JPH0685241U - 簡易封帯付封筒用の用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリンタ等の印字装置を用いて宛名等を印字
でき、かつ封函が容易な簡易封帯付の封筒を作成するの
に用いる用紙を提供する。 【構成】 封筒表紙部及び封函部のフラップが連接され
た封筒一枚当りに相当する領域の多数を切取り線を介し
連設して有した連続用紙であって、封筒表紙部の裏面に
は上記フラップに隣接する辺を除いた三辺の縁部にコ字
状に連続する粘着糊層が設けられ、かつ上記フラップの
裏面には該フラップを封筒本体に折返して封函する際の
フラップ接着用の粘着糊層が設けられた封筒表紙用の第
１の用紙と、上記各封筒表紙部の裏面を覆って上記コ字
状の粘着糊層により接着されて該封筒表紙部と共に封筒
本体を形成する封筒裏表紙用の第２の用紙と、フラップ
裏面に設けられたフラップ接着用の粘着糊層を、剥離剤
を介して覆う剥離紙用の第３の用紙とを備え、第２の用
紙と第３の用紙が同質の紙で構成されている用紙。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、プリンタ等の印字装置を用いて宛名等を印字できるように工夫さ れた構造を有する封函が容易な封筒用の用紙に関するものである。

【０００２】

【従来技術】

会社等においての種々の書類の郵送や、個人的な手紙の郵送のために用いられ ている封筒については、その使用の際の便宜を図るなどの目的によって従来から 様々な形で工夫された構造を有するものが提案されている。

【０００３】 例えば、中に封入された書類に印字した郵送先の宛名が透明なフィルムを通し て見えるように工夫された窓付封筒や、宛名自体は手書きや印字ラベルの貼着に よるものの、書類の収納後における封函を簡単に行えるように封函用フラップの 裏面に粘着糊（例えばアドヘア糊や再湿糊）を塗布してこれを剥離紙で被覆した もの、が現在のところ広く実用化されている。

【０００４】 また近時においては、製袋加工されていて所定寸法（単位）毎に切り離しでき る切取り線が刻設され、かつ、いわゆるパソコン等で所定の宛名情報を管理，出 力できるように工夫された情報をプリンタ等で連続的に印字できるようにした連 続用紙形式の封筒用紙も提案されている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した透明フィルムによる窓付封筒では中に封入する書面の 宛名が透明窓に位置するようにしなければならないので、特殊な書面を用いなけ ればならないとか、封入作業に注意を要するという問題が有り、また、封函用フ ラップの裏面に粘着糊を塗布して剥離してこれを覆った簡易封函型の封筒は、大 量の封書を発送するには宛名書きやラベル貼着の作業に大きな負担がかかるため に、封筒表面に直接プリンタで印字できる方式に比べて能率が低いという問題が 有る。

【０００６】 更に、上記のように近時提案されているパソコン等を利用して印字できるよう にされた連続用紙形式の封筒用紙では、プリンタ用紙での印字の際に該用紙の引 っ掛かりなどによって用紙送りのジャム発生が起こらないようにするため、封函 フラップに粘着糊を塗布し剥離紙でこれを被覆する簡易封函型の封筒とすること ができず、再湿糊や水溶性糊で封函を行なわねばならず、作業が煩雑であるとい う欠点があった。

【０００７】 このような問題から、少量あるいは大量の封書の発送作業の合理化、省力化を 実現するために、パソコンとプリンタを用いて管理した宛先情報を機械的に容易 に多数の封筒に印字でき、しかも封函作業を容易に行なうことができる構造をも った封筒が要望されていた。

【０００８】 本考案はこのような観点から上記の要望を実現できる新規な構造を有する封筒 用紙の提供を目的としてなされたものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を実現するためになされた本考案よりなる簡易封帯付封筒用の用紙の 特徴は、封筒表紙部及び封函部のフラップが仕切り線を介して連接された封筒一 枚当りに相当する領域の多数を切取り線（例えばミシン目等）を介し一方向に連 設して有すると共に、この連設された各領域の左右縁部にマージナル穴が設けら れた連続用紙であって、上記封筒表紙部の裏面には上記フラップに隣接する辺を 除いた三辺の縁部にコ字状に連続する粘着糊層が設けられ、かつ上記フラップの 裏面には該フラップを封筒本体に折返して封函する際のフラップ接着用の粘着糊 層が設けられた封筒表紙用の第１の用紙と、上記各封筒表紙部の裏面を覆って上 記コ字状の粘着糊層により接着されることで該封筒表紙部と共に封筒本体を形成 する封筒裏表紙用の第２の用紙と、上記各領域のフラップ裏面に設けられたフラ ップ接着用の粘着糊層を剥離剤を介して覆う剥離紙用の第３の用紙とを備え、該 第２の用紙と第３の用紙は同質の用紙であるように構成したところにある。

