JPH0683136A - 画像形成装置用原稿送り装置 - Google Patents

画像形成装置用原稿送り装置

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JPH0683136A
JPH0683136A JP19071791A JP19071791A JPH0683136A JP H0683136 A JPH0683136 A JP H0683136A JP 19071791 A JP19071791 A JP 19071791A JP 19071791 A JP19071791 A JP 19071791A JP H0683136 A JPH0683136 A JP H0683136A
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feeding
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JP19071791A
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Masashi Yamashita
正史 山下
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Nisca Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】搬送手段によって原稿先端が読取位置を横切っ
て原稿後端がプラテン上に導入されてから、搬送手段を
逆駆動して原稿を逆送セットするタイプの装置におい
て、搬送手段を逆駆動して原稿を逆送して読取位置に正
確にセットする制御を可能にする。 【構成】プラテンP上の所定位置からプラテンPの一端
部までを覆い、原稿をプラテンP上の一端部に設けた読
取位置に搬送する搬送手段10と、プラテンPの一端側
から原稿搬送方向下流側の位置に設けられ、原稿後端が
プラテンP上に導入されたとき、読取位置を横切って搬
送された原稿先端を検出可能な検出手段とを備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、略水平のプラテンを
有する複写機などの画像形成装置に用いる原稿送り装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置のプラテンの全面を
覆う搬送ベルトを設け、該搬送ベルトの駆動によって原
稿をプラテン上に搬送セットする装置が公知である。
しかし、この公知装置では、最大長さの原稿に対応させ
て搬送ベルトの長さを設定している。一方、実際の使用
頻度の高い原稿(例えばA4、B5)は前記最大長さの
原稿より短いことが多い。しかるに、上記公知装置で
は、使用頻度の高い短い原稿を長い搬送ベルトの一端か
ら他端まで搬送する必要がある。したがって、原稿搬送
セットの時間がかかるなどの問題が生じていた。
【0003】この問題を解消し、使用頻度の高い短い原
稿の搬送セット時間の短縮を図った装置が、特開平2−
13532号公報に開示されている。この装置は、画像
形成装置の一端側に突設され原稿を積載する第1の支持
手段と、プラテンの一方の略半分に設けられ前記第1の
支持手段から送られた原稿をプラテン上に搬送セットす
る短い搬送ベルトと、前記搬送ベルトの上方に設けられ
前記搬送ベルトにおける原稿導入側とは同一側から排出
された原稿を収容する第2の支持手段とを備えてなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この公報記載
の装置では、搬送ベルトより長い原稿の場合、搬送ベル
トを持ち上げて、手でプラテン上にセットしなければな
らない問題がある。
【0005】そこで、この問題を解消し、搬送手段より
長い原稿でも自動送りを可能する装置が、提案されてい
る(非公開)。この装置は、プラテンの略半分に搬送ベ
ルトなどの搬送手段を設けている。そして、長い原稿の
場合、搬送手段の一端から原稿を搬入し、搬送手段が原
稿を搬送し、原稿先端を搬送手段の他端の先までプラテ
ン上の読取位置を横切って搬送すると共に原稿後端をプ
ラテン上に導入し、その後搬送手段を逆駆動して原稿を
逆送してプラテンの読取位置にセットしている。
【0006】このタイプの装置では、逆送して読取位置
に正確に原稿をセットするまで搬送手段を逆駆動するこ
とが重要となる。
【0007】この発明の目的は、搬送手段によって原稿
先端が読取位置を横切って原稿後端がプラテン上に導入
されてから、搬送手段を逆駆動して原稿を逆送セットす
るタイプの装置において、搬送手段を逆駆動して原稿を
逆送して読取位置に正確にセットする制御の可能な画像
形成装置用原稿送り装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、プラテン上の所定位置からプラテンの
一端部までを覆い、原稿をプラテン上の一端部に設けた
読取位置に搬送し、その後一端側から原稿を排出する搬
送手段と、プラテンの一端側から原稿搬送方向下流側の
位置に設けられ、原稿の後端がプラテン上に導入された
とき、読取位置を横切って搬送された原稿の先端を検出
可能な検出手段とを備えている。
【0009】
【実施例】本発明は複写機、各種プリンタ、ファクシミ
リなどの画像形成装置に適用できるが、一例として複写
機に適用する原稿搬送装置について添付の図面に従って
説明する。
【0010】図1に示す複写機Mの上方には原稿搬送装
置Fが載置・装着されている。原稿搬送装置Fの外観形
状は略正方形をしており、複写機Mの正面から見て左右
両側に原稿搬送装置Fが大きく突出しないようになって
いる。
【0011】複写機Mの上方部にはプラテンPが設けら
れており、このプラテンPを覆うように載置されている
原稿搬送装置Fは、プラテンPの略半分に相当する一定
の領域を覆う搬送部10と、同じくプラテンPの残りの
領域を覆うプラテンカバー部20と、このプラテンカバ
ー部20の上方に設けられ、原稿トレイ部30にセット
された原稿をプラテンPに向けて分離給送する分離給送
部40と、搬送部10によって搬送される露光済み原稿
を受取ってプラテンPから排出する排紙部50と、この
排紙部50によって排出される原稿を収納する収納部6
0と、原稿搬送装置Fを複写機MのプラテンPの上方に
対して開閉可能に支持するヒンジ部70、および駆動・
制御部80とを備えている。
【0012】図20は、図1における原稿搬送装置Fを
プラテンPの上方に解放した状態を示し、透明プラテン
Pの上面に読取有効範囲(読取部T:長さX−Z間)が
定められており、読取部の一端を読取規準点Xとして決
めている。複写に際して、この規準点Xに原稿Dの一端
を合わせて配置することで、原稿に対応するコピーが得
られる。
【0013】読取部Tは、複写可能な最大サイズであ
り、図中、一点鎖線でしめしている。例えば、A3サイ
ズ(297mm×420mm)を複写可能な最大サイズとし、ここ
ではA3サイズを大サイズとし、A4サイズ(210mm×29
7mm)を小サイズと想定している。従って読取部Tの全長
(X−Z間)が大サイズ原稿用であり、その半分(X−
Y間)が小サイズ原稿用となる。図20では前記規準点
に合わせて小サイズの原稿Dを読取部Tに位置付けてい
る。
【0014】図2には、原稿搬送装置Fに設けられた二
つの駆動モータM1,M2と、原稿搬送装置Fの動作を
制御するために必要な情報を収集するセンサS1〜S
5、および制御基板89が示されている。
【0015】駆動モータM1は、分離給送部40に駆動
連結されていると共に、主にセンサS1、S5からの出
力信号に基づいて駆動制御される。
【0016】駆動モータM2は、搬送部10に駆動連結
されていると共に、主にセンサS2,S3,S4からの
出力信号に基づいて駆動制御される。
【0017】センサS1は、原稿トレイ部30にセット
される原稿の有無を検出するためのエンプティセンサで
ある。
【0018】センサS2は、分離給送部40で一枚に分
離された原稿をプラテンPに搬送する搬送路の途上に設
けられて、搬送路を通過する原稿の先端乃至後端を検出
するレジストセンサである。
【0019】センサS3は、排紙部50を搬送される原
稿の先端乃至後端を検出するスイッチバックセンサであ
る。このセンサS3は、本発明の検出手段に相当する。
【0020】センサS4は、駆動モータM2の出力軸8
