JP2001269697A - 含窒素排液の処理方法 - Google Patents

含窒素排液の処理方法

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JP2001269697A
JP2001269697A JP2000088587A JP2000088587A JP2001269697A JP 2001269697 A JP2001269697 A JP 2001269697A JP 2000088587 A JP2000088587 A JP 2000088587A JP 2000088587 A JP2000088587 A JP 2000088587A JP 2001269697 A JP2001269697 A JP 2001269697A
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Sosuke Nishimura
総介 西村
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生物学的硝化脱窒法において、汚泥を易生物
分解性に改質した改質汚泥を基質として脱窒工程に供給
する場合に、脱窒効率を高く維持し、処理液窒素含量を
低く維持することが可能な含窒素排液の処理方法を提案
する。 【解決手段】 有機性またはアンモニア性窒素含有排水
11を有機物分解槽1で曝気して有機物を分解し、硝化
槽2で生物学的に硝化し、脱窒槽3で脱窒し、再曝気槽
4で再曝気後固液分離槽5で固液分離し、分離汚泥の一
部を返送汚泥として硝化槽2および脱窒槽3に返送し、
他の一部をオゾン処理槽6で易生物分解性に改質して基
質として脱窒槽3に供給して脱窒を行う方法において、
硝化槽の汚泥の硝化活性が0.05g−N/g−VSS
/d以上を維持するように、および/または硝化槽の溶
存酵素濃度が2mg/L以上を維持するように、硝化槽
2への返送汚泥量および/または脱窒槽3、再曝気槽4
の容積を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生物学的硝化脱窒法
による含窒素排液の処理方法、特に発生する余剰汚泥を
減容化する含窒素排液の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機性またはアンモニア性窒素を含む含
窒素排液の処理方法として生物学的硝化脱窒方法があ
る。この方法は被処理液の好気または嫌気処理により有
機物を分解したのち、硝化工程において曝気を行って硝
化菌の作用により有機性またはアンモニア性窒素を亜硝
酸性または硝酸性窒素に酸化し、脱窒工程において硝化
液を嫌気状態に保って脱窒菌の作用により亜硝酸性また
は硝酸性窒素を窒素ガスに還元して脱窒する方法であ
る。このような生物学的硝化脱窒法の一形態として、脱
窒工程に被処理液を導入して脱窒と有機物の分解を行
い、その処理液を硝化工程で硝化し、硝化液を脱窒工程
に循環する方法もある。
【0003】このような処理方法では多量の余剰汚泥が
発生するため、その処理が必要になる。一方、脱窒工程
では脱窒菌の基質としてメタノール等の炭素源の添加が
必要であり、処理コストが高くなる。このような不利を
解消するために、発生する余剰汚泥を熱アルカリ処理、
オゾン処理等により易生物分解性に改質処理して脱窒工
程に基質として添加し、余剰汚泥を減容化するととも
に、メタノール等の外部からの基質の添加量を削減し
て、処理コストを低減させることが提案されている(特
開平8−1190号)。
【0004】このような処理方法では硝化工程および脱
窒工程とも、反応液を次工程に移行させると汚泥が同伴
するため、汚泥を返送する必要がある。硝化工程および
脱窒工程の汚泥は構成生物が異なるため、それぞれ固液
分離工程を設けて分離汚泥を別々に返送すると、それぞ
れの工程はそれぞれに適した汚泥を保持して処理を継続
することができる。しかし別々の固液分離槽を設けると
装置、操作ともに複雑化し好ましくない。
【0005】このような不利を解消するために、硝化工
