JPH0679714B2 - 有機性廃水の処理方法 - Google Patents

有機性廃水の処理方法

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JPH0679714B2
JPH0679714B2 JP11112490A JP11112490A JPH0679714B2 JP H0679714 B2 JPH0679714 B2 JP H0679714B2 JP 11112490 A JP11112490 A JP 11112490A JP 11112490 A JP11112490 A JP 11112490A JP H0679714 B2 JPH0679714 B2 JP H0679714B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は下水等を少ないエネルギーで効率よく処理する
とともに、そこから発生した汚泥を高濃度に濃縮するこ
とができる有機性廃水の処理方法に関するものである。
(従来の技術) 従来より、活性汚泥法など有機性廃水の生物処理装置か
ら発生する余剰汚泥の濃縮法としては、第6図のように
(ア)自然重力濃縮、(イ)遠心重力濃縮、(ウ)加圧
浮上濃縮、(エ)発酵ガス利用浮上濃縮、(オ)薬剤添
加常圧浮上濃縮などの方法がある。
一方、窒素成分を含有する下水等の廃水処理方法として
は、従来から(カ)硝化液循環法(第7図参照)、
(キ)A2O法(第8図参照)、(ク)回分式活性汚泥法
がある。なお、回分式活性汚泥法は一つの槽内で硝化と
脱窒とを行わせる方法で、その運転方法は硝化の終わっ
た槽内の曝気を停止し、固液分離させた後に処理水の一
部を排出し、排出量に見合った原水を供給しながら嫌気
的に攪拌して原水中の有機物を利用した脱窒を行わせ、
その後に曝気して硝化を行い、以下同様のサイクルを繰
り返す方法である。
そして、上記(カ)〜(ク)の各方法は、いずれも脱窒
に必要な水素供与体として原水中の有機物あるいは添加
されたメタノールを利用する外呼吸型脱窒法に属する方
法であるが、最近では特公平1-44400号公報に記載され
たように余剰脱窒菌自体の内部構成成分を利用した内呼
吸型脱窒法によりメタノールを用いることなく脱窒を行
わせる(ケ)の方法も提案されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、一般にこの余剰汚泥を脱水する場合、濃縮後
の汚泥の濃度が低いと後続する脱水プロセスにおいて、
ろ過速度を高くとれないため、大規模な汚泥処理施設に
なったり、また、ケーキ水分が高くなるため処分汚泥量
が増加し、ケーキを焼却する場合には補助燃料の焚き込
みが必要となる。上記(ア)の余剰汚泥の重力濃縮槽に
おいては、濃縮汚泥濃度が2%程度にまでしか濃縮でき
ない。また、(イ)の遠心重力濃縮、(ウ)の加圧浮上
濃縮、(オ)の薬剤添加常圧浮上濃縮における余剰汚泥
の濃縮汚泥濃度は5%程度に達するものの、電力、薬品
などを使用するためランニングコストが高くなる欠点が
あり、更に(エ)の発酵ガス利用浮上濃縮においては浮
上性が余剰汚泥の有機物濃度に影響をうけるので、余剰
汚泥の有機物濃度が高い場合には非常に浮上性はよいも
のの、夏場の合流式下水などのように有機物濃度の低い
原水を処理した場合には、汚泥中の有機物濃度が低いた
め、発酵のための有機物が不足して濃縮汚泥濃度が低下
したり、濃縮汚泥回収率が低くなるばかりか未浮上の汚
泥が下部に沈澱するという欠点を有していた。
一方、窒素成分を含有する廃水の処理方法(上記
(カ)、(キ)、(ク)、(ケ)の方法)についても下
記の点で問題を有している。
まず、(カ)の硝化液循環法は第7図に示されるよう
に、硝化槽で硝化した液の一部を脱窒槽へ循環し、原水
中の有機物を水素供与体として利用して窒素を除去する
方法であるが、この方法は循環された硝化液に見合うだ
けの窒素しか脱窒されないので循環率が小さいと脱窒が
十分に行われず、処理水に残留する窒素が多くなり、循