6に設けられたインタラプタ871(後述)の回転量を検
出するフォトセンサである。
【0021】センサS5は、ヒンジ部70に設けられて
おり、原稿搬送装置Fが複写機Mに対して、プラテンP
上方を開放した開状態にあるのか、あるいは図1に示す
ようにプラテンPの上方を閉塞した閉状態にあるのかを
検出する。
【0022】さらに、複写済みの原稿を収容する第2の
支持手段としての収納部60には原稿搬送方向に対して
略平行な方向に延設された突起部材62が設けられてい
る。この突起部材62は、収納部60に収納される原稿
に腰をつけるためのもので、収納される原稿が収納部6
0より長い場合にその先端が収納部60からはみ出し、
このはみ出した原稿の先端が原稿トレイ部30の上に垂
れ下がるのを防止するためのものである。
【0023】次に、図3〜図11を参照して原稿搬送装
置Fの詳細な説明を行う。
【0024】図3,4に示されるように原稿搬送装置F
は、原稿搬送方向の上流(図3において右側)から下流
(同左側)に向かって、原稿を積載する支持手段として
の原稿トレイ部30と、このトレイ上の原稿を一枚に分
離して搬送する分離手段としての分離給送部40と、こ
の分離給送部40によって搬送される原稿を受け取っ
て、さらに下流に搬送する搬送手段としての原稿搬送部
10が設けられている。
【0025】また、前記分離給送部40のプラテンP側
下方には、プラテンカバー部20が設けられ、前記原稿
搬送部10の下流側上方には、この原稿搬送部10から
受け取った原稿を表裏反転させながら搬送する排紙部5
0が設けられている。前記分離給送部40と原稿搬送部
10の上方には、排紙部50によって搬送された原稿を
収納する第2の支持手段としての収納部60が設けられ
ている。
【0026】原稿搬送装置Fにおいて原稿トレイ部30
は、原稿を載せる載置トレイ31と、載置トレイ31上
にセットされた原稿の側端部を規制する一対の側端ガイ
ド32L,32Rと、補助トレイ33よりなる。
【0027】側端ガイド32L,32Rは、案内ガイド
321に沿って原稿の幅方向(図4において上下方向)
に移動する。また側端ガイド32L,32Rにはラック
・ピニオン機構(図示せず)が連結されており、載置ト
レイ31上にセットされた原稿の中央部を図4に示す基
準線Kに位置させる。
【0028】補助トレイ33は、回転軸331によって
回動可能な状態で載置トレイ31に取り付けられてお
り、載置トレイ31に載置する大サイズの原稿後端側を
安定支持する。
【0029】分離給送部40には、分離された原稿をプ
ラテンPの所定位置(読取部Tの中央Y点)からプラテ
ンPに案内する第1の案内手段として原稿搬送路R1が形
成されており、この原稿搬送路R1はガイド板410,411に
よって区画されている。そして原稿搬送路R1に沿って分
離給送手段が配置されている。すなわち、搬送路R1の入
口側にピックアップローラ42が載置トレイ31に進退
可能に設けられ、また各ガイド板410,411から給紙ロー
ラ43と分離ベルト44が搬送路R1に進入して互いに非
接触の状態で、且つ、互いがオーバーラップするように
配置されている。また、搬送路R1の出口側にレジストロ
ーラ451とピンチローラ452が対向して設けられている。
【0030】搬送路R1の出口部分が前記プラテンPの上
面に定められた読取部Tの略々中央(Y点)に位置す
る。
【0031】搬送路R1の入口部分には、ガイド板411に
対して進退可能に設けられた原稿ストッパー46と、セ
ンサS1(図2参照)と協動して載置トレイ31上の原
稿の有無を検出するレバー47が設けられており、ま
た、搬送路R1の給紙ローラ43とレジストローラ451と
の間にはセンサS2が設けられている。 搬送路R1に沿
って設けられた原稿ストッパー46、ピックアップロー
ラ42、給紙ローラ43,分離ベルト44は、図5,1
0に示すように、モータM1からの動力をベルト駆動伝
達手段810,811、複数のギアGを介して所定方向に回動・
回転するように構成されている。
【0032】ここで原稿を載置トレイ31から一枚引き
出して搬送路R1に送り込む場合を想定すると、モータM
1の回転(正転)をギアG2,G3,G4を介して軸831に伝達
し、軸831の回転で駆動伝達部材832を駆動して軸833を
所定方向に回転させる。
【0033】この時、原稿ストッパー46は図3の鎖線
で示される位置に移動するので、載置トレイ31上の原
稿が分離給送可能な状態となる。原稿ストッパー46が
回動(下降)して図示しないストッパーに突当るとバネ
クラッチ834によって原稿ストッパー46の軸833を一定
以上の駆動力で駆動しないようにしている。
【0034】また、ピックアップローラ42が、揺動ア
ーム部材821によって給紙ローラ43を保持する軸82
に揺動可能に軸支されているので、軸831に固定される
と共に揺動アーム部材821に接触するレバー836の回転に
よって揺動アーム部材821が原稿に向かって下方に回動
して原稿の表面に接触する。ピックアップローラ42が
原稿に接触すると、バネクラッチ834によってピックア
ップローラ42の原稿に対する接触圧が一定に維持され
る。
【0035】さらに、モータM1の正転はギアG1,G5,G
6,G7を介して軸82,84に伝達され、給紙ローラ43
と分離ベルト44とを互いに異なる方向に回転させる。
【0036】なお、ギアG7には一方向クラッチ822が組
み込まれており、ギアG7の回転が停止しても、原稿が強
制的に前方に搬送されると、給紙ローラ43は原稿の前
進に従動して回転するようになっている。
【0037】また、ギアG6にも一方向クラッチ823が組
み込まれておりギアG5の回転が停止しても、原稿が強制
的に前方に搬送されると、分離ベルト44は原稿の前進
に従動して回転するようになっている。
【0038】ギアG1に一方向クラッチ824が内蔵されて
おり、モータM1が逆転する時は、ギアG1が空転し、ロ
ーラ42,43と分離ベルト44へ駆動を伝達しない
が、原稿ストッパー46とレバー836とには駆動が伝達
され、モータM1が正転した際とは、逆の方向に回転駆
動される。
【0039】また、軸838にはバネクラッチ837が設けら
れており、モータM1が逆転した際に原稿ストッパー4
6とレバー836とが所定以上の力で上方に駆動されない
ようになっている。
【0040】上記した分離給紙部40の構成によって、
モータM1が正転した時はピックアップローラ42と給
紙ローラ43のみが順方向(原稿搬送方向)に回転し、
分離ベルト44が逆送方向に回転する。これによって載
置トレイ31に置かれた原稿を一枚ずつ搬送路R1の入口
から出口へと搬送する。
【0041】またモータM1が逆転した時はレバー836
の回転によってピックアップローラ42を原稿の表面か
ら離間させる。
【0042】原稿搬送部10は、エンドレスの帯状搬送
ベルト13と、搬送ベルト13を正逆転可能に駆動する
一対のプーリ11,12と、搬送ベルト13をプラテン
Pへ押し付ける複数のプレスローラ14とからなる。ま
た、原稿搬送部10は、プラテンPの上面の複写最大原
稿サイズ(読取部T)の読取基準点X側の略々半分(X
−Y間)を十分に覆う大きさを有している。
【0043】搬送路R1の出口に搬送ベルト13が設けら
れている。搬送ベルト13は、プラテンPとの間に原稿
路R2を形成し、原稿路R2の入口が読取部Tの中央(Y
点)に略々位置し、出口が読取部Tの前端に定めた読取
基準点Xに略々位置する。
【0044】この原稿搬送部10によって、搬送路R1の
出口から排出された原稿を読取部Tの基準点Xに搬送し
たり、あるいは、基準点Xより前方に搬送して排紙した
り、更には、逆方向に搬送することができる。
【0045】図3,7に示されるように原稿搬送部10
の出口(基準点X)の後方には、この原稿搬送部10に
連なって排紙部50が設けられている。排紙部50は、
エンドレスの帯状排紙ベルト51と、排紙ベルト51を
正逆転可能に駆動する一対のプーリ52,53と、プー
リ53に搬送ベルト13の駆動を伝達する転接ローラ5
4と、原稿路R2の出口から排出された原稿を収納部60
に案内するガイド部材55,56を有し、ガイド部材5
5,56の間に原稿搬送部10から送り出された原稿を
案内する排出路R3を形成している。
【0046】排紙ベルト51の対向部を逃れた位置に
は、一端をガイド部材55に固定され、他端部側で原稿
