JPH0679425U - 柑橘類の皮剥き器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】柑橘類の中袋の皮を食し易く切断し、また厚い
表皮も同一器具で切断できる皮剥き器を提供する。 【構成】長尺棒状の樹脂本体１１の一面にＶ状溝１３を
形成すると共に、Ｖ状溝１３の底部に、柑橘類の中袋用
の切断刃体２を突設し、更に本体の他面に柑橘類の表皮
用切断部３を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、柑橘類の特に中袋の皮の切断に使用する柑橘類の皮剥き器に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の柑橘類の皮剥き器は、種々の構造のものが知られており、基本的には表 皮切断用の器具と中袋切断用の器具とに分類される。 中袋切断用の器具としては、中袋を個別に切断せずに果実の芯部分の切断で中 袋も同時に切断する器具（実開昭５５−３９０３２号公報、実公昭６０−２０３ ３０号公報）、基部を連結して対向刃体の挟圧で切断するつめ切りタイプの器具 （実公平４−４６６９１号公報、実開昭６３−２０２２１９号公報）、本体に突 起刃体を設け中袋の腹部分を前記突起刃体で切断する器具（実開昭６３−１８６ ３１５号公報）等が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記の従来の柑橘類の中袋部分の切断器具は、例えば芯部分切断の器具は、切 断後直ちに食せず、果実の中袋の前部の切断後に食するのであるから、食する全 に中の果汁が流れ出たりする虞がある。

【０００４】 またつめ切りタイプの器具は、皮の一部を除去する切断であるため必ずしも最 適な器具とは言えず、更に突起刃タイプは構造が簡便であるが、中袋の腹部分の 皮を切断するため食し難い。

【０００５】 そこで本考案は、基本的には突起刃タイプの器具をで、より使い易いく、且つ 食べ易い切断とした器具を提案したものである。 また従前の柑橘類の皮剥き器は前記の通り表皮用の切断器具と中袋用の切断器 具とに分けられているが、本考案は両方に使用できる器具も提案したものである 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る柑橘類の皮剥き器は、樹脂製の本体の一面にＶ状様の溝を形成す ると共に、前記Ｖ状溝の底部に、溝と平行で且つ底から上方に向かって柑橘類の 中袋用の切断刃体を突設してなることを特徴とするものである。

【０００７】 また本考案の柑橘類の皮剥き器は、前記の皮剥き器の構成を具備し、更に本体 の他面に柑橘類の表皮用切断刃体を設けたり、更には前記の表皮用切断刃体を本 体に収納自在に設けると共に、切断刃体出没機構を付設してなることを特徴とす るものである。

【０００８】 また前記の何れかの柑橘類の皮剥き器に於いて、本体にＶ状溝を被覆する蓋体 を付設してなることを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

柑橘類の中袋の芯側部分が溝底となるようにして中袋をＶ状溝を通過させると 、中袋の芯側部分が刃体で切り込まれことになり、中袋の芯部を左右に開くと切 断部分から果肉が露出する。

【００１０】 また本体を握持して表皮用の切断刃体で、柑橘類の厚い表皮に切り込みを入れ ると、表皮の皮剥きが容易になる。

【００１１】

【実施例】

次に本考案の実施例について説明する。 実施例に示した柑橘類の皮剥き器は、本体部１、中袋切断部２、表皮切断部３ で構成されている。

【００１２】 本体部１は本体１１と蓋体１２からなり、本体１１は長尺棒状の樹脂製で、上 面にＶ状溝１３を形成し内部に他部材を収納するものである。その具体的構造は 本体１１を長手方向に二分割して二つの本体部材１１ａと１１ｂで形成するもの で、一方の本体部材１１ａの上縁には蓋体１２との連結蝶部１４を形成し、分割 面には中袋用刃体凹部１５及び表皮切断部材用凹部１６を形成する。また他方の 本体部材１１Ｂの表皮切断用部材収納箇所に、クリック用凹凸面を有する貫通長 孔１７を形成しており、両本体部材１１ａ，１１ｂは各切断部材を収納後に分割 面を合致させ一体化し、連結蝶部１４に蓋体１２を蝶結する。