程から脱窒工程に、あるいは脱窒工程から硝化工程に反
応液を移動させて反応を行い、その後固液分離を行って
分離汚泥の一部を硝化工程または脱窒工程に返送し、他
の一部を改質処理して脱窒工程に供給して処理を行って
いる。しかしこの方法では脱窒効率が低下し、処理水の
窒素含量が高くなる場合がある。その原因を調べた結
果、脱窒工程に基質として供給する改質汚泥には可溶化
に長時間を要するものも含まれ、このような未分解の改
質汚泥が硝化工程に導入されると、硝化工程において未
分解の改質汚泥を基質として従属栄養菌が増殖し、また
未分解の改質汚泥の分解に酸素が消費される結果、硝化
工程の溶存酸素濃度が低下して硝化菌の活性が低下し、
硝化が十分行えなくなることがわかった。
【0006】例えば脱窒工程−硝化工程−固液分離工程
と処理が行われる場合は、脱窒工程に供給する改質汚泥
の一部は可溶化に時間を要するため、脱窒工程において
全てを分解させることは困難であり、この改質汚泥が未
分解のまま硝化工程に入り、硝化菌の阻害が生じる。ま
た硝化工程−脱窒工程−再曝気工程−固液分離工程と処
理が行われる場合でも、脱窒工程および再曝気工程で改
質汚泥の全てを分解させることは困難であり、ここで未
分解のまま固液分離工程に入る改質汚泥の一部は返送汚
泥として硝化工程に返送されるため、同様に硝化菌の阻
害が起こる。後者の場合は通常残留する基質を分解する
ために再曝気工程が設けられるが、通常基質として添加
されるメタノール等の分解速度の速い溶解状態の基質は
再曝気工程で容易に分解されるが、可溶化していない改
質汚泥は分解に長時間を要するため硝化工程への導入は
避けられない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、生物
学的硝化脱窒法において、汚泥を易生物分解性に改質し
た改質汚泥を基質として脱窒工程に供給する場合に、脱
窒効率を高く維持し、処理液窒素含量を低く維持するこ
とが可能な含窒素排液の処理方法を提案することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次の含窒素排液
の処理方法である。 (1) 被処理液中の有機性またはアンモニア性窒素を
生物学的に亜硝酸性または硝酸性窒素に酸化する硝化工
程と、亜硝酸性または硝酸性窒素を生物学的に窒素ガス
に還元する脱窒工程と、硝化工程および脱窒工程の処理
を経た反応液を固液分離する固液分離工程と、固液分離
工程の分離汚泥の少なくとも一部を硝化工程および/ま
たは脱窒工程に返送する返送工程とを含む含窒素排液の
処理方法において、処理系から一部の汚泥を引き抜き、
易生物分解性に改質して脱窒工程に供給する改質工程
と、硝化工程における汚泥が0.05g−N/g−VS
S/d以上の硝化活性を維持するように、および/また
は硝化槽の溶存酸素濃度が2mg/L以上を維持するよ
うに、硝化工程に導入される未分解改質汚泥量を制御す
る制御工程とを含む含窒素排液の処理方法。 (2) 制御工程が硝化活性を測定し、その測定値が
0.05g−N/g−VSS/d以上を維持するよう
に、および/または硝化槽の溶存酸素濃度を測定し、そ
の測定値が2mg/L以上を維持するように、硝化工程
への汚泥返送量または硝化工程以外の工程における反応
槽の容積を制御するようにした上記(1)記載の方法。
【0009】本発明の処理対象とする含窒素排液は、有
機性またはアンモニア性窒素化合物を含有する排液であ
り、このほか有機物、硝酸性または亜硝酸性窒素、その
他の不純物を含んでいてもよい。このような排液の例と
しては、し尿、下水、食品排水などがあげられる。
【0010】本発明ではこのような被処理液を、必要に
より有機物分解工程において好気性または嫌気性下に処
理して、微生物の作用により排水中のCOD、BOD成
分を分解するとともに、有機性窒素化合物をアンモニア
性窒素とし、硝化工程においてアンモニア性窒素を硝化
菌により好気性下に硝酸性または亜硝酸性窒素に硝化
(酸化)した後、脱窒工程において亜硝酸性または硝酸
性窒素を脱窒菌により嫌気性下に還元して脱窒する。こ
