JPH0681963B2 - 回転装置 - Google Patents

回転装置

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JPH0681963B2
JPH0681963B2 JP62158864A JP15886487A JPH0681963B2 JP H0681963 B2 JPH0681963 B2 JP H0681963B2 JP 62158864 A JP62158864 A JP 62158864A JP 15886487 A JP15886487 A JP 15886487A JP H0681963 B2 JPH0681963 B2 JP H0681963B2
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博徳 黒沢
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Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、回転多面鏡や回転磁気ヘッドドラムなどのよ
うに、高い精度で高速回転するものに好適な回転装置に
関する。
(従来の技術) 光走査に用いられる回転多面鏡や、ビデオテープレコー
ダ等に用いられる回転磁気ヘッドドラムなどでは、高速
回転を実現するために摩擦の小さい軸受によって回転体
を支持する必要があり、そのために、空気動圧力を利用
した動圧空気軸受が用いられる。特公昭53−6854号公報
記載のものはその一つであり、回転体のラジアル方向の
荷重を動圧軸受で支持し、スラスト方向の荷重を反発磁
気軸受で支持するようになっている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記従来の回転装置によれば、スラスト軸受を構成する
反発磁気軸受は所定のばね定数を有しており、回転体の
回転中に外乱を受けると上記ばね定数に対応した振動数
で共振し、スラスト方向に振動をはじめることがある。
また、上記従来例では上記のような共振を小さくするた
めにゴムによるダンパを用いているが、このようなダン
パを用いると構成が複雑になる。
本発明は、かかる従来の問題点を解消するためになされ
たもので、共振が起こらないようにして振動を防止し、
回転体が安定に回転するようにした回転装置を提供する
ことを目的とする。
(問題点を解消するための手段) 本発明は、一端が開放した大円筒部とこの大円筒部の中
心位置に設けられた中心突部とを有するハウジングと、
一端が開放し、他端に光偏向部が設けられ、外径が上記
大円筒部の内径より若干小さい小円筒部を有する回転体
と、上記中心突部の端部に設けられた磁石と、上記回転
体の上記他端の内側中心部に設けられ、上記回転体を上
記ハウジングよりスラスト方向に浮上支持する上記磁石
と対をなす磁石とからなる支持手段とを備え、上記回転
体の小円筒部の開放端側を上記ハウジングの大円筒部の
開放端側から嵌め合わせて、上記大円筒部と小円筒部と
の間で動圧軸受を構成すると共に、上記ハウジングと回
転体との間で密閉状の空間を形成し、上記密閉状の空間
内に上記回転体を駆動するモータを配置し、上記密閉状
の空間と外気とを接続する小孔を上記光偏向部近傍に設
け、上記小孔は、この小孔を通じて上記密閉状の空間に
出入りする空気に対して抵抗となるものであり、この抵
抗により上記回転体の振動を減衰させることを特徴とす
る。
(作用) モータによって回転体が回転駆動されると、ハウジング
の大円筒部と回転体の小円筒部との間で構成されている
動圧軸受とスラスト軸受により回転体が支持される。回
転体の回転中に外乱を受けて回転体が振動すると、ハウ
ジングと回転体との間の密閉状の空間に光偏向部側の清
浄な空気が出入する。この小孔は空気の出入りの抵抗と
なって回転体のスラスト方向の移動に対するダンパとし
て作用し、回転体の振動が抑制される。
(実施例) 以下、本発明に係る回転装置の実施例について図面を参
照しながら説明する。
第1図、第2図において、符号15はハウジングであり、
このハウジング15は、底部のベース4と大円筒部3と、
この大円筒部3内の中心位置に設けられた中心突部11と
が一体成形されてなる。ハウジング15の大円筒部3の一
端側(図において上端側)は開放しており、この開放端
側からは、回転体20の小円筒部2が嵌め合わせられてい
る。回転体20は、図において上端側に多面鏡1からなる
光偏向部を有すると共に、この多面鏡1の下側に上記小
円筒部2を一体に有している。上記小円筒部2の外径は
ハウジング15の大円筒部3の内径より若干小さく作られ
ると共に、小円筒部2の図において下端側は開放してお
り、この開放端側をハウジング15の大円筒部3の開放端
側から嵌め合わせてある。ハウジング15の大円筒部3の
内周面はラジアル軸受面13となっており、この軸受面13
と回転体20の小円筒部2の外周面との間には僅かな間隙
がある。回転体20の小円筒部2の外周には動圧グループ
12が形成されており、これによって上記小円筒部2とハ
ウジング15の大円筒部3との間で動圧軸受が構成されて
いる。動圧グループはハウジング15側のラジアル軸受面
13に形成してもよいし、相対向する内周面と外周面の両
側に形成してもよい。
上記大円筒部3と小円筒部2が嵌め合わせられることに
より、ハウジング15と回転体20との間に密閉状の空間10
が形成されている。この空間10内には、回転体20を回転
駆動するモータ22が配置されている。モータ22は、回転
体20の小円筒部2の内周面に固着されたロータマグネッ
ト5とハウジング15の中心突部11の外周面に配置された
駆動コイル6とを有してなる。回転体20にはその光偏向
