JPH0683333A - 空気流応答電子楽器 - Google Patents

空気流応答電子楽器

Info

Publication number
JPH0683333A
JPH0683333A JP4258928A JP25892892A JPH0683333A JP H0683333 A JPH0683333 A JP H0683333A JP 4258928 A JP4258928 A JP 4258928A JP 25892892 A JP25892892 A JP 25892892A JP H0683333 A JPH0683333 A JP H0683333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
breath
detection
predetermined
air flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4258928A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kamata
政之 鎌田
Takeshi Sakata
毅 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Roland Corp filed Critical Roland Corp
Priority to JP4258928A priority Critical patent/JPH0683333A/ja
Publication of JPH0683333A publication Critical patent/JPH0683333A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】空気流の状態に対してスレッショルドを設定す
るのではなくて、空気流の状態の変化量に対してスレッ
ショルドを設定するようにして、ノイズや温度などの外
部因子の影響を排除するとともに、発音停止の際にリリ
ースを付けることができるようにする。 【構成】空気流の状態を検出して、それに対応する検出
信号を出力する空気流検出手段と、空気流検出手段から
出力される検出信号による検出値に基づいて、従前の検
出値と今回の検出値とを比較する比較手段と、比較手段
において比較された従前の検出値と今回の検出値との間
の変化量を検出する変化量検出手段と、変化量検出手段
により検出された変化量が、所定の設定値を越えたか、
否かを検出する検出手段と、比較手段による比較結果と
検出手段による検出結果に基づき、発音開始/発音停止
信号を選択的に出力する出力手段とを備えるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気流応答電子楽器に
関し、特に、ブレス操作などにより生成される空気流の
状態に応じた楽音を発生する空気流応答電子楽器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の空気流応答電子楽器として、例え
ば、特公平2−19469号に開示された空気流応答電
子楽器がある。
【0003】上記公報に開示された空気流応答電子楽器
では、空気流の状態を検出した結果を示す出力値に対し
て、所定のスレッショルド(閾値)を設定し、空気流の
状態を検出した結果を示す出力値が、スレッショルドを
越えた場合に発音の開始と判断し、空気流の状態を検出
した結果を示す出力値が、スレッショルドより低くなっ
た場合に発音の停止と判断している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された空気流応答電子楽器のようにして、発音
の開始/停止の判断を行う場合には、次に述べるような
二つの大きな問題点があった。
【0005】〔第一の問題点〕空気流の状態を検出する
空気流検出器(ブレス・センサ)は、ノイズや温度など
の外部因子の影響を受けやすいものである。このため、
適正なスレッショルドを維持するためには、ブレス・セ
ンサに与えられるこうした外部因子の影響を考慮して、
スレッショルドを随時設定し直す必要があり、複雑な制
御を行わなければならないという問題点があった。
【0006】〔第二の問題点〕上記公報に開示された空
気流応答電子楽器は、空気流の強さにより音量などを制
御している。ところで、発音を停止させる際には、上記
したように空気流の状態を検出した結果を示す出力値
が、スレッショルドより低くなって初めて発音停止と判
断されて、発音停止指示信号が出力されることになるた
め、その時には既に音量が減衰してしまっていることに
なる。このため、発音を停止させる際に、リリースを付
けることができないという問題点があった。
