JPH0684293U - 遠赤外線加熱連続炉 - Google Patents

遠赤外線加熱連続炉

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JPH0684293U
JPH0684293U JP2859893U JP2859893U JPH0684293U JP H0684293 U JPH0684293 U JP H0684293U JP 2859893 U JP2859893 U JP 2859893U JP 2859893 U JP2859893 U JP 2859893U JP H0684293 U JPH0684293 U JP H0684293U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な構造になることによる装置コストの増
大や補修等の困難化、あるいは炉内の対流による被加熱
物の汚染等の発生を伴うことなく、被加熱面を均一に加
熱できる遠赤外線加熱連続炉を提供する。 【構成】 ブラウン管68を移動しつつ加熱するブラウ
ン管処理炉60に用いられる遠赤外線ヒータ10は、ブ
ラウン管68の移動方向に直角な幅方向における中央部
から両端部に向かって放射体の温度が高くなるようにさ
れているため、両端部側の遠赤外線の放射量が多くな
る。したがって、被加熱面であるブラウン管表面70に
対向する一面(上面)にのみ遠赤外線ヒータ10を配置
しても、ブラウン管68の両端部の熱放散による温度低
下が、その両端部により多くの遠赤外線が放射されるこ
とによって好適に防止されて、均一な加熱が可能とな
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、被加熱物を移動させつつ遠赤外線によって連続的に熱処理、乾燥、 あるいは焼成等を行う加熱炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工業製品の処理、乾燥等に用いられる加熱炉には、燃焼ガスすなわち熱風を炉 内に循環させる対流式や、炉内に電気ヒータを配置してこの放射熱およびこれに 引き起こされる対流によって加熱する形式のものが一般に用いられてきたが、こ れらの形式の炉では被加熱物がその表面からのみ受熱するため、特に厚肉の被加 熱物では被加熱物の内外の温度差が大きくなって割れや変形が生じ易いという問 題があった。そこで近年は例えば特開昭63−25483号公報や特開平3−1 47231号公報に示されるように、放射体を加熱し、この放射体から発生する 遠赤外線で被加熱物を加熱するということが行われている。このようにすれば、 遠赤外線は被加熱物内部に吸収され易い性質を有するため、その内部で熱エネル ギーに変換されて被加熱物が均一に加熱されるのである。したがって、様々な肉 厚の被加熱物を歩留り良く且つ効率良く処理することができる。この遠赤外線加 熱は厚肉品を内外均一に加熱できるという利点があるため、ブラウン管等の電子 管内を略真空にするためのブラウン管排気炉や、セラミック成形体の脱脂炉、ガ ラス製品の焼鈍炉、ブラウン管のコーティング処理炉などに利用されている。
【0003】
【考案が解決すべき課題】
ところが、遠赤外線ヒータの有効面積に対してある程度以上の面積を有する被 加熱物を加熱する場合は、その加熱したい一方の面からのみ加熱すると、被加熱 物の端部は熱放散のため温度が充分に上昇せず、被加熱物全体の温度は不均一と なる。そこで従来、例えばブラウン管のコーティング処理などの一面のみを加熱 すれば良い場合でも、均熱を図るため、前記特開昭63−25483号公報に示 されるように遠赤外線放射体を炉体の上面および側面の3面以上に配置したり、 特開平3−152387号公報に示されるように遠赤外線放射体に加えて熱風を 炉内に循環させる加熱炉が提案されている。
