JPH0679704A - 曲げ加工した木材の製造方法 - Google Patents

曲げ加工した木材の製造方法

Info

Publication number
JPH0679704A
JPH0679704A JP26076792A JP26076792A JPH0679704A JP H0679704 A JPH0679704 A JP H0679704A JP 26076792 A JP26076792 A JP 26076792A JP 26076792 A JP26076792 A JP 26076792A JP H0679704 A JPH0679704 A JP H0679704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wood
bent
timber
bending
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26076792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07102537B2 (ja
Inventor
Yoshimasa Nagai
良昌 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP26076792A priority Critical patent/JPH07102537B2/ja
Publication of JPH0679704A publication Critical patent/JPH0679704A/ja
Publication of JPH07102537B2 publication Critical patent/JPH07102537B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚い木材を小さい曲率半径で曲げ加工する。
種々の形状の木材を自由に曲げ加工する。 【構成】 木材1をプレスして曲げ加工する前に、木材
1を加熱状態として、木目方向に予備圧縮し、予備圧縮
した木材1を曲げ方向にプレスして曲げ加工する。 【効果】 加熱状態で木目方向に予備圧縮された木材1
は、その後のプレス工程において極めて曲がりやすくな
る。このため、木目方向に予備圧縮する簡単な方法で、
厚い木材1を小さい曲率で曲げ加工できる。また、曲げ
加工するときに木材1が破損せず、しかも、曲げ加工す
る木材1の形状に制限を受けず、自由な形状に曲げ加工
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲げ加工した木材の製
造方法に関し、とくに、厚い木材を小さい曲率半径で立
体曲面状に曲げ加工できる木材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】曲げ加工した木材は種々の用途に使用さ
れている。曲げ加工した木材は、表面を削って立体曲面
とした木材に比較すると、木材を極めて効率よく使用で
きる。表面を削って立体曲面とした木材は、凹凸が大き
いと材料の使用効率が著しく少なくなる。また、大きく
曲げた形状とすることはできない。削り加工で実現でき
ない形状の木材は、薄い板材を曲げ加工し、曲げ加工し
た板材を積層して所定の厚さとしている。厚い木材を小
さい曲率半径に曲げ加工すると、木材が破損する性質が
ある。それは、小さい曲率半径に曲げ加工すると、外側
で木材が著しく伸長され、内側では圧縮されるからであ
る。外側の伸長量と内側の圧縮量とは、木材を厚くし
て、曲げる曲率半径を小さくするほど大きくなる。この
ため、小さい曲率半径に曲げ加工するためには、板材を
薄くする必要がある。薄い板材を厚くするために、複数
枚を積層して接着する必要がある。このため、従来の曲
げ加工した木材は、製造に著しく手間がかかって、製造
コストが高くなる欠点があった。
【0003】また、薄い板材を積層して接着した木材
は、経時的に接着材が劣化するのを阻止することができ
ない。このため、長期間経過すると積層した板材が剥離
して十分な耐久性とすることができず、用途に制限を受
ける。とくに、接着材の劣化が起こりやすい環境、例え
ば屋外で使用される場合、耐久性が著しく低下する欠点
がある。
【0004】ところで、木材は、主成分であるリグニン
やヘミセルロースをガラス転移温度よりも高く加熱し
て、湿潤状態とすることによってスムーズに曲げ加工で
きる性質がある。木材のガラス転移温度は、乾燥状態で
130℃〜250℃、湿潤状態で80℃〜250℃であ
る。木材を湿潤状態で加熱すると、ガラス転移温度が低
下して、曲げやすい状態にできる。湿潤状態で木材をガ
ラス転移温度以上に加熱するために、狭い通路に木材を
圧入して加熱する装置が開発されている(特公平2−3
1646号公報)。この公報に記載される装置は、湾曲
する通路に木材を圧入している。通路は、圧入される木
材を湿潤状態で加熱するために、マイクロ波を照射して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この装置は、木材を通
路に圧入して簡単に曲げ加工できる特長がある。また、
湿潤状態で加熱するので木材をガラス転移温度以上に加
熱して、無理なく曲げ加工できる特長もある。しかしな
がら、この構造の装置は、木材の曲げ加工する形状に制
約を受ける。通路を通過させて木材を曲げ加工するの
で、棒状の木材のみを曲げ加工できる。板状の木材の表
面を立体曲面に曲げ加工することはできない。また、通
路を通過させて木材を曲げ加工するので、木材と通路と
の摩擦抵抗が極めて大きく、木材をスムーズに押し出し
できない欠点もあった。
【0006】本発明は、さらにこの欠点を解決すること
を目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、厚
い木材を小さい曲率半径で曲げ加工でき、しかも種々の
形状の木材を自由に曲げ加工できる木材の製造方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、前
述の目的を達成するために下記のようにして木材を曲げ
加工する。すなわち、本発明の製造方法は、木材を加熱
状態でプレスして曲げ加工する方法を改良したもので、
木材をプレスして曲げ加工する前工程において、木材を
加熱状態として木目方向に予備圧縮し、予備圧縮した木
材を曲げ方向にプレスして曲げ加工することを特長とす
る。予備圧縮するときに木材を加熱するが、これを冷却
することなくプレスして曲げ加工することもできる。ま
た、木目方向に予備圧縮した木材を一旦冷却した後、再
び加熱しプレスして曲げ加工することもできる。
【0008】
【作用】加熱状態で、木目方向に予備圧縮した木材は極
めて特異な状態となる。予備圧縮した木材は、その後に
プレスして極めて小さい曲率半径でスムーズに曲げ加工
できる性質がある。それは、加熱状態で予備圧縮された
木材は、木目方向の全長が5%〜30%圧縮されること
から、木目が蛇腹状に折曲された状態となるからであ
る。たとえば、筒体を湾曲させるともとの形状に戻りや
すい性質があるが、筒体を蛇腹状に成形して曲げると、
