JPH0682745A

JPH0682745A - オーバーヘッドプロジェクタ用液晶表示装置の冷却装置

Info

Publication number: JPH0682745A
Application number: JP4238192A
Authority: JP
Inventors: Shigeaki Sakai; 茂昭境
Original assignee: Tohoku Ricoh Co Ltd
Current assignee: Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority date: 1992-09-07
Filing date: 1992-09-07
Publication date: 1994-03-25
Anticipated expiration: 2012-06-11
Also published as: JP2618791B2

Abstract

(57)【要約】【目的】光源部からスクリーンへ向かう光路内に透過
型液晶表示パネルが配置されたオーバーヘッドプロジェ
クタにおいて、透過型液晶表示パネルの液晶セルが投影
ランプからの熱により温度上昇するのを防止する。【構成】透過型液晶表示パネルの液晶セル11の上面に
透明な上側保護パネル12が、又、液晶セル11の下面とは
所要の空間を介して透明な下側保護パネル13がそれぞれ
配置され、その空間を通風路17とする。液晶セル11の下
面には温度検出器15が配置され、投影光の熱により加熱
された液晶セル11の温度を検出する。制御回路18は、温
度検出器15の検出結果に応じて冷却風の風量を調節する
ように軸流ファン16を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光源部(以下、投影ラ
ンプという)からスクリーンへ向かう光路内に透過型液
晶表示パネルが配置され、画像が表示された液晶パネル
に光を通してその画像をスクリーンへ拡大投影するオー
バーヘッドプロジェクタに関し、特に、投影ランプから
の熱により透過型液晶表示パネルの液晶セルが温度上昇
するのを防止するようにしたオーバーヘッドプロジェク
タ用液晶表示装置の冷却装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示パネルにおける液晶セルは、投
影ランプから発せられる光に含まれる熱によりその温度
が上昇する。そして、その温度上昇がある温度以上にな
ると、液晶セルはコントラストの低下や色むらの発生に
より投影性能が大きく劣化し、さらには、液晶セル自体
の寿命を著しく短縮させることになる。

【０００３】これに対し、特公平４−21169号公報に見
られるように、従来、液晶表示装置を強制空冷して、温
度上昇を防止するようにしたものもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されたものは、常に一定の風量を送って冷却す
るものであるから、実際には冷却能力に限界がある。つ
まり、オーバーヘッドプロジェクタ用液晶表示装置のよ
うに光を通過させるものでは、その光線中に含まれる相
当な熱量に曝され、その曝される熱量によって温度上昇
も大きく異なってくる。その温度上昇に対し、常に一定
値以下の温度を保持するためには、冷却風量を常に多く
しておく必要があり、従って、送風ノイズが非常に大き
くなるという問題が生じる。また、必要以上のパワーで
送風するので、電力消費も増加するという問題があっ
た。

【０００５】本発明は、上記問題点を解決しようとする
もので、液晶表示パネルの温度上昇や液晶表示パネルに
照射される光線の強さに応じて冷却風量を制御し、送風
ノイズを常に大きくすることなく、一定値以下の温度に
保持するようにしたオーバーヘッドプロジェクタ用液晶
表示装置の冷却装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は、透過型液晶表示パネルの液晶セルを
保護するように液晶セルの上面に接するか、若しくは近
接して配置された透明な上側保護パネル及び液晶セルの
下面とは所要の空間を介して配置された透明な下側保護
パネルと、液晶セルの下面の温度を検出する温度検出器
と、空間を通風路としその通風路に冷却風を送る送風手
段と、温度検出器の検出結果に応じて冷却風の風量を調
節するように送風手段を制御する制御手段とから構成さ
れる。

【０００７】また、上記の構成のうち、液晶セル
の下面の温度を検出する温度検出器の代りに、液晶セル
の下面に光源部から照射される赤外線の強さを検出する
赤外線検出器を設け、その赤外線検出器の検出結果に応
じて冷却風の風量を調節するように送風手段を制御する
構成とするものである。

【０００８】さらには、液晶セルの一方の電極を構
成する光源部側電極パネルを赤外線反射型パネルとし、
あるいは下側保護パネルを赤外線反射型パネル又は赤外
線吸収型パネルとした構成とする。