部の多面鏡1の近傍であって回転中心寄りの位置におい
て小孔9が形成され、この小孔9によって密閉状の空間
10が外気と接続されている。
ハウジング15の中心突部11には、その上端中央に凹陥部
21が形成されており、この凹陥部21の内周面にはリング
状のスラスト磁石8が固定されている。一方、回転体20
の多面鏡1の下側の中心部には円柱状のスラスト磁石7
が固着されており、このスラスト磁石7は上記リング状
のスラスト磁石8内に同磁石8との間に適宣の間隔をお
いて落し込まれている。これらのスラスト磁石7、8は
上下方向に着磁されると共に、スラスト磁石7とスラス
ト磁石8とでは磁極が逆向きになるように着磁されてい
る。従って、これらの磁石7、8は互いに吸引し合い、
もって回転体20がハウジング15から浮上した状態で支持
されている。
多面鏡1は周知の通り光走査用であり、回転に伴い光ビ
ームの偏向角を変えて光を走査する。
いま、駆動コイル6に通電するとロータマグネット5が
周方向に付勢され、回転体20が回転駆動される。回転体
20の回転により大円筒部3と小円筒部2の間の動圧軸受
に動圧力が生じ、回転体20のラジアル方向の荷重が支持
される。一方、回転体20のスラスト方向の荷重は、スラ
スト磁石7、8でなるスラスト軸受によって支持され
る。
回転体20の回転中に外乱が加わると回転体20がスラスト
方向に振動する。この回転体20の振動により小孔9を通
じて光偏向部の外側と密閉状の空間10との間で空気の出
入りが生じる。小孔9は空気の出入りに対して抵抗とな
るため、回転体20の振動に対するダンパとして作用し、
回転体20の振動を抑制する。小孔9は高い周波数の振動
に対して効果がある。低い周波数の振動の場合は振動に
応じて空気が小孔9を通るためダンパとしての効果はな
いが、このような低い周波数の振動はスラスト磁石7、
8によって抑制される。
小孔9による回転体20の振動抑制効果は小孔9の径や長
さ等によって影響される。そこで次に、小孔9の径と長
さの設定法の一例について簡単に説明する。
いま、前記実施例の構造を第3図のようなモデル図とし
て表す。第3図において、Mは回転体全体の重量であ
り、k1はスラスト軸受を構成する二つの磁石相互間の吸
引力の変化をばね定数として表したものであり、k2は密
閉状空間の空気の圧力変化をばね定数として表したもの
であり、rm1は回転体のスラスト方向の振動に対する動
圧軸受部の抵抗、rm2は小孔9の空気の通りにくさを示
す。
回転体にスラスト方向の加速度αsinωtを加えた場合
の回転体の振動振福Xは、 で表される。
そこでまず、小孔が大きすぎてrm2=0の場合を考える
と、Xの最大値X1のときに、 となる。
次に、小孔9がない場合、即ちrm2=∞の場合を考える
と、Xの最大値X2のときであり、 となる。
そこで、 となり、かつ となるようにrm2を求め、このrm2をもとにして小孔9の
径の長さを設定する。
なお、本発明に係る回転装置は、回転多面鏡に限られる
ものではなく、回転磁気ヘッドドラムその他の回転装置
として用いることができる。
(発明の効果) 本発明によれば、回転体とハウジングとの間にラジアル
方向の荷重を支持するための動圧軸受とスラスト磁石で
スラスト方向の荷重を支持するためのスラスト軸受を設
けるとともに、密閉状の空間を径し、この密閉状の空間
と外気とを接続する小孔を光偏向部近傍に設け、この小
孔を通じて上記密閉状の空間に出入りする空気に対して
上記小孔が抵抗となるようにしたため、回転体が振動し
て上記小孔を通じ密閉状空間に空気が出入するとき上記
小孔が抵抗となって回転体の振動を抑制することができ
る。また、ゴム等を用いたダンパは不要であり、密閉状
の空間と外気とを接続する小孔を形成するだけでよいの
で、構成も簡単になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す回転装置の一部断面正
面図、第2図は同上中央部の縦断面図、第3図は上記実
施例の構造を簡略化して示すモデル図である。 2……小円筒部、3……大円筒部、9……小孔、10……
密閉状の空間、11……中心突部、15……ハウジング、20
……回転体、22……モータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が開放した大円筒部とこの大円筒部の
    中心位置に設けられた中心突部とを有するハウジング
    と、 一端が開放し、他端に光偏向部が設けられ、外径が上記
    大円筒部の内径より若干小さい小円筒部を有する回転体
    と、 上記中心突部の端部に設けられた磁石と、上記回転体の
    上記他端の内側中心部に設けられ、上記回転体を上記ハ
    ウジングよりスラスト方向に浮上支持する上記磁石と対
    をなす磁石とからなる支持手段とを備え、 上記回転体の小円筒部の開放端側を上記ハウジングの大
    円筒部の開放端側から嵌め合わせて、上記大円筒部と小
    円筒部との間で動圧軸受を構成すると共に、上記ハウジ
    ングと回転体との間で密閉状の空間を形成し、 上記密閉状の空間内に上記回転体を駆動するモータを配
    置し、 上記密閉状の空間と外気とを接続する小孔を上記光偏向
    部近傍に設け、 上記小孔は、この小孔を通じて上記密閉状の空間に出入
    りする空気に対して抵抗となるものであり、この抵抗に
    より上記回転体の振動を減衰させることを特徴とする回
    転装置。
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JPS643318A (en) 1989-01-09

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