JPH0679732B2 - 圧延機油圧圧下装置の異常診断装置 - Google Patents

圧延機油圧圧下装置の異常診断装置

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JPH0679732B2
JPH0679732B2 JP60177541A JP17754185A JPH0679732B2 JP H0679732 B2 JPH0679732 B2 JP H0679732B2 JP 60177541 A JP60177541 A JP 60177541A JP 17754185 A JP17754185 A JP 17754185A JP H0679732 B2 JPH0679732 B2 JP H0679732B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は圧延機の圧下機構を油圧によつて作動させる所
謂圧延機油圧圧下装置の異常などの診断を行う装置に関
するものである。
〔発明の背景〕
従来、油圧圧下装置を備える圧延機の圧延操作は、運転
員或いは保守員が油圧圧下装置用の制御盤内の各種ポイ
ントの電圧など種々の値を読み取り、経験に基づき独自
に判断して各部の調整を行つて圧延操作可能状態を確保
した上で圧延操作を開始するという手法を採つていた。
しかしこのような手法では油圧圧下装置の特性変化状況
の把握が定性的であり、定量的な保守管理ができないと
共に、圧延される製品の板厚精度低下などの影響もあつ
た。油圧圧下装置を構成する各種要素例えば流量制御弁
にあたるサーボ弁の性能や特性の経時的変化を把握し、
部品の交換ピツチを定量的に把握すると共に、異常の有
無を診断することが設備稼動率を向上する為にも、また
生産される製品の品質向上の為にも重要なことである。
従来この種の異常診断の方法には、例えば特開昭58-213
227号公報に示されるように、作動油の圧力・流量・摩
耗粒子濃度・作動部材の変位などを検出し、これら検出
値相互の関係を予め設定した基準値および許容偏差と比
較して、異常の有無を診断する方法が知られている。
この方法は油圧機器内部の損耗・劣化・摩耗などによる
機械的損傷の状態を自動的に推定して異常の有無を診断
する為、油圧機器が機能を停止する以前に故障発生を予
知することができるが、圧延機の油圧圧下装置のように
圧延される製品の歩留り向上などを図るために、サーボ
弁などの特性・性能変化を把握する異常診断には不向き
である。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、油圧圧下式圧延機の稼動率を向上させ
ると共に、圧延製品の歩留りを向上させる圧延機油圧圧
下装置用異常診断装置を提供することにある。
〔発明の概要〕
上記目的を達成するために本発明では、圧延機の圧下位
置を検出してフイードバツク信号として圧下位置目標値
とで圧下位置制御の閉ループサーボ系を構成する圧延機
油圧圧下装置において、圧延設備の稼働時に、前記閉ル
ープサーボ系に圧下位置目標値を取り込み、その変化率
がゼロとなったときに、前記圧下位置目標値と圧下位置
検出値との偏差値または、その偏差値の積分値を演算す
る手段と、該演算手段の出力信号の大きさによつて圧延
機油圧圧下装置の異常状態の有無を診断する診断手段
と、圧延設備の停止時に、前記閉ループサーボ系に任意
の大きさの基準波信号を入力し、前記圧下位置目標値と
圧下位置検出値との偏差値と予め定めた基準値とを比較
し、経時時間に応じた前記比較結果から圧延機油圧圧下
装置の異常状態の有無と異常状態への進行状況を診断す
る定期診断手段と、 を具備したことを特徴とするものである。これは圧延製
品を圧延している状態において、異常診断のために特別
な動きをさせることなく、圧延のための通常の動きをさ
せたままで継続的に診断することと、設備全体の定期点
検時など圧延中とは異る動きをさせても差し支え無い状
態で、診断に適した基準波信号を入力して、より詳細で
より確実な診断を継続的に行うことを図つたものであ
る。
〔発明の実施例〕
以下本発明の一実施例を図面により説明する。
第7図は本発明の係わる異常診断装置を適用するために
構成した油圧圧下装置の概略構成図で、圧延機1スタン