【００１０】 本考案は、上記連続用紙形式に代えてカット紙形式とすることもでき、この場 合には、例えばＡ４やＢ５等のカセットケースに当該カット紙形式の用紙を入れ てレーザービームプリンタ（ＬＢＰ）に供することもできるので、用紙にマージ ナル穴を設けることは必要ない。

【００１１】 本考案における上記連続用紙形式の用紙（あるいはカット紙形式の用紙）にお ける第２の用紙及び第３の用紙は、封函フラップの粘着糊層に接する部分に予め 剥離剤（剥離性ニス等）を塗布した一枚の紙を、第１の用紙裏面に貼着し、これ に先立ってあるいはこの貼着の後に打抜き加工を行ない、これによって、打抜き 加工線で区画された一方の封函フラップ裏面に接する部分（第３の用紙部分）を 剥離紙とし、第１の用紙である封筒表紙部の裏面に接する裏表紙部分（第２の用 紙部分）は該第１の用紙の粘着糊層に接着させて封筒本体を形成させることもで きる。このようにすれば、例えば第１の用紙と第２の用紙のいずれにも連続用紙 を用い、これらの用紙裏面の所定位置に粘着糊層及び剥離性ニス層を塗布形成し て重ね合わせるようにし、その後、切取り線（ミシン目）加工や打抜き加工（ハ ーフカット加工）を行なうようにすることも出来る。

【００１２】 以上の構成を有する本考案の簡易封帯付封筒用の用紙によれば、プリンタ装置 を用いて機械的に宛先情報を印字することができ、しかもこの印字に際してのジ ャム発生等の虞れも殆どない。

【００１３】 なお本考案の用紙により形成される封筒は、いわゆる和封筒、洋封筒のいずれ であってもよい。

【００１４】

【実施例】

以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明する。

【００１５】 図１〜図５は、連続用紙型形式の簡易封帯付封筒用の用紙を示したものであり 、図１は封筒の表紙部１と封函部フラップ２が仕切り線（折線）３を介して連接 された領域１０を、折りミシン目線１１を介して多数連設された長尺の連続用紙 としての第１の用紙Ａを示し、この用紙の左右両側縁部にはマージナル穴１２が 長尺方向に沿って形成されている。

【００１６】 図２は、この第１の用紙Ａの裏面を示し、各領域１０の表紙部１の裏面には、 仕切り線３に接する辺を除く矩形の三辺の縁部に沿ってコ字状に粘着糊層４１が 塗布形成され、封函フラップ部２の裏面には、仕切り線３に沿って直線状に該フ ラップを封筒本体に折返し接着するための粘着糊層４２が形成されている。

【００１７】 図３は、上記第１の用紙Ａの裏面に貼着されるための第２の用紙Ｂ及び第３の 用紙Ｃを示したものであり、本例では、長尺の用紙に、上記封函フラップ部２の 裏面を覆う剥離紙部分である第３の用紙Ｃに剥離性ニス層５１を塗布形成し、ま た切断線５３で切断して該第２の用紙Ｂ及び第３の用紙Ｃが連接した一枚づつの 用紙が形成される。

【００１８】 図４は、以上のように形成した第２の用紙Ｂ及び第３の用紙Ｃが連接した一枚 づつの用紙を、第１の用紙Ａの裏面に位置合わせして貼着した状態を示したもの であり、これによって、第１の用紙の表紙部１の裏面にはコ字状の粘着糊層４１ を介して第２の用紙Ｂである封筒裏表紙部が接着されて封筒本体を形成し、封函 フラップ部２には、粘着糊層４２により第３の用紙Ｃである剥離紙が剥離性ニス 層５２を介して接着される。その後、第２の用紙Ｂ及び第３の用紙Ｃの間にハー フカット打抜き線５２が加工される。図５は、図４のＡ〜Ａ線の断面図を示した ものである。

【００１９】 以上のように第１の用紙〜第３の用紙を用いて形成された連続用紙型形式の封 筒用の用紙を、所定のトラクターフィーダを有するプリンタにセットし、このプ リンタに接続した例えばパソコン（いずれも図示せず）の出力に応じて、連続用 紙で有る第１の用紙Ａを送りながら、表紙部１の所定位置に適宜宛名を印字し、 その後、切取り線である折りミシン目１１で各領域毎に用紙を切断することで、 所定の封筒本体の表紙部表面に宛名がプリンタで印字され、かつ封函フラップ部 の粘着糊層４２を剥離紙である第３の用紙Ｃで被覆した封筒が完成する。

【００２０】 したがって、この製造された封筒に所定の送付書類を封入した後、剥離紙であ る第３の用紙Ｃを除去し、封函フラップ２を仕切り線３で折返して封筒本体の裏 面に接着することで封書作成作業を簡易に終了することができる。