を排紙ベルト51に押し当てる板バネ部材57が設けら
れている。
【0047】転接ローラ54は、従動側プーリ12に対
向する位置で搬送ベルト13の表面に直接、バネ部材
(図示せず)によって付勢されていると共に、第4,7
図に示すように搬送ベルト13の略々中央部で接触して
いる。
【0048】また排紙ベルト51と、一対のプーリ5
2,53と、転接ローラ54とは左右一対の側板58で
一体的に支持され、搬送装置Fの外カバーにユニットと
して固定できるので、組み込みが容易となる。
【0049】この実施例では、搬送ベルト13とプラテ
ンPとの間の原稿路R2から排出された原稿を排紙路R3に
導入して収納部60に搬送する。
【0050】収納部60は、収納トレイ61と、原稿搬
送方向に対して略平行な方向に延設された突起部材62
とからなっている。収納トレイ61が載置トレイ31の
上方に配置されているため、図16(D)に示すように
分離・給送される原稿Dと、複写済み原稿D1とがオー
バーラップした状態で複写機Fのプラテン上方に載置・
収納される。つまり、小型軽量で、且つ、搬送処理する
原稿のサイズを特に制約されることのなく、また処理済
み原稿の取扱いが容易な原稿搬送装置を構成することが
できる。
【0051】図3,8,9を参照して説明するとプラテ
ンカバー部20は、分離給送部40のプラテンP側下方
に設けられ、プラテンPに平行に対設したプラテンカバ
ー21と、このプラテンカバー21をプラテンPと所定
の間隔をもって、且つ原稿搬送装置Fに対して着脱自在
に支持する支持部材22,23と、プラテンカバー21
をプラテンPに近接・離間させる昇降手段24とを備え
ている。
【0052】プラテンカバー21には、支持部材22に
対してプラテンカバー21を係合・固定する係合固定部
211と、支持部材23と係合してプラテンカバー21を
プラテンPに対して略々平行な方向にスライドさせるス
ライド部212と、支持部材22,23とプラテンカバー
21との係合・固定を解除するためにオペレータが把持
可能で、且つ、支持部材23よりプラテンカバー21の
スライド方向下流に設けられ、比較的重量を大きく形成
されたコの字状のウエイト部213が設けられている。
【0053】支持部材23は、原稿搬送装置Fの枠体に
固定されている。支持部材22は、連結部材241によっ
て、駆動軸242に連結されている。
【0054】図9は、プラテンカバー21を支持部材2
2,23から取り外た状態を示している。図は、原稿搬
送装置Fが複写機MのプラテンPを閉塞している(覆っ
ている)状態で示されているが、通常、プラテンカバー
21の取り外しは、原稿搬送装置FがプラテンPの上方
に解放された状態で行なわれ、分離給送部40に設けら
れる分離ベルト44その他の機構のメインテナンス等が
容易に実施可能となっている。
【0055】また、プラテンカバー部20は、プラテン
Pの上面の前記原稿搬送部10が覆う以外の領域、つま
り、読取部Tの読み取り基準点Xと反対側の略々半分
(Y−Z間)を覆う大きさを有している。
【0056】図6,7,11を参照して原稿搬送部1
0、プラテンカバー部20の駆動系及び分離給送部40
の一部の駆動系を説明する。
【0057】モータM2の出力軸86に、円盤にスリッ
トを等間隔に形成してなるインタラプタ871が設けられ
ており、回転するインタラプタ871のスリットを通過す
る光に応答してパルスを発生させるフォトセンサS2よ
りなるパルス発生手段87を設けている。
【0058】原稿路R2を形成する搬送ベルト13は、モ
ータM2からの動力をベルト駆動伝達手段850,851、軸8
52、ギアG8,G9,G10を介して駆動側プーリ11を回転する
ことで、順方向(原稿搬送方向)及び逆送方向に駆動さ
れるように構成されている。
【0059】また、搬送ベルト13の従動側プーリ12
の上方に設けられた転接ローラ54は、搬送ベルト13
の表面から直接駆動を伝達され、排紙ベルト51は搬送
ベルト13と同一の周速度で、同一の原稿搬送方向に駆
動される。
【0060】軸852には、レジストローラ451が固定され
ており、搬送ベルト13と同一の周速度で、同一の原稿
搬送方向に駆動される。
【0061】つまり、レジストローラ451、駆動側プー
リ11、排紙ベルト51は一つの駆動源(モータM2)
で協動回転し、レジストローラ451で搬送路R1を送られ
る原稿と同じ速度で原稿路R2と排紙路R3を搬送できるよ
うに略等しい周面速度を維持して回転する。すなわち、
通路R1,R2,R3を搬送される原稿は順逆方向に拘わらず、
一定の速度で移動するようになっている。上記した回転
駆動系はパルス発生手段87のクロック信号に基づいて
制御が可能である。 一方、軸852の駆動は、ギアG11,G
12,G13を介して駆動軸242に伝達される。駆動軸242は、
搬送ベルト13を駆動するプーリ11と同一の方向に回
転するようにギア連結され、プラテンカバー21を搬送
ベルト13の順逆の搬送方向と同一の方向にスライドさ
せる。搬送ベルト13が順方向(原稿搬送方向)に駆動
されると、駆動軸242の順回転によってプラテンカバー
21を図8実線位置、つまり、プラテンPに近接した位
置に保持する。軸852に組み込まれたトルクリミッター8
53によって、プラテンカバー21は第8図実線位置に一
定の力で保持される。
【0062】搬送ベルト13が逆送方向に駆動される
と、駆動軸242の逆回転によってプラテンカバー21を
図8鎖線位置、つまり、プラテンPから離間した位置に
保持する。軸242に組み込まれたトルクリミッター854に
よって、プラテンカバー21は図8鎖線位置に一定の力
で保持される。
【0063】図1,4,19,20に示すヒンジ部70
は、原稿搬送装置Fを複写機Mの上面に開閉可能に支持
するバネ付ヒンジ71と、バネ無ヒンジ72とから構成
されている。
【0064】バネ付ヒンジ71は、複写機M側に固定さ
れる本体固定部711と、搬送装置F側に固定される付属
固定部712と、両部711,712を連結するピン713と、両部7
11,712をピン713を中心に開き方向に付勢するバネ手段7
14とから構成されている。
【0065】また、原稿搬送装置Fの原稿搬送方向(図
4左右方向)に関して装置Fの中央部からやや搬送方向
上流(同図右側)の位置に設けられている。このヒンジ
位置は、モータM1,M2の位置及び各モータM1,M
2に連結される回転駆動系等の位置から、装置Fの搬送
方向上流側にシフトした重心位置に略々対応させてい
る。
【0066】バネ無ヒンジ72は、複写機M側に固定さ
れる支持部材721と、原稿搬送装置Fに設けられる凹支
持部722と、両部材721,722を連結するピン723からなる。
ヒンジ72は、原稿搬送装置Fの原稿搬送方向下流(図
4左側)の位置に設けられ、複写機Mに固定された支持
部材721と原稿搬送装置Fの枠体カバーの凹支持部722と
がピン723で回動可能に連結されている。
【0067】上記構成の原稿搬送装置Fの作用について
以下に説明する。
【0068】図12,13(A)〜(C)は、A4乃至
レターサイズの横のように比較的小サイズの原稿を扱う
場合を示している。
【0069】複写に先立って原稿Dを載置トレイ31に
セットした状態が図12(A)であり、複写命令を複写
機Mに与えると、エンプティセンサS1で原稿Dの存在
を確認したうえで、原稿ストッパー46がガイド板41
1の下方に退避し、またピックアップローラ42が回転
しながら下降して載置トレイ31原稿Dに接触する。こ
れによって原稿Dが前方に送り出され、給紙ローラ43
と分離ベルト44との間に入り込み、搬送方向に回転す
る給紙ローラ43によって原稿Dは前進する。この時、
載置トレイ31に図12(B)のように複数の原稿Dが
載置されていて、ピックアップローラ42によって複数
の原稿が同時に送り出された場合、逆送方向に回転する
分離ベルト44によって分離ベルト44に接触する下側
の原稿が前進を妨げられる。したがって原稿一枚のみ給
紙ローラ43によって前方に通過を許される。
【0070】こうして、送り出された原稿Dは、レジス
トセンサS2によって先端検知された後、停止状態のレ
ジストローラ451,ピンチローラ452に当接する。原稿D
の先端検知から所定時間経過後にローラ42,43、ベ
ルト44を停止させることで、原稿Dは、いくらか撓
み、先端を一様にレジストローラ451,ピンチローラ452