曲げた状態を保持してもとの形状にもどり難くなる。木
目方向に予備圧縮した木材は、ミクロ的にはあたかも木
目を蛇腹状に折曲した状態となり、その後の曲げ加工を
極めてスムーズにする。したがって、本発明の曲げ加工
した木材の製造方法は、従来の方法では想像もできない
ほど、簡単かつ容易に、しかも木材を破損することなく
小さい曲率半径で曲げ加工できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想
を具体化するための製造方法を例示するものであって、
本発明の製造方法は、製造工程の条件や使用する装置の
構造等を下記のものに特定するものでない。本発明の製
造方法は、特許請求の範囲において、種々の変更を加え
ることができる。
【0010】本発明の曲げ加工した木材の製造方法は下
記の工程で木材を曲げ加工する。 木材を加熱する工程 図1に示すように、木材1を加熱室2に入れ、加熱室2
に蒸気を噴射して木材1を加熱する。加熱室2の内部温
度は、例えば、80℃〜200℃、好ましくは80℃〜
180℃に設定する。木材1を加熱室2に入れておく時
間は、中心部分まで十分に加熱される時間に設定する。
厚い木材は長い時間加熱室2に入れ、薄い木材は短時間
で加熱できる。例えば、厚さが10mm〜50mmの木
材は、30分〜数時間加熱室に入れて加熱する。
【0011】 木材を予備圧縮する工程 加熱した木材1を加熱室2から取り出して冷却すること
なく、図2に示すように、木材1を木目方向に圧縮す
る。木材1を両端から強く圧縮すると曲がることがあ
る。予備圧縮のときに木材1は曲がらないように保持す
る。このことを実現するために、図3に示すように、木
材1は、上面と左面とを、挟着板3で基台4に押圧する
状態で予備圧縮する。基台4は断面形状をL字状とし
て、木材1の下面と右面とを支持する。挟着板3は、シ
リンダー5のロッドの先端に固定されて、シリンダー5
で押圧される。シリンダー5が挟着板3を押圧する力
は、予備圧縮のときに木材1が曲がるのを阻止できる圧
力に設計される。
【0012】図3に示す状態で全周を押圧した木材1
は、図4に示すように、木目方向に押圧して予備圧縮さ
れる。図4に示す装置は、シリンダー6の先端に押圧板
7を固定し、押圧板7で木材1を押圧している。シリン
ダー6が押圧板7を介して木材1を押圧する圧力は、木
材1の種類によって変更されるが、通常は3〜20kg
/cm2、好ましくは5〜18kg/cm2の範囲に調整
される。予備圧縮において木材を木目方向に押圧する圧
力が弱いと、その後の曲げ加工において木材を曲げやす
い状態にできない。また、圧力が強すぎると予備圧縮す
るときに木材1が破損する欠点がある。
【0013】 曲げ加工する工程 図5に示すように、木材1を曲げ加工するプレスにセッ
トし、加熱状態でプレスして曲げ加工する。木材をプレ
スする熱板8の押圧面は、木材を曲げ加工したい立体曲
面に加工されている。熱板8は板材1を曲げる方向、す
なわち、図5において上下方向に木材1をプレスして、
木材を立体曲面に曲げ加工する。木材をプレスする熱板
8は、熱媒体を通過させる通路9を設けている。通路9
には、水、温水、蒸気を通過させて、熱板8を加熱し、
また冷却する。木材1を加熱状態でプレスするときは、
熱板の通路9には、温水や蒸気を通過させて熱板8を、
好ましくは80℃〜150℃に加熱して木材を曲げ加工
する。曲げ加工した後、熱板の通路9に水を流して熱板
8を冷却する。冷却した熱板8で木材1を所定の時間プ
レスして木材1を冷却し、曲げ加工した木材がもとの形
状にもどらないようにした後、熱板8を開いて成形され
た板材を取り出す。
【0014】
【発明の効果】本発明の曲げ加工した木材の製造方法
は、極めてスムーズに厚い木材を小さい曲率半径に曲げ
加工できる特長がある。それは、本発明の製造方法は、
図2に示すように、木材を矢印Bで示す方向に押圧して
曲げ加工する前工程に、矢印Aで示す木目方向に予備圧
縮するからである。加熱状態で木目方向に予備圧縮した
木材は、木目を極めて曲がり易い独得の状態とすること
ができる。それは、前にも述べたように、予備圧縮によ
って、木目を曲がりやすい蛇腹状に折曲しているからで
ある。したがって、本発明の曲げ加工した木材の製造方
法は、従来の方法では想像もできない小さい曲率半径に
厚い木材を曲げ加工できる特長がある。さらに、必要な
らば、木材を立体曲面状に曲げ加工することもできる。
さらにまた、本発明の曲げ加工した木材の製造方法は、
曲げ加工する前工程に、木材を木目方向に予備圧縮する
ことによって、木材を極めて曲がりやすい状態とするの
で、簡単かつ容易に、しかも能率よく木材を曲げ加工し
て、加工コストを著しく低減できる特長がある。また、
薄い板材を積層して接着することなく曲げ加工できるの
で、曲げ加工された木材が優れた耐久性を有し、接着材
が剥離する等の弊害を解消できる。
【0015】ちなみに、本発明の曲げ加工した木材の製
造方法は、厚さが30mmのナラ材を、曲率半径30m
mに曲げ加工して木材の破損を皆無にできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 木材を加熱する状態を示す断面図
【図2】 木材を予備圧縮する状態を示す斜視図
【図3】 予備圧縮するときに木材の周囲を押圧する状
態を示す断面図
【図4】 木材を予備圧縮する装置の一例を示す断面図
【図5】 木材を曲げる方向にプレスする状態を示す断
面図
【符号の説明】
1…木材 2…加熱室 3…挟着板 4…基台 5…シリンダー 6…シリンダー 7…押圧板 8…熱板 9…通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材を加熱状態でプレスして曲げ加工し
    た木材を製造する方法において、木材をプレスして曲げ
    加工する前工程で、木材を加熱状態として木目方向に予
    備圧縮し、予備圧縮した木材を曲げ方向にプレスして曲
    げ加工することを特長とする木材の製造方法。
JP26076792A 1992-09-02 1992-09-02 曲げ加工した木材の製造方法 Expired - Lifetime JPH07102537B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26076792A JPH07102537B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 曲げ加工した木材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26076792A JPH07102537B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 曲げ加工した木材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0679704A true JPH0679704A (ja) 1994-03-22
JPH07102537B2 JPH07102537B2 (ja) 1995-11-08

