18 緩衝装置 20 アッパラテラルリンク 22、24 ロアラテラルリンク 26 ロアトレーリングリンク(第2トレーリングリ
ンク) 28 アッパトレーリングリンク(第1トレーリング
リンク)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転自在に支持する車輪支持部材
    と、 上下方向に延び、上端部が車体に連結されるとともに下
    端部が前記車輪支持部材の上端部に連結され、前記車輪
    の上下振動を緩衝する緩衝装置と、 車幅方向に延び、外端部が前記車輪支持部材の上端部に
    連結されるとともに内端部が車体に連結されたアッパラ
    テラルリンクと、 車幅方向に延び、外端部が前記車輪支持部材の下端部に
    連結されるとともに内端部が車体に連結されたロアラテ
    ラルリンクと、 車体前後方向に延び、前端部が車体に連結されるととも
    に後端部が前記アッパラテラルリンクに連結された第1
    トレーリングリンクと、を備えてなり、 前記アッパラテラルリンクの前記車輪支持部材への連結
    が、該アッパラテラルリンクの外端部を前記緩衝装置の
    車輪支持部材側連結点に対して上下にオフセットした位
    置で前記緩衝装置へ連結することにより、前記緩衝装置
    を介して行われている、ことを特徴とする車両のサスペ
    ンション装置。
  2. 【請求項2】 車体前後方向に延び、前端部が車体に連
    結されるとともに後端部が前記車輪支持部材の下端部ま
    たは前記ロアラテラルリンクに連結された第2トレーリ
    ングリンクを備えてなり、 前記第1トレーリングリンクの車体への連結が、該第1
    トレーリングリンクの前端部を前記第2トレーリングリ
    ンクの中間部位に連結することにより、該第2トレーリ
    ングリンクを介して行われている、ことを特徴とする請
    求項1記載の車両のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 前記第1トレーリングリンクの前記アッ
    パラテラルリンクへの連結が、該アッパラテラルリンク
    の中間部位において行われている、ことを特徴とする請
    求項2記載の車両のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】 前記アッパラテラルリンクと前記緩衝装
    置とが、車体前後方向に延びる軸線まわりにのみ回動自
    在に連結されている、ことを特徴とする請求項1、2ま
    たは3記載の車両のサスペンション装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100427312B1 (ko) * 2001-08-21 2004-04-14 현대자동차주식회사 자동차의 후륜 현가장치

Cited By (1)

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KR100427312B1 (ko) * 2001-08-21 2004-04-14 현대자동차주식회사 자동차의 후륜 현가장치

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