【００１３】 中袋切断部２は刃体（２）で構成され、刃体２は中袋刃体収納凹部１５に嵌合 して、Ｖ状溝１３と平行で且つ底から上方に向かって突設するものである。

【００１４】 表皮切断部３は、表皮切断刃体３１と、刃体の出没機構からなる。刃体の出没 機構は連動杆３２、クリック部材３３、操作摘み３４からなり、表皮切断刃体３ １は凹部１６に嵌合して本体１１の裏面に斜めに出没自在に収納し、刃体３１の 基部に連動杆３２の一端を枢結し、更にクリック部材３３を貫通長孔１７に内装 し、本体１１の外方より摘み３４の軸３５をクリック部材３３を貫通して連動杆 ３２の他端に枢結する。

【００１５】 而して摘み３４を本体長手方向に移動させると、クリック部材３３と貫通長孔 １７の凹凸面の噛み合いで摘み動作にクリック感が生じ、摘み３３の移動動作で 連動杆３２も刃体３１側に移動し、刃体３１を前記クリック移動と対応し、収納 凹部１６の側端壁に添ってガイドされて本体１１の裏面に突出するものである。

【００１６】 従って柑橘類の種類即ち表皮の厚さに応じて刃体３１の突出程度を調整し、中 袋を傷付けないように柑橘類の表皮Ａに切り込みを入れ（図７参照）、表皮の皮 剥きを容易にし、更に柑橘類の中袋は、それぞれ個別にその中袋Ｂの芯側部分が Ｖ状溝１３の底を通過させると、中袋Ｂの芯側部分が刃体２で切り込みが入れら れ、切り込みの左右を拡げると切断部分から果肉が露出するので、果肉を簡単に 食することができるものである。

【００１７】 尚本考案は前記実施例に限定されるものではなく、本体の形状は長尺棒状とせ ずに球形状でも良く、また表皮切断部の出没機構は任意に定めることができるも のであり、勿論出没機構を付設せずに固定刃体を採用しても良いものである。ま た本体の蓋体も蝶結せする構造でなく、箱型の蓋体を被冠する構成のものでも良 い。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案は、長尺棒状の樹脂本体の一面にＶ状溝を形成すると共に 、Ｖ状溝の底部に柑橘類の中袋用の切断刃体を突設したものであり、また本体の 他面に柑橘類の表皮用切断刃体を設けたもので、一つの器具で柑橘類の表皮と中 袋の切断でき、更に中袋の切断も中袋の芯側に切り込みをいれるようにしたもの で、使い易く且つ食べ易いく切断できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の全体斜視図。

【図２】同各部材の分解斜視図。

【図３】同表皮切断用刃体の動作説明図。

【図４】同クリック部材の動作説明図。

【図５】同刃体出没機構の動作説明図。

【図６】同使用状態（中袋切断）の説明図。

【図７】同使用状態（表皮切断）の説明図。

【符号の説明】

１ 本体部 １１ 本体 １２ 蓋体 １３ Ｖ状溝 ２ 中袋切断部（刃体） ３ 表皮切断部 ３１ 刃体 ３２ 連動杆 ３３ クリック部材 ３４ 摘み

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樹脂製本体の一面にＶ状様の溝を形成す
   ると共に、前記Ｖ状溝の底部に、溝と平行で且つ底から
   上方に向かって柑橘類の中袋用の切断刃体を突設してな
   ることを特徴とする柑橘類の皮剥き器。
2. 【請求項２】 請求項第１項記載の柑橘類の皮剥き器に
   於いて、本体の他面に柑橘類の表皮用切断刃体を設けて
   なることを特徴とする柑橘類の皮剥き器。
3. 【請求項３】 請求項第２項記載の柑橘類の皮剥き器に
   於いて、表皮用切断刃体を本体に収納自在に設けると共
   に、切断刃体出没機構を付設してなることを特徴とする
   柑橘類の皮剥き器。
4. 【請求項４】 請求項第１項乃至第３項の何れかの柑橘
   類の皮剥き器に於いて、本体にＶ状溝を被覆する蓋体を
   付設してなることを特徴とする柑橘類の皮剥き器。