JPH0679632B2 - コンピユ−タ刺しゆう機のデ−タ制御方式 - Google Patents

コンピユ−タ刺しゆう機のデ−タ制御方式

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JPH0679632B2
JPH0679632B2 JP61037588A JP3758886A JPH0679632B2 JP H0679632 B2 JPH0679632 B2 JP H0679632B2 JP 61037588 A JP61037588 A JP 61037588A JP 3758886 A JP3758886 A JP 3758886A JP H0679632 B2 JPH0679632 B2 JP H0679632B2
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玲司 野本
健治 加藤
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Janome Sewing Machine Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はコンピュータ制御による刺しゅう機の制御方式
に関するものである。
(従来の技術とその問題点) 文字の形状を示すパターンデータとその処理のための各
種のデータをフロッピーディスクに記憶していて、選択
された文字について、拡大、縮小しようとするとき、文
字の種類によって拡大、縮小率の適正値が異るので、作
業者が拡大、縮小率を任意に選択して指定することは操
作が複雑となる。
(問題点を解決するための手段及びその作用) 本発明はフロッピーディスクに、パターンデータと当該
パターンの種類に適合の拡大、縮小データとを各パター
ン毎に対にして記憶させておき、パターンとその拡大、
標準、縮小が選択されると、針上下運動サイクル内の設
定された時間において、当該パターンがその指定の大き
さのパターンを形成するための縫目データに変換される
ようにしたものである。
(実施例) 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図において1は刺しゅう枠であり、上下運動する針
2が該枠内に納まるように位置し、刺しゅう対象物を保
持するためのものである。3は前記刺しゅう枠をX−Y
位置制御するためのX−Y軸駆動機構部である。
刺しゅう糸を刺しゅう対象物に縫成する部分は前記上下
運動する針2と、下糸釜部(図示せず)とから構成され
る。ミシン本体4そのものはいわゆる直線縫ミシンの範
囲に属するが通常の家庭用ミシンが有している布送り
歯、布押えは必要としない。該ミシン本体4と前記X−
Y駆動機構部3は台座5上にボルト等で固定されてい
る。
X−Y駆動機構部3内には後記するX軸駆動用ステッピ
ングモータ、およびY軸駆動用ステッピングモータとこ
れにより駆動されるメカニズム、さらに電源スイッチ、
電源トランス、電源回路、前記ステッピングモータ用ド
ライバ回路等が内装されている。
第3図において、6は前記ミシン本体4側の全ての動作
を制御、管理するコントロールボックスであり、フロッ
ピーディスクドライブ部7、キーパネル部8、LCDディ
スプレイ部9を有し、各種電子制御回路を内蔵してい
る。
該電子回路の電源は前記X−Y制御機構部内の電源回路
から受けると共に各種信号の本体部1との授受は接続ケ
ーブルを介して行われる。尚刺しゅう用のパターンデー
タは原始データ作成段階で通常のフロッピーディスクに
書込み、刺しゅう機使用者がフロッピーディスクドライ
ブ部7に挿入することにより必要データが読込まれる。
第4図は前記キーパネル部8の説明図である。数字キー
10は文字番号選択時およびマニユアルスペース設定時に
使用する。
クリヤキー11は、数字キー10による誤入力のクリヤおよ
び縫途中での停止中における縫原点への復帰等に使用さ
れる。オールクリヤキー12は、これを押すことにより数
字キー10および後記する登録キー、登録終了キーにより
登録記憶された選択文字番号のオールクリヤおよび枠原
点への復帰等が自動的に行われる。
又、途中停止中で数字キー10の「0」を押すと枠後退機
能、「5」を押すと枠前進機能となる。
登録キー13は、文字番号を選んだ後に押すことにより、
その文字番号を登録するためのものであり、登録終了キ
ー14は、刺しゅうする文字の文字番号のすべての登録が
