JPH0687089U - 自動車用収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車のステップ部に装着して種々の目的に
使用できるようにする。 【構成】 ステップ部２に、取付部１７またはロック部
材１９により、収納部１１をステップ部２のブラケット
３１に着脱自在に取付けるとともに、アームレスト３の
ポケット部４に着脱自在に取付ける。 【効果】 乗員の便宜を図ることができるとともに、車
内空間を有効利用できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車用収納箱に関するものであり、特に、ワンボックスカー等の車 内側に設けられる乗降用のステップ部に装着され、傘または清涼飲料水等の収容 ボックス、或いはごみ箱等として応用可能な自動車用多目的収納箱に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、特に、レジャー等の目的に使用されることが多いワンボックスカー 等では、車内美化のため車内にごみ箱を配置したり、缶ジュース等の清涼飲料水 を定位置に保持する収納ボックスを配置することがある。そして、例えば、前記 ごみ箱としては、前部座席の助手席側に取付けられるタイプのものがあり、また 、前記収納ボックスとしては、助手席前方のダッシュボード等に粘着により載置 固定されるタイプのものがある。

【０００３】 かかるごみ箱または収容ボックス等の自動車用収納箱は、乗員の便宜を図る意 味で需要が高い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の自動車用収納箱は、上記のように構成されているから、その取 付位置が一定であり、また、その使用目的も単一で、使い勝手において改善すべ き点がある。

【０００５】 ここで、例えば、ワンボックスカーにおいては、後部座席への乗降用のスライ ドドアの車内側に、乗員の車内外への出入を容易にするために段差状のステップ 部が設けられることがある。かかるステップ部の段差空間は、車内空間の有効利 用の観点から、乗降用以外の他の目的に使用することが考えられる。

【０００６】 そこで、本考案は、自動車の車内のステップ部に装着して種々の目的に使用す ることができる自動車用収納箱の提供を課題とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案にかかる自動車用収納箱は、ドアの内側に段差状に設けられた自動車の ステップ部に、上方を開口した箱状の収納部を配置するとともに、取付手段によ り前記収納部を前記ステップ部に着脱自在に取付けるものである。

【０００８】

【作用】

本考案においては、取付手段により収納部を自動車のステップ部に取付けるこ とにより、自動車用収納箱を車内のステップ部に装着して種々の目的に使用する ことができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を説明する。

【００１０】 図１は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を自動車のステップ部に取付けた 状態を示す断面図、図２は本発明の第一実施例の自動車用収納箱の平面図、図３ は本発明の第一実施例の自動車用収納箱の背面図である。図４は本発明の第一実 施例の自動車用収納箱を自動車のステップ部に取付けた状態を示す斜視図である 。図５は本発明の第一実施例の自動車用収納箱をごみ箱として使用した状態を示 す断面図である。図６は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を自動車のポケッ ト部に取付けた状態を示す斜視図、図７は本発明の第一実施例の自動車用収納箱 を自動車のポケット部に取付けた状態を示す断面図である。

【００１１】 図１乃至図３において、本実施例の自動車用収納箱１０は、収納部１１、蓋部 １５、取付部１７、ロック部材１９及び規制部２０を具備し、その全体を合成樹 脂材料、木質材料等の所定材料により成形されている。

【００１２】 前記収納部１１は、上方を開口した略台形箱状に形成され、その底板１２は、 図１に示すように、収納部１１の下端から若干上方に固着されている。図２に示 すように、前記底板１２には所定数（本実施例では９個）の円形の位置決孔１２ ａが穿設され、本実施例における収容物としての傘Ａの先端を挿通して位置決め するようになっている。収納部１１の下端の所定位置には、スポンジゴム等から なる防振部材１３が固着されている。また、収納部１１の上端の四隅部にはマグ ネットシートからなる固定部材１４が固着されている。

【００１３】 前記蓋部１５は、収納部１１の上端開口を覆うものであり、収納部１１の固定 部材１４に対向するその四隅部には、マグネットシートからなる固定部材１６を 固着している。これにより、蓋部１５を収納部１１に被せたときに、固定部材１ ４及び固定部材１６が磁気的に接合して、蓋部１５の収納部１１からの離脱を防 止するようになっている。なお、蓋部１５の中央部には略台形状の挿通孔１５ａ が穿設されるとともに、左右部には略三角形状の挿通孔１５ｂがそれぞれ穿設さ れている。なお、前記蓋部１５の挿通孔１５ａ，１５ｂの寸法は、傘Ａまたは缶 ジュース等の収容物を挿通または投入可能なものであればよい。