環率を大きくすると脱窒槽の容積を大きくしなければな
らない欠点がある。
次に、(キ)のA2O法は第8図に示されるように、原水
中の有機物を利用して窒素を除去するとともに、更に水
素供与体としてメタノールを添加して第2脱窒槽におい
て窒素を完全に除去する方法であるが、メタノールを添
加するためにランニングコストが高くなるとともに、残
留メタノールを再曝気槽によって除去するために再曝気
のための動力を余分に必要とする欠点がある。
また、(ク)の回分式活性汚泥法も(カ)の硝化液循環
法と同様に処理水の引抜き率によって処理水中に残留す
る窒素の量が変化するばかりか、下水等のように処理す
べき原水の量が多いときには適用しにくい欠点がある。
更に、(ケ)のメタノールを用いる必要のない内呼吸型
脱窒法においても脱窒槽内で生理活性をもった脱窒菌を
短時間に内生呼吸相へ移動させることが難しく、また死
滅させる菌量のコントロールが難しいために窒素の除去
が不安定となる欠点を避けることができない。
このように従来の有機性廃水の処理方法は、原水中の有
機物を水素供与体として利用して脱窒を行わせようとす
ると処理が不安定となり、逆に外部からメタノール等の
水素供与体を添加するとランニングコストが高くなるこ
と、原水中の有機物や添加した水素供与体を100%利用
しない場合にはその有機物の分解が必要となり余分の動
力コストがかかること、(カ)、(キ)の方法では硝化
液の循環を行わせるためにその分だけ脱窒槽が大型化す
ること等の問題点があった。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記のような従来の問題点を解決して、汚泥中
の有機物量に影響されず汚泥を安定的に高濃度に濃縮
し、かつ未浮上の汚泥の発生を防いで濃縮汚泥を効率よ
く回収することにより、脱水段階での添加凝集剤の節
減、高ろ過速度の脱水、脱水ケーキの低水分化、脱水装
置の小型化を達成すること、及び原水の窒素処理を原水
中の有機物のみを利用することにより、低いランニング
コストで安定した脱窒を行わせ、かつ処理装置の小型
化、処理時間の短縮を達成することを目的としてなされ
た方法で、有機物を含む原水に混和槽返送汚泥を加え、
混和槽にて原水中の溶解性有機物を汚泥に吸着させた
後、第1沈澱槽において第1沈澱槽汚泥と越流水に分離
し、前記第1沈澱槽汚泥は浮上濃縮槽にて浮上濃縮汚泥
と分離液に分離、次いで前記浮上濃縮汚泥の一部を余剰
汚泥として排出し残部を曝気槽にて曝気した後、前記混
和槽返送汚泥とすることを特徴とするもの、及び有機物
と、アンモニア性窒素及び有機性窒素のうち少なくとも
1種とを含む原水に混和槽返送汚泥を加え、混和槽にて
原水中の溶解性有機物を汚泥に吸着させた後、第1沈澱
槽において第1沈澱槽汚泥と越流水に分離し、前記第1
沈澱槽汚泥は浮上濃縮槽にて浮上濃縮汚泥と分離液に分
離、次いで前記浮上濃縮汚泥の一部を余剰汚泥として排
出し残部を曝気槽にて曝気した後、前記混和槽返送汚泥
とし、さらに、前記第1沈澱槽の越流水を硝化槽に供給
して、越流水中に含まれるアンモニア性窒素及び有機性
窒素のうち少なくとも1種を硝化した後に、この硝化液
と前記浮上濃縮槽の分離液と脱窒槽返送汚泥とを脱窒槽
に供給し、脱窒した後この脱窒液を再曝気槽において曝
気し、更に第2沈澱槽で固液分離して、第2沈澱槽の汚
泥の一部は前記脱窒槽返送汚泥とし残部は前記第1沈澱
槽汚泥とともに、前記浮上濃縮槽にて浮上濃縮すること
を特徴とするものである。
(実施例及び作用) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、第1図は本発明の第1番目の実施例を説明するた
めの図で、この図において有機物(BOD)を含む原水は
混和槽(1)に入り、再曝気槽(4)で予め曝気をう
け、活性化された混和槽返送汚泥と混合される。そし
て、混和槽中で原水中の有機物は成分変化することなく
汚泥に吸着され、第1沈澱槽(2)で沈降分離される。
混和槽(1)の混和時間は15〜60分間程度で、滞留時間
が15分間より短いと有機物の吸着が不十分で後段の浮上