ド分を示す。圧延設備の中にはこれら圧延機スタンドを
複数個(例えば6スタンド)タンデムに配置することも
ある。
圧延機油圧圧下装置は、一般に圧延機1スタンド分が操
作側と駆動側の2系統から構成される。例えば操作側を
例にとつて説明すると、被圧延材1を直接圧延する1対
の作業ロール2a・2b、中間ロール3a・3b、補強ロール4a
・4b、圧下ラム14aと圧下シリンダー14bとからなる圧下
ジヤツキ14、圧下ジヤツキ14へ送る油の量を制御するた
めのサーボ弁13、サーボ弁13を駆動するためのサーボア
ンプ12、閉ループ位置サーボ系の前向きゲインを調整す
るためのアンプ11、圧下ジヤツキ14の変位を検出するた
めの圧下位置検出器15、圧下位置検出器15によつて検出
された圧下ジヤツキ14の変位を電気的数値信号として出
力するための圧下位置受信器16などで構成される。6は
油タンク、7は油圧ポンプ、5はこれらの油圧機器を搭
載した油圧パワーユニツトである。またサーボ弁13には
3系統の配管が接続されている。即ち油圧ポンプ7から
高圧油が供給される第1の配管、圧下ジヤツキ14へ高圧
油を送り込んだり逆に戻したりするための第2の配管、
圧下ジヤツキ14から油タンク6への排油通路にあたる第
3の配管の合計3系統の配管がサーボ弁13に接続されて
いる。
次に上記構成からなる油圧圧下装置の動作について説明
する。
圧下位置目標値S0を与えると、圧下位置受信器16から出
力される圧下ジヤツキ14の変位(以下圧下位置検出値と
いう)S1との間に偏差値ΔS1が生じ、このΔS1にアンプ
11による前向きゲインが乗じられ、サーボアンプ12によ
つてサーボ弁13を駆動するに足る電気的パワーにパワー
増幅して、サーボ弁13を駆動する。ここでサーボ弁13は
例えば第2図に示すような直動型油圧サーボ弁であり得
る。このサーボ弁は、マグネツト41および可動コイル42
から構成されるフオースモータによつてスプール43を軸
方向(図示上の横方向)に駆動する方式のもので、可動
コイル42に流す電流値によつてスプール43の変位量が定
まるようになつている。スプール43の変位量は検出器45
によつて検出され、後述するサーボ弁異常診断に使用す
ることができる。ポートPsには油圧ポンプからの配管が
接続され、ポートPdには油タンクへの配管が接続され
る。またポートPc1とPc2は配管によつて結合され圧下ジ
ヤツキに接続される。今可動コイル42にプラスの電流が
流され、スプール43が図示上の右方向に移動したとする
と、ポートPsとPc1との間に油が流れる経路が形成され
油圧ポンプから送られる高圧油が圧下ジヤツキへ向つて
流れる。逆に可動コイル42にマイナスの電流が流される
とスプール43は前記とは逆の左方向に移動してポートP
c2とPdとの間に油の流れる経路が形成され、油は圧下ジ
ヤツキ側の圧力によつて圧下ジヤツキから大気圧にほぼ
近い圧力の油タンクへ向つて流れる。サーボ弁はスリー
ブ44とスプール43との重復量を大きくすれば、可動コイ
ルに電流を流していない状態(即ち電流ゼロの状態)で
は油がどちらの方向へも流れなくすることができるが、
これは可動コイルに流した電流iとその結果生じる弁開
度Aとの関係をみたとき、第3図に点線で示すようにデ
ツドバンドを有することになる。高速応答の閉ループ位
置サーボ系を構成し、高い歩留りの圧延製品を生産しよ
うとするとき系の中にデツドバンド要素が存在すること
はこれらの目的に対する阻害要因となるため、極力第3
図の実線のような特性即ち電流に敏感に呼応して弁が開
くことが要請され、スリーブ44のエツジ部とスプール43
のエツジ部が微妙に接近している状態となるように製作
される。尚第3図の実線のような状態を継続的に確保す
ることは実際上は困難で、第4図の実線或るいは点線の
ような状態で使用されることが多い。
再び第7図に戻つて、油圧圧下装置の動作についての説
明を継続する。サーボアンプ12の出力によつてサーボ弁
13が駆動され、圧下ジヤツキ14に油が送り込まれると、
圧下ラム14aが押し上げられ、補強ロール4b・中間ロー
ル3b・を通して作業ロール2bが押し上げられ、上側作業
ロール2aとの間隙が減少する。サーボ弁13が逆方向に駆
動されると、圧下ジヤツキ14内の油が排出される方向に