【0004】 しかしながら、前者の加熱炉では、遠赤外線放射体を数多く必要とするため装 置コストやランニングコストが高くなったり、補修等が困難になるという問題が あった。また、後者の加熱炉においても、熱風循環装置が組み込まれることによ り装置が複雑になって補修等が困難に且つコストも高くなるとともに、炉内の対 流のために被加熱物に不純物が付着して汚染されるという問題点があった。すな わち、何れの装置においても均一に加熱するという目的は達せられるものの、何 らかの弊害を伴っていたのである。なお、被加熱物の前記幅方向の長さに対して 数倍以上の同方向の長さの遠赤外線ヒータを用いれば、従来の遠赤外線ヒータに よっても被加熱物表面の均一な加熱が可能になるが、その場合には、被加熱物の 大きさに対して加熱炉の大きさが異常に大きくなり、設備の専有面積増大、熱効 率低下、コスト増大等の問題が生じる。
【0005】 本考案は、以上の事情を背景に為されたものであって、その目的は、前述のよ うな複雑な構造になることによる装置コストの増大や補修等の困難化、あるいは 炉内の対流による被加熱物の汚染等の発生を伴うことなく、被加熱面を均一に加 熱できる遠赤外線加熱連続炉を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本考案は、遠赤外線を放射する放射体を含む少 なくとも一つ以上の遠赤外線ヒータを備え、被加熱物を所定の方向に移動させつ つ前記遠赤外線ヒータにより加熱する遠赤外線加熱連続炉であって、前記遠赤外 線ヒータは、前記被加熱物の移動方向に直角な幅方向における、前記放射体の中 央部から両端部に向かうにしたがって該放射体の温度を高くすることにより、単 位面積当たりの遠赤外線の放射量を多くするものであることを要旨とする。
【0007】
【作用および考案の効果】 このようにすれば、遠赤外線の放射量は、固体表面から発する熱放射エネルギ ーの一般式にしたがって温度の四乗に比例するため、放射体の温度を制御するこ とにより、きわめて容易に単位面積当たりの遠赤外線の放射量を制御できる。し たがって、連続炉において被加熱物の移動方向に直角な幅方向における、前記放 射体の中央部から両端部に向かうにしたがってその温度を高くすることにより、 両端部側の遠赤外線の放射量を中央部よりも多くできて、被加熱物端部の熱放散 による温度低下が、その部分に与えられる遠赤外線量が中央部より多くされるこ とによって補われるため、従来のように遠赤外線放射体を側面に備えたり熱風発 生源を併用することなく、被加熱物の目的とする一面(被加熱面)に対向する一 面のみに遠赤外線ヒータを配置するだけで被加熱面を均一に加熱することが可能 となる。すなわち、加熱炉の大型化、コストの増大、補修等の困難化や被加熱物 の汚染を伴うことなく、均一な加熱が可能である。
【0008】 また、好適には前記放射体の加熱源として、前記幅方向における所定の長さに わたって燃焼部を備え、該燃焼位置の中央部から両端部に向かって連続的または 段階的にガスの燃焼量が多くなるガスバーナを用いるか、または、前記幅方向に おける中央部から両端部に向かって連続的または段階的に発熱量が多くなる電気 ヒータを用いることにより、容易に前記幅方向における、前記放射体の中央部か ら両端部に向かうにしたがって該放射体の温度を高くすることができて、両端部 側の単位面積当たりの遠赤外線の放射量を多くして、被加熱物の一面を均一に加 熱することが可能となる。
【0009】
【実施例】
以下に、本考案の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0010】 図1は、本発明の加熱炉に使用される遠赤外線ヒータ10の一例を示す一部切 欠平面図であり、図2乃至図5は遠赤外線ヒータ10の断面および要部を示す図 である。この遠赤外線ヒータ10はSS鋼板あるいはSUS鋼板等により略長手 状箱型に形成された高温ガス発生部12とそれよりも薄い平箱状の高温ガス通路 部14とからなり、それら高温ガス発生部12と高温ガス通路部14の下面には 遠赤外線放射面15が設けられている。
【0011】 高温ガス発生部12には、その内部に高温ガス発生部12の長手方向に所定の 長さをもつパイプ式ラインバーナ(以下、単にバーナという)16が備えられる とともに、高温ガス発生部12の高温ガス通路部14側の側壁20を貫通させら れている燃料供給管18が備えられている。燃料供給管18は、その一端部は高 温ガス発生部外部に設けられた一次空気混合器22に接続され、他端部は上記バ ーナ16の中央部に形成された燃料供給口24に接続されている。また、上記バ ーナ16には図5に示すように、中央部からその両端部に向かって徐々に密にな る間隔で燃料噴射口26が一直線上に所定数配設されている。
