JPH0681731U - 断熱金属板 - Google Patents

断熱金属板

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JPH0681731U
JPH0681731U JP2867193U JP2867193U JPH0681731U JP H0681731 U JPH0681731 U JP H0681731U JP 2867193 U JP2867193 U JP 2867193U JP 2867193 U JP2867193 U JP 2867193U JP H0681731 U JPH0681731 U JP H0681731U
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正人 奥本
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株式会社淀川製鋼所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面に発泡ポリエチレンシートを貼合した断
熱金属板において、90°以上、場合によっては180
°の曲げ加工をしても、発泡ポリエチレンシートに破れ
が生じないものにする。 【構成】 亜鉛めっきをした金属板1の表面に化成皮膜
2を形成する。金属板1の片面において、化成皮膜2上
に発泡ポリエチレンシート6を接着剤層5を介して一体
に接着する。発泡ポリエチレンシート6は、化学架橋発
泡法によってシート成形し、摩擦係数を1.0以下、厚さ
2〜10mmに設定してある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、金属板の表面に断熱材層として発泡ポリエチレンシートを接着した 断熱金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば折版屋根は、金属板に放射線架橋で40倍に発泡させた発泡ポリエチレ ンシートを接着剤を介して貼合した断熱金属板をつくり、次にこの断熱金属板を 数段階にわたって凹凸状にロール成形することにより得ている。ここで発泡ポリ エチレンシートを用いるのは、独立気泡で軽量であり、断熱性に優れ、力学的性 能がよく可撓性があり、加工性にも優れていることによる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の折版屋根板では、90°以上の曲げ加工部分が無いので、前記断熱金属 板の発泡ポリエチレンシートでも、一部に破れたり位置ずれしたりの不良部分が ありながらも一応は対処できている。
【0004】 問題は、ロール成形によるとプレス成形によるとを問わず、先の断熱金属板を 90°以上、場合によっては180°に折り返す状態で曲げ加工する場合である 。本考案者の確認したところによれば、発泡ポリエチレンシートの発泡率が40 倍の前記断熱金属板では、プレスで90°の曲げ加工をすると、発泡ポリエチレ ンシートがプレス金型でかじられて破れる。
【0005】 そのため、例えばルームエアコンの外装ケースでは、金属板を予め曲げ加工し ておく。そして別に結露防止用の断熱材として発泡ポリエチレンシートなどを先 の金属板と同一形状に成形する。かくして曲げ加工済みの金属板に成形済みの発 泡ポリエチレンシートを接着剤で接着する、という面倒な手法を用いて製作して いた。これはその外装ケースに90°以上、箇所によっては180°の曲げ加工 部分が存在するためである。こうなると、実際には外装ケースにいくつかの孔が 明いているため、前述の金属板と発泡ポリエチレンシートの接着時にそれぞれの 孔合わせ作業までもが面倒になる、といった問題があった。
【0006】 このような問題は、先の折版屋根の加工方法と同じように、表面に発泡ポリエ チレンシートを貼合した断熱金属板をつくっておき、この断熱金属板をロール成 形ないしプレス成形で所望の形状に曲げ加工すれば解消できる。但し、そのため には発泡ポリエチレンシートを改質して、これが曲げ加工時に破れるのを防止で きるようにしなければならない。 そのとき考慮すべきは、曲げ加工時に発泡ポリエチレンシートの表面がプレス 金型ないし成形ロールに直接に接触して滑りが生じる訳だから、シート自体の摩 擦係数および厚みの設定、それに連続生産性などが検討課題となる。