【００１４】 収納部１１の後面の上下方向略中央部には、アングル状の取付部１７が左右に 延設してビス等（図示略）により固定されている。取付部１７の垂直部分の左右 両側の所定位置には、それぞれショルダスクリュからなるロック部材１９が螺入 固定され、その軸部１９ａ及び軸部１９ａ先端のフランジ部１９ｂを後方へ突出 している。一方、本実施例の自動車用収納箱１０の取付部位である自動車１のス テップ部２の垂直面２ａには、前記ロック部材１９と対応する所定位置に、アン グル板状のブラケット３１がねじ等の締結部材３２により固定されている。また 、両ロック部材１９に対向する前記ブラケット３１の左右両側位置には、上下に 延びる長孔３１ａがそれぞれ穿設されている。

【００１５】 前記長孔３１ａは、図３の二点鎖線で示すように、上端をロック部材１９のフ ランジ部１９ｂより大径の円形状とし、その他の部分をロック部材１９のフラン ジ部１９ｂより小さい幅で、かつ、軸部１９ａより大きい幅の溝状としている。 そして、ロック部材１９のフランジ部１９ｂをブラケット３１の長孔３１ａの上 端の円形部分に挿通し、下方に案内摺動することにより、ロック部材１９のフラ ンジ部１９ｂが，ブラケット３１の裏面の長孔３１ａ側縁部に当接掛止され、ロ ック部材１９及び取付部１７を介して、収納部１１をブラケット３１に前後及び 左右への移動不能に取付けるようになっている。

【００１６】 また、前記取付部１７の水平部分の幅は、図７に示すように、本実施例の自動 車用収納箱１０の他の取付部位であるアームレスト３のポケット部４の側縁部の 幅と略同一とされ、取付部１７の垂直部分をアームレスト３のポケット部４に上 方から挿入して掛止するようになっている。

【００１７】 前記取付部１７及びロック部材１９は本実施例の第１の取付手段を構成すると ともに、取付部１７は第２の取付手段をも構成する。

【００１８】 収納部１１の後面の下端部は、平板状の規制部２０が左右に延設してビス等（ 図示略）により固定されている。前記規制部２０は、収納部１１を取付部１７及 びロック部材１９を介してブラケット３１に取付けたときに、その先端を自動車 １のステップ部２の垂直面２ａに当接させる幅に形成され、本実施例の自動車用 収納箱１０の取付時の位置決め、及び、取付後の後方への移動規制を行なうよう になっている。また、規制部１７は、収納部１１を取付部１７を介してアームレ スト３のポケット部４に取付けたときに、その先端をアームレスト３の垂直面に 当接させるよう構成することが好ましい。

【００１９】 次に、上記のように構成された本実施例の自動車用収納箱１０の取付作業を説 明する。

【００２０】 図１及び図４に示すように、自動車用収納箱１０は、通常は、収納部１１に蓋 部１５を被せた状態で、自動車１（例えばワンボックスカー）のスライドドアの 車内側に設けられる乗降用のステップ部２に取付けて使用される。この場合、ま ず、収納部１１を上方に浮かせた状態で後方に移動して、後面の取付部１７をス テップ部２のブラケット３１に接近させ、ロック部材１９のフランジ部１９ｂを 長孔３１ａの円形部分に挿通する。そして、収納部１１を下方に移動して、ロッ ク部材１９を長孔３１ａに沿って案内し、収納部１１の下端の防振部材１３をス テップ部２の床面２ｂに当接させる。これにより、自動車用収納箱１０のステッ プ部２への取付作業が完了する。

【００２１】 この取付作業時には、収納部１１後面の規制部２０の先端がステップ部２の垂 直面２ａに当接して、収納部１１の位置決めを容易にする。また、その取付作業 後は、ロック部材１９がブラケット３１の長孔３１ａに掛止され、自動車用収納 箱１０の前後及び左右への移動を規制して、規制部２０と協働して自動車用収納 箱１０をステップ部２の定位置に安定して保持する。更に、固定部材１４、１６ が互いに磁気的に接合し、収納部１１上端に蓋部１５を安定して保持する。

【００２２】 このようにしてステップ部２に取付けられた自動車用収納箱１０は、図１に示 すように、傘Ａを蓋部１５の挿通孔１５ａ，１５ｂから差込んで、収納部１１の 底板１２の位置決孔１２ａに先端を差込むことにより、例えば、雨天時に傘箱と して使用することができる。このとき、蓋部１５の挿通孔１５ａ，１５ｂ及び底 板１２の位置決孔１２ａが、傘Ａの基端部及び先端部を支持し、傘Ａの位置ずれ を防止して収納部１１内に安定して保持する。