【0007】本発明は、従来の技術の有するこのような
種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、空気流の状態に対してスレッショルドを
設定するのではなくて、空気流の状態の変化量に対して
スレッショルドを設定するようにして、ノイズや温度な
どの外部因子の影響を排除するとともに、発音停止の際
にリリースを付けることができるようにした空気流応答
電子楽器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による空気流応答電子楽器は、空気流の状態
を順次検出し、それに対応する検出信号を順次出力する
空気流検出手段と、上記空気流検出手段から出力される
検出信号による検出値に基づいて、所定の従前の検出値
と今回の検出値とを比較する比較手段と、上記比較手段
において比較された上記所定の従前の検出値と上記今回
の検出値との間の変化量を検出する変化量検出手段と、
上記変化量検出手段により検出された変化量が、所定の
設定値を越えたか、否かを検出する検出手段と、上記比
較手段により上記今回の検出値が上記所定の従前の検出
値以上であるとされるとともに、上記検出手段により上
記変化量が上記所定の設定値を越えたことが検出された
場合、発音開始信号を出力する出力手段とを備えるよう
にしたものである。
【0009】また、本発明による空気流応答電子楽器
は、空気流の状態を順次検出し、それに対応する検出信
号を順次出力する空気流検出手段と、上記空気流検出手
段から出力される検出信号による検出値に基づいて、所
定の従前の検出値と今回の検出値とを比較する比較手段
と、上記比較手段において比較された上記所定の従前の
検出値と上記今回の検出値との間の変化量を検出する変
化量検出手段と、上記変化量検出手段により検出された
変化量が、所定の設定値を越えたか、否かを検出する検
出手段と、上記比較手段により上記今回の検出値が上記
所定の従前の検出値以下であるとされるとともに、上記
検出手段により上記変化量が上記所定の設定値を越えた
ことが検出された場合、発音停止信号を出力する出力手
段とを備えるようにしたものである。
【0010】
【作用】上記した本発明の前者によれば、空気流検出手
段によって、空気流の状態が順次検出されて、検出信号
が出力されることになる。そして、比較手段は、検出信
号による検出値に基づいて、今回の検出値と従前の検出
値とを比較する。
【0011】一方、変化量検出手段は、従前の検出値か
ら今回の検出値までの変化量を検出し、検出された変化
量が、所定の設定値を越えたか否かが、検出手段によっ
て検出される。
【0012】こうした比較手段による比較結果および検
出手段による検出結果に基づき、今回の検出値が従前の
検出値以上であるとともに、変化量が所定の設定値を越
えた場合に、出力手段により発音開始信号が出力される
ことになる。
【0013】また、上記した本発明の後者によれば、空
気流検出手段によって、空気流の状態が順次検出され
て、検出信号が出力されることになる。そして、比較手
段は、検出信号による検出値に基づいて、今回の検出値
と従前の検出値とを比較する。
【0014】一方、変化量検出手段は、従前の検出値か
ら今回の検出値までの変化量を検出し、検出された変化
量が、所定の設定値を越えたか否かが、検出手段によっ
て検出される。
【0015】こうした比較手段による比較結果および検
出手段による検出結果に基づき、今回の検出値が従前の
検出値以下であるとともに、変化量が所定の設定値を越
えた場合に、出力手段により発音停止信号が出力される
ことになる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明による空気流
応答電子楽器を詳細に説明するものとする。
【0017】図1には、本発明の一実施例による空気流
応答電子楽器のブロック構成図が示されている。
【0018】この空気流応答電子楽器は、その全体の動
作の制御を中央処理装置(CPU)10を用いて制御す
るように構成されている。
【0019】このCPU10には、バスを介して、全体
の動作の制御のための所定のプログラムなどが格納され
たリード・オンリ・メモリ(ROM)12と、後述する
ようなCPU10によるプログラムの実行に必要な各種
レジスタ群などが設定されたワーキング・エリアとして
のランダム・アクセス・メモリ(RAM)14と、演奏
者のブレス操作による息の強さまたは空気流の流速を検
出するブレス・センサを内部に備え、息の強さまたは空
気流の流速に応じたアナログ信号を発生してCPU10
へ出力するブレス・コントローラ16と、複数の鍵を備
え、演奏者の演奏などによる押鍵操作、離鍵操作および