【0007】 本考案は、かかる観点のもとに検討を重ねて完成したものであり、金属板の表 面に発泡ポリエチレンシートを予め貼合した断熱金属板をつくっておき、これを そのまま所望形状にロール成形ないしプレス成形できるようにすることを目的と する。 本考案の他の目的は、前記断熱金属板を90°以上、場合によっては180° に曲げ加工しても、発泡ポリエチレンシートに破れや位置ずれなどのかじりが生 じないようにすることにある。 本考案の更に他の目的は、発泡ポリエチレンシートを高発泡倍率に選択できて 、断熱性ひいては結露防止対策などに有利な曲げ加工製品が得られる断熱金属板 を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、図1および図3に示すごとく金属板1の表面に発泡ポリエチレンシ ート6を一体に接着した断熱金属板において、発泡ポリエチレンシート6が、化 学架橋発泡法によりシート成形されていて、摩擦係数が1.0以下、厚さが2〜1 0mmに設定されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】
対象の金属板1には亜鉛めっき鋼板、亜鉛・アルミめっき合金鋼板、塗装金属 板、アルミ板、ステンレス板などを広く用いることができる。 めっき鋼板などを用いるときは、図3に示すごとく例えばクロメート処理、塗 布型クロメート、リン酸塩処理などによる化成処理をし、その化成皮膜2上に発 泡ポリエチレンシート6を接着剤層5を介して接着することにより、接着性の向 上を図る。 発泡ポリエチレンシート6は、低密度ポリエチレンシートを主成分とした化学 架橋発泡法によりシート成形し、厚さを2〜10mmに設定する。2mmを下回ると 薄過ぎて曲げ加工時に破れやすくなり、10mmを上回ると曲げ加工性に劣るから である。
【0010】 架橋発泡法の中のシート発泡法には、化学架橋法と放射線架橋法とが一般に知 られている。放射線架橋法は発泡剤を含むシートを押し出し成形したのち、電子 線放射で架橋し、次に加熱で発泡させる工程を踏むので、連続生産性に難があり 、厚めの発泡にも問題がある。従って本考案では、発泡剤と架橋剤とを含む押し 出しシートを成形したのち、加熱して架橋と発泡とを同時に行う化学架橋法によ るものとし、以て連続生産性に優れ、厚めの発泡も可能にするにある。
【0011】 化学架橋発泡させたポリエチレンシート6は、発泡倍率が20〜40倍のもの から選択するのが望ましい。20倍を下回ると硬くなって曲げ加工性に劣るよう になり、40倍を越えると製造が困難になるとともに、摩擦係数が大きくなり過 ぎる傾向になって、成形時に摩擦により破れやすくなるからである。そのポリエ チレンシート6の表面は、例えばコロナ放電やプライマー塗布で表面を極性化し 、接着剤による金属板1への密着性を改質する。
【0012】 接着剤は金属板1の界面破壊が生じないものであればよく、例えばクロロプレ ンゴム系、アクリル系、ウレタン系などの接着剤を用いることができるが、その 接着剤層5の塗布厚は5〜50μm、好ましくは8〜30μmが適しており、接 着力を200g/15mm以上にしておくと、加工時にロール等の加工工具によっ てはぎとられることがなくなる。この接着力の測定は、丸型テンションゲージ( バネ計り、大場計器社製)を用い、板の流れ方向に対して幅15mm、長さ200 mmの切り込みを入れて断熱材の一端にクリップで固定し、剥離速度300mm/分 、剥離角90°の方向に引っ張り安定した時の荷重(接着力)を測定して得たも のである。
【0013】 発泡ポリエチレンシート6の表面摩擦係数は、動摩擦、静摩擦のいずれにおい ても、新東化学社製の表面試験機(ヘイドン:登録商標)による摩擦測定(AS TMD1894)で1.0以下とする。 ここでの表面試験機は、図4に示すごとく、サンプル取付台11上に対象の断 熱金属板aを載せて取り付け、その発泡ポリエチレンシート6側の表面に分銅1 2の垂直荷重を平面圧子13を介して上方から加え、サンプル取付台11を左右 方向に移動させて測定したものである。
【0014】
【考案の効果】
本考案は、金属板1に化学架橋発泡のポリエチレンシート6を貼合した断熱金 属板であるから、これ自体の連続生産性がよく量産に適って安価に提供できる。 以後はこの断熱金属板を目的物に合わせてそのままロール成形ないしプレス成形 して所望形状に曲げ加工でき、この段階での加工手間も予め曲げ加工した金属板 と、これと同形状に成形済みの発泡ポリエチレンシートとを後から貼り合わせる 形式に比べて簡単に行える。 しかも、化学架橋発泡させた発泡ポリエチレンシート6は、熱伝導率が低く結 露防止性能のある20〜40倍の高発泡のものが採用できるうえに、摩擦係数を 0.1以下、厚さ2〜10mmに設定してあるから90°以上、更には180°の曲 げ加工によっても、該シート6これ自体の破れや位置ずれなどの不具合を生じる ことがなく、図1に示すごとき複雑な形状の断熱ケースなどを製作するに有利で ある。