【０００９】

【作用】上記の構成によれば、液晶セルの温度に応じ
て冷却風の風量を制御するので温度の低いときには風量
も少なく、従って、送風ノイズを小さく抑えることがで
きる。また、の構成においても、同様に、光源部から
の赤外線の強さに応じて冷却風の風量を制御するので、
赤外線の強さが弱いときは送風ノイズを小さく抑えるこ
とができ、常に最適な冷却効果を得ることが可能にな
る。さらに、の構成によれば、光源部から発せられる
光に含まれる赤外線を、光が液晶セルに達する以前に反
射、あるいは吸収させて排除するため、液晶セルの温度
上昇を効果的に防止することができる。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照して実施例を詳細に説明す
る。図３は、本発明が適用されるオーバーヘッドプロジ
ェクタ(以下ＯＨＰと略記する)の外観を示したもので、
１はＯＨＰ本体であり、図示しない投影ランプやフレネ
ルレンズ、ＯＨＰ全体を制御する制御部等が内蔵されて
いる。２は透過型の液晶表示パネルであり、拡大投影し
ようとする画像を表示する表示画面３を有する。４は投
影レンズ、５は投影ミラーである。

【００１１】このように構成されたＯＨＰでは、画像を
表示画面３に表示し、下から投影ランプの光を透過させ
ることにより、その画像が投影レンズ４及び投影ミラー
５を介して図示しないスクリーンへ拡大投影される。

【００１２】図１は、本発明の第１の実施例を示したも
ので、11は液晶パネル２の液晶セルであり、周知のよう
に、透明電極をそれぞれ設けた２枚の電極パネルの間に
液晶を封入して構成されている。12は、液晶セル11を保
護するように液晶セルの上面に接するか、若しくは近接
して配置され、他の任意のフィルム原稿を載置するコン
タクトガラスを兼ねた透明な上側保護パネルであり、カ
バー14により水平に保持されている。13は液晶セル11の
下面とは所要の空間を介して配置された透明な下側保護
パネルで、カバー14により水平に保持されている。15は
液晶セル11の下面の温度を検出する温度検出器、16は前
記空間を通風路17としその通風路17に冷却風を送る軸流
ファン、18はカバー14の一部に内蔵され、温度検出器15
の検出結果に応じて冷却風の風量を調節するように軸流
ファン16を制御する制御回路である。なお、19は、制御
回路18と同様にカバー14の一部に内蔵され、液晶セル11
を駆動する駆動回路である。

【００１３】次に、本実施例の動作を説明する。投影す
る画像を液晶セル11に表示させ、下から投影ランプの光
20を照射すると、画像に対応した透過光が投影レンズ４
及び投影ミラー５を介してスクリーンへ投影され、画像
が拡大表示される。

【００１４】液晶セル11が投影ランプの光に含まれる熱
に曝されると、次第に温度が上昇し、図２に示したよう
に、温度検出器15が液晶セル11の温度を検出してその検
出信号を制御回路18に送る。制御回路18は、軸流ファン
16を回転駆動し、通風路17に風の流れを発生させる。通
風路17内の空気流は、空気吸入口17ａから導入され、液
晶セル11の下面に接して熱を奪い、吐出口17ｂから外部
へ吐き出される。

【００１５】制御回路18は、温度検出器15が検出する液
晶セル11の温度に対応して冷却風の風量を調節するよう
に軸流ファン16を制御する。従って、液晶セル11の温度
が予め定められた設定温度以下のときは軸流ファン16を
動作させず、設定温度に達した時点で駆動を開始し、そ
れ以降は、温度に応じて風量を変え、冷却作用を高める
ようにする。また、投影終了後は、冷却動作を継続する
が、液晶セル11の温度が設定温度以下に下がったときは
軸流ファン16の駆動を停止させる、といった動作も行な
わせることができる。

【００１６】ＯＨＰの場合、使用する投影ランプの種類
によっても発熱量が異なる。そこで、従来のように、投
影開始時点から一様の強さの冷却風を送るのではなく、
液晶セルの温度に応じて風量を変えるようにすれば、発
熱量の小さい投影ランプの場合、あるいは液晶セルの温
度が比較的低い時点では、風量を少なくして冷却ノイズ
を抑制し、さらには省電力化に寄与することができ、発
熱量の大きい投影ランプの場合、あるいは液晶セルの温
度が比較的高くなると、風量を増加させて冷却を重視し
た運用が可能になる。

【００１７】図４は、本発明の第２の実施例を示したも
のであり、第１の実施例の構成に、更に、液晶セルの温
度が何らかの理由、例えば空気吸入口17ａにほこりが溜
って送風能力が低下した場合などの理由により、予め定
められた温度以上になったとき、それをオペレータに報
知する手段と、投影ランプの電源を遮断する手段を設け
たものである。具体的には、温度検出器15の信号から、
液晶セル11の温度が予め定められた温度以上になったと
判断器21が判断したときは、警音器22を鳴らしてオペレ
ータに知らせ、液晶セルの更なる温度上昇を防止するた
めに、継電器23等を介して投影ランプの電源を遮断する
ようにしたものである。