押鍵操作/離鍵操作時のオン・ベロシティ/オフ・ベロ
シティを検出して出力するキーボード18と、MIDI
規格に基づいて、外部機器からのMIDIメッセージを
受信したり、外部の機器へMIDIメッセージを送信し
たりするためのMIDI入出力制御部20と、操作パネ
ル上にピッチ・ベンダー、ボリューム、音色選択操作子
などのような楽音制御のための各種パラメータを変更す
るための操作子、後述する各種演奏モードを選択するた
めの演奏モード選択操作子、およびこれら操作子の設定
状態を表示する表示器を備えた操作部22と、CPU1
0の制御に基づいて楽音を生成/停止する音源24とが
接続されている。
【0020】また、音源24には、アンプ26が接続さ
れており、さらにアンプ26にはスピーカ28が接続さ
れていて、音源24から出力された楽音を、アンプ26
を介して増幅し、スピーカ28から空間に放音させてい
る。
【0021】以上の構成において、操作部22の各操作
子の操作に基づく設定状態は、CPU10により読み込
まれて、設定状態に基づく所定の楽音制御のパラメータ
や演奏モードが設定されることになる。
【0022】演奏モードとしては、演奏モード選択操作
子の操作により、次の3つのモードからいずれかのモー
ドを選択できる。
【0023】〔キーボード・モード〕このキーボード・
モードが選択されていると、後述するブレス・コントロ
ーラ16の出力に基づくブレス・オン(発音開始処理)
およびブレス・オフ(発音停止処理)は無視され、キー
ボード18の鍵の押鍵操作/離鍵操作に基づいて、発音
開始/発音停止が行われることになる。即ち、キーボー
ド18の押鍵された鍵に対応する音高の楽音が、当該鍵
を押下したオン・ベロシティに応じた強さ、音色で発生
されることになり、また離鍵された鍵に対応する音高の
楽音が、当該鍵のオフ・ベロシティに応じたリリースを
付けて発音停止されることになる。
【0024】また、操作部22の操作子により、ブレス
・コントローラ16のアナログ信号の出力を、CPU1
0に内蔵したA/D変換器でデジタル値に変換した後
に、ROM12に記憶された所定のテーブルを用いて変
換した値であるブレス値によって、キーボード18の鍵
の押鍵操作によって発生される楽音の音量、音色をどの
ように制御するかが設定され、ブレス値の変化に基づい
て、発音中の楽音の音量、音色が変更されることにな
る。
【0025】〔鍵盤ハーモニカ・モード〕このモード
は、鍵盤ハーモニカを模擬するモードであり、キーボー
ド18の押下されている鍵に対応する音高の楽音の音量
が、ブレス値によって決定されることになる。また、キ
ーボード18の鍵の押鍵操作/離鍵操作によるオン・ベ
ロシティ/オフ・ベロシティや、ブレス・オン/ブレス
・オフは無視される。従って、キーボード18の鍵が押
鍵されていても、ブレス操作がない場合にはブレス値
「0」となって、音量「0」とされるため、結果として
楽音が発音されないことになる。
【0026】〔フルート・モード〕このモードでは、キ
ーボード18の鍵が押下されただけでは、楽音は発生さ
れずに、ブレス・オンによって、始めて押下されている
鍵の音高と、ブレス・オンで設定されたオン・ベロシテ
ィに応じた音量で楽音の発生を開始することになる。そ
して、ブレス・オフによって発音を停止することになる
が、その際に、ブレス・オフによって設定されたオフ・
ベロシティに応じてリリースの傾斜を変更する。
【0027】リリースの傾斜に関しては、本実施例にお
いては、オフ・ベロシティの値が大きくなるほど、リリ
ースの傾きが傾斜するよう設定してある。
【0028】また、このフルート・モードでは、ブレス
・オフによらなくても、ブレス値が所定値以下になる
と、ブレス・オフになったものと判断し、楽音の発生を
停止するようにしてある。
【0029】さらに、キーボード18の鍵の押鍵がない
場合にブレス・オンになると、所定の音高で発音を開始
するように設定されている。即ち、自然管楽器では、全
くキーやレバーが押下されていないときに、ブレス操作
により息を吹き込むと、所定の音高で発音するものであ
り、こうした自然管楽器を模擬するために、上記のよう
に設定するものである。なお、この所定の音高は、キー
ボード18の最後に離鍵された鍵に対応する音高として
もよい。
【0030】さらにまた、ブレス操作が継続している間
に、キーボード18の鍵を押下すると、当該押下した鍵
の音高に、楽音がレガートするように設定されている。
【0031】一方、ブレス操作が継続されていて、キー
ボード18の押鍵された鍵により指定される音高で楽音
を発音しているときに、当該鍵が離鍵された場合には、
操作部22の操作子の操作によって、 (1)所定の音高の楽音へレガートで変化する。 (2)当該発音中の楽音を、リリースを付けて発音停止
