JPH0683628U - 反転装置付きコンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、搬送物のフリーパスと反転搬送の切
り替えを短時間で可能とし、また、１つのシリンダによ
ってフリーパスと反転搬送の切り替え及び搬送物の反転
作動を可能にし、構造が簡単で低コストの反転装置付き
コンベアを提供する。 【構成】搬送物を水平方向に搬送する固定コンベア１に
対し同一の水平位置と後傾位置とに旋回可能な可動コン
ベア５と、前記固定コンベア１の搬送端とその下方に前
記可動コンベア５の旋回軌跡とは相対的な旋回軌跡で旋
回し、前記固定コンベア１から受け取った搬送物を後傾
位置の可動コンベア５上に反転して移載する受け皿７と
を設け、前記可動コンベア５と受け皿５とを連動して旋
回させる旋回作動装置９とを備えた構成を特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、搬送中の搬送物を反転する必要がある場合に自動的に反転して搬送 を続行可能とした反転装置付きコンベアに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

コンベアによって搬送する搬送物によっては搬送途中で反転して搬送すること が要求される場合がある。このような搬送途中で搬送物を反転して搬送する装置 として実開昭６２−６８９２１号が提供されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の反転搬送装置は、固定の搬送コンベア間に昇降動並びに反転旋回す る反転テーブルを配置し、一方の搬送コンベアから搬送物を受け取る時に、その 一方の搬送コンベアと同一高さまで上昇し、反転テーブル上に搬送物を受け取っ て反転テーブルを反転して他方の搬送コンベアに反転した搬送物を移載する構成 である。

【０００４】 また、反転を必要としないフリーパス時には、一方の搬送コンベアで搬送物を 受け取った反転テーブルを、そのままの姿勢で他方のコンベアの高さに下降動し て反転テーブルから他方のコンベアに移載するものである。

【０００５】 従って、反転テーブルを昇降動させるシリンダと反転旋回動させるシリンダと の２つのシリンダを必要とし、コスト高になっていると共に、フリーパス時には 、反転テーブルを一方の搬送コンベアから他方の搬送コンベアに対応する位置に 昇降動し、また、反転時には反転テーブルを一方の搬送コンベアから他方の搬送 コンベアに対応する位置に昇降動し、かつ反転旋回する多くの動作が必要であり 、フリーパス並びに反転搬送に時間が多くかかる問題がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その特徴とする構成は 、搬送物を水平方向に搬送する固定コンベアに対し同一の水平位置と後傾位置と に旋回可能な可動コンベアと、前記固定コンベアの搬送端とその下方に前記可動 コンベアの旋回軌跡とは相対的な旋回軌跡で旋回し、前記固定コンベアから受け 取った搬送物を後傾位置の可動コンベア上に反転して移載する受け皿と、前記可 動コンベアと受け皿を連動して旋回させる旋回作動装置とを備えたものである。

【０００７】

【作用】

上記の構成により、搬送物のフリーパス時には可動コンベアを固定コンベアと 同一の水平位置に位置することにより固定コンベアによって搬送される搬送物は 可動コンベアを介して他方の固定コンベアに移載する。搬送物を反転させる時に は可動コンベアを後傾位置し、この可動コンベアの旋回作動と同一の作動装置に よって旋回動する受け皿により固定コンベアから搬送物を受け取って後傾してい る可動コンベアへ旋回する動作で搬送物の姿勢を反転し、可動コンベア上に搬送 物を反転して移載する。反転して移載された搬送物は後傾状態ままの可動コンベ アによって上昇移動して他の水平の固定コンベアへ搬送するものである。

【０００８】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１において、１は搬送物Ｗ （例えばプレス製品）を水平方向に搬送する固定コンベアである。図２に示すよ うに前記固定コンベア１と離間して同一高さで、かつ水平方向に搬送する他の固 定コンベア１ａが配置されている。本考案は、この固定コンベア１と他の固定コ ンベア１ａとの間に設置されるものである。

【０００９】 本考案装置は図１乃至図３で示すように、前記固定コンベア１と他の固定コン ベア１ａとの間に、搬送物Ｗの搬送方向に対して前方のロール６ａを支点にして 固定コンベア１に対し同一の水平位置と後方のロール６ｂが下方に位置する後傾 位置とに旋回可能な可動コンベア５が設けられている。

【００１０】 ３は装置本体の水平台であり、その両側にはガイドプレート４が立設している 。このガイドプレート４には前記可動コンベア５の後方のロール６ｂの旋回軌跡 線ロ（図３を参照）とは相対的な軌跡線イの第１ガイド穴８が開設されており、 これに搬送物Ｗの受け皿７の両端が案内されている。

【００１１】 前記受け皿７は前記第１ガイド穴８に案内されて図４で示すように、固定コン ベア１の前端位置Ａと、図３で示すように、固定コンベア１の下方のＢ及びＣ位 置に前記軌跡線イを描いて旋回する。

【００１２】 上記可動コンベア５と受け皿７とは一つの旋回作動装置によって連動して旋回 動するようになっている。その構造は図１及び図２で示すように、前記水平台３ 上に２段ストロークのシリンダ９を搬送物Ｗの搬送方向と平行な軸線方向で設置 し、その作動ロッド１０の先端と前記受け皿７とをアーム１１で連結する。そし て、前記作動ロッド１０とアーム１１の連結点をガイドプレート４に設けた水平 の第２ガイド穴１３に案内している。