【００１８】このような構成にすることによって、液晶
セルを保護し、その寿命を延ばすことができる。なお、
投影ランプの電源遮断により液晶セルの温度が下がった
とき、直ちに電源を自動復帰させてもよいが、温度上昇
の原因を除去した後にリセットさせるようにした方がよ
い。

【００１９】図５は、本発明の第３の実施例を示したも
ので、ここでは、第１の実施例の構成に、更に、液晶セ
ルの表示状態によっても冷却風量を制御する制御手段を
設けたものである。投影中の液晶セル11が全面不透過あ
るいは予め定められた面積以上の不透過の画像面になっ
たときは、投影光に含まれる大部分の熱も液晶セルに吸
収され、液晶セルが急激な温度上昇を招くことになる。
そこで、パソコン等24より液晶セル11の駆動回路19に送
られる画像データを制御部25で読み取り、液晶セル11が
全面不透過あるいは予め定められた面積以上の不透過の
画像面になる場合は、制御回路18に信号を送り、軸流フ
ァン16からの風量を増加させ、冷却作用を強めるように
する。これにより、液晶セルの急激な温度上昇を防止
し、安全温度を維持することができる。

【００２０】第６図は、本発明の第４の実施例を示した
ものである。本実施例では、第１の実施例(図１)におけ
る温度検出器に代えて、液晶セルの下面に投影ランプか
ら照射される赤外線の強さを検出する赤外線検出器31を
設けたものであり、その赤外線検出器31の検出結果に応
じて、制御回路18が、冷却風の風量を調節するように軸
流ファン16を制御するものである。液晶セルの温度上昇
は、投影ランプから発せられる光に含まれる熱線、即
ち、赤外線に起因するものであるから、赤外線の強さを
検出し、それに応じて冷却風の量を制御すれば、液晶セ
ルの温度上昇を抑制し、液晶セルにおけるコントラスト
の低下や色むら発生等の性能劣化を防ぎ、液晶セルの寿
命を延ばすことができる。

【００２１】図７は、本発明の第５の実施例を示したも
ので、ここでは、液晶セルの温度を上昇させる、投影ラ
ンプからの光に含まれる赤外線を、光が液晶セルに達す
る以前に反射、あるいは吸収させて排除する手段を設け
たものである。まず、液晶セル11は、図８に示したよう
に、透明電極をそれぞれ設けた２枚の電極パネル33及び
34の間に液晶35を封入して構成されているが、その下側
の、即ち投影ランプ側の電極パネル34を赤外線反射型パ
ネルとするもので、これにより、赤外線は光が液晶セル
11に達する前に反射され、従って、液晶セル11の温度上
昇を大幅に低減することができる。

【００２２】さらに、液晶セルの投影ランプ側の電極パ
ネル34を赤外線反射型パネルとするのに代えて、下側保
護パネル13を赤外線反射型パネル又は赤外線吸収パネル
とすることによっても、同様の作用効果を得ることがで
きることは明らかであろう。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次のような効果を奏する。 (1) 液晶セルの温度を検出し、その温度に応じて冷却風
量を制御するので、温度の低いときは風量も少なく、従
って、送風ノイズを小さく抑えることができると共に、
不必要な送風を行なうこともなく、省電力化に寄与する
ことができる。そして、液晶セルの温度に応じて適切な
冷却を行なうので、投影品質を維持し、かつ液晶セルの
劣化を防止することができる。

【００２４】(2) さらに、報知手段や光源の電源遮断手
段を備えたものでは、液晶セルの温度上昇を直ちにオペ
レータに知らせて適切な処置をとることができ、また、
電源遮断により、液晶セルの更なる温度上昇を防ぐこと
ができる。

【００２５】(3) 液晶セルの表示画面が光の全面不透過
あるいは予め定められた面積以上の不透過の画像面にな
る場合、温度検出とは別個に送風手段を制御して風量を
増加させ、冷却作用を強めるようにするので、液晶セル
の急激な温度上昇を防止し、安全温度を維持することが
できる。