する。 のいずれかを、選択して設定できるようになされてい
る。
【0032】以上、説明したような3つの演奏モードの
いずれかを選択して、演奏開始前に設定しておくことに
なる。なお、演奏中においても、演奏モードの変更を自
由に行うことができるものである。
【0033】そして、ブレス・センサの検出に基づきブ
レス・コントローラ16から出力されるアナログ信号や
操作部22のピッチ・ベンダーの操作に基づき出力され
るアナログ信号は、CPU10に内蔵されたA/D変換
器により、所定の時間間隔でA/D変換されてデジタル
値に変換され、CPU10に読み込まれ、CPU10の
制御により処理されることになる。
【0034】即ち、公知の技術により、特に図示しない
公知のルーチン内において、CPU10の制御に基づい
て、演奏モードおよび楽音制御のための各種パラメータ
の設定状態が読み込まれ、これらの設定状態に応じて、
ブレス・コントローラ16あるいはキーボード18の出
力に基づいて、音源24において楽音の生成/停止が行
われるものである。
【0035】以下に、本発明の要旨をなす、ブレス・コ
ントローラ16の出力によるブレス・オン/ブレス・オ
フに関して詳細に説明するものとする。
【0036】図2には、ブレス・コントローラ16から
出力されるアナログ信号のA/D変換が行われる毎に実
行されることになる、ブレス・オン/ブレス・オフ・ル
ーチンが示されている。このブレス・オン/ブレス・オ
フ・ルーチンの実行を終了すると、公知のルーチンにリ
ターンして処理を続行することになる。
【0037】即ち、通常は公知のルーチンを高速で繰り
返してるが、ブレス・コントローラ16から出力される
アナログ信号のA/D変換が行われる毎に、ブレス・オ
ン/ブレス・オフ・ルーチンが起動され、ブレス・オン
/ブレス・オフ・ルーチンの実行の後には、再び公知の
ルーチンを繰り返し続けるものである。
【0038】なお、RAM14のレジスタには、図2の
フローチャートを起動したA/D変換処理の直前の2回
分のA/D変換処理により得られたデジタル値が記憶さ
れているものである。
【0039】まず、ステップS202において、今回の
A/D変換処理により得られたデジタル値Biが、RA
M14のレジスタに記憶された前回のA/D変換処理に
より得られたデジタル値Bi-1より大きいか、否かが判
断される。この判断結果が肯定(Y)、即ち、今回のデ
ジタル値Biが前回のデジタル値Bi-1より大である場合
には、ステップS204へ進む。
【0040】ステップS204では、今回のデジタル値
iと前回のデジタル値Bi-1との差分が、ブレス・オン
に関して予め設定された所定値(スレッショルド)Bsn
より大きいか、否かが判断される。この判断結果が肯
定、即ち、差分「Bi−Bi-1」が所定値Bsnより大きい
場合には、ブレス・オンであると判断してステップS2
06へ進む。
【0041】ステップS206では、差分「Bi
i-1」に基づき、ROM12に記憶された所定のテー
ブルを用いてオン・ベロシティを算出するブレス・オン
の処理を行う。
【0042】ステップS206の処理を終了すると、ス
テップS208へ進み、ROM12に記憶された所定の
テーブルを用いて、今回のデジタル値Biをブレス値に
変換し、変換されたブレス値に変化があればその値をC
PU10へ送出する。その際に、ブレス値を示すMID
Iメッセージとして、MIDI規格のコントロール・チ
ェンジの第2番を用いることができる。さらに、前回の
デジタル値Bi-1を、前々回のデジタル値の記憶領域に
コピーするとともに、今回のデジタル値Biを、前回の
デジタル値の記憶領域にコピーして、RAM14のレジ
スタの記憶内容を更新してこのルーチンを終了し、次回
の処理に備えることになる。
【0043】こうして、ステップS206で算出された
オン・ベロシティの値およびステップS208で得られ
たブレス値が、公知のルーチンにおける処理において用
いられることになる。
【0044】即ち、ステップS208で得られたブレス
値によって、キーボード・モードに設定されている場合
には、発音中の楽音の音量、または音色が変更され、鍵
盤ハーモニカ・モードに設定されている場合には、押下
されている鍵に対応する音高の楽音の音量が制御され
る。
【0045】そして、フルート・モードに設定されてい
る場合には、ステップS206で得られたオン・ベロシ
ティに応じた音量で、押下されている鍵に対応する音高
の楽音の発生が開始される。
【0046】一方、ステップS204の判断結果が否定
(N)、即ち、差分「Bi−Bi-1」が所定値Bsn以下で
ある場合には、ステップS210へ進む。
【0047】ステップS210では、今回のデジタル値