【００１３】 また、前記アーム１１の上端部に第１リンク１４が結合し、この第１リンク１ ４の下端に第１リンク１４と屈折して第２リンク１５の下端が連結され、この連 結点は水平台３に枢着されている。前記第２リンク１５の上端にはローラ１７が 設けられており、このローラ１７が可動コンベア５の下面に滑動可能に当接して いる。図２乃至図３において、１８は水平台３に固定されている第２リンク１５ の下方旋回端を規制するストッパである。

【００１４】 上記構成による本考案の動作を図３乃至図４で説明する。図３は搬送物Ｗを固 定コンベア１から他の固定コンベア１ａに反転することなくフリーパスする状態 であり、この場合はシリンダ９の作動ロッド１０がフルストロークで前進端に伸 長作動する。

【００１５】 これによって、アーム１１に結合されている第１リンク１４は水平台３方向に 旋回され、第２リンク１５は水平台３に対して急角度で起立して、可動コンベア ５を、その前方のロール６ａを支点にして上方に持ち上げられ、可動コンベア５ は固定コンベア１及び他の固定コンベア１ａと同一の水平位置に置かれる。この 時受け皿７は固定コンベア１の下方のＣ位置に旋回位置している。

【００１６】 従って、固定コンベア１で搬送される搬送物Ｗは、可動コンベア５に移載され 、可動コンベア５から他の固定コンベア１ａにフリーパス搬送される。

【００１７】 搬送物Ｗを反転して搬送する場合は、シリンダ９の作動ロッド１０を中間スト ロークまで後退させる。これにより、図３で示すように、第１リンク１４が上方 に旋回し、また、第２リンク１５が下方に旋回することにより、固定コンベア１ ａと同一の水平位置に置かれていた可動コンベア５は、前方のロール６ａを支点 にして後方のロール６ｂ側が下方に移動して可動コンベア５は固定コンベア１に 対して後傾状態に位置する。この時受け皿７はＣ位置からＢ位置に移動する。

【００１８】 この状態で図４で示すように、シリンダ９の作動ロッド１０を中間ストローク から最後退端に後退させることにより、受け皿７は固定コンベア１端のＡ位置ま で上昇旋回し、固定コンベア１０で搬送される搬送物Ｗを受け皿７で受け取る。 搬送物Ｗを受け皿７で受け取った後は、シリンダ９の作動ロッド１０を中間スト ロークまで前進させる。これにより、受け皿７はＢ位置まで下降旋回し、この下 降旋回の途上で受け皿７上の搬送物Ｗを後傾している可動コンベア５上に落下し 、受け皿７から可動コンベア５上に落下する搬送物Ｗは反転した状態になる。

【００１９】 上記可動コンベア５上に反転して落下した搬送物Ｗは、後傾しているままの可 動コンベア５によって上方に搬送され、他の固定コンベア１ａに移載され、他の 固定コンベア１ａによって反転された搬送物Ｗを所定の位置へ搬送する。

【００２０】

【考案の効果】 以上述べたように本考案によると、搬送物を水平方向に搬送する固定コンベア に対し同一の水平位置と後傾位置とに旋回可能な可動コンベアと、前記固定コン ベアの搬送端とその下方に前記可動コンベアの旋回軌跡とは相対的な旋回軌跡で 旋回し、前記固定コンベアから受け取った搬送物を後傾位置の可動コンベア上に 反転して移載する受け皿と、前記可動コンベアと受け皿を連動して旋回させる旋 回作動装置とを備えた構成であるから、搬送物のフリーパスと反転搬送の切り替 えを可動コンベアの水平位置と後傾位置との位置変更の短時間で段取り換えが可 能となり、大きな搬送物から小さな搬送物の広い範囲の搬送物の反転搬送を可能 にする。また、搬送物を可動コンベアに反転して移載する受け皿の旋回作動と前 記可動コンベアの段取り換え旋回作動とを１つのシリンダによって連動して行う ため、シリンダの個数が減少し、かつ構造が簡単であり、低コストで提供するこ とができる利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の斜視図

【図２】本考案装置のフリーパス状態の作動図

【図３】フリーパス状態から反転状態の変換作動図

【図４】反転状態の作動図

【符号の説明】

１ 固定コンベア １ａ 他の固定コンベア ２ 反転装置 ５ 可動コンベア ７ 受け皿 ９ シリンダ １０ 作動ロッド １１ アーム １４ 第１リンク １５ 第２リンク

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送物を水平方向に搬送する固定コンベ
   アに対し同一の水平位置と後傾位置とに旋回可能な可動
   コンベアと、前記固定コンベアの搬送端とその下方に前
   記可動コンベアの旋回軌跡とは相対的な旋回軌跡で旋回
   し、前記固定コンベアから受け取った搬送物を後傾位置
   の可動コンベア上に反転して移載する受け皿と、前記可
   動コンベアと受け皿を連動して旋回させる旋回作動装置
   とを備えたことを特徴とする反転装置付きコンベア。