JPH0680031B2 - ジヒドロキシ安息香酸異性体の分離法 - Google Patents

ジヒドロキシ安息香酸異性体の分離法

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JPH0680031B2
JPH0680031B2 JP13903085A JP13903085A JPH0680031B2 JP H0680031 B2 JPH0680031 B2 JP H0680031B2 JP 13903085 A JP13903085 A JP 13903085A JP 13903085 A JP13903085 A JP 13903085A JP H0680031 B2 JPH0680031 B2 JP H0680031B2
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滋 諌山
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は2,6−ジヒドロキシ安息香酸(A)と2,4−ジヒ
ドロキシ安息香酸(B)の分離法に関する。とくに本発
明は(A)を効率よく得るのに適している。
〔従来の技術〕 2,6−ジヒドロキシ安息香酸(A)および2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸(B)は、通常レゾルシンを原料としてコ
ルベシユミツト反応により得られ、医薬や農業、工業薬
品の原料として用いられている。しかし、上記反応にお
いては(A)と(B)の混合物として得られるので、両
者を効率よく分離する必要がある。
両者の分離例としては下記の如き報告例がある。
(i)ケミカルアブストラクツ(Chemical Abstracts)
69巻67115j(1968)および71巻91014n(1969)にはアル
カリ溶液中の両者の混合物に酸を加えてpH2.6〜2.7と
し、先に析出する(B)を分取し、更にpH1.0〜1.5とし
て析出する(A)を分取する方法が記載されている。
(ii)英国特許916548号明細書の実施例1にはアルカリ
水溶液中の両者混合物を塩酸で酸性とし、先に析出する
(A)を分取し、該分取した(A)を温水(75℃)に再
溶解し、不溶物を除いたのち、冷却結晶化して(A)の
精製物を得ている。
また同じく実施例13においては、両者のアルカリ混合物
を酸性にし、析出物を除いたのち、濾液に(A)の種結
晶を加えて(A)を析出させ、(A)と(B)を分離し
ている。
(iii)その他の方法としてはケミカルアブストラクツ5
1巻289(1957)、ジヤーナルケミカルソシエテー(J.Ch
em.Soc.)P3503(1952)にも記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来の技術のうち、本発明と類似の(i)において
は、(B)の含有量が(A)の含有量よりも多い混合物
であると考えられる。そのため酸析では(B)が先に析
出するので、溶液に残留する(A)を分離する場合、
(B)が不純物として混入しやすい。従つて、(A)を
主目的生成物とする場合には、得られる(A)を再度精
製する必要がある。
次に、上記(ii)においては、酸析で先に(A)が得ら
れているが、後述の如く水溶液中にDMFが残留している
特殊な場合であり、DMFが存在しない場合には、本発明
の条件下では酸析により(A)および(B)が同時に析
出する欠点がある。DMFを新たに添加すれば該従来技術
(ii)と同様であるが、操作が複雑になるほか、実施例
1の場合には、再度温水不溶物(ジカルボキシレゾルシ
ンと考えられる。)を分離する必要があり、実施例13の
場合には、酸析でジカルボキシレゾルシンとみられる少
量の固体が先づ除かれているが、残溶液から(A)を得
るために冷却し、種結晶を投入する必要があるうえ、結
晶化に長時間を要する。このように(ii)において酸析
によつて得られる物質の順序が場合により変化し、また
後処理が複雑となる理由としては、前にも触れたごとく
コルベシユミツト反応に用いた溶媒(DMF)が酸析前の
蒸留段階で完全に除去されにくく、酸析すべき溶液中に
残留しているためであると考えられる。従つて、(ii)
の方法はDMFが残留している特殊な場合にのみ適用でき
る方法であり、かつ上記の如き種々の欠点を有する。
従つて、本発明は従来技術にみられるような問題のない
(A)と(B)の容易かつ効率的分離法を提供するもの
である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、2,6−ジヒドロキシ安息香酸(A)と2,4−ジ
ヒドロキシ安息香酸(B)の含有量比(A)/(B)が
1ないし5の範囲にある混合物を(A)と(B)の合計
濃度が0.5ないし5モル/の範囲にあるアルカリ水溶
液とし、(A)と(B)の合計濃度を0.5ないし5モル
/の範囲に保ちながらpHを2以下にすることにより析
出する(A)を分取することを特徴とする(A)の分離
方法に関する。
〔(A)と(B)の混合物〕
本発明が適用できる(A)と(B)の混合物は通常レゾ
ルシンを原料とするコルベシユミツト反応で得られる
が、他の方法によるものでもかまわない。また、コルベ
シユミツト反応においても種々の改善された方法がある
が、後述の要件を満たすかぎり、いずれの方法によるも
のでもよい。
本発明の方法においては混合物中の(A)と(B)の含
有量比が1ないし5の範囲にあることが必要であり、好