流れ、圧下ラム14aが下がつて前記とは逆に上側作業ロ
ール2aと下側作業ロール2bとの間隙が拡大する。圧下ジ
ヤツキ14の変位は圧下位置検出器15によつて検出され、
圧下位置受信器16によつて電圧的数値信号として出力さ
れる。圧下位置検出値S1の変化の方向は、偏差値ΔS1
減少する方向であり、この偏差値ΔS1がゼロになるまで
アンプ11およびサーボアンプ12を通してサーボ弁13が駆
動され、圧下ラム14a駆動される。圧下ラム14aが動きそ
の結果偏差値ΔS1がゼロになると、サーボ弁13に流す電
流がゼロとなり圧下ラム14aの動きが停止する。閉ルー
プ位置サーボ系は第5図に示すように、圧下位置目標値
S0と圧下位置検出値Sとの偏差値ΔSを制御盤1110によ
つてサーボ弁駆動用電流iに変換し、サーボ弁駆動用電
流iをサーボ弁13によつて油の単位時間当り流量Qに変
換し、油の単位時間当り流量Qを圧下ジヤツキ14によつ
て変位に変換し、圧下ジヤツキ14の変位を検出器160に
て検出・フイードバツクして閉ループを構成する。そし
て偏差値ΔSがゼロになるように制御することが特徴で
ある。そして圧延機油圧圧下装置の場合には被圧延材の
板厚をミクロン単位で制御することを特徴としている。
これに対し参考までにスピード制御系の例を考えてみる
と、第6図に示すようにスピード指令N0とスピードのフ
イードバツク値Nとの差εに前向きゲイン要素50のゲイ
ンGを乗じて電動機51の回転速度指令を出力し、その回
転速度をタコジエネレータ52で検出してフイードバツク
して閉ループを構成する。この場合差εは理論的に完全
なゼロにはなり得ず或る微小な値となることが閉ループ
位置サーボ系と相違する点である。
第1図は本発明の圧延機油圧圧下装置用異常診断装置の
一実施例を示すブロツク図である。
第1図において、30が異常診断装置、その中で31は基準
波信号発生装置、32は積分器、33はその積分器に対して
積分の開始・終了や積分値の保持・リセツトなどを指令
する指令回路、34は異常の有無を判断する判定装置、35
はその判定結果を運転員に知らせる為の表示装置であ
る。異常診断は、圧延開始前または圧延中など圧延設備
稼動中に、油圧圧下装置に対しては圧延操業中における
動作と特に異る動きをさせることなく行う常時診断と、
診断に適した基準波信号を入力してその動特性を観測し
て行う定期診断とに大別する。
常時診断は、油圧圧下装置に対し圧延操業のための動き
をさせたまま行うために、異常診断装置側から油圧圧下
装置に対し基準波信号を入力するなどの能動的な働きか
けはせず、圧延操業のための通常の動きの中の信号を取
り込んで診断を行う。閉ループ位置サーボ系においては
前述の如く、位置目標値と位置検出値との偏差をゼロに
すべく制御するが、高応答を必要とする圧延機油圧圧下
装置においては各コンポーネントも高応答のものを使用
する必要があり、例えば前述のようにサーボ弁は入力電
流に敏感に呼応するようにして使用される。このため偏
差ΔSがゼロでサーボ弁への電流入力がゼロの状態のと
きサーボ弁開度は必ずしも完全なゼロではなく、油はい
ずれかの方向(油ポンプから圧下ジヤツキへの方向或い
は、圧下ジヤツキから油タンクへの方向のうちいずれか
の方向)へ流れ、圧下ジヤツキが変位する。圧下ジヤツ
キが変位すると偏差ΔSがゼロ以外の或る有限な値とな
り、サーボ弁に電流を流し偏差ΔSをゼロとする方向へ
圧下ジヤツキを変位させる。しかし偏差ΔSが完全にゼ
ロになるまで圧下ジヤツキ変位が戻るのではなく、或る
微小な大きさの偏差ΔSが存在しこの偏差ΔSに基づい
たサーボ弁電流が流れた状態で圧下ジヤツキの変位は停
止する。これはサーボ弁に若干の電流を流し、スプール
が若干変位した状態のところ、圧下ジヤツキへの油の流
入おより流出が無い状態が存在することを意味してい
る。そしてこの圧下ジヤツキに向つての油の流入および
圧下ジヤツキからの油の流出の無い状態を作り出す為の
サーボ弁電流(以下これをNull電流という)は、同一の
サーボ弁であつてもスプールやスリーブの摩耗などによ
つて経時的変化がある。異常診断はこのNull電流が存在
することとそれが経時的に変化することを利用して行
う。
常時診断の動作を第1図に加えて第8図を併用して説明
