JPH0685989U - パイプ接続装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、輸送の際、梱包しやすいように分
解しておき、かつ使用者が簡単に組み立てが可能なパイ
プ接続装置の提供を目的にする。 【構成】 一方のパイプと他方のパイプを接続し、その
接続部をＥリングで固定するパイプ接続装置において、
上記Ｅリングの爪部に勾配を設けて構成した点に特徴を
有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、パイプを接続するパイプ接続装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図５は、パイプ接続装置を用いたホースリールセット製品の外観図である。こ のリールセット製品は、ハンドル６を回すことでドラム５にホース７を巻き取る ことができ、散水場所などの状況に応じたホース７の長さに調節することができ る。この構造を図６を用いて説明する。フレーム４から突起している第一ホース 継ぎ手２に水道蛇口から続くホースを接続し、ドラム５から出ている第二ホース 継ぎ手８にはドラム５に巻かれるホース７を接続させ、ドラム５に巻いたまま自 在なホース長さで散水ができるようになっている。 図７は水道水の流れに関係する部分だけを抜き出している。第一ホース継ぎ手 ２を水道蛇口から続くホースにつなぎ、第二ホース継ぎ手８は散水口に続くホー スを接続する。このとき、第一ホース継ぎ手２からドラム５の内部を通る接続管 ３を介して第二ホース継ぎ手８へと続いている。従来、この連結部にはＥリング ９が設置され、第一ホース継ぎ手２、第二ホース継ぎ手８は回転自在としていた 。

【０００３】 図８を用いて第一ホース継ぎ手２と接続管３の連結について説明する。まず、 接続管３に第一ホース継ぎ手２を挿入し連結する。そして、第一ホース継ぎ手２ と接続管３を固定させるためＥリング９で留める。このＥリング９は、図９に示 す形で爪部９ａ、爪部９ｂ、爪部９ｃがあり、これら３個の爪部に対応して第一 ホース継ぎ手２に孔２ａ、孔２ｂ、孔２ｃが施されている。これらＥリング９の 爪部９ａ、爪部９ｂ、爪部９ｃは、第一ホース継ぎ手２の孔２ａ、孔２ｂ、孔２ ｃを経て、接続管３の溝３ａに差し込まれ第一ホース継ぎ手２が接続管３から抜 けないように固定している。図１０は、第一ホース継ぎ手２と接続管３がＥリン グ９で固定された状態を示す断面図である。 同様に、接続管３に第二ホース継ぎ手８を挿入し、Ｅリング９を用いて連結部 を固定する。なお、溝３ａの溝は一周続いており、連結時のホース継ぎ手の回転 を自在にしている。また、接続管３のＯリング３ｂ、Ｏリング３ｃは、連結時の 水もれを防いでいる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のようにした従来のＥリング９では、リールセット製品の組み立て段階に おいて接続管３に第一ホース継ぎ手２を挿入した後、Ｅリング９の爪部９ａ、爪 部９ｂ、爪部９ｃを第一ホース継ぎ手の所定の孔２ａ、２ｂ、２ｃに差し込み接 続部分を固定していた。そのため、大変手間が掛かり、正確性も欠いていた。ま た、使用者にこのＥリング９の取り付け作業をしてもらうことは困難であった。 これらの問題があるため、出荷時にはすべて組み立てた状態で梱包し、輸送し ていた。そこで、蛇口側ホースを第一ホース継ぎ手２に接続し、その蛇口側ホー スは、第一ホース継ぎ手２から円を描くように梱包していた。しかし、第一ホー ス継ぎ手２付近で折れ癖がつくというような問題があった。 さらに、図６に示すように第一ホース継ぎ手２がフレーム４より特殊な形状で 突起しているため、輸送途中において第一ホース継ぎ手２の破損という問題があ った。この問題に対する梱包時の解決策として、第一ホース継ぎ手２のまわりに 破損防止のため、突起している特殊な形状に合わせた詰め物をしていた。 また、古くなったホースの交換、及び老化したパッキン交換を行う際、その交 換作業終了時に、使用者がＥリング９を取り付けられないといった問題があった 。その上、分解時にはこのＥリング９は小さな部品であるため、紛失してしまう という問題もあった。 本考案は、輸送の際、梱包しやすいように分解しておき、かつ使用者が簡単に 組み立てが可能なパイプ接続装置の提供を目的にする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案に係るパイプ接続装置は、一方のパイプと 他方のパイプを接続し、その接続部をＥリングで固定するパイプ接続装置におい て、上記Ｅリングの爪部に勾配を設けて構成した点に特徴を有する。