の接線部分に押し付けられる。結果として原稿Dが当接
した後に回転を始めるレジストローラ451,ピンチローラ
452に先端が平行な状態で引き込まれ、前方に送り出さ
れる。(スキュー修正作用) 上記のようにして搬送路R1を搬送される原稿Dはプラテ
ンPの読取部Tの略々中央(Y点)の原稿路R2の入口に
導かれる。こうして搬送ベルト13とプラテンPとの間
で形成される原稿路R2の入口に入り込んだ原稿Dは、レ
ジストローラ451に同期して駆動される搬送ベルト13
によって原稿路R2を前方に送られる。
【0071】この時、モータM2が起動されてから搬送
原稿の後端がレジストセンサS2を通過するまでのパル
ス発生手段87によるパルス信号をカウントすることに
よって原稿Dの搬送方向の長さが判断できる。すなわ
ち、少なくとも原稿Dの搬送に携わるレジストローラ45
1及びに搬送ベルト13がパルス発生手段87のパルス
に同調して等しい搬送速度を維持するので、モータM2
の起動から読取基準点Xに到達するまでのパルス数を予
め認識することができ、原稿Dの先端が点Yから点Xに
至る途上にある段階でレジストセンサS2が原稿Dの後
端を検出すると、搬送原稿が少なくとも点X−Y間の長
さ以下であることが分かる。つまり、この場合は原稿が
小サイズであると判断する。(図16参照) 図17にも示されるように原稿が小サイズである場合
は、モータM2の回転を開始してからパルス発生手段8
7が所定パルス(Aパルス)をカウントした後に、搬送
ベルト13を停止させる。これによって、原稿Dは、図
12(C)に示すように、原稿先端を基準点Xに正確に
合わせた読取位置に停止させることができる。
【0072】次に、エンプティセンサS1が原稿を検出
しているか否かを判断して、原稿Dの存在を検出しない
場合には、複写機Mを稼働させて複写を実行する。 複
写が完了すると、搬送ベルト13、排紙ベルト51を作
動させて原稿Dを排紙路R3に導いて収納トレイ61に排
出する。
【0073】エンプティセンサS1が原稿を検出してい
る場合には、モータM1を起動して載置トレイ31から
次原稿Dをレジストローラ451に向けて送り出すととも
に、複写機Mを稼働させて複写を実行する。(図13
(A)参照) 複写が完了すると、モータM2を起動からパルス発生手
段87が所定パルス(Aパルス)をカウントした後に搬
送ベルト13を停止する。この時、最初(一枚目)の原
稿は後端が排紙部50に拘束された状態で収納トレイ6
1にその先端側を排出している。(図13(B)参照) エンプティセンサS1で載置トレイ31に複写すべき原
稿Dが検出されると、上記した動作が適宜繰り返され、
図13(C)に示すように、収納トレイ61に順次複写
済み原稿Dが集積されていく。
【0074】図14,15(A)〜(D)は比較的小サ
イズの領域を規定したプラテンP上のX−Y間より長い
大サイズの原稿を扱う場合を示している。
【0075】前記した原稿の搬送開始(図12(A))
に引き続いて、原稿Dを搬送手段13とプラテンPとの
間の原稿路R2を前進させる。
【0076】図16,18に示される通り原稿路R2を前
進する原稿Dが読取基準点Xを通過しても原稿後端がレ
ジストセンサS2を通過しない場合は、原稿Dを大サイ
ズと判断する。この場合、原稿後端がレジストセンサS
2を通過してからパルス発生手段87が所定パルス(B
パルス)をカウントするまで原稿Dの搬送を継続する。
【0077】原稿後端が原稿路R2の入口(Y点)に達す
ると、図14(C)に示すように原稿Dの先端は排紙部
50を通過して収納トレイ61上面まで搬送されてい
る。
【0078】次に、搬送ベルト13を逆回転させ原稿D
をプラテンPの上面に沿って逆送させる。これにより、
原稿Dが読取部Tの点Y−Z間のプラテンPとプラテン
カバー21との間に進入する。
【0079】原稿先端が読取部Tの基準点Aを所定量通
過するまで搬送ベルト13によって原稿Dは逆送され
る。原稿Dの逆送は、スイッチバックセンサS3の原稿
の後端(順送り時の先端;図において左側)検出信号に
基づいて制御される。つまり、逆送される原稿後端がス
イッチバックセンサS3を通過してから、パルス発生手
段87が所定パルス(Cパルス)をカウントするまで搬
送ベルト13を逆送し、原稿後端が読取部Tの点Wに位
置したところで、搬送ベルト13を停止させる。(図1
4(D)参照) 原稿後端(順送り時の後端;図において右側)がレジス
トセンサS2を通過してからパルス発生手段87が所定
パルス(Bパルス)をカウントするまで、搬送ベルト1
3が原稿Dを搬送した際に、必ず原稿先端がスイッチバ
ックセンサS3で検出されるように、使用される原稿サ
イズを考慮して(例えば搬送ベルト13の長さを超える
長さの原稿のうち最も短い原稿の先端が到達する位置)
プラテンPの順送り方向下流側近傍に、スイッチバック
センサS3が配置されている。
【0080】なお、搬送ベルト13で原稿が逆送される
際に、前述したプラテンカバー21の駆動系が同時に駆
動されて、プラテンカバー21がプラテンPから離間す
る方向に移動する。これによって、原稿Dが読取部Tの
点Y−Z間のプラテンPとプラテンカバー21との間に
進入しやすくなっている。
【0081】その後、搬送ベルト13で原稿Dを順方向
に再度搬送して、順送りされる原稿Dの後端が読取部T
の基準点Xに位置したところで、搬送ベルト13を停止
させる。すなわち、基準点Xから逆送でオーバーランし
た所定パルス(Dパルス)をパルス発生手段87でカウ
ントした後に、搬送ベルト13の順送り方向への搬送を
停止する。(図15(A)参照) 上記通り搬送ベルト13の順回転で原稿DをDパルス搬
送する際に、プラテンカバー21がプラテンPに近接す
る方向に移動する。これによって、読取部Tの点Y−Z
間のプラテンPとプラテンカバー21との間に進入した
原稿DをプラテンP側に押さえ込む。そこで複写を実行
する。
【0082】複写完了後は、エンプティセンサS1によ
って載置トレイ31に原稿が検出されない場合は、搬送
ベルト13、排紙ベルト51を順送り方向に駆動して原
稿Dを排紙路R3を介して収納トレイ61に送り出す。
【0083】エンプティセンサS1によって後続の複写
原稿Dが検出されたときは、図15(B)に示すよう
に、モータM2を複写される原稿サイズに応じて所定パ
ルス(Eパルス)駆動して、排紙ベルト13の順送りに
よって原稿後端(順送り時の後端)を読取部Tの略々中
央部(点Y)まで搬送する。
【0084】次いで、上述した原稿の分離給送動作によ
って次原稿がレジストローラ451の位置まで搬送する。
(図15(C)) ここで、モータM2を起動してレジストローラ451、搬
送ベルト13、排紙ベルト51を同時に回転駆動する。
それによって、複写済みの原稿D1が収納トレイ61に
送り出されると共に、後続の原稿D2が読取部Tの点Y
に向けて搬送路R1を前進し,前述したように、原稿後端
が読取部Tの点Yに位置するまで搬送ベルト13により
原稿Dは順送りされる。(図15(D)) 以上の構成
の原稿搬送装置Fによれば、プラテンP上の読取部Tの
およそ半分(X−Y間サイズ)以下の比較的小サイズの
小型原稿搬送システムで大サイズの原稿(X−Z間サイ
ズ)をも搬送処理を効果的に行うことができ、システム
の合理化と、装置のローコスト化、小型軽量化を達成で
きる。
【0085】上記実施例では、小サイズのおよそ2倍を
大サイズとして設定したが、言うまでもなく大サイズ
(X−Z間)を小サイズ(X−Y間)の2倍より大きく
しても、あるいは小さくしても実質的に可能である。
【0086】
【発明の効果】以上説明したこの発明では、プラテンの
一端側の原稿搬送方向下流の位置に原稿の検出手段を設
け、原稿の後端が案内手段よりプラテン上に導入された
とき、読取位置を横切って搬送された原稿の先端を検出
可能としている。したがって、該原稿の逆送時に原稿後
端の通過を検出してから所定量逆送することにより、原
稿を読取位置に正確にセットできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による原稿搬送装置を複写機に適用した
実施例を示す斜視図
【図2】同上原稿搬送装置の一部内部構造を示した実施
例を示す斜視図
【図3】同上原稿搬送装置の側面断面図
【図4】同上原稿搬送装置の平面図
【図5】分離供給部の一部の駆動系を示す平面図
【図6】分離供給部、原稿搬送部、プラテンカバー部の