【0012】 また、高温ガス通路部14は、前記高温ガス発生部12の長手方向に所定数交 互に配設され且つその長手方向に直角な方向に所定の長さの往路28および復路 30を備え、この往路28および復路30の上側には断熱材32が配置されてい る。往路28はその一端部において開口部34により高温ガス発生部12の往路 28の延長線上に設けられた取込口35に連通し、他端部において往路28と復 路30との間の壁36が切り欠かれることにより設けられた連通口38によって 復路30に連通している。また、復路30の高温ガス発生部12側端部は閉塞さ れ、高温ガス通路部14内の高温ガス発生部12の比較的近傍に復路30と直角 な方向に所定の長さに設けられたダクト40に、そのダクト40の下面に設けら れた連通口42により連通させられている。また、ダクト40の上面にはダクト 40の長手方向中央部に燃焼ガスを排出する排気口44が設けられている。また 、全ての往路28および復路30は、前記開口部34および連通口38、42以 外の所では他の通路、ダクト、外部等とは通じないように密閉して形成されてい る。
【0013】 また、前記遠赤外線放射面15に相当する、復路30の下面46、往路28の 側面48、50および往路28の下面52並びにそれら側面および下面の高温ガ ス発生部12側に延長される面は、図4に詳しく示すように、各往路28および 復路30の境界壁を兼ねるSS鋼板あるいはSUS鋼板等から構成された基層5 4と、この基層54上に設けられた放射層56とから構成されている。放射層5 6は比較的高い効率で遠赤外線を放射するジルコニア、アルミナ、チタニア、マ ンガン酸化物、コバルト酸化物等のセラミックスがガラス質の結合剤により緻密 な組織にて高温焼き付けされることにより基層54に固着されている。なお、本 実施例では基層54および放射層56が放射体を構成している。
【0014】 以上のように構成された遠赤外線ヒータ10は、図示しないガス配管および制 御弁、一次空気混合器22等を経由して燃料供給管18からバーナ16に供給さ れる燃料ガスが燃料噴射口24から噴射されて燃焼すると、生成された燃焼ガス が高温ガス発生部12の上面に所定数設けられた通気孔58から供給される二次 空気と混合され、この混合ガスが取込口35を経て往路28に開口部34から取 り込まれて、高温ガス通路部14内を流れ、高温ガス通路部14の高温ガス発生 部12と反対側の端部において連通口38を通って復路30側へ移り、復路30 内を往路28と反対方向に流れた後、連通口42からダクト40に取り込まれ、 ダクト40の排気口44から排出される。このように高温の混合ガスが往路28 および復路30内を流れることにより、前記放射体が加熱されて遠赤外線放射面 15から遠赤外線が放射される。なお、図1および図2において、往路28およ び復路30内の矢印は上記混合ガスの流通方向を示している。
【0015】 図6および図7は、上記遠赤外線ヒータ10がブラウン管コーティング処理炉 (以下、単に処理炉という)60に適用された例である。この処理炉60は側壁 62、64および天井壁66によって閉ざされており、天井壁66の炉内側には 前記遠赤外線ヒータ10が遠赤外線放射面15が炉内に向くように図示しないボ ルト等によって固定されている。ブラウン管68は、所定の静電防止膜、防眩膜 あるいはつや消し膜等を塗布する塗布工程等の前工程で処理された後、前記膜が 塗布されたブラウン管表面70を上にして所定の固定台72に載置されてベルト コンベア74により炉内に送られ、図7における矢印方向へ移動されつつ遠赤外 線ヒータ10で加熱処理される。このとき、遠赤外線放射面15の温度は200 〜300℃に設定され、ブラウン管表面70は約180℃に加熱される。なお、 遠赤外線ヒータ10は、前記高温ガス発生部12の長手方向が上記移動方向と直 角な幅方向に平行になるように固定されており、その前記長手方向の長さはブラ ウン管68の幅方向の長さと略同一寸法よりやや大きくされている。