終った後押すもので、これにより前記したフロッピーデ
ィスクから所望する文字刺しゅうデータおよび文字の表
示データおよび文字の拡大、縮小率データその他管理用
データ等が読取られる。間隔キー15はマニアルスペース
キーであり、文字と文字の間のスペースを固定標準デー
タでなく、任意の値に設定する時に使用する。前記数字
キー10によりスペース間隔を設定し間隔キー15を押すと
マニアルスペースとなる。このモードはオールクリヤキ
ー12が押されるまで続く、糸巻キー16は、ミシンの下糸
をボビンに巻く際に使用するもので、これが押されると
糸巻モードとなり、スタートキー17を押すことによりミ
シンは刺しゅう枠が動かない状態で上軸のみ回転する。
したがって糸巻軸18に嵌合されたボビンに下糸を巻くこ
とができる。糸巻モード中の上軸回転速度は数字キー10
のうちの「1」〜「5」を押すことにより適宜調節する
ことが可能である。ストップキー19が押されることによ
り上軸回転を停止させるとともに糸巻モードの解除が行
われる。
文字配列キー20は、刺しゅう縫される文字の方向、配列
を選択するもので、その方向配列は図示する如く、文字
「A」「B」に例えて、「横正配列」21、「横逆配列」
22、「縦正配列」23、「縦逆配列」24、「横後退配列」
25、「横前進配列」26であり、文字配列キー20の押圧操
作をくり返すことにより、上記各配列表示用のLED27が
順次点灯する。所望の配列状態のところで押圧操作を止
めればよい。その時の配列状態コードが登録される。本
機能はデータの座標変換を0゜〜270゜まで90゜毎に行
うものであり、その間の任意の角度における座標変換は
行っていない。したがって角度コードのみ登録されてい
るばあいは固定プログラムにより縫出す直前に1針毎に
座標変換を実行すればよい。
尚電源投入時は最も使用頻度の高い配列21が自動的に設
定される。
文字大きさキー28は、縫出される文字の大きさを変更す
るものであり、これをくり返し押圧操作することによ
り、拡大、標準、縮小の各大きさを選択することができ
る。その状態は各状態標識上のLED29により判別でき
る。尚、漢字の楷書、漢字の行書、アルファベット、数
字、仮名等それぞれに拡大、標準、縮小に対する適否が
あるのでその自由度を上げるため、前記したフロッピー
ディスク内の各文字データに対し、各々拡大率、縮小率
データももたせてある。
例えば、『日本の花はサクラ』という漢字、ひら仮名及
びカタ仮名で構成される文字列、又は『日本のスポーツ
はJYUDO』等漢字、ひらがな、カタカナ及びアルファベ
ット文字で構成される文字列を刺しゅうする場合、これ
ら相異なる種類の文字の大きさがすべて同じ標準値、同
じ拡大率又は縮小率ではすべての文字が同じ大きさとな
り、個々の文字はもとより文字列全体の美観が強調され
ない。そこで本願発明ではこれら文字の大きさ標準値、
拡大率並びに縮小率を例えば下記表に示すように相異な
る値で設定することで刺しゅうされる文字列(文章)の
美観を強調することができる。
送り方向指定キー30は、刺しゅう枠1の寸動送り用キー
であり、刺しゅう枠を所望のところに移動することがで
きる。その方向は各キーに矢印で示されている。センタ
リングキー31は、複数個の文字を刺しゅうする場合に、
現在ある針位置を中心として振り分けて縫い出す場合の
ものである。頭縫いキー32は、現在ある針位置のところ
から縫い出すためのものである。
電源投入時はセンタリング状態に自動設定されている。
したがってセンタリング縫いを行うための操作は必要と
しない。これを頭縫いにする場合には頭縫いキー32を押
せばよい。頭縫い状態からセンタリング縫いに戻すには
センタリングキー31を押せばよい。
スタートキー17は希望する文字番号を登録または登録終
了した後、これを押すことにより刺しゅう縫運転状態に
移行させるためのものである。1回目のスタートキー17
押しで縫い出される全文字の刺しゅう範囲の外かくをミ
シン針2の針先で示すために刺しゅう枠1のみを四角形
運動軸跡となるように移動させる。このことにより縫出
される刺しゅう範囲が刺しゅう枠1の範囲内に納まるか
どうか確認することができる。この運動の途中でストッ
プキー19を押すと縫原点に復帰する。そしてこの時点で
送り方向指定キー30を適宜押すことにより縫原点を移動
させて、再びスタートキー17を押せば、そこが縫原点と
なり、再び同じ刺しゅう範囲の外かくを示す刺しゅう枠
移動が行われる。刺しゅう枠移動範囲確認が終了した