一部又は全部の駆動系を示す平面図
【図7】排紙部の主要構成を説明する斜視図。
【図8】プラテンカバー部の概略を説明する側面図。
【図9】プラテンカバーの着脱の概略を説明する側面
図。
【図10】分離供給部の一部の駆動系を示す側面図。
【図11】分離供給部、原稿搬送部、プラテンカバー部
の一部又は全部の駆動系を示す側面図。
【図12】小サイズ原稿の送り状態を示す説明図。
【図13】小サイズ原稿の送り状態を示す説明図。
【図14】大サイズ原稿の送り状態を示す説明図。
【図15】大サイズ原稿の送り状態を示す説明図。
【図16】原稿搬送装置の分離・搬送動作を説明するフ
ローチャト。
【図17】小サイズ原稿の搬送・排紙動作を説明するフ
ローチャト。
【図18】大サイズ原稿の搬送・排紙動作を説明するフ
ローチャト。
【図19】ヒンジ部の概略を説明する側面図。
【図20】本発明による原稿搬送装置を、プラテンを解
放した状態で複写機に適用した実施例を示す斜視図。
【符号の説明】
M 複写機(画像形成装置) F 原稿搬送装置 P プラテン D 原稿 10 原稿搬送部(搬送手段) 20 プラテンカバー部 30 原稿トレイ部(支持手段) 40 分離給送部(分離手段) 50 排紙部 51 排紙ベルト 60 収納部 70 ヒンジ部 X 基準点 S3 スイッチバックセンサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、略水平のプラテンを
有する複写機などの画像形成装置に用いる原稿送り装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置のプラテンの全面を
覆う搬送ベルトを設け、該搬送ベルトの駆動によって原
稿をプラテン上に搬送セットする装置が公知である。
しかし、この公知装置では、最大長さの原稿に対応させ
て搬送ベルトの長さを設定している。一方、実際の使用
頻度の高い原稿(例えばA4、B5)は前記最大長さの
原稿より短いことが多い。しかるに、上記公知装置で
は、使用頻度の高い短い原稿を長い搬送ベルトの一端か
ら他端まで搬送する必要がある。したがって、原稿搬送
セットの時間がかかるなどの問題が生じていた。
【0003】この問題を解消し、使用頻度の高い短い原
稿の搬送セット時間の短縮を図った装置が、特開平2−
13532号公報に開示されている。この装置は、画像
形成装置の一端側に突設され原稿を積載する第1の支持
手段と、プラテンの一方の略半分に設けられ前記第1の
支持手段から送られた原稿をプラテン上に搬送セットす
る短い搬送ベルトと、前記搬送ベルトの上方に設けられ
前記搬送ベルトにおける原稿導入側とは同一側から排出
された原稿を収容する第2の支持手段とを備えてなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この公報記載
の装置では、搬送ベルトより長い原稿の場合、搬送ベル
トを持ち上げて、手でプラテン上にセットしなければな
らない問題がある。
【0005】そこで、この問題を解消し、搬送手段より
長い原稿でも自動送りを可能する装置が、提案されてい
る(非公開)。この装置は、プラテンの略半分に搬送ベ
ルトなどの搬送手段を設けている。そして、長い原稿の
場合、搬送手段の一端から原稿を搬入し、搬送手段が原
稿を搬送し、原稿先端を搬送手段の他端の先までプラテ
ン上の読取位置を横切って搬送すると共に原稿後端をプ
ラテン上に導入し、その後搬送手段を逆駆動して原稿を
逆送してプラテンの読取位置にセットしている。
【0006】このタイプの装置では、逆送して読取位置
に正確に原稿をセットするまで搬送手段を逆駆動するこ
とが重要となる。
【0007】この発明の目的は、搬送手段によって原稿
先端が読取位置を横切って原稿後端がプラテン上に導入
されてから、搬送手段を逆駆動して原稿を逆送セットす
るタイプの装置において、搬送手段を逆駆動して原稿を
逆送して読取位置に正確にセットする制御の可能な画像
形成装置用原稿送り装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、プラテン上の所定位置からプラテンの
一端部までを覆い、原稿をプラテン上の一端部に設けた
読取位置に搬送し、その後一端側から原稿を排出する搬
送手段と、プラテンの一端側から原稿搬送方向下流側の
位置に設けられ、原稿の後端がプラテン上に導入された
とき、読取位置を横切って搬送された原稿の先端を検出
可能な検出手段とを備えている。
【0009】
【実施例】本発明は複写機、各種プリンタ、ファクシミ
リなどの画像形成装置に適用できるが、一例として複写
機に適用する原稿搬送装置について添付の図面に従って
説明する。
【0010】図1に示す複写機Mの上方には原稿搬送装
置Fが載置・装着されている。原稿搬送装置Fの外観形
状は略正方形をしており、複写機Mの正面から見て左右
両側に原稿搬送装置Fが大きく突出しないようになって
いる。
【0011】複写機Mの上方部にはプラテンPが設けら
れており、このプラテンPを覆うように載置されている
原稿搬送装置Fは、プラテンPの略半分に相当する一定
の領域を覆う搬送部10と、同じくプラテンPの残りの
領域を覆うプラテンカバー部20と、このプラテンカバ
ー部20の上方に設けられ、原稿トレイ部30にセット
された原稿をプラテンPに向けて分離給送する分離給送
部40と、搬送部10によって搬送される露光済み原稿
を受取ってプラテンPから排出する排紙部50と、この
排紙部50によって排出される原稿を収納する収納部6
0と、原稿搬送装置Fを複写機MのプラテンPの上方に
対して開閉可能に支持するヒンジ部70、および駆動・
制御部80とを備えている。
【0012】図20は、図1における原稿搬送装置Fを
プラテンPの上方に解放した状態を示し、透明プラテン
Pの上面に読取有効範囲(読取部T:長さX−Z間)が
定められており、読取部の一端を読取規準点Xとして決
めている。複写に際して、この規準点Xに原稿Dの一端
を合わせて配置することで、原稿に対応するコピーが得
られる。
【0013】読取部Tは、複写可能な最大サイズであ
り、図中、一点鎖線でしめしている。例えば、A3サイ
ズ(297mm×420mm)を複写可能な最大サイズとし、ここ
ではA3サイズを大サイズとし、A4サイズ(210mm×29
7mm)を小サイズと想定している。従って読取部Tの全長
(X−Z間)が大サイズ原稿用であり、その半分(X−
Y間)が小サイズ原稿用となる。図20では前記規準点
に合わせて小サイズの原稿Dを読取部Tに位置付けてい
る。
【0014】図2には、原稿搬送装置Fに設けられた二
つの駆動モータM1,M2と、原稿搬送装置Fの動作を
制御するために必要な情報を収集するセンサS1〜S
5、および制御基板89が示されている。
【0015】駆動モータM1は、分離給送部40に駆動
連結されていると共に、主にセンサS1、S5からの出
力信号に基づいて駆動制御される。
【0016】駆動モータM2は、搬送部10に駆動連結
されていると共に、主にセンサS2,S3,S4からの
出力信号に基づいて駆動制御される。
【0017】センサS1は、原稿トレイ部30にセット
される原稿の有無を検出するためのエンプティセンサで
ある。
【0018】センサS2は、分離給送部40で一枚に分
離された原稿をプラテンPに搬送する搬送路の途上に設
けられて、搬送路を通過する原稿の先端乃至後端を検出
するレジストセンサである。
【0019】センサS3は、排紙部50を搬送される原
稿の先端乃至後端を検出するスイッチバックセンサであ
る。このセンサS3は、本発明の検出手段に相当する。
【0020】センサS4は、駆動モータM2の出力軸8
6に設けられたインタラプタ871(後述)の回転量を検
出するフォトセンサである。
【0021】センサS5は、ヒンジ部70に設けられて
おり、原稿搬送装置Fが複写機Mに対して、プラテンP
上方を開放した開状態にあるのか、あるいは図1に示す
ようにプラテンPの上方を閉塞した閉状態にあるのかを
検出する。
【0022】さらに、複写済みの原稿を収容する第2の
支持手段としての収納部60には原稿搬送方向に対して
略平行な方向に延設された突起部材62が設けられてい
る。この突起部材62は、収納部60に収納される原稿
に腰をつけるためのもので、収納される原稿が収納部6
0より長い場合にその先端が収納部60からはみ出し、
このはみ出した原稿の先端が原稿トレイ部30の上に垂