【００２３】 また、自動車用収納箱１０は、図５に示すように、例えば、ごみ箱としても使 用することができる。この場合、ごみ袋Ｄを収納部１１内に展延し、その上端部 を収納部１１の上端に重合配置する。そして、蓋部１５を収納部１１に被せるこ とにより、固定部材１４及び固定部材１６が互いに磁気的に接合して、固定部材 １４及び固定部材１６間にごみ袋Ｄの上端部が挟持され、収納部１１内にごみ袋 Ｄが安定して保持される。

【００２４】 なお、ステップ部２に取付けた自動車用収納箱１０を取外すには、収納部１１ を上方に持上げた後、前方へ引張り、ロック部材１９をブラケット３１の長孔３ １ａから離脱させる。

【００２５】 更に、本実施例の自動車用収納箱１０は、必要に応じ、図６及び図７に示すよ うに、自動車１の中央座席５または後部座席（図示略）の側方に配置することも できる。この場合、自動車用収納箱１０をステップ部２のブラケット３１から取 外し、図６及び図７に示すように、アームレスト３に設けたドアポケット等のポ ケット部４の側縁部に、取付部１７の垂直部分を上方から差込んで取付ける。

【００２６】 次に、本考案による別の実施例を以下に説明する。なお、各実施例においては 上記第一実施例との相違点のみを説明し、上記第一実施例と同一の構成について は図面に同一符号を付してその説明を省略する。

【００２７】 図８は本発明の第二実施例の自動車用収納箱の平面図である。

【００２８】 図８において、第二実施例の自動車用収納箱１０は、蓋部１５の中央の挿通孔 １５ａに、缶ジュース等の清涼飲料水を挿入保持する保持孔４１ａを所定数（本 実施例では３個）形成したケース４１を嵌合保持したものである。これにより、 自動車用収納箱１０を、傘箱及びごみ箱以外にも、清涼飲料水を保持する清涼飲 料水ケースとしても使用することができる。

【００２９】 図９は本発明の第三実施例の自動車用収納箱の背面図である。

【００３０】 本実施例は、図９に示すように、両ロック部材１９に対向する前記ブラケット ３１の左右両側位置に、上下に延びる長孔３１ａではなく、左右に延びる長孔３ １ｂを穿設した点において上記各実施例と異なる。

【００３１】 即ち、ブラケット３１の長孔３１ｂは、図９の二点鎖線で示すように、自動車 用収納箱の背面側から見て、一端（図示の例では左端）をロック部材１９のフラ ンジ部１９ｂより大径の円形状とし、その他の部分をロック部材１９のフランジ 部１９ｂより小さい幅で、かつ、軸部１９ａより大きい幅の溝状としている。そ して、ロック部材１９のフランジ部１９ｂをブラケット３１の長孔３１ｂの左端 の円形部分に挿通し、右方に案内摺動することにより、ロック部材１９のフラン ジ部１９ｂが，ブラケット３１の裏面の長孔３１ｂ側縁部に当接掛止され、ロッ ク部材１９及び取付部１７を介して、収納部１１をブラケット３１に前後及び上 下への移動不能に取付けるようになっている。

【００３２】 なお、この場合、自動車の走行及び停止等に伴い、自動車用収納箱がブラケッ ト３１の長孔３１ｂ内を長さ方向に位置ずれすることを防止するために、長孔３ １ｂの溝状部分を円形部分に向かうほど小幅とする一方、例えば、ゴム等の弾性 材を利用して、前記ロック部材の軸部１９ｂを長孔３１ｂの側縁に弾性的に圧接 させて長孔３１ｂに挿着するようにすることが好ましい。これにより、ブラケッ ト３１への取付状態では、ロック部材１９の軸部１９ｂが長孔３１ｂの側縁に弾 性的に圧接保持されるため、自動車用収納箱がブラケット３１の長孔３１ｂ内を 容易に位置ずれすることはない。

【００３３】 この自動車用収納箱をブラケット３１に取付ける場合は、まず、収納部１１を 上方に浮かせた状態で後方に移動して、後面の取付部１７をステップ部２のブラ ケット３１に接近させ、ロック部材１９のフランジ部１９ｂを長孔３１ｂの円形 部分に挿通する。そして、収納部１１の下端の防振部材１３をステップ部２の床 面２ｂに当接させるとともに、収納部１１を床面２ｂ上を摺接して右方に移動し て、ロック部材１９を長孔３１ｂに沿って案内し、これにより、自動車用収納箱 １０のステップ部２への取付作業が完了する。

【００３４】 このように、上記実施例の自動車用収納箱１０は、スライドドアの車内側に段 差状のステップ部２を有する自動車１の前記ステップ部２に、上方を開口した略 台形箱状の収納部１１を配置するとともに、収納部１１の底板１２に位置決孔１ ２ａを設け、収納部１１の上端を蓋部１５により覆うとともに、蓋部１５に挿通 孔１５ａ，１５ｂを設け、第１の取付手段としての取付部１７及びロック部材１ ９により、前記収納部１１を前記ステップ部２のブラケット３１に着脱自在に取 付けるとともに、第２の取付手段としての取付部１７により、前記収納部１１を 前記ステップ部２とは異なる自動車１の内部の所定部位であるアームレスト３の ポケット部４に着脱自在に取付けるものである。