後、2回目のスタートキー17押しで、センタリングモー
ドのときは、センタリング動作を行った後そこから刺し
ゅう縫運転が開始される。頭縫いモードの時には縫原点
から刺しゅう縫運転が開始される。
ストップキー19は運転状態のミシンを途中停止させる時
等に使用される。停止状態からの再スタートはスタート
キー17により行われる。尚、前記した刺しゅう範囲を示
す枠移動を行う際、X−Y機構の運動限界を越えるよう
な状態のときには、枠移動は行われず、この状態を示す
後記する警告表示がなされる。
又、上記刺しゅう範囲を示す四角形枠跡の枠移動時にお
いて四角形軌跡の各直角時点のところで一時停止し、確
認を更に確実にするとともに、文字圧縮データから最終
刺しゅうデータへの拡大、縮小を加味した変換を、その
一時停止の時間内に出来る範囲で行う。これは全刺しゅ
う文字に対する該変換時間が比較的長くなるため、ある
時に一括して行おうとするとその待ち時間が作業者に不
要な苦痛を与えるおそれがあるためである。
又本発明はこの変換を該枠移動範囲のみでなく、実際に
刺しゅう縫い運転を行っている際にも次に縫われる縫デ
ータを準備するために、回転のある位相である時間だけ
毎回転毎に分割して行っている。且つその変換時間は縫
目情報により刻々変化するミシン回転速度に応じて自動
制御しながら行っている。このため、ミシン速度が遅い
時にはより多くの変換が可能となり効率が向上する。
尚、各縫目情報により速度を変化させる目的は、縫目情
報により刺しゅう枠1の相対移動量が大きい時にはそれ
だけX−Y軸の駆動用ステップモータの駆動時間が長く
なるため、ミシンを遅くしてやらないと刺しゅう枠1の
移動中に針2が布に当るおそれが出るためである。
33は異常状態表示部であり、上糸切れ状態、下糸残量減
状態、刺しゅう枠移動機構限界状態をそれぞれの個所で
LED表示するものである。
次に第5図に示す制御回路ブロック図について説明す
る。
CPUは汎用マイクロプロセッサである。ROMはリードオン
リーメモリ、RAMはランダムアクセスメモリ、I/Oはプロ
グラム可能な入出力インターフェースであり周辺装置と
前記マイクロプロセッサCPUとの間のデータの授受を行
うものである。上記したCPUとROMとRAMとI/Oとは、本シ
ステムにおけるメインのマイクロコンピュータを構成し
ている。
フロッピーディスクFDは、本発明の場合、第6図に示す
如く、主に刺しゅうデータ(文字の形状に関わるパター
ンデータ)、パターン表示用データ、拡大、縮小データ
等を、その両面(各サイド0、1)にそれぞれ記憶させ
ておく。なお符号SEはセクタ、Tはトラックを示してい
る。FDDはフロッピーディスクドライブであり、前記フ
ロッピーディスクFDを回転させデータの読み出しと、書
込みをランダムアクセスしながら行うことができる。FD
Cはフロッピーディスクコントローラであり、フロッピ
ーディスクドライブFDDとマイクロプロセッサCPUとの間
に接続される。フロッピーディスクドライブFDDのイン
ターフェースはマイクロプロセッサCPUからのバス構造
と異なり接続しにくくなっている。又コントロールも高
速パルス信号、独立したレベル信号などがありコントロ
ールしにくくなっている。そこでフロッピーディスクコ
ントローラFDCはその内部レジスタに必要なデータを書
込み、コマンドを送ればシーク、リード、ライト、イニ
シャライズなどを自動的に行えるようになっている。
SVM1はX軸制御用スレーブマイクロコンピュータであ
る。該スレーブマイクロコンピュータSVM1はプログラム
メモリ、データメモリ、ALU、I/Oポート、タイマ/カウ
ンタ、クロックおよびシステムデータバスとの情報交換
を簡単にするためのインターフェースレジスタを内蔵し
た1チップマイクロコンピュータである。本発明ではこ
のスレーブマイクロコンピュータにてX軸制御に関する
スレーブプログラムを走らせ、メインからの指令に従っ
て必要方向への必要ステップの駆動および枠原点検出と
それによる位置決め等を行えるようにしている。
ステップモータ駆動のスローアップ、スローダウン制御
のタイムレートもスレーブコンピュータSVM1が行ってい
る。
SVM2はY軸制御用スレーブマイクロコンピュータであ
り、その構成および目的、機能は上記したX軸制御用ス
レーブマイクロコンピュータSVM1と同等である。
SVM3はミシン主軸駆動のミシンモータ制御用スレーブマ
イクロコンピュータであり、メインからの指令に従って