れ下がるのを防止するためのものである。
【0023】次に、図3〜図11を参照して原稿搬送装
置Fの詳細な説明を行う。
【0024】図3,4に示されるように原稿搬送装置F
は、原稿搬送方向の上流(図3において右側)から下流
(同左側)に向かって、原稿を積載する支持手段として
の原稿トレイ部30と、このトレイ上の原稿を一枚に分
離して搬送する分離手段としての分離給送部40と、こ
の分離給送部40によって搬送される原稿を受け取っ
て、さらに下流に搬送する搬送手段としての原稿搬送部
10が設けられている。
【0025】また、前記分離給送部40のプラテンP側
下方には、プラテンカバー部20が設けられ、前記原稿
搬送部10の下流側上方には、この原稿搬送部10から
受け取った原稿を表裏反転させながら搬送する排紙部5
0が設けられている。前記分離給送部40と原稿搬送部
10の上方には、排紙部50によって搬送された原稿を
収納する第2の支持手段としての収納部60が設けられ
ている。
【0026】原稿搬送装置Fにおいて原稿トレイ部30
は、原稿を載せる載置トレイ31と、載置トレイ31上
にセットされた原稿の側端部を規制する一対の側端ガイ
ド32L,32Rと、補助トレイ33よりなる。
【0027】側端ガイド32L,32Rは、案内ガイド
321に沿って原稿の幅方向(図4において上下方向)
に移動する。また側端ガイド32L,32Rにはラック
・ピニオン機構(図示せず)が連結されており、載置ト
レイ31上にセットされた原稿の中央部を図4に示す基
準線Kに位置させる。
【0028】補助トレイ33は、回転軸331によって
回動可能な状態で載置トレイ31に取り付けられてお
り、載置トレイ31に載置する大サイズの原稿後端側を
安定支持する。
【0029】分離給送部40には、分離された原稿をプ
ラテンPの所定位置(読取部Tの中央Y点)からプラテ
ンPに案内する第1の案内手段として原稿搬送路R1が形
成されており、この原稿搬送路R1はガイド板410,411に
よって区画されている。そして原稿搬送路R1に沿って分
離給送手段が配置されている。すなわち、搬送路R1の入
口側にピックアップローラ42が載置トレイ31に進退
可能に設けられ、また各ガイド板410,411から給紙ロー
ラ43と分離ベルト44が搬送路R1に進入して互いに非
接触の状態で、且つ、互いがオーバーラップするように
配置されている。また、搬送路R1の出口側にレジストロ
ーラ451とピンチローラ452が対向して設けられている。
【0030】搬送路R1の出口部分が前記プラテンPの上
面に定められた読取部Tの略々中央(Y点)に位置す
る。
【0031】搬送路R1の入口部分には、ガイド板411に
対して進退可能に設けられた原稿ストッパー46と、セ
ンサS1(図2参照)と協動して載置トレイ31上の原
稿の有無を検出するレバー47が設けられており、ま
た、搬送路R1の給紙ローラ43とレジストローラ451と
の間にはセンサS2が設けられている。 搬送路R1に沿
って設けられた原稿ストッパー46、ピックアップロー
ラ42、給紙ローラ43,分離ベルト44は、図5,1
0に示すように、モータM1からの動力をベルト駆動伝
達手段810,811、複数のギアGを介して所定方向に回動・
回転するように構成されている。
【0032】ここで原稿を載置トレイ31から一枚引き
出して搬送路R1に送り込む場合を想定すると、モータM
1の回転(正転)をギアG2,G3,G4を介して軸831に伝達
し、軸831の回転で駆動伝達部材832を駆動して軸833を
所定方向に回転させる。
【0033】この時、原稿ストッパー46は図3の鎖線
で示される位置に移動するので、載置トレイ31上の原
稿が分離給送可能な状態となる。原稿ストッパー46が
回動(下降)して図示しないストッパーに突当るとバネ
クラッチ834によって原稿ストッパー46の軸833を一定
以上の駆動力で駆動しないようにしている。
【0034】また、ピックアップローラ42が、揺動ア
ーム部材821によって給紙ローラ43を保持する軸82
に揺動可能に軸支されているので、軸831に固定される
と共に揺動アーム部材821に接触するレバー836の回転に
よって揺動アーム部材821が原稿に向かって下方に回動
して原稿の表面に接触する。ピックアップローラ42が
原稿に接触すると、バネクラッチ834によってピックア
ップローラ42の原稿に対する接触圧が一定に維持され
る。
【0035】さらに、モータM1の正転はギアG1,G5,G
6,G7を介して軸82,84に伝達され、給紙ローラ43
と分離ベルト44とを互いに異なる方向に回転させる。
【0036】なお、ギアG7には一方向クラッチ822が組
み込まれており、ギアG7の回転が停止しても、原稿が強
制的に前方に搬送されると、給紙ローラ43は原稿の前
進に従動して回転するようになっている。
【0037】また、ギアG6にも一方向クラッチ823が組
み込まれておりギアG5の回転が停止しても、原稿が強制
的に前方に搬送されると、分離ベルト44は原稿の前進
に従動して回転するようになっている。
【0038】ギアG1に一方向クラッチ824が内蔵されて
おり、モータM1が逆転する時は、ギアG1が空転し、ロ
ーラ42,43と分離ベルト44へ駆動を伝達しない
が、原稿ストッパー46とレバー836とには駆動が伝達
され、モータM1が正転した際とは、逆の方向に回転駆
動される。
【0039】また、軸838にはバネクラッチ837が設けら
れており、モータM1が逆転した際に原稿ストッパー4
6とレバー836とが所定以上の力で上方に駆動されない
ようになっている。
【0040】上記した分離給紙部40の構成によって、
モータM1が正転した時はピックアップローラ42と給
紙ローラ43のみが順方向(原稿搬送方向)に回転し、
分離ベルト44が逆送方向に回転する。これによって載
置トレイ31に置かれた原稿を一枚ずつ搬送路R1の入口
から出口へと搬送する。
【0041】またモータM1が逆転した時はレバー836
の回転によってピックアップローラ42を原稿の表面か
ら離間させる。
【0042】原稿搬送部10は、エンドレスの帯状搬送
ベルト13と、搬送ベルト13を正逆転可能に駆動する
一対のプーリ11,12と、搬送ベルト13をプラテン
Pへ押し付ける複数のプレスローラ14とからなる。ま
た、原稿搬送部10は、プラテンPの上面の複写最大原
稿サイズ(読取部T)の読取基準点X側の略々半分(X
−Y間)を十分に覆う大きさを有している。
【0043】搬送路R1の出口に搬送ベルト13が設けら
れている。搬送ベルト13は、プラテンPとの間に原稿
路R2を形成し、原稿路R2の入口が読取部Tの中央(Y
点)に略々位置し、出口が読取部Tの前端に定めた読取
基準点Xに略々位置する。
【0044】この原稿搬送部10によって、搬送路R1の
出口から排出された原稿を読取部Tの基準点Xに搬送し
たり、あるいは、基準点Xより前方に搬送して排紙した
り、更には、逆方向に搬送することができる。
【0045】図3,7に示されるように原稿搬送部10
の出口(基準点X)の後方には、この原稿搬送部10に
連なって排紙部50が設けられている。排紙部50は、
エンドレスの帯状排紙ベルト51と、排紙ベルト51を
正逆転可能に駆動する一対のプーリ52,53と、プー
リ53に搬送ベルト13の駆動を伝達する転接ローラ5
4と、原稿路R2の出口から排出された原稿を収納部60
に案内するガイド部材55,56を有し、ガイド部材5
5,56の間に原稿搬送部10から送り出された原稿を
案内する排出路R3を形成している。
【0046】排紙ベルト51の対向部を逃れた位置に
は、一端をガイド部材55に固定され、他端部側で原稿
を排紙ベルト51に押し当てる板バネ部材57が設けら
れている。
【0047】転接ローラ54は、従動側プーリ12に対
向する位置で搬送ベルト13の表面に直接、バネ部材
(図示せず)によって付勢されていると共に、第4,7
図に示すように搬送ベルト13の略々中央部で接触して
いる。
【0048】また排紙ベルト51と、一対のプーリ5
2,53と、転接ローラ54とは左右一対の側板58で
一体的に支持され、搬送装置Fの外カバーにユニットと
して固定できるので、組み込みが容易となる。
【0049】この実施例では、搬送ベルト13とプラテ
ンPとの間の原稿路R2から排出された原稿を排紙路R3に
導入して収納部60に搬送する。
【0050】収納部60は、収納トレイ61と、原稿搬