iと前々回のデジタル値Bi-2との差分が、ブレス・オ
ンに関して予め設定された所定値Bsnより大きいか、否
かが判断される。この判断結果が肯定、即ち、差分「B
i−Bi-2」が所定値Bsnより大きい場合には、ブレス・
オンであると判断してステップS206、ステップS2
08へ進み、上記したと同様な処理を行う。なお、この
場合には、ステップS206でオン・ベロシティを算出
する際には、差分「Bi−Bi-2」、および「Bi-1」と
「Bi-2」とのD/A変換時の時間差に応じて算出され
ることになる。
【0048】このように、前回のデジタル値Bi-1だけ
でなく、前々回のデジタル値Bi-2を参照するようにし
ているため、ブレス・コントローラ16からの出力が、
極めてゆっくりと増大して行くような場合においては、
A/D変換の頻度が高いとデジタル値が変化しない場合
もあるが、そのような場合においても確実にブレス・オ
ンであると判断できるようになり、きめ細かな制御を実
現することができるようになる。
【0049】また、ステップS210の判断結果が否
定、即ち、差分「Bi−Bi-2」が所定値Bsn以下である
場合にはブレス・オンであると判断されず、ステップS
208へジャンプし、上記した処理を行う。
【0050】この場合には、ステップS206でオン・
ベロシティが算出されないため、フルート・モードに設
定されていても、新たな発音が開始されることはない。
【0051】一方、ステップS202の判断結果が否
定、即ち、今回のデジタル値Biが前回のデジタル値B
i-1以下である場合には、ステップS212へ進む。
【0052】ステップS212では、前回のデジタル値
i-1と今回のデジタル値Biとの差分が、ブレス・オフ
に関して予め設定された所定値(スレッショルド)Bsf
より大きいか、否かが判断される。この判断結果が肯
定、即ち、差分「Bi-1−Bi」が所定値Bsfより大きい
場合には、ブレス・オフであると判断してステップS2
14へ進む。
【0053】ステップS214では、差分「Bi-1
i」に基き、ROM12に記憶された所定のテーブル
を用いてオフ・ベロシティを算出する。
【0054】ステップS214の処理を終了すると、ス
テップS208へ進み、上記したと同様に、ROM12
に記憶された所定のテーブルを用いて、今回のデジタル
値Biをブレスの値に変換し、変化があればその値をC
PU10へ送出する。その際に、ブレス値を示すMID
Iメッセージとして、同様にMIDI規格のコントロー
ル・チェンジの第2番を用いることができる。さらに、
前回のデジタル値Bi- 1を、前々回のデジタル値の記憶
領域にコピーするとともに、今回のデジタル値Biを、
前回のデジタル値の記憶領域にコピーして、RAM14
のレジスタの記憶内容を更新してこのルーチンを終了
し、次回の処理に備えることになる。
【0055】こうして、ステップS214で算出された
オフ・ベロシティの値およびステップS208で得られ
たブレス値が、公知のルーチンにおける処理において用
いられることになる。
【0056】即ち、ステップS208で得られたブレス
値によって、キーボード・モードに設定されている場合
には、発音中の楽音の音量、または音色が変更され、鍵
盤ハーモニカ・モードに設定されている場合には、押下
されている鍵に対応する音高の楽音の音量が制御され
る。
【0057】そして、フルート・モードに設定されてい
る場合には、ステップS214で得られたオフ・ベロシ
ティに応じたリリースを付けられて、発音が停止され
る。
【0058】一方、ステップS212の判断結果が否
定、即ち、差分「Bi-1−Bi」が所定値Bsf以下である
場合には、ステップS216へ進む。
【0059】ステップS216では、前々回のデジタル
値Bi-2と今回のデジタル値Biとの差分が、ブレス・オ
フに関して予め設定された所定値Bsfより大きいか、否
かが判断される。この判断結果が肯定、即ち、差分「B
i-2−Bi」が所定値Bsfより大きい場合には、ブレス・
オフであると判断してステップS214、ステップS2
08へ進み、上記したと同様な処理を行う。なお、この
場合には、ステップS214でオフ・ベロシティを算出
する際には、差分「Bi-2−Bi」、および「Bi-1」と
「Bi-2」とのD/A変換時の時間差に応じて算出され
ることになる。
【0060】このように、前回のデジタル値Bi-1だけ
でなく、前々回のデジタル値Bi-2を参照するようにし
ているため、ブレス・コントローラ16からの出力が、
極めてゆっくりと減少して行くような場合においては、
A/D変換の頻度が高いと、デジタル値が変化しない場
合もあるが、そのような場合においても確実にブレス・