ミシンモータ回路に起動、停止、速度制御命令を出すも
のである。上記した各スレーブマイクロコンピュータSV
M1、SVM2、SVM3と前記したメインマイクロコンピュータ
とのデータおよびコマンドのやりとりはこれらスレーブ
マイクロコンピュータのステータスビットを見ながら行
われる。そしてマイクロプロセッサCPUからのアドレス
入力によってデータかコマンドかを識別している。DVX
はX軸ステップモータ駆動用ドライバ、DVYはY軸ステ
ップモータ駆動用ドライバである。
SCはミシンモータMの起動、停止、速度制御等を実行す
る速度制御回路であり、サイリスタ素子を使用した位相
制御回路を構成している。電源回路PSCは各種電子回路
の直流定電圧電源を供給する回路である。第4図で説明
したキーパネル部8は、キーマトリクスを形成し、該マ
トリクスの各線は前述したメインのマイクロコンピュー
タの一部を構成している入出力インターフェースI/Oに
接続されている。
DISPLAY34は、LED27、LED29、LED33と第3図で示したLC
D(液晶表示装置)9とから成るディスプレイ部であ
る。S1は上糸切れセンサであり、ミシンの上糸経路中の
糸取りバネ部に設けられたフォトセンサである。該セン
サは前記糸取りバネに遮光片がとりつけられ、これと対
向する位置に投光、受光素子がとりつけられている。そ
して上糸が天秤により引上げられるときに糸の張力によ
り該バネが引上げられ遮光片の位置が遮光側に移動する
ようになっている。したがって本来遮光されるべきミシ
ン回転位相で遮光が行われない場合は上糸が切れている
ときで、糸の張力が前記糸取りバネにかからないために
遮光片が変位しないためである。本システムではこの上
糸切れ状態を複数回検知したときに正式に上糸切れ状態
であると認識するようにプログラムされている。S2は下
糸残量センサであり、下糸の残量がある量以下になった
ことを検知するものである。該センサはボビンの下糸巻
部を光が通過するように投光、受光素子を設け、巻かれ
た下糸により遮光されるようになっていて、光が受光面
に到達する場合は下糸残量が少なくなっていると認識す
る。
尚本システムの場合、発光素子に赤外LEDを使用し、且
つ比較的高周波にて発光させ、受光側で増幅する形をと
っているため、比較的長い距離間での検出が可能であ
る。又、受光側では受光の有無をON−OFF信号に変換
し、それを異常表示部33の下糸残量減告知用LEDに接続
している。下糸が少なくなり、受光素子に光が到達する
ようになった場合ミシン回転により、ミシン釜機構の部
材が該光をさえぎる位相がある。したがって、ミシン回
転中に下糸がある量以下になった場合告知用LEDは点滅
をくり返すことになる。
S3はミシンの上軸回転位相センサでありブレーキ信号出
力位相、X−Y軸駆動位相を検出するためのものであ
る。ブレーキ信号出力位相はミシンの天秤上死点位相付
近に設定し、X−Y軸駆動位相すなわち刺しゅう枠駆動
位相はミシン針が被加工布より上に位置する位相に設定
してある。
糸ゆるめソレノイドSOLはミシン上軸停止中、すなわち
針が天秤上死点位相で停止中において刺しゅう枠1のみ
を前記した寸動キーにより移動させる場合、あるいは刺
しゅう縫運転中においてもジャンプコードのある場合に
はミシンを一旦停止させ、刺しゅう枠1のみを動かすこ
とがある。このような場合にはその移動量も多いこと等
も原因して、布ずれを起したり、糸布れを起こすため、
ソレノイドSOLにより糸調子器の圧力を解放し、上糸張
力をゆるめ上糸引出しがスムースに行くようにするため
のものである。
又、作業の初めにミシン停止中において、上糸をミシン
の糸道に案内する場合、糸調子器が締っていると糸調子
皿の中に糸が入らない状態で縫出してしまうおそれがあ
るために、上糸を糸道に案内する作業時に必ず糸調子皿
内に糸が納まるように、ソレノイドSOLを吸引する。デ
ジタルスイッチDSは刺しゅう文字の縫目ピッチを変更す
るためのものであり、作業者が設定したスイッチポジシ
ョンがコード化されコンピュータに読込れる。
SM1はX軸用ステップモータであり、X軸ドライバDVXか
らのパルスによりステップ駆動する。SM2はY軸用ステ
ップモータであり、Y軸ドライバDVYにより駆動され
る。S4はX軸用初期位置センサ、S5はY軸用初期位置セ
ンサである。電源投入時とオールクリヤキー12押圧時、
針上の状態で、針2の先が刺しゅう枠1の中央に位置す
るまで刺しゅう枠を移動させる初期セット動作が行われ