【0015】
【実施例】
図2および図3において、厚さ0.7mmの亜鉛めっき鋼板1aをクロム酸で化成 処理してめっき層1b上に化成皮膜2を有する金属板1をつくり、この金属板1 を原反ロールから繰り出し、ロールコータ3で金属板1の片面の化成皮膜2の表 面にクロロプレンゴム系接着剤を塗布して加熱炉4で架橋させ、15g/m2(乾 燥厚13μm)の接着剤層5を形成した。 別にポリエチレンに発泡剤および架橋剤を混合して押し出し、よって得た中間 の未発泡シートを加熱して架橋と発泡を同時に行い、厚さ4.0mmの発泡ポリエチ レンシート6をつくった。
【0016】 この発泡ポリエチレンシート6を原反ロールから繰り出し、前記金属板1上に 該エチレンシート6をこれのスライス面が外表面6aとなるようにして前記接着 剤層5を介して貼合したのち、冷却工程を経て、図3に示す断面構造の断熱金属 板aを得た。
【0017】 次に図1において、平板状をなす断熱金属板aをプレス金型で90°の第1曲 げ部分7と180°の第2曲げ部分8とを有するルームエアコンのケース9を曲 げ形成した。このとき同時に製品ケース9には、これに機能上必要とされる抜き 孔10を適宜貫通状に形成した。なお、当該ケース9において、発泡ポリエチレ ンシート6はエアコンの外側に位置し、結露防止の機能を果たす。 よって得られた製品ケース9を目視したところ、発泡ポリエチレンシート6に は破れや亀裂が全く認められず、プレス金型によって「かじられる」こともなか った。
【0018】 (実験方法とその結果) 発泡倍率を10倍、20倍、30倍、40倍、45倍としたポリエチレンシー トを貼った断熱金属板aを用いて実質的には先の製品ケース9と同一内容の各種 サンプル品をそれぞれ10個ずつ作った。 ひとつはプレスで90°の曲げ試験をした。他は12列のロール成形機にかけ て90°の曲げ試験をするとともに、別に180°の曲げ試験をも行った。 また、比較例として、公知の放射線架橋法で発泡倍率が30倍と40倍の発泡 ポリエチレンシートを用いて断熱金属板aをつくり、これを用いて実質的に先の 製品ケース8と同一内容の各種サンプル品をそれぞれ10個ずつ作った。
【0019】 それぞれの各サンプル品について、前述した新東科学社製の表面試験機(ヘイ ドン:登録商標)で発泡ポリエチレンシート6の表面6aの静摩擦および動摩擦 をASTMD1894で測定した。 表1はその結果を示す。
【0020】
【表1】
【0021】 これによれば、摩擦係数が静摩擦および動摩擦のいずれでも1.0以下のものは 、全て90°および180°の曲げ加工によるも、割れ発生や剥離破れが全く認 められず、良好な結果が得られることを確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の断熱金属板によって曲げ加工されたも
のの一部縦断斜視図である。
【図2】金属板に発泡ポリエチレンシートを貼合する工
程を示す説明図である。
【図3】本考案に係る断熱金属板の拡大断面図である。
【図4】摩擦係数を測定する表面試験機の概略説明図で
ある。
【符号の説明】
1 金属板 2 化成皮膜 5 接着剤層 6 発泡ポリエチレンシート a 断熱金属板

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板1の表面に発泡ポリエチレンシー
    ト6を一体に接着した断熱金属板において、 発泡ポリエチレンシート6が、化学架橋発泡法によりシ
    ート成形されていて、摩擦係数が1.0以下、厚さが2〜
    10mmに設定されていることを特徴とする断熱金属板。
JP2867193U 1993-04-30 1993-04-30 断熱金属板 Expired - Lifetime JP2507150Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019065116A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 積水化学工業株式会社 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその成形体
WO2021200974A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 日本発條株式会社 被覆発泡体、および被覆発泡体の製造方法

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