オフであると判断できるようになり、きめ細かな制御を
実現できるようになるものである。
【0061】また、ステップS216の判断結果が否
定、即ち、差分「Bi-2−Bi」が所定値Bsf以下である
場合にはブレス・オフであると判断されず、ステップS
208へジャンプし、上記した処理を行う。
【0062】この場合には、ステップS214でオフ・
ベロシティが算出されないため、フルート・モードに設
定されていても、発音が停止されることはない。
【0063】なお、ブレス・オンに関する所定値Bsn
値とブレス・オフに関する所定値Bsfは、同じ値であっ
てもよいし、異なった値でもよい。
【0064】また、ブレス値をMIDI出力するように
設定されている場合には、ブレス値が変化する毎に、当
該ブレス値をMIDI入出力制御部20によって外部機
器へ送信するようにする。
【0065】なお、本実施例において音源24は、単一
の楽音を構成するにあって、複数のパーシャルによって
構成するようにしている。即ち、単一の楽音を形成する
にあって、複数の楽音信号を組み合わせて形成してお
り、これら複数の楽音信号を、それぞれパーシャルと称
している。
【0066】また、アタック・ボイスとレガート・ボイ
スの2つのボイスを備えていて、ブレス値やブレス・オ
ン/ブレス・オフによって設定されたオン・ベロシティ
/オフ・ベロシティなどに応じた楽音の発生を実現して
いる。
【0067】レガート・ボイスは、自然楽器の持続音の
波形をサンプリングしてROMなどに記憶し、所定の複
数周期を繰り返し読み出すものである。なお、このレガ
ート・ボイスも複数のパーシャルで構成されている。そ
して、レガート演奏の際には、アタック・ボイスは読み
出されずに、レガート・ボイスが引き続き読み出され
て、音高が変化するようになるものである。
【0068】また、アタック・ボイスは、ブレス・オン
による発音開始の際に発音される部分音であり、アタッ
クを強調するための音色である。このようなアタック・
ボイスは、自然楽器におけるブレス操作開始時、即ち、
吹奏開始時の音(息の音も含む)の波形をサンプリング
してROMなどに記憶し、記憶している波形を読み出す
ものである。また、ブレス・オンで算出されるオン・ベ
ロシティの値に応じて、それぞれの波形を記憶し、切り
換えて読み出すようにしてもよいし、オン・ベロシティ
に応じたエンベロープを付与し、オン・ベロシティに応
じたフィルタを通すようにしてもよい。
【0069】さらに、音源24においては、ブレス操作
に基づくブレス値や、キーボードの押鍵によるアフター
・タッチの値に応じて、各パーシャルのレベルをそれぞ
れ制御するようにしている。つまり、ブレス・オンによ
って設定されるオン・ベロシティやキーボード18の押
鍵操作によって設定されるオン・ベロシティに応じて、
所定の楽音を生成するために、各パーシャルのレベルが
決められることになるが、それ以後に入力されるブレス
値やアフター・タッチによっても、各パーシャルのレベ
ルを変化するようにしている。
【0070】即ち、各パーシャルのレベルとしては、図
3に示すように、図上(1)乃至(5)に示す5点のブ
レス値(アフター・タッチ値)に対するレベルを記憶し
ておき、5点の間のブレス値(アフター・タッチ値)に
対するレベルに関しては、5点間の直線補間で求めるよ
うにしている。
【0071】なお、ブレス値(アフター・タッチ値)を
4点記憶しておき、次の点までの傾きを計算するように
してもよい。
【0072】なお、特に詳細には、説明しなかったが、
キーボード18の鍵が押下されることにより音高を変化
するとき、キーボード18の押鍵のオン・ベロシティに
応じて、フルートなどの自然管楽器のキーやレバーの操
作によって生ずるノイズ音や、指孔がカップにより閉じ
られる際のノイズ音を発生するようにしてもよい。ただ
し、このノイズ音は、自然管楽器を模擬するために発生
させるものであるため、自然管楽器と同様に、音高が下
向するときのみ発生するようにする。
【0073】こうしたノイズ音は、ROMなどに記憶さ
れた波形を読み出すことにより発生されるようにし、オ
ン・ベロシティに応じてレベルが設定されることにな
る。
【0074】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0075】空気流の状態を順次検出し、それに対応す
る検出信号を順次出力する空気流検出手段と、上記空気
流検出手段から出力される検出信号による検出値に基づ
いて、所定の従前の検出値と今回の検出値とを比較する
比較手段と、上記比較手段において比較された上記所定
の従前の検出値と上記今回の検出値との間の変化量を検
出する変化量検出手段と、上記変化量検出手段により検
出された変化量が、所定の設定値を越えたか、否かを検