【0016】 ここで、本実施例の処理炉60においては、前記遠赤外線ヒータ10は、その 高温ガス発生部12内部に配置されたバーナ16の燃料噴射口26が、前記幅方 向において、中央部からその両端部に向かって徐々に密になるように所定数配設 されているため、バーナ16の単位長さ当たりのガスの燃焼量がその中央部から 端部に向かって徐々に多くなって、生成された燃焼ガスと通気口58から取り込 まれた二次空気との混合ガスの温度は、前記燃焼量に応じた分布になる。更に、 高温ガス発生部12で得られた混合ガスは燃料噴射口26のそれぞれ比較的近傍 の往路28に送られ、また、復路30にも図1に示すように比較的近傍の往路2 8から排出された混合ガスが送られるため、高温ガス通路部14に流れる混合ガ スの温度は、前記温度分布が影響してその前記幅方向における中央部では低温に 、端部では高温になる。したがって、前記放射体はその幅方向の中央部から端部 に向かって徐々に温度が高くされ、すなわち遠赤外線放射面15の幅方向の中央 部から端部に向かって徐々に遠赤外線放射量が多くなる。そのため、上記遠赤外 線ヒータ10が適用された上記処理炉60においては、被加熱物である前記ブラ ウン管表面70と略同一寸法の幅の遠赤外線ヒータ10を用いても、ブラウン管 68の幅方向端部における熱放散による温度低下が、端部により多くの遠赤外線 が照射されるために補われて、結果としてブラウン管表面70の前記幅方向の温 度が均一となる。
【0017】 また、本実施例では、被加熱面に対応する処理炉60の一面(本実施例では天 井壁面)のみに遠赤外線ヒータ10を配置すれば均一な被加熱物(ブラウン管6 8)の加熱が可能であるため、従来のように熱放散によって生じる温度低下を、 処理炉60の側壁面に遠赤外線ヒータを配置したり、熱風を炉内に循環させて補 うことが不要になって、処理炉60の構造を簡略に且つ小さくできる。したがっ て、装置コストおよびランニングコストも低減できるとともに補修等が容易にな り、且つ炉内の対流による被加熱物の汚染が生じない。
【0018】 また、本実施例では、図5に示すような、燃料噴射口26が中央部からその両 端部に向かって徐々に密になるように所定数配設されたバーナ16を用いて前記 混合ガスの温度分布を得て、それによって前記幅方向における放射体の温度をそ の中央部から端部に向かって高くしているので、この放射体の温度分布はバーナ 16に設けられた燃料噴射口26の配設の分布により固定的に定められる。した がって、特に制御を行うことなく、常に一定の温度分布が得られる。これに対し て、従来のように複数の遠赤外線ヒータを用いて端部の温度低下を防止する炉で は、一部の遠赤外線ヒータが劣化すると必要な温度分布が得られなくなるため、 信頼性に乏しく且つ制御も困難であった。なお、本実施例において、遠赤外線ヒ ータ10の中央部等に測温口を設けて被加熱物の温度を測定し、その測定温度に 基づいて燃料ガスの供給量等を制御すれば、一層高い信頼性が得られる。
【0019】 また、前記往路28が所定間隔をもって配設されて、前記遠赤外線放射面15 が凹凸形状を成し、その凹面内に形成されている復路30の排気口は燃焼部12 近傍に設けられて燃焼ガスは高温ガス通路部14を略往復した後排出され、且つ その凹凸面全面に放射層56が設けられているため、遠赤外線放射面15が平坦 である場合に比較してより多くの遠赤外線の放射量が得られる。
【0020】 ここで、図8および図9は、従来の遠赤外線ヒータ76と本実施例の遠赤外線 ヒータ10をそれぞれ用いて加熱を行った場合の遠赤外線ヒータおよび被加熱物 78の温度分布を模式的に示す図である。図8および図9における「位置」は遠 赤外線ヒータの図の幅方向における位置を示している。図8において、従来の遠 赤外線ヒータ76で被加熱物78を加熱した場合は、遠赤外線ヒータ76の遠赤 外線放射面は破線80に示すように幅方向に均一な温度分布をもつが、被加熱物 78表面の温度は実線82で示すように端部が熱放散のために温度低下を示して いる。これに対して、本実施例の遠赤外線ヒータ10を用いれば、図9に示すよ うに遠赤外線放射面15の温度分布(破線80)は端部ほど高温となって、結果 として被加熱物78表面の温度は実線82で示すように幅方向において均一とな る。