【００３５】 したがって、上記実施例は、第１の取付手段としての取付部１７及びロック部 材１９を介して、収納部１１を自動車１のステップ部２のブラケット３１に取付 けることにより、自動車用収納箱１０をステップ部２に取付けて、傘箱、ごみ箱 、清涼飲料水ケース等、種々の目的に使用することができる。その結果、乗員の 便宜を図ることができるとともに、車内空間を有効利用することができる。

【００３６】 特に、雨天時には、乗員が車内に持込む傘Ａの雫により車内のカーペット等が 濡れ、汚れの原因となったり、乗員に不快感を与える可能性があるが、上記実施 例の自動車用収納箱１０により、雨に濡れた傘Ａを収容して、かかる不都合を防 止することができる。また、上記実施例の自動車用収納箱１０は、その取付位置 をステップ部２及び中央座席５または後部座席のポケット部４のいずれかとする ことができ、乗員の都合に合せて変更することができ、乗員の便宜を一層図るこ とができる。更に、その使用目的も、傘箱、ごみ箱、清涼飲料水ケース等、多様 であり、使い勝手が良い。

【００３７】 ところで、上記実施例の自動車用収納箱１０は、ステップ部２以外に、ポケッ ト部４に取付けるよう構成されているが、本考案を実施する場合には、これに限 定されるものではなく、乗員の必要に応じて、ポケット部４以外の任意の部位、 例えば、座席の後部等に取付けるよう構成してもよい。また、ステップ部２への 取付手段も、ロック部材１９を省略して、取付部１７のみにて構成し、ブラケッ ト３１の代わりに取付部１７を嵌合保持可能な保持手段を設ける等の構成として もよい。

【００３８】 そして、上記実施例の収納部１１及び蓋部１５は、略台形状として構成されて いるが、内部に収容空間を形成できる限りにおいて、これを略長方形状等、他の 形状としてもよい。更に、底板１２の位置、位置決孔１２ａの数または形状、挿 通孔１５ａ，１５ｂの数または形状を適宜変更してもよい。

【００３９】 また、上記実施例の自動車用収納箱１０の収納部１１の下端に、傘Ａから滴る 滴を滞留させるトレイを着脱可能に取付ける構成としてもよく、この場合、車内 美化に一層貢献することができる。そして、上記実施例の自動車用収納箱１０は 、傘箱、ごみ箱等以外にも、他の収容物の収納に供してもよい。

【００４０】

【考案の効果】

以上のように、本考案にかかる自動車用収納箱は、ドアの内側に段差状に設け られた自動車のステップ部に、上方を開口した箱状の収納部を配置するとともに 、取付手段により前記収納部を前記ステップ部に着脱自在に取付けるものである 。

【００４１】 したがって、取付手段により収納部を自動車のステップ部に取付けることによ り、自動車用収納箱を車内のステップ部に装着して種々の目的に使用することが できる。その結果、乗員の便宜を図ることができるとともに、車内空間を有効利 用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を
自動車のステップ部に取付けた状態を示す断面図であ
る。

【図２】図２は本発明の第一実施例の自動車用収納箱の
平面図である。

【図３】図３は本発明の第一実施例の自動車用収納箱の
背面図である。

【図４】図４は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を
自動車のステップ部に取付けた状態を示す斜視図であ
る。

【図５】図５は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を
ごみ箱として使用した状態を示す断面図である。

【図６】図６は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を
自動車のポケット部に取付けた状態を示す斜視図であ
る。

【図７】図７は本発明の第一実施例の自動車用収納箱を
自動車のポケット部に取付けた状態を示す断面図であ
る。

【図８】図８は本発明の第二実施例の自動車用収納箱の
平面図である。

【図９】図９は本発明の第三実施例の自動車用収納箱の
背面図である。

【符号の説明】

１ 自動車 ２ ステップ部 １１ 収納部 １７ 取付部（取付手段） １９ ロック部材（取付手段）

フロントページの続き (72)考案者 佐藤 明義 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑１ 番地 豊田合成株式会社内 (72)考案者 石垣 幸夫 愛知県名古屋市名東区上社二丁目186番地 株式会社テクノアートリサーチ内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車内側の段差状のステップ部に配置され
   る上方を開口した箱状の収納部と、 前記収納部を前記ステップ部に着脱自在に取付ける取付
   手段とを具備することを特徴とする自動車用収納箱。