Family

ID=17352448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26076792A Expired - Lifetime JPH07102537B2 (ja) 1992-09-02 1992-09-02 曲げ加工した木材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07102537B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08155910A (ja) * 1994-12-05 1996-06-18 Hisaka Works Ltd 木材の処理方法および装置
JP2009001001A (ja) * 2007-05-24 2009-01-08 Olympus Corp 木材の成形方法および木材成形装置
KR100970165B1 (ko) * 2010-03-31 2010-07-14 주식회사 남도조경 합성목재 성형장치
JP2017512682A (ja) * 2014-04-02 2017-05-25 ウッド イノベーションズ リミティド 波状木製部材を製造する方法、波状木製部材、及びその使用

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08155910A (ja) * 1994-12-05 1996-06-18 Hisaka Works Ltd 木材の処理方法および装置
JP2009001001A (ja) * 2007-05-24 2009-01-08 Olympus Corp 木材の成形方法および木材成形装置
KR100970165B1 (ko) * 2010-03-31 2010-07-14 주식회사 남도조경 합성목재 성형장치
JP2017512682A (ja) * 2014-04-02 2017-05-25 ウッド イノベーションズ リミティド 波状木製部材を製造する方法、波状木製部材、及びその使用

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07102537B2 (ja) 1995-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2433643A (en) Process of treating phenolic sheet
EP1824660B1 (en) Method for deforming a thermosetting plate
JPH09508328A (ja) リグノセルロースボードの製造方法
JPH0679704A (ja) 曲げ加工した木材の製造方法
JPH0721379B2 (ja) 製材木材用真空乾燥装置
US3107708A (en) Novel wood bending method
JP2020147027A (ja) 高周波非接着性圧密技術に基づく朽木圧密材料及び方法
CN2328955Y (zh) 排汽间歇接触式单板干燥机
US2459851A (en) Ligno-cellulose die-stock and process of making
CN107253256A (zh) 一种竹框架体的生产方法
JP3092966B2 (ja) 木材の乾燥方法及び乾燥装置
JPH1071609A (ja) 集成木材の製造方法
JP2727432B2 (ja) 木材のプレス装置
CN213353859U (zh) 双曲蜂窝板成型装置
JPS63555A (ja) 耐熱性床材およびその製造方法
JP3159512B2 (ja) 複合材の製造方法
CN220895336U (zh) 一种电抗器铁芯粘合装置
CN218006662U (zh) 一种高密度化多层线路板压合装置
CN211491994U (zh) 一种木质品胶合板的冷却装置
CN211854611U (zh) 一种用于胶合板的冷却装置
JP3171532B2 (ja) 木質単板貼り化粧板およびその製造方法
JP2003236806A (ja) 板材の圧密接合構造
JP3669571B2 (ja) 木材成形装置および木材成形方法
JP3069514B2 (ja) 高周波加熱による成型合板の製造方法及び高周波加熱成形機
JPH0467482B2 (ja)