る。このときセンサS4、S5が利用される。S6は速度セン
サで、ミシンの回転速度を検出する。
第7図〜第9図は以上説明した各機能、動作等を実現す
るためのフローチャートである。
第1図は、刺しゅう範囲の確認のための刺しゅう枠移動
とパターンデータから縫目情報に演算することのフロー
チャートであり、第9図のフローチャートの「SBMVMX」
に関わるものである。
プログラムが開始されると、刺しゅう枠1の位置座標
(刺しゅう枠1に対する針2の針落点の座標をもって表
すものとする)として、現在位置座標(X0、Y0)が登録
される。そして第10図に示す、選択された複数の文字パ
ターンのX方向の全領域長さLx、同様にY方向の長さLy
が演算される。そして前記X方向とY方向の長さから、
それぞれX方向とY方向との最大移動点(頂点)を示し
ている第10図A、Bの各座標(X1、Y1)、(X2、Y2)、
(X3、Y3)、(X4、Y4)が演算される。該各座標が、刺
しゅう枠1の移動制限範囲を越えているときはLED33に
よって限界外であることが表示されてこのプログラムは
終了する。範囲内であるときは、以下の演算のために添
字nを順次進めながらその都度刺しゅう枠1を各座標
(Xn、Yn)に移動させ且つ一旦停止させ、そして各座標
(Xn、Yn)におけるパターンデータに対してパターンの
拡大、標準、縮小等の演算を含み縫目データへの変換の
演算を行う。そして各座標(Xn、Xy)に対する前記演算
が終了すると、刺しゅう枠1は当初の現在位置座標
(X0、Y0)に移動されてこのプログラムは終了する。な
お第10図のδx、δyはそれぞれ各文字パターン間のX
方向とY方向で示すスペースであって、別途、文字パタ
ーンの組合せに基づいて設定される。
次に第7図〜第9図のフローチャートについてその概略
を説明する。
電源投入後、直ちに第7図(A)−1のSTARTから始ま
る。判断ERRはその前のRAMチェックの結果、RAMに異常
がある場合にはRAMERRに分岐しディスプレイにその旨を
表示し、プログラムはその場で停止し、進行を中止す
る。RAMが正常の場合下に抜け、 で速度スレーブコンピュータにコマンド を与え、ミシン上軸用モータを停止状態にしておく、SO
LONは糸調子皿を解放するためのソレノイドをONにし上
糸を解放する。LOOP2のところの判断“針上”で上軸セ
ンサーS3により針が布より上にあるかどうかを見て上に
ある時は××1に分岐し、そうでない場合にUWATEによ
りミシン上軸を半回転させ、針を上位相にもっていく。
X−Y、INITIAL POSITIONで刺しゅう枠をセンターポ
ジションにもっていく。J1のところの はX軸、Y軸それぞれの駆動機構限界値をセットするも
ので、16進法表示で書いたものである。INPUTはキー入
力ルーチンでLOOP41〜×2〜×××5の間の各判断でど
のキーが押されたかを識別する。各判別子内の数値は16
進法表示であり、 が識別された時は数値キーが押されたことを意味し、こ
の場合はKAZUのところへ分岐し、そこからJ4までの間で
押された数値キーの数値がSUUCH1〜4に格納される。判
別子内の数値が18のときはスタートキー17が押されたと
きであり、刺しゅう実行ルーチンでSISYUに分岐する。
のときはクリヤーキー11が押された時であり、CREARル
ーチンへ分岐しJ5のところで各レジスタSUUCH1〜4が にクリヤーされる。
から識別された時はオールクリヤーキー12が押された時
であり、この場合はJ6のところに分岐し、SUUCH1〜4は
もとより選択された文字、模様等の登録、あるいは登録
文字カウント数等が全てクリヤーされる。又ここではサ
ブルーチンWAKUCENにより枠の中心に針が位置するよう
にすなわち枠原点に復帰する。
が識別された時は登録キー13が押された時であり、数値
キーにより入力した文字、模様等の4桁コード番号を登
録するルーチンTOROKUへ分岐する。
が識別されたときは登録終了キー14が押された時であ
り、TORENDに分岐しFDREADにより登録されている4桁コ
ード番号に対応する文字等の刺しゅう用圧縮データをフ
ロッピーディスクから読込む。
が識別された場合は文字大きさキー28が押された状態で
あり、MOJIに分岐し、ここは実際に刺しゅうする場合に
おける文字の大きさをあらかじめ設定するところであ
る。すなわち、文字大きさキー28が押される毎に、この
ルーチンにより文字大きさLED29がシフト循環表示し、