ましくは2ないし5の範囲である。(A)と(B)の混
合物のアルカリ溶液は、通常コルベシユミツト反応によ
り得られるが、該含有量比が上記範囲にあるものの例は
本出願人の出願にかかる特願昭60−145886号明細書に記
載の「サリチル酸誘導体の製造方法」で得られるもので
あり、該方法で得られる混合物を用いることがとくに好
ましい。なお該含有比の上限を越えるものは通常のコル
ベシユミツト反応では得られにくいものであり、また下
限を越えるものは後述の酸析時に(B)が先に析出し、
後に得られる(A)の純度が低下するようになる。
〔本発明で用いるアルカリ水溶液〕
本発明で用いるアルカリ水溶液中の(A)と(B)の合
計濃度は0.5ないし5モル/、好ましくは1ないし2
モル/にあることが必要である。該アルカリ水溶液中
にはコルベシユミツト反応に用いる有機溶媒が含まれて
いないことが好ましいが、30wt%以下のアルコール類、
アルコキシアルコール類などは含まれていてもかまわな
い。なお、従来技術(ii)で用いられている如きDMFが
含まれていると、効率よく分離が出来ないので、上記の
含まれてもよい有機溶媒にはDMFのような極性非プロト
ン溶液は除かれる。
上記の(A)と(B)の合計濃度が上限を越えると、後
述の酸析時に(A)と(B)が同時に析出するようにな
り、また下限を下廻るものは大量の溶液を処理しなけれ
ばならず効率的ではない。
〔酸 析〕
上記の(A)と(B)を含むアルカリ溶液を該上記濃度
範囲に保ちながら酸によりpHを2以下、好ましくは1以
下にすることにより、まず(A)が析出するので(A)
を濾別すればよい。(A)は必要により再結晶等の手段
により精製することができる。酸析時においても(A)
と(B)の合計濃度を一定範囲に抑えるのは、前記と同
じ理由による。
本発明において、上記酸析を行う前に、あらかじめpH7
ないし3の範囲で前段の酸析を行うことが好ましい。前
段の酸析を行うことにより、コルベシユミツト反応で副
生するレゾルシンジカルボン酸類およびコルベシユミツ
ト反応で使用するアルカリ金属類の塩を除去することが
できる。
これらの酸析に用いる酸としては、塩酸、硫酸、リン酸
などを用いることができる。
酸析によつて(A)を除去したのち、瀘液を減圧下濃縮
し、15℃以下に冷却することにより(B)を得ることが
できる。
実施例1 エタノール400mlにレゾルシン100g(0.91モル)を溶解
し、無水炭酸カリウム125.6g(0.91モル)を加えた。13
5℃まで昇温した後、10kg/cm2のCO2圧でCO236g(0.82モ
ル)を吸収させながら、140℃で4時間反応を行い、2,6
−ジヒドロキシ安息香酸(2,6−レゾルシン酸)(収率5
0%)、2,4−ジヒドロキシ安息香酸(2,4−レゾルシン
酸)(収率15%)および未反応レゾルシン(31%)を含
有する反応混合物を得た。反応混合物からエタノール36
0mlを留去し、水500mlを加えた。このとき得られた混合
物の容量は770ml(0.77リットル)であった。75%硫酸
をpH4になるまで加え、生じた不溶物を濾過した。濾液
に75%硫酸をpH1になるまで加え、生じた2,6−レゾルシ
ン酸の結晶を濾過し、水洗した。この結晶をメタノール
110mlに溶解し、活性炭を加え、かくはんした後、濾過
し、濾液からメタノール54mlを留去した。これに水220m
lを加え、析出した結晶を15℃で濾過し、水洗した。こ
の結晶を乾燥し、2,6−レゾルシン酸50g(収率36%)を
得た。
実施例2 エタノールのかわりに2−エトキシエタノールを用い
て、実施例1と同様に反応を行、2,6−ジヒドロキシ安
息香酸(2,6−レゾルシン酸)(収率42%)、2,4−ジヒ
ドロキシ安息香酸(2,4−レゾルシン酸)(収率18%)
および未反応レゾルシン(24%)を含有する反応混合物
を得た。反応混合物から2−エトキシエタノール300ml
を留去し、水500mlを加えた。このとき得られた混合物
の容量は830ml(0.83リットル)であった。以下、実施
例1と同様に処理を行い、2,6−レジルシン酸44g(収率
31%)を得た。
実施例3 実施例1と同様にエタノールを用いて反応を行い、2,6
−ジヒドロキシ安息香酸(2,6−レゾルシン酸)(収率5
0%)、2,4−ジヒドロキシ安息香酸(2,4−レゾルシン
酸)(収率15%)および未反応レゾルシン(31%)を含
有する反応混合物を得た。反応混合物からエタノール36
0mlを留去し、水500mlを加えた。このとき得られた混合
物の容量は770ml(0.77リットル)であった。12N塩酸を
pH4になるまで加え、生じた不溶を濾過した。濾液に12N
塩酸をpH1になるまで加え、生じた2,6−レゾルシン酸の
結晶を濾過し、水洗した。以下実施例1と同様に処理を
行い、2,6−レゾルシン酸48g(収率35%)を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,6−ジヒドロキシ安息香酸(A)と2,4−
    ジヒドロキシ安息香酸(B)の含有量比(A)/(B)
    が1ないし5の範囲にある混合物を(A)と(B)の合
    計濃度が0.5ないし5モル/の範囲にあるアルカリ水
    溶液とし、(A)と(B)の合計濃度を0.5ないし5モ
    ル/の範囲に保ちながらpHを2以下にすることにより
    析出する(A)を分取することを特徴とする(A)の分
    離法。
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