【0021】 なお、本実施例においては、放射体の温度分布を得るために図5に示すような バーナ16を用いたが、実施例と同様に、高温ガス通路部14にそれぞれ互いに 均一な幅の往路28および復路30を備えた遠赤外線ヒータにおいて、前記高温 ガス発生部12のバーナに、前記高温ガス発生部の長手方向における単位長さ当 たりの燃焼量が均一であるバーナを用いて、前記往路28の開口部34の開口面 積を前記長手方向の中央部から端部に向かって大きくして、往路28に送られる 混合ガスの量を、前記中央部から端部に向かって多くすることによっても同様な 放射体の温度分布を得られて、実施例と同様な効果が得られる。
【0022】 また、本実施例では高温ガス発生部12を高温ガス通路部14の一方の端部に 設け、混合ガスが高温ガス通路部14内で往復した後排出されるようにしたが、 高温ガス発生部12を高温ガス通路部14の両端に設けて混合ガスを中央あるい はそれぞれの反対側の端部から排出するようにしたり、高温ガス発生部12を高 温ガス通路部14の中央上部に設けて混合ガスを高温ガス通路部14の両端から 排出するようにしても良い。
【0023】 次に、本考案の他の実施例を説明する。
【0024】 図10は本実施例に用いられる電気式の遠赤外線ヒータ84の断面図である。 この遠赤外線ヒータ84はSS鋼板あるいはSUS鋼板等で作られた断面コ字状 の表ケース86および裏ケース88によって箱型に形成されており、裏ケース8 8の下面には遠赤外線ヒータ84を所定の炉体等に固定するための金具90およ び、遠赤外線ヒータ84に電力を供給するための端子92、94が取り付けられ ている。また、上記表ケース86は、その表面に前記第1実施例と同様に放射層 が形成されて放射体をなしており、更にその内側には、雲母板等から成る絶縁板 96が前記表ケース86および裏ケース88によって形成されるものよりやや小 さい箱型に形成されている。
【0025】 上記絶縁板96の内部には、図に鉛直な方向に所定の長さを有する溝98が、 所定数平行に図の幅方向中央部から両端部に向かうにしたがって密になるように 設けられた、絶縁板96と略同一寸法のセラミックファイバーボード等から成る 耐火ボード100が納められている。さらに前記溝98には、ニクロム線等の発 熱線102がコイル状に形成されてその形状を保てるようにセラミック系等の耐 熱性の高い無機質接着剤104によって固定して納められており、全ての発熱線 102の一端は隣接する溝98に納められた他の発熱線102の一端と図示しな い所で連続している。したがって、この複数の溝98に納められた発熱線102 は一本の発熱線から形成されており、図の両端に位置する溝98に納められた発 熱線102の一端は、絶縁板96の下面に配設された碍子110に保護された配 線108により、それぞれ前記端子92、94に接続されている。
【0026】 また、絶縁板96と裏ケース88の間には前記配線108および碍子110を 保護するためのセラミックファイバーブランケット等の耐火繊維112が密に詰 められている。なお、前記絶縁板96は、耐火ボード100が吸湿時あるいは高 温時に絶縁性が低下するため、遠赤外線ヒータ84の絶縁抵抗を確保するために 設けられている。
【0027】 また、この遠赤外線ヒータ84の中央部には表ケース86から裏ケース88に 貫通する測温口114が設けられており、必要に応じて被加熱物あるいは被加熱 物近傍の温度を確認して、遠赤外線ヒータ84の出力調整を行うことができるよ うになっている。
【0028】 以上のように構成された遠赤外線ヒータ84は、図6に示す前記第1実施例と 同様な処理炉60に前記遠赤外線ヒータ10に替えて、遠赤外線放射面116を 炉内に向けて金具90によって固定して用いることができる。本実施例において も、前記第1実施例と同様に、遠赤外線放射面116の温度は200〜300℃ に設定され、ブラウン管表面70は約180℃に加熱される。なお、遠赤外線ヒ ータ84は、図10における長手方向がブラウン管68の移動方向と直角な幅方 向に平行になるように固定されており、その上記長手方向の長さはブラウン管6 8の幅方向の長さと略同一寸法よりやや大きくされている