その大きさ表示を変更すると共に文字大きさバッファ
(MOJIS)の内容を“縮小”“標準”“拡大”に順次設
定する。
が識別された場合は間隔キー15が押された時であり、SP
ACEに分岐し、文字と文字との間の間隔を設定する。間
隔の設定は文字コード番号を登録し、登録終了キー14を
押して文字データを憶込んだ後のモードにて数値キーに
て入力した数値が間隔キー15押しにより設定される。こ
の際における数値はLCD表示画面9上に“間隔=XXmm"と
表示される。
が認識された場合は糸巻キー16が押された時であり、JI
KENDに分岐し、サブルーチンITOMAKIの糸巻モードに入
る。このモードにおいてスタートキー17を押すと刺しゅ
う枠は動かないでミシン上軸のみ回転し、糸巻機構が共
に回転しミシンのボビンに下糸を巻くことができる。
この糸巻モード内で再び糸巻キー16を押すと、この糸巻
モードから抜ける。11が認識された場合は文字配列キー
20が押された時であり、この場合HAIREに分岐する。
この文字配列キー20が押される毎にHAIREに飛んでき
て、配列状態を表示するLED21〜LED26を順次点灯するそ
してその配列状態をバッファ(YORG8)に設定する。12
が認識された場合はセンタリングキー31が押された時で
あり、センタリング縫指定を行うものでフラグ(YORG1
7)にその旨のFFHを設定する。
13が認識された場合は頭縫いキー32が押された時であり
頭縫い指定を行うものでフラグ(YORG17)に を設定する。
以上各キー押しに対する認識処理の説明を行ったが、い
ずれも各処理後X4を通ってJ11を経てX1を経てLOOP4に戻
る。
第8図に、上記したフローチャート図の中に存在するキ
ー入力ルーチンINPUTを示す。このルーチンは一般的な
キー入力処理ルーチンでありキースキャン、チャタリン
グ処理、押されたキーのキーコード設定等を行うもので
ある。図に示す入出力インターフェース8255の出力ポー
トからデコーダを介してキーマトリクスの行に行信号を
与え、入力ポートから列信号を入力することにより押さ
れたキーを認識する。
このINPUTの中でマニアル枠移動キー30(第4図)の処
理も行っており、枠の各移動方向への1ステップ毎のマ
ニアル移動を実行できる。このマニアル枠移動の部分は
フローチャート図上、MANYD、MANYU、MANXR、MANXLであ
る。この際針が布にささっている場合には針を上げてか
ら枠移動させる為にMANXR1、MANXL1部等の判断処理部が
存在する。
第9図は前記したスタートキー17が押された後の刺しゅ
う運転実行のルーチンSISYUについて示す。
同図において、EMDATは模様ステッチデータの一番最初
のアドレスを示すラベル名であり、このアドレスのメモ
リ内容がデータ以外を示すFFHの場合は、まだデータの
読込み展開が行われていないことを示し、直ちにLOOP4
に戻される。尚ファンクションコードを表す の次にFFがきた場合はENDコードを示す。又 はジャンプコード、 は色替コードを示す。又データはX,Yの順でファンクシ
ョンコードはX,Yデータの次に位置する。データとして
は80Hから移動量零を示し、 がマイナス12.7mmFEHがプラス12.6mmを示す。
正常データが入っている場合は下に抜けてインデックス
レジスタIXにステッチスタートアドレスすなわち上記し
たEMDATのアドレスを入れる。次に刺しゅう範囲確認の
ために、刺しゅうされる文字列全体の外周の各頂点座標
の演算と、それに続く刺しゅう範囲確認動作と、その動
作中における各頂点座標停止時において、模様の圧縮デ
ータから各ステッチデータすなわち展開データへの演算
を一定時間行うサブルーチン、SBMVMXを通過する。
このSBMVMXは任意の位置にある。刺しゅう縫スタート前
の針のX−Y座標上における現在値と、これから縫われ
る模様列座標との加算された値がX−Y駆動機構限界値
をオーバするか否を判別し、オーバする場合は刺しゅう
範囲確認動作を実行する前にSBMVMXサブプログラムの途
中から抜け出て、判断GENKAIのところからLOOP4に抜け
るようになっている。
次にフレーム・フォワード用ジャンプフラグJMPFL2を にクリヤーし、又通常データ内で通常のジャンプコード
が来た場合にセットするジャンプフラグJMPFLも にクリヤーしておく。通常ジャンプフラグは でセットである。尚フレーム・フォワード時はJMPFL2と
JMPFL共セットして行う。
次にJ15を経て判断“1針目”のところにくる。この