する。指令回路33は圧下位置目標値S0を取り込み、(第
8図(A))その変化状況(即ち変化率)を監視する。
そしてその変化率がゼロでない間は積分器32に向けて指
令する積分指令mをOFFとし、同図(B)変化率がゼロ
となつたならばその直前の変化率をもとに閉ループ位置
サーボ系が所期の性能で動作した場合必要とする過渡応
答整定時間を推定して、変化率がゼロになつてのち前記
時間後に積分指令mをONさせる。圧下位置目標値S0が変
化している間はその変化によつて位置偏差ΔSがゼロ以
外の或る値となる。しかしこの間は積分指令mがOFFの
ため、積分器32は積分は行わずそれ以前の積分値を保持
する。圧下位置目標値S0の変化が停止し積分指令mがON
になる時点においては、閉ループ位置サーボ系が所期の
性能であれば、若干の位置偏差が存在し(同図(C))
若干のNull電流が流れた状態となる。ここで積分器32は
積分動作を開始し、位置偏差値ΔSを積分する(同図
(D))。積分器32の出力Mは圧下位置制御装置へ送ら
れ、圧下位置制御装置側で適当なゲイン調整を行つた後
閉ループに加算する。サーボ弁電流(同図(E))は位
置偏差値ΔSに基づく分と積分器出力Mに基づく分との
合計となり、圧下ジヤツキを更に変位させ位置偏差値Δ
Sをゼロにもつて行く。位置偏差値ΔSがゼロとなるま
では積分値Mは増加し、位置偏差値ΔSがゼロとなつた
後はこの積分値MがNull電流を確保する。サーボ弁のス
プールやスリーブの摩耗が少く、あまり大きなNull電流
を流す必要が無い状態では積分値Mはあまり大きくなら
ず、判定装置34が異常の有無を判定するレベル(今仮に
図示上の点線のレベルとする)に達せず判定装置34は異
常無しと判定する。ところがサーボ弁のスプールやスリ
ーブの摩耗が進行し、Null電流を多く流さねばならなく
なつて来るとそのような状態での積分値Mは第8図とは
異り、大きな値となつて判定装置34の判定結果は異常有
りとなる。またサーボ弁をはじめとする閉ループ位置サ
ーボ系内の各要素の性能が低下すると、閉ループ位置サ
ーボ系としての過渡応答特性が変るので、実際に過渡応
答が整定しないうちに積分指令mがONになつて、過渡応
答中の位置偏差値ΔSを積分して積分値Mが異常値とな
る。サーボ弁を新品と交換したり機械的に調整した場合
には運転員からの入力により、指令回路33を経由して積
分器32の積分値Mをリセツト(即ちゼロクリア)する。
判定回路34はこのリセツトを行つた時から警報レベルに
達するまでの時間を計測し、これが一定値より短い場合
には調整のみでは処置しきれない状態故新品との交換を
要する旨の案内を表示装置35に表示させる。さらにサー
ボ弁のスプールがロツクした場合や圧下位置検出器が故
障した場合などにおいては、位置偏差値ΔSが異常に大
きくなるので、積分値Mが急激且つ異常に大きくなる。
判定装置34は積分値Mの変化量と変化率を監視し、予め
定めた基準値よりもいずれもが大きい場合、重大異常で
ある旨を表示装置35に表示させ併せて圧下位置制御装置
へもそれを知らせる信号を送り、圧延設備を破損したり
圧延製品を不良品にしたりすることが無いような措置を
構じさせる。
定期診断は、基準波信号発生装置31から診断に適した基
準波信号を入力して行う。基準波信号としては例えば第
9図に示す入力信号(同図(A))のような波形のもの
で、この入力に対し閉ループ位置サーボ系が動作し圧下
シリンダーが変化(同図(B))するとその動きにつれ
てΔSが図示の如く変化する。デツドタイムt1・立上り
時間t2、整定時間t3それに偏差ΔS(同図(C))の積
分値(同図(D))等を把握し、予め定めた基準値と比
較してその差が許容値以下であるかどうかを判定する。
立上り時間t2が基準値より長い場合は系のゲインが低下
していると判定し、また逆に立上り時間t2が基準値より
短かかつたり整定時間t3が基準値より長い場合は系が不
安定になつていると判定する。デツドタイムt1が基準値
より長い場合サーボ弁等の摩耗が進行していると判定、
積分値についてもこれら判定の補助情報として使用す
る。以上の診断により異常の有無や異常状態へ向かつて
の進行状況を判定し、表示装置によつて運転員に知らせ
る。ここで異常有りと判定した場合さらにサーボ弁単体