【0029】 ここで、本実施例においては、発熱線102の備えられた溝98が前記幅方向 中央部から両端部に向かって徐々に密になるように形成されているため、その発 熱量は中央部では少なく、端部に向かうにしたがって多くなる。したがって、前 記放射体は前記幅方向の中央部から端部に向かって徐々に温度を高くされ、すな わち遠赤外線放射面116の幅方向の中央部から端部に向かって徐々に遠赤外線 放射量が多くなる。そのため本実施例においても第1実施例と同様に、上記遠赤 外線ヒータ84が適用された上記処理炉60においては、被加熱物であるブラウ ン管表面70と略同一寸法の幅の遠赤外線ヒータ84を用いても、ブラウン管6 8の幅方向端部における熱放散による温度低下が、端部により多くの遠赤外線が 照射されるために補われて、結果としてブラウン管表面70の前記幅方向の温度 が均一となる。
【0030】 また、本実施例においても、前記第1実施例と同様に、処理炉60の構造が簡 略になって、コストが低減され、補修等が容易なるとともに、被加熱物の汚染も 生じない。
【0031】 また、加熱中の被加熱物の測温が可能であるため、例え経時変化により加熱源 である発熱線102の特性が変化しても、測定温度に応じて負荷電圧を変更する ことにより、常に適正な温度が得られる。
【0032】 なお、本実施例では放射体の温度分布を得るために、図10に示すように一本 の発熱線102を用い(すなわち直列にして)その間隔を中央部から端部に向か って密にしたが、これに替えて所定数の複数の発熱線を実施例と同様な間隔に設 けられた溝98に配置し、それらの一端を全て端子92に接続し、他端を全て端 子94に接続した並列接続型のヒータであっても良い。また、直列、並列の何れ の場合においても、溝98の幅を等間隔にして、中央部には太い(すなわち低抵 抗の)発熱線を、端部に向かうにしたがって細い(すなわち高抵抗の)発熱線を 用いても適当な温度分布を得ることができ、同様な効果が得られる。
【0033】 また、本実施例では放射体を構成する箱型内に所定の間隔の複数の溝98を設 けることにより、面状の遠赤外線ヒータ84の一方向すなわち図10における幅 方向において所定の温度分布を得られるようにしたが、一つの溝98内の発熱線 102の巻線密度を適当に決定することにより、図10に鉛直な方向に温度分布 を得ることも可能である。
【0034】 図11はそのような遠赤外線ヒータの一例であり、図10におけるXI−XI断面 に相当する図である。この遠赤外線ヒータ118はその概略の構造は前記遠赤外 線ヒータ84と同じであるため、同様な所には同じ符号を付して詳細な説明は省 き、主要部分のみ説明する。耐火ボード100に等間隔に設けられた溝98には 、発熱線102が図の長手方向中央部から両端部に向かって巻線密度が高くなる ように無機質接着剤104により固定されている。この発熱線102は前述の並 列接続型になっており、その両端は溝98と平行に形成された他の溝98に納め られた他の発熱線102と共にそれぞれ端子120および122に接続されてい る。
【0035】 このような遠赤外線ヒータ118によれば、前記遠赤外線ヒータ84に直角な 方向に温度分布が形成されるため、前記処理炉60に用いる際に前記第二実施例 とは90°向きを変えて配置することにより、同様な効果が得られる。なお、こ の遠赤外線ヒータ118は並列接続型で説明してあるが、前記第二実施例のよう な直列接続でも勿論同様な効果が得られる。
【0036】 また、前述の放射層を形成するセラミック材料あるいは前記放射体を円筒状等 に形成した、放射体を構成する容器内に、遠赤外線ヒータ118に用いた発熱線 102を一本配設すれば、長手方向に温度分布すなわち遠赤外線の放射量の分布 を有するパイプ状のヒータが得られる。このパイプ状のヒータを処理炉60の所 定の一面に所定数前記移動方向に連続して配置しても同様の効果が得られる。特 にこの場合には、発熱体102の断線などにより一本のヒータが使用不能になっ た場合などは、その一本のみ交換すれば良いため、ランニングコストが一層低減 できる。