出する検出手段と、上記比較手段により上記今回の検出
値が上記所定の従前の検出値以下であるとされるととも
に、上記検出手段により上記変化量が上記所定の設定値
を越えたことが検出された場合、発音開始信号を出力す
る出力手段とを備えるようにしたため、空気流検出手段
が空気流の状態を順次検出して、検出信号を出力するこ
とになる。
【0076】そして、比較手段が検出信号による検出値
に基づいて、今回の検出値と従前の検出値とを比較する
一方で、変化量検出手段が従前の検出値から今回の検出
値までの変化量を検出し、検出された変化量が、所定の
設定値を越えたか否かが、検出手段によって検出される
ことになる。
【0077】こうした比較手段による比較結果および検
出手段による検出結果に基づき、今回の検出値が従前の
検出値以上であるとともに、変化量が所定の設定値を越
えた場合に、出力手段が発音開始信号を出力することに
なる。
【0078】また、空気流の状態を順次検出し、それに
対応する検出信号を順次出力する空気流検出手段と、上
記空気流検出手段から出力される検出信号による検出値
に基づいて、所定の従前の検出値と今回の検出値とを比
較する比較手段と、上記比較手段において比較された上
記所定の従前の検出値と上記今回の検出値との間の変化
量を検出する変化量検出手段と、上記変化量検出手段に
より検出された変化量が、所定の設定値を越えたか、否
かを検出する検出手段と、上記比較手段により上記今回
の検出値が上記所定の従前の検出値以下であるとされる
とともに、上記検出手段により上記変化量が上記所定の
設定値を越えたことが検出された場合、発音停止信号を
出力する出力手段とを備えるようにしたため、空気流検
出手段が、空気流の状態を順次検出して、検出信号を出
力することになる。
【0079】そして、比較手段が検出信号による検出値
に基づいて、今回の検出値と従前の検出値とを比較する
一方で、変化量検出手段が従前の検出値から今回の検出
値までの変化量を検出し、検出された変化量が、所定の
設定値を越えたか否かが、検出手段によって検出される
ことになる。
【0080】こうした比較手段による比較結果および検
出手段による検出結果に基づき、今回の検出値が従前の
検出値以下であるとともに、変化量が所定の設定値を越
えた場合に、出力手段が発音停止信号を出力することに
なる。
【0081】従って、本発明によれば、変化量に対して
発音開始/発音停止のためのスレッショルドが設定され
ることになり、ノイズや温度などの外部因子の影響を排
除することができるとともに、発音停止の際にリリース
を付けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空気流応答電子楽器を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明のブレス・オン/ブレス・オフ・ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図3】ブレス値、アフタータッチ値に対するパーシャ
ルのレベルの記憶状態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 CPU 12 ROM 14 RAM 16 ブレス・コントローラ 18 キーボード 20 MIDI入出力制御部 22 操作部 24 音源 26 アンプ 28 スピーカ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気流の状態を順次検出し、それに対応
    する検出信号を順次出力する空気流検出手段と、 前記空気流検出手段から出力される検出信号による検出
    値に基づいて、所定の従前の検出値と今回の検出値とを
    比較する比較手段と、 前記比較手段において比較された前記所定の従前の検出
    値と前記今回の検出値との間の変化量を検出する変化量
    検出手段と、 前記変化量検出手段により検出された変化量が、所定の
    設定値を越えたか、否かを検出する検出手段と、 前記比較手段により前記今回の検出値が前記所定の従前
    の検出値以上であるとされるとともに、前記検出手段に
    より前記変化量が前記所定の設定値を越えたことが検出
    された場合、発音開始信号を出力する出力手段とを有す
    ることを特徴とする空気流応答電子楽器。
  2. 【請求項2】 空気流の状態を順次検出し、それに対応
    する検出信号を順次出力する空気流検出手段と、 前記空気流検出手段から出力される検出信号による検出
    値に基づいて、所定の従前の検出値と今回の検出値とを
    比較する比較手段と、 前記比較手段において比較された前記所定の従前の検出