濃縮槽(3)での浮上濃縮汚泥濃度、あるいは浮上濃縮
汚泥回収率が低下し、60分間以上にしても吸着率はそれ
以上向上しない(第3図)。そして、混和時間を30〜60
分間程度とすると安定的に有機物を吸着させることがで
き、とくに好ましい。
第1沈澱槽(2)で分離された汚泥は続いて浮上濃縮槽
(3)に投入される。ここで汚泥を温度20〜40℃、好ま
しくは30〜40℃の条件下で24時間程度静置する。このと
き、先の混和槽(1)で吸着された有機物のうち易分解
性有機物が酸生成菌の働きにより、初期の酸発酵の基質
として代謝され、有機酸及びガスが発生する。そして、
ガスの付着した汚泥粒子は見かけ比重が小さくなり浮上
し、濃縮される。浮上濃縮した汚泥の一部は余剰汚泥と
して脱水工程へ送られ、残りは曝気槽(4)へ送られ
る。曝気槽(4)に送られた汚泥はここで曝気され、好
気的な活性を取戻しつつ、さらに微生物量に対して有機
栄養物の欠乏状態となる。曝気時間は4〜7時間、好ま
しくは5〜7時間を必要とする(第4図)。曝気槽を出
た汚泥は再び混和槽(1)へ返送される。
次に、第2図は汚泥の濃縮性の向上を図りつつ、原水中
の窒素化合物についても除去できるように設計された本
発明の第2番目の実施例を示す図で、第1図に引続き説
明する。
前記の第1沈澱槽越流水は硝化槽(5)へ流入し、アン
モニア性窒素及び有機性窒素のうち少なくとも1種は亜
硝酸性窒素、あるいは硝酸性窒素にまで酸化される。こ
こでは混和槽(1)でBODのほとんどが除去されている
ため、混和槽(1)で除去しきれなかった若干のBODと
有機性窒素、アンモニア性窒素の酸化に必要な酸素と、
生物の維持に必要な酸素があればよい。この硝化槽
(5)は通常の活性汚泥処理でもよいが、この場合には
さらに沈澱槽が必要なため沈澱槽の不要な生物膜法、と
くに生物膜ろ過法が適している。
硝化槽(5)にて硝化された硝化液は、先の浮上濃縮槽
(3)にて分離された分離液、及び第2沈澱槽(8)で
沈澱した汚泥と混合され、脱窒槽(6)へ入る。脱窒槽
(6)では亜硝酸性窒素、または硝酸性窒素が分離液に
よって与えられるBODなどの有機物を水素供与体として
脱窒菌により脱窒される。脱窒槽(6)の滞留時間は0.
5〜3時間、好ましくは1.5〜3時間である。滞留時間が
0.5時間より短いと脱窒率が悪く、3時間より長くても
脱窒率はそれ以上向上しない(第5図)。
脱窒槽(6)で脱窒された後、脱窒液の混合液は再曝気
槽(7)へ送られる。ここで曝気をうけ、残余のBODな
ど有機物を酸化分解させる。再曝気槽(7)内の滞留時
間は3〜6時間、好ましくは4〜6時間が必要である。
再曝気槽(7)の滞留時間が3時間より短いと第2沈澱
槽(8)で分離された処理水の水質が悪化し、また6時
間以上としても処理水質はそれ以上には向上しない。
再曝気槽(7)を流出した混合液は第2沈澱槽(8)に
入り、汚泥と上澄水に分離され、上澄水は処理水として
放流され、一方、汚泥は一部脱窒槽(6)に返送され、
残りは第1沈澱槽(2)の汚泥と混合されて浮上濃縮槽
(3)に送られる。
(発明の効果) 次に、このように構成された本発明の第2番目の実施例
(第2図)による有機廃水の処理方法(接触安定化処理
+硝化脱窒処理+浮上濃縮処理+ベルトプレス脱水処
理)と従来法を組み合わせた処理方法(活性汚泥処理+
重力沈降処理+ベルトプレス処理)とにより、下水の処
理を1m3/hrの規模で行い、それぞれの処理結果を第1
表に示す。
上記の第1表の処理結果を検討すると、従来法では活性
汚泥処理で曝気槽のエアレーション時間を6〜8時間と
っていたのに対し、本発明における処理では混和槽滞留
時間が30〜60分程度ですむにもかかわらず、COD及びBOD
値で示した処理水質がほぼ同等であり、また、従来法で
はほとんど硝化脱窒されなかったアンモニア窒素が効率
的に硝化脱窒されており、89.3%の窒素除去率を示して
いる。さらに余剰汚泥の濃縮汚泥濃度も従来法の2.2%
に比べて、本発明の方法では2倍以上の4.5%となり、
発生量としても半減していることがわかる。そして、脱