のような窒素除去法では、各工程の組合せあるいは回数
等は被処理液に応じて自由に設定でき、例えば脱窒槽を
前段に設け、硝化液と分離汚泥を脱窒槽に返送して被処
理液と混合し、脱窒と同時にBODの除去を行い、その
後硝化、脱窒を行う方法、あるいは有機物分解工程とし
て好気処理と嫌気処理を組合せる方法などを採用するこ
とも可能である。
【0011】硝化工程は反応槽として硝化槽に硝化菌を
含む汚泥を保持し、被処理液または脱窒処理液を導入し
て、有機物が不足する状態で曝気を行うことにより、有
機性またはアンモニア性窒素を亜硝酸性または硝酸性窒
素に硝化する。脱窒工程は反応槽として脱窒槽に脱窒菌
を含む汚泥を保持し、硝化液を導入し、基質として改質
汚泥、メタノール等の有機物源を導入して嫌気状態に維
持し、亜硝酸性または硝酸性窒素を窒素ガスに還元して
脱窒を行う。硝化−脱窒の順序で処理を行う場合には、
過剰の基質を分解するために、脱窒工程の後に再曝気工
程を設けることができる。
【0012】固液分離工程はこれらの各工程による処理
液を固液分離槽に導入して固液分離を行い、汚泥と分離
液を分離し、分離液は処理液として排出する。分離汚泥
の少なくとも一部を返送汚泥として硝化工程および/ま
たは脱窒工程に返送する。両工程に返送するのが好まし
い。
【0013】改質工程は処理系の汚泥の一部を引抜汚泥
として引き抜き、改質工程に送って改質処理を行い、易
生物分解性に改質する。汚泥を引き抜く場所は特に限定
されず、硝化工程、脱窒工程、再曝気工程、固液分離工
程の任意の工程において引き抜くことができるが、固液
分離工程の分離汚泥の一部を引抜汚泥として改質するの
が好ましい。
【0014】改質処理は引抜汚泥に薬剤および/または
エネルギーを加えて易生物分解性に改質する方法であれ
ば任意の方法を採用することができる。例えば、オゾン
処理による改質処理、過酸化水素処理による改質処理、
酸処理による改質処理、アルカリ処理による改質処理、
加熱処理による改質処理、高圧パルス放電処理、ボール
ミル、コロイドミル等のミルによる磨砕処理、これらを
組合せた改質処理等を採用することができる。これらの
中ではオゾン処理による改質処理が、処理操作が簡単且
つ処理効率が高いため好ましい。
【0015】改質処理としてのオゾン処理は、引抜汚泥
をオゾンと接触させればよく、オゾンの酸化作用により
汚泥は易生物分解性に改質される。オゾン処理はpH5
以下の酸性領域で行うと酸化分解効果が高くなる。この
時のpHの調整は、硫酸、塩酸または硝酸などの無機酸
をpH調整剤として引抜汚泥に添加するか、汚泥を酸発
酵処理して調整するか、あるいはこれらを組合せて行う
のが好ましい。pH調整剤を添加する場合、pHは3〜
4に調整するのが好ましく、酸発酵処理を行う場合、p
Hは4〜5となるように行うのが好ましい。
【0016】オゾン処理は、引抜汚泥または酸発酵処理
液をそのまま、または必要により遠心分離機などで濃縮
した後pH5以下に調整し、オゾンと接触させることに
より行うことができる。接触方法としては、オゾン処理
槽に汚泥を導入してオゾンを吹込む方法、機械撹拌によ
る方法、充填層を利用する方法などが採用できる。オゾ
ンとしてはオゾンガスの他、オゾン含有空気、オゾン化
空気などのオゾン含有ガスが使用できる。オゾンの使用
は0.002〜0.1g−O3/g−SS、好ましくは
0.01〜0.08g−O3/g−SSとするのが望ま
しい。オゾン処理により汚泥は酸化分解されて、BOD
成分に変換される。オゾン処理する汚泥乾物量はオゾン
処理槽1m3あたり0.7〜150kg−SS/h、好
ましくは1〜75kg−SS/h程度とする。
【0017】改質処理としての過酸化水素処理は引抜汚
泥を改質槽に導き、過酸化水素水と混合する。過酸化水
素の使用量は0.001〜0.2g−H22/g−SS
とする。このとき、引抜汚泥に塩酸などを添加してpH
3〜5とすることが好ましく、この場合、過酸化水素の
使用量は0.001〜0.07g−H22/g−SSと
するのが好ましい。
【0018】改質方法としての酸処理では、引抜汚泥を
改質槽に導き、塩酸、硫酸などの鉱酸を加え、pH2.