“1針目”はスタートキー17操作後まだ1針も縫ってい
ないかどうかを見るものである。今迄の説明の範囲のフ
ローチャート内ではまだ1針も縫っていないのでJ14に
分岐する。
尚、後述するが、この判断の前方で というところが存在する。ここにJ16を経て飛んでくる
場合は、通常運転中、いわゆる何針も縫っている場合で
あり、判断“1針目”のところにおいては に分岐することになる。
上記した1針も縫っていないときでJ14に分岐した場合
について説明すると、刺しゅう範囲確認動作後ミシンは
停止したままで、 で上糸調子皿解放用ソレノイドをONにし上糸を解放し、 のところで再びキー入力ルーチンであるINPUTを経てJ13
に戻るループでキー入力待機状態となる。
このループではAC,18H,FRAME“F"が認識されるまで待っ
ている。すなわちオールクリヤーキー12、スタートキー
17、枠前進キー(フレーム・フォワードキー)および前
記した送り方向指定キーのいずれかが押される迄待機し
ていることになる。ここで、18Hすなわちスタートキー1
7、押しが認識されると に分岐し、サブルーチンSBMVCHに至る、このSBMVCHは再
度X,Y機構限界と刺しゅう範囲との関係をチェックする
ものである。ここで限界を越えている事が判明した場合
はLOOP4に戻される。次にセンタリングかどうかがチェ
ックされ、センタリング指定の場合には現在の針位置を
中心にして、これから縫われる文字列を2等分し、その
先頭位置に針を移動するサブルーチンSBCNTRを経て、そ
してSOLNOF1で上糸調子皿が糸締め側になるようにソレ
ノイドをOFFにして、次に判断 でインデックスレジスタIXで示されるメモリアドレスの
内容すなわち模様ステッチデータ先頭アドレスの内容が でないある値をもっている場合はOUT(SPED)←(SINF
M)でミシンモータ速度制御用スレープコンピュータに
(SINFM)で示される速度コマンドを与えてミシンモー
タを指定速度で起動させる。
そして に至る。
そしてJ18に至り、データ先読みを行いジャンプコー
ド、色替えコード等のファンクションコードが近々存在
するかどうかを見て、もし存在する場合にはJ20からSCO
N2に至り、SCON2のところで速度インフォメーション(S
INFM)に最低速の を入れる。
このようなファンクションコードに到達するまでアドレ
スカウンタが進んだ場合、すなわちインデックスレジス
タIXの値がファンクションコードの存在するメモリアド
レスまで進んだ場合にはその時点でミシンを停止させる
ための動作に入る。この場合ブレーキをかけてミシンを
所定停止位相で停止させる為に前もって最低速にミシン
速度を落しておくものである。
次に からJ19の間でステッチデータすなわちX,Y移動データの
先読みを行い、その移動量に応じた速度インフォメーシ
ョン設定を行っている。SCON4のところで、次に枠移動
するために、まずXデータをアキュムレータに読込み、
インデックスレジスタIXを+1して、Yデータ読込みに
備える。
のところでアキュムレータの内容をXデータバッファ
(YORG10)に格納する。そしてMIN15のところでYデー
タを読込みX7の次の のところでYデータバッファ(YORG11)に格納する。そ
してサブルーチン、CNTUPX、CNTUPYのところで、X,Y駆
動用スレーブコンピュータに次に移動すべき移動データ
を転送し、X,Yそれぞれの現在地を更新する。J24の次の
ところの(SPED)←(SINFM)で先に設定してある速度
インフォメーションを速度スレーブコンピュータに出力
し、実際の速度制御を行う。
次に の次のサブルーチン“ブロック転送”のところで圧縮デ
ータから展開データへの展開演算を行い、これをステッ
チデータ展開エリアにブロック転送する。
そしてこの演算、転送する時間は、その時点のミシン速
度に応じて変化する。
すなわち、ミシン速度が遅い程多くの時間をかけて展開
演算が行えることになる。
次に のところで回転中の針位相が上に到来するまで待ち、上
になったら に抜けてJ25を経てMIN41のところの の駆動命令にて、先にX,Y駆動スレーブコンピュータに
設定されている移動量分だけ実際に刺しゅう枠を移動す
る。
そして、SITA3のところで針位相が下になるまで のループで待機している。針が下になるとX6から に至るループに分岐し以上述べた動作をくり返す。
の待機ループ中にストップキー19が押されると、J26に