    値と前記今回の検出値との間の変化量を検出する変化量
    検出手段と、 前記変化量検出手段により検出された変化量が、所定の
    設定値を越えたか、否かを検出する検出手段と、 前記比較手段により前記今回の検出値が前記所定の従前
    の検出値以下であるとされるとともに、前記検出手段に
    より前記変化量が前記所定の設定値を越えたことが検出
    された場合、発音停止信号を出力する出力手段とを有す
    ることを特徴とする空気流応答電子楽器。
JP4258928A 1992-09-02 1992-09-02 空気流応答電子楽器 Pending JPH0683333A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4258928A JPH0683333A (ja) 1992-09-02 1992-09-02 空気流応答電子楽器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4258928A JPH0683333A (ja) 1992-09-02 1992-09-02 空気流応答電子楽器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0683333A true JPH0683333A (ja) 1994-03-25

Family

ID=17326992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4258928A Pending JPH0683333A (ja) 1992-09-02 1992-09-02 空気流応答電子楽器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0683333A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1989010803A1 (en) * 1988-05-03 1989-11-16 Regents Of The University Of Minnesota Process for surface and fluid cleaning
JP2021043261A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 ローランド株式会社 電子吹奏楽器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1989010803A1 (en) * 1988-05-03 1989-11-16 Regents Of The University Of Minnesota Process for surface and fluid cleaning
JP2021043261A (ja) * 2019-09-06 2021-03-18 ローランド株式会社 電子吹奏楽器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001175263A (ja) 自動伴奏パターン発生装置及び方法
US8106287B2 (en) Tone control apparatus and method using virtual damper position
JP2792368B2 (ja) 電子楽器
JPH05188950A (ja) 電子楽器
US5308917A (en) Keyboard touch response setting apparatus
JP2583809B2 (ja) 電子楽器
JPH0683333A (ja) 空気流応答電子楽器
JP2559209B2 (ja) 楽音信号発生装置
JP4186855B2 (ja) 楽音制御装置及びプログラム
JPH0635449A (ja) 電子打楽器
JP3581763B2 (ja) 電子楽器
JP2578327B2 (ja) 自動演奏装置
JP3602365B2 (ja) 電子楽器
JP4218566B2 (ja) 楽音制御装置及びプログラム
JP2953217B2 (ja) 電子楽器
JPH07219531A (ja) 電子楽器
JP2579231Y2 (ja) 電子楽器
JPH10319949A (ja) 電子楽器
JPH0627946A (ja) 電子鍵盤楽器
JPH0756571A (ja) 電子楽器
JP2006133342A (ja) 楽音制御装置および楽音制御処理のプログラム
JPH08221072A (ja) 自動伴奏装置
JPH06250650A (ja) 電子楽器
JPH07219530A (ja) 電子楽器
JPH0651772A (ja) 電子鍵盤楽器