5以下、好ましくはpH1〜2の酸性条件下で所定時間
滞留させればよい。滞留時間としては、例えば5〜24
時間とする。この際、汚泥を加熱、例えば50〜100
℃に加熱すると改質が促進されるので好ましい。このよ
うな酸による処理により汚泥は易生物分解性となり、脱
窒工程において容易に分解できるようになる。
【0019】また、汚泥の改質方法としてのアルカリ処
理では、引抜汚泥を改質槽に導き、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリを汚泥に対して0.1〜1
重量%加え、所定時間滞留させればよい。滞留時間は
0.5〜2時間程度で汚泥は易生物分解性に改質され
る。この際、汚泥を加熱し、例えば50〜100℃に加
熱すると改質が促進されるので好ましい。
【0020】改質方法としての加熱処理は、加熱処理単
独で行うこともできるが、酸処理またはアルカリ処理と
組合せて行うのが好ましい。加熱処理単独で行う場合
は、例えば温度70〜100℃、滞留時間2〜3時間と
することができる。
【0021】高電圧のパルス放電処理は、電極間隔3〜
10mm、好ましくは4〜8mmのタングステン/トリ
ウム合金等の+極と、ステンレス鋼等の−極間に汚泥を
存在させ、印加電圧10〜50kV、好ましくは20〜
40kV、パルス間隔20〜80Hz、好ましくは40
〜60Hzでパルス放電を行い、汚泥は順次循環させな
がら処理を行うことができる。
【0022】このようにして易生物分解性に改質した改
質汚泥は、脱窒工程に導入すると、脱窒菌の基質として
使用され、分解する。脱窒工程の滞留時間内に分解しき
れなかった改質汚泥は後段の再曝気槽その他の反応槽に
おいて分解することもできる。また過剰分を硝化、脱窒
の前に設けられる有機物分解工程に送って分解してもよ
い。
【0023】本発明ではこのような処理系において、硝
化工程における汚泥が0.05g−N/g−VSS/d
以上の硝化活性を維持するように、硝化工程に導入され
る未分解改質汚泥量を制御する制御工程を設ける。この
制御工程では硝化工程における汚泥の硝化活性を測定
し、その測定値が0.05g−N/g−VSS/d以上
を維持するように、硝化工程への汚泥返送量または硝化
工程以外の工程における反応槽の容積を制御することに
より硝化工程に導入される未分解改質汚泥量を制御する
ことができる。もしくは、硝化活性を測定する代わりに
硝化工程における溶存酸素濃度を測定し、この値が2m
g/L以上を維持するように、硝化工程への汚泥返送量
もしくは硝化工程以外の工程における反応槽の容積を調
整して硝化工程に導入される未分解改質汚泥量を制御す
る制御工程を設ける。このような制御は手動で行うこと
もできるが、制御装置を設けて自動で行うのが好まし
い。
【0024】硝化工程は有機物の不足状態で曝気を行う
ことにより硝化菌が優勢となって硝化が行われるが、こ
のような硝化工程に有機物、特に未分解の改質汚泥が導
入されるとこれらを基質とする従属栄養菌が増殖して汚
泥の硝化活性が低下し、硝化が十分に進行しなくなる。
本発明では硝化活性が0.05g−N/g−VSS/d
以上を維持するように、硝化工程への未分解改質汚泥量
を制御することにより、硝化を十分に行って脱窒効率を
高め、処理液の窒素濃度を低く維持することができる。
また、未分解改質汚泥が硝化工程に導入されて従属栄養
菌が優勢になると、未分解改質汚泥が分解される際に酸
素が消費され硝化槽の溶存酸素濃度が低下するので、硝
化活性を測定するかわりに硝化槽の溶存酸素濃度に基づ
いて、溶存酸素濃度が2mg/L以上を維持するように
硝化工程への未分解改質汚泥量を制御することにより、
硝化を十分に行い、脱窒効率を高めることができる。さ
らに硝化工程の硝化活性と溶存酸素濃度の両方を指標と
して硝化活性が0.05g−N/g−VSS/d以上で
溶存酸素濃度が2mg/L以上を維持するように硝化工
程への未分解改質汚泥量を制御してもよい。溶存酵素濃
度は、硝化工程へ導入する未分解改質汚泥量を調整する
と同時に曝気量を多くして硝化槽への酸素の供給量を多
くすることによって2mg/L以上を維持するようにし
てもよい。