の診断に移行する。サーボ弁単体定期診断は例えばサー
ボ弁入力電流iとして正弦波信号を入力し、スプール変
位信号を取り込んで、第10図に示すようなヒステリシス
特性を観測し、予め定めた基準特性と比較してその差が
許容値以内かを判定し、判定結果を表示装置に表示す
る。表示内容は例えば異常なしでラバースプリングを使
用しているサーボ弁であるならばラバースプリングを新
品と交換することを促す表示などである。さらにサーボ
弁単体定期診断としては、サーボ弁の圧下ジヤツキ側出
口の圧力とスプール変位量との関係を示す圧力ゲイン特
性についても診断を行い、スプールやスリーブのエツジ
の摩耗状態を定量的に推定し、表示装置に表示し、スプ
ールやスリーブの新品との交換時間の目安を与える。
以上のように本実施例によれば、常時診断によつて油圧
圧下装置の異常に起因する重大事故を未然に防止できる
と共に、常時診断および定期診断によつて圧延機油圧圧
下装置の圧下動特性が定量的に把握できるので、圧延操
作を継続しても圧延製品の板厚歩留りの低下をきたすこ
とが無いか判断でき圧延製品の板厚歩留りの維持向上に
効果がある。また油圧圧下装置の中の重要構成要素であ
るところのサーボ弁に対し定期診断を施すことにより、
サーボ弁を構成する部品、例えばスプール・スリーブ・
ラバースプリングなどの寿命を予知でき、設備が故障し
てしまう前の所謂予防保全が可能となる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、圧延開始前および圧延中を問わず閉ル
ープ位置サーボ系のオフセツト値を定量的に把握できる
ので、油圧圧下装置の各構成要素の保守・調整が計画的
に行え、また油圧圧下装置の圧下動特性も定量的に把握
できるので、圧延される製品の板厚に関する歩留りの維
持・向上ができる。加えて油圧圧下装置に係わる設備の
故障や事故が未然に防止できる。さらに、運転員が表示
装置により異常発生を知ることができるので、これに対
する迅速な処置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図、第2図は
第1図中の1構成要素であるサーボ弁の構造図、第3
図,第4図はサーボ弁の入力電流と弁開度の関係を示す
特性図、第5図は閉ループ位置サーボ系ブロツク図、第
6図はスピード制御系ブロツク図、第7図は本発明の診
断装置を適用する圧延機油圧圧下装置の概略構成図、第
8図(A)〜(E)は本発明の一実施例のうちの常時診
断の動作を示すタイムチヤート、第9図(A)〜(D)
は本発明の一実施例のうちの定期診断の動作を説明する
為の特性図、第10図はサーボ弁単体の定期診断の一例を
説明するための特性図である。 1……被圧延材、11……アンプ、12……サーボアンプ、
13……サーボ弁、14……圧下ジヤツキ、15……圧下位置
検出器、30……異常診断装置、31……基準波信号発生
器、32……積分器、34……判定装置、35……表示装置、
S0……圧下位置目標値、S……圧下位置検出値、ΔS…
…圧下位置偏差。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延機の圧下位置を検出してフイードバツ
    ク信号として圧下位置目標値とで圧下位置制御の閉ルー
    プサーボ系を構成する圧延機油圧圧下装置において、 圧延設備の稼働時に、前記閉ループサーボ系に圧下位置
    目標値を取り込み、その変化率がゼロとなったときに、
    前記圧下位置目標値と圧下位置検出値との偏差値また
    は、その偏差値の積分値を演算する手段と、該演算手段
    の出力信号の大きさによつて圧延機油圧圧下装置の異常
    状態の有無を診断する診断手段と、 圧延設備の停止時に、前記閉ループサーボ系に任意の大
    きさの基準波信号を入力し、前記圧下位置目標値と圧下
    位置検出値との偏差値と予め定めた基準値とを比較し、
    経時時間に応じた前記比較結果から圧延機油圧圧下装置
    の異常状態の有無と異常状態への進行状況を診断する定
    期診断手段と、 を具備したことを特徴とする圧延機油圧圧下装置の異常
    診断装置。
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