分岐しサブルーチンBRAKRで停止し18Hの再スタート、 のフレームバック、 のクリヤー、 のフレーム・フォワード、 のオールクリヤーの各キーが押されるまで待つ、J27〜S
TOP2〜STOP22〜J27から成る待機ルーチンに入る。
ここでスタートキー17が押されるとBLINK3に分岐してX5
〜J17を経て に至る。
すなわち枠後退キーが押されるとSTOP5に分岐してFRAME
Bを通る循環ループ中のサブルーチンFRAMEBACKにて、フ
レームバック動作を行う。このループ中でストップキー
19が押されるとBSTOP2に分岐して元のSTOP2を通る待機
ルーチンに戻る。
クリヤーキー11が押されるとSTOP7に分岐して、サブル
ーチンSBMVGENにて縫い原点、すなわち今迄縫ってきた
文字列の先頭部の針位置に復帰してLOOP4に抜ける。5
キーすなわち枠前進キーが押されるとFRAME3に分岐して
(JMPFL)を にセットして(JMPFL2)をFFをセットしてSITA1に飛
び、そこからフレームフォワード動作に入る。(JPFL
2)がFFの場合 のところから に飛ぶ為、ミシンは回転されない。すなわち(SPED)←
(SINFM)のところをバイパスしてしまうためである。
又(JMPFL)がセットされている場合は のところでそれぞれその下に存在する針位相の検知をバ
イパスしている。これはミシンが回転していない為であ
る。そしてSITA1からSITA2に分岐したところでフレーム
フォワードの動作間隔であるタイマーが設定されてい
る。すなわち一定時間毎にインデックスレジスタIXをイ
ンクリメントするためのタイマーとなる。オールクリヤ
ーキー12が押されるとJ28に分岐し前記したLOOP4中での
オールクリヤーキー12押しと同様の動作を行った後LOOP
4に戻る。尚、運転中 の針が下になるまでの待機中、すなわち針が布より上に
存在する間中において上糸切れ検知を行い、上糸切れが
認められた場合はITOKIREのところに分岐し、糸切れ処
理を実行後J27〜STOP22の待機ルーチンに移行すること
になる。
(発明の効果) 以上の如く、本発明によれば、文字の大きさは単純な操
作によって指定されて、文字の種類に応じた適正値をも
ってそれぞれ選択される。そしてパターンデータから縫
目データへの変換は針上下運動中に行われるので刺しゅ
う縫動作に支障を与えることなく、作業能率が低下する
こともない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御動作を示すフローチャート、第2
図は本発明に係わる刺しゅう機の外観図、第3図はコン
トロールボックスの外観図、第4図はそのキーパネル部
詳細図、第5図は制御回路のブロック図、第6図はフロ
ッピーディスクの説明図、第7図(A)、第7図
(B)、第8図、第9図(A)、第9図(B)は本発明
に係わる刺しゅう機の各機能、動作等を実現するための
フローチャート、第10図(A)、(B)は文字パターン
の配列例である。 図中、マイクロプロセッサCPUはマイクロコンピュータ
の主たる要素である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少くとも漢字並びにひらがなを含む相異な
    る種類の刺しゅう文字の形状をそれぞれ示す各パターン
    データをフロッピーディスクに各文字毎にブロックとし
    て記憶させ且つ前記ブロックに当該文字の種類に応じて
    個有の拡大率データと縮小率データを含む管理データを
    記憶させるステップと、大きさ指定手段を操作して刺し
    ゅうされる文字の拡大と縮小とをそれぞれ指定するステ
    ップと、刺しゅうするための所望の文字の選択が終了し
    たことを指定操作するステップと、該指定操作をもって
    前記フロッピーディスクのパターンデータと当該管理デ
    ータをマイクロコンピュータの記憶部に記憶するステッ
    プと、刺しゅう時における針の上下往復運動サイクル内
    の設定された時間において前記大きさ指定手段による指
    定に基づいて前記パターンデータが当該管理データに基
    づいて前記拡大または標準あるいは縮小されたパターン
    を形成するための縫目データに変換するステップとから
    成ることを特徴とするコンピュータ刺しゅう機のデータ
    制御方式。
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