送方向に対して略平行な方向に延設された突起部材62
とからなっている。収納トレイ61が載置トレイ31の
上方に配置されているため、図16(D)に示すように
分離・給送される原稿Dと、複写済み原稿D1とがオー
バーラップした状態で複写機Fのプラテン上方に載置・
収納される。つまり、小型軽量で、且つ、搬送処理する
原稿のサイズを特に制約されることのなく、また処理済
み原稿の取扱いが容易な原稿搬送装置を構成することが
できる。
【0051】図3,8,9を参照して説明するとプラテ
ンカバー部20は、分離給送部40のプラテンP側下方
に設けられ、プラテンPに平行に対設したプラテンカバ
ー21と、このプラテンカバー21をプラテンPと所定
の間隔をもって、且つ原稿搬送装置Fに対して着脱自在
に支持する支持部材22,23と、プラテンカバー21
をプラテンPに近接・離間させる昇降手段24とを備え
ている。
【0052】プラテンカバー21には、支持部材22に
対してプラテンカバー21を係合・固定する係合固定部
211と、支持部材23と係合してプラテンカバー21を
プラテンPに対して略々平行な方向にスライドさせるス
ライド部212と、支持部材22,23とプラテンカバー
21との係合・固定を解除するためにオペレータが把持
可能で、且つ、支持部材23よりプラテンカバー21の
スライド方向下流に設けられ、比較的重量を大きく形成
されたコの字状のウエイト部213が設けられている。
【0053】支持部材23は、原稿搬送装置Fの枠体に
固定されている。支持部材22は、連結部材241によっ
て、駆動軸242に連結されている。
【0054】図9は、プラテンカバー21を支持部材2
2,23から取り外た状態を示している。図は、原稿搬
送装置Fが複写機MのプラテンPを閉塞している(覆っ
ている)状態で示されているが、通常、プラテンカバー
21の取り外しは、原稿搬送装置FがプラテンPの上方
に解放された状態で行なわれ、分離給送部40に設けら
れる分離ベルト44その他の機構のメインテナンス等が
容易に実施可能となっている。
【0055】また、プラテンカバー部20は、プラテン
Pの上面の前記原稿搬送部10が覆う以外の領域、つま
り、読取部Tの読み取り基準点Xと反対側の略々半分
(Y−Z間)を覆う大きさを有している。
【0056】図6,7,11を参照して原稿搬送部1
0、プラテンカバー部20の駆動系及び分離給送部40
の一部の駆動系を説明する。
【0057】モータM2の出力軸86に、円盤にスリッ
トを等間隔に形成してなるインタラプタ871が設けられ
ており、回転するインタラプタ871のスリットを通過す
る光に応答してパルスを発生させるフォトセンサS2よ
りなるパルス発生手段87を設けている。
【0058】原稿路R2を形成する搬送ベルト13は、モ
ータM2からの動力をベルト駆動伝達手段850,851、軸8
52、ギアG8,G9,G10を介して駆動側プーリ11を回転する
ことで、順方向(原稿搬送方向)及び逆送方向に駆動さ
れるように構成されている。
【0059】また、搬送ベルト13の従動側プーリ12
の上方に設けられた転接ローラ54は、搬送ベルト13
の表面から直接駆動を伝達され、排紙ベルト51は搬送
ベルト13と同一の周速度で、同一の原稿搬送方向に駆
動される。
【0060】軸852には、レジストローラ451が固定され
ており、搬送ベルト13と同一の周速度で、同一の原稿
搬送方向に駆動される。
【0061】つまり、レジストローラ451、駆動側プー
リ11、排紙ベルト51は一つの駆動源(モータM2)
で協動回転し、レジストローラ451で搬送路R1を送られ
る原稿と同じ速度で原稿路R2と排紙路R3を搬送できるよ
うに略等しい周面速度を維持して回転する。すなわち、
通路R1,R2,R3を搬送される原稿は順逆方向に拘わらず、
一定の速度で移動するようになっている。上記した回転
駆動系はパルス発生手段87のクロック信号に基づいて
制御が可能である。 一方、軸852の駆動は、ギアG11,G
12,G13を介して駆動軸242に伝達される。駆動軸242は、
搬送ベルト13を駆動するプーリ11と同一の方向に回
転するようにギア連結され、プラテンカバー21を搬送
ベルト13の順逆の搬送方向と同一の方向にスライドさ
せる。搬送ベルト13が順方向(原稿搬送方向)に駆動
されると、駆動軸242の順回転によってプラテンカバー
21を図8実線位置、つまり、プラテンPに近接した位
置に保持する。軸852に組み込まれたトルクリミッター8
53によって、プラテンカバー21は第8図実線位置に一
定の力で保持される。
【0062】搬送ベルト13が逆送方向に駆動される
と、駆動軸242の逆回転によってプラテンカバー21を
図8鎖線位置、つまり、プラテンPから離間した位置に
保持する。軸242に組み込まれたトルクリミッター854に
よって、プラテンカバー21は図8鎖線位置に一定の力
で保持される。
【0063】図1,4,19,20に示すヒンジ部70
は、原稿搬送装置Fを複写機Mの上面に開閉可能に支持
するバネ付ヒンジ71と、バネ無ヒンジ72とから構成
されている。
【0064】バネ付ヒンジ71は、複写機M側に固定さ
れる本体固定部711と、搬送装置F側に固定される付属
固定部712と、両部711,712を連結するピン713と、両部7
11,712をピン713を中心に開き方向に付勢するバネ手段7
14とから構成されている。
【0065】また、原稿搬送装置Fの原稿搬送方向(図
4左右方向)に関して装置Fの中央部からやや搬送方向
上流(同図右側)の位置に設けられている。このヒンジ
位置は、モータM1,M2の位置及び各モータM1,M
2に連結される回転駆動系等の位置から、装置Fの搬送
方向上流側にシフトした重心位置に略々対応させてい
る。
【0066】バネ無ヒンジ72は、複写機M側に固定さ
れる支持部材721と、原稿搬送装置Fに設けられる凹支
持部722と、両部材721,722を連結するピン723からなる。
ヒンジ72は、原稿搬送装置Fの原稿搬送方向下流(図
4左側)の位置に設けられ、複写機Mに固定された支持
部材721と原稿搬送装置Fの枠体カバーの凹支持部722と
がピン723で回動可能に連結されている。
【0067】上記構成の原稿搬送装置Fの作用について
以下に説明する。
【0068】図12,13(A)〜(C)は、A4乃至
レターサイズの横のように比較的小サイズの原稿を扱う
場合を示している。
【0069】複写に先立って原稿Dを載置トレイ31に
セットした状態が図12(A)であり、複写命令を複写
機Mに与えると、エンプティセンサS1で原稿Dの存在
を確認したうえで、原稿ストッパー46がガイド板41
1の下方に退避し、またピックアップローラ42が回転
しながら下降して載置トレイ31原稿Dに接触する。こ
れによって原稿Dが前方に送り出され、給紙ローラ43
と分離ベルト44との間に入り込み、搬送方向に回転す
る給紙ローラ43によって原稿Dは前進する。この時、
載置トレイ31に図12(B)のように複数の原稿Dが
載置されていて、ピックアップローラ42によって複数
の原稿が同時に送り出された場合、逆送方向に回転する
分離ベルト44によって分離ベルト44に接触する下側
の原稿が前進を妨げられる。したがって原稿一枚のみ給
紙ローラ43によって前方に通過を許される。
【0070】こうして、送り出された原稿Dは、レジス
トセンサS2によって先端検知された後、停止状態のレ
ジストローラ451,ピンチローラ452に当接する。原稿D
の先端検知から所定時間経過後にローラ42,43、ベ
ルト44を停止させることで、原稿Dは、いくらか撓
み、先端を一様にレジストローラ451,ピンチローラ452
の接線部分に押し付けられる。結果として原稿Dが当接
した後に回転を始めるレジストローラ451,ピンチローラ
452に先端が平行な状態で引き込まれ、前方に送り出さ
れる。(スキュー修正作用)上記のようにして搬送路R1
を搬送される原稿DはプラテンPの読取部Tの略々中央
(Y点)の原稿路R2の入口に導かれる。こうして搬送ベ
ルト13とプラテンPとの間で形成される原稿路R2の入
口に入り込んだ原稿Dは、レジストローラ451に同期し
て駆動される搬送ベルト13によって原稿路R2を前方に
送られる。
【0071】この時、モータM2が起動されてから搬送
原稿の後端がレジストセンサS2を通過するまでのパル
ス発生手段87によるパルス信号をカウントすることに
よって原稿Dの搬送方向の長さが判断できる。すなわ