【００２１】 以上のように本例の用紙を用いることにより、簡易にかつ能率よく封書の発送 作業を行なうことができるという利点があり、またプリンタによる印字の際にも ジャムの発生殆どないために、ジャム発生に伴う破損した宛名分の封筒を再度印 字することによる作業の手間、用紙の無駄を無くすことができる。

【００２２】 なお本考案がこの実施例に限定されるものでないことはいうまでもない。

【００２３】

【考案の効果】

本考案によれば、以下の効果が得られる。

【００２４】 製造工程が簡単であるため、低価格に封筒用紙を提供できる。

【００２５】 プリンタで宛名を封筒表面に直接印字出来るので、パソコンなどを利用して 管理した宛先情報を用いて効率よく印字ができ、発送業務の合理化，省力化が実 現できる。

【００２６】 用紙の封筒本体部分と封函フラップ部分の厚みが実質的に同じで連続してい るため、インパクトプリンタでもノンインパクトプリンタでも印字の際にジャム の発生が殆どなく、奇麗な印字が可能であり、特に第２の用紙と第３の用紙に一 枚の紙を用い、更にはこれに連続用紙を用い、これを第１の用紙に貼着後に所定 の打抜き加工を行なうようにする場合には、用紙の構造に由来するジャム発生の 虞れの考慮は実質的に解消できる。

【００２７】 印字が終了した用紙を適宜ミシン目等で裁断した封筒は、剥離紙で被覆され た粘着糊塗布の簡易封帯部分を有しているので、封書を封入後、剥離紙を除去し て封函フラップを折返して封筒本体に貼着するだけで封函作業を簡易にかつ能率 よく行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の封筒用用紙に用いられる第１の用紙の
表面図、

【図２】図１の第１の用紙の裏面図、

【図３】同封筒用用紙に用いられる第２の用紙及び第３
が連接した用紙の裏面図、

【図４】図３の用紙を図１の用紙裏面に貼着した状態を
示した図、

【図５】図４のＡ−Ａ線の断面図。

【符号の説明】

Ａ・・・第１の用紙、Ｂ・・・第２の用紙、Ｃ・・・第
３の用紙、１・・・表紙部、２・・・封函フラップ部、
３・・・仕切り線、１０・・・封筒の領域、１１・・・
折りミシン目、１２・・・マージナル穴、４１・・・コ
字状の粘着糊層、４２・・・封函フラップ部裏面の粘着
糊層、５１・・・剥離性ニス層、５２・・・ハーフカッ
ト打抜き線、５３・・・切断線。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 封筒表紙部及び封函部のフラップが連接
   された封筒一枚当りに相当する領域の多数を切取り線を
   介し一方向に連設して有すると共に、この連設された各
   領域の左右縁部にマージナル穴が設けられた連続用紙で
   あって、上記封筒表紙部の裏面には上記フラップに隣接
   する辺を除いた三辺の縁部にコ字状に連続する粘着糊層
   が設けられ、かつ上記フラップの裏面には該フラップを
   封筒本体に折返して封函する際のフラップ接着用の粘着
   糊層が設けられた封筒表紙用の第１の用紙と、上記各封
   筒表紙部の裏面を覆って上記コ字状の粘着糊層により接
   着されることで該封筒表紙部と共に封筒本体を形成する
   封筒裏表紙用の第２の用紙と、上記各領域のフラップ裏
   面に設けられたフラップ接着用の粘着糊層を剥離剤を介
   して覆う剥離紙用の第３の用紙とを備え、該第２の用紙
   と第３の用紙は同質の用紙であることを特徴とする連続
   紙形式の簡易封帯付封筒用の用紙。
2. 【請求項２】 封筒表紙部及び封函部のフラップが連接
   された封筒一枚当りに相当する領域の少なくとも二つが
   切取り線を介し連設して設けられたカット紙であって、
   封筒表紙部の裏面にはその矩形四辺の上記フラップに隣
   接する辺を除いた三辺の縁部にコ字状に連続する粘着糊
   層が設けられ、かつ上記フラップの裏面には該フラップ
   を封筒本体に折返して封函する際のフラップ接着用の粘
   着糊層が設けられた封筒表紙用の第１の用紙と、この各
   封筒表紙部の裏面を覆って上記コ字状の粘着糊層により
   接着されることで該封筒表紙部と共に封筒本体を形成す
   る封筒裏表紙用の第２の用紙と、上記各領域のフラップ
   裏面に設けられたフラップ接着用の粘着糊層を剥離剤を
   介して覆う剥離紙用の第３の用紙とを備え、該第２の用
   紙と第３の用紙は同質の用紙であることを特徴とするカ
   ット紙形式の簡易封帯付封筒用の用紙。
3. 【請求項３】 請求項１又は２において、第２の用紙と
   第３の用紙は、打ち抜き線を介し連設している一枚の用
   紙からなることを特徴とする簡易封帯付封筒用の用紙。