【０００６】

【作用】

この考案は、上記のようにしたので、ホース継ぎ手と接続管の連結が、挿入す るだけで固定することまでが一挙動で行える。

【０００７】

【実施例】

図１は、この考案に係るＥリング１の一実施例を示す斜視図である。これは、 従来のＥリング９爪部の片面に勾配をつけたものである。図２に示すように、勾 配部１ｄを挿入口に向けてＥリング１の爪部１ａ、爪部１ｂ、爪部１ｃを第一ホ ース継ぎ手２の対応する孔２ａ、孔２ｂ、孔２ｃに装着しておく。 そして、接続管３にＥリング１が装着されている第一ホース継ぎ手２を挿入す る。やがて、第一ホース継ぎ手２に装着されているＥリング１の爪部１ａ、爪部 １ｂ、爪部１ｃは、接続管３の先端に突き当たる。しかし、Ｅリング１の爪部１ ａ、爪部１ｂ、爪部１ｃには勾配が付いているので、第一ホース継ぎ手２を強く 押し込むと勾配部１ｄに力がかかり、図３のように一瞬Ｅリング１が外側に押し 開かれる。それと同時に、第一ホース継ぎ手２は接続管３の所定の位置まで押し 込むことができる。そして、図４のように、第一ホース継ぎ手２に装着されてい るＥリング１の爪部１ａ、爪部１ｂ、爪部１ｃが接続管３の溝３ａに差し込まれ 連結部を固定する。これは、抜き差し方向にのみを固定し、回転方向は固定され ない。

【０００８】 第二ホース継ぎ手８に従来のＥリング９を使用することができ、また、第二ホ ース継ぎ手８にこの考案に係るＥリング１を使用することもできる。その場合、 第二ホース継ぎ手８にもＥリング１を、挿入口側に勾配部１ｄを向けあらかじめ 装着させ、接続管３に第二ホース継ぎ手８を挿入し固定させる。

【０００９】

【効果】

この考案のパイプ接続装置によれば、ホース継ぎ手と接続管との連結が簡単に できる。それに伴い、生産工程が短縮でき、コストダウン及び生産能力の拡大が 図れる。さらに、ホース継ぎ手を外して運送し、使用者が組み立てることが可能 となる。よって、突起しているがために破損しやすかった第一ホース継ぎ手２を 取り外して出荷ができるようになる。これにより問題となっていた特殊な形状の 突起物はなくなり、簡単な詰め物で梱包することができるようになり、梱包する 箱を従来よりも小さくすることができる。 また、蛇口側ホースがついた第一ホース継ぎ手２は接続管３から分離させて梱 包するため、蛇口側ホースの折れ癖がつくことなく運搬することができる。分解 時には、Ｅリング１はそれぞれホース継ぎ手に装着されているので、Ｅリング１ を紛失することもなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この考案に係るＥリングの斜視図であ
る。

【図２】図２は、この考案の実施例を示す断面図であ
る。

【図３】図３は、この考案の実施例を示す断面図であ
る。

【図４】図４は、この考案の実施例を示す断面図であ
る。

【図５】図５は、リールセット製品の外観図である。

【図６】図６は、図５の全体図である。

【図７】図７は、図６の一部分を抜き出した図である。

【図８】図８は、従来例を示す側面図である。

【図９】図９は、従来のＥリングの斜視図である。

【図１０】図１０は、従来例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ Ｅリング １ａ 爪部 １ｂ 爪部 １ｃ 爪部 １ｄ 爪勾配部 ２ 第一ホース継ぎ手 ２ａ 孔 ２ｂ 孔 ２ｃ 孔 ３ 接続管 ３ａ 溝 ３ｂ Ｏリング ３ｃ Ｏリング ４ フレーム ５ ドラム ６ ハンドル ７ ホース ８ 第二ホース継ぎ手 ９ Ｅリング ９ａ 爪部 ９ｂ 爪部 ９ｃ 爪部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方のパイプと他方のパイプを接続し、
   その接続部をＥリングで固定するパイプ接続装置におい
   て、上記Ｅリングの爪部に勾配を設けて構成したパイプ
   接続装置。