【0025】硝化工程での従属栄養菌の増殖を抑制して
十分な硝化を行うためには、硝化工程への未分解改質汚
泥量を少なくする必要があり、このためには硝化工程へ
の返送汚泥量を少なくするか、あるいは返送汚泥中の未
分解改質汚泥量を少なくする必要がある。返送汚泥量を
少なくすると、返送汚泥中に含まれる未分解改質汚泥が
硝化工程に導入される量は少なくなる。この場合返送汚
泥量を少なくしすぎると、硝化工程で保持される汚泥量
が少なくなり、硝化処理能力が不足するので、返送汚泥
量は所定量以上とする必要がある。好ましい汚泥返送量
は原水流量に対して30〜300%、好ましくは50〜
100%とするのが好ましい。
【0026】返送汚泥中の未分解改質汚泥量を少なくす
れば、同じ汚泥返送量でも硝化工程に導入される未分解
改質汚泥量は少なくなる。従って、汚泥返送量の制御と
返送汚泥中の未分解改質汚泥量の制御を組み合せて制御
すると、硝化工程における汚泥保有量を低くすることな
く硝化活性を高くすることが可能となる。返送汚泥中の
未分解改質汚泥量を少なくするためには、窒素除去系に
おける硝化工程以外の工程における反応槽の容積を大き
くすることができる。硝化工程以外の工程における反応
槽としては脱窒工程における脱窒槽、再曝気工程におけ
る再曝気槽などがあげられる。これらの反応槽の容積を
大きくして、同じ汚泥濃度で反応を行うと、ランニング
コストは高くなるが、改質汚泥の分解率が高くなるとと
もに、汚泥全体に占める改質汚泥の比重が低くなるた
め、返送汚泥中の未分解改質汚泥の量は少なくなる。
【0027】このように硝化工程に導入する未分解改質
汚泥量を少なくすると、硝化工程における従属栄養菌の
増殖が少なくなり、汚泥の硝化活性が高く維持される。
これにより被処理液に含まれる有機およびアンモニア性
窒素の硝化率が高くなって、脱窒工程において脱窒され
る窒素の量が多くなり、脱窒効率は高くなる。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば硝化工程に
おける汚泥が0.05g−N/g−VSS/d以上を維
持するように、および/または硝化槽の溶存酵素濃度が
2mg/L以上を維持するように、硝化工程に導入され
る未分解改質汚泥量を制御することにより、生物学的硝
化脱窒法において、汚泥を易生物分解性に改質した改質
汚泥を基質として脱窒工程に供給する場合に、脱窒効率
を高く維持し、処理液窒素含量を低く維持することが可
能である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1および図2はそれぞれ別の実施形
態のフロー図である。図1において、1は有機物分解
槽、2は硝化槽、3は脱窒槽、4は再曝気槽、5は固液
分離槽、6はオゾン処理槽、7はオゾン発生器、8は検
出器、9は制御装置である。有機物分解槽1は曝気槽が
用いられているが、消化槽等の嫌気性処理装置であって
もよい。
【0030】図1の処理方法は、有機物分解槽1に系路
11より被処理液を導入し、系路12から空気を供給し
て散気管13から曝気を行い、有機物分解菌の作用によ
り大部分の有機物を分解し、有機性窒素をアンモニア性
窒素にする。有機物分解槽1には必要に応じて系路35
から固液分離槽24の分離汚泥を返送してもよい。曝気
液は系路14から硝化槽2に導入し、系路15から空気
を送って散気管16から曝気し、硝化菌の作用によりア
ンモニア性窒素を亜硝酸性または硝酸性窒素に硝化す
る。硝化液は系路17から脱窒槽3に送り撹拌器18で
撹拌しながら嫌気状態に保ち、脱窒菌の作用により亜硝
酸性または硝酸性窒素を窒素ガスに還元して脱窒する。
【0031】脱窒液は系路19から再曝気槽4に導入
し、系路21から空気を送って散気管22より曝気し未
分解改質汚泥の酸化を行う。再曝気液は系路23から固
液分離槽5に導入して固液分離する。分離液は系路24
から処理液として排出する。分離汚泥の一部は返送汚泥
として系路25、26から硝化槽2および脱窒槽3に返
送する。分離汚泥の他の一部は系路27からオゾン処理
槽6に送り、オゾン発生器7から系路28を通してオゾ
ン含有ガスを注入してオゾン処理による改質を行い、改