ち、少なくとも原稿Dの搬送に携わるレジストローラ45
1及びに搬送ベルト13がパルス発生手段87のパルス
に同調して等しい搬送速度を維持するので、モータM2
の起動から読取基準点Xに到達するまでのパルス数を予
め認識することができ、原稿Dの先端が点Yから点Xに
至る途上にある段階でレジストセンサS2が原稿Dの後
端を検出すると、搬送原稿が少なくとも点X−Y間の長
さ以下であることが分かる。つまり、この場合は原稿が
小サイズであると判断する。(図16参照) 図17にも示されるように原稿が小サイズである場合
は、モータM2の回転を開始してからパルス発生手段8
7が所定パルス(Aパルス)をカウントした後に、搬送
ベルト13を停止させる。これによって、原稿Dは、図
12(C)に示すように、原稿先端を基準点Xに正確に
合わせた読取位置に停止させることができる。
【0072】次に、エンプティセンサS1が原稿を検出
しているか否かを判断して、原稿Dの存在を検出しない
場合には、複写機Mを稼働させて複写を実行する。 複
写が完了すると、搬送ベルト13、排紙ベルト51を作
動させて原稿Dを排紙路R3に導いて収納トレイ61に排
出する。
【0073】エンプティセンサS1が原稿を検出してい
る場合には、モータM1を起動して載置トレイ31から
次原稿Dをレジストローラ451に向けて送り出すととも
に、複写機Mを稼働させて複写を実行する。(図13
(A)参照) 複写が完了すると、モータM2を起動からパルス発生手
段87が所定パルス(Aパルス)をカウントした後に搬
送ベルト13を停止する。この時、最初(一枚目)の原
稿は後端が排紙部50に拘束された状態で収納トレイ6
1にその先端側を排出している。(図13(B)参照) エンプティセンサS1で載置トレイ31に複写すべき原
稿Dが検出されると、上記した動作が適宜繰り返され、
図13(C)に示すように、収納トレイ61に順次複写
済み原稿Dが集積されていく。
【0074】図14,15(A)〜(D)は比較的小サ
イズの領域を規定したプラテンP上のX−Y間より長い
大サイズの原稿を扱う場合を示している。
【0075】前記した原稿の搬送開始(図12(A))
に引き続いて、原稿Dを搬送手段13とプラテンPとの
間の原稿路R2を前進させる。
【0076】図16,18に示される通り原稿路R2を前
進する原稿Dが読取基準点Xを通過しても原稿後端がレ
ジストセンサS2を通過しない場合は、原稿Dを大サイ
ズと判断する。この場合、原稿後端がレジストセンサS
2を通過してからパルス発生手段87が所定パルス(B
パルス)をカウントするまで原稿Dの搬送を継続する。
【0077】原稿後端が原稿路R2の入口(Y点)に達す
ると、図14(C)に示すように原稿Dの先端は排紙部
50を通過して収納トレイ61上面まで搬送されてい
る。
【0078】次に、搬送ベルト13を逆回転させ原稿D
をプラテンPの上面に沿って逆送させる。これにより、
原稿Dが読取部Tの点Y−Z間のプラテンPとプラテン
カバー21との間に進入する。
【0079】原稿先端が読取部Tの基準点Aを所定量通
過するまで搬送ベルト13によって原稿Dは逆送され
る。原稿Dの逆送は、スイッチバックセンサS3の原稿
の後端(順送り時の先端;図において左側)検出信号に
基づいて制御される。つまり、逆送される原稿後端がス
イッチバックセンサS3を通過してから、パルス発生手
段87が所定パルス(Cパルス)をカウントするまで搬
送ベルト13を逆送し、原稿後端が読取部Tの点Wに位
置したところで、搬送ベルト13を停止させる。(図1
4(D)参照) 原稿後端(順送り時の後端;図において右側)がレジス
トセンサS2を通過してからパルス発生手段87が所定
パルス(Bパルス)をカウントするまで、搬送ベルト1
3が原稿Dを搬送した際に、必ず原稿先端がスイッチバ
ックセンサS3で検出されるように、使用される原稿サ
イズを考慮して(例えば搬送ベルト13の長さを超える
長さの原稿のうち最も短い原稿の先端が到達する位置)
プラテンPの順送り方向下流側近傍に、スイッチバック
センサS3が配置されている。
【0080】なお、搬送ベルト13で原稿が逆送される
際に、前述したプラテンカバー21の駆動系が同時に駆
動されて、プラテンカバー21がプラテンPから離間す
る方向に移動する。これによって、原稿Dが読取部Tの
点Y−Z間のプラテンPとプラテンカバー21との間に
進入しやすくなっている。
【0081】その後、搬送ベルト13で原稿Dを順方向
に再度搬送して、順送りされる原稿Dの後端が読取部T
の基準点Xに位置したところで、搬送ベルト13を停止
させる。すなわち、基準点Xから逆送でオーバーランし
た所定パルス(Dパルス)をパルス発生手段87でカウ
ントした後に、搬送ベルト13の順送り方向への搬送を
停止する。(図15(A)参照) 上記通り搬送ベルト13の順回転で原稿DをDパルス搬
送する際に、プラテンカバー21がプラテンPに近接す
る方向に移動する。これによって、読取部Tの点Y−Z
間のプラテンPとプラテンカバー21との間に進入した
原稿DをプラテンP側に押さえ込む。そこで複写を実行
する。
【0082】複写完了後は、エンプティセンサS1によ
って載置トレイ31に原稿が検出されない場合は、搬送
ベルト13、排紙ベルト51を順送り方向に駆動して原
稿Dを排紙路R3を介して収納トレイ61に送り出す。
【0083】エンプティセンサS1によって後続の複写
原稿Dが検出されたときは、図15(B)に示すよう
に、モータM2を複写される原稿サイズに応じて所定パ
ルス(Eパルス)駆動して、排紙ベルト13の順送りに
よって原稿後端(順送り時の後端)を読取部Tの略々中
央部(点Y)まで搬送する。
【0084】次いで、上述した原稿の分離給送動作によ
って次原稿がレジストローラ451の位置まで搬送する。
(図15(C)) ここで、モータM2を起動してレジストローラ451、搬
送ベルト13、排紙ベルト51を同時に回転駆動する。
それによって、複写済みの原稿D1が収納トレイ61に
送り出されると共に、後続の原稿D2が読取部Tの点Y
に向けて搬送路R1を前進し,前述したように、原稿後端
が読取部Tの点Yに位置するまで搬送ベルト13により
原稿Dは順送りされる。(図15(D)) 以上の構成
の原稿搬送装置Fによれば、プラテンP上の読取部Tの
およそ半分(X−Y間サイズ)以下の比較的小サイズの
小型原稿搬送システムで大サイズの原稿(X−Z間サイ
ズ)をも搬送処理を効果的に行うことができ、システム
の合理化と、装置のローコスト化、小型軽量化を達成で
きる。
【0085】上記実施例では、小サイズのおよそ2倍を
大サイズとして設定したが、言うまでもなく大サイズ
(X−Z間)を小サイズ(X−Y間)の2倍より大きく
しても、あるいは小さくしても実質的に可能である。
【0086】
【発明の効果】以上説明したこの発明では、プラテンの
一端側の原稿搬送方向下流の位置に原稿の検出手段を設
け、原稿の後端が案内手段よりプラテン上に導入された
とき、読取位置を横切って搬送された原稿の先端を検出
可能としている。したがって、該原稿の逆送時に原稿後
端の通過を検出してから所定量逆送することにより、原
稿を読取位置に正確にセットできる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿を積載する支持手段と、 該支持手段によって支持された原稿を1枚ずつ分離して
    送り出す分離手段と、 該分離手段から送り出された原稿をプラテン上の所定位
    置から該プラテンに案内する案内手段と、 前記プラテン上の所定位置からプラテンの一端部までを
    覆い、該第1の案内手段によって案内された原稿をプラ
    テン上の一端部に設けた読取位置に搬送し、その後前記
    一端側から原稿を排出する搬送手段と、 プラテンの一端側から原稿搬送方向下流側の位置に設け
    られ、原稿の後端が前記案内手段よりプラテン上に導入
    されたとき、前記読取位置を横切って搬送された原稿の
    先端を検出可能な検出手段とを備えたことを特徴とする
    画像形成装置用原稿送り装置。
  2. 【請求項2】前記搬送手段によって搬送される原稿が、
    該搬送手段を超える長さの原稿のうち最も短い原稿であ
    ることを特徴とする画像形成装置用原稿送り装置。
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