水工程においてもろ過速度を2倍程度にし、かつ、脱水
ケーキ水分を低下させた運転を可能にすることができ
る。
以上のとおり、本発明の有機性廃水の処理方法は、 (1)原水中の有機物を易分解性のまま吸着した汚泥を
浮上濃縮槽に導いて濃縮するため、濃縮に必要な発酵ガ
スが易分解性有機物の発酵によって容易に得られ、汚泥
中の有機物に左右されない安定的な汚泥濃縮が達成でき
るとともに、得られる濃縮汚泥の濃度も4%程度と従来
の自然重力濃縮の場合の2倍にもすることができる。こ
のことにより後続する脱水プロセスにおいて凝集剤の節
減、ろ過速度の向上、脱水ケーキの低水分化及びこれに
伴う脱水装置の小型化、脱水ケーキの焼却時のエネルギ
ーコストの低減を達成できる。
(2)原水中に含まれる窒素化合物を引続き除去する場
合は、脱窒に要する水素供与体を浮上濃縮槽の分離液で
代替できるので、メタノール等の有機物を加える必要が
なく、ランニングコストが低減できるばかりか、浮上濃
縮槽の分離処理も同時に行うことができる。また、硝化
槽で原水中の有機物の処理がほとんど必要なく硝化槽を
小型化できる。
という効果を奏し、従来の問題点を一掃した有機性廃水
の処理方法として、産業の発展に寄与するところは極め
て大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の処理方法のフローを示す図
面、第3図は本発明における混和槽滞留時間とBOD除去
率の関係を示す図面、第4図は本発明における再曝気槽
滞留時間とBOD除去率の関係を示す図面、第5図は本発
明における脱窒槽滞留時間と脱窒率の関係を示す図面、
第6図は従来法である汚泥濃縮法のフローを示す図面、
第7図は従来法である硝化液循環法による硝化法のフロ
ーを示す図面、第8図は従来法であるA2O法による硝化
法のフローを示す図面である。 (1):混和槽、(2):第1沈澱槽、(3):浮上濃
縮槽、(4):曝気槽、(5):硝化槽、(6):脱窒
槽、(7):再曝気槽、(8):第2沈澱槽。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機物を含む原水に混和槽返送汚泥を加
    え、混和槽(1)にて原水中の溶解性有機物を汚泥に吸
    着させた後、第1沈澱槽(2)において第1沈澱槽汚泥
    と越流水に分離し、前記第1沈澱槽汚泥は浮上濃縮槽
    (3)にて浮上濃縮汚泥と分離液に分離、次いで前記浮
    上濃縮汚泥の一部を余剰汚泥として排出し残部を曝気槽
    (4)にて曝気した後、前記混和槽返送汚泥とすること
    を特徴とする有機性廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】有機物と、アンモニア性窒素及び有機性窒
    素のうち少なくとも1種とを含む原水に混和槽返送汚泥
    を加え、混和槽(1)にて原水中の溶解性有機物を汚泥
    に吸着させた後、第1沈澱槽(2)において第1沈澱槽
    汚泥と越流水に分離し、前記第1沈澱槽汚泥は浮上濃縮
    槽(3)にて浮上濃縮汚泥と分離液に分離、次いで前記
    浮上濃縮汚泥の一部を余剰汚泥として排出し残部を曝気
    槽(4)にて曝気した後、前記混和槽返送汚泥とし、さ
    らに、前記第1沈澱槽の越流水を硝化槽(5)に供給し
    て、越流水中に含まれるアンモニア性窒素及び有機性窒
    素のうち少なくとも1種を硝化した後に、この硝化液と
    前記浮上濃縮槽(3)の分離液と脱窒槽返送汚泥とを脱
    窒槽(6)に供給し、脱窒した後この脱窒液を再曝気槽
    (7)において曝気し、更に第2沈澱槽(8)で固液分
    離して、第2沈澱槽の汚泥の一部は前記脱窒槽返送汚泥
    とし残部は前記第1沈澱槽汚泥とともに、前記浮上濃縮
    槽(3)にて浮上濃縮することを特徴とする有機性廃水
    の処理方法。
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