質汚泥を基質として系路29から脱窒槽3に導入して脱
窒を行う。過剰の改質汚泥は系路30から有機物分解槽
1に導入して分解することができる。
【0032】上記の処理において、検出器8により硝化
槽2における汚泥の硝化活性や溶存酸素濃度を検出す
る。検出器8としては、例えばDO計、あるいは呼吸速
度測定器を利用し硝化槽2から汚泥を採取して、これに
アンモニアを注入し、アンモニアの消費量から汚泥の硝
化活性を測定することができ、このほか類似の装置を利
用して硝化活性を測定することができる。検出器8の検
出値は検出信号として制御装置9に入力する。ここでD
Oが2mg/L未満、あるいは消化活性が0.05g−
N/g−VSS/d未満の場合には制御装置9から制御
信号を出力して弁31、32、36の開度を調整して硝
化槽2および脱窒槽3、有機物分解槽1への返送汚泥量
を制御し、また液面調整器33、34、37により脱窒
槽3または再曝気槽4あるいは有機物分解槽1の液面を
調整して脱窒槽3または再曝気槽4の容積を制御する。
この制御操作は硝化活性が上記数値以上になるまで段階
的に繰り返され、所定の硝化活性となった後はその状態
を維持する。これにより硝化活性は常に上記数値以上に
維持され、効率よく脱窒を行うことができる。
【0033】上記の実施形態では、返送汚泥を硝化槽2
と脱窒槽3、有機物分解槽1に分けて返送するため、全
体の返送汚泥量を一定にしたまま、硝化槽2に返送する
量を多くしたり、少なくしたりして制御することが容易
である。この場合でも硝化槽2へ導入する返送汚泥量が
少なくなりすぎる場合は、液面調整器33、34、37
で脱窒槽3または再曝気槽4、あるいは有機物分解槽1
の容積を調整して硝化活性を前記値以上に維持すること
ができる。液面調整器33、34、37は脱窒槽3、再
曝気槽4または有機物分解槽1のオーバーフロー高さを
調整することにより脱窒槽3、再曝気槽4または有機物
分解槽1の容積を制御するもので、これにより硝化槽2
に導入される未分解改質汚泥の量を少なくすることがで
きる。
【0034】上記のように硝化槽2に導入する未分解改
質汚泥の量は、硝化活性が前記値以上となるのに必要な
範囲であればよく、必要以上に少なくすると、硝化槽2
内の汚泥量が少なくなったり、ランニングコストが高く
なったりするので必要最少限の範囲にするのが好まし
い。例えば前述のように返送汚泥量を少なくしすぎると
汚泥の濃度が低下し、また脱窒槽3や再曝気槽4、有機
物分解槽1の容積を大きくすると、撹拌動力や曝気量が
多くなりランニングコストは高くなる。
【0035】図2では図1の硝化槽2と脱窒槽3の順序
が入れ替わり、再曝気槽4が省略されている。図2の処
理方法は脱窒槽3に系路14から有機物分解槽1の反応
液を導入し、系路20から硝化槽2の硝化液を導入し、
系路26から返送汚泥を導入し、系路29から改質汚泥
を導入して脱窒を行う。脱窒液は系路17から硝化槽2
に導入し、系路25から導入する返送汚泥と混合して曝
気し硝化を行う。硝化液の一部は系路20から脱窒槽3
へ返送し、一部は系路19から固液分離槽5に導入して
固液分離する。固液分離槽の分離汚泥は一部を系路25
から硝化槽2に返送し、一部を系路26から脱窒槽3へ
返送するが、系路25からの返送を省略してもよい。ま
た、必要に応じて固液分離槽の分離汚泥を系路35から
有機物分解槽1に返送してもよい。分離汚泥の他の一部
は系路27からオゾン処理槽6に導入して改質処理し、
改質汚泥は系路29から脱窒槽3に導入し、過剰分は系
路30から有機物分解槽1に導入する。
【0036】上記の処理において、検出器8により硝化
槽2の汚泥の硝化活性を検出して検出信号を制御装置9
に入力する。そして制御装置9からの制御により硝化活
性を前記値以上に維持するように、弁31、32、36
の開度または液面調整器33、37の液面を調整して返
送汚泥量または脱窒槽や有機物分解槽の容積を制御す
る。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 図1の装置(ただし有機物分解槽は省略)において、硝
化槽100 liter、脱窒槽100 liter、再曝気槽15