【0037】 なお、前述の両実施例において、遠赤外線ヒータ10あるいは84の前記幅方 向の温度分布は、処理炉の大きさ、被加熱物の大きさなどから定められるべきも のであり、また、炉における遠赤外線ヒータの設置位置は、必ずしも上面ではな く、被加熱面の位置に対応して定められる。また、両実施例では、前記幅方向の みに所定の遠赤外線の放射量分布である遠赤外線ヒータを用いたが、必要に応じ て前記移動方向にも適当な放射量分布をもつ遠赤外線ヒータを用いても良い。そ の場合は、ブラウン管68の移動方向の長さよりやや長い遠赤外線ヒータを用い れば、ブラウン管表面70の全体の均一な加熱が可能となる。
【0038】 また、両実施例においては、処理炉60に遠赤外線ヒータ10あるいは84を 複数用いた例を示したが、被加熱物の移動方向の長さに対して、遠赤外線ヒータ の同方向の長さが充分に長ければ、一つの遠赤外線ヒータで連続炉を構成するこ とも可能である。
【0039】 また、本考案の連続炉は、実施例で述べたブラウン管のコーティング処理炉の 他に、コンピュータのディスプレイに用いられる液晶パネル等のコーティング処 理炉や各種工業製品の加熱炉、乾燥炉にも適用される。本考案の連続炉によれば 、比較的対象面積の大きい被加熱物の加熱が均一に行われるため、加熱時間の短 縮、品質向上に有利になるのである。
【0040】 その他、一々例示はしないが、本考案はその主旨を逸脱しない範囲で種々変更 を加えて実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に用いられる遠赤外線ヒータ
の一部切欠平面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1におけるIII −III 断面図である。
【図4】図3の要部拡大説明図である。
【図5】図1の遠赤外線ヒータに用いられているパイプ
式ラインバーナの燃料噴射口の一例を示す図である。
【図6】本考案の一実施例の処理炉の断面図である。
【図7】図6におけるVII −VII 断面図である。
【図8】従来の遠赤外線ヒータを用いた場合の温度分布
の説明図である。
【図9】本考案の一実施例に用いる遠赤外線ヒータを用
いた場合の温度分布の説明図である。
【図10】本考案の他の実施例に用いる電気式の遠赤外
線ヒータの断面図である。
【図11】本考案の他の実施例に用いる電気式の遠赤外
線ヒータの他の例の断面図であり、図10のXI−XI断面
に対応する図である。
【符号の説明】
10:遠赤外線ヒータ 60:ブラウン管処理炉 68:ブラウン管 70:ブラウン管表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤井 照久 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)考案者 日比 和也 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 (72)考案者 坂井 有 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠赤外線を放射する放射体を含む少なく
    とも一つ以上の遠赤外線ヒータを備え、被加熱物を所定
    の方向に移動させつつ前記遠赤外線ヒータにより加熱す
    る遠赤外線加熱連続炉であって、 前記遠赤外線ヒータは、前記被加熱物の移動方向に直角
    な幅方向における、前記放射体の中央部から両端部に向
    かうにしたがって該放射体の温度を高くすることによ
    り、単位面積当たりの遠赤外線の放射量を多くするもの
    であることを特徴とする遠赤外線加熱連続炉。
  2. 【請求項2】 前記放射体を加熱する加熱源は、前記幅
    方向における所定の長さにわたって燃焼部を備え、該燃
    焼部の中央部から両端部に向かって連続的または段階的
    にガスの燃焼量が多くなるガスバーナであることを特徴
    とする請求項1の遠赤外線加熱炉。
  3. 【請求項3】 前記放射体を加熱する加熱源は、前記幅
    方向における中央部から両端部に向かって連続的または
    段階的に発熱量が多くなる電気ヒータであることを特徴
    とする請求項1の遠赤外線加熱連続炉。
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