【００２６】(4) 温度検出器に代えて赤外線検出器を設
置しても、温度検出器を設置した場合と同様の作用効果
を得ることができる。

【００２７】(5) さらに、液晶セルの光源側電極パネル
を赤外線反射型パネルとしたものや、下側保護パネルを
赤外線反射型パネル又は赤外線吸収パネルとしたもので
は、光源からの光が液晶セルに達する以前に赤外線を効
果的に排除することができ、これにより、液晶セルの温
度上昇を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の断面図である。

【図２】本発明の第１の実施例の制御系のブロック図で
ある。

【図３】本発明が適用されるＯＨＰの外観図である。

【図４】本発明の第２の実施例の制御系のブロック図で
ある。

【図５】本発明の第３の実施例の制御系のブロック図で
ある。

【図６】本発明の第４の実施例の断面図である。

【図７】本発明の第５の実施例の断面図である。

【図８】本発明の第５の実施例の液晶セルの部分断面図
である。

【符号の説明】

２ … 液晶表示パネル、 11 … 液晶セル、 12 … 上側
保護パネル、 13 … 下側保護パネル、 15 … 温度検出
器、 16 … 軸流ファン、 17 … 通風路、 18… 制御回
路、 19 … 駆動回路、 22 … 警音器、 23 … 電源遮
断用の継電器、25 … 制御部、 31 … 赤外線検出器、
34 … 投影ランプ側電極パネル。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光源部からスクリーンへ向かう光路内に
透過型液晶表示パネルが配置されたオーバーヘッドプロ
ジェクタにおいて、前記透過型液晶表示パネルの液晶セ
ルを保護するように前記液晶セルの上面に接するか、若
しくは近接して配置された透明な上側保護パネル及び前
記液晶セルの下面とは所要の空間を介して配置された透
明な下側保護パネルと、前記液晶セルの下面の温度を検
出する温度検出器と、前記空間を通風路としその通風路
に冷却風を送る送風手段と、前記温度検出器の検出結果
に応じて冷却風の風量を調節するように前記送風手段を
制御する制御手段とからなることを特徴とするオーバー
ヘッドプロジェクタ用液晶表示装置の冷却装置。
【請求項２】液晶セルの温度が予め設定された温度以
上になったとき、それを検出した温度検出器の信号に基
づいて、オペレータにその旨を報知する手段、若しくは
投影ランプの電源を遮断する手段を更に備えていること
を特徴とする請求項１記載のオーバーヘッドプロジェク
タ用液晶表示装置の冷却装置。
【請求項３】液晶セルが全面不透過あるいは予め定め
られた面積以上の不透過の画像面になったとき、冷却風
の風量を増加するように送風手段を制御する制御手段を
更に備えていることを特徴とする請求項１記載のオーバ
ーヘッドプロジェクタ用液晶表示装置の冷却装置。
【請求項４】光源部からスクリーンへ向かう光路内に
透過型液晶表示パネルが配置されたオーバーヘッドプロ
ジェクタにおいて、前記透過型液晶表示パネルの液晶セ
ルを保護するように前記液晶セルの上面に接するか、若
しくは近接して配置された透明な上側保護パネル及び前
記液晶セルの下面とは所要の空間を介して配置された透
明な下側保護パネルと、前記液晶セルの下面に光源部か
ら照射される赤外線の強さを検出する赤外線検出器と、
前記空間を通風路としその通風路に冷却風を送る送風手
段と、前記赤外線検出器の検出結果に応じて冷却風の風
量を調節するように前記送風手段を制御する制御手段と
からなることを特徴とするオーバーヘッドプロジェクタ
用液晶表示装置の冷却装置。
【請求項５】光源部からスクリーンへ向かう光路内に
透過型液晶表示パネルが配置されたオーバーヘッドプロ
ジェクタにおいて、前記透過型液晶表示パネルの液晶セ
ルを保護するように前記液晶セルの上面に接するか、若
しくは近接して配置された透明な上側保護パネル及び前
記液晶セルの下面とは所要の空間を介して配置された透
明な下側保護パネルと、前記空間を通風路としその通風
路に冷却風を送る送風手段とを備え、前記液晶セルの一
方の電極を構成する光源部側電極パネルを赤外線反射型
パネルとしたことを特徴とするオーバーヘッドプロジェ
クタ用液晶表示装置の冷却装置。
【請求項６】請求項５における、液晶セルの光源部側
電極パネルを赤外線反射型パネルとするのに代えて、下
側保護パネルを赤外線反射型パネル又は赤外線吸収パネ
ルとしたことを特徴とするオーバーヘッドプロジェクタ
用液晶表示装置の冷却装置。