liter、固液分離槽85 liter、オゾン処理槽3 liter
の反応槽を用い、アンモニア性窒素150mg/l、リ
ン酸態りん30mg/lを含む被処理液を供給して硝化
脱窒を行った。脱窒槽には基質としてメタノールを窒素
負荷の2.5〜3.3倍の範囲で注入して脱窒を行っ
た。定常運転後、脱窒槽の汚泥を50g−VSS/dの
流量でポンプにより引き抜いてオゾン処理槽に導入し、
2%−オゾン/VSSのオゾン注入率でオゾン処理し、
改質汚泥を基質として脱窒槽に導入した。上記の試験を
脱窒槽の容積と、固液分離槽から硝化槽への返送汚泥量
を変えてそれぞれ30日間行ったところ、硝化槽の汚泥
濃度は±500mg/Lの範囲で安定しており、余剰汚
泥を引抜く必要はなかった。脱窒槽の容積は水位を変え
て変更した。最後の5日間の硝化活性と処理水のT−N
濃度の平均値を表1に示す。
【0038】
【表1】 表1より、硝化活性が0.05g−N/g−VSS/d
以上または硝化槽DOが2mg/L以上となるように脱
窒槽容積および返送汚泥量を制御することにより処理水
T−N濃度は低くなることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の含窒素排液の処理方法を示すフロー
図である。
【図2】他の実施形態の含窒素排液の処理方法を示すフ
ロー図である。
【符号の説明】 1 有機物分解槽 2 硝化槽 3 脱窒槽 4 再曝気槽 5 固液分離槽 6 オゾン処理槽 7 オゾン発生器 8 検出器 9 制御装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月28日(2000.3.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理液中の有機性またはアンモニア性
    窒素を生物学的に亜硝酸性または硝酸性窒素に酸化する
    硝化工程と、 亜硝酸性または硝酸性窒素を生物学的に窒素ガスに還元
    する脱窒工程と、 硝化工程および脱窒工程の処理を経た反応液を固液分離
    する固液分離工程と、 固液分離工程の分離汚泥の少なくとも一部を硝化工程お
    よび/または脱窒工程に返送する返送工程とを含む含窒
    素排液の処理方法において、 処理系から一部の汚泥を引き抜き、易生物分解性に改質
    して脱窒工程に供給する改質工程と、 硝化工程における汚泥が0.05g−N/g−VSS/
    d以上の硝化活性を維持するように、および/または硝
    化槽の溶存酸素濃度が2mg/L以上を維持するよう
    に、硝化工程に導入される未分解改質汚泥量を制御する
    制御工程とを含む含窒素排液の処理方法。
  2. 【請求項2】 制御工程が硝化活性を測定し、その測定
    値が0.05g−N/g−VSS/d以上を維持するよ
    うに、および/または硝化槽の溶存酸素濃度を測定し、
    その測定値が2mg/L以上を維持するように、硝化工
    程への汚泥返送量または硝化工程以外の工程における反
    応槽の容積を制御するようにした請求項1記載の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007105580A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 Kurita Water Ind Ltd 有機性排水の生物処理方法および装置
JP2012187508A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Kurita Water Ind Ltd 好気微生物による土壌・地下水の浄化方法
CN109467190A (zh) * 2018-12-25 2019-03-15 湖南智水环境工程有限公司 自动调节混合液回流量的系统
CN112759177A (zh) * 2020-12-01 2021-05-07 北京中科圣泰环境科技有限公司 一种工业废水深度脱总氮处